【攻撃力ゼロから始める剣聖譚 ３〜幼馴染の皇女に捨てられ魔法学園に入学したら、魔王と契約することになった〜】 大崎アイル／kodamazon オーバーラップ文庫
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帝都の危機を救うカギは恋人たちとの身体の契約!?
伝説の魔王を倒し、自身の実力を大陸中に知らしめたユージン。
その活躍を耳にした父から帰省を促され──恋人であるサラ、スミレと共に帝国へと赴くことに。
しかし、時を同じくして。
百年前に帝都を半壊させた伝説の大魔獣の封印が解けてしまう事態が発生！
そこでユージンは、過去を遡っても誰一人として為し得なかった大魔獣の討伐に踏み切ることを決意。
その討伐の鍵となるのは──ある方法によって、恋人であるサラやスミレと魔力連結をより強化することで……？
「ねえ、ユージンくん。私たちと『身体の契約』を結ぼう？」
──そして、ユージンの出生の秘密が明かされる。
幼い頃に別れて以来のたいへん久々に感動の再会した息子が、すでに自分の後輩に（性的に）喰われていた事を知った母親の気持ちを述べよ。（配点：４０）
いやあ、まじでさあ、死んだと思っていた母親が実は天使様で、地上には居られなくなったのだけれど死んではいなくて、帝国に帰国したのを機に父親のサプライズで、お母さんと再会したのはイイけれど、記憶にある母親と違ってなんか天使な母はロリっ子でした、という最初の衝撃、というか気まずさ。
そして、エリーニュスと母親が同じ天使同士、先輩と後輩でした、というさらなる衝撃。お母さんの後輩と肉体関係にある、という気まずさ。感動の再会どころじゃないよね、ユージンくんとしては。
なんか、死んだと思ってもう母親はないものとして育ってきたから、今更出てこられてもちょっと実感湧かないです、とかいう話になっていましたけれど、湧いたら湧いたで気まずさが半端ないものになってたんじゃないだろうか。
にしても、お父さんがまた自由人すぎるくらいフリーダムだなあ。よくこれで帝国の大将軍なんて要職につけているものである。現皇帝の皇太子時代からのマブダチだったから、という縁故採用にしか見えんｗ 単体戦力としてはぶち抜けているらしいので役立たずではなく、戦争とか戦闘では無双しているらしいのだけれど、軍の指揮官としても責任者としても大人としてもだいぶダメな人だな、これｗ
そして、ユージンが攻撃力ゼロなんてハンデを背負ってしまったのは、ちゃんと理由があってこれ母親所以のものだったんですね。父親は承知のことだったのか。だから、とやかく言ってこなかったのね。
まあそんなの知らなくても、このお父さんだと息子にとやかくは言わなかっただろうけれど。
ともかく、魔王エニューラス撃破という名誉を携え、帝国に帰国したユージン。ちゃんと実績あげて、バベルでも階層を突破しているので実際凱旋帰国になるんですね。
とはいえ、皇帝を目指す幼馴染のアイリとともに帝国で出世することが目的だったユージンにとって、アイリに振られた今となっては、今更高い地位を提示されても関係ないんですよね。
ところが、皇帝陛下に勧誘された際に即座に固辞はしなかったんですね。こいつ、まだアイリに未練たらたらじゃないですかー。恋人としてスミレ連れて帰ってきているのにｗ
おまけに、遅れて聖女候補のサラも恋人として来る予定なのに。
でも、振られている（と思っているので）、アイリのことは微妙に避け続けるユージン。アイリの婚約者であるベルトルド将軍が何かと二人が接触するの邪魔してましたからねえ。
いや、ベルトルドくん典型的な噛ませ役かと思ったら、事情がわかるともうなんというか……辛かったねえ、と頭撫でて上げたくなりました。ユージンが心からすみません、と頭さげたのもわかります。姉の横暴に振り回される弟の悲哀を感じる。完全に被害者じゃねえかｗ
まあこれに関してはだいたいアイリが悪くて、ユージンも悪い、という結論でいいと思います。ユージンはやっぱりクロードのこと呆れてる場合じゃないぞ。クロードみたいに女癖が悪いとは言わないけど、あっちこっち手を出してるのは確かな上に、アイリへの未練を断ち切れなかったんですからねえ。
誤解が解けてよかったね！ で、いいのかこれ？ アイリもこれユージンのお陰でいきなり継承権トップまで引っ張り上げられちゃいましたけれど、彼女が皇帝になりたい理由というのも大概ユージン絡みなので、ユージンがいないと意味半減なんですよねえ。
だからといって、すべてほっぽり出して学園に来る、なんてのはこの意地っ張りの幼馴染がするとは思えないのですけれど。そういう頑固さ故に、ユージンも何かあっても彼女が素直に自分に助けを求めてくることはないだろうな、と帝国内部に何かあったら一報入れてくれる伝手を用意したわけですから。
幼馴染に関してはマメだねえ、ユージンくん。
しかし、帝国の新しい美人宰相、なんか素性明らかじゃないし怪しげな雰囲気だし、何か企んでいるか裏でこそこそと暗躍しているか、なにか仕掛けてくるのかなあ、と警戒しながら見ていたのですが、すごく真っ当に宰相として仕事してるばかりでしたね。それどころか、色々とユージンには気を利かせて配慮してくれていたみたいですし。
なんか、親父殿がこの宰相に関しては妙な反応を見せていたのですけれど、これって女宰相が怪しいからじゃなくて……んん？ この二人、なんか妙な感じがするぞ？
いやちょっと待って。ユージンの母親とは死別ではなく、生きてて毎年一度はコンタクトとってるんだよ、という話を打ち明けたばかりじゃないですか。まあ、母親の方は地上に降りてこられないみたいなのですけれど。あれ？ でもなあ。……もしかして、新しい母親候補？
と、何かと帝国の方にくすぶる火種を残している気もしますが、舞台は再び最終ダンジョン・バベルへ。って、約束すっぽかされてぷんすか怒ってる天使のリーナさん、カワイイなおい！！
