
【機甲猟兵エルフリーデの屈折した恋愛事情 2 〜最強パイロットはスパイガールの運命にキレている〜】 灰鉄蝸/中村エイト オーバーラップノベルス
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「おもしれー女」な最強パイロットVS暴走する超巨大兵器! 少女の絶望を薙ぎ払え!!
軍事国家「ベガニシュ帝国」に切り捨てられた窮地を不死の貴族クロガネに救われ、彼の騎士となった最強パイロットの少女エルフリーデ。
クロガネが特使として政情不安定な隣国「フィルニカ王国」へ行くこととなり、彼女も護衛として同行することに。
きな臭いものを感じていたエルフリーデの懸念通り王国でクーデターが発生し、彼女達が滞在する会談会場も反政府勢力の襲撃を受けてしまう。
しかしエルフリーデの活躍で一行は難を逃れ、王国も迅速な対応でクーデターの鎮圧に成功するのだった。
そして日常を取り戻した王国での休暇中、エルフリーデはヒーロー映画大好きな謎の少女リザと出会い――
「お姉さん。これから何が起きても、私を信じてくれませんか」
少女が背負うものを知ってしまったことで、王国を襲う真の脅威と対峙することに……!?
最強の戦乙女が宿命に反逆するSF英雄戦記、悲劇を断ち切る第2幕!!
エルフリーデさんがまたキレておられるw
いやいや、一巻に引き続いてサブタイトルでまたブチ切れてるような言い方されてるエルフリーデだけど、この娘キレて感情的になるタイプとは程遠いですからね。キレやすいヤバい娘じゃないですからねw
クロガネに犬呼ばわりされたときは精神的にも追い詰められていた時期だったし、普通にキレていたけれど。未だにクロガネはなんであの時エルフリーデの事を犬呼ばわりしたのか謎すぎるなあ。エルフリーデもこれ以降ずっと首かしげてるし。そういう人柄とは程遠いマジもんのスパダリなだけに。色々と当時は彼もテンパっていたんだろうか。
それはともかくとして、今のエルフリーデは実質帝国に人質扱いされていた愛する、そう世界で一番愛して聖典でも作りかねない勢いで溺愛している妹のティアナを引き取ることが叶って、両親を喪って以来一番余裕全開幸せ絶頂の時期なんじゃないだろうか。
まあ、ティアナを溺愛しすぎて当の妹から鬱陶しがられて、お姉ちゃんうざい扱いされて絶望死しかかってる冒頭がありましたけれど。
