【かませ役から始まる転生勇者のセカンドライフ 1 〜主人公の追放をやり遂げたら続編主人公を育てることになりました〜】  佐遊樹/柴乃櫂人 オーバーラップノベルス

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勇者パーティから追放された主人公が魔王を倒す旅に出るRPG『CHORD FRONTIER』。
その主人公の追放を宣言するかませ役勇者「ハルート」に転生してしまった!
やり込んだゲームの知識を駆使し、なんとか主人公マリーメイアの追放をやり遂げたハルートは、これ以上表舞台に関わりたくないと引退することに。
世界最強と名高い勇者の栄誉を捨て、静かに田舎の学校で教師として第二の人生を送ることを目指そうとしたハルート。
しかしそこで受け持つことになった生徒は、ゲーム続編の新たな主人公たちである美少女3人組で……!?
頭を抱えながら少女たちを育て始めたハルートだったが、彼女たちが想定外の成長と力を見せてしまう。
そのせいで、穏やかに生きたい思惑とは裏腹に前最強の勇者&現最高の指導者としての名声が高まっていき……!?
さらにはやっとの思いで追放したマリーメイアも、なぜかハルートの足取りを追っており……?
【TS悪役令嬢神様転生善人追放配信RTA】の佐遊樹さんの新シリーズ。前作は1巻で打ち切りになってしまった(納得できん!)ので本作は続いて欲しい。
相変わらず戦闘シーンはライトノベル界隈でも屈指の描写力、迫力、スピード感に意味不明なロジカルさではっちゃけつつやたらと格好いい超次元戦闘。
というか主人公のハルート先生、エセ勇者のはずなんですけれど強さが意味不明なくらいやべえんですが。とはいえ、この世界上澄みになるとおおむね意味不明なくせにやたらとロジカルな超次元戦闘をこなせないと話にならないのですが。
とはいえハルート先生、完全ガンギマリ魔族絶対殺すマシーンなんですがその実メンタル雑魚なんですよね。マヂでヨワヨワ先生なのよw
そんでもって、勇者パーティー率いていた時代はパーティーメンバー全員女性というハーレムパーティー構成だったにも関わらず、全然女性慣れしていなくてクズ勇者ムーヴかましていない時、或いは教師でも勇者でもある種の役割を果たしていないときのプライベート状態で女性と距離感近いかたちで接触すると、途端に挙動不審になってて言動が気持ち悪くなるまである。
そして先生気持ち悪い、と生徒から指摘されるとガチ泣きするw
ハルート先生、生徒たちにガチ泣きさせられすぎである。ウェブ連載で読んでいるときは気が付かなかったんだけれど、こうして話をまとめて読むとハルート先生、ひっきりなしにメソメソ泣かされてるじゃん!! しかもわりとガチ泣きである。クユミさんはもうちょっと手加減してあげてください。
先生、泣かないでっ。
いじめられているというわけではなく、メスガキ生徒たちの容赦のない正論にクリティカル食らっているだけなんですが。正論や真実事実で指摘されてクリティカル受けてる時点でダメダメなんですけどね! いやクユミはもうちょっと言葉に容赦というものをですね……。
逆にちょっと褒められたり尊敬されたりすると、照れ照れとガチテレするあたりもわりと真面目に生徒たちにキモがられてる模様。あれあんな風に大人の先生にガチで照れられると子供としても困るよねw

