【王様のプロポーズ 2.鴇羽の悪魔】  橘 公司/ つなこ 富士見ファンタジア文庫

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無色の彼女の座を懸け、彩禍の絶対に負けられない戦いが始まる!

世界最強の魔女・久遠崎彩禍の生活にも何とか慣れ始めた玖珂無色だったが、〈庭園〉とは別の魔術師養成機関〈影の楼閣〉との交流戦代表メンバーに選ばれてしまう。
さらに魔術師専門動画サイト『MagiTube』の超人気配信者・鴇嶋喰良には彼ピとして、全世界に紹介され!?
事態の収拾を図るべく彩禍の姿で交流戦に参加しようとするも……。

「魔女様! むしピのカノジョの座を賭けて、アタシ様と勝負っす!」

〈楼閣〉側の代表メンバーだった喰良から宣戦布告を受けることに――。

自分(彩禍)で自分(無色)を争奪するという絶対に負けられない恋と魔術の戦いが始まる!

喰良と書いてクララと読む。相変わらず、橘さんの作品のヒロインは名前ぶっ飛んでますよね。おかげで一発で頭に焼き付けられるのですけれど。そういう意味では妹の瑠璃ってわりと大人しいんですよね……。そう言えばデート・ア・ライブの方でも実妹の真那は普通の名前、というか精霊以外は決して突拍子もない漢字を使った名前じゃなかったのを思い出すと、本作にもその傾向はあるのかもしれない。
それも、この2巻を最後まで読まないと出て来ない感想だったかもしれませんが。

いやだって、まだ2巻ですよ。まだ物語がはじまって世界観やらキャラの紹介が馴染んでばかりの最初の段階。普通に考えると、まだ出揃っていないだろうキャラを揃えだすスタート段階だと言えます。そう、普通に考えるとね。レギュラー格となるヒロインがまだ登場してくるくらいの段階じゃないですか。これって長期シリーズに慣れたがゆえの物言いですかね? なろう小説みたいにWEB連載している作品にも、これは当てはまるとも思うのですけれど。
いずれにしても、喰良も順調にその流れで登場したヒロインだと思ったわけですよ。人気ユーチューバーもどきだったりするのは、今風ですしね。
って、未だ喰良って打ち込んでも変換で出て来ないな、当たり前だけど。六喰とか狂三とか七罪とか、普通に変換で出てくるんですぜ、デアラ凄いですな!
いずれ彼女、喰良や黒衣や彩禍も普通に変換上位に出てくるくらい、この王様のプロポーズも人気作品になってほしいものです。
て話がそれましたけれど、喰良のお話はかなり予想外というか、頭にもなかったんで度肝を抜かれましたよ。当たり前にレギュラーヒロイン加入の展開だと端から決め込んでいましたから。
果たして彼女、どういうポディションになっていくんだ? 彼女が無色に対して非常に好意的であることは間違いないのですけれど、果たしてその好意の発露がどういう形で現れるのかは全然わからないんですよね。いきなり凄いキャラと立ち位置をぶっ込んできたな。

立ち位置でいうと、黒衣が思いの外美味しいところに位置取っていることにこの2巻で大いに気付かされました。いや、めちゃくちゃ美味しいじゃないですか。そもそも、彼女のキャラクターって非常に贅沢なわけですよ。あまり感情を見せないクールタイプの従者でありながら、その中身はあの魔女・彩禍。かと言って、無色と二人きりの状態でも基本的には黒衣の方のキャラで通していて、彩禍としての顔は見せないのである。それでいて、ここぞという時はあの蠱惑的ですらあるぞくぞくするような色っぽくも怪しい魔女としての顔で、無色の心を掌の上で転がすように弄り回す。かと思えば、落ち着いた黒衣の顔で冷静だけれど親身な接し方で支えてくれる。
2つの顔の使い分けで二度美味しいというか、二乗美味しいというか。片方だけでも魅力的なキャラクターになっているのに、それをダブルで見せてくるわけですからね、たまらん。
その上で、黒衣の顔でさり気なく嫉妬してみせたり、独占欲を垣間見せたり。感情の熱をあまり感じさせないキャラクターでありながら、湿度に関しては非常に高いものを見せて、彼女の方も無色のことを想わずにはいられないという様子を伺わせるの、ちょっと威力高すぎなんですよね。

ラブコメ度高いよ!!

なまじ無色の方からの彩禍への好意が天元突破しているから、無色の方が押せ押せに見えるんだけれど、実は彩禍の方からも的確に急所にクリティカルな攻めを繰り出してるもんだから、実は両方押せ押せのカップルなんじゃないの、これ?

瑠璃さん、あらゆる意味で分が悪すぎるw
あ、でもあの時緊急措置の相手として、無色が瑠璃を選んだというのは全然そういう相手として考えていない、というわけでもない事を証明しているかもしれないので、チャンスは皆無だけど無くはないのか(どっちだw