【Landreaall 39】  おがき ちか ZERO-SUMコミックス

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深層に取り残されたDX達を助けるべく、メイアンディアはティ・ティに情報を授ける。
ティ・ティが得た情報からDX達は、ダンジョンから脱出すべくさらに奥深くへ進むことに――。
ダンジョンの奥深く、そこに眠るものとは――!?


20周年の記念扉絵がバーンといきなり出てきて、なんだー?と思ったら掲載誌のコミックゼロサムがちょうど今年で20周年なんですねー……って、ランドリもそうじゃん! 2002年から連載してるんだから今年で20周年じゃん!
ふぁー、もうそんなになるのかー。エカリープで惚れた女のために火竜に立ち向かってた男の子と、そんな兄ちゃんにちょこちょこついてってた妹が、もう20年もこうしてハツラツと飛び回り駆け回っているのかー。
って、ここに来てアトルニア王国の端の端で封印された火竜と立ち回り、竜創を負ったことがここに来てまた大きな意味を持ちそうなんだよなあ。
そもそも、アトルニア王国には竜がいない、てのをそういうもんだと思って特に不思議には思ってこなかったんだけど、なんか建国秘話にまで遡ってえらい話になってきたんですが。
ダンジョンの最奥。さらにその隠された奥の奥に潜ることになったDXたち。彼らがそこで見つけたのは、竜の卵とそれを守るように石化する番人の石像だった。
ということで、事はただのダンジョンの胎動によって遭難した学生たちを救出する王国の騎士たちと叡智を持つものたちを総動員しての救出作戦、からさらに発展してこのアトルニア王国の根幹、或いは基盤を成すものにダイレクトにふれる話になってきた。
ってか、この王国に「忍者」がいなかったのもちゃんとした理由があったってのか!?

ふぁーー……。

いやあ、なんか壮大だ。情報量が、情報量がおおい! 一方で上層では騎士従士、そして候補生たちの奮闘が続き、メイアンディアたちもダンジョン深層に落ちたDXを救うべく、最奥へのルート、或いは脱出手段を探るために書庫を掘り返し、自身らの身をも危険に晒しながら探索を続ける。
命を賭けている、という意味では上で頑張っている人達も変わらんのだよなあ。
しかし、メイアンディアの度胸というか、あれは脇目も振らずというべきなのか。ガンギマリというべきなのか。絶対に助けるという決意に突き動かされる熱量は、どれほどのエネルギーを焚べているのか。ガス欠にならないか心配にすらなってくるのだけど。
あの国宝級に間違いない、建国神話にも関わってくるだろう古文書、そこに秘められた暗号を見つけるために、あそこまでやっちゃんだから……いや、あれは歴史に携わる仕事、知識に携わる仕事にちょっとでも関わっているなら、いや仕事だけじゃなくても趣味でも好奇心でも、歴史というものに思いをはせ、それらを記した古書の価値を想像できる人であれば、目を覆ってキャーーーッと悲鳴をあげたくなるような暗号じゃないですか、あれは。
なんつう暗号の隠し方をするんだ。国宝級の古文書をあんなにしちゃってさあ。もう絶対に取り返しつかない形になっちゃってるんですけど!? これ、日本で言うところの古事記とか日本書紀の原本をズバンとやっちゃうようなもんじゃないですか!? 想像しただけで血の気が引いてくる。
でもそれだけの価値はあった。
「待ってる」
まるで鼻先が触れ合うような距離で見つめ合い、ささやかれたメイアンディアのその祈り。その願い。
それを聞いたからには、DXは絶対にそれを違えることはないだろう。

でも、待っていたのはとんでもねえ番人だったんだよなあ。いや、まじでとんでもねえ。ここまで本気でDXがボロボロになるのって想像できなかったんですけど。限界を超えたダンジョン遭難の日々にすでに心身がボロボロになっていたとはいえ。
古代の、建国記の生きた証人である番人。このダンジョンの意味も恩恵も忘れてしまった現代の王国の後継者たちに憤怒するウォッチャー。その矢面に立つのは若きDXたちだけど……。
彼らを助けるために、老いも若きも男女問わず懸命に戦ってるんですよね。引退していた騎士たちまでが腰を伸ばして出張ってきて。本来なら危険な場所に立ち入らないだろう人達までダンジョンの中に入って。それを守るべく騎士たちも体を張り、と。
そう思えば、今番人と対決するDXは一人じゃないんですよね。DXを通じて現在の王国全体が番人と向き合い立ち会っていると言えるのではないだろうか。でもって、その代表となっているのがやっぱりDXだとするのなら……。なんか自然とDXの立ち位置ってそこに至ろうとしているよなあ。
一巻20年来の伏線も絡んでいますし。