……な、んじゃあ、こりゃあ!?

いやもう、なにこれ? 凄いなんてもんじゃないんだけれど。タイトルホルダーにただただ絶句。呆然。強い、強い、強い、強い。
これ、どうやったらタイトルホルダー相手に勝てるの?

それなりに長いこと競馬見てきたつもりですけれど、逃げ馬……一応逃げ馬だよね? こんな逃げ馬見たことないですよ。こんな競馬する馬、見たことないですよ。

さながら、ドミネーター。【支配者(ドミネーター)】とでも呼びたくなるような、最初から最後まで主導権を握り続け、他の馬に自分の競馬をすることを一切許さない、スタートからゴールまで彼の闊歩のみがレースを支配し続ける。そんなわけの分からない競馬ですよ、タイトルホルダー。


逃げたのは案の定、パンサラッサでした。最初からロケットスタートを決めたタイトルホルダーでしたが、強引にまくりあげて先頭を譲らないパンサラッサ。この態勢はパンサラッサにしてもタイトルホルダーにしても他の馬たちにとっても想定内だったでしょう。
パンサラッサはその抜群のスピードと爆逃げで追走してくる馬たちを振るい落とし、最後まで衰えないまま後続を振り切って逃げ切る、という逆噴射装置を搭載していないツインターボのような馬でした。
実際、この馬を追走してつつこうとした馬は軒並み脱落していくというトンデモナイ強靭な逃げ馬で、その競馬は中山記念、そしてドバイターフで完成したと言っていいでしょう。ウィークポイントは若干距離が長いこと。彼の適距離はおそらく2000まで。2200は十分走りきれる範疇ではあるでしょうけれど、その200が余裕を削る余分の距離ではあったと思います。
実際、パンサラッサは最初の3ハロンを33.9。1000メートルを57.6という凄まじいハイペースで飛ばします。
本来ならこのペースで飛ばせば、追いかけてきた馬は持たないし、追いかけなければパンサラッサは余裕を持って脚を貯めることが出来たでしょう。
ところが、平然とした顔でこのハイペースについてくる馬がいる。タイトルホルダーが番手から、常にプレッシャーをかけてくる。恐ろしいことに、このハイペースでタイトルホルダーはパンサラッサに全く息を入れる余裕を与えることをしなかった。
普段なら、後続をすりつぶすパンサラッサの競馬が、逆にタイトルホルダーによってプレッシャーを掛けられ続けて塗り潰され、すり潰されてしまったのです。
直線に入ったところで、必死に追って鞭を入れるパンサラッサを横目に、スッと鞭を入れることもなく手綱を扱くこともなく先頭に立つタイトルホルダー。
パンサラッサがいっぱいになった訳じゃないんですよ。スタートダッシュで相当に脚を使った上に距離も長いし道中で凄まじく消耗させられたにも関わらず、パンサラッサはここから300メートル近く二番手を譲らず、ちょうど残り200メートル付近でようやく後続に抜かれることを許すんですね。
普通の逃げ馬なら、ここで力尽きてズルズルと下がっていくものですが、結局パンサラッサはここからも粘りに粘って2着からは0.8秒差の8着に入ります。8着というと負けたーという感じになりますけれど、内容見るとこの馬も尋常じゃない競馬してるんですよね。2000メートルまでだったらタイトルホルダー居なかったらちょっとどんな競馬になるかわかんないです、パンサラッサ。今回ですら、タイトルホルダー居なかったらどうだっただろう。

