【放課後の迷宮冒険者(ダンジョンダイバー) ５ 日本と異世界を行き来できるようになった僕はレベルアップに勤しみます】 樋辻臥命／かれい GCN文庫
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――たまには肩の力を抜いて
異世界行ってもいいんじゃない？
▼あらすじ
耳長族のスクレールと尻尾族のエルドリッド――異世界ド・メルタでクドーくんが仲良くしている美少女がついにエンカウント！
……のだけれど、初対面にも関わらず互いに牽制しあう事態になってしまってクドーくんも戸惑い気味。
しかもそんな二人と共に迷宮潜行することに……いったいどうなってしまうのか!?
樋辻臥命＆かれいのコンビで贈る「ゆるふわ異世界冒険譚」、待望の第５巻が登場！
ああ、そりゃそうだよ。
スクレとエルドリッド。アキラと懇意にしている冒険者二人。これまでだいたいアキラと一緒に迷宮に潜ってる二人が今まで遭遇したことがなかった、顔を合わせる機会がなかった、という時点でこれ会ったらバチバチに火花散っちゃうやつだなあ、てのはわかるってもんである。
お互い、アキラは自分のものと思っているタイプだし、所有権を巡ってそりゃあバチバチになるよねえ。ただ、両方とも微妙に精神年齢が幼児なところがあるし、男女の機微とかなにそれ美味しいの？てな感じの娘らなので、語彙力が大変低い仲の良い友達を取り合う幼稚園児同士みたいな喧嘩になってらっしゃるｗ
しかし頭の中身が単純な分、アキラの事を馬鹿にして舐め腐ってくるような輩が現れると、途端に一致団結、ベストコンビみたいになってアイツラぶっ殺ーす、みたいになってしまうのは「共通の敵」が実際有用な証拠だよなあ。まあ中身が幼稚園児だと仲良くなるのも一瞬だよね、という話でもある。
ぶっちゃけ、あとの他の冒険者チームがたくさん出てくる話などを見てると、アキラの事を知らない冒険者ってモグリなんですよねえ。辻アイテム配りみたいなのもしているから、わりと界隈にも知れ渡っているので、知らんやつは新参者かソロでやってて情報に疎いやつか、ってな感じみたいだし。
ってか、ランクの更新していないアキラはともかくとして、有名人のスクレやエルドリッドのことすら認知せずに突っかかってくるってだけでも、わりとどうかしてるんだよなあ、このチーム。能天気なアキラくんが全方位に喧嘩売ってるけど大丈夫なんだろうか、と呆れるくらいだし。
この他に新人冒険者チームとしてこの間から一躍評判になってた実にキラキラした感じの「極光」というチーム。王国の精鋭を集めて投入された選抜イケメン美少女チームってなもんだから、前巻の会話からしてももうちょっとダンジョンの怖さがわかってない危なっかしいチームなのかなあ、と思ってたらリーダーのアレックスくんや年上の傭兵さんらがしっかりと脇を締めていて、地に足ついてるし浮ついてたり調子に乗っている様子もなく、意外と安定している感じでこれなら変なことにはならなさそう。
トップチームの一角で、アキラとも仲の良いミゲルのチームをライバル視しているみたいだけれど、ちゃんと忠告聞いて引く時には退けるのなら無茶はしないかなあ。
スクレとエルドリッドというトップランカー、そしてアキラくんの非常識な所を見たことで、そして目的の中ボスを自力では倒しきれなかったことで、自分たちの現在位置もわかったみたいだし。それで向上心を失わなければ、ガンガン成長していきそうな気配もありますしね。さすが有望株。
さて今回で一番おもしろかったのは、やっぱり色んなチームが合同で大型チームを組んでの遭難したどこぞのボンボンの救助任務編でしょう。
トップチームでも犠牲を覚悟しなければならない高難易度フィールドにて消息を絶った偉いさんの関係者らしい初心者冒険者を救助するために、急遽ギルドより緊急任務が発せられ、そこに巻き込まれて組み込まれることになったアキラくん。
と、こう書くと既に集められつつあったチームにアキラが放り込まれた、みたいに見えるし最初はそう思ってたんだけれど、あとで実情を聞くと基幹となったチームの人達、みんなアキラが参加すると知って断るつもりだった依頼を受ける方向に変えてるんですよねえ。
もう知る人ぞ知る、どころじゃなく密かな有名人じゃないですか、アキラくん。でも、彼の特異性というのは実際にちょこまかと動き回っているのを見たことがないと理解できない類でもあるので、迷宮内で遭遇した冒険者か、ギルドでは担当受付のアシュリーさん、或いは自分の担当チームが良くアキラと絡む受付さんくらいしか把握してないのも確かな話で。
