【望まぬ不死の冒険者 7】 丘野優/ じゃいあん オーバーラップノベルス

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不死者、王都にて旧知と再会する

転移魔法陣での移動を経て、ヤーラン王国・王都ヴィステルヤに潜入したレントたち。
素性を隠すためロレーヌの魔術で変装したレントは、冒険者組合本部を見学することに。
依頼掲示板を覗いていると、かつてマルトで冒険者稼業を共にした銀級冒険者オーグリーから、依頼を受けるよう要請される。
受けた依頼を難なく終えるも、その戦いぶりから変装を見抜かれてしまったレントとロレーヌ。
王都の滞在を秘密にするべく魔術契約を結んだその時、なんと契約の神『ホゼー神』が顕現し……!?
契約を終えハトハラーの村に戻ったレントは、師匠であるカピタンにしばらく修業をつけてもらおうとするが、マルトにいる眷属・エーデルの異変を感じ取り――。
強大な魔物と戦い、多くの謎を解き、そして強くなる。
死してもなお遙かなる神銀級を目指す、不死者レントの『冒険』、第7弾――!

せっかく王都まで来たのに、王都ッ!という都会のイメージとは裏腹になんかマルトの街よりも田舎というか辺境の都市に来たような印象だぞ!
さすがに帝国みたいな大国と比べるのは可哀想にしても、国の首都なんだからもう少し洗練された雰囲気を……まあ、暢気というかのんびりした国風なのがいいのかもしれないが。
でも冒険者ギルド周りに関しては、レントが率先して組織を整備していったせいか、業務内容とかはマルトの街のギルドの方がスマートで洗練された仕事っぷりに見えてしまうのは仕方ないんじゃないだろうか。なんか王都のギルドの方が大雑把に見えるぞ。田舎の首都だから、規模もそれほど大きく見えないし。
先だって噂にあがっていた上京した元マルトの冒険者であるオーグリーとここで再会してしまったわけだけれど、あの彼のド派手な格好はこの王都ヴィステルヤでも浮いている気がするぞ。だから、世界の中心とも言える帝国の帝都の方がむしろしっくり来るんじゃないだろうか。

ともあれ、転移魔法なんてものを使って王都まで来ちゃってるために、ここで出会ってしまうのはまずいということもあって、変装を交えて知らない人のふりをしていたのだけれど案の定バレてしまう。
……レントくんや、君知り合いに対してのバレ度は100%だと思うんだけれどw
そんなに特徴あるのかなあ。オーグリーの場合は同じ冒険者の中でも特に親しい相手だったから、というのもあるんだろうけれど。レントの剣の癖とかあれだけ見知っているというのは、それだけ一緒に仕事してたってわけですしねえ。基本ソロ活動のレントからすると、一番多く組んで仕事してた相手が彼っぽいなあ。
そんなレントから見込まれているだけあって、彼もまた見た目も派手だし浮ついているようにみえるけれど、これが地に足をしっかりつけた堅実派でもあると同時に、困っている人を見過ごせないすごくイイ人なんですよねえ。このご時世、銀級に昇格したとはいえ他人にかまっている余裕もないだろうに。レントの知り合いはほんとイイ人ばっかりですわ。というか、そういう人だからこそ深く付き合っているんだろうけれど。この男、何気に手に負えない相手だと追い込みかけて追っ払ってやがるしなあ。レントが本気になると実力が上だろうが関係なく社会的に叩き潰されそうな雰囲気あるんだよなあ。
しかし、ロレーヌは変装するとまるで雰囲気変わるなあ。知的美人というジャンルこそ変わらないものの。表紙がロレーヌだと最初気が付かなかったくらい。

さて、オーグリーと思わぬ遭遇を経て彼と一緒にヒト冒険。ロレーヌと王都観光と勤しむはずだったのに、どうして冒険なんかしてるんでしょうかねえ。呆れつつも、まあそれがレントだしで怒りもせずに受け入れてしまっているロレーヌさん、完全に嫁ですよそのムーヴは。
ハトハラーの村でも概ねもうロレーヌ嫁扱いですもんねえ。誰もレントの否定した言は覚えてないんじゃないだろうか。ガルプ婆さんが村伝来の秘伝を外部の人間であるロレーヌに継承させようとしているのも、これロレーヌ個人を気に入ったというのもあるでしょうけれど、何よりレントの嫁扱いだから身内扱いになってるんですよね。
もうこの村の秘密に関してはレントとロレーヌの二人に託す、という形になってますし。レントに、じゃなくて二人に、ですからねw
おまけに、ハトハラーの郷土料理なんかも村の女性陣がロレーヌの仕込んじゃってますし。そりゃ、嫁には実家の味を教えないといけませんよね。故郷の味、実家の味というのはそうやって伝えられていくものですし。ってか、ロレーヌもかなりその気じゃないですか。マルトに帰っても自分が作ってやるから、と言っちゃってるわけですし。

と、ハトハラーでのんびりしていたら、今度はマルトの街の方でなにやらトラブルが。今回、はじめて小栗鼠の眷属であるエーデル側からの見たレントの姿が語られる。レントはエーデルは自分の方が主人だと思ってるんじゃないか、と疑ってましたけれど、ちゃんとエーデルはレントの事を主として敬わってるじゃないですか。少なくともナメてるとかはなくて、かなり誠実に仕えようとしているのは意外だった。というか、ふてぶてしいやつと思ってたけれど、子分思いの真面目な奴じゃないですか。親分肌というよりも、ただただ面倒見が良いタイプに見える。このあたり、主従そっくりなのかもしれない。
マルトの街で突如起こった吸血鬼騒動。これまで自分からあっちこっちトラブルや厄介事に首を突っ込むはめになってたレントだけれど、今度のこれはトラブルメイカーなレントとは関係ない……よね? ともかく、お膝元でも大きなトラブル大発生ということで、これまでで一番の大事件なんじゃないだろうか。