こっちが前回の記事ですね。

今回は
【2.5次元の誘惑】
【逃げ上手の若君】
【ばいばい、アース】
【VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた】
の４作品で。
漫画原作２作品とライトノベル原作が２作品。や、【ばいばい、アース】は一般？　


2.5次元の誘惑

「リリエーーール!!!」 3次元の女子に興味無し！　漫画研究部部長・奥村は今日も部室でひとり、画面の向こうに映る愛してやまない2次元のキャラクター・リリエルの名を叫んでいた……。 そんな奥村のもとへやってきたのは「リリエルになりたい」という3次元女子・天乃リリサ。彼女は、漫画の中に登場する女の子のエッチで可愛い「衣装」が大好き。 そして、奥村に負けないくらいリリエルを愛する仲間（オタク）だった！　奥村に秘密の趣味がコスプレであることを明かしたリリサは、コスプレの写真や動画が詰め込まれた「ROM（ロム）」のコレクションを見せて伝える――。 「私っ……これを作りたいんです!!」 ふたりきりの部室で始まるコスプレ活動！　リリサが変身（コスプレ）したリリエルは奥村が衝撃を受けるほど本物（リアル）で!? 熱意に押された奥村もカメラを手に!?　真摯に熱くコスプレに向き合う彼らが、「何かを熱烈に愛している」全てのオタクへ贈るコスプレ青春ストーリー、開幕!!
もう一つのコスプレがテーマの漫画である【その着せ替え人形は恋をする】では、コスプレの事を何も知らなかった五条くんはまず衣装の制作からコスプレに携わっていくのだけれど、本作の奥村くんは２話まで見る限りではカメラマンとして関わってくることになるのかな。衣装製作などはリリサが自分でやっちゃうんですね。
好きなことが同じで話せば話すほど意気投合してしまって、どれだけ話していても飽きなくて時間を忘れて夢中になれる、ってただの友達とはまた違う同好の士。得難い出会いで、それが同じ同好会に入ってくれてこれから一緒に同じ時間を過ごせていける、というのは運命的ですらあるんだよなあ。
しかしこの奥村くん、二話で出てくる幼馴染の美花莉の過去の回想からすると幼稚園か小学校１年生くらいからずっとリリエルが好き、という筋金入りなんですよね。１０年推しが変わってないとか凄くない？　三つ子の魂百までってやつですか？　てか、１０年知名度保ってるアニメのヒロインって相当の大ヒット作ですよね。
美花莉、コスプレという発想には至っていないけれど、幼い頃に奥村くんに助けられた時に一生懸命に彼が好きなリリエルと同じツインテールにして身なりも整えて、と下地は出来ていたんだなあ。
モデルになったのも、同じ学校に転入してきたのも全部奥村先輩のためなんだから、これほどの筋金入りの一途さで食らいついてくるヒロインは早々いないだけに、ちょいと応援してしまうな。





逃げ上手の若君

時は西暦1333年、武士による日本統治の礎を築いた鎌倉幕府は、信頼していた幕臣・足利高氏の謀反によって滅亡する。 全てを失い、絶望の淵へと叩き落とされた幕府の正統後継者・北条時行は、神を名乗る神官・諏訪頼重の手引きで燃え落ちる鎌倉を脱出するのだった…。 逃げ落ちてたどり着いた諏訪の地で、信頼できる仲間と出会い、鎌倉奪還の力を蓄えていく時行。時代が移ろう大きなうねりを、「戦って」「死ぬ」武士の生き様とは反対に「逃げて」「生きる」ことで乗り越えていく。 英雄ひしめく乱世で繰り広げられる、時行の天下を取り戻す鬼ごっこの行方は―――。
漫画連載がはじまったときから大いに話題となった室町時代の歴史超大河作品。
ちなみに、自分は北条時行とか全然全然知らなかった。太平記はかなり小さい時に見た大河ドラマと宇河弘樹さんの漫画【朝霧の巫女】の過去編と、モーニングで連載されていた【バンデット】くらいじゃなかろうか。さすがにそこらへんでは北条時行とか見た覚えはなかったもんなあ。まさか北条得宗家の人間が鎌倉幕府が終わったあとも反抗活動続けてたとか全然知らなかった。
ちなみに自分が子供の頃にはもう足利尊氏って天下統一して幕府開いた面々の中でも図抜けて変人なんじゃないの？　とか、この人後醍醐天皇のこと大好きだったよね、という言説はあったような記憶がある。
アニメとしては、焼け落ちた鎌倉の地が墨絵みたいに描かれてるシーンにはハッとさせられたなあ。ネウロの作者さんらしいギャグと人間のぶっ飛んだ内面がそのまま顔面に出たような顔芸が実にこの人らしいと思いつつ、同時に滅びの美を感じさせる殺戮の血の海の向こうにある儚さとか虚無感が、なんか演出として沁み入る美しさがあるんですよねえ。
あと、前クールの第七王子に続く、時行くんのあのショタの色気。ショタの色気ですよｗ　しばらくこの主人公の魔性に翻弄されそう。
あと、既にOPに登場している登場人物の少なくない数が死んでるんですがｗ　死亡率高えｗ