タイトルホルダーは結局、2番手につきながら先頭を突きまくって煽った挙げ句に、後続に対してもハイペースでの競馬を強要し続けてスピード勝負での消耗戦という極限のスピードとスタミナを要求する勝負を仕掛け続けたわけです。
たまったもんじゃありませんよ、後ろの連中からしたら。追走したら確実にスタミナをすり潰され、でも後ろで脚を溜めて直線で仕掛けようにも前が速いわ止まらないわで絶対に届かない、ってか後ろに居ても速いもんだから脚も貯まらない。
天皇賞春では、変幻自在のペース配分でそれについていけなかった馬たちが次々とスタミナすり潰されて脱落していった挙げ句に生き残ったのタイトルホルダーがゆうゆうと圧勝という風情でしたけれど、中距離戦となった今回は変幻自在もなにも最初から最後までアクセルを吹かし続け、他の馬たちは息も絶え絶え、スタミナを削り取られすり潰され、といった感じで……なんだろう、普通レコード勝ちとなったら快速とか速いイメージ一色になるものなんだけれど。逃げ馬のイメージってだいたいそうじゃないですか。スピードスター。自分のスタミナが消耗し切る前にゴールを駆け抜けていく。
でもタイトルホルダーはむしろ重戦車のような、ほかを蹴散らして走るような。一人旅で自分と時計との勝負、といった感じじゃなくて、他の馬たちを全部息も絶え絶えにすりつぶして消耗させ切ってフラフラにさせて、自分一人がゆうゆうと走り切るような、支配者の走りに見えるんですよね。
こんな競馬する馬、見たこと無いよ。
こんなん、どないせいっちゅうんじゃろう。後ろから競りかけていっても競りかけた方がもたないですし、ならばタイトルホルダーより前にと頑張ったら、パンサラッサのように潰される。
後方一気を目論んでもペースが落ちないからそもそも差し追い込みが届かないってか発動しない。

今回のレース、あれだけのハイペースでぶっ飛ばしながら、結局タイトルホルダーより上がり3F早かったのって2着のヒシイグアスと3着のデアリングタクトだけですよ? それも、タイトルホルダーが36.1に対してヒシイグアス35.9。タクト36.0とほとんど差なし。
他の馬はエフフォーリアだけが36.2だった以外は軒並み36.5以上掛かってしまっている。
後方待機していた馬たちの方が、タイトルホルダーよりバテて脚あがっちゃってるんだもの。
じゃあ前にいれば良かったのか、というとタイトルホルダー必死に追走していたアフリカンゴールドはぶっ潰れてブービーに。パンサラッサ、ほんとよくまあ潰れませんでしたわ。

ちょっともうこれは、何と言うべきか。今までの歴史に残る名馬たち、最強馬たちとはまた全然趣の違う、今までに見たことのない競馬をする最強馬の誕生……いや、菊花賞日経賞天皇賞春と続いた連勝街道のレースの勝ち方の強さを証明するレースでした。長距離だけじゃなく、中距離でこんなレースをされたら、もう言葉もないですよ。
一つ言うべきことがあるとするなら、菊花賞からこっち勝ってるレースは全部阪神競馬場ってところなんですよね。京都競馬場の改修工事も相まって、本来なら京都で行うレースも全部阪神でやっている。果たして、東京や中山、そして京都でのレースがはじまった時にどういうレースが出来るのか。果たして、今までと同じようなターフを支配するような競馬が出来るのか。
まあそれを確認する前に、タイホくんはロンシャンへと舵を切るみたいですけれど。
今日の阪神競馬場はなかなかタフな馬場だったと思います。馬場はカラカラに乾いていて固くはなっていたんですけれど、同時にいつもの粘りというか弾力がなくて固いけど脆いといった感じで、今週の土日のレースだけで相当に馬場、ボコボコに荒れたんですよね。高速馬場などではなく、むしろ結構パワーも要ったんじゃなかったのかな。
それでコースレコード。宝塚記念のレースレコードを更新するんだから、ワケガワカラナイヨ。
かつてあの怪物グラスワンダーの落し子たるアーネストリーが刻んだレコードが、こんなふうに破られる日が来るなんて思わなかったなあ。

