【オウルナイト 1】  高津カリノ ガンガンコミックス

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夜の街では可愛いは真理☆
二十歳の大学生・宇佐木英知は、意を決して訪れた夜の街で謎のキャッチに捕まった!戸惑いながら連れていかれた先は、不思議なクラブ「オウルナイト」。そこは男性も女性も働く不思議な店で…?ナイトコメディー第1巻!



オウルナイトって、てっきり「フクロウの騎士」という意味かと思っちゃってました。
高津カリノ先生もついにファンタジーに進出!? と思ったんだけれど、違った! 違った!
ナイトはナイトでも騎士のKnightじゃなくて、夜の方のナイト(night)だったよ。

そして表紙の女の子は女の子じゃなかったよ!! 男の娘だっ! 

今回の作品のテーマは夜のお仕事。キャバクラだーー! と、思ったら違うらしい。いや、北海道だけキャバクラはキャバクラって名前じゃないって、そんなの知らないよぅ。ニュークラブって言うらしいですね、知らないよぅ!
ともあれ、異色のスタッフで構成されるニュークラ「オウルナイト」でキャッチされて、ボーイとして働くことになった宇佐木くんは、なんと自分大好き女装男子だったのです。
異色のスタッフしかいないはずの店に、一番濃いのが殴り込んできたよ。
そもそも、お客さんの相手をするキャストと呼ばれるメンバーからして、なんでか男女混合なんですよね。いや、男のキャストも女のキャストも一緒にいる店ってあるの!? まあ、そういう店なら、女装男子も違和感なく働けるのか(違和感がないとは言わない)。
面白いことに、唯一の男性キャストであるノエルさんの一番の常連客は男だったりするし、女性キャストに女性のお客さんがつくことも珍しくないという、ある意味新感覚な夜のお店と言えようか。
シンプルに楽しく一緒にお酒飲む店、という原点に帰っているとも言えるのだけれど。
でも女性キャストの方がほぼ全員問題児という中で、唯一男だったノエルさんが一人常識人として現場の人間として店長よりも苦労してみんなまとめている状況だったのに、そんなノエルの負担を軽減するために雇ったはずのボーイの宇佐木くんが、鳴り物入りの問題児でしたよっ、ってノエルさんが過労死してしまう!
ただでさえ、プライベートで心労抱えまくり、贔屓の太客相手にも色々と理由合って多大な心労を抱えて、それなのに店中で起こりまくるトラブルを収めてまわるこのイイ人っぷりには、なんか涙出てくるなあ。ひとりだけ精神的にゴリゴリと削られてってる!!
いやあ、お客さんの綿貫さんとの関係とメンタルの絡み方が固結びに固結びを重ねたような拗れっぷりの解け無さで、マジでかわいそうになってくるんですけれど! ほんとイイ人なだけに、報われてっ、報われて! 綿貫さんもこのままじゃ闇にハマりすぎてて色んな意味で人生刹那的すぎるんで、報われてっ! 

肝心の主人公の宇佐木英知くんだけど、超ナルシストなんだけれど決して自分だけに感心があって他人に無関心ってわけじゃなくて、結構ちゃんと人のことも見てるんですよね。肝心なところでマイペースで自分可愛いっ、が優先なんだけれど、精神面の倫理観は案外普通なので周囲の人がトラブル抱えていると心配したり気になったりしてるんですよね。そんなストレスで自分の可愛さが削られるのが嫌だから、という理由で結構積極的にトラブル解決に動いているので、当人もトラブルを引き起こしがちだけれど、案外彼が加わったおかげで店の人間関係も良い方向に進みだしたんじゃないだろうか、というケースが散見されだしたのが面白い。
そして、相変わらずなのかカップリングの萌芽があちこちに芽生えだしてるんですよね。これが進展しだすとラブコメとしてもほんとに面白くなってくるので、楽しみ。
しかし、英知くん、コミュ力の化け物だしイケイケドンドンなので完全に攻めだけれど、これ受け身に回る時期がくるんだろうか。