
【現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変 7】 二日市とふろう/じゃいあん オーバーラップノベルス
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日本経済も学園祭のメイド喫茶も、お嬢様にお任せあれ!
現代社会を舞台にした乙女ゲームに転生し、悪役令嬢として日本経済再生を進める桂華院瑠奈。
テロの標的となり不穏な世情を感じながらも、瑠奈はつかの間の穏やかな学生生活をおくっていた。
学園七不思議の謎に迫り、自分のコスメブランド開発に関わり、学園の女子トイレ問題を解決。
さらにはテイア自動車の参戦するレースで、レースクイーン衣装でステージに登場するなど、その活躍の幅をさらに広げていた。
そんななか、学園中等部の学園祭が開催され、瑠奈のクラスではメイド喫茶をすることに。
メイド服姿の瑠奈のおかげでお店は大繁盛し、中学生らしい生活を満喫する瑠奈。
しかし、イラク戦争後の世界情勢は混迷を極めており、戦後処理を巡って混乱する米国・ロシアの影響は桂華院グループ、そして瑠奈のもとにも忍び寄っており……。
現代悪役令嬢による日本再生譚、メイドに芋煮会とお嬢様の日常満載な第7幕!
今回はオカルトサイド。特に座敷わらしな開法院蛍ちゃんのイベントがメインでしたね。
現代社会にオカルトなんて、という向きもあるかもしれないけれど、実際にそういう現象があるかどうかはさておいて、厳然としてこの日本という国のルールの中に、いやルールというよりもお約束か。
神様との距離感というものに対して、日本人の意識の中には逃れられない根付いたものがあり、それがしっかりと現代社会の中にも適用されている、というのは無視できない事実だ。
地鎮祭とか、大きなビルとかじゃなくても、一般家庭の家建てる時ですらありますもんねえ。
そういう集合意識は、だからこそ国政や県政・市政といった政治の場や、経営経済の中にもひょっこりと首を出す。どうしたって無視できない存在なのだ。
まあ、この物語においてはただのお約束のみならず、実際の現象としても起こるのだけれど。おかげで、瑠奈を注視する世界各国は阿鼻叫喚。オカルト現象が実際に起っても、オカルトだからノーサイド、というわけには現代社会はいかないのですよ。それによって影響が出て、支障が出たら責任者は責任を取らなきゃいけない。
具体的には、護衛中のVIPが神隠しにあって姿を消してしまったら、しっかりと組織として護衛計画を立ててその周囲を守っていた連中の経歴にはバッチリ傷がつくんですよね。なにしろ現代社会なんで、神隠しで護衛対象が行方不明になってました、なんて理由は通用しない。護衛してた連中が警戒していたのに対象を見失った、という結果しか残らない。特にアメリカなんかは今回、CIAがイラク問題で屋台骨ぐらついているときでもあっただけに、ペンタゴンやFBIや国土安全保障省まで首を突っ込んできて……いや、FBIの連中だけ遊びに来てるなこれ。Xファイル担当の人達じゃないこれ?
ともあれ、大隊規模っていうから千人単位で人員突っ込んで見事に対象見失ってしまったアメリカさん、始末書の嵐でえらいことになったらしい。ご愁傷さまである。書かれてないけれど、同じように人を出していたらしいロシアサイドがどうなってたかは、想像するに恐ろしいw
もう凝りて、オカルトには首突っ込みません、とした日本警察。特に責任取らないからね、と一筆書かせるまでした来訪先の京都府警はこの場合大変賢い。
さても、このように瑠奈に何かあったら……今回はもう事前に神様の所にお礼参りに行きますから、まあまずなにか起こりますよ、と事前に警鐘を鳴らしていたのにそれを踏まえず強引に固めてしまったために、被害というか被害者というか、責任おっかぶる人が大量に出てしまったわけですけれど。
これは特殊な一例にしても、瑠奈になにかあったら当人だけの問題に済まない。身内の警護役から、本国である日本の警察から警備担当。もはや世界に影響を及ぼす人物になってしまっている以上、国内政治にも無視できない影響力を及ぼす人物として、人員を送り込んできているアメリカやロシアなど、国際政治にも問題が起こってしまうんですね。
