【我輩は猫魔導師である 2 ~キジトラ・ルークの快適チート猫生活~】  猫神信仰研究会/ ハム サーガフォレスト

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チートな猫さん、王都へ行く!
コミカライズ2月から連載開始!
猫の姿で異世界に転生した根来海人。賢い幼女クラリスに拾われ、ルークという新しい名前ももらい、ちょっとハイライトが行方不明気味なリルフィに可愛がられ、三食昼寝付き(おやつは自給自足)の生活を手に入れた彼は、魔族の好青年ウィルヘルムとの出会いを経て、トマト様の普及活動に動き出す。優秀な魔導師スカウトのため、王都に向かうチートな猫さん。その旅で神獣ピタゴラスも加わり、リーデルハイン家はさらににぎやかに!

ルークって必死に怠惰な猫のフリをしようとダラダラしてますけれど……むしろこの義理堅くて主に忠実で家よりも人についてて真面目で勤勉で働き者ってこれ犬ですよね。猫じゃなくて中身犬ですよね?
はたしてルーク自身は猫力どれだけなんだろう。そろそろ猫に病み始めたリルフィや屈指の猫狂い猫信者なルーシャン導師に比べたらだいぶ低いでしょう、これ。いや、実際低いのか。巻末の登場人物紹介ではルーク、猫力74で実はそこまで高くないしw
ルーシャン導師の神よりも猫を信仰する方がイイに決まってる理論には笑ってしまいましたが、猫狂いは概ねこういう論理に生きてるんだよなあw

ともあれ、ルークというあまりにも特殊な猫……喋る猫ということで食料をもたらしてくれるトバルカインの眷属たちやかつて西の大陸で活躍したという黒猫の英雄アルカインの名前が度々出てくるのだけれど、この黒猫アルカインって完全に【輪環の魔導師】に出てくる黒猫にされた闇魔のアルカインですよね。このシリーズ、電書化されていないのでちゃんと確認できない。押し入れのどこかに積んであるはずなんだけれど。
となると、やっぱりあのシリーズと同じ世界感なのか。ルークと友人になる魔族の少年ウィルヘルムくんの師匠がアルカインと一緒に戦ったという話なのだけれど、一体誰なんだろう。ってか、そうなるとこの世界の魔族って人類の敵ってわけじゃないのね。いや、脅威ではあるのだけれど、やたらめったら増えないし穏健派となると人類とも友好的だし。そういう意味でも、ルークが最初に出会った魔族がウィルヘルムくんだった、というのはガチで魔族SSR引いたようなもんだったんじゃないだろうか。人間に対して友好的という以上に、ルークと相性ぴったりの苦労性で真面目で優しい人柄の少年だったわけですし。後々も彼にはかなり頼りっぱなしになるんだよなあ。他の魔族がおおむね癖強の人ばっかりで、味方であって好意全開であっても目を離すと何やらかしてるか性格的にも能力的にもわからなさすぎて怖い人らが多いだけに。
しかし、あの【輪環の魔導師】の世界だとすると、リルフィさんがどんどんルークに依存しはじめてルーク中毒になりはじめて、ヤンデレヒロインへの道を着々と歩み始めたのも、さもあらん! と思ってしまいますね。あの作品のヒロインであるフィノはメインヒロインでありながら最初から最後まで一貫して最強最悪レベルのヤンデレであり続けた挙げ句にラスボスですらビビり倒して逃げ出した程の凄まじさだったんですよね。アルカイン、中盤からフィノにビビって半泣きで縮こまってた印象しか残ってないんだがw おまけにメインヒロインがそんなだから、そのうち他のヒロインたちにも影響が感染していってましたからねえ。もしや、ヤンデレがデフォルトになるんじゃ、というおそれすら感じさせるものがありましたから、リルフィさんの状況もむべなるかな、とついつい思ってしまいました。
いや、大丈夫大丈夫、クラリスさまはじめサーシャも他の娘たちも今のところは病みの傾向はないので、無いはずなのでw
クラリス様、大丈夫ですよね。英邁なるクール美幼女さまが病むなんてこと……でも、今はまだ執着の対象に出会っていないというだけの可能性もありなん。ウェブ連載の方も読んでいるのでクラリスさまに関しても先々知っているのだけれど……まじ大丈夫だろうか。
メイドさんのサーシャの方も、この娘何気に王都の士官学校に在籍中のライゼー子爵の長男であるクロードくんと実はかなりイイ雰囲気らしいのですけれど、話の舞台が王都に映ることで登場人物が一気に増えると同時にカップリングの方もガンガンと増えだして、カップル厨としてもご満悦の展開なんですよね、これ。
クロードくんに関してはこの巻ではまだ未登場で、飼い主クラリスさまのまだ見ぬ兄上についてルークもやはり気になるので色んな人にその人となりを聞いて回ったりしているのですけれど、妹のクラリスさまがお兄ちゃんのことを「仔犬っぽい」と評したのにはちょっと笑ってしまったなあ。いや、お兄様、妹にそんな風に思われてるの!?