それも仕方ないんですよね。アキラって面倒がってランキング更新をしてないもんだから、公的な記録だけみたら単なるド底辺冒険者でしかないのですもの。冒険者ギルド以外だとポーションマスターとか色々と記録や称号やらもあるんですけれど、いちいち自分の行動範囲以外の情報集めたりチェックしてりする人は稀ですからねえ。
というわけで、それなりに迷宮に潜っている冒険者や情報をマメに集めてる冒険者はわりと知っている、というくらいの知名度なのかしら。
小人さん、で知れ渡ってるのには笑いますけれど。
完全に妖精さんみたいな扱いだ。でも実際、この合同チームでの働きなんか見ていると、ピクシーとかそんな感じなんですよね。ちょこまかフィールドを走り回って、バフをかけて回ったりポーション配って回ったりヒール掛けて回ったり、敵に追いかけ回されて悲鳴あげながらトレインしてたり。
それで何気にこの２０人以上からなる大規模チームのコンディションを保ち続けてたのですから、でっかい魔法打ち込む砲台役じゃなくて、遊撃支援役としても滅茶苦茶優秀、というかそういうところが小人さんらしいというかなんというか。
しかも、救助に向かったフィールドがこれ滞在しているだけで毒を受けた状態になりどんどんと体調おかしくなってバッドステータスが積み上がっていくような所なのに、ですよ。
まあぶっ飛んでるのアキラくんとスクレだけじゃなくて、これに参加してきた根幹となるチームの面々、みんなキャラやたらと濃い人達ばっかりで、冒険者って上位の人達みんなこんなんなんか！ と笑ってしまうくらいだったのですけれど。全員をまとめるリーダー役務めてくれたベテランチームはともかくとして、他の面々わりと色物系が多かったですよね！？ ゆる系ばかり集まってるのとか、火炎系魔法使いだけで構成されてるチームとかｗ
とはいえ、キャラはイロモノ系でも、優秀さはそれぞれかゆい所まで手が届くくらいだったり、バカ火力持ってたりと、その個性的な所を打ち消さずにちゃんとめっちゃ出来る冒険者チームばっかりであり、またみんなアキラ並に明るくてノリの良い連中だったので、そんな面々と大勢でワイワイガヤガヤ共同でダンジョンの難所をクリアしていくダンジョンアタックは、今までのダンジョン探索の中でも一番見ていて楽しかった、くらいはあったかもしれない。
みんなで引き上げてきてから、ちょっとお高いレストランで打ち上げパーティーのところまで途切れることなく楽しかったー。最後はみんなでアキラの持ち込んだ調味料と、彼お手製のガーリックライスを振る舞うことで絶叫級の大盛りあがり。
これ、さらっと人脈も大広がりしていて、だいたいソロで活動しているわりにアキラの交友関係って、利害関係抜きのゆるくもにこやかな感じでやたら広がってきてるなあ。同世代の同性の男の子なんかとも仲良くなりましたし。良きかな。
スクレとエルドリッド。アキラと懇意にしている冒険者二人。これまでだいたいアキラと一緒に迷宮に潜ってる二人が今まで遭遇したことがなかった、顔を合わせる機会がなかった、という時点でこれ会ったらバチバチに火花散っちゃうやつだなあ、てのはわかるってもんである。
お互い、アキラは自分のものと思っているタイプだし、所有権を巡ってそりゃあバチバチになるよねえ。ただ、両方とも微妙に精神年齢が幼児なところがあるし、男女の機微とかなにそれ美味しいの？てな感じの娘らなので、語彙力が大変低い仲の良い友達を取り合う幼稚園児同士みたいな喧嘩になってらっしゃるｗ
しかし頭の中身が単純な分、アキラの事を馬鹿にして舐め腐ってくるような輩が現れると、途端に一致団結、ベストコンビみたいになってアイツラぶっ殺ーす、みたいになってしまうのは「共通の敵」が実際有用な証拠だよなあ。まあ中身が幼稚園児だと仲良くなるのも一瞬だよね、という話でもある。
ぶっちゃけ、あとの他の冒険者チームがたくさん出てくる話などを見てると、アキラの事を知らない冒険者ってモグリなんですよねえ。辻アイテム配りみたいなのもしているから、わりと界隈にも知れ渡っているので、知らんやつは新参者かソロでやってて情報に疎いやつか、ってな感じみたいだし。
ってか、ランクの更新していないアキラはともかくとして、有名人のスクレやエルドリッドのことすら認知せずに突っかかってくるってだけでも、わりとどうかしてるんだよなあ、このチーム。能天気なアキラくんが全方位に喧嘩売ってるけど大丈夫なんだろうか、と呆れるくらいだし。
この他に新人冒険者チームとしてこの間から一躍評判になってた実にキラキラした感じの「極光」というチーム。王国の精鋭を集めて投入された選抜イケメン美少女チームってなもんだから、前巻の会話からしてももうちょっとダンジョンの怖さがわかってない危なっかしいチームなのかなあ、と思ってたらリーダーのアレックスくんや年上の傭兵さんらがしっかりと脇を締めていて、地に足ついてるし浮ついてたり調子に乗っている様子もなく、意外と安定している感じでこれなら変なことにはならなさそう。
