【異世界サムライ 1】  齋藤 勁吾 MFC

Amazon Kindle BOOK☆WALKER DMMブックス

戦国時代最強の剣豪、異世界転移。

戦国時代末期、最強の剣豪・ギンコは常に、自分より強いものとの死闘に飢えていた。切って切って切りまくり、ついにこの世に自分以上の強者がいないと絶望した矢先、異世界へ転移! 目の前には――ドラゴン!?



読み始めたけれど、すげえ面白いなあこれ。
異世界に行く側がやたらと異様なスペックだった、というのも今となっては全然珍しくもないし、それが蛮族だったりガンギマリのサムライだったりと現代人ではなく、英霊レベルの戦闘民族だったりする物語も、これだけ多種多様の異世界転生の話が増えてきた中では目にする事もままある類の話であったりするのだけれど。
その中でもこの【異世界サムライ】って読んでてひたすらギンコ格好いいし燃えるしカワイイしでなんか面白さが異様に刺さるんですよね。

異世界側が魔物との戦いの過酷さで地獄めいた所がある一方で、その魔物の脅威故に人間同士の争いが耐えて久しいという世界観に対して、ギンコの方はひたすら人同士で戦い殺し合って世界で闘争に明け暮れてきた人間という価値観の違い。特にギンコはサムライとして誉ある死を望み自ら死地へと飛び込んでいきながら、その強さ故にどうしても生き残り、死ねなかったという修羅の世界の中でも特にガンギマリにキマりきってしまった死に魅入られたような修羅姫でありながら、一方でその性格は明るく陽気で弱き人を自然と守り、鬼畜で残虐な行いに対して憤る正の方向性の心根の持ち主でも在る。
この戦闘と死と殺の狂気と素朴な善性が違和感なく同居している少女、それがギンコという異形である。
これは仏様もちょっかい出してしまうのもちょっとわかるかも。普通に殺し合いさせて死なせるにはなんか勿体ないわなあ。
そんな価値観も戦闘力もぶっ飛んだ少女と異世界側との価値観の異文化交流も、この作品の魅力なのでしょう。なんかギンコと向こうの人間が絡んでるだけで面白いところあるしなあ。
そして何より戦闘シーンの見事さですよ。そのスピード感と派手さがとかく見栄え良く引き込まれる。ギンコちゃん、ちょっと強すぎ! そりゃ死なんよ、と思うと同時にこれと普通に戦ってた戦国の人たちもやばすぎーってなりますがな。

まだ1巻とはじまったばかりですけれど、これはほんと今後楽しみな作品ですわ。