
【不良聖女の巡礼 3 追放された最強の少女は、世界を救う旅をする 】 Awaa/がわこ オーバーラップノベルス
Amazon Kindle BOOK☆WALKER DMMブックス
運命に翻弄される水の聖女――彼女の使命は、光の聖女を守ること。
自らが全ての聖女を束ね導く光の聖女である、とついに民衆の前で宣言したキャロル。
大地の聖女メリッサとの戦いに決着を付け、聖女を狙う禁軍から身を隠しながら巡礼の旅を続けていた――。
時を同じくして、水の聖女マリアベルも、第三王子リアン、ウィンフィールドで出会った少女クララと共に行動を開始。
火の聖女ニスモにより国王が暗殺されたとされる不穏な事件の全容を突き止めるため、そして並々ならぬ想いを向ける相手であるキャロルの力になるため、正体を偽って領主に取り入り、裏で事態を操ろうと画策していた。
一方、禁軍に追われる身であるニスモもまた、密かにキャロルへの接触を試みていた。自らの悲しい過去に向き合うこととなった彼女の選択と決断とは――?
それぞれの思惑が複雑に絡み合い、事態は混乱を極めていく……!!
最強“不良”聖女が世界を救う冒険譚、波乱と激動の第三幕!
ちょっとちょっとちょっと、今回の主役って主人公のキャロルじゃなくて、水の聖女、海聖マリアンヌの方じゃないですか!
1巻でキャロルを討ち果たそうとして、力でも心でも打ちのめされ、完全敗北を喫して、一人旅に出たマリアンヌ。リアン王子があとから付いていったけれど、悪女として生きなければ報われないと頑なに思い定めた信念をもって悪女をやる!という生き方から解放され、これまで自分が行ってきた罪深い行状への後悔と懺悔、そしてキャロルへの複雑過ぎる……激重クソデカ感情を抱え込みながら旅立ったマリアンヌについては、非常に非常に気になっていたものの、まさか彼女の主役回となるとは。
ってか、マリアンヌさん、改心して無理してやってた悪女ムーブをもうやらなくて良くなって、元の清くて真面目で善良な娘さんに戻っていたのかと思ったら……性悪なところ全然変わってないんですけど!!?
そもそも、マリアンヌって悪女向いてないっぽかったんですよね。その前半生の善良なだけでは報われない、負債ばかり押し付けられる家族のありようを見てきたために、悪として生きなければこの世界では幸せにはなれない、と思い定めて、ものすごく生真面目に悪女やってたんですよ。それはもう、信念をもって悪女をやるって感じで。でも、全然楽しそうじゃなかったんですよね。悪徳とは、邪悪とは、本人がその欲望を満たして楽しむために悪を成すものでしょ?
好き勝手に欲望のままに振る舞いからこそ、悪徳なのです。自分の利益、欲得を優先して他者を踏みにじるからこそ悪女なのです。
でも、マリアンヌって全然悪女やるの楽しそうじゃなかったんですよ。苦行を成すかのように悪女やってたんですよ。それをやり通せば幸せになれる、と思っていた。そんなはずないのに。
まあ向いていませんでした。真面目の方向性完全に間違えてた。キャロルへの憎しみも、あれは愛情の裏返しというか反転衝動というか、悪女としてキャロルみたいなやつは憎まないといけないと、無理やりでしたよ。裏切って、追いやって、舞い戻ってきた彼女にも過剰なくらい攻撃性を向けて。
そんなマリアンヌを縛り付けていた悪心ごと、キャロルはマリアンヌを叩きのめし、解放してくれた。
だからも、もうマリアンヌは頑張ってやってた悪女ムーブからも、解放されたと思ってたんですけどね、勝手に……。
あかん、長年悪女やりすぎて根本的に性根がネジ曲がってしまったのか!!
ただ、めちゃくちゃ口は悪いし、他人へのヘイトもガンガン漏らしまくっているんだけれど、今のマリアンヌって……伸び伸びとして楽しそうなんですよね。
頑張って悪女やってた頃と比べて、心のままに振る舞っているし、思うがままに憎まれ口や罵詈を吐き出しているものだから、自由闊達としてワイルドで生き生きしてるんだ。
同行者のリアン王子からは、まともに性格悪い呼ばわりされてしまっているけれど、リアン王子もそれを悪いという風には言ってないんですよねえ。肯定もさすがにしてはいないけど。
いいんだ。無理してやってるんじゃなくて、好きに振る舞って悪女らしくなるのなら、本人が望むがままの姿なら、それでいいんですよ。
いやあ、改心したようには見えないんだけれど、解放はされたんだろうなあ、というのは伝わってくる。
……ところが、やっぱり根が真面目すぎるんですよね。ちょっと気を抜くと、またぞろマリアンヌさんてば、やらなきゃいけない……という姿勢で悪の道へとひた走ろうとするんだよなあ。
情を切り捨て、他者を利用して、目的を達する。
ただ、今度はその目的が輝聖……キャロルのため、というのが以前までとの大きな違いなのだろう。
……てか、マリアンヌさん、実はキャロルのこと好きすぎてダメだった、というのもう全然隠さなくなったよな。自分を騙してすらキャロルのこと憎んでたのに。
そのまま反転したものだから、キャロルへの感情がバケモンみたいにクソデカで、そのまま地面に沈み込んでいきそうなほど激重になってるんですけど!?
