これは恐ろしく強かったな、タイトルホルダー。
1.6倍の圧倒的一番人気に推された去年の菊花賞馬タイトルホルダー。
ただ、クラシックを獲ったものの、その後は鳴かず飛ばず、という馬も少なくなく、好走はするもののその後勝てない馬というのも珍しくはない中で、このレースはタイトルホルダーにとっても試金石だったと思うんですよね。
有馬記念では5着と掲示板には乗ったものの、菊花賞馬たるもの勝たなきゃいけませんものね。
この天皇賞春の前哨戦となる日経賞は、他にG1馬もおらず重賞を連勝してきた馬もいない、一段コマ落ちの相手だっただけに、ここは勝たなきゃいけないレースでした。

とはいえ、出来の方は決して万全ではなく、次の天皇賞春を見越して7割の仕上げといったところだったようで。
鞍上も菊花賞の時の横山武史ではなく、お兄ちゃんの横山和生の方で。和を上に乗せてではまだ勝ってなかったですからね、その意味でもこの一勝は欲しかったはず。

レースは順調にタイトルホルダーがハナに立ったものの、1000メートルを63秒台とだいぶスローペースに落としてたんですね。ラップタイムも中盤13秒台に落としていることからもかなりゆっくりだったようで。馬場が稍重とあまり良くなかったのもあるのでしょう。
その分、後ろを引き離す逃げではなく、終始2番手が半馬身後ろにつくような引きつける逃げで。
まあこれだけスローだと後方につけた馬はちょっと追いつけなかったでしょう。実際、上位はタイトルホルダーの後ろにつけていたボッケリーニ、ヒートオンビート、クレッシェンドラヴとそのままの位置でゴールまで滑り込んだ形です。
長らくダート戦線にいたハヤヤッコが5着に入ったのはちょっと驚き。
残り1000を切るあたりから、全体がどんどん加速。ここでぶっちぎれなかった分が、タイトルホルダーの調子が万全でなかった、という所なんでしょうけれど、さりとて残るクビの差が全く縮まらなかったあたりは、この馬の地力の強さを感じさせるものでした。
正直、このあとさらにゴールが100メートル伸びてもこのクビ差がひっくり返される気が全然しなかったんですよね。逃げ粘っての勝利というよりも、後続に絶対に抜かせることのないクビ差勝利という印象でした。
これで本番天皇賞に向けて馬の気合が入ってきたら、さらに迫力が増してきそうで楽しみです。
ともあれ、クラシックのあとに重賞タイトルをゲットという課題もクリアできて、良かった良かった。
今、パンサラッサ、ジャックドール、そしてタイトルホルダーと歴史に残るだろう逃げ馬が同じ年度に覚醒・活躍するという珍しいことになりましたけれど、三頭ともタイプが違う逃げ馬というのがまた面白いですよね。いずれ、この三頭が同じ舞台で走ることになるでしょうか。想像するだけでワクワクしてきます。

2着はボッケリーニ。これは勝った馬が強かったとしか言いようがないでしょう。ほぼパーフェクトなレース運びだった。浜中くんは今週はすごく乗れてたなあ。次の日マーチSも勝てましたし。