トップチームの一角で、アキラとも仲の良いミゲルのチームをライバル視しているみたいだけれど、ちゃんと忠告聞いて引く時には退けるのなら無茶はしないかなあ。
スクレとエルドリッドというトップランカー、そしてアキラくんの非常識な所を見たことで、そして目的の中ボスを自力では倒しきれなかったことで、自分たちの現在位置もわかったみたいだし。それで向上心を失わなければ、ガンガン成長していきそうな気配もありますしね。さすが有望株。
さて今回で一番おもしろかったのは、やっぱり色んなチームが合同で大型チームを組んでの遭難したどこぞのボンボンの救助任務編でしょう。
トップチームでも犠牲を覚悟しなければならない高難易度フィールドにて消息を絶った偉いさんの関係者らしい初心者冒険者を救助するために、急遽ギルドより緊急任務が発せられ、そこに巻き込まれて組み込まれることになったアキラくん。
と、こう書くと既に集められつつあったチームにアキラが放り込まれた、みたいに見えるし最初はそう思ってたんだけれど、あとで実情を聞くと基幹となったチームの人達、みんなアキラが参加すると知って断るつもりだった依頼を受ける方向に変えてるんですよねえ。
もう知る人ぞ知る、どころじゃなく密かな有名人じゃないですか、アキラくん。でも、彼の特異性というのは実際にちょこまかと動き回っているのを見たことがないと理解できない類でもあるので、迷宮内で遭遇した冒険者か、ギルドでは担当受付のアシュリーさん、或いは自分の担当チームが良くアキラと絡む受付さんくらいしか把握してないのも確かな話で。
それも仕方ないんですよね。アキラって面倒がってランキング更新をしてないもんだから、公的な記録だけみたら単なるド底辺冒険者でしかないのですもの。冒険者ギルド以外だとポーションマスターとか色々と記録や称号やらもあるんですけれど、いちいち自分の行動範囲以外の情報集めたりチェックしてりする人は稀ですからねえ。
というわけで、それなりに迷宮に潜っている冒険者や情報をマメに集めてる冒険者はわりと知っている、というくらいの知名度なのかしら。
小人さん、で知れ渡ってるのには笑いますけれど。
完全に妖精さんみたいな扱いだ。でも実際、この合同チームでの働きなんか見ていると、ピクシーとかそんな感じなんですよね。ちょこまかフィールドを走り回って、バフをかけて回ったりポーション配って回ったりヒール掛けて回ったり、敵に追いかけ回されて悲鳴あげながらトレインしてたり。
それで何気にこの２０人以上からなる大規模チームのコンディションを保ち続けてたのですから、でっかい魔法打ち込む砲台役じゃなくて、遊撃支援役としても滅茶苦茶優秀、というかそういうところが小人さんらしいというかなんというか。
しかも、救助に向かったフィールドがこれ滞在しているだけで毒を受けた状態になりどんどんと体調おかしくなってバッドステータスが積み上がっていくような所なのに、ですよ。
まあぶっ飛んでるのアキラくんとスクレだけじゃなくて、これに参加してきた根幹となるチームの面々、みんなキャラやたらと濃い人達ばっかりで、冒険者って上位の人達みんなこんなんなんか！ と笑ってしまうくらいだったのですけれど。全員をまとめるリーダー役務めてくれたベテランチームはともかくとして、他の面々わりと色物系が多かったですよね！？ ゆる系ばかり集まってるのとか、火炎系魔法使いだけで構成されてるチームとかｗ
とはいえ、キャラはイロモノ系でも、優秀さはそれぞれかゆい所まで手が届くくらいだったり、バカ火力持ってたりと、その個性的な所を打ち消さずにちゃんとめっちゃ出来る冒険者チームばっかりであり、またみんなアキラ並に明るくてノリの良い連中だったので、そんな面々と大勢でワイワイガヤガヤ共同でダンジョンの難所をクリアしていくダンジョンアタックは、今までのダンジョン探索の中でも一番見ていて楽しかった、くらいはあったかもしれない。
みんなで引き上げてきてから、ちょっとお高いレストランで打ち上げパーティーのところまで途切れることなく楽しかったー。最後はみんなでアキラの持ち込んだ調味料と、彼お手製のガーリックライスを振る舞うことで絶叫級の大盛りあがり。
これ、さらっと人脈も大広がりしていて、だいたいソロで活動しているわりにアキラの交友関係って、利害関係抜きのゆるくもにこやかな感じでやたら広がってきてるなあ。同世代の同性の男の子なんかとも仲良くなりましたし。良きかな。
Ａｍａｚｏｎ
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