前回の記事なのでした。
新作の【学園の聖女が俺の隣で黒魔術をしています】は大当たりでしたね。面白かったです。

では、以下に今月下半期の新刊から、注目作品をピックアップします。

【デート・ア・ライブ アンコール 11】 橘 公司(富士見ファンタジア文庫)

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さあ――元精霊の少女たちの未来を紡ぎましょう

過去と向き合い、今を乗り越え、元精霊となった少女たちは、エンディング後の輝かしい未来を生きていく。
「――ふふ、なんだか不思議な感じだな」
十香ひとりのためだけに行われる卒業式。
「ならば始めよう。あり得るはずのなかった、八舞の戦いを!」
三人目の八舞と耶倶矢&夕弦の決闘。
「結婚って、意外と未来の話でもないんじゃにゃーの?」
二亜の一言によって、将来の伴侶と新婚生活を想像し始める結婚式。
「……ど、どんな手を使ってでも……落選してやる……!」
高校生となった七罪の生徒会長選挙。
そして崇宮真士と澪が士道たちへ繋いだ『大切なもの』とは――。
もうこの短編集もほぼほぼ後日談に突入してるんですよね。そして、表紙に描かれる彼女の姿を見せられてしまうと、どうしても切なく潤々来てしまう。澪、手を振ってるようにみえるんですよね。サヨウナラ、と。


【幼馴染だった妻と高二の夏にタイムリープした。17歳の妻がやっぱりかわいい。】 kattern(富士見ファンタジア文庫)

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知らなかった17歳の君に、また恋をする。

幼馴染と結婚し仕事は順調、貯金もそこそこ。平凡なリーマン鈴原篤は目が覚めると高校時代に戻っていた。妻といっしょに。

「見た目はJK、中身はあなたの人妻! 青春、やり直さない?」

そう――自意識をこじらせた陰キャだったせいで妻の千帆とは高校時代、絶交状態だった篤。
早速制服で平日の京都デートを満喫したり、一緒に登下校したり、バレー部のユニフォームを着た千帆と学校でイチャイチャしたり、あの時出来なかった恋人同士の時間を楽しむ二人。
知らなかった、知り得なかった17歳の彼女の素顔が愛おしい。
何度時が巡ろうと、あなたに恋をする。夫婦でやり直す共同タイムリープラブコメ、開幕!
……え? ちょっと待って。この手のタイムリープものって、概ね現状に不満もしくは未来が閉ざされているから過去に戻って歴史をやり直す、みたいな前提があるのが普通だと思うのですけれど。
この主人公、というかご夫婦、揃って不満とかないんじゃないですか!? 別に不仲で離婚寸前とかじゃなく、奥さんとの仲も良好のように見えるし生活も順調だって言ってるじゃないですか。
それなのに戻るんですか!? 夫婦で。幼馴染の奥さんと高校時代だけ没交渉だったから、この際高校でも隙間なくイチャイチャしてやるぜ、って過去に戻るんですか? なんつー贅沢なw
でもまあ、パートナーの若かりし頃の知らない一面を新たに知るという楽しみは、何者にも代えがたいものなのかもしれません。ってか、過去に戻ってやり直して拗れた仲を修復していくならともかく、現状関係良好の夫婦の二人が高校生なんかに戻ったら、爛れた生活になっちゃうんじゃないの? 大丈夫?w



【僕たち、私たちは、『本気の勉強』がしたい。】 庵田 定夏(MF文庫J)

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『ココロコネクト』庵田定夏が贈る、真夜中の「東大受験」ストーリー!

真面目すぎると言われる高校生、真嶋正太は夜が好きだ。
田舎の小さな町で、身の丈にあった「普通」を過ごす日々。
でも夜はそんな自分でいなくてもいい、そう思っていた。
ところがとある真夜中、こっそり侵入した「夜の教室」でいつも寝てばかりのクラスメイト・月森灯に出会ってから彼の人生は変わり始める。
彼女曰く、勉強は全てを変えられるというのだ。
勉強は世界に通じている。不可能を可能にする。こんな町からも外に出られる。
「もちろん、明日のテストでも簡単に満点をとれるわ」
「えっ!?!?!?」
これは、夜から世界に挑む物語。真夜中×女子高生×勉強の新世代受験ストーリー、開幕!
東大受験をテーマにした作品というと漫画のドラゴン桜や、もっと前だと東京大学物語なんてのがあったか。後者は読んだことないけど。
試し読みを読んでみたところ、かなり真剣に勉強法について語っていく方向性なのかもしれない。試し読みの範囲までだと、そこまでちょっとわからなかったけれど。同時に、分不相応という窮屈な枠組みに押し込めてくる家族や田舎の狭い人間関係に人生そのものを押しつぶされそうになりながら、じっと耐えていく生き方を選ぶつもりだった少年の、世界を押し開く物語でもあるようで。
【ココロコネクト】など青春ストーリーの書き手でもある作者の手腕が唸る新シリーズになりそう。
しかし、イラストのニリツさんは近年とみに絵に雰囲気出てきたなあ。なかなかに引き込まれる表紙絵であります。