2着はヒシイグアス。レーン騎手の好騎乗でした。ちょうど中団前目の位置。前が消耗しきっていっぱいになり、後ろが消耗しきっていっぱいになっているなかで、唯一余した脚で馬群をぬって前に出てきましたね。しかし、位置取り的にもとてもタイトルホルダーに届くところではなく、タイトルホルダーの影も踏めずの2着でした。
ヒシイグアスも惜しいレースが続いてるんですが、どこかでタイトル獲らせて上げたいイイ馬なんだよなあ。ただ、今の中距離戦線は層が分厚すぎる。イグアスもその一角ではあるんですけど。


3着は三冠牝馬デアリングタクト。いや、正直このレースで切れ味というべき脚をみせたのはタクトだけだったんじゃないでしょうか。直線で外に持ち出して、よくぞあそこまで差してきました。
長い長い休養期間を挟んでの復帰戦でのヴィクトリアマイルは、展開と位置取りに泣かされましたけれど、久々のレースとしては手応えを感じさせてくれる内容でしたけれど、復帰2戦目でここまでの走りを見せてくれるとは思ってなかっただけに、思わず拳を握ってしまいました。未だ三冠牝馬は死なず! これなら、秋は心配ないですよ。どっかで絶対もう一度勝てます。

4着はディープボンド。鞍上の和田竜二は、パンサラッサの存在やタイトルホルダーの競馬の仕方を考える限り絶対にハイペースになると踏んでたんでしょうね。その場合、ディープボンドはどういう競馬をすれば勝ち負けになるか、と想定した場合の最適解を導き出した結果がこれだったのでしょう。
どうしても加速しはじめるのが時間かかるプボくん。じゃあもう、前に前に追って追ってつけてつけて、加速し続けるしかないでしょう! と、ばかりにスタートから追いまくって無尽蔵のスタミナを使ってタイトルホルダーを追走にかかったわけです。ことスタミナでタイトルホルダーに勝負できるのはプボくんだけだったでしょう。でも、やはりスピード自体とその維持力の差が出てしまったか。
持ったまんまの横山和生に対して、ずーーっと追っている和田竜二。4コーナーに差し掛かったところでもうすでに鞭叩き込みだす和田竜二。和田竜二騎手、ほんと気合の乗った鞭に手綱のシゴキだったんですよ。プボくんも応えて頑張ってるんだけれど、追い抜くどころか一気に加速するタイホくんとは差が見る見ると広がっていく。
4着に入ったのは、和田騎手の位置取りと早め早めの仕掛けのおかげ、好騎乗だったと思います。ディープボンドはあの競馬しかなかったよなあ。ベストの競馬でした。でも、やはりG1タイトルの冠は遠い。


5着はマイネルファンロン。この子はひたすらに単勝人気二桁台にも関わらず、今年に入っては2着6着5着、でこの宝塚記念で5着と入賞、掲示板に乗るまで頑張ってるんだから、孝行息子ですよねえ。
位置取りはヒシイグアスと同じところらへんだったのですが、内に入っていたイグアスと外外を回ったファンロンの差でしょうか。でも仕掛けどころといいデムーロは良い騎乗だったと思いますよ。最後はさすがに一杯になっていましたが、それでも5着は偉いです。

6着、ここでようやくエフフォーリア。彼に関してはなあ……見るべき所が全然なかったなあ。
展開がもう圧倒的にタイホのものだったとしても、せめてイグアス並には抵抗して欲しかったし見せ場も欲しかった。位置取りとしても、デアリングタクトがあそこまで伸びてきてるわけですからね。
やはり遠征がダメ、という話にも真実味があるのでしょうか。だとしても、ならば秋以降関東での勝負でエフフォーリアはこんなもんじゃないぞ、というのを証明して欲しい。撃墜王の名をもう一度取り戻してほしいです。

