スポット感想で申し訳ないけれど、クライマックス入って盛り上がってきたので。
今期はライトノベル原作のアニメけっこうありますけれど、1期丸ごと使って第一巻を描いているのは本作だけになるのかな。
8話ではエイブラッドとの過去回想だけで1話やるとは思わんかったもんなあ。
でもあれはレオの人格形成の根幹を成すお話でもあり、エイブラッドとの対話はそれだけ重要なものでしたから、彼との話を余すことなくじっくりとやってくれたのは本当にありがたかったです。
ここが欠けてると、物語にも登場人物の感情も実が軽くなってしまいますからねえ。

実際、以降ベリアル侵攻以降人間界に取り残された魔族は、人間界に土着したわけですけれど、エイブラッドの融和活動のお陰で人間種族と一定の間隔は保ちながらも、そして長い時間をかけながらも人間界の住人としてなじんでいったわけですからね。
リリやエドヴァルト親子は人間界出身ですしね。
エキドナの侵略が、徹底した善政を心がけていたとはいえ受け入れられたのは、魔族と人間種族がある程度共存している世界という下地があったからなんですよね。その意味では、エキドナがエイブラッドに憧れているのもよくわかるってもんです。

そしてこの9話。
ここで今までの話全部がぐるっと180度ひっくり返るんですよね。
人間社会に要らないと捨てられて、勇者を辞めて魔王軍に就職するために面接に来たレオ。そうして
就職を認めてもらうためにお試しで各四天王の下で働いてその実力、有用性を証明する、みたいにして働いてきたわけですけれど。
むしろ面接をしていた側はレオの方。一緒に働くことで相手の人となりを見極めていたのはレオの方。
そして、今や強大な力をもって世界を滅ぼそうとする魔王にレオはなり、それを打ち倒す勇者パーティーとして彼の前に立ちふさがる役目を負ったもの達こそ、エキドナとその四天王となったのである。
ここのクルッと今まで見えていた盤面を見事にひっくり返す鮮やかさは、原作の小説版でもお見事の一言でしたけれど、アニメ版でもレオの口上と相まって実に盛り上がり燃え上がるシーンになっていました。1クールじっくり丁寧に溜めに溜めていたものを、ちゃんを花咲かせられたなあ。
実に良いアニメ化になっているんじゃないでしょうか。良きよ、良き良き。