
【虐げられた追放王女は、転生した伝説の魔女でした 1 ~迎えに来られても困ります。従僕とのお昼寝を邪魔しないでください~】 雨川透子/黒裄 オーバーラップノベルスf
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世界を揺るがす魔法で何もかも思うがまま!?
……でもすぐに眠くなっちゃうzzz
――その日、すべてを思い出した。
6歳の王女クラウディアは、叔父に塔から突き落とされたその瞬間、自身の前世が伝説の魔女であり、数多くの魔術師を従えていた記憶を取り戻す。
今世では冷遇されていたが……。
「私はやりたい事しかしないわ。邪魔者は『お掃除』しないとね」
かつて世界を揺るがした魔法の力で、悠々自適な生活を送ることを決めたクラウディア。
美少年だが不愛想なノアを従僕にして、高度な魔法で何もかも思うがまま!?
「お城からのお迎え? 追い返しましょう。贅沢なら自分の魔法を使えば十分。むにゃむにゃ……」
「おい。どうして毎回わざわざ俺の膝で寝るんだ」
魔法を使用すると眠たくなってしまうクラウディアは、不本意そうな従僕に抱っこされながら、今日もくうくうと寝息を立てている。
伝説の魔女と黒髪従僕が織りなす悠々自適な快適生活、はじまります!
あんまり悠々自適じゃないですわよね?
正妃の陰謀で魔力0との偽りの判定を押し付けられたことで、塔に押し込められて虐げられてきたクラウディアですが、自分を謀殺して娘を入れ替わりに姫にしようとする叔父に関しては排除できたものの、切れ者だという父王は外国から嫁いできた正妃を政治的に排除するためにクラウディアの事を利用する気満々だし、正妃は正妃で自分の政治的大失点の証人であるクラウディアを抹殺する気満々だし、前世の記憶に目覚めて魔力も覚醒させたクラウディアだけれど、そのまま魔力0を偽装したものの、命を狙われ、駒として利用されようとしている立ち位置は何ら変わらず。
伝説の魔女の生まれ変わりで秘めたる力こそ他を圧倒しているものの、さりとてその力をあまり表沙汰にしようとしていないのですから邪魔するすべてを蹂躙する、なんてわけにもいかず、これ結構微妙な立ち回りを要求され、大変ですよ。悠々自適とはちょっと言い難い。スローライフなんぞ夢のまた夢。
そういう立ち位置を自覚しているからこそ、拾ったワンコである従僕ノアをさっさと自分の手元から放して、他の飼い主の所で幸せになりなさい、とばかりに突き放そうとしてたんですよね、これ。
死にかけていた彼を自分で拾っておいて、返しきれない恩を売りつけておいて、とっとと手放そうとするのはなかなかに酷いんじゃないでしょうか。ノアくんの情緒ぐちゃぐちゃですよ。齢9歳にして覚悟完了しちゃってるじゃないですか。
ただノアの才能をひけらかして押し付けようとしていたのが、どう見ても非情で酷薄なあの父王、というのが大丈夫か? 見る目ないんじゃないですか? ノアくん幸せになるどころか可哀想なことになりそうな予感しかしないのですけれど。
実際、筆頭魔術師のカールハインツ氏はあんまりよい精神状態に見えないのですが。筆頭の地位にあってもあの王様に逆らったら殺されそうなんですが。
……どうでもいいんだけれど、カールハインツと言われると続けてシュナイダーと言いたくなるお年頃であります。
このカールハインツ氏も幼児体験でお姉さんに命を救われ脳を焼かれ魂に刻まれる、という体験をしているので、ノアの仲間である。ショタの脳を焼きすぎ問題。カールハインツ氏の方は大人になってもずっと引きずっちゃってるじゃないですか。
クラウディアの所業は、カールハインツ氏の再生産となりかねなかったわけです。
とはいえ、クラウディアの方にも言い分はあるんでしょう。この人、前世の魔女時代に弟子たちに随分と重すぎる感情を向けられて、それはもう崇め奉るじゃなかろうか、という塩梅だったっぽいんですよね。
挙句の果てに、弟子たちがこぞって魔女の身代わりに喜んで身を差し出す、庇って死んでいく、というクラウディアからすると可愛い弟子たちがどんどん望んで自分のために死んでいく、という地獄の様相を呈していたんでしょうね。それに耐えられなかったからこそ、弟子より先に自分の身を犠牲にする方法をとってしまった。
そんな彼女にとって、危険すぎる環境で自分の身を犠牲にしてクラウディアのことを守りそうなノアは、トラウマを刺激する存在だったのでしょう。愛おしいからこそ遠ざけたい。彼女の心理を思えば理解できなくもありません。
当然、ノアからすれば知ったコッチャない話ですが。
まあだからこそ、ノアのずっと一緒にいる宣言が響いたのでしょう。クラウディアの事を置いて自分を犠牲にして離れていってしまうのではなく、何があろうと一緒に居てくれる。これはクラウディアには響いたはずです。
なんかもう、ノアもクラウディアもお互いに重い感情抱きまくってる気もしますが。まだ実年齢的には二桁にも行ってないにも関わらず、下手すると共依存だぞこれ。
しかし国王陛下、王としては辣腕なんだろうけれどとにかく情がない。息子娘たちがなんだかんだみんな情緒豊かな良い子たちなのが不思議なくらい。なんであの父親からみんな良い子が生まれてきてるんだろう。実は良い人だった、というには少々えぐみが強すぎるぞ。
当人も魔術師としては当代一の隔絶した存在みたいで、そういうところの自負心というか王としての自信と何があろうと自力で踏みにじれるという自信が、ああいう傲慢さに出ている気がするが。
同時に、完全にクラウディアの真の力を見誤っているという事でもあり、クラウディアが本気出せば敵わないだろうに、知らずにどうとでも出来ると思い込んでイキってるように見えて、若干小物っぽく見えてしまったんだよなあ。
ふん、クラウディアさんが本気を出せばなあ、お前なんて雑魚なんだよ! と、思わず小判鮫ムーブをしたくなってしまったじゃないか。
ノアくんは、少なからずこう思ってる節がある気がするがw
あと、時々見た目年齢を魔術であげて年頃の女性の姿をとるのは、幼い娘というキャラクターの強みを薄めてしまって、なんもいいことないシチュに思えたけれど、本来のターゲットである女性に対してはその方がウケがいいんだろうか。ミンキーモモやひみつのアッコちゃんの時代はだいぶ前に通り過ぎたと思っていたのだけれど。























































































































































































































































































































































































































































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