引き続きあいうえお順で、雑感その2です。

【最強陰陽師の異世界転生記】
【ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん】
【転生王女と天才令嬢の魔法革命】
【トモちゃんは女の子!】

から。



最強陰陽師の異世界転生記 ★★★★

並ぶ者のいない天才と称された陰陽師・玖峨晴嘉は、
朝廷からの裏切りにあい、命を落とそうとしていた。
次の生でこそ幸せになりたいと決意し、
自ら生み出した秘術・転生のまじない呪いによって異世界に転生する。
そして、セイカという名と新しい人生を手に入れた。

「前世の自分に足りなかったものは狡猾さ、今世では上手に立ち回り幸せな生を手に入れる―――」

最強の陰陽術と強力な妖怪たちを従え、
彼の進む先に待ち受けるのは、望んだ平穏か、それとも・・・。

いまだ誰も目にしたことのない、
最強の陰陽師が挑む異世界ファンタジーが始まる。

主人公無双は今どき珍しくもないのだけれど、ここまで徹底して裏ボスやっているのは珍しかったんじゃないかな。
いや、面白かったですよ。魔王的な立ち位置の主人公も色んな作品で見るようになりましたけど、ああいうのってだいたい無茶苦茶強いだけで主人公ではあるんですよ。主体的に動いて物事に関わっていくような。
一方でセイカって主人公というよりも前述した通り裏ボス的な存在で、一般生徒の中に紛れているものだから事件を起こした黒幕たちが、地雷を踏むように彼に遭遇してしまってセイカが密かに庇護している子らに手を出そうとしたがために、密かに圧殺されてしまうという。セイカも振る舞いが完全に裏ボスのそれなので、普通に怖いです。
でも、口では勇者となるアミュを表に立たせて権力者たちの目を集めて、自分はその影に隠れて安楽に生きよう、なんて言ってるくせに、セイカって親しくなった人は全然見捨てられないんですね。
いざ、アミュが権力者たちの都合で殺されそうになったら、過去一ブチ切れて国ごと潰しても構わんくらいの勢いで大暴れしてますし。
個人的にはメイベルのあの、登場時にはガンギマリに覚悟決まってたのに、いざ自由となったらやたら自堕落で勉強嫌いの甘えたになったのとか、ああいうキャラの変わりようは好きだなあ。
あと、次兄のグライ。子供の頃はガチのクズ野郎で、セイカを粘着して虐めるわ屋敷を魔物が襲った際は独り逃げてしまうわ、とろくでもないガキだったのに、セイカの代わりに軍人の道に進んだ後はよっぽど矯正されたのかかなりマトモな人間になって再会するんですよね。それであっさり仲直り、なんて安っぽい事にはならないけど反りが合わない程度の関係になるのは、なんか面白かったなあ。





ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん ★★★☆

「ツンが強い!ツンが強いぞ、リーゼロッテ!」

王太子であるジークヴァルトは突然聞こえた神の声に困惑した。

神曰くジークヴァルトの婚約者・リーゼロッテは“ツンデレ”で、
“破滅”の未来を迎えるらしい......?

彼女のキツめの言動は、全て照れ隠し!?
神が解説する彼女の本心が可愛くて一人悶えるジークヴァルトは、知る由もなかった。
実は神の正体が、ゲーム実況と解説をするただの高校生だと......。

乙女ゲーム『まじこい』で遊んでいた自分たちの声が、突然、ゲームの攻略対象キャラ・ジークヴァルトに届くようになった“神”こと実況の遠藤くんと解説の小林さん。2人は、どのルートを選んでも破滅を迎えるリーゼロッテを救うべく、ときに的確に、ときにリーゼロッテの“ツンデレ”に悶えながら、ジークヴァルトに実況と解説を届けていく。

神託(※ゲーム実況)を頼りに婚約者を救え!
隠したい本音がダダ洩れな悪役令嬢のバッドエンド回避なるか!?

現実の高校生の実況と解説が、乙女ゲームに“神の声”として届く!?
リアルとゲーム世界が交差する、ファンタジー・ラブストーリー。

題材が良かっただけに面白くは視聴出来たんだけれど、それでもこれだけの良作を上手に調理できたかというと、だいぶ演出なんかで面白さを損なってたんじゃないかな、と思わざるをえませんでしたね。総じて勿体ない、というのが感想でした。
端的に言って、もっと面白くもっと甘酸っぱく、もっとドラマティックに、もっとコミカルに出来ただろうに、という所ですかねえ。声優さんたちの演技、特に遠藤くんと小林さんのコンビについては弾むようにイキイキしていて、この二人の声を聞けただけでも大いに価値はありましたけれど。
あと、女神様のあの流れるように美しい土下座ムーブは素晴らしかったですw







