【男子禁制ゲーム世界で俺がやるべき唯一のこと ７ 百合の間に挟まる男として転生してしまいました】 端桜 了／hai MF文庫J
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絶対に百合にはなり得ない、新感覚の百合ゲーバトル&ラブコメ第7弾!
三寮戦を勝利で飾り、アイズベルト家を円満なトゥルーエンドに導いたヒイロ。皆の無事を祝うピクニックに出かけたものの、求める百合とは程遠い状況に絶望することに……。
そうこうしているうちに夏休みが始まり、ヒイロたちはお嬢の別荘があるカルイザワへの小旅行に向かう。
そこでヒイロはお嬢を通し、「ヒロ様」と呼ばれる人物から「地下天蓋の書庫には行くな」という謎のメッセージを受け取る。
地下天蓋の書庫――学園が誇る大圖書館の地下深くに眠るのは、一〇七年前の「カルイザワ決戦」で封印された第四柱の魔人「万鏡の七椿」。
歴史の裏に埋もれた真実をめぐり、時を越えた闘いが始まる!
誰だよお前！
初っ端黒いセーターにワインレッドのロングスカートという家庭的な衣服に身を包んで笑顔満面で手料理を手ずから「あーん」と食べさせてくる劉悠然の挿絵に思わず声に出して叫んでみたｗ
この人、前巻まで黒のスーツに身を固めて感情の消え失せた顔で「殺す」と嘯いてたんだぜ。いやマジで誰だよ、お前誰だよ、キャラ変しすぎじゃね？
まさかの、ヒイロにお姉ちゃん爆誕である。おいおい、存在しない姉が存在を主張しはじめてしまったよ。なんやかんやで、バグって「お姉ちゃんを遂行する」を発動しはじめてしまった劉悠然。この人、強さに関しては師匠のアステミルとほぼ同格の最強キャラのはずなんだが、バカ師匠と両サイドを固める形で姉として強制挿入されてきたぞ。
しばらくの静養と潜伏を兼ねた劉との同棲生活で、完全に両方ともバグった。ヒイロの方も、もう魂に無理やり実は自分には姉が居たんだ、レベルまでなんか刷り込まれちゃってるし。
この人に限らず、アイズフェルト家は全員「お前誰だよ！」レベルでキャラ変してるんだよなあ。ソフィアお母さん、あんたそんな人じゃなかっただろ！！
そしてトドメの恋する乙女全開をさらに振り切って、えもうそれ個別ルートエンディング後に突入してません？という態度のクリス。
そりゃそうだよなあ。夢の世界で、とはいえかなり長い期間ガチの「彼氏彼女」状態だったのを、もうクリス側もヒイロ側も思い出しちゃってるんだから。あの甘酸っぱくも蕩けるような幸せの極地、楽園の記憶を共有してしまったんだよなあ。
キス、しちゃったんだよね。
お前もうこれ、ガチ彼女じゃん。自宅に正妻がいるけれど、それはそれとしてガチ彼女じゃん！
隠れ家に愛人もいるけれど、それはさておき。
でもクリスがまた健気なんですよね。ソフィアはじめもう周りが「結婚しちゃえよ」くらいの勢いなのに、ヒイロには事情があるんだし結婚しようとは思わない。すべてが終るまでずっと待ってる……って、健気かよ！！ ってか誰だよお前！！
いやー、でもさー、なんかもうヒロイン全員の圧が馬鹿みたいに強い、ヒイロがどれだけ泣き叫んでのたうち回って百合百合言っててもお前の意思は関係ねえなとばかりに完膚なきまでにスルーして、黙々と恋情の鉄球を投げつけてくる……いや、これがまた死ぬほど可愛いんだけど、ギャグ寄りになってるんですよね。
ともあれ、そんな圧の強いヒロインズに対して、クリスとスノウと緋墨の三人は、凄まじくキュンキュンさせてくる可愛い仕草、振る舞い、言動を伴いつつ、わりとヒイロの意思というか気持ちを慮って、彼のアクションを気にして、その上で上目遣い的に好きの気持ちをそっと握らせてくる所があるんですよね。