必然的に、身の回りをガチガチに固められて自由に動けなくなる。ちょっとそこまで買い物に、なんてのも気楽にできない。今住んでいるビルの一階にあるコンビニに行くだけでも、事前に誰か人間が店先に出向いて安全を確認してから、という事になっている。ちなみに、店員含めて全員桂華の人間であってすらもだ。
一応学校内は安全を確保されているはずなんだけれど、それでもトイレに行くときすら事前の安全確認が必要ということで、行きたくなったらすぐに行くって事も出来なくなって悲鳴を上げるはめになり、新たにプレハブにトイレ建設、なんてことまでしているほどですからねえ。
トイレ問題はさておいて、あの成田テロ以降、瑠奈がフラッと外出なんて真似絶対に出来ない立場になってしまった、というのは間違いないでしょう。行きたい所があっても出来ても、その旨を警護担当に伝えて、組織立って護衛計画立てて動かなくてはならなくなっている。色んな鉄道会社を買っているのもあって、各地に移動するのに専用列車まで持っているくらいですからねえ。
これだけ周りをガチガチに固められてしまって自由のない、フットワークを封じられた主人公というのも珍しいんじゃないだろうか。でも、本来VIPってこんなもんなんですよね。決して、一人で出歩いたり、勝手に抜け出して夜な夜なうろついている、みたいな真似が出来る立場じゃないわけだ。
実際、そんなことをしてしまうと、文字通り責任を取らないといけない人間が山ほど出てきてしまう。当人が起こられるだけの問題では済まない、そういう立場になっちゃってるんですよね。
よく王侯貴族など、それなりの立場にある主人公やメインキャラが家や城や警護役たちから抜け出したり逃げ出したりして、勝手に外に出てしまっている状況はそれこそ当たり前みたいなシチュエーションでありますけれど、ほんとに実際やってしまうとマジで下のクビが飛ぶんだろうなあ、これ。
ちゃんと了解を取った上でないと。
ただこのガチガチのガードの形成と、中学にあがっての側近団の形成によって、小学校時代からの取り巻きだった子たちとの間が疎遠になっていき、その空隙にオカルトを介した悪意が付け込んでいく、というのは面白い構成だったなあ。
でも、正史の瑠奈とこの取り巻きの子たちの関係が悪縁となって、やがて瑠奈の破滅の直接的なトリガーとなっていくのに対して、この物語における瑠奈との間には正史よりももっとしっかりと情が交わされていた、というのが彼女達が致命的な一歩を踏み出さずに留まった要因になったんでしょうかね。剣術少女の高橋さんだけは最初から覚悟完了しててツヨ!となりましたけれど。
正史、これ見たら思いっきり内部でも派閥争い発生していて、良かれと思っての行動が最後の蜘蛛の糸を断ち切ってトリガー引いちゃってるんだよなあ。
この「良かれと思って」がさらに過激に、勝手に、自分達の価値観で押し付けようと蠢き出したのが、ハゲタカを食らうハゲタカたち、スカベンジャーと呼ばれる投資家たち。
瑠奈がどうして途方もない金を稼ぎ出し、それを惜しみなく不良債権の整理に注ぎ込み、潰れゆく会社をすくい上げていったのか。その理念も願いも祈りも理解せず、そんな無駄遣い、ドブに金を捨てるような真似なんてせず、自分達がもっと賢くもっと稼げるやり方を教えてあげる、感謝してよね、その御礼に分前よこせ、という凄まじく傲慢な善意で瑠奈の思いを踏みにじってくるこいつら、ほんとに虫唾が走るんですよねえ。
善意だから許されるってもんじゃない、上から目線の傲慢さで、拙く愚かで下手くそな金の使い方しか出来ないやつを導いてやろう、なんていうこの増長した姿勢。
瑠奈の想いをずっと見てきたからこそ、彼女が自分の力で築き上げてきたもの、掴んできたものを手前勝手に取り上げようとする輩のたぐいは、一番苛立たされる。ムカつく!
彼女の無念を、その気高き理想を、理想を叶えるために費やしてきたものを。そして、自分は報われなくても構わない、というその健気さを知るからこそ、瑠奈には報われて欲しいと思うんですよ。
誰よりも桂華院瑠奈という子こそが、報われなかった人達のために時代そのものに立ち向かって、世界を変えようとしているんでしょう? 報われなかった人達を救うために、かつての自分を救うために、日本そのものを救おうとしているんでしょう?
