前回の5月後半の記事です。
GWは積読崩せましたか? 自分は家の垣根の散髪や草抜きをしていたら終わっておりました。
【チュートリアルが始まる前に 4 ボスキャラ達を破滅させない為に俺ができる幾つかの事】 盒襟捫(電撃の新文芸)
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最強の傭兵・黒騎士との一騎打ち──そして水着イベントも開幕!?ゲームの原作シナリオを覆してハッピーエンドを掴むのだ、というジャンルの作品としては今、一番盛り上がってきている、或いはノッてきている感触があるんですよね、本作。Web版は未読なのですが、こういう本気で大幅加筆してる作品というのは別物と言っていいくらい充実するものが大半なので、質量ともに密度濃厚に楽しめそう。
着実にパーティーを強化しつつあるものの、まだ姉の命を救うために必要な戦力には程遠い。
『ダンマギ』を完全に網羅する転生者・凶一郎がさらなるメンバーとして目をつけたのは、法外な成功報酬と引き換えに必ずその依頼者たちに勝利をもたらすという伝説の傭兵・黒騎士。
しかし彼は決して特定の誰かのパーティーには加わらない。凶一郎たちは黒騎士との交渉のテーブルにつくために、最強クラン“神々の黄昏”が主催するバトルロイヤルで優勝を目指すことに!?
出場するあらゆる実力者たちを倒し、凶一郎たちは生き残ることができるのか……!?
──────そして。
「勝負(ゲーム)をしよう。敗者は勝者の欲するものを一つ無償で差し出す“総取りの勝負”だ。──知識を使い、この私を殺してみせろ」
孤高の騎士にして『ダンマギ』屈指の最強キャラ・黒騎士との一対一での決闘(タイマン)。
最強の知識チートを持っているはずの凶一郎の術は悉く圧倒的な実力を前に破られ──夥しい数の敗北を重ねる凶一郎が辿り着くのは、絶望か、それとも……。
「さぁ、凶さん──我慢比べといこうじゃないか」
死闘の果てに明らかになる、謎に包まれた黒騎士の知られざる物語とは──。
WEB版より7万文字以上の大幅加筆にて繰り広げられる過去最大の【攻略】を見逃すな! 圧倒的カタルシスで贈るゲーム転生ファンタジー・第4弾!
【恋人以上のことを、彼女じゃない君と。 終】 持崎湯葉(ガガガ文庫)
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大人のモラトリアム“最終巻”。主人公の名前が冬で、ヒロインの名前が糸って二人くっつけると「終」になるのは、この作品の最初から気になっていたところでした。
「ごめんーーちょっと、考えさせて」二度目の告白をした、あの日からしばらく。冬は未だに糸と連絡が取れておらず、落ち着きのない日々を過ごしていた。
通知が来るたびに、もしかしてと思ってスマホを見ては、落ち込む。そんな不毛を繰り返していると、突然糸からメッセージが届いた。『このたび私、皆瀬糸主宰リアル謎解きゲーム「糸ちゃんの挑戦状」を開催いたします。』謎を解いていくうちに、明かされる糸の真意。そして冬は、今まで見つめてこなかった、本当の“皆瀬糸”と向き合うことになるーー。社会から逃げ続けた二人の物語、ここに完結。
終わりってやっぱり縁起が悪い気がするじゃないですか。少なくとも、物語の最初から終わりなんて言葉を突きつけられると。そもそも、この二人の関係が一旦終わったあとの再会からリスタートした事を思えば、今度終わりが暮ればもうそれは完全にその先がない、再びのない終わりに感じられて。随分と瀬戸際を感じさせられたものです。しかし、糸と冬は危うい関係、危うい自分自身の生活、危うい人生を二人でえっちらおっちらと何とか乗り越えて、どうやら気を抜くと這い上がれない崖下に転がり落ちていきそうな不安定さから脱する事が出来ました。そんな二人の関係を確かなものにするために、今度こそ二人で居ることが幸せになれると確信を持てた冬が踏み込んだ結果が、一旦の保留。このままズルズルといつまでも続いていきそうな時間は、どちらにしろ終わりを告げたわけです。そうして最終巻のタイトルの最後につけられたのは巻数の数字ではなく「終」の文字。普通なら最終巻だね、で済むんですけれどね。本作だと、この文字に色々と思いを馳せてしまいます。いずれにしても最終巻なのは間違いなく……どんな結末が待っているのか。
