3歳以上 オープン (国際)(指定) 阪神競馬場 2,200メートル(芝・右)

ああーー、疲れた。今日は湿度が高かったせいか、なんかやたらとしんどかった。つかれたー。
阪神競馬場もほぼ満杯。チケットは今日は予約制だったのかな。それでも全部完売したそうで。人もめちゃくちゃ多かったみたいですね。確実に桜花賞や大阪杯よりも多かったと思います。
それだけ、誰もがイクイノックスを見に来ていたのか。

前走ドバイシーマで化け物じみた勝ち方をしてG1三連勝を飾ったイクイノックス。世代最強、現役最強、そして世界最強の看板を背負い満を持して出走した春のグランプリ。名実ともに一番人気。倍率は1.3倍と、かつてのディープインパクトやビワハヤヒデ、オグリキャップに続くオッズを叩き出してきました。
初の関西遠征でしたが、かなり早くから栗東入りして準備を整えていたみたいで、馬体重も前回から変動なしに止め、調教の様子も抜群も抜群。最高の仕上がりを見せていました。


ライラック       牝4 M.デムーロ 158.9(13番人気)
カラテ         牡7 菅原明良 180.2(15番人気)
ダノンザキッド    牡5 北村友一 35.1(8番人気)
ボッケリーニ     牡7 浜中俊  28.3(6番人気)
イクイノックス     牡4 C.ルメール 1.3(1番人気)
スルーセブンシーズ 牝5 池添謙一 55.7(10番人気)
プラダリア       牡4 菱田裕二 262.5(16番人気)
ヴェラアズール    牡6 松山弘平 42.1(9番人気)
ジャスティンパレス  牡4 鮫島克駿 8.5(2番人気)
ディープボンド     牡6 和田竜二 16.6(5番人気)
ジェラルディーナ   牝5 武豊   13.8(3番人気)
アスクビクターモア  牡4 横山武史 14.3(4番人気)
ジオグリフ       牡4 岩田望来 83.1(11番人気)
ブレークアップ     牡5 川田将雅 113.4(12番人気)
ユニコーンライオン  牡7 坂井瑠星 176.0(14番人気)
モズベッロ       牡7 角田大河 480.4(17番人気)
ドゥラエレーデ     牡3 幸英明  30.2(7番人気)

他に一桁台の人気は前走天皇賞・春を勝ったジャスティンパレスの8.5倍だけ。パレスは馬の充実っぷりが本格化の様相をていしていて、完成の域に達しようというレベルでしたからね。このメンツでも2番人気にあげられたのもよくわかります。有馬記念ではイクイノックスに太刀打ちできませんでしたが、イクイノックスの3歳秋の覚醒に遅れ馳せながらも、自身もここで結実しての再戦でしたからね。気合も入っていたかと思います。
珍しいところでは、3歳馬としてはいつ以来になるのか。ドゥラエレーデが参戦。斤量が53キロとずば抜けて低いこともあってか、一定の人気は得ていましたね。ただ、ここで勝ち負けになると考えていた人がどれだけいたか。
相手としては、やはり女王ジェラルディーナ。同世代対決として菊花賞馬のアスクビクターモア。
調教で素晴らしい出来栄えを見せていた閃光一線のヴェラアズール。そして重賞を好走し続けている充実一途のボッケリーニ。このあたりがなんとか対抗できるか、というイメージだったですね。
まあ少なくとも、スルーセブンシーズはまったくの眼中外でありました。