そういうアプローチだと、ヒイロも普段の発狂リアクションが出来なくて、わりと素面というか真顔でしおらしく受け取ってしまうタイミングになってるんで、なんか余計に相手と向き合った恋模様してるなあ、というふうに感じられてしまうわけです。
特にスノウはアクションがいちいち可愛すぎて死にそうになる。ヒイロを押し倒してキスするシーンも、あれ前段階の覚悟決めるまでの挙動が滅茶苦茶可愛いんですよね。したあとの描写も「もっかいしとこ」の台詞もちょっとやばいです、たまんないです。
普段から超ダサダサファッションでヒイロを着飾ってるのも、独占欲の現れですしねえ。てか、あの超ダサい服を、何の疑いもせずにスノウの用意したものだからと着ているヒイロ、スノウに対して変な所で警戒心ゼロなの、ずるくないですか？ クリスと結婚して責任取る、と言い出した時もスノウは連れてく気満々だったし。あれだけ百合百合言ってすべての女性を百合カップルに当てはめようとしているのに、スノウだけは自分と一緒、という概念を持ち続けてるの、やばくないですか？
そこはもう、正妻なんだよぉ。
スノウの「おかえりなさい」で硬直してしまうあたり、ほんとにもーーーー。自分で言えって行っといて、実際に言われてしまってこの反応ですよ。そりゃスノウも
「雑魚が、二度と私に挑みかかるなよ」とポコポコグーパン叩き込み、ってこの反応も可愛すぎないですか！？
クリスと緋墨の可愛いところもあげだすと枚挙の暇がないくらいなのですが、今回は本格的に話が動き出す前の助走段階ということもあって、わりと日常エピソードが多くてその分、ヒイロが地獄を見ているので大変甘酸っぱい味わいでありました。
……ヒイロが地獄を見れば見るほど、このコンコンと湧き出るような甘酸っぱさとキュンキュンした気持ちを味わえる、幸せ、これが幸せ……これが愉悦！！
この主人公、話が進めば進むほど、バッドエンドを覆せば覆すほど、トゥルーエンドを掴めば掴むほど地獄に落ちているの、なんでなんでしょうね？ まさにこれは、守りたいと思うものこそ守れない、守れずに喪ってしまうという呪いを負った悲劇の主人公。百合を守ろうとして、守護ろうとして自らの手で葬り去ってしまうこの業を、なんと憐れんでいいのか。可哀想に、可愛そうに（嗤
護るために戦って戦って、すべてを終えて我に返れば足元には守りたかった百合たちが死屍累々。いや骸も残さず消え去って、跡に残るは脳を焼かれて恋に堕ちたるヒトばかり。
そのありさまを、内より見続け嗤いが止まらぬ様子で愉悦に塗れる邪悪が一柱。いやあ、どんなダークな作品でも、ここまで主人公に取り憑いた邪悪の欲望のままに事が進み帰結するお話は滅多と見たことがありませんよ。少なくとも、主人公が徹底的に邪悪に抵抗してその意に反し、抗いまくっているにも関わらず。
こと百合殺しに関しては、何一つ主人公の思う通りには行かず、アルスハリヤの思うがままに百合が殺戮されていく。
ぶっちゃけ、アルスハリヤ見てるだけで特に何もしてないんだけどね！ 時々、誘導はしてるけれど簡単に乗っかるヒイロがだいたい悪いんだからね。つまり、抗うも何も自分から百合殺ししまくっているのはヒイロ本人なので、自業自得。やることなすことすべてが百合を殺すに通じる、まさに百合の守護者にして百合を殺す運命を背負った男。運命に抗おうとして油にガソリンを注ぐが如き裏目に全投入していく主人公である。見てるだけで欲望が満たされていくアルスハリヤ、愉悦天国よなあ。
いい空気吸ってんなあ、アルスハリヤ。ここが楽園じゃないのか、アルスハリヤにとってのｗ