この女、極端から極端に走り過ぎである。もうちょっと加減というものを覚えてほしいんですけど!?
なもんで、現国王の暗殺から王家からの聖女たちへの抹殺命令みたいなものが飛び交いだし、情勢が極めて不穏になってきたがために、最優先で狙われているだろうキャロルを守るために、マリアンヌまたぞろ他者を切り捨ててでも一心不乱で走り始めようとするのである。
これ、リアン王子がマリアンヌの行方……行動もさることながらその心の在りようの行方を見守るために、また外道におちたら始末をつけるために、とマリアンヌを追いかけ彼女の一人旅に同行したのは正解だったよなあ。
この子は、一人にしておいたらだめな娘だ。支える人でも足かせになる人でも、とにかく一点集中させない気を散らす、別に気をかける対象を近くに置いておかないとほんと視野がキューッとなって、生真面目に信念を背負いだしてしまう。やりたいことじゃなくて、やらねばならないことへと集中していってしまう。
そういう意味では、マリアンヌを慕って追いかけてきたクララの存在も大きかったのでしょう。ただ、このクララ嬢、マリアンヌと再会するまでの旅の途中で大怪我を負った火の聖女を拾ってしまい、お互いにとっての無二、になってしまったので、マリアンヌばかりを追いかける心情ではなくなってしまったわけですが。
だからこそ、良かったというべきか。
だからこそ、マリアンヌの本性を知っても、ある程度割り切って冷静に捉えられるようになっていたんじゃなかろうか。リアン王子による完全理解者解説があってこそ、ではあっただろうけれど。リアン王子のマリアンヌの理解度が、ちょっと冷静に考えてみるとあんた詳しすぎないですか?というくらいの深度になっているのですが。
しかしそうか。今回に関しては不良聖女ってタイトルはマリアンヌにも当てはまるわけですし、追放も自主的に追放されたようなものですから、全タイトル的にもマリアンヌも該当するんだよなあ、これ。
なるほどなるほど。
そういう意味では、主人公はこの作品においては決してリトルキャロルに限定されるものではないのかもしれない。1巻でもエリカが主人公的な場面もありましたしね。
またこの巻ではマリアンヌのみならず、聖女だけではない普通の少女たちにもスポットが当たる。
滅びる世界の残酷な現実に翻弄されるばかりだった少女たち。その中でも聖女に特に選ばれたわけでもない、普通の没落した貴族の令嬢や、突然の父の死に動乱の領地を理由もわからず引き継ぐことになって放心するしか無い無力な領主の娘、などといった力もなく影響力もないはずだった少女たちが、過酷で無慈悲な現実を前にしてそれでも抗う聖女たちの姿を追い、聖女に振り回され、その強さも弱さも懊悩も苦悩も全部見て、自分にも出来ることがある、と自分の我を持ち意思を持ち成したいことを見出して立ち上がっていく、そんな聖女ならざる少女たちの覚醒と自立の物語でもあったんですよね。
聖女も、そうでない娘たちも、色々と背負うものが大きすぎ重すぎて、何度も挫折を味わいながらも、弱かろうとなんだろうと気持ちで立ち上がっていく、その背中が尊いシーンの連続でした。
頑張る女の子は尊いんですよ。
……マリアンヌさんは頑張ると闇を背負ってしまうので、ほどほどにして欲しいんですが。
でも、今回のマリアンヌの懊悩は、今までの自分が全部ぶっ壊れてさらけ出されてしまった、後戻りできない自分のあり様、自分の過去、自分の行状、そして変わった自分と変わらない自分に、そしてキャロルへの想いに……とどめにリアンに対してなんか複雑な想いを抱き始めた自分に、もうグッチャグチャにかき混ぜられてしまっている内面描写が、そして外面から伺えるにじみ出てきているあれやこれやが、大変に複雑に入り組んでいて濃厚で繊細で、味わい深い堪能しまくれる章でありました。
一度バキバキに折れまくった人の、再生への道……それもグワングワン曲がりまくる道行きは、見ていてこう……特別なものがありますなあ。ちょっと色んな意味で凄い味わいでした。
面白かった。
と、マリアンヌに留まらず、火の聖女ニスモの方も激動の展開に入っていて、この子も人生は激重だし、キャロルに対しても激重感情抱きすぎなんですけど!!