一方でライゼー子爵たちと王都に赴くことになると同時に、伝え聞こえてくるのは王族同士の後継者争い。これが野心や信念、欲望や確固たる意志に基づいての権力争いならまだマシ、いやマシとは言えないのですけれど、王座を望む目的がある分マシじゃないかな、と思う所なんですけれど、実情は不幸の重なりと感情の行き違いなんですよね。お陰で和解のしようがなく、糸ががんじがらめに絡んでしまってもう力任せにぶっつりと断ち切るしかなくなってしまっている。既に次期王と目されている第二王子リオレット殿下には義母の王妃から度々暗殺者を差し向けられてて、リオレット王子は女性不信に陥ってるし、陰惨な惨劇が起こる寸前のタイムリミットが迫ってる状態なんですよね。
でも、ここでリオレット王子がウィルヘルムくんの姉であるアーデリアと出会ったのは時期的にも運命的なんだよなあ。
このままでは血で血を洗う内乱にすら発展しかねない一触即発の王都にて、果たして猫の存在がどう化学変化を起こすのか。人脈的にも友人のウィルヘルムくんの姉のアーデリアと、猫狂いで王都で全面的にルークをサポートしてくれることになった宮廷魔導師のルーシャン師の弟子でもあるリオレット王子と、人脈的には第二王子の方に繋がっているのだけれど、そういう一方的な肩入れとなるのは猫らしくない。性根は犬っぽくても、猫らしいしがらみに囚われない自由さこそが猫の信条。いや、情としがらみからは全然逃れられていない気もしますけれど、ルークの良いところはとかく良き人には良き報いを、というところとなるべく穏やかに収めてくれるところですからね。
さて、混沌とした王都情勢が果たして猫の介入でどうなるか。

にしても、王都に近づくに連れて地元ではなかなか聞こえてこなかったライゼー子爵の評判が伝え聞こえてくるのですけれど……いやこの人マジで傑物じゃないか? 謀や政治的駆け引き、貴族間の面倒くさいやり取りに関しては生来の真面目さもあって疎いようだけれど、元々家を継ぐ予定でなくて商人として身を立てる予定で既に活動を初めていたこともあって、商人相手の人脈や価値観にも通じているし、人の使い方も上手いし、老若男女身分の上下問わずに人から好かれ慕われる人格の持ち主だし、おまけに武門としてもすげえ逸話持ってるし。ルークという特殊な存在の扱いを最初から最後まで一切間違わずにクラリスという直接の飼い主がいたものの、ルークの居場所を彼がすこぶる居心地良い形で影響することをしてましたしね。彼がこれほどのびのびと過ごせる環境は子爵のもと以外では生まれなかったんじゃなかろうか。
ほんとかっこいいお父さんなんだよなあライゼー子爵。

しかし今回はルーシャンさまの弟子のアイシャや、アーデリア、拳闘士のユナにノエルと、新キャラの挿絵もたっぷりで大変贅沢でありました。何より着飾ったリルフィ様と。あと、ピタちゃんね。兎もふもふですよ。