前回先月の記事です。
ちょい遅れてしまってすみません、今月の前半に刊行されるライトノベルから幾つかピックアップしてご紹介。




【人類すべて俺の敵】 青葉竜胆(角川スニーカー文庫)

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第28回スニーカー大賞の頂点 一人の少女が為、世界に仇なせ

「人類は、《魔王》によって滅ぼされるだろう」
突如、全人類の前に降臨した神はそう告げた。
1ヶ月ほど前から無差別に発生した不審死により、既に八億人もの命が失われていた。《魂魄剥離》と呼ばれるその現象が、あどけない少女にしか見えない《魔王》によるものと神は言う。
厄災を阻止すべく、人類を代表する十人の天使が選出され、《人類》対《魔王》――《聖戦》の火蓋が切られる。
震撼する世界で、ただ独り高坂憂人だけは少女を知っていた。彼女が世界の敵に仕立て上げられ、助けを求め手を伸ばすか弱き存在であると――。
ひとりの少女が為、世界に仇なせ。
角川スニーカー文庫の新人賞であるスニーカー大賞。その第28回の大賞受賞作が本作となります。前回の27回で12年ぶりに大賞受賞作が出たんですけど、連続してという事になりますね。……正直言うと前回の大賞受賞作はちょっと微妙な感じだったんで、果たして今回はどうなんだろうとちと不安かも。
世界を敵に回しても、守りたい人がいるんだ。みたいなキャッチフレーズはわりと昔からある定番のもので、それだけに威力のあるテーマだとは思うんですけれど、何気にストレートに全人類を敵に回してたった一人の少女を守る、というシチュエーションをメインテーマに持ってきている作品ってあんまりなかったと思うんで、けっこう直球で来たなあ、と思うところでありますが、さていかに。


【魔女に首輪は付けられない】 夢見夕利(電撃文庫)

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貴族階級が独占していた魔術が大衆化するとともに、犯罪率が急増。対策として皇国には魔術犯罪捜査局が設立された。
捜査官であるローグは上司ヴェラドンナの策略により〈第六分署〉へと転属。そこは、かつて皇国に災いをもたらした魔女と共に魔術事件を捜査する曰くつきの部署だった。
厄災をもたらすまでの力を有するが故に囚われ、〈首輪〉によって魔力を制限された魔女たち。だが、〈人形鬼〉ミゼリアをはじめ、魔女たちはお構いなしにローグを振り回し――!?

「ローグ君、一言でいいんだ。私に命令してくれよ。その男に魔術をかけろって。一言でいいんだよ。そいつの精神は崩壊するけど事件は解決するよ!」

魅力的な相棒(魔女)に翻弄されるファンタジーアクション!

んでもって、こっちは電撃文庫の新人賞である第30回電撃小説大賞の大賞受賞作だ!
最近ちらほらと見かけるようになった、ファンタジーでありつつ文明的には近現代レベルの社会における犯罪捜査のバディもの。このジャンルは出来栄えが良いとやべえレベルで面白くなるだけに、完成度の高さが保証されるだろう大賞作品となると期待も高まるというものであります。
……って、相棒の魔女ってひとりじゃないのかぃ! バディものじゃないじゃん! 部署全部魔女じゃん!


【9S<ナインエス> XII true side】 葉山 透(電撃文庫)

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全ての根源、峰島勇次郎、現る。由宇と闘真、運命の歯車が大きく動き出す!

グラキエスによる全有機生物の全滅という人類存亡の危機を前に、ADEMはフリーダムを配下に収めシベリアへと向かわせていた。
シベリアでは、あきら率いるLC部隊とロシア軍の作戦指揮全権を由宇が持つことになった。自らの能力を解放すると決心した由宇は周囲の想像を遥かに超える戦術を展開し、戦況を優勢に持ち込み始める。
一方、闘真は巨大な脳を前に、自分が置かれている状況を把握できずにいた。その時、目の前に峰島勇次郎が現れ、謎めいた言葉で闘真に語りかける。闘真は己の禍神の血を御し、絶対的当主である不坐に抗うことができるのか――。


【9S<ナインエス> XIII true side】 葉山 透(電撃文庫)

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遺産と禍神の血。由宇と闘真が出した答えとは? 9S、ここに堂々完結!

ロシアで再会した闘真と由宇だったが、闘真は鳴神尊の封印を壊し、禍神の血は解放され完全に目覚めてしまう。出生の謎も、禍神の血と峰島勇次郎との因縁も明かされた今、闘真の存在は世界を壊しかねなかった。それでも由宇は闘真と一緒に歩める道を示そうとし、二人は新たな絆を手にする。麻耶や勝司はこれからの真目家の在り方を模索し、ADEMはグラキエス殲滅作戦を実行するために国際社会で戦う。
そんな中、すべてを超越する存在、峰島勇次郎の実験が、いよいよ始まろうとしていた。禍神の血と、もう一人の自分に向き合う闘真。そして、父との関係に決着をつけようとする由宇。二人が選んだ結末の先にあるものは――。
電撃が贈るレジェンド・ハードアクション、ここに堂々完結!