でも、そのために自分を報われないまま犠牲にしてしまうのなら、それはかつて時代によって理不尽に犠牲にさせられた人達の肩代わりを一人で背負って、彼女一人が犠牲になるってだけじゃない。
報われなかった人達を救うのなら、自分自身・瑠奈自身も報われてくれないと、結果救われることになる人達だって幸せをこぼしてしまうんじゃないかなって思うのだ。
だから、この巻での怒涛のオカルトサイドのストーリーの進展が、瑠奈のエンディングルートの変更の影響だというのをあとがきで知れて、だいぶほっと安心しています。
頑張ってる人が結局報われないのって、やっぱりしんどいですもん。当人にとってそれが満足だったとしても、だ。
しかし、瑠奈の命運に蛍ちゃん、思ってた以上に大事な存在だったんだなあ。未だ半分座敷わらしみたいな存在だった開法院蛍という少女を、ただの人間に戻すための米ロも巻き込んだ(勝手に首を突っ込んで阿鼻叫喚してるだけだが)大騒ぎ。神奈水樹と蛍ちゃん、というSSR二人がかりで揃ってないと太刀打ち出来ない某首相の豪運って、まさに時代に愛されたってやつなんですかねえ。
他にも色々とネタは仕込まれているのですけれど、特に印象深かったのがテレビ業界。瑠奈の人気をしゃぶりつくし、その世界に及ぼす影響力、経済力を一切見ようとせずに、コンテンツとして消費し尽くそうとする、自分達が世界の中心だと疑いもしていない連中の話。
ウェブ連載時はまだ、当時はテレビ業界の有頂天増上慢、驕り高ぶりはすごかったねえ、その頃に比べると今は……、というまだそのくらいだったのですが。今現在、まさにフジの問題が爆弾として炸裂してあの有り様ですよ。
あれで凋落し、厳しい追求を受けてるような人達がちょうどこの作中では、瑠奈にちょっかいかけてきてる連中あたりなんだろねえ、というのがわかると、いやあ先のウクライナもそうでしたけれど、リアルヤバイっすねえ。なんか、クリティカルな話ばかり先々描いちゃってますよねえ。うはははは。
神戸教授の出張授業怒涛の連発も面白かったなあ。あのぶっちゃけ過ぎなくらいの授業内容、これを上流階級の子弟相手とはいえ中学生相手にやるってのがまたすごい。そしてそれが心身に染みてしまうくらい、自分の立場と将来を理解しわきまえ備えようとしている子供たち。
『買収論』『売国論』『平等論』『故郷論』『政治屋論』『暴力論』『外様論』『愚者論』
どれもべらぼうに面白くて考えさせられた内容でした。神戸教授、引っ張りだこになるのもよくわかる。ただこれ、瑠奈たち相手だからこその内容で、テレビ向けじゃないですよねきっと。
現代社会にオカルトなんて、という向きもあるかもしれないけれど、実際にそういう現象があるかどうかはさておいて、厳然としてこの日本という国のルールの中に、いやルールというよりもお約束か。
神様との距離感というものに対して、日本人の意識の中には逃れられない根付いたものがあり、それがしっかりと現代社会の中にも適用されている、というのは無視できない事実だ。
地鎮祭とか、大きなビルとかじゃなくても、一般家庭の家建てる時ですらありますもんねえ。
そういう集合意識は、だからこそ国政や県政・市政といった政治の場や、経営経済の中にもひょっこりと首を出す。どうしたって無視できない存在なのだ。
まあ、この物語においてはただのお約束のみならず、実際の現象としても起こるのだけれど。おかげで、瑠奈を注視する世界各国は阿鼻叫喚。オカルト現象が実際に起っても、オカルトだからノーサイド、というわけには現代社会はいかないのですよ。それによって影響が出て、支障が出たら責任者は責任を取らなきゃいけない。
具体的には、護衛中のVIPが神隠しにあって姿を消してしまったら、しっかりと組織として護衛計画を立ててその周囲を守っていた連中の経歴にはバッチリ傷がつくんですよね。なにしろ現代社会なんで、神隠しで護衛対象が行方不明になってました、なんて理由は通用しない。護衛してた連中が警戒していたのに対象を見失った、という結果しか残らない。特にアメリカなんかは今回、CIAがイラク問題で屋台骨ぐらついているときでもあっただけに、ペンタゴンやFBIや国土安全保障省まで首を突っ込んできて……いや、FBIの連中だけ遊びに来てるなこれ。Xファイル担当の人達じゃないこれ?
