歴代最強のメンバーが集まったと言われる今回のヴィクトリアマイル。東京芝コース1600の牝馬限定マイル戦。

右前肢繋靱帯炎という重傷から1年1ヶ月ぶりの復帰を果たした戻ってきた無敗の牝馬三冠馬デアリングタクト。
サウジアラビアの地でG3ながら賞金90万ドルという日本のG1並の賞金額を誇る1351ターフスプリントで勝利し凱旋帰国したソングライン。
JRA史上初の白毛によるG1馬。近走はダート路線で走っていたものの、久々に得意の芝マイルへと戻ってきたアイドルホース、ソダシ。
マイル戦は久々ながら、阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬であり桜花賞、NHKマイルカップと連続2着。近年はスプリンター戦線で常に最有力候補としてあげられる歴戦レシステンシア。
常に最強格として扱われながら、シルバーコレクターであり続け、今度こその戴冠を、ファインルージュ。
前年の大阪杯以降勝ち星に恵まれなかったものの、金鯱賞、そして今年の大阪杯と連続の2着と復調傾向。実はマイル戦こそ適正距離という話もあるレイパパレ。

他にも名牝メイショウベルーガの子であり、長い下積み生活の末に前走初の重賞挑戦で見事に阪神牝馬ステークスを勝ったメイショウミモザ。
このヴィクトリアマイルが重賞初挑戦ながら、同レースを二年連続連覇したヴィルシーナの子ディヴィーナ。
エリザベス女王杯の栄冠をもう一度のアカイイト。
去年の秋にローズステークスで秋のクラシックの主役の一人に名乗りを上げ、秋華賞3着に入り前走も阪神牝馬ステークスで2着と好走を続けるアンドヴァラナウト。
他にもデゼルやシャドウディーヴァ。マジックキャッスルやクリノプレミアムなど、G1戦線重賞戦線の最前線で活躍する名うての古豪たちが集まった2022年度ヴィクトリアマイル。
さて、その結果や如何に。










いきなりスタートでレイパパレが盛大に躓いていたようで、あわやこの間の春天のシルヴァーソニック再び、となりかけたところをなんとか川田騎手が踏ん張って落馬回避。
いや放送では全然わかんなかったんですけどね。あとでパトロールビデオでの正面からの映像を見ると、かなりヤバかったのが見て取れます。なんでこれで出遅れにならなかったんだろう。
ただ、この後一番人気レイパパレは道中良いポディションにつけていたものの、直線入ってうんともすんとも言わず12着という初の二桁大敗を喫してしまいます。果たして、スタート時の影響があったのでしょうか。

結果だけ見ると、上位はほぼ先行組が独占。前の方に位置取っていた馬がそのまま押し切る形でゴールを駆け抜けています。
前日までの雨の影響はどれほどだったでしょう。一応、早くから馬場状態は良になっていましたが、走っている様子からしてパンパンの乾いた馬場ではなかったようです。ですが、最内を除いて状態は良さそうでしたし、伸びる馬場だったんじゃないでしょうか。
先週のNHKマイルカップは差し追い込み決着となったように、決して先行に有利な馬場ではなかったt思うのですけれど、とかく前が止まりませんでした。この上がりをされてしまうと、後ろから行った馬は追いつきませんね。

勝ったのはソダシ。いや、これは正直驚かされるほど他の馬を寄せ付けずの完勝でした。ちょっと文句のつけようがないですね、もっと接戦になるかと思ったけれど。
これだけ強い勝ち方をされると、なんでダート路線行ってたの? と言いたくなってしまいます。まあソダシのメンタルが崩れていたり、と立て直しに大変苦労した結果、とも言えるわけで、よくもう一度しっかり走れるようにソダシちゃん立て直したなあ、と称賛して然るべきなのでしょう。
いやでも、ほんとに強かったなあ。桜花賞以来のG1勝利ですけれど、3歳の夏に古馬蹴散らした札幌記念を思い出させてくれました。あのレースで、この馬マジつええ、と震え上がらされたのを忘れていましたよ。ラヴズオンリーユー、ペルシアンナイト、ブラストワンピース、ステイフーリッシュと言った並み居る歴戦の古馬たち相手でしたからね。
これでマイル戦は3戦3勝。とはいえ、距離適性は中距離まで十分行けるのでマイル戦線にとどまらないとは思いますけれど、ともあれ主戦場はこれでわかったんじゃないでしょうか。今後の活躍も大いに期待できそうです。

二着は猛追してきたファインルージュ。この馬も直線で不利を受けて一度躓いていたのに、そっから盛り返して2着まで追いすがってきたのですから、やっぱり強いんですよ。どうしてか勝運に恵まれないというか、なんでか届かないのが板についてきてしまっているのが心配です。実力風格ともにG1級なだけに、いつ勝ってもおかしくないはずなのですが。
3着にはレシステンシア。ここしばらくはずっと1200で走っていたので、完全にスプリンターの走りになっていると思っていたのですが、マイルでも根性見せましたね。でもあと一歩及ばないのは相変わらずで、歴戦のシルバー、ブロンズコレクターになってきているなあ。
それでもマイル戦でこれだけ走ってくれると、次回以降もスプリント戦に限定せずに選択肢も増えてくるんじゃないでしょうか。
4着には逃げたローザノワールが逃げ粘り。危うく2週連続最低人気の馬が馬券圏内に入るところでした。ずっとダート路線、地方のドサ回りもやっていた苦労人が、初の芝重賞、それもG1でこれだけ頑張ったのですから、お見事です。危うくこれ逃げ切っちゃうんじゃ、という見せ場まで作ってくれましたからね。4着、惜しかったです。
5着にはソングライン。後方に位置取っていて差しで掲示板まで届いたのは結局この馬だけでした。
良く伸びていたのですけれど、道中の位置取りがすべてでしたね。今日のレース展開ではどうしても届きませんでした。これは7着8着9着のアブレイズ、アカイイト、シャドウディーヴァも同じく。
6着には、戻ってきた三冠牝馬デアリングタクトが入りました。
ずっとラチ沿いを走っていて、直線では一瞬突き抜けるか!? という瞬間もあったのですけれど。ずっとソダシを見る形で走っていたのですが、最内はちょうど先週のNHKマイルカップのセリフォスと同じような形になっちゃったかな。走ってるときの芝地の掘れ方が外と比べると一番内側はやっぱり大きな塊が飛んでるように見えたんですよね。
一年ぶりという久々もあったし、脚部不安もありましたからやや絞りきれていない馬体は緩みもあったのでしょう。それが最後の伸びに繋がらなかったのではないでしょうか。でも、見せ場も作りましたし2着以降とは0.2秒差の6着ですから、次に繋がる走りだったんじゃないでしょうか。
ストライドの大きいソダシと比べて、ちょこちょこと脚の回転の速いピッチ走法のデアリングタクトは、見てても頑張ってる感がよく見えて、応援にも力が入ってしまいました。いや、あの走り方は力強さが見えてよかったですよ。怪我の内容から、無理はさせられないでしょうし、レース後も再発しないか気を配りながらになるでしょうけれど、ぜひもう一度デアリングタクトが先頭でのゴールを見てみたいものです。頑張れデアリングタクト。それから、おかえり。またターフでその姿を見ることが出来たのが嬉しいです。