3歳オープン(国際)牡・牝(指定)定量 東京競馬場2,400メートル(芝・左)

入線後、大差の最下位でゴールしたスキルヴィングが1コーナーで倒れたまま動かなくなってしまって。心房細動なんでしょうか。ルメールが心配そうに撫でていたんですが。
続報が入ってこないのですけれど、どうやらスタンドから見えないように幕張られて馬運車に載せられたようで、これなー、幕張られちゃうケースはもうアカン場合が殆どなんですよね。厳しいかもしれない。

追記:心不全で死亡の報道があがっていました。キタサン産駒の有望株として青葉賞を制してこれからが嘱望された馬でしたが、残念です。


スタートから17番のドゥラエレーデ。ホープフルSを勝って、どこからアラブ首長国連邦のUAEダービーに行くという異色のローテを辿ってこのダービーに乗り込んできた子なんですが、いきなりスタートで躓いて騎手の坂井瑠星落馬、という衝撃のスタート。スタート時の映像見たら躓いたどころじゃない、殆ど前のめりにこけちゃってるような状態で、これは坂井くんも落馬は避けられなかったでしょう。
放馬したドゥラエレーデは基本、後ろの方でついてきていただけなので、まあ最後方近くを走っていたショウナンバシットやトップナイフ、サトノグランツあたりは迷惑だったかもしれないけれど、直接これら後ろの方の馬以外の他馬に影響はなかったと思うのですけれど、直接的に影響がなかっただけで放馬した馬が居るという事で騎手たちに心理的な影響があったのか、かなり流れが落ち着いちゃったんですよね。
1000メートルのラップタイムこそ60秒ちょいと平均ペースに見えるんですけれど、これ先頭のパクスオトマニカがかなり後続の馬群を離しての時計でしたし、さらにここからパクスが後続突き放すんだけれどパクスがスピードアップしたんじゃなくて、後方がペース遅いんですよ。
見ててもこれ、3000メートル以上のレースだろうかというくらい馬がトロトロと走っている、というか流しているように見えたので、相当だったんじゃないだろうか。
ラップタイム出ましたね。
12.6 - 10.7 - 12.0 - 12.6 - 12.5 - 12.4 - 12.8 - 12.4 - 11.9 - 11.6 - 11.9 - 11.8


ちなみにこっちが先週の同じコース同じ距離で行われたオークスのラップね。
12.3 - 10.5 - 12.3 - 12.6 - 12.3 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 11.6 - 11.5

1000メートル超えてから速度あがって息入れる余裕もなく削り倒したラップのオークスに対して、ダービーの方は明らかに超スローペースからのヨーイドンになっている。
差しが猛威を振るう日本ダービーですけれど、今日は前が止まらない馬場と放送でも語っていた馬場状況だった上で、直線での切れ味勝負となってしまいました。こうなると、早めに前に加速つけて躍り出た馬が強い。
タスティエーラである。
皐月賞では完璧な競馬を見せながら、ソールオリエンスの脅威の脚に差し切られて悔しい思いをしたタスティエーラ。ほんと陣営は悔しかったんでしょうね。仕上げの気合の入れ方にしても、ここでリヴェンジかましたる、という熱量を感じさせるものがありました。
ソールとのライバル関係としても最高の位置にいた馬なんですよね。個人的にもソールに対抗する馬はこの子が一番手、と思っていただけに、迫るソールをクビ差押さえてゴール際粘りきったタスティエーラには手に汗握り燃えました!
にしても、ゴール前の攻防は熱かったですよね。一旦抜け出してそのまま突き放すかに思えたタスティエーラに、抜かれながらも最後まで食い下がるホウオウビスケッツ。
そして、後方から一斉に追いすがってくるソールオリエンス、内からベラジオオペラ。ソールの横にピタリと付いて離さずに追い込んでくるハーツコンチェルト。そして残り200メートルから加速してぶっ飛んできたノッキングポイント。
この攻防はほんと熱かったです。

タスティエーラはお見事という他ない押し切り勝ち。4コーナーで加速してトップスピードに乗りそのまま振り切り押し切った競馬は地の力を感じさせる強さでした。
2着のソールオリエンスはギアチェンジのタイミングが遅かった感じですね。タスティエーラのすぐ後ろにつけていたのが、彼の内側から外側に位置取りを変えているうちに突き放されてしまった。そこからワンテンポ遅れて加速しだすんですけれど、残り200あって躱せなかったのは切れ負けかなあ。それでもあそこまで迫ったのはさすがというべきか。
3着は内のベラジオオペラと外のハーツコンチェルト、テレビではわからなかったですね。ベラジオオペラの方が前かと思ったくらいでしたが、ハーツが前に出ていましたか。ハナ差!
ハーツはソールが外に位置変えてきた時に併せ馬の形になり、そのまま一緒に駆け上がってきました。引っ張られたというのもあるんでしょうけれど、それが出来る根性と脚があったからこその青葉賞2着の実績だったのでしょう。
ベラジオオペラは惜しかった。直線入った時に一番後方に居たのがこの馬でしたが、直線中盤に入るくらいでは既にソールやハーツの前に居たんですよね。脚色ではタスティエーラに一番迫る勢いでしたから、すごい足でした。しかし如何せんロングスパート過ぎたのか最後の最後で勢いが薄れてしまって。それでも止まらずに3着争いまで食い込んでるんですから大したものです。残り100メートルから50メートルあたりの勢いは、鞍上の横山和生ちょっと夢見れたかもしれませんね。あそこだけ見たら届く!と一瞬思いましたし。文句なしの出走馬中上がり最速でありました。
逆に直線残り半分辺りからギューンと加速してきたのがノッキングポイント。ゴール前の脚色ではこの馬が一番勢いすごかったです。調教の様子も抜群だったみたいで、上位に食い込めるだけのものはありましたね。……毎日杯2着で1800はちょっと短い。2400のダービーなら距離も伸びて合ってくるんじゃ、という話もありましたけれど、もしかしてもっと伸びた方がいいのか? いや、スローペースが色んな意味で合致したとも取れるし。モーリス産駒だしなあ。でもお母さんのチェッキーノはフローラSやオークスで2着と長いところ苦にしなかった馬ですし。いずれにしても中長距離向きという事なんだろうか。秋もちょっと気にしておこう。

3番人気のファントムシーフは8着に沈む。このペースで位置取り中団ではどうにもならなかったですね。5番人気9着のシャザーン、良馬場での一変を期待された10着フリームファクシ、そしてサトノグランツ11着とこのあたりも後方からの競馬となってしまい、どうにもならず。

ともあれこの世代の頂点に立ったのはタスティエーラ。ソールオリエンスとは火花散るライバルとしてこれからも大いにレースを湧かせてくれそうで、楽しみです。
タスティエーラ、サトノクラウン産駒としても孝行息子というか躍進ですよね。まさかクラウンの産駒からダービー馬が出るとは思わんかった。種付け料かなり安かったんじゃないの?

あと、今回は上位馬の馬名が音楽関係多いの特徴的でしたね。勝ったタスティエーラはイタリア語でキーボード。3着のハーツコンチェルトは協奏曲。4着のベラジオオペラは名前の通り歌劇。朝日を包む音楽の祭典となりました。