残念ながら阪神競馬場の桜は先週の大阪杯がピークだったようで、向正面に並ぶ桜たちからはハラハラと花びらが散っておりました。
テレビ中継では残った花弁をアップで映すという例年通りの苦肉の策。いつもやっているのでもう苦肉とも感じなくなってきましたが。

さて、各トライアルを勝ち上がり、或いは賞金を確保し、抽選を通り抜け参戦の権利を得た18頭。
今年もはじまりましたクラシック。


一番人気は同じ桜花賞と同じ舞台の阪神芝1600メートル「チューリップ賞」を豪脚で制したナミュールでした。彼女が入った枠は大外枠の18番。
この大外枠は、昔から強烈な差しで突っ込んでくる馬が多いのでそれほど印象は悪くないんですよね。実際、枠の連対率も高い方だったはず。
ただ前哨戦快勝しただけでは圧倒的一番人気とは言えず、3.2倍だったのはある程度人気も割れていた、という事なのでしょう。
さすがにクラシックの第一弾ということもあり、各陣営も抜群の状態に仕上げてきていたので、状態面での良し悪しはそれほど差はなかったんではないでしょうか。
でもその中でもナムラクレアが相当にいい感じだったんですよね。
鞍上は怪我で長期休養していた浜中騎手。復帰後の今年はようやく調子出てきたみたいで、そろそろ久々のG1タイトル取ってほしかった。コンビを組んだミッキーアイルの子供とでもう一度G1を、というのはやっぱり燃えるじゃないですか。

それと、最近乗れていた武豊。弟の武幸四郎調教師とのコンビで挑んだウォーターナビレラ。気配も抜群で今回は相当のチャンスだったはず。

レースはフェアリーS勝ち馬の福永騎手鞍上ライラックが出遅れとまではいかなかったものの、行き足がつかずに最後方。
阪神競馬場は、この週からBコースにコース変更。Aコースから3〜4メートル外側に内柵が移動しているので、ゴール付近はともかくとして全体的に内から外まで馬場は荒れが少なく道中も負担が少なかろうコースでした。全体的になかなかスピード落ちにくい展開だったんですよね。初っ端行き脚がつかなくてスピードに乗れないと、なかなかしんどい展開でもありました。
ライラックはフェアリーSの勝ち方が良かったので、結構期待してたんですけどね。スタートがすべてでした。

逃げたのはカフジテドラゴン。元々メンバーで明確に逃げ馬だったのはこの馬だけだったので、すんなりと行きましたね。ただこのカフジテドラゴン。これまでダートを主戦場に戦ってきた馬、しかも1400までしか走ったことがないとなると、先頭突っ走り続けるのは相当に無理をしながらだったと思われます。それでも、一発狙うなら逃げるっきゃ無いというその姿勢は好き。
二番手にはピッタリと武豊のウォーターナビレラがつけて、ナムラクレアは内から冷静にペースを守りながら前を伺う姿勢。
阪神ジュベナイルフィリーズの2着馬であるラブリイユアアイズも、ナビレラの横にぴったりとつけていい位置をキープしていたと思います。

カフジテドラゴンは直線入ってもしばらくは先頭で粘っていたので、これは頑張ったなあ。
一瞬、凄くいい脚でグイッと伸びてナビレラを躱すかと思われたナムラクレア。ただ残り200を通り過ぎたあたりで切れ味が鈍っちゃったんですよね。文句なしのレース運びだっただけに、浜中くんがコメントしている通りちょっと距離長いのかしら。それでもナビレラに置いていかれずに必死についていった根性は大したものでした。
今回ほぼパーフェクトな競馬をしたのが、ウォーターナビレラ武豊でありました。これ、ケチのつけようがないでしょう。ナビレラも強い走りでした。
そのナビレラを差し切ったのが、馬群切り裂いて追い込んできた川田鞍上のスターズオンアース。
よく見ると、残り150メートルくらいでまくってきている最中に、内側にいた4番のパーソナルハイがよれてきて、外にいたアルーリングウェイとの間に挟まれて、一瞬凄く窮屈になってるんですよね。
それでも脚を鈍らせず、最後の50メートルで急加速。並んで走っていた馬たちを一馬身以上突き放し、前に居たナムラクレアとナビレラに一気に並んで、ゴール板をクビの上げ下げで見事にハナ差差し切ったのでありました。
ナビレラが完璧な競馬をしていただけに、それを差し切ってみせたスターズオンアースの勝利が際立ちます。これまで、重賞を勝ちきれずに二着が続いていたのが嘘のようなゴール前での勢いでした。
悔しいけど、川田リーディング伊達じゃないですわ、悔しいけど。

2着はウォーターナビレラ。3着はナムラクレア。ナビレラはこのままオークスに向かうのでしょうか。ナムラクレアは、マイルでも長いとなると早々にスプリント路線に方向転換するのでしょうか。
それとも、NHK杯でもう一度マイル挑むのかしら。
クレアに限らず、ちょっと距離長いかな、という馬もちらほら居たみたいで。アネゴハダも、4角まではいい手応えだったんですけどねえ。カフジテドラゴンも、もう少し短いところなら芝路線でもいけるんじゃ、と思わせてくれる逃げでした。

ナミュールはほんとどうした。10着と大敗。ナミュールをマークしていた馬が結構あおり喰っちゃってた気がするぞ。理由がよくわからないのですけれど、少なくとも大外からぶん回して勝ってしまうスケールの馬ではなかったという事でしょうか。
横山武史騎手は、今年入ってちょっと前年度の活躍っぷりからすると霞がかかっちゃってるなあ。
もっとわからないのが、最下位になってしまったラブリイユアアイズ。ジュベナイルフィリーズからの直行でしたけれど、今どきそれが原因ってのもなあ。
数少ないロゴタイプ産駒なんで、応援してるんですけどねえ。

ともあれ、スターズオンアース天晴な重賞初勝利、G1タイトル奪取でありました。