【信者ゼロの女神サマと始める異世界攻略 12.世界最強の精霊使いと女神の願い<上>】  大崎アイル/Tam-U オーバーラップ文庫

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立ちはだかるは最強の魔王――いざ、世界を救う最終決戦へ!

大魔王の兇手から千年前の世界を救った英雄として、無事に現代へと帰還した高月マコト。
懐かしい仲間達との再会に喜んでいた矢先に舞い込んできたのは──大魔王と厄災の魔女が現代に復活したという凶報。
大魔王との最終決戦に向け、国を挙げた準備がすすむなか、女神ノアとの久々の邂逅を果たしたマコト。
しかし、そこで意味深な言葉を告げられる。
その言葉の真意を探るマコトをよそに、ついに最終決戦の火蓋が切られて……!?
「私だけはあなたの味方よ。──たとえ世界中があなたの敵になっても、ね?」
最弱の少年がマイナー女神と最強へ至る異世界攻略ファンタジー、第12弾。

マコト、こいつ千年前からコールドスリープ……いや、コールドはしてないのか? ともかく、現代に戻るために千年前から眠りについていたんだけれど、普通に彼の感覚としては寝て起きたら千年後の現在に戻っていた、という感覚なのかと思ったら……。
精神体だけイラさまのところで千年間ずっと働いてたの!? 社畜イラ様の仕事のお手伝いをずっとしていたの!? というか内容を見ていると仕事の手伝いだけじゃなくて身の回りのお世話も随分と懇切丁寧にやってたみたいじゃないですか。
千年間も!!

こいつは本当に……。
どうも色っぽい事は千年間全く無くて、本当にお世話係しかしていなかったみたいだけれど。いや、千年間もお世話係に徹しているマコトもマコトですけれど、この男を侍らしつつひたすらお仕事に没頭し続けるイラ様もイラ様ですよね。
マコトの事を同じ位階の存在として見ていないとかじゃなくて、ほんとこの人社畜なだけだから。放って置くと休むこと無く延々働き続ける、とマコトが呆れてちゃんとメリハリある生活が出来るようにプライベートまでお世話するようになるだけありますわ。
これでなんであそこまでポンコツなんだろう。いや無能の働き者ってわけじゃなくて、大変有能ではあらせられるんですけれど、ここぞというときにポカしてしまうのはこれむしろ社畜すぎて完璧主義者すぎて余裕がないからなんじゃないだろうか。
……これ、イラ様的にマコト必要なんじゃないの?

ともあれ、千年間なにしてたんだ?という二人なんですけれど、それでも丸々ミレニアム分ずっと一緒に過ごしていたわけで……なんかもう気心の知れ率ぶっちぎりになっちゃってません!?
元々イラ様って登場以来ひたすらマコトのこと助けてくれていた人で、もう本来の信仰の対象であるノア様よりもだいぶ登場頻度というかマコトとの接触頻度も高く、やたらと失敗も多いし大事なところが抜けてたりする事も多いイラ様の助言ですけれど、あんまりはっきりとした事は言わなくてナニカずっと画策してるっぽい、意味深なことしか言わないノアさまと比べても本当に身近と言うかなんというか。
……イラ様の方信仰した方がいいんじゃないかしら、と思っちゃう。いや、信仰というにはもう身近すぎて全然信仰対象になりえないのかもしれませんけれど。

しかしノア様、まだこう何か隠しているというか、この期に及んで未だに真意がよくわからないんだよなあ。元々他の女神たちと別に仲が悪いわけじゃなかったので、ノアの信徒であるマコトのこれまでの活躍もあって、邪神のレッテルも剥がされて他の神たちとの和解も進んでいるように見えるんだけれど。

あと、千年間精神がイラさまの所で世話係をしつつ……時間があるときはずっと魔法の修行をしていた、ということで。こいつ、千年間修行した超人になりやがったw
まじで精神の安定をもたらすスキル・明鏡止水が最初から最後まで意味わからん規模の役立ち方をし続けたなあ。

ともあれ、千年前への大魔王の歴史介入を自ら千年前に旅立つことで防いだマコトでしたが、万事もれなく歴史の改変も行ってしまい、戻ってきたら色々と状況が変わっていた件について。
いや、人間の方はいなくなったりとか性格が激変していたり、などというのはなくて安心だったのですけれど。
そういえば稲妻の勇者のジェラルドが性格すごく落ち着いて頼りになる将軍になっててびっくりではありましたけれど。火の国の灼熱の勇者であるオルガとくっついたのか。女ができてむしろ落ち着くタイプだったのね。っていうか、わりと両者とも国の重要人物なんだけれど、普通に国際結婚とか大丈夫そうなのね。
太陽の国の独走だった人類側の国々のパワーバランスが崩れてしまい、フリアエ率いる月の国が歴史改変もあって急速に力を増し、国同士のパワーゲームが繰り広げられてなんか面倒くさいことになっているみたいだけれど。
太陽の国はノエルが女王になって引き継ぐことで、彼女自身穏健すぎるところがあって国内の反抗勢力に強く出られていないのがむしろ混乱を助長しているのか。
勇者同士や国の首脳部同士は今はもう仲がいいだけに、ノエルもフリアエもソフィアも女王としてトップダウンで下に言う事聞かせられてないのが、上と下で捻じれ構造を起こしてるっぽいなあ。

おかげで、太陽の国で大賢者やっているモモも含めて、月の国の女王フリアエ、水の国の王女であるソフィアとそれぞれ立場と柵が自由にマコトと結ばれるのを邪魔している様相になってきている。
マコト自身も、大英雄になっちゃいましたからねえ。世間的にも有名になってそれが立場をエてしまった。当人なんも気にしていないのだけれど。
やたらとその変気遣ってマコトと一旦距離を置こうとしたフリアエは、あれは性格が面倒くさいんじゃなくて……いや、大変に面倒くさい性格してるんですけれど、あれはあれで色々とマコトに気遣ってたんでしょうね。
そもそも婚約者なソフィアはそのあたり全然面倒くさくないんだからもっとアプローチすればいいのに、この娘はこの娘で相変わらず忙しさにかまけて奥手だからなあ。
一番身近な距離にいるはずのアヤとルーシーは妙に間が悪いし。今回はついに一線超えるか、って所まで行ってたのにねえ。おかげで、なんかもうマコト抜きで二人で仲良くなりすぎてもうアヤとルーシーの二人でラブラブカップルみたいになっちゃってるじゃないですかw
もう言葉もかわさず念話でずっと話している、という二人の世界まで作り出しちゃってるし。

ともあれ、残された魔王の古竜の王との千年前から約束していた決闘も決着がつき、というか実力的には古竜の王って大魔王イヴリースとあんま変わらないって話なんですよね。これをマコト一人で打ち破ることができたということは、もう実質大魔王とも実力比肩してしまっているということで。
じゃああとは大魔王と復活したという災厄の魔女をどうにかしたら終わりですねー。
と思っていたら、ラストにマコト抜きでラスボス討伐の報告が。あれ? 次が最終巻なんですけれど、これマコトがラスボスになる流れ?