【我輩は猫魔導師である 7 ~キジトラ・ルークの快適チート猫生活~】  猫神信仰研究会/ ハム サーガフォレスト

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王都でのあれやこれやが終わり、無事にリーデルハイン領へ戻ったルーク。しばらくはゆっくりトマト様のお世話……と思いきや、ロレンスを送り届けたオルケストラにあるダンジョン『古楽の迷宮』の奥に、上位精霊に会える精霊の祭壇があると知り、大恩ある風の精霊さんと再会するためにダンジョンに潜ることに!
 ダンジョンに興味津々なロレンス様もお誘いしてのダンジョン探索──その先に、新たな出会いが待っていて……!?


初っ端、Web版ではまだ登場していないサーシャさんのお母様にして、ヨルダさんの奥さんであるシエルさんが登場。ってか、サーシャさんと同じ無表情タイプなのか! でも、あくまで従者として育ってきたサーシャさんの奥ゆかしいタイプと違って、この人わりとマイペースだぞ!
そして、ヨルダさんとの馴れ初め話を聞くことになるのですが……そう言えば、シエルさんって結婚する前は王都の拳闘士だったんですねえ。
……いや、ちょっと待って。これクラリス様たちの両親であるライゼー様とウェルテル様の馴れ初め話でもあって、この二組の縁結びのタイミングがほぼ一緒だった、というのはサーシャさんとクロードくんの幼馴染カップルの成立を思うととても運命的で素敵なんですけれど、それはそれとして乱闘が起こってる酒場に通りかかったシエルさんが、とりあえず一番強そうなヨルダさんに殴りかかった、という初手強襲の馴れ初めは、マジで意味わかんないんですけど!?
拳闘士! 拳闘士みんなやばいよ!
いや、Web版では描かれなかった、若手ホープの拳闘士であるユナさんと、魔族のウィルヘルムくんの初々しいカップルの方も順調に交際進んでて、まずはお友達からみたいな感じで始まってる割に、時間がある限り一緒の時間を過ごすようにしているあたり、もう付き合ってますよね? という感じなんですが、このユナさんの恋愛観というか、恋を自覚してからの攻め方が普段の拳闘のプレイスタイルと一緒でガンガン行こうぜ一択なんですよね。これ、ある種のノーガード戦法じゃないの? 本人何の策も弄してなくて全くの本心純真無垢な無自覚でフルボッコにしてくるから、生半可な相手じゃ勢いに全く抵抗できなくて押し倒されてマウント取られて上からボコボコにされそうな勢いなんですけど。
これ、ウィルヘルムくんだから完全にこのイケイケドンドンを笑顔で受け止めて、むしろ嬉しそうに捌いてキュンキュンしながらお世話して整えきって、逆に送り出していくという……確かに、この子スパダリだw
いやでも、拳闘士やべえっすよ。書き下ろしでユナさんに加えてシエルさんのエピソードまで加えてしまったせいで「拳闘士=頭オカシイ」の方程式が完全に成立してしまった感がありますぞ!?
ウェブ連載版だけだったら、そこまでやべえ人種という印象はなかったはずなのに。
キャラクター的にはかなりはっちゃけているはずの絶対王者ノエルさんが、むしろ常識人に見えてくるくらい、恋愛にハマった際の拳闘女子連中がヤバイ生き物になってるんですが。
なまじただのヤンデレとかよりも、物理的にやべえし精神的にぶっ飛んでるのがやべえんですがw

いやまあ、彼女ら拳闘女子たちに留まらず、本作に登場する女性陣ってみんな大方ツヨツヨなんですけどね。なんかもうメンタル面がこれ絶対敵わんよ、というような人達ばっかりなのよ。
でも、恐るべきは彼女らのパートナーとなる男性陣の方で、ウィルヘルムくんに限らず、この手のツヨツヨ女性陣連中を、あらかたまるっと受け止めきってるんですよね。みんな器がでかすぎるんだよ。揺るぎなく、女性陣を抱きとめきってるんですよね。ヨルダさんとか、あれちょっとやばくないですか!? 男としての理想形じゃないの!? 何気に尻に敷かれているタイプなのかと思ってたクロードくんも、あれむしろサーシャさんの支え役になってる気がするぞ!?
クラリス様もあれ、絶対肉食系なんですよね。淡々とクールにいつの間にか獲物を手中に収めている魔性の聖女タイプなんだけれど、ロレンス様そういう所全部わかった上で全部受け入れてくれそうな感じがあって。
スパダリ多すぎじゃないですかぃ!?