今日の馬場は、先週とはちと様相が変わっていました。中間、雨の影響はなかったはずで実際良馬場だったのですけれど、土日で急速に馬場が痛み、今週の芝レース映像見てもらうとわかるのですけれど凄まじい土埃があがってるんですよね。とかく、ゆるい馬場でどうにも足元に負担のかかるパワーのいる馬場だったように見えました。
そのせいか、どの芝レースも前残りで後ろが差そうにも脚が残っていないケースが散見されたんですよね。先週と比べると上がり時計もやたら掛かってますし。
意外と荒れているわりに内を走った先行馬がそのまま残るケースが続く。
これはもちろん実際に乗っている騎手たちもわかっていたでしょうから、この宝塚記念も相当に前掛かりになったっぽいんですよね。
前半600メートルで34.0秒。1000メートルで58.9秒はこの馬場では相当に早かったと思います。この時点で相当消耗する事になっていたでしょうから、よっぽどタフでスタミナがないと、前に居た馬は残れなかったんでしょうね。
実際、先行集団に居て勝負できたのは、ディープボンドだけでした。よくまあ、この流れで5着入りましたよ。或いは、これこそ出走できなかったタイトルホルダーにばっちりハマるレースだったような感じもあるだけに、もったいないよなあ。
結果、上位にあがった馬は2コーナーで最後方に固まっていた集団。勝ったイクイノックスは最後方から2番手。2着のスルーセブンシーズは文字通りの一番うしろでしたからね。
これはなかなか、今日一日のレース展開の傾向を踏まえると興味深いことになりました。
恐るべきはルメール騎手であり、イクイノックスでしょうね。いやだって、前走イクイノックスってドバイシーマを単走でぶっ千切って独走して勝っちゃったんですよ? 大逃げで後ろを寄せ付けないまま勝っちゃったんです。それが次のこのレースでは最後方からの競馬ですよ。ほんまに、どこからでも競馬できるじゃないですか、この子。逃げから追い込みから変幻自在に戦法を駆使したと言えば、マヤノトップガンが有名ですけれど、イクイノックスは彼を上回る雄大な自在性を感じさせてくれます。
そして、この展開を見越し、イクイノックスの能力を信じて後ろから大外ぶん回したルメールですよ。3.4コーナー中間で武さんがジェラルディーナをあげていった際に一緒についていかずに、ジャスティンパレスを見る形で4コーナーに差し掛かるところでまくりあげてってるんですよね。
ただこれ、ジョッキーカメラのルメさんの映像を見ていると、レース後に反応遅かったからお外に出した、って言ってるので、意図した仕掛けのタイミングではなかったのかもしれません。
実際、パレスの外を回らされてかなり大外回らされてますし。結構ゴール前、思ったよりも突き放せずに際どい着差になってましたからね。上がり34.8はイクイノックスでもなかなかしんどかったという数値なんじゃないでしょうか。
2着のスルーセブンシーズは……これ、池添くん痛恨だったなあ。残り300メートルのところでジオグリフとジャスティンパレスの間を突こうとして、その隙間がジオグリフが前のジェラルディーナを躱しに掛かろうとして外に流れてきた煽りをくってなくなっちゃったんですよね。パレスを弾き飛ばそうにも丁度パレスの外にはイクイノックスが馬体合わせて抜きに掛かっている最中で、これはこじ開けるのは不可能だった。ほんの一瞬のタイミングの差。あとワンテンポ早く前に入れていたらジオグリフ寄ってこられなかったんでしょうけれど、そのタイミングの差で進路が塞がれて一度大きく後退しちゃうんですよね。ところが、そこからセブンシーズ内側に空いていたルートに切り込み、再度加速。残り200メートルからとんでもねー脚を見せて、内の先行集団も、外のジオグリフ、ジェラルディーナ、ジャスティンパレスもまとめてぶち抜いて、イクイノックスに迫ったんですよ。
これ、不利がなかったらイクイノックスと勝ち負けになってたぞ。一頭だけ脚色全然違ったもんなあ。
これは池添くん、悔しかろう。
セブンシーズは前走中山牝馬Sでようやく初重賞制覇したような遅咲きの牝馬。ただ、なんでかこの馬、凱旋門賞に登録してるんですよね。それだけ陣営、この馬の能力に信頼を置いていたということなのか。父は宝塚と有馬で無類の強さを誇ったドリームジャーニーというまさに血のサダメを感じさせるような血統。この馬もイクイノックスと同じく栗東に滞在してじっくり仕上げてきたようで、追い切りの評価もダイブ高かったんですよね。さらに当日もあの細江純子さんがこの馬に注目していたようで、出来はほんとに良かったみたいです。
これだけの結果を見せてくれると、今後のレースも楽しみですよね。今回4着だったジェラルディーナ相手に女王の座を争うことが出来るか否か。
3着にはジャスティンパレスが。ずっと長距離路線を走ってきた馬だけに、2200という中距離はどういう結果を出せるか注目もしていたのですけれど、その答えは十分に見せてくれたんじゃないでしょうか。
5着にはディープボンド。良く走ったんですけどねえ。うん、能力は発揮していると思うんだが、勝てんなあ。この子が勝てるレースって、なんなんでしょうね。G1馬なれるだけの力はあるはずなんだが……といわれ続けてここまで来ちゃったなあ。
ボッケリーニは、最内から勝負に掛かりましたけれど、馬込みでスムーズに行かなかったり、やはり内は荒れていたというのもあるんでしょう。最後の脚の切れが外からまくってきた馬とちょっと差が出来てしまいましたね。7着。
8着はヴェラアズール。今日の馬場だと、ヴェラアズールの切れ味は発揮しにくかったかなあ。
アスクビクターモアはもう今日に関しては展開がどうしようもなかった、と。向かなかったですね。にしても、もうちょっと見せ場は欲しいところではありますけれど。


さても、イクイノックスが1.3倍という圧倒的人気に応えて勝利。現役最強を名実ともに証明した形です。秋はどの路線に行くのでしょうか。ドウデュースとの再戦がどこかであるのか。色々と楽しみの募る宝塚記念でありました。