それはそれとして、ポタージュ三昧なキャロルの料理に複雑な心境に陥ってしまうニスモさん、可愛いというべきかなんというか。いや、あれはキャロルがどうかしてるんで、困惑するのは当然なんですがw
意図せず傷つけてしまったエリカを、キャロルが激怒しているのに本能的に怯えきってたはずなのに、それでも治さないとと思って行動に移そうとするところなんか、この子の本来の善良さが突き抜けて見えているんですよねえ。
その後、キャロルをかばって大怪我を負ってしまうことといい、ある種一直線に暴走していたマリアンヌよりも、複雑な迷走をしているんじゃなかろうか。
そんなニスモにも、セルピコのような理解者たらんとする人が側にいてくれるあたり、救いがあるのですが。
しかし、情勢がほんと混沌としてきたなあ。一気に、聖女たちと王家と貴族たちの内紛に近いものになってきた。マリアンヌがあれほど軍師的な立ち回りを得てとしているのにも驚かされたけれど。
もともと、他人を操って権力を握ろうとしていただけあって、物事の主導権を握るやり方は辣腕だったんだろうけれど、それが軍略政略にまで届いているとなると、将来的にこれまさにキャロルの右腕を担う立ち位置も考えられるぞ。致命的に人望がなさそうなところも含めて。いや、あれほど人格に不信感抱かれてるのに、一軍を掌握して動かしているという時点で凄いんだが。
それにしても、今回のカラー口絵での人物紹介の項目には驚かされた。驚かされたというか、はじめ見たとき、あれ? 紹介文とキャラのイラストが入れ違ってるぞ、誤植じゃないのかこれ? と、本気で思ってしまったんですからね!!
リアン王子、その格好で王子ですとか紹介されてても「????」ってなるわぃ! 本文中で女装させられるシーンに行き当たるまで、本気で誤植だと思ってたんですからね、ごめんなさいw
にしても……まじで王子には見えんなこれ。
1巻でキャロルを討ち果たそうとして、力でも心でも打ちのめされ、完全敗北を喫して、一人旅に出たマリアンヌ。リアン王子があとから付いていったけれど、悪女として生きなければ報われないと頑なに思い定めた信念をもって悪女をやる!という生き方から解放され、これまで自分が行ってきた罪深い行状への後悔と懺悔、そしてキャロルへの複雑過ぎる……激重クソデカ感情を抱え込みながら旅立ったマリアンヌについては、非常に非常に気になっていたものの、まさか彼女の主役回となるとは。
ってか、マリアンヌさん、改心して無理してやってた悪女ムーブをもうやらなくて良くなって、元の清くて真面目で善良な娘さんに戻っていたのかと思ったら……性悪なところ全然変わってないんですけど!!?
そもそも、マリアンヌって悪女向いてないっぽかったんですよね。その前半生の善良なだけでは報われない、負債ばかり押し付けられる家族のありようを見てきたために、悪として生きなければこの世界では幸せにはなれない、と思い定めて、ものすごく生真面目に悪女やってたんですよ。それはもう、信念をもって悪女をやるって感じで。でも、全然楽しそうじゃなかったんですよね。悪徳とは、邪悪とは、本人がその欲望を満たして楽しむために悪を成すものでしょ?
好き勝手に欲望のままに振る舞いからこそ、悪徳なのです。自分の利益、欲得を優先して他者を踏みにじるからこそ悪女なのです。
でも、マリアンヌって全然悪女やるの楽しそうじゃなかったんですよ。苦行を成すかのように悪女やってたんですよ。それをやり通せば幸せになれる、と思っていた。そんなはずないのに。
まあ向いていませんでした。真面目の方向性完全に間違えてた。キャロルへの憎しみも、あれは愛情の裏返しというか反転衝動というか、悪女としてキャロルみたいなやつは憎まないといけないと、無理やりでしたよ。裏切って、追いやって、舞い戻ってきた彼女にも過剰なくらい攻撃性を向けて。
そんなマリアンヌを縛り付けていた悪心ごと、キャロルはマリアンヌを叩きのめし、解放してくれた。
だからも、もうマリアンヌは頑張ってやってた悪女ムーブからも、解放されたと思ってたんですけどね、勝手に……。
あかん、長年悪女やりすぎて根本的に性根がネジ曲がってしまったのか!!
