【悪人面したB級冒険者 主人公とその幼馴染たちのパパになる 1】 えんじ/ハラ カズヒロ エンターブレイン

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愛する子供を守るため!世界最強の親バカ参上!

生前、積みゲーだったRPG「ブライトファンタジー」。
その世界のゲームキャラに転生したグレイは、冒険者として平穏に暮らしていた。
ある日、街中で暴漢に虐げられる子供達を助けると、少年はゲームの主人公とその幼馴染だった。
不遇な生活を送る主人公たちに、思わず養子にすると決意したグレイだったがその選択が世界の運命を大きく変えることにーー。

いやー、この強面をただのチンピラと間違えるのは眼が節穴でしょう。山賊ならありえるか。強面だけじゃなくて、明らかにガタイがヤバいなんてもんじゃないですからね。悪党の中でも相当の武闘派かその筋のヤバイヤツでしょう、これ。
実際、顔は怖いけど性格は優しい……というわけではありません。マジで性格の方も強面です。
いや、子供相手には身を削って助けてしまうほど優しいですし、真っ当に生きている人に対しては誠実で真面目ですし、依頼料が低かろうがなんだろうが心底困っているからこそ冒険者ギルドを頼ってきたのだ、という状況を見れば、率先して助けに行くような人物です。ギルド職員たちからの信頼も厚く、ぶっきらぼうでガラも悪いっちゃ悪いけれど、グレイに助けられた人や心ある同じ冒険者からは慕われてますしね。
物語の冒頭、見ず知らずにも関わらず一縷の望みをかけて縋ってきた孤児の子どもたちに、ためらいもなく貴重なポーション与えて食事の面倒まで見てやって、ついには孤児6人全員引き取って家まで買い取って生活をはじめた日には、色々と思い切りすぎだろう、とちょっと唐突感否めなかったのですけれど、グレイのそれまでの生き方が見えてくると今回が特別だったわけじゃなく、以前からそういう人に手を差し伸べ続ける生き方をしてきていたんだなあ、というのがわかってくると、イスカたち6人の子どもたちを引き取ったのも彼らがゲーム原作の主人公たちだからではなく、ただのグレイという男の生きざまだったというのが納得できるんですよね。
ただそういう生き方が出来るのは、そういう無理を押し通せる力を持っているから。むしろ、この男ただの脳筋の力任せなんじゃないだろうか。いや、ちゃんと情報屋使って情報集めたりしているので単純な力任せではないと思うんだけれど、最終的には力で解決しようとするのでやっぱり脳筋だよなあ。
おまけに、子供たちには特に優しいんだけれど、根本的にこのグレイという主人公、荒くれ者です。それも、敵とみなした相手には一切の慈悲を与えず、一切の情を抱かず、一切の容赦なく、敵は殺す、全部殺す。悪行に関わったやつは首謀者のみならず関係者皆殺す。皆殺し、鏖殺、全部首切り、クビ置いてけ、のキリングマシーンなんですよね。
ぶっちゃけ怖いです。怖い人です、ヤバい人です。対応間違えると首が飛びます(物理)。
しかも、相手が誰だろうとまったく関係なしなんですよね。相手が強かろうが、宗教関係者だろうが国の偉いさんだろうが貴族だろうが、もしかしたら王族だろうが、まったく臆することなく平然と殺しますからね。もし国を敵に回しても、じゃあ国外に出ればいいや、くらいにしか考えてませんし。力で押し通れると思ってないと、なかなかここまで出来ませんよ。
その真面目かつ、手を差し伸べる事に一切躊躇しない生き方ゆえに、味方も多い男ですけれど。敵とみなしたら殺すことにも一切躊躇しない男なだけに、多分敵も多いんだろうなあ。いや、敵と見なしたらガチで分かる範囲で関係者鏖殺しているので、ある意味因縁をすっぱりと断っているとも言えるし死人に口無しを地でやっているので、グレイという男の本当の危険性を知るものは実は少ないのかもしれない。
勇者関連で無体なことをやらかしていた教会関係のやつらも、後ろ暗い事があるので正式なルートではなく極秘裏にグレイのもとにいた孤児の一人アリアメルを拉致りにきた際も、全員抹殺しちゃったので誰の仕業とか不明になっちゃってただろうしな。その上で、庇護したまだ子供の勇者アレスくんの身内たちを救うために教会だろうがなんだろうが喧嘩売る気満々だもんなあ。
色んな意味でガンギマリな主人公で、なかなか怖いです。
とはいえ、子供たち相手には無愛想だけど親身でほんと優しいので、年嵩の子から一番小さい子まで懐かれ慕われてるんですよね。前世で家族関係にいい思い出がなかったかして、家族に憧れている節もあったようなので、こうしてパパ扱い……特にニナは本気でパパと思って懐いてくる幼女なので可愛いんですよね。こういう子らにパパとして慕われることが本当に嬉しそう。この子たちのためならなんでもやる、という決意をごく自然に固めていそうで、いやマジで何でもやる……殺る気っぽいのが怖いんですけどw
母じゃないけどパパだけど、鬼子母神みたいな子供の為ならなんでもやりかねない鬼のパパさんだなあ、これ。
そして、孤児の子たちの中で一人だけグレイの事パパとは思ってないっぽい子が一人いますよ!? まだ13歳の女の子にも関わらず、異様なまでにママの風格を持つアリアメル。いや、おっさん34歳だぜ。実の娘でもおかしくない年齢差で、グレイの方はまったく子供としてしか見ていないのだけれど、とても13歳の色気じゃないよなあ、この子。
元パーティーメンバーで今もグレイに事を好いているものの、女子力乙女力の欠如によって中学生なみの恋愛弱者でから回ってるエミリアが、これ果たして太刀打ちできるんだろうか。むしろ、最後らへんとかアリアメルから下の子扱いされてないだろうか。いや、アリアメルは一応恋のライバル的に扱ってるか。でも、一番年下のニナ(3歳児)に妹扱いされちゃってるもんなあ、この29歳w