【聖剣学院の魔剣使い 13】  志瑞祐/遠坂あさぎ MF文庫J

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魔王連合vs〈不死者の魔王〉! 転生魔王の超無双ファンタジー第13弾!

「魔王戦艦〈エンディミオン〉、全速前進!」レオニス率いる魔王連合は〈竜王〉ヴェイラの圧倒的火力で〈ヴォイド〉を殲滅、〈不死者の魔王〉が待ち受ける〈次元城〉へ突貫する。一方、〈第〇四戦術都市〉でエルフィーネを救出したリーセリアは、脱出の最中、〈使徒〉ネファケスの襲撃を受けてしまう。窮地に陥ったその時、聞こえて来たのは、夢の中で聞いたあの声だった――。『――私はロゼリア。ずっと、この時を待っていた。わたしの魂を宿した者が目覚める時を』。謎の声に導かれ、リーセリアの魂は遙か一〇〇〇年の時を遡る。或る少年が〈勇者〉となった、運命の日へ。

レオニスと竜王ヴェイラ、海王リヴァイズによる魔王連合による対不死者の王戦。
第〇四戦術都市に現れた超巨大ヴォイド<ケイオス・ヴォイド>の侵攻を防ぐための総力戦。
そして女神ロゼリアによって魂を1000年前の過去に送られたリーセリアというおおむね3つの局面を描く第13巻。
とかく魔王としての力をぶん回して次元城に乗り込み大暴れする魔王連合のド派手さと、超巨大怪獣のごときケイオス・ヴォイドの進軍を、救出されたエルフィーネも参戦して学院の面々総出で決死の覚悟で迎撃する防衛戦闘と、もうこれクライマックスと言っていいんじゃないかというくらいの大盛りあがりの一方で、今の10歳のレオニスよりもさらに幼い7歳の頃の素直で純真なレオニスに全力で懐かれて完全に性癖がゆがみはじめているリーセリア、というなんだこれw

女神ロゼリアが完全に別人格どころか別の存在として顕現したのはちょっと予想外だった。てっきり、女神ロゼリアはヴォイドに汚染された欠片を除けば、セリアさんとして転生していたと思っていましたから。
セリアさんがロゼリアとしての記憶を取り戻すか、或いは別人格がちょろっと現れて、みたいな感じで出てくるかな、くらいで思っていたので、こうもがっつりロゼリアとしての意識を保ったまま実体はないにしろ姿まで現して、ほぼセリアさんと別個の存在として現れてくるとは思わなかったもんなあ。
おそらく、セリアさんがロゼリアの転生体であり、今現れているロゼリアもセリアさんを起点として顕現してはいるんだろうけど。
でも、セリアさんの「魂」を1000年前に送った上で女神ロゼリアは現代に残っているというのは、セリアさんの魂とロゼリアの魂が完全に同一ではない、という事なのでしょう。
ロゼリアは過去までついていくつもりだったんでしょうけどね。それがセリアさんが一度死んで不死者になっていたために、同化できずに弾かれて置いていかれた、というのはやっぱり単純な女神の転生体って訳じゃないんかな。

いずれにしても、ロゼリアがついてこれなかったために、1000年前の過去に送られたもののそこで何をしたらいいかわからないまま、魔王どころか勇者にもなる前のわずか7歳当時の浮浪児レオニスを発見し、餌付けして拾得してしまうセリアさんなのでした。
ただでさえレオニス、10歳という子供になってしまい、魔王として尊大に振る舞おうとしてポンコツ晒すショタになってしまっていたのに、成長して大人になるどころかさらに幼くなってショタを極めにかかるとは思わんかったわ!
いや、レオニス当人はヴェイラたちと次元城で大暴れしているので関係ないっちゃ関係ないのだけれど。この場合は、ショタコンを極めようとしているのはセリアさんの方にあたるのか。
何しろ、7歳のレオニスはまだ素直で純真で、面倒を見てくれるお姉さんなセリアさんに懐く懐く。いや、かわいいな! マジで7歳ショタレオくんかわいいんですけど。このいじましい健気さ、子犬みたいに懐いてくるショタっ子、尋常じゃなく可愛いんですけど!?
これ、セリアさん性癖歪むよ、絶対歪むよ。レオニスもう成長したら振り向いて貰えないんじゃないだろうか。
しかしセリアさん、これやってること二次創作作品でよく見る、原作主人公の本来は存在しない兄妹かなんかになって、原作介入してストーリーをよりハッピーなエンディングに向けて改変していく作品みたいなことしてるな!
幼くして勇者としての資質を見出されて孤児院から引っ張り出され、孤独に強くなっていくはずのレオニスの傍らにお姉ちゃんとして寄り添い続け、騎士団にも実力で入団試験で合格、というか蹂躙して勇者レオニスの従者の役割を勝ち取り、7歳のレオ君に手取り足取り戦い方を教えてあげるわ、衣食住をともにして、一緒にお風呂入って身体洗ってあげるわ。
お姉ちゃん通り越してお母さんか! 機神ちゃんからママーと懐かれて以降、ママ属性も備えてしまったんだろうか、セリアさん。
こちらはこちらで、よく名前を聞いた昔の魔王ゾールと戦うはめになったりと大変だったわけですが。そうかー、レオニスのもとに顕現した聖剣って、元はセリアさんから授けられたものだったのか。
ってことは、このセリアさんと7歳レオニスの邂逅は虚構ではなく、記憶にも記録にも残らなかったけれど正史ということになるのか。
ということは、レオがセリアさんと出会ったのって、それこそ女神ロゼリアと会う前になっちゃうんですね。
これもう、セリアさんはこの台詞を言っちゃってもいいんじゃないだろうか。
レオ君はわたしが育てた!
もしレオニスがセリアさんこそが女神ロゼリアだった、と知った際に彼にとって重きをなすのは女神なのか、それともセリアさんなのか。セリアさんの事をロゼリアとは別の人間であるリーセリアとしてちゃんと見ることが出来るのか、と心配する要素はあったんですけれど、こうなるとレオにとってセリアさんという存在はちょっと他に替えられない存在になるでしょうし、そういう心配は拭い去れたかな。

現世の方でもエルフィーネが自分の出自を知ってしまったり、咲耶と姉の刹羅との決着が思わぬ形でついてしまったり、とこうしてみるとかなり大きくストーリーが動いた回でもあったんじゃないでしょうか。
特にロゼリア顕現は大きなターニングポイントになりそう。ってかこの人、このあとしれっとリーセリアに憑いてきそうだな。既にエルフィーネには姿見せて話までしてるし。