ちょっと息抜きというか、普段のライトノベルの感想記事とは違うのを、まあ気分転換というか気楽になんか書きたいなあ、と前々から思っていたんですが、そろそろ今年も半年経ちますし、ちょいちょい見切り発車ですが初めてみましょうか。

コミカライズ作品であります。今、まさに全盛期というか、出版各社が力入れているのがこの小説、特にライトノベルなんかを原作にした漫画化作品ですね。
昔は原作小説のオマケみたいな扱いで、それこそ普通の漫画作品として読めるだけのクオリティに届いていなかったり、原作小説のダイジェスト版みたいな感じでこじんまりとまとめられていたり、とほんとに原作が好きな人がアイテムとして集めるための商品って感じだったのですけれど。
いつぐらいからですかね。原作の醍醐味を見事に漫画という媒体に変換して、これが見たかったんだよ! と言わせてくれるような作品がどんどんと出だしたのは。
小梅けいとさんの【狼と香辛料】あたりかなあ。
近年では原作とは別のステージで傑作の領域にまで駆け上がる作品も珍しくなくなり、より原作を掘り下げる形だったり、別の視点から観点を広げたり、よりわかりやすく或いは漫画という媒体ならではの表現でアプローチしたりと、ほんと面白い作品増えてるんですよね。
ってか、少なくない月刊系漫画雑誌の大半が今、原作ありのコミカライズ作品なんじゃないだろうか。

今回はそんなこのコミカライズは面白い! という作品を何度かに渡って紹介していきたいと思います。週一くらいのペースで?

まずは一回目。




【瀧夜叉姫 陰陽師絵草子】 伊藤勢/夢枕獏(ヒューコミックス) BOOK☆WALKER


伊藤勢先生も随分長いこと漫画描いてらっしゃいますけれど、この人ほんと作風変わらないですよねえ。いや、描写力の緻密さはどんどん進化してらっしゃるか。最近はその背景の作画とかのスケールに圧倒されてしまう事もしばしばですしね。それでいてキャラクターの軽妙さは昔から変わらず、アクションのど迫力さもいや増すばかり。
そして大胆なまでのアレンジがなされたコミカライズ。夢枕獏先生の著作は他にも【荒野に獣、慟哭す】や【闇狩り師】があるんですが、こちらも傑作中の傑作。摩虎羅姐さん最高!
この陰陽師にしても、清明と源博雅の友人関係とか全然雰囲気違うんですよね。一般人のはずの博雅兄さんに、清明の方がむしろ振り回され、そして博雅の器の大きさに呑まれるんですよね。この漫画の源博雅、へらへらして温厚な風流人なんですけど、とかく大人物なんですよね。めちゃくちゃ好人物だし。
あと、特筆スべきがもうひとりの主人公ともいうべき、俵藤太こと藤原秀郷。二巻で矢をつがえている野性味あふれる武人がその人ですけれど、いやもうトンデモナイ侍ですよ、この人。かっこよすぎるし。
シリアスとコミカルとダイナミックなアクションにどこか静謐さを感じさせる緻密な描写力。とにかく凄い作品なので、ご一読あれ。






【幼女戦記】 東條チカ/カルロ・ゼン(角川コミックス・エース) BOOK☆WALKER


これも超有名作品ですが、まだ幼い少女のまま軍のエリートとなった主人公が、世界大戦へと発展していく戦争の最前線でエースとして戦うことになる一大戦記クロニクル。ターニャ・デグレチャフのビジュアルは原作挿絵やアニメなどでも出ましたけれど、決定的なのはこの東條チカ版デグレチャフでしょう! アクションのダイナミックさのみならず、登場人物の心情描写は原作より踏み込み、難解な世界情勢や戦況推移なんかもかなり噛み砕いてわかりやすく表現されてるの、これかなり凄いんですよね。現在27巻まで達し、なおも快調に進軍中。






【転生王女と天才令嬢の魔法革命】 南高春告/鴉ぴえろ(電撃コミックスNEXT) BOOK☆WALKER


これも先日アニメ化されたばかりなのですけれど、この漫画化された作品も素晴らしくてね。原作小説も非常に登場人物の熱量が高い作品なんですけれど、王女の女の子がしちゃいけないだろうという肉食獣みたいな表情をはじめとして、感情表現がまた素晴らしい漫画でより物語の熱量があがってるんですよね。





【マスケットガールズ!〜転生参謀と戦列乙女たち〜】 飛鳥あると/漂月(PASH! コミックス) BOOK☆WALKER



原作はウェブ連載の方は完結したんですね。漫画の方はまだ一巻で始まったばかりなのですが、この戦列歩兵という兵種がメインで活躍した時代という恐ろしくストライクな時代背景を、この漫画という媒体で描いてるの、ほんとグイグイ引き込まれるんですよね。まだ戦列乙女たちの本格的な戦闘ははじまったばかりなのですが、かなり楽しみにしております。
原作小説だと准将閣下、小さい小さいと描写はされてたんですけれど、実際こうしてデザイン見るとやっぱり全然印象違ってくるなあ。ほんとにちびっ子じゃないかw