【かくして少年は迷宮を駆ける 1 強欲の迷宮と借金まみれの新米冒険者】 あかのまに(MFブックス)
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何も持たない少年は全てをかけて迷宮に挑む――これは冒険の物語!この作品、自分のアンテナには全然引っかかっていなくて知らなかったのですけれど、紹介いただいて調べてみたら各所でけっこう評判良いみたいで、傾向的にもどうも自分の好み、趣味趣向にがっつり噛み合いそうなタイプの作品の匂いが感じ取れたので、要チェックします。中身まったく情報取得しておらずまっさらなので、語るべき言葉は何も無いのですけれど、アンテナに反応あったってやつですね。
迷宮大乱立時代。あらゆる経済が迷宮都市を中心に回り、我もまた栄光を掴まんと人々が迷宮踏破に夢を見る世界。
少年ウルは窮地に立たされていた。
一.借金を残して親が他界
二.妹が借金の担保にされる
三.買い戻したいなら金貨一〇〇〇枚
金もない。地位もない。力もない。
理不尽を超えるための何もかもを求め、全てを打開するため、迷宮で出会った魔法使いシズクと共に少年は迷宮へと足を踏み入れる。
迷宮を踏破し、魔物を倒し、賞金首を刈る。
地道にコツコツ実績を――などと言っている暇はない。
嵐のように迫る試練を乗り越え、凡庸な少年は迷宮を駆ける!
【貞操逆転世界の童貞辺境領主騎士 4】 道造(オーバーラップ文庫)
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バラ園に澱む、悲嘆と憎悪を断て!この4巻の主題となる話って、今までとまた毛色が違うんですよね。騎士道の物語とも少し違っていて、「もののあわれ」とでも言うのか。言葉にしがたい人の情念を言葉にし難いのに切々と綴ったような話でして。愛の讃歌とも言えるし、無常の話とも言えるし。ただ、既に亡き王配ロベルトという人物の姿を追うことで、その為人を掘り下げていくことで……なんかこうザビーネの人でなし感がより浮かび上がってくるような話でもあったような……おおう。
現代日本から男女の貞操観念が真逆の異世界へ転生し、その世界では珍しい男騎士となった辺境領主ファウスト。彼は自らの命をかけたゲッシュによって、「遊牧騎馬民族国家」対策へ王国を動かすことに成功した。
これでようやく故郷のポリドロ領へ帰れると思ったのも束の間、リーゼンロッテ女王から5年前の「王配暗殺事件」の調査を命じられてしまうファウスト。
「解決は求めない。諦めるための最後の調査を」
――そう乞われ引き受けたファウストだったが、女王はただファウストを引き留めて貞操を奪いたいだけで……!?
貞操が逆転した世界で“誉れ”を貫く男騎士の英雄戦記、悲しき真実を暴く第四幕!!
【TS衛生兵さんの戦場日記 3】 まさきたま(エンターブレイン)
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「貴女は、自分の罪の重さを理解していますか?」ついに3巻まで出てしまいました。思えばWeb版を読んでいた時にこの作品はガチでモノが違う、と凄まじい衝撃を食らったのがこの巻のパートだったんですよね。
無条件降伏を拒否され、首都ウィンの目前までサバト軍に攻め込まれたオースティン帝国。しかし南方での味方の奮戦により形勢は逆転、サバト軍を撤退させることに成功した。一時の猶予を得たオースティン軍は反撃のため民間からの徴兵を行い軍の立て直しを図る。その中でトウリもこれまでの功績から衛生小隊長へと昇進し、小隊を率いて先行部隊に帯同することに。しかしトウリの指揮下に集まった三人の衛生兵のうち二人は、かつての自分と同じく全く治癒魔法を使えない新人で……!?
そして、ここまでは戦争という災厄の中で誰しもが味わう地獄だったのが、トウリという少女個人に差し向けられた彼女の地獄になっていくターンでもあります。トウリの功でありトウリの罪。あらゆる意味での良い意味でも、最悪の意味でも彼女に報いは訪れる。