ただ、めちゃくちゃ口は悪いし、他人へのヘイトもガンガン漏らしまくっているんだけれど、今のマリアンヌって……伸び伸びとして楽しそうなんですよね。
頑張って悪女やってた頃と比べて、心のままに振る舞っているし、思うがままに憎まれ口や罵詈を吐き出しているものだから、自由闊達としてワイルドで生き生きしてるんだ。
同行者のリアン王子からは、まともに性格悪い呼ばわりされてしまっているけれど、リアン王子もそれを悪いという風には言ってないんですよねえ。肯定もさすがにしてはいないけど。
いいんだ。無理してやってるんじゃなくて、好きに振る舞って悪女らしくなるのなら、本人が望むがままの姿なら、それでいいんですよ。
いやあ、改心したようには見えないんだけれど、解放はされたんだろうなあ、というのは伝わってくる。
……ところが、やっぱり根が真面目すぎるんですよね。ちょっと気を抜くと、またぞろマリアンヌさんてば、やらなきゃいけない……という姿勢で悪の道へとひた走ろうとするんだよなあ。
情を切り捨て、他者を利用して、目的を達する。
ただ、今度はその目的が輝聖……キャロルのため、というのが以前までとの大きな違いなのだろう。
……てか、マリアンヌさん、実はキャロルのこと好きすぎてダメだった、というのもう全然隠さなくなったよな。自分を騙してすらキャロルのこと憎んでたのに。
そのまま反転したものだから、キャロルへの感情がバケモンみたいにクソデカで、そのまま地面に沈み込んでいきそうなほど激重になってるんですけど!?
この女、極端から極端に走り過ぎである。もうちょっと加減というものを覚えてほしいんですけど!?
なもんで、現国王の暗殺から王家からの聖女たちへの抹殺命令みたいなものが飛び交いだし、情勢が極めて不穏になってきたがために、最優先で狙われているだろうキャロルを守るために、マリアンヌまたぞろ他者を切り捨ててでも一心不乱で走り始めようとするのである。
これ、リアン王子がマリアンヌの行方……行動もさることながらその心の在りようの行方を見守るために、また外道におちたら始末をつけるために、とマリアンヌを追いかけ彼女の一人旅に同行したのは正解だったよなあ。
この子は、一人にしておいたらだめな娘だ。支える人でも足かせになる人でも、とにかく一点集中させない気を散らす、別に気をかける対象を近くに置いておかないとほんと視野がキューッとなって、生真面目に信念を背負いだしてしまう。やりたいことじゃなくて、やらねばならないことへと集中していってしまう。
そういう意味では、マリアンヌを慕って追いかけてきたクララの存在も大きかったのでしょう。ただ、このクララ嬢、マリアンヌと再会するまでの旅の途中で大怪我を負った火の聖女を拾ってしまい、お互いにとっての無二、になってしまったので、マリアンヌばかりを追いかける心情ではなくなってしまったわけですが。
だからこそ、良かったというべきか。
だからこそ、マリアンヌの本性を知っても、ある程度割り切って冷静に捉えられるようになっていたんじゃなかろうか。リアン王子による完全理解者解説があってこそ、ではあっただろうけれど。リアン王子のマリアンヌの理解度が、ちょっと冷静に考えてみるとあんた詳しすぎないですか?というくらいの深度になっているのですが。
しかしそうか。今回に関しては不良聖女ってタイトルはマリアンヌにも当てはまるわけですし、追放も自主的に追放されたようなものですから、全タイトル的にもマリアンヌも該当するんだよなあ、これ。
なるほどなるほど。
そういう意味では、主人公はこの作品においては決してリトルキャロルに限定されるものではないのかもしれない。1巻でもエリカが主人公的な場面もありましたしね。
またこの巻ではマリアンヌのみならず、聖女だけではない普通の少女たちにもスポットが当たる。
滅びる世界の残酷な現実に翻弄されるばかりだった少女たち。その中でも聖女に特に選ばれたわけでもない、普通の没落した貴族の令嬢や、突然の父の死に動乱の領地を理由もわからず引き継ぐことになって放心するしか無い無力な領主の娘、などといった力もなく影響力もないはずだった少女たちが、過酷で無慈悲な現実を前にしてそれでも抗う聖女たちの姿を追い、聖女に振り回され、その強さも弱さも懊悩も苦悩も全部見て、自分にも出来ることがある、と自分の我を持ち意思を持ち成したいことを見出して立ち上がっていく、そんな聖女ならざる少女たちの覚醒と自立の物語でもあったんですよね。