ともあれ、大隊規模っていうから千人単位で人員突っ込んで見事に対象見失ってしまったアメリカさん、始末書の嵐でえらいことになったらしい。ご愁傷さまである。書かれてないけれど、同じように人を出していたらしいロシアサイドがどうなってたかは、想像するに恐ろしいw
もう凝りて、オカルトには首突っ込みません、とした日本警察。特に責任取らないからね、と一筆書かせるまでした来訪先の京都府警はこの場合大変賢い。
さても、このように瑠奈に何かあったら……今回はもう事前に神様の所にお礼参りに行きますから、まあまずなにか起こりますよ、と事前に警鐘を鳴らしていたのにそれを踏まえず強引に固めてしまったために、被害というか被害者というか、責任おっかぶる人が大量に出てしまったわけですけれど。
これは特殊な一例にしても、瑠奈になにかあったら当人だけの問題に済まない。身内の警護役から、本国である日本の警察から警備担当。もはや世界に影響を及ぼす人物になってしまっている以上、国内政治にも無視できない影響力を及ぼす人物として、人員を送り込んできているアメリカやロシアなど、国際政治にも問題が起こってしまうんですね。
必然的に、身の回りをガチガチに固められて自由に動けなくなる。ちょっとそこまで買い物に、なんてのも気楽にできない。今住んでいるビルの一階にあるコンビニに行くだけでも、事前に誰か人間が店先に出向いて安全を確認してから、という事になっている。ちなみに、店員含めて全員桂華の人間であってすらもだ。
一応学校内は安全を確保されているはずなんだけれど、それでもトイレに行くときすら事前の安全確認が必要ということで、行きたくなったらすぐに行くって事も出来なくなって悲鳴を上げるはめになり、新たにプレハブにトイレ建設、なんてことまでしているほどですからねえ。
トイレ問題はさておいて、あの成田テロ以降、瑠奈がフラッと外出なんて真似絶対に出来ない立場になってしまった、というのは間違いないでしょう。行きたい所があっても出来ても、その旨を警護担当に伝えて、組織立って護衛計画立てて動かなくてはならなくなっている。色んな鉄道会社を買っているのもあって、各地に移動するのに専用列車まで持っているくらいですからねえ。
これだけ周りをガチガチに固められてしまって自由のない、フットワークを封じられた主人公というのも珍しいんじゃないだろうか。でも、本来VIPってこんなもんなんですよね。決して、一人で出歩いたり、勝手に抜け出して夜な夜なうろついている、みたいな真似が出来る立場じゃないわけだ。
実際、そんなことをしてしまうと、文字通り責任を取らないといけない人間が山ほど出てきてしまう。当人が起こられるだけの問題では済まない、そういう立場になっちゃってるんですよね。
よく王侯貴族など、それなりの立場にある主人公やメインキャラが家や城や警護役たちから抜け出したり逃げ出したりして、勝手に外に出てしまっている状況はそれこそ当たり前みたいなシチュエーションでありますけれど、ほんとに実際やってしまうとマジで下のクビが飛ぶんだろうなあ、これ。
ちゃんと了解を取った上でないと。
ただこのガチガチのガードの形成と、中学にあがっての側近団の形成によって、小学校時代からの取り巻きだった子たちとの間が疎遠になっていき、その空隙にオカルトを介した悪意が付け込んでいく、というのは面白い構成だったなあ。
でも、正史の瑠奈とこの取り巻きの子たちの関係が悪縁となって、やがて瑠奈の破滅の直接的なトリガーとなっていくのに対して、この物語における瑠奈との間には正史よりももっとしっかりと情が交わされていた、というのが彼女達が致命的な一歩を踏み出さずに留まった要因になったんでしょうかね。剣術少女の高橋さんだけは最初から覚悟完了しててツヨ!となりましたけれど。
正史、これ見たら思いっきり内部でも派閥争い発生していて、良かれと思っての行動が最後の蜘蛛の糸を断ち切ってトリガー引いちゃってるんだよなあ。
この「良かれと思って」がさらに過激に、勝手に、自分達の価値観で押し付けようと蠢き出したのが、ハゲタカを食らうハゲタカたち、スカベンジャーと呼ばれる投資家たち。
瑠奈がどうして途方もない金を稼ぎ出し、それを惜しみなく不良債権の整理に注ぎ込み、潰れゆく会社をすくい上げていったのか。その理念も願いも祈りも理解せず、そんな無駄遣い、ドブに金を捨てるような真似なんてせず、自分達がもっと賢くもっと稼げるやり方を教えてあげる、感謝してよね、その御礼に分前よこせ、という凄まじく傲慢な善意で瑠奈の思いを踏みにじってくるこいつら、ほんとに虫唾が走るんですよねえ。
善意だから許されるってもんじゃない、上から目線の傲慢さで、拙く愚かで下手くそな金の使い方しか出来ないやつを導いてやろう、なんていうこの増長した姿勢。
瑠奈の想いをずっと見てきたからこそ、彼女が自分の力で築き上げてきたもの、掴んできたものを手前勝手に取り上げようとする輩のたぐいは、一番苛立たされる。ムカつく!