オーソリティは残念でした。レース前に出走回避。でも、レース中に怪我する事にならずに良かったです。怪我も大したことなかったみたいだし。






エフフォーリアとタイトルホルダーのクラシックで火花散らしあった同期対決。そしてパンサラッサやオーソリティ、ステイフーリッシュといったサウジ、ドバイを暴れまわった海外組の参戦。
ディープボンド悲願のG1制覇の夢。三冠牝馬復活の旅路。ポタジェたちコントレイル世代の復権など、見どころたっぷりの宝塚記念は、新たな怪物、ターフの支配者の誕生の鐘を高らかに響かせるレースとなりました。
このレースもまた何十年と語り継がれる伝説になるなあ、きっと。











土日は仕事で帰りも遅くなり、土曜日には宝塚記念出走馬の全頭紹介。そして日曜日にはレース回顧を書こうと思って、実際書いてたんですが、午前2時半を回ったあたりで流石に限界に達して書いてる途中で寝てしまいました。
むりーー。

まあせっかくなので、全頭紹介の文もこっちに置いておきましょう。レース前の印象ってのはレース後にガラッと変わるもんだし、また何年も経過して各馬の最終評価が定まったあとだと、その当時のイメージって結構忘れられてどんな評価とかイメージを抱かれていたのか、というのが分からなくなっていることも多いので、忘備録、記録として残しておこうという趣旨。



全頭紹介


近年稀に見る好メンバーが揃ったとされる今回の宝塚記念。いや、近年どころか歴代最強のメンバーが集ったという声すらある凄えメンツが揃ったグランプリ。
6月末という暑い時期もあってか、例年有力馬が回避して年末の有馬記念と比べるといささか馬が揃い難いと言われる宝塚記念ですけれど、今回こそはドリームレースの名に相応しい陣容となったと思われます。

1枠1番【オーソリティ】 牡5歳 ファン投票25位
アルゼンチン共和国杯(G2)を連覇し、去年のジャパンカップでは2着。今年は海外を転戦して、サウジでは今回の宝塚とほぼ同距離の芝2100で勝利。シャフリヤールが勝ったドバイシーマでも3着に入る実績を重ねて、国内帰還の第一線としてこの宝塚記念に挑む。鞍上にはクリストフ・ルメール。


1枠2番【アフリカンゴールド】 セン7歳 ファン投票32位
今なお粘り強く活躍するステイゴールド産駒、その最終生産年度ラストクロップの一頭。京都記念を人気薄で逃げ切った今評判の個性派逃げ馬の一頭でもある。鞍上は国分恭介。


2枠3番【メロディーレーン】 牝6歳 ファン投票17位
ご存知、最小馬体重でのOP特別勝利馬。タイトルホルダーの異母姉にもあたり、小さいお姉ちゃんとして評判のアイドルホースである。このちっさい体で長距離を得意とする生粋のステイヤー。本来なら中距離の宝塚記念は得意距離とは言い難いのだけれど、ファン投票に後押しされて二年連続の出走。あのトコトコとフル回転する走り方でどこまで阪神の坂を掛け登れるか。鞍上は団野 大成。


2枠4番【エフフォーリア】 牡4歳 ファン投票2位
天皇賞秋、有馬記念と四歳ながら古馬の大レースを連覇し、最強馬の冠を掲げたかと思った直後に、大阪杯の大敗を喫してしまったエフフォーリア。だけど、その敗因が同じレースに出走した牝馬たちの姿に動揺してしまったため、という理由から思春期の初心な男の子かよっ! とむしろ人気が高まってしまった元冷徹無情の競馬マシーン。最近はほんと愛嬌のある側面が表に出てきて、コントレイルに続く可愛い系愛されホースへと転身しつつある。
ファン投票ではタイトルホルダーに譲ったものの、前日単勝オッズでは一番人気。遠征が苦手なんじゃないか、という疑惑もあるものの、果たして最強馬復権なるか。鞍上は横山武史。