転生王女と天才令嬢の魔法革命 ★★★★☆

パレッティア王国王女、アニスフィア・ウィン・パレッティアには前世の記憶がある。
魔法が当たり前に存在する世界に転生し、魔法使いに憧れるアニスフィアが夢見たのは、
魔法で空を飛ぶという、破天荒で非常識なことだった。

けれど、なぜか魔法が使えないアニスフィアは日夜、
キテレツ王女とあだ名されながら、怪しげな研究に明け暮れるはめに。

ある夜、お手製魔女箒で空へ飛び立ったアニスフィア。
暴走する箒が飛び込んだのは、貴族学院の夜会。

そこでは、魔法の天才と噂される完璧公爵令嬢ユフィリアが、
アニスフィアの弟・アルガルド王子から婚約破棄を宣言されているところだった。
声もなく流されるユフィリアの涙を見たアニスフィアはそっと手を差し伸べる。

──この魔法はあなたの笑顔のために。
2人の少女が未来を切り開く、「転生×天才」魔法ファンタジー!

これはスタートからの勢いを失わずに最後まで期待通りに仕上げてくれましたねえ。
アニメ化というのは映像媒体となる以上、文字媒体の小説とくらべてやっぱり表現できる量が削減されちゃうんですよね。特に内面描写なんかは事細かく丁寧にというのは小説と比べたらどうしたって削らなきゃいけなくなる。
でも、そういうのを眼力とか表情、声の演技やその場面場面の演出、見せ方で言葉に出来ない部分を目いっぱいに表現してくれていた。これがホントに素晴らしかった。
表情などで感情表現を豊か以上に激しく描くという意味では漫画版がまたすごく弾けるような表現をしてくれているのですけれど、アニメもここらへん負けず劣らずでしたよ。
原作小説だと、なぜ彼は・彼女はそういう考えに至ったのか、なぜそういう行動に出たのか、というのを丁寧に十全説明してくれていて、例えば弟王子のアルくんの心情なんかもこれでもかと注ぎ込んでるんですけど、アニメなんかだとそこまで全部説明できないじゃないですか。でも想いの強さ、切実さ、真剣さ、悲壮さ、そして愛情。そういうのが全部伝わってくる作品でした。正直、ここまでの熱量で描ききれるとは思ってなかったので、予想外の嬉しさでしたねえ。






トモちゃんは女の子! ★★★★

ボーイッシュな女の子×鈍感な幼なじみが織り成す、青春ラブコメディ。
世界からの熱いラブコールを受け、まさか待望のアニメ化決定!

2015年、Twitterでの連載開始以来、ボーイッシュな主人公と幼なじみの織り成す
不器用ながらも真っ直ぐな恋愛模様が多くの読者に支持され、2019年に惜しまれつつ完結したコミック『トモちゃんは女の子!』。
「第2回 次にくるマンガ大賞」Webマンガ部門第1位受賞し、今なお多くのファンの根強い人気を誇り、国内に留まらず、
海外のファンからも熱い支持を集める本作が遂に待望のアニメ化!

幼なじみの久保田淳一郎に恋するボーイッシュな女子高校生・相沢智(トモちゃん)は、淳一郎に“女の子”として見てもらいたいがいつも空回り。果たして、トモちゃんの不器用な乙女心は淳一郎に届くのか…!?

観ればきっと、あなたも二人の恋を応援したくなる――。

2023年――トモちゃんと個性豊かな仲間たちが繰り広げる
“青春ラブコメディ”が世界を虜にする!

最初、淳一郎がトモのこと全く女扱いしていない、本気で女として意識していないっぽい描写から一話が始まったので、てっきりトモを女の子として意識するまでが描かれる話なのかと思ったら……いやいや、結構最初から女として意識してるじゃん! それを、意識しているのを無意識に否定しようとしている所がスタートだったんですよね。もう最初から思いっきりラブコメしてるじゃないですかー! というわけで、今期のラブコメ三羽烏の一角を見事に担ってくれましたね。思いの外イチャラブ、甘酸っぱさ……酸っぱいの強めだけどやっぱり甘い!って感じの実に良き恋物語でした。
同時に、幼馴染の女友達、そして高校から新しく友達になった子との、女同士の友情の物語でもあり、友人の恋を応援しつつも大切な幼馴染を取られるのに嫉妬してしまう複雑な乙女心、みたいなのもがっつり描かれていて、そっち方面でも満足度かなり高かったなあ。
素晴らしいラブコメ、面白かったです。