【9S】シリーズまさかの完結巻です。まさかですよ、まさかもまさかですよ。え? 前巻の11巻出たの2012年だよ? 12年ぶりだよ? その11巻が出たのも10巻から3年近く経っていたのですから、このシリーズってまさに2000年代真っ只中の作品であります。【灼眼のシャナ】とか【涼宮ハルヒ】の時代ですよ。いや、ウィザーズブレインとかももろに同じ時代で、同じ月に刊行されてるのってまたアレなんですけど。加えて甲田学人・鎌池和馬・三雲岳斗って2月の電撃のラインナップにこの年代からの生き残りが今なおバリバリで書いてらっしゃるの、ただただすげえと感心するばかりなのですけれど。
しかしこれだけ前だと、ライトノベルの流行り廃りからすると5,6世代くらい前になるんじゃないだろうか。一応現代異能モノのジャンルになるんだけれど、やっぱり今のそれとはまた毛色というか世界観の雰囲気がまたちょっと違うんですよね。
ともあれ、さすがに12年ぶりだと話の内容だいぶ忘れちゃってるだけに、復習しとかないと。


【ほうかごがかり 2】 甲田学人(電撃文庫)

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甲田学人・完全新作、2ヶ月連続刊行!! “真夜中のメルヘン”第2巻。

地獄のような光景が、『ほうかご』に広がる――。

瀬戸イルマには、勇気がない。
臆病がゆえに『ほうかごがかり』になってから、一度も自分の担当している『無名不思議』がいる部屋に足を踏み入れていないイルマ。
「お願い、『ムラサキカガミ』の絵を描いてください!」
そう彼女から代理で『記録』を頼まれた二森啓が返した答えは、あまりにも思いがけないものだった。それが、完全に自分の命にかかわることとわかっているはずなのに――。
『ほうかご』を受け入れて協力し合う者たち、臆病で弱くて卑怯な者、自己犠牲的な者。極限状態に置かれた子供たちが見せる強さと弱さ。
鬼才が放つ、恐怖と絶望が支配する“真夜中のメルヘン”第2巻。
甲田先生、久々の新シリーズ、暗黒メルヘン2ヶ月連続刊行って畳み掛けてくるなあ!
そして……待って、ちょっと待って? 待って、待って。表紙絵飾るのその娘でいいの!? 全然予想してた娘と違ったんですけど。いやまだそうと決まったわけじゃないんですけれど、法則が定まったわけじゃないですし。でもまじかー? まだ読む前から痛めつけてくるスタイルw


【虚ろなるレガリア 6.楽園の果て】 三雲岳斗(電撃文庫)

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絶海の孤島で暮らすヤヒロと彩葉。そして第七の不死者の影が!

冥界門の消滅から三年を経て、崩壊を免れた世界は緩やかな復興を続けていた。世界龍の力を手に入れたヤヒロと彩葉は現在も行方不明のまま。
そんな中、ギャルリー・ベリトは、消えたはずの魍獣が再び出現したという情報を入手する。
そのころ南国の名もない島に隠れ住み、スローライフを送っていたヤヒロと彩葉のもとに、謎の少女エリが流れ着く。
なぜか彩葉を警戒しつつ、ヤヒロの正体と世界の真実を知っているエリ。そんな彼女を襲ってきたのは、魍獣とは異なる新たな怪物“無名天使”だった――!
廃墟の街で出会った少年と少女が紡ぐ、新たなる龍と龍殺しの物語、第六巻!
いや、マジで第二部始まったぞ!? 5巻があまりにもきれいなエンディングだったんで、次回予告見てもほんとに続くのか半信半疑だったんだけど。いや、三雲先生は出すと言ったらこれまでもガチで出してきたんで疑う余地はなかったんですが、後日談どころじゃなくて完全にこれシリーズ続く流れだ。でも素直に嬉しい。


【毎晩ちゅーしてデレる吸血鬼のお姫様】 岩柄イズカ(GA文庫)

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「あなたの血がもっと美味しくなるように私がお世話してあげるのです!」
吸血鬼なのに血が苦手なお姫様は、なぜか僕の血で酔いデレる!?

「ねえ、しろー……ちゅーしていいですか?」
普通の青春を送るため上京してきた紅月史郎は学校の帰り道、吸血鬼のテトラと出会う。
人間離れした美しさとスタイルを持つ彼女だが、実は吸血鬼なのに血が苦手だという。
史郎は新鮮な血でないと飲めないというテトラの空腹を満たすため血を差し出す。「そこまで言うなら味見
してあげなくもないのですよ?」と言いながらひと口飲むと次第に表情がとろけだし――?
「しろーの、もっと欲しいです……」
なぜか史郎の血と相性が良すぎて依存してしまいテトラの好意がだだ漏れに!?
毎晩ちゅーをせがむ吸血鬼のお姫様とのデレ甘ラブコメ!!
最初からお互いデレデレでひたすらイチャイチャするカップルを眺めるのがお仕事の読者です、みたいなラブコメも最近珍しくはなくなってきたのですけれど、本作の作者である岩柄さんは既に前作【『ずっと友達でいてね』と言っていた女友達が友達じゃなくなるまで】で、そりゃもう甘酸っぱくも初々しい最初からほぼ両片想いの二人が恋を成就させるまでの物語を実に丁寧に描ききった実績があるだけに、さてどれだけトロ甘い糖度の高い話になるやら。