さても物語はポンコツお嬢ことオフィーリアのお話へ、と思わせといて、彼女の一族であるマージライン家の物語へと突入していく。ヒイロって、個別でヒロインを助けていくというんじゃなくて、そのヒロインが所属している「家」ごと丸ごと救っていくという展開なんですよねえ。家ごと救わないと、ヒロインも救われないというくらいに密接に繋がっている、とも言えるのですけれど。
今回は一緒にクロエ委員長のリーデヴェルト家の方も関わっていくわけで……この男、マジでどれだけ手を広げていくつもりだ！？
初っ端黒いセーターにワインレッドのロングスカートという家庭的な衣服に身を包んで笑顔満面で手料理を手ずから「あーん」と食べさせてくる劉悠然の挿絵に思わず声に出して叫んでみたｗ
この人、前巻まで黒のスーツに身を固めて感情の消え失せた顔で「殺す」と嘯いてたんだぜ。いやマジで誰だよ、お前誰だよ、キャラ変しすぎじゃね？
まさかの、ヒイロにお姉ちゃん爆誕である。おいおい、存在しない姉が存在を主張しはじめてしまったよ。なんやかんやで、バグって「お姉ちゃんを遂行する」を発動しはじめてしまった劉悠然。この人、強さに関しては師匠のアステミルとほぼ同格の最強キャラのはずなんだが、バカ師匠と両サイドを固める形で姉として強制挿入されてきたぞ。
しばらくの静養と潜伏を兼ねた劉との同棲生活で、完全に両方ともバグった。ヒイロの方も、もう魂に無理やり実は自分には姉が居たんだ、レベルまでなんか刷り込まれちゃってるし。
この人に限らず、アイズフェルト家は全員「お前誰だよ！」レベルでキャラ変してるんだよなあ。ソフィアお母さん、あんたそんな人じゃなかっただろ！！
そしてトドメの恋する乙女全開をさらに振り切って、えもうそれ個別ルートエンディング後に突入してません？という態度のクリス。
そりゃそうだよなあ。夢の世界で、とはいえかなり長い期間ガチの「彼氏彼女」状態だったのを、もうクリス側もヒイロ側も思い出しちゃってるんだから。あの甘酸っぱくも蕩けるような幸せの極地、楽園の記憶を共有してしまったんだよなあ。
キス、しちゃったんだよね。
お前もうこれ、ガチ彼女じゃん。自宅に正妻がいるけれど、それはそれとしてガチ彼女じゃん！
隠れ家に愛人もいるけれど、それはさておき。
でもクリスがまた健気なんですよね。ソフィアはじめもう周りが「結婚しちゃえよ」くらいの勢いなのに、ヒイロには事情があるんだし結婚しようとは思わない。すべてが終るまでずっと待ってる……って、健気かよ！！ ってか誰だよお前！！
いやー、でもさー、なんかもうヒロイン全員の圧が馬鹿みたいに強い、ヒイロがどれだけ泣き叫んでのたうち回って百合百合言っててもお前の意思は関係ねえなとばかりに完膚なきまでにスルーして、黙々と恋情の鉄球を投げつけてくる……いや、これがまた死ぬほど可愛いんだけど、ギャグ寄りになってるんですよね。
ともあれ、そんな圧の強いヒロインズに対して、クリスとスノウと緋墨の三人は、凄まじくキュンキュンさせてくる可愛い仕草、振る舞い、言動を伴いつつ、わりとヒイロの意思というか気持ちを慮って、彼のアクションを気にして、その上で上目遣い的に好きの気持ちをそっと握らせてくる所があるんですよね。
そういうアプローチだと、ヒイロも普段の発狂リアクションが出来なくて、わりと素面というか真顔でしおらしく受け取ってしまうタイミングになってるんで、なんか余計に相手と向き合った恋模様してるなあ、というふうに感じられてしまうわけです。
特にスノウはアクションがいちいち可愛すぎて死にそうになる。ヒイロを押し倒してキスするシーンも、あれ前段階の覚悟決めるまでの挙動が滅茶苦茶可愛いんですよね。したあとの描写も「もっかいしとこ」の台詞もちょっとやばいです、たまんないです。
