【スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 5】  森田季節/紅緒 GAノベル

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300年スライムを倒し続けていたら――巨大ダンジョンに行くことになってました!?

最初はあまりやる気がなかった私ですが、
探索の果て、遂には冒険者としての血が目覚め――たりなかったり(不思議!)
他にも、ベルゼブブの家に遊びに行ってみたり(何か秘密があるみたい)
子供たちを学校に体験入学させてみたり(ママは心配です)と、
スローライフを忘れそうになるぐらい、今回も大忙し!


廃坑を利用したテーマパークがポシャって廃墟となった所に村おこしの起死回生の作戦として観光用ダンジョンを作ろうとしたら最深部に新たな地下遺跡が発見されて、さあ本職の冒険者たちを招いて本格ダンジョンで村おこしだー、となっている所に挑戦することにしたアズサたち一行。
この作品に出てくるダンジョン、観光地ばっかりだな!
前巻の世界樹ダンジョンもダンジョンと名ばかりの完全有名観光地でしたし。でもあれ、基部と天頂部以外はわりとちゃんと難易度高めの多彩なダンジョンしてたんですよね。加えて純粋な観光客用にエレベーターとか整備していたり、天頂部には直通で行けるようにしていたり、基部の観光フロアは土産物屋とか色々と充実していてそこだけで楽しそうな作りになっていたり、と何気に観光地としては極めて完成度高かったんだよなあ……と、今回の残念ダンジョン観光地の様子を見ていると改めて思ったり。
歴史ある観光地ってのは、それだけノウハウがしっかりと確立されていて、ちゃんと人気になるべくして人を集めているんだよなあ、というのが方針がチクハグで観光客あるいはダンジョンに挑戦する冒険者の側に立って考えていないダンジョンの作りや周辺施設の的外れっぷりを見ると良くわかるんですよねえ。
観光資源ってのは、決して扱いやすいものじゃないんだよなあ。ところが、かつての繁栄が廃れてサービス産業でもう一度かつての活況を取り戻そう、とする過疎地一直線の田舎の村落が村おこししても、うまくいかないんだよなあ。ノウハウ舐めちゃだめなんだ。観光地として長くやってきた歴史ってのは軽いもんじゃないんだよなあ。
というわけで、地下に潜ったものの本格的なダンジョンに到達するまでに余計な施設が満載で、ダンジョン探索始めるまでに疲れてしまって帰りたくなる仕様。出てくる敵モンスターがワーム系ばかりで代わり映えしないし、ぶっちゃけ戦うの気持ち悪いし触りたくないしという不評の敵キャラばかりが出てくるエンカウント構成の残念さ。ドロップするアイテムの貧相さ。ダンジョン運営が提供してくれる報奨品が、村の特産物! うん、早期に人が来なくなって廃れるコース一直線ですねw
見返りがなさすぎるし、ダンジョン探索自体がつまらないし、モンスター討伐も接触するのも嫌な敵って、こりゃあかんですわ。
それはそれとして、ダンジョンに潜るためにパーティーメンバーの構成を運営に提出するエントリーシート。アズサたちのパーティーの職業欄と種族欄が魔族ドラゴンドラゴンで、魔女・無職・無職・農相という並びがなんかもう笑えたw
いや、アズサさんフラットルテとライカのドラゴンたちの無職を嘆いていたけど、ベルゼブブの農相も相当なんかおかしいですよ!?w 農相がなんでダンジョン探索してるんだよw てかバカ正直に書くなよw

そのベルゼブブさん、元々一般職員から急に農業大臣に抜擢された人で、貴族出身とかじゃないものだから何だかんだアズサと波長の合う庶民派なんですよね。おかげで下賜された大きなお屋敷も全然うまく暮らせておらず、屋敷の規模に比べて僅かな部屋だけ生活スペースとして活用しているだけで、ほかは完全放置。庭も整備せずに放置、という有り様でありました。
いや、大臣なんだからそこは人雇って維持管理しないといけないのに、なんで普通に一人暮らししてるんだこの人はw

人語を喋れるまでに年輪を重ねたマンドラゴラのサンドラ(但し精神年齢は幼女)も家族に加わり、まー随分と大家族になりましたなあ、高原の魔女の家も。
とかなんとかしているうちに、去年も村のお祭りの日の前日にやった一日限定の喫茶店を今年も開催することに。ってかもうあれから一年経ったのかー。
給仕服姿のライカはほんとに可愛いので、これからも何度も見たいですけれど。今年はさらに魔王のペコラたちも加わって大所帯に。喫茶店じゃなくてビアガーデンだこれ、という有り様にはわらた。いや、なんか口コミでえらい評判になっててこれかなり遠方からもわざわざこの店に来るために多くの人が集まってきてたんじゃないだろうか。
なんかどんどんと大仰になってきているのだけど、アズサの、家族の人数が増えてしまって家族みんな一緒に何かする、という事がどんどんと難しくなってしまった中で、この一年に一度のイベントはみんなが同じ目標に向かって一丸となって協力して、終わったらみんなで頑張ったねーと達成感に浸りながらワイワイとご飯をたべる。こういう家族で一体感を感じられるイベントは偶にでもあった方がいいねえ、という話には大きく頷かされるものがあった。
ただ同じ家に暮らしている他人同士、じゃなくて家族として一緒に過ごしたいと集まってきた面々ですからね。それが人数多くなってすれ違いが多くなって、仲が悪いわけじゃないけれど関係が薄くなっていく、というのはやっぱり寂しいですからねえ。
家族増えても、ずっと仲の良い高原の魔女の家。うん、いいなあ、素敵だ♪