ばいばい、アース

様々な動物の姿をまとう獣人が住まう世界に、ラブラック=ベルは唯一の"人間"として生まれた。 牙も毛皮も鱗もない彼女は"のっぺらぼう"と呼ばれ、どこにも自分と同じ種族を見つけることができずに、もの寂しさを感じながら日々を過ごしていた。 「私も、世界と交じり合いたいーー」 そんな想いに胸を焦がし、身の丈ほどの大剣＜唸る剣(ルンディング)＞と共に、自分のルーツを探す旅に出ることを決意する。 その代償として、数々の試練が待ち受けるとも知らずにーー
原作は冲方丁さんの小説から。冲方丁さんというと【マルドゥック・スクランブル】や【シュピーゲル】シリーズの人ですね。今では一般文芸の方に進出されて【天地明察】は映画にもなりました。
【ばいばい、アース】はだいぶ初期の作品で一番最初に出た単行本２０００年なんですよね。もう２４年前になるんですか。自分が読んだのは角川文庫版なんですが、それでも１６，７年前になりますか。
内容としてもこの作家さんのまだ研磨され削ぎ落とされていない荒々しい、生々しい荒ぶる原初の海のような濃厚なエキスが世界観ごとぶつけられているような作品で、とにかく圧巻の力強さが異形の世界からも、そこで生きる人々の生き様からも感じられる、まあ凄まじい作品でした。
何年か前にヤングキングからコミカライズされて、だいぶ前に終わった作品なのにいきなりどうしてなんだろう、と疑問に思ったんですが、その時からアニメ化も決まってたんですかねえ。
ただ漫画の方はあの作品の迫力を、世界観の特異さからつながる面白さをちょっと表現しきれていなくて、何が面白いのかのポイントを掴めないまま描こうとして手探りしてるうちに終わってしまった、みたいな感覚があったんですが。
アニメの方は、これはちょっと白眉かもしれませんよ。世界観の雰囲気もさることながら、ベルが感じている孤独さと寂しさ、でも誰からも受け入れられないのではない、師匠から与えられた父親としての愛情を足がかりにした、世界がベルを受け入れている余地があると感じられる優しい包容感。でも師匠は自分の記憶をベルから消してまで、彼女に一人旅立ち自分の目で、足で、探すべきものを見つけろ、と優しく突き放す、包容しながらの拒絶とでもいうのかな。始まったばかりだからこそ、まだベルにはわからないけれど、足がかりとなる感情を多分に描いてくれた第一話だったと思うんですよね。
この【ばいばい、アース】という作品を見せるための一番重要な勘所を掌握している、と感じさせてくれる第一話だったと思います。ちょっとウキウキしてしまってます。アニメという媒体でこの作品の独特な世界を、色を、音を想像以上のクオリティで目の当たりにできるかもしれない。






VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた

国内トップクラスのVTuber運営会社「ライブオン」。 その三期生「心音淡雪」は、 星の数ほど存在するVTuberたちの中で、 どこか個性を出しきれないまま伸び悩む日々を送っていた。 そんなある日、いつも通りに配信を終えた淡雪は不注意から配信を切り忘れてしまいー ープシュ! 「んっんっんっ......ぷはぁー!!」 「うひゃー!やっぱロング缶のなる音は最高だぜぇ!!」 普段の清楚キャラとは真逆の 酒好き・女好き・下ネタ好きな素の姿を全世界に晒してしまう。 大炎上かと思いきや......? そのギャップがウケてまさかの大バズ!トレンド1位に!? まさかの事態に困惑しつつも、開き直った彼女はーー 「おっしゃー配信始めるどー!」 元・清楚系VTuber心音淡雪の伝説が今始まる!!
原作は富士見ファンタジア文庫のライトノベル。最近急に増えだしたVTuberモノのライトノベルの中でも古参だったのかな。ちなみに、自分は未読でした。配信の切り忘れから、素の自分を見せてしまったら大ウケで、というのはVTuberモノとしては王道も王道なんですが……。
や、ちょっと待って？　アニメだと、淡雪ちゃんの中の人のリアル淡雪ちゃんもVTuberの淡雪ちゃんと同じ格好、同じ髪型、同じ衣装してるんですけれど、これってイメージ映像ですよね！？　中の人のビジュアルは描かないで行くの？　そういうお話なの！？　
普通の部屋の中であの格好でPCに向かって管巻いている、というのは見た目の違和感相当なんだけれど。いや、そうか。見た目も普通の酔っぱらい姉ちゃんだと違和感なくて見た目地味になっちゃうから？　他のVTuberたちもみんなリアルの姿はさらさずに、VTuberの格好で行くのか。






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