3歳以上オープン(国際)(指定)定量 中京競馬場1,800メートル(ダート・左)

雷光一閃!

 ジュンライトボルトォォーーー!!!



やーー、ダートレースであの末脚は反則ですよー! それもスピードの出やすい重馬場じゃなくて脚の取られやすい良馬場で、ですよ。
素晴らしい目の覚めるような稲妻の差しでありました。

ジュンライトボルト、というと青と赤のストライプが目に焼き付く勝負服で、冠名はジュン。ジュンライトボルトやジュンブルースカイなど、クラシック重賞でチラチラと登場してその爽やかな名前も相まってわりと印象には残っていたのですけれど、これまで重賞勝ちもなかったんですよね。
ジュンライトボルトも朝日杯フューチュリティステークスに出走したり、その後もリステッドや条件戦でそれなりに善戦もしていましたが、今年に入って全然名前聞かなくなってたなあ、と思ってたのですが。
今年は夏からの始動。それも芝からダートへと鞍替えして走ってたんですね。正直、シリウスSに出てくるまで全然気づいていませんでした。
そのシリウスSを快勝。ダートに転戦してから3戦2勝2着1回と完全にダート戦で覚醒をみせたジュンライトボルトは、この年末中央ダートの決定戦チャンピオンズカップでも3番人気の一躍人気馬となっていたのでした。
この馬は、決め手となる末脚が完全に芝よりもダートの方に合っていた走法だったんでしょうね。
残り200メートル近くで石川くんが鞭を入れると、前に居た5頭を一気に抜き去る凄まじい脚でした。
石川 裕紀人騎手はこれがG1初制覇。おめでとう、おめでとう。
近年は勝ち星も減ってしまっていて苦しかったけれど、今年は去年の勝ち星を越えてキャリアハイも目指せるくらい頑張ってる。9年目のこの時期にG1を取れたのは本当に良かった。
ジュンライトボルト共々、苦労に苦労を重ねた末での戴冠。おめでとうございました。


2着は4番人気のクラウンプライド。リーチザクラウン産駒のまだ3歳の若駒ですが、福永騎手の手綱のもと二番手につけて、先頭を走っていたレッドソルダートが一杯になりさがったあとは後続が前に出るのを許さず、ほぼ完璧な競馬をしてみせたのですが……ジュンライトボルトの脚が凄すぎたなあ。
春早々にアラブ首長国連邦に海外渡航してUAダービーG2で重賞初勝利。ケンタッキーダービーこそ大敗してしまったものの、帰国後日本テレビ盃、そしてJpn1のJCBクラシックでテーオーケインズの2着。まさにダート新興勢力の筆頭とも言うべき戦績に、さらに色を付けた形になりました。
勝てこそしませんでしたけれど、負けて強しの2着。これは来年以降楽しみです。

3着には同じく3歳のハピ。この馬も重賞勝ちこそないもの、デビューから掲示板を外さず、古馬相手でも引けを取らない勝負をしてきた昇り馬。横山典さんが珍しくガチ乗りして、勝負の先行三番手につけてそのままクラウンプライドに続いてゴール入線。まだまだ成長途上で、ノリさんべた褒めしてるんですよね。この馬もこれからダート戦線の主役の一人になっていくんではないでしょうか。

そして今回、絶対王者として圧倒的一番人気だった砂塵の帝王テーオーケインズ。去年のチャンピオンズカップ覇者であり、前年に引き続いての連覇を狙ったケインズでしたが……終始ピリッとしたところを見せず、勝負どころでも松山くんの気合い入れに応えてくれず、何となくで最後まで走ってしまってまさかの4位敗着。いやもうどうした!? 
今回はどうもレース前から普段よりも落ち着いていたみたいで、厩舎関係者や鞍上はそれを良い方向に考えてたみたいですけれど、もしかしてレースに走る気になってなかったんでしょうか。
スタートも出遅れてるんですが、どうも座り込みかけてたみたいで。レース自体もだいぶスローペースになった中で外外を回らされたことも大きかったのでしょうが、それにしても……。
なんでかテーオーケインズって、一回勝つと次のレースなんでか負ける、それも4着が多い、勝ち負け勝ち負け、というのを繰り返してるんですが……これはどうしたことでしょうねえ。

ほかを見渡すと、2番人気のグロリアムンディがまさかの12着。半年ぶりの競馬があかんかったのか。前が塞がってて行き場がなかった、というのもあるんだけれど、抜けれるポディション取りが出来なかったという時点で久々が響いたかなあ、というところです。何しろ鞍上は先週勝ったライアン・ムーア。馬群を捌くこと超一流の腕前の彼をしてダメだったわけですからねえ。

何にせよ、下積み時代の長かった馬がこうして一躍トップに立ったという飛躍の物語は心躍るものです。しかも、一発で終わらず来年はさらなる飛躍の年になりそうじゃないですか。石川くんもライトボルトでどんどん勝てたらいいよねえ。

しかし、これでまたも一番人気敗退かー。イクイノックスの勝利で今年の呪縛は解けたかと思いましたが、以降もこうしてずっと続いているわけで。
能力がまだ未知数の馬が多い2歳G1はともかくとして、さて有馬記念がどうなることやら。