わりとぼんくら小市民的なルークさまを見てると、ほわほわと癒やされ和みますわー。さすが猫、お猫様。
でも、最近作中ですら中身犬っぽい、とか言われだしてるんだよなあ。勤勉で人に忠実で働き者の猫なんて居ねえ。

さて、王都編が終わったものの、行き帰りに全く時間かからないので、なんだったら行動半径広がっただけみたいになっていますが、今度は冒険したいお年頃にも関わらず境遇とその賢さと聡明さ故にわきまえてしまっていたロレンス様を誘って、ダンジョン探索へ。
別次元のキャットシェルターに入っているだけでほぼ安全は保証されているのだけれど、そこにヨルダさんまでついてきてたら、ほぼ無敵ですよね。巻数も進んでかなりの人数の登場人物が出てきましたけれど、登場人物が増えれば増えるほど最初期は、おおメチャクチャ強いんですねえ、くらいの印象だったヨルダさんが、あれ?実はこの人って人類最強クラスに強いんじゃね? となってきてるの面白いですねえ。
このダンジョン探索にはユナさんとノエルさんも同行することになって、書籍版ではほんと拳闘士組が優遇されています。この子たち、だいぶ個性的でキャラも強かったですから出番が増えるのは大歓迎。特にユナさんはウィルヘルムくんとカップルになってから、新たな方向の狂気が見えてきましたしw

今回のダンジョン探索はロレンス様の冒険やユナさんのバトルスタイルの開拓という目的の他に、ルークの恩人である風の精霊と再会する、という目的がありました。思えば、最初に異世界に猫になって飛ばされたその時に助けて貰って以来、会ってなかったんですね。折に触れて感謝の気持をルークが述べていたので、登場もしていない感じではなかったんだよなあ。
トマト様に傾倒しなければ、普通に精霊信仰に目覚めてたんじゃないだろうか、というくらい風の精霊さんには感謝感激雨あられって感じで敬服してらっしゃいましたし。
その過程でダンジョンにまつわる一般認識から、管理人のカワウソくんの登場(この登場シーン、不具合が出たゲーム台を、スタッフルームから出てきた従業員がぶつくさいいながら直し始めたみたいな感じでやたら面白かったんですけど)によって、どうしてダンジョンが作られたのか。世界中にダンジョンを作ったという亜神の意図するところが、思いの外想像以上にこの世界の根幹に関わっていて、世界設定がこれまた凝っていると同時に凄く世界観にしっかりとした土台が感じられて、いやあこういう所はさすがベテラン作家さん。昔から様々な異世界書いてるだけあるなあ、と感心させられる次第でありました。世界観から面白いって作品は強いですよ。
後々まで色々と深く関わることになる、というかお互いに世話になるケーナインズともここで出会っているのか。ルークの側から見ても、彼の人との縁結び、出会いの運命のガチャ引きの強さは特筆すべきものがあり、これもう彼の最大の能力じゃないの、というところまであるんですけれど、ルークと出会った側からすると完全に幸運の招き猫なのよねえ。

ロレンス様とクラリス様の幼い子ども同士の尊い好意の紡ぎあいが見られて、ひたすら尊いばかりでもありました、ダンジョン探索編。ロレンス様、クラリス嬢に一目惚れ同然に惹かれているの、人を見る目がありすぎです。まあ、この歳でロレンス様にターゲットロックオンしてるとしか思えない行動を見せているクラリス様の方が、人を見る目やばいのですが。
でもまだ恋とかそういう意識が芽生える前の幼い頃だからこその尊さがあるんだよなあ、この二人。