3枠5番【アイアンバローズ】 牡5歳 ファン投票48位
こちらも名うてのステイヤー。重賞勝利はいまだないものの、近走では阪神大賞典、ステイヤーズSで2着に入っており、天皇賞・春も5着と掲示板入り。好走を続けているだけに侮れない一頭である。鞍上は石橋 脩。


3枠6番【タイトルホルダー】 牡4歳 ファン投票1位
変幻自在の逃亡劇で後続を翻弄するそのスタイルで、菊花賞、天皇賞・春とG1を快勝。ファン投票で歴代最多得票を得て、堂々一位で宝塚記念にて挑むは同世代で相争ったエフフォーリア。皐月賞では2着。ダービーでは6着と譲ったものの、夏以降の本格化後では初めての対決となるこの阪神の舞台で世代最強、現役最強の座を同期の花と奪い合う。激突の宝塚記念! G1タイトルこそ両方とも長距離だけれど、クラシック戦線では2000の重賞勝利実績ありだし、皐月賞も2着に入っている。負けたくない勝負どころだ。鞍上は横山和生。菊花賞まで主戦だった弟武史はエフフォーリアへ。後を引き継いだ兄和生との運命の兄弟対決でもある。


4枠7番【デアリングタクト】 牝5歳 ファン投票7位
帰ってきた三冠牝馬、その復活の金を鳴らす舞台となり得るか。大きな怪我から雌伏の一年余。復帰戦のヴィクトリアマイルは6着だったが、展開と伸びにくい内枠を走らされたのが敗因として大きいと思われ、決して力負けではなかった。調教もびっしり出来て今は脚に不安もなし。全力で勝負できる態勢は整ったと見える。今度こそ、久々の勝利をこれも怪我から復帰した松山弘平と飾って欲しい。


4枠8番【ステイフーリッシュ】 牡7歳 ファン投票38位
ステイゴールド産駒は歳を経るごとに本格化していくのだ! というのを地で行くのがこのステイフーリッシュ。サウジにておよそ3年10ヶ月ぶりくらいに重賞勝利。さらにドバイでもG2で連勝。そのまま今度はG1だと国内に殴り込み帰還を果たしてきた。常識にとらわれるな! 鞍上は坂井 瑠星。


5枠9番【マイネルファンロン】 牡7歳 ファン投票??
ステイゴールド・ラストクロップ元気良すぎ! 今が全盛期だ! と言わんばかりに三頭もこのレースに出走してますがな。しかし本気で充実期に入っているのも間違いなく、年始のAJCCでは2着に突入。天皇賞春でも14番人気ながら6着にまで滑り込んでおり、調教もパワフルで好調な様子。鞍上はミルコ・デムーロ。


5枠10番【ヒシイグアス】 牡6歳 ファン投票23位
去年の暮れ、ラブズオンリーユーが有終の美を飾った香港で、なにげにその2着だったのがこのイグアス。明けて最初のレース大阪杯でも4着に入り、レース出走数自体が多くなく大事に使われてきたおかげもあって、今が充実期。ヒシの冠で宝塚記念というと、ヒシミラクルの奇跡が思い起こされるところ。D・レーンを鞍上に奇跡再びか。


6枠11番【パンサラッサ】 牡5歳 ファン投票15位
何頭もの個性的な逃げ馬が台頭してきた去年からの競馬界。その爆逃げっぷりから令和のツインターボと呼ばれた彼が、世界のパンサラッサへと羽ばたいたのがドバイターフでありました。
その圧倒的なハイペースはライバルたちに追走を許さず、もし追いかけてきたならば確実にバテ潰れ、自身はそのままペース落ちることなく最後までかっ飛ばす。どうやったら太刀打ちできるのかわからないまでに今、強さをきらめかせている。鞍上は吉田豊。


