【魔女と傭兵 ４】　 超法規的かえる／ 叶世べんち GCN文庫

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双刃、奔る。
歪な二人が交わるとき、物語は始まる

小説家になろう全３８万作の中で、四半期ランキング１位を獲得した超話題(チート)作

知り合いに誘われてジグ抜きで依頼を受けたことになったシアーシャ。
別行動になったジグに、マフィアのボスの娘・カティアから自身の護衛の依頼が持ち掛けられる。

金は払えるというので、依頼を受けるジグ。 カティアの目的は、街に蔓延る危険度の高いドラッグの調査だという。

ジグも彼女と共にドラッグの調査へと赴くのだがドラッグを巡る事態は、他のマフィアや冒険者ギルドも巻き込んだ敵味方入り乱れる抗争へと発展していく――


ふとしたきっかけで知り合ったマフィアのボスの娘、カティアから護衛の依頼を受けたことで、マフィア同士の抗争、ひいては他の街から流入してきていた危険なドラッグの蔓延とマフィア同士の抗争に首を突っ込むことになったジグ。
街中でシティ・アドベンチャー、いやシティ・アドベンチャーなんだから街中は当然なんだけれど、やはり人間同士の抗争、それもマフィアなどの裏社会が絡んでいると緊迫感が段違いになります。
いや、でもジグが相手だと裏社会特有の後ろ暗さとか汚い手段とか通じないからなあ。
むしろ、ジグが完全にオーヴァーキルの触れてはならないアンタッチャブルになってしまっていて、わりと気軽にジグに護衛を頼んでしまったカティアが、これはやべえ奴に声かけちまった、と終始顔を青ざめさせてた始末ですからねえ。
ただ、ジグがいなかった場合に外から来たよそ者マフィアたちが持ち込んでいた戦闘ドラッグで強化された幹部クラス相手だと酷い被害を受けていた可能性も高いし、そうなると街の混乱や治安の悪化もかなりのものになっていたでしょうから、ジグを雇ったことは正解も大正解だったわけですが。
カティアも、彼女の所属するマフィアグループも粛清が済んだ今はそれなりに筋を通す面々が揃っていたので、まあジグやその周囲に余計なちょっかい掛けるようなバカがいなくなってて良かったね、ということで。
ジグがこれほどやべえ奴じゃなかったら、もう少し首に縄をつけようとするくらいはしたんでしょうけどねえ。ちゃんとジグがやばいと理解できる頭の持ち主たちだったのは幸いでした。
まあジンスゥ・ヤ族の２級冒険者のイサナさんをして、無理、こいつとやると死ぬから無理、と保証してくれたから、という側面もあるのですが。
まあジグは筋さえ通せば、かなり物わかりの良いほうで交渉もコントロールも利く方ですからね。
この際、自由すぎてまったくコントロールが効かないのがシアーシャさんの方なので、今回のような人間の組織同士の抗争とか、シアーシャさんはまとめて全部吹き飛ばして更地にしてしまい兼ねないので、別の冒険者の知り合いにクエスト誘われてジグと別行動、という事になっていたので、ああこれは物語上としてもシアーシャさんは他所にやっておかないと無茶苦茶になっちゃうもんなあ、理解理解。
と、思ってたらその別の所で一緒に仕事誘ってくれたリンディアを振り回しつつ大暴れして、よそ者マフィアの拠点を盛大に大暴れして潰していらっしゃったｗ　調査依頼ではなかったのかしらｗ
「私はついこの間、手加減をマスターしました」
のセリフがイカしていらっしゃる。

さらには、独自に街に蔓延しつつある戦闘ドラッグをジグが使用している、と勘違いして捕まえに来た３級冒険者パーティーのエルシアたち３人と戦闘に。イサナよりもランクは落ちるものの、今回のは３対１でしたからね。それでは流石に手加減できないんじゃ、これは酷いことになるかも……と、思ったら、ジグさんまだ余裕あるのか。三人を叩きのめしつつも、殺さず後遺症が残るような酷い怪我もさせずに収めてるんですよねえ。
ジグの方は一方的に襲われた方だから、むしろ叩きのめされた方が負い目感じる羽目になってるし。色々とあっちこっちで揉めてトラブってるにも関わらず、ジグさんにやられた人たち悔しくは思っているけれど、変な恨み辛みは残さない結果になってるの面白いよね。
一応ジグさんの方からすると、完全に誤解されているというのはわかっているので、向こうから喧嘩ふっかけてきたとは言え、色々と知遇も得ている冒険者ギルドの依頼も絡んでいるようだから、ここで殺しちゃうとギルドと拗れちゃう、という懸念もあったんでしょうけれど……。
口や内心では敵には容赦しない、と言いつつジグさんほんと容赦しっぱなしですよねえ。
前の大陸では昔の仲間だろうが兄貴分だろうが関係なく、敵になったらぶっ殺す、を実行していたジグですけれど、それを後悔もしていないし今後もその傭兵としての行き方を変えるつもりもない、と思っているとは言え、やっぱり嫌なもんは嫌なんでしょうね。未だに斬った親しい人たちのことを思い返して忘れていないのを見ると。

しかし、ジグって傍から見るといつも仕事している無趣味な人に見えてしまうのか……まあ実際言われてみるとそうなんだが。わりと食べ歩きとか、武器防具を見て回るの趣味入ってると思うんだけれど。


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