聖女も、そうでない娘たちも、色々と背負うものが大きすぎ重すぎて、何度も挫折を味わいながらも、弱かろうとなんだろうと気持ちで立ち上がっていく、その背中が尊いシーンの連続でした。
頑張る女の子は尊いんですよ。
……マリアンヌさんは頑張ると闇を背負ってしまうので、ほどほどにして欲しいんですが。
でも、今回のマリアンヌの懊悩は、今までの自分が全部ぶっ壊れてさらけ出されてしまった、後戻りできない自分のあり様、自分の過去、自分の行状、そして変わった自分と変わらない自分に、そしてキャロルへの想いに……とどめにリアンに対してなんか複雑な想いを抱き始めた自分に、もうグッチャグチャにかき混ぜられてしまっている内面描写が、そして外面から伺えるにじみ出てきているあれやこれやが、大変に複雑に入り組んでいて濃厚で繊細で、味わい深い堪能しまくれる章でありました。
一度バキバキに折れまくった人の、再生への道……それもグワングワン曲がりまくる道行きは、見ていてこう……特別なものがありますなあ。ちょっと色んな意味で凄い味わいでした。
面白かった。
と、マリアンヌに留まらず、火の聖女ニスモの方も激動の展開に入っていて、この子も人生は激重だし、キャロルに対しても激重感情抱きすぎなんですけど!!
それはそれとして、ポタージュ三昧なキャロルの料理に複雑な心境に陥ってしまうニスモさん、可愛いというべきかなんというか。いや、あれはキャロルがどうかしてるんで、困惑するのは当然なんですがw
意図せず傷つけてしまったエリカを、キャロルが激怒しているのに本能的に怯えきってたはずなのに、それでも治さないとと思って行動に移そうとするところなんか、この子の本来の善良さが突き抜けて見えているんですよねえ。
その後、キャロルをかばって大怪我を負ってしまうことといい、ある種一直線に暴走していたマリアンヌよりも、複雑な迷走をしているんじゃなかろうか。
そんなニスモにも、セルピコのような理解者たらんとする人が側にいてくれるあたり、救いがあるのですが。
しかし、情勢がほんと混沌としてきたなあ。一気に、聖女たちと王家と貴族たちの内紛に近いものになってきた。マリアンヌがあれほど軍師的な立ち回りを得てとしているのにも驚かされたけれど。
もともと、他人を操って権力を握ろうとしていただけあって、物事の主導権を握るやり方は辣腕だったんだろうけれど、それが軍略政略にまで届いているとなると、将来的にこれまさにキャロルの右腕を担う立ち位置も考えられるぞ。致命的に人望がなさそうなところも含めて。いや、あれほど人格に不信感抱かれてるのに、一軍を掌握して動かしているという時点で凄いんだが。
それにしても、今回のカラー口絵での人物紹介の項目には驚かされた。驚かされたというか、はじめ見たとき、あれ? 紹介文とキャラのイラストが入れ違ってるぞ、誤植じゃないのかこれ? と、本気で思ってしまったんですからね!!
リアン王子、その格好で王子ですとか紹介されてても「????」ってなるわぃ! 本文中で女装させられるシーンに行き当たるまで、本気で誤植だと思ってたんですからね、ごめんなさいw
にしても……まじで王子には見えんなこれ。










































































































































































































































































































































































































































































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