6枠12番【ウインマリリン】 牝5歳 ファン投票37位
激減していた体重を、並み居る牡馬、G1馬たちを蹴散らしたオールカマーの水準まで戻してきた我らが姐御マリリン。過去阪神では着外ばかりと苦手にしてきた舞台ですが、今は調子が抜群に良いらしく、早めに栗東入りして態勢も整えている模様。三冠牝馬デアリングタクトのライバルと言えば、オークス2着だったこの馬の名前も多くあがるでしょう。日経賞、オールカマーで古馬牡馬たちを蹴散らした頃は本当に強かった。あの頃の強さが戻れば、決してチャンスがなくはない。鞍上は松岡 正海。


7枠13番【アリーヴォ】 牡4歳 ファン投票26位
最強世代と呼ばれる現4歳世代。その中でも尤も後発、遅れてきた最後の大物として名乗りをあげたのがこのアリーヴォでした。クラシックこそようやく滑り込みで菊花賞に出走して7着だったものの、そこから連勝を重ね重賞を圧勝。大阪杯でも勝った馬よりも目立つ凄まじい追い込みを見せて3着に入ってG1戦線でも勝ち負け出来る遜色ない力を示した。エフフォーリアの自滅とも言えるけれど、同じレースに出走して着順で勝ってみせたのは大きいよ。ここから活躍する同世代に、追いつき追い越せ。鞍上は今乗りに乗ってる武豊。


7枠14番【キングオブコージ】 牡6歳 ファン投票45位
同じ2200メートルのAJCCを勝ってる強みもありますが、鞍上の横山典弘さんとしては、息子二人と同じレースに乗れるのがやっぱり嬉しいでしょう。


7枠15番【ディープボンド】 牡5歳 ファン投票8位
勝ちたい、でも勝ちきれないが続いて続いて、最大のチャンスだった天皇賞春も逃し、いざ今度こその宝塚記念。距離が中距離2200というのはやはりこれまでの長距離レースと比べるとどうしてもスピードで遅れを取ってしまう可能性は高いものの、その自力、無尽蔵のスタミナをフルに使っての勝負でチャンスは十分にある。ロングスパートが似合う舞台なのだ、阪神競馬場は。
鞍上は和田竜二。気合打ち込む闘魂の鞭が唸りを上げるか。


8枠16番【グロリアムンディ】 牡4歳 ファン投票??
んあ!? まさかまさかの二刀流? ずっとダート路線を走ってきたグロリアムンディがなんでか宝塚記念に参戦である。いや、ずっと連勝はしてたもののあくまで平場のレース。重賞は前走のアンタレスSで二着が最高、という実績も微妙なので、ダートの有力馬が芝レースに参戦って感じでもないんですよね。さて、どうなることやら。鞍上は福永 祐一。


8枠17番【ギベオン】 牡7歳 ファン投票??
去年の金鯱賞で意表をつく逃げをうち、まさかの勝利をあげたギベオンも、あれからすでに一年以上が経過。でも、近走は再び今年の金鯱賞、そして鳴尾記念と中距離路線としては実のあるレースで掲示板に乗るだけの調子をあげてきているので、終わった馬では全然ないのよ。
ただ、今回はさすがに逃げるわけにも行かず、先行馬にも強力なのが揃っているので紛れを狙うには難しいレース。鞍上の西村淳也くんがどんなレースを目論んでいるのか、気になるところです。


8枠18番【ポタジェ】 牡5歳 ファン投票4位
圧倒的にエフフォーリア一強。或いは台頭してきたジャックドールと、去年の覇者レイパパレとの三つ巴の対決、という様相を呈していた大阪杯で、主役の座を掻っ攫い一気に現役最強戦線に名乗りをあげたのがこのポタジェ。並み居る強敵たちを競り落としてみせたことで、本格化を迎えたとみなされ、コントレイルが去ったあとの世代をディープボンドとともに引っ張っていく新たな世代筆頭候補と目されているんですなあ。今一度、ここで勝つことでそれを証明してみせるか。
鞍上は吉田隼人。