ただし半分くらい過ぎた10時くらいからだ。
ヒンメルもう居ないじゃん! ハイターももう居なくなってて代わりにフェルンがもう居て、既に子供じゃなくなってたよ。
ってかテレビつけた途端、ハイターとアイゼンという眼鏡のおっさんとヒゲのおっさんががお花畑でキャッキャウフフと追いかけっこしててなんだこの絵面、というなかなかに強烈なファーストインプレッションだったw いや、ハイターはこの時期まだおっさんじゃないのかw

原作の漫画は雑誌の連載読んでます。ただしサンデーも買うはいいけど積んじゃっててチビチビしか読み進められていなくて一年くらい周回遅れになってるんですが。今黄金郷のあたり?

フリーレンもフェルンも登場人物の声が完璧に原作どおりで一瞬たりともアレ?と思う瞬間がないの何気に凄いよね。
ともあれ途中からながら古びた塔の廃墟の屋上一面に咲く蒼月草のあざやかな蒼に引き込まれて、そこからずっとふんわりとした心地で最後まで見ていました。
あんまり派手なアクションやダイナミックなストーリー展開はなくて(見た範囲では封印した魔族と戦うシーンくらいかしら)、登場人物もそれほど大きな感情のゆらぎを見せなくて、ほんとどこか静かな空気感の続く中でのほんのりとしたコメディタッチの展開や、沁み入るような寂しいような温かいような雰囲気がなんかじわじわくるんですよねえ。
これだけ抑揚が小さい展開が続くと、その小さな抑揚をこうも飽きさせずに心に届くように描くのって難しいと思うんだけれど、素晴らしく丁寧な描き方演出で、なんかもう満足度が満点でした。

金曜ロードショーなんて放送枠に2時間も持ってくるだけあるわーー、というクオリティでしたね。いや実際、これだけ派手さの欠けた作品、どこか淡々と描かれる物語をこの放送枠で大々的にやるのって色んな意味ですげー挑戦だと思いましたけど。
少なくとも制作側は葬送のフリーレンという作品のアニメ化に、まずは十全の答えを出して見せてくれたんじゃないでしょうか。
シンプルに言って、めちゃ良かった。

しかし勇者ヒンメルくんはあれだねー。よく先に逝ってしまって遺してしまう人に忘れられないために消せない傷を遺したい、みたいな事するキャラクターが居ますけれど、ヒンメルってなんかこの真逆というか。傷を残すんじゃなくて、傷つくであろうフリーレンを癒やし寂しさをいたわるためのあれこれをせっせと遺してるんですよね。旅が終わった後全然会いにも来なかった女のために。

そして今、その長い生涯のうちのほんの一瞬に過ぎない10年を。彼らと旅した10年をずっと反芻し続け、ヒンメルがしてくれた事を思い起こしながらヒンメルが遺した足跡を辿り続けているフリーレン。
はーー。なんかこう、色々と沁みますわー。