彼女の無念を、その気高き理想を、理想を叶えるために費やしてきたものを。そして、自分は報われなくても構わない、というその健気さを知るからこそ、瑠奈には報われて欲しいと思うんですよ。
誰よりも桂華院瑠奈という子こそが、報われなかった人達のために時代そのものに立ち向かって、世界を変えようとしているんでしょう? 報われなかった人達を救うために、かつての自分を救うために、日本そのものを救おうとしているんでしょう?
でも、そのために自分を報われないまま犠牲にしてしまうのなら、それはかつて時代によって理不尽に犠牲にさせられた人達の肩代わりを一人で背負って、彼女一人が犠牲になるってだけじゃない。
報われなかった人達を救うのなら、自分自身・瑠奈自身も報われてくれないと、結果救われることになる人達だって幸せをこぼしてしまうんじゃないかなって思うのだ。
だから、この巻での怒涛のオカルトサイドのストーリーの進展が、瑠奈のエンディングルートの変更の影響だというのをあとがきで知れて、だいぶほっと安心しています。
頑張ってる人が結局報われないのって、やっぱりしんどいですもん。当人にとってそれが満足だったとしても、だ。
しかし、瑠奈の命運に蛍ちゃん、思ってた以上に大事な存在だったんだなあ。未だ半分座敷わらしみたいな存在だった開法院蛍という少女を、ただの人間に戻すための米ロも巻き込んだ(勝手に首を突っ込んで阿鼻叫喚してるだけだが)大騒ぎ。神奈水樹と蛍ちゃん、というSSR二人がかりで揃ってないと太刀打ち出来ない某首相の豪運って、まさに時代に愛されたってやつなんですかねえ。
他にも色々とネタは仕込まれているのですけれど、特に印象深かったのがテレビ業界。瑠奈の人気をしゃぶりつくし、その世界に及ぼす影響力、経済力を一切見ようとせずに、コンテンツとして消費し尽くそうとする、自分達が世界の中心だと疑いもしていない連中の話。
ウェブ連載時はまだ、当時はテレビ業界の有頂天増上慢、驕り高ぶりはすごかったねえ、その頃に比べると今は……、というまだそのくらいだったのですが。今現在、まさにフジの問題が爆弾として炸裂してあの有り様ですよ。
あれで凋落し、厳しい追求を受けてるような人達がちょうどこの作中では、瑠奈にちょっかいかけてきてる連中あたりなんだろねえ、というのがわかると、いやあ先のウクライナもそうでしたけれど、リアルヤバイっすねえ。なんか、クリティカルな話ばかり先々描いちゃってますよねえ。うはははは。
神戸教授の出張授業怒涛の連発も面白かったなあ。あのぶっちゃけ過ぎなくらいの授業内容、これを上流階級の子弟相手とはいえ中学生相手にやるってのがまたすごい。そしてそれが心身に染みてしまうくらい、自分の立場と将来を理解しわきまえ備えようとしている子供たち。
『買収論』『売国論』『平等論』『故郷論』『政治屋論』『暴力論』『外様論』『愚者論』
どれもべらぼうに面白くて考えさせられた内容でした。神戸教授、引っ張りだこになるのもよくわかる。ただこれ、瑠奈たち相手だからこその内容で、テレビ向けじゃないですよねきっと。










































































































































































































































































































































































































































































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