ちなみに、勇者パーティーの他の面々は女性なんだけれど、異性云々以前にもうこいつら人間辞めてるやろ、という能力的には勿論人格的にもやべえとしか言いようがない怪物というかモンスターというか、それ以上の頭おかしいナニカ、ばかりなので、これらを女性扱いするのはまあアレですよね。
もっとも、向こうからは凄まじい情念がハルートに対して矢印向けられているのですが。まあ、ハルートが派手に脳焼いちゃってるからなあ。
かつての学校の同級生たちの中の女性陣も、ハルートの中では異性枠に入っていないので、この男まじで普通のまともな女性とまともに接したことなかったんじゃあないのか?
学校時代の恩師で教師となった今の同僚で上司である教頭先生が、実はハルートが接したなかで一番まともな女性まであるかもしれない。
いや元の仲間たち相手も、全然慣れてなかったとぶっちゃけてるので、どちらにしてもダメだこれ。
ハルートが、カマセエセ勇者として追放することになった、ゲーム原作における第一作の主人公であるマリーメイアは、そういう意味では一番普通のマトモな子だったのかもしれないけれど……。
元々、原作ゲームのプレイでハマっていた時代から、マリーメイアはハルートの中の人の超推しだったこともあって、表向きはクズ勇者として接しつつ中身は憧れのアイドル相手みたいに舞い上がって熱上げてたみたいなので、オモテウラのギャップでメンタル破綻しつつ自分の脳を焼きまくってたっぽいので、まともに女性として見ることが出来ていなかったという意味ではやっぱりアレなんですよねえw
まあ本来普通の子だったマリーメイアの方も、ハルートにじっくりこんがりと脳を焼き焦がされてしまったので、実にやべえ爆弾へと育ってしまっているのですが。
ほんとにこれ、もうあかん手遅れじゃ! という状態にマリーメイアがなっちゃってるの、完全にハルート先生のせいですよね。ハルート先生のやらかし案件である。
まあハルートも一杯一杯だったからなあ。追放イベントをやってたとき、もうメンタルも限界でやべえことになってたのはイベントシーンのぐだぐだっぷりを見ると明らかなわけで。
そもそも、この人メンタルあんまり強くないんですよ。最初の方に書いたけど、メンタル雑魚なのだ。
だからこそ、脇目も振らず魔族絶対殺すマシーンに自分自身を構築していってしまった、とも言えるのかもしれない。そもそも、彼は本来推しのマリーメイアを戦いの舞台に引っ張り上げることを避けるために、自分で魔王ぶっ殺すために意味不明なくらいまで自力で強さあげてるんですよね。
それでも、単に強いだけでは魔王は撃退できても殺すことは出来ない、と思い知らされることで、マリーメイアを主人公にするために、覚醒させるために追放イベントを起こすことを仕方なく選んで、マリーメイアを市井から拾い上げ手ずから地上最強のヒーラーへと育て上げた挙げ句に、自分で推しを追い込み追放する、というマッチポンプをせざるを得なくなったわけだ。ハルート自身がむしろ追い込まれすぎて精神的に死にかけていたわけですが。
なんで追放したほうが真っ白な灰と化した抜け殻になってんだかw

そのまま僻地に隠棲してひっそりと暮らす、みたいなことが出来たら良かったのですけれど、このメンタル雑魚えせ勇者ってば、メンタル雑魚だからこそじっとしていたら落ち着かない社畜気質な所あるんですよね。
なので、表舞台からは遠ざかりつつも、請われるまま母校の教師となって後進を育てるべく戻ってきたわけである。
来てみたら、そこにいたのがゲーム原作第二部の主人公たちだったわけですが。三人揃って種類の違うメスガキたちだったわけですが。
でも、メスガキでも今まで彼の周辺に居た女という形をしたモンスターたちと比べると、ちゃんと普通の女の子だったので……年頃の若い女の子って何考えてるかわかんない、怖いっ、となってしまうわけですけれど、それでもちゃんとした女の子と素の状態で接するわけで、ハルート先生としても冷や汗かきながら良い意味でちゃんと人間関係の苦労をしていくことになるんですね。
それはそれとして、現段階でゲーム原作より前の時間軸にも関わらず、やたらと生徒たち強くて実戦力もあって、教師としてカリキュラムどうしたらいいの!?と泣かされることになるわけですが。
この先生、見てるとかなり真面目に教職に勤しんでるのが面白いよなあ。学生時代はしょっちゅう校舎を全壊(!?)させるような問題児だったのですが、そういう昔問題児だった生徒がちゃんとした教師として戻って来る、という先生モノっぽい空気感もあって、面白いんですよねえ。
いや、ちゃんと教師はやってるんですけれど、それはそれとして校舎はまた全壊させて教頭先生に大目玉喰らうんですけどね! 校舎全壊させすぎて、あっという間に建て直せるまで建築工法から校舎の資材まで最適化してしまってるのはどうなんでしょうね。壊す前提じゃなくて壊さない方向になぜならなかったのかw
でも、本当に生徒たちがそれぞれ個人的に抱えている問題に対しては、真摯に寄り添って話を聞いてあげて一番いい形の答えを一緒に探していこうとする姿勢は、実に良い教師らしい仕事してる、ハルート先生。
何気にこういう教官モノジャンルの作品の中でも、トップクラスに学校の先生してる気がするなあ。かなり頭おかしい人のくせにw

突然話は変わりますけど、ヒロインの一人エリンの家名「ソードエックス」ってここまで突き抜けたアホネームだと、むしろ逆になんかすげえ格好良く思えてきてしまったんですけど、どう?どう?
ソードエックス家ですよ!? 「SWORD X」ですよ!? そして、ちゃんと国の中でも屈指の剣の大家なのでありますよ!? あだ名とか個人のキラキラネームではく、ファミリーネームというのがポイント高い。いや、本気でなんか格好良い!と思ってますから!

あと、個人的にハルート先生が全力を賭して休日を使い潰して生徒たちに美味しい料理を食べさせるために食材を集めて、みんなにご飯を振る舞い回が色んな意味でトンチキすぎて好きw
いや、食材からしてこの世界のトンチキさを全壊で表してしまってますよね、これ。ラビット先生を御身を賄賂を送って提供してもらう話とか、意味不明すぎて笑うw