前回、3月後半期の記事です。

って、今月のスニーカー文庫のラインナップ、並べると美少女文庫みたいなタイトルが列をなしてやがるな!

【メルヘンザッパーデストロイヤー 英雄になり損ねた男、最底辺スラムで掃除する】 林 トモアキ(角川スニーカー文庫)

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最強のならず者は、無敵の掃除人!

地球外生物兵器の脅威に死力と科学力を尽くした人類は、地球人口の半分と引き換えに絶滅を免れた。
それから2年――軍をクビになったタクルは失意を抱え、戦禍に追われた人々が流れ着くスラムにいた。
清掃バイトの薄給に返しきれない借金、果ては相棒のミリィに振り回されて地域の揉め事までボランティアで掃除するその日暮らし。
しかしバケツを被った奇妙な少女を拾ったことから、ただでさえ終わっているささやかな日常まで崩壊する羽目に――!?
戦争を生き残ったために卑怯者の汚名を被せられた男が、本当は彼を英雄だと知る少女たちのために再び立ち上がる!
いやいや、【ばいおれんす☆まじかる】タッグ再結成って、なかなかわかる人いないんじゃないですか!? 【おりがみ】以前のほんとのデビュー作以来じゃないですか。そもそもこの絵師の方、それ以外で拝見したことないぞ。相当久々じゃないんだろうか。
しばらく星海の方で悪の結社ものを書いていた林トモアキ先生の帰還作。これは一連の【精霊サーガ】シリーズとは異なるんだろうか。昨今おっさんが主人公というのは珍しくなくなってきましたけれど、ここまでガチに汚い無精髭でスラムに転がってそうなおっさんはあんまり見ないだけに、ちょっと楽しみ。林先生だとほんとのおっさんだろうしw


【ウィザーズ・ブレイン 破滅の星〈中〉】 三枝零一(電撃文庫)

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人類殲滅の作戦が発動。戦争に翻弄される少年少女たちが見るものは――

世界の運命を決する大気制御衛星は魔法士サクラの手に落ちた。人類を滅ぼそうとする賢人会議に対し、シティ連合も必死の反攻を試みる。激突する両者に翻弄される天樹錬や仲間たちに、決断の時は刻々と迫っていた。
うぇぇぇ!? マジですかーー!? 【ウィザーズ・ブレイン】の新作だとぉ!? 2000年代の大傑作。前巻が2014年刊行ですから、おおよそ9年ぶりの新刊となります。いやまって、このシリーズ前巻もまだ電子書籍はじめる前だわ。どこにあるんだろう、発掘しないと。2000年代最盛期の電撃文庫というレーベルの、一つの粋ともいえる作品ですよこれは。設定山盛り、世界系の極み、各巻で主人公とヒロインが違っていて、それが終盤で集結あるいは敵対していくという群像劇という色んな意味での盛り合わせにして大盤振る舞い。しかし、シリーズはじまった当初の方から続刊出る間隔長かったけれど、まさか23年にもなってまだ新刊手に取ることが出来るのか。ちと感動。



【白魔女さんとの辺境ぐらし 〜最強の魔女はのんびり暮らしたい〜】 門司柿家(カドカワBOOKS)

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「魔法の事以外ぜんぜんダメ」な少女の家ではじまる、温かで丁寧な暮らし
クランを解雇された雑用係のトーリは、最強と名高い冒険者“白の魔女”に雇われて彼女のお世話をすることに。
人前では怪物のような威容と圧倒的な力で畏怖される孤高の存在。その正体は――可愛らしくて甘えん坊な少女!?
「ここが綺麗なの、久しぶり」「疲れた……褒めて。よしよしして」「このお米おいしい……チーズの味、好き」
散らかった部屋を綺麗にお掃除、温かい食事を作り、風呂にも入れて……と世話を焼くうちにどんどん懐かれて――?
新たなるお父さんだろうかw
アース・スターノベルから【冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた】シリーズを送り出していた門司柿家さんの最新作。ってか新作書いてたの!? 知らなかったんですけれど。
前作はこう、ベルさんのお父さんっぷりが素晴らしくてねえ。これ、今度アニメ化もされるそうで。娘はかなりガチのファザコンなのですけれど、親子関係が実に温かみあるほんわかと染み入る描き方されていて、めっちゃ好きな作品だったんですよねえ。若い頃に冒険の中で片足を喪う大怪我で現役を退いた父と、かつて別れた仲間たちとの大人になっての再会の物語としてもとても素敵な作品でした。なので、本作の方もかなり期待。
前作の方、コミカライズも素晴らしいので漫画版もぜひ手にとってほしいです。