もうほぼ最終盤に突入しちゃってる冬アニメですが、続き。

想星のアクエリオン Myth of Emotions　★★★☆

「思い出して、翅（はね）があったころのことを」
1万2千年前の想いに応え、繋がったのは欠けたこころ。
太陽と月と火星が出会うとき、新たな合体の調べが流れる──！
湘南の海に浮かぶ小島、江の島。
美しくのどかなその浜辺に、〈私立江ノ島学園〉はある。
学園には、全国から優秀な子どもが集められ、
最新の機器を使った英才教育が施されていた。
特殊強化クラスの生徒〈エレメント〉に選ばれたサッコ、リミヤ、トシは、
感情の力で動く戦闘機〈ベクターマシン〉の操縦を命じられ、
謎の侵略兵器〈神話獣〉との戦いを余儀なくされる。
戦いのさなか、不可思議なヴィジョンに導かれ、サッコは叫ぶ──。
「想星合体！　GO、アクエリオン！」
繰り返される輪廻の果てに、現れた機械天翅アクエリオン。
宿命を背負った少年少女は、
得体のしれない団体〈宇宙たまごの会〉や大人たちの思惑が交錯する中、
この宇宙の真実と向き合っていくことになる……。
これは、おのれの感情と宇宙の存亡を賭けて紡がれる、壮大な愛の神話。
アクエリオンの４期目。え？　３期目なの？　３期目ってあったっけ？と、今書き始めて調べたらあったよ。アクエリオンロゴス？　全然まったく覚えがないです。見ていなかったのは確か。元々一期目が突拍子もないはっちゃけた内容で、主題歌も印象的というかインパクトの塊みたいなやつで大いに盛り上がったシリーズですが、正直２期目はあんまり面白くなかったんですよね。二番煎じにもなってないって感じで。３期目も一応見れる環境なら、何話かは見たと思うんですけれど記憶にない。
なんで、このアクエリオンというシリーズ自体もうあんまり食指が動かないものになりつつあったわけで。さらに本作ってキャラクターデザインがディフォルメ調になってるじゃないですか。もしかしてお子様向けか四コマギャグ漫画調の完全に今までの路線から舵切った内容になってるのかな、と思ったわけですよ。
なんで、もうそもそも視聴する気がなかったのですけれど、偶々作業しながら「ながら観」なら出来るかな、という時間があったんで、まあ一度はどんなのか見てみるか、と思って見始めたんですが……。
作業の手止まって思わずじっくり見てしまったんですが。
こ、このディフォルメのキャラデザで、もしかして今までのシリーズで一番シリアスでギャグやコメディ抜きの神秘やセンシティブに寄せた内容なんじゃないか、これ。
アクエリオンに乗る資格を持つ子供たちは、感情？の一部が欠落した子たちばかり。共感性や好奇心、自己保存。さらには愛の表現方法が手ずから殺す、というふうに歪んでしまっていたり、かなり危ういものを抱えている。それが、合体によって他の子たちと一緒になることで一時的に欠落が埋まって、本来その子が実感することのなかった感情を知ることになる、という設定自体が非常に物語性に真剣味と深みを与えてる。しかも、展開が一筋縄でいかなくて毎回おもしろいんですよねえ。ほとんどの大人が、組織の上役たちも子供達に寄り添っていなくて、前世のことも含めて子供達自身が問題に向き合う子供たちの物語なんですよ。ある意味一期よりも興味深く見ているかもしれない。
しかし、前世のキャラデザインがまったく現在と違って頭身から何から別物ってのは凄いよなあ。




空色ユーティリティ　★★★☆

「このままじゃ、ただの村人 A で卒業しちゃう！」
青羽美波は悩んでいた。
得意なこともやりたいことも特にナシ。
花の女子高生活、こんなモブキャラで終わっていいのか！？
学校を飛び出し、自分だけの“スペシャルな特別”を探す美波。
偶然たどり着いたのは近所のゴルフ練習場。
アルバイトの茜遥に声をかけられ、ゴルフクラブ―――“ユーティリティ”を握る美波。
それが、美波とゴルフの出逢いだった。
プレーして勝つことだけがゴルフじゃない！
ゴルフにまつわるすべてのことが楽しいのだ！
天才肌ゴルファーの遥、インフルエンサーを目指す星美彩花とともに、
自分が「主人公」になれる瞬間を求めて！
スーパー初心者・美波は、今日もクラブを振り上げる。
凄い、前期に「オーイ! とんぼ」という離島で普通のゴルフに触れた事がないまま、独自の感性で磨き上げたゴルフで遊びながら育った少女が外の世界に飛び出していき、そこでライバルたちとしのぎを削る競技ゴルフの魅力をこれでもか、と詰め込んだ作品をやってたと思ったら、その次のクールで今度は競技性を全く持たない、あくまで趣味で友達と一緒に夢中になって楽しむ、初心者のゴルフを追求する作品が始まりましたよ。
いやこれ、ゴルフという競技に限らず、スポーツを題材にしたものでここまで徹底して初心者で有り続け、上手くなるのも程々で、誰かと対決するわけでも勝負に挑むわけでもない、でも心からその競技を楽しむ毎日を描いた日常ものって、なかなか見たことないですよ。
美波ちゃん、もう最終盤に入ってきているのに未だにやっとマトモに前にボールを飛ばせるようになってきた、というくらいでコースを周る話でもスコアについては具体的には触れないくらい。そもそも、ちゃんとコースを周る話自体もあんまりなくて、でも周ってるときはそれはそれで遥さんや彩花さんに導かれて、コースを周ることの楽しさを十分に味わってて。それ以外の回でも、ゴルフの用具選びの楽しさとか、打ちっぱなしで色んなことに挑戦したり、と。プロを目指すわけでもない、部活として日々練習に勤しむわけでもない。でも、夢中になれる、これは趣味なんでしょうね。そういうゴルフの何気ない楽しみ方、というのをこれでもかと注ぎ込んでいて、これはこれで実に飽きない面白さであります。同じゴルフでも描き方でこんなにも違う魅力を引き出せるんだなあ。






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