普段から超ダサダサファッションでヒイロを着飾ってるのも、独占欲の現れですしねえ。てか、あの超ダサい服を、何の疑いもせずにスノウの用意したものだからと着ているヒイロ、スノウに対して変な所で警戒心ゼロなの、ずるくないですか？ クリスと結婚して責任取る、と言い出した時もスノウは連れてく気満々だったし。あれだけ百合百合言ってすべての女性を百合カップルに当てはめようとしているのに、スノウだけは自分と一緒、という概念を持ち続けてるの、やばくないですか？
そこはもう、正妻なんだよぉ。
スノウの「おかえりなさい」で硬直してしまうあたり、ほんとにもーーーー。自分で言えって行っといて、実際に言われてしまってこの反応ですよ。そりゃスノウも
「雑魚が、二度と私に挑みかかるなよ」とポコポコグーパン叩き込み、ってこの反応も可愛すぎないですか！？
クリスと緋墨の可愛いところもあげだすと枚挙の暇がないくらいなのですが、今回は本格的に話が動き出す前の助走段階ということもあって、わりと日常エピソードが多くてその分、ヒイロが地獄を見ているので大変甘酸っぱい味わいでありました。
……ヒイロが地獄を見れば見るほど、このコンコンと湧き出るような甘酸っぱさとキュンキュンした気持ちを味わえる、幸せ、これが幸せ……これが愉悦！！
この主人公、話が進めば進むほど、バッドエンドを覆せば覆すほど、トゥルーエンドを掴めば掴むほど地獄に落ちているの、なんでなんでしょうね？ まさにこれは、守りたいと思うものこそ守れない、守れずに喪ってしまうという呪いを負った悲劇の主人公。百合を守ろうとして、守護ろうとして自らの手で葬り去ってしまうこの業を、なんと憐れんでいいのか。可哀想に、可愛そうに（嗤
護るために戦って戦って、すべてを終えて我に返れば足元には守りたかった百合たちが死屍累々。いや骸も残さず消え去って、跡に残るは脳を焼かれて恋に堕ちたるヒトばかり。
そのありさまを、内より見続け嗤いが止まらぬ様子で愉悦に塗れる邪悪が一柱。いやあ、どんなダークな作品でも、ここまで主人公に取り憑いた邪悪の欲望のままに事が進み帰結するお話は滅多と見たことがありませんよ。少なくとも、主人公が徹底的に邪悪に抵抗してその意に反し、抗いまくっているにも関わらず。
こと百合殺しに関しては、何一つ主人公の思う通りには行かず、アルスハリヤの思うがままに百合が殺戮されていく。
ぶっちゃけ、アルスハリヤ見てるだけで特に何もしてないんだけどね！ 時々、誘導はしてるけれど簡単に乗っかるヒイロがだいたい悪いんだからね。つまり、抗うも何も自分から百合殺ししまくっているのはヒイロ本人なので、自業自得。やることなすことすべてが百合を殺すに通じる、まさに百合の守護者にして百合を殺す運命を背負った男。運命に抗おうとして油にガソリンを注ぐが如き裏目に全投入していく主人公である。見てるだけで欲望が満たされていくアルスハリヤ、愉悦天国よなあ。
いい空気吸ってんなあ、アルスハリヤ。ここが楽園じゃないのか、アルスハリヤにとってのｗ
さても物語はポンコツお嬢ことオフィーリアのお話へ、と思わせといて、彼女の一族であるマージライン家の物語へと突入していく。ヒイロって、個別でヒロインを助けていくというんじゃなくて、そのヒロインが所属している「家」ごと丸ごと救っていくという展開なんですよねえ。家ごと救わないと、ヒロインも救われないというくらいに密接に繋がっている、とも言えるのですけれど。
今回は一緒にクロエ委員長のリーデヴェルト家の方も関わっていくわけで……この男、マジでどれだけ手を広げていくつもりだ！？
Ａｍａｚｏｎ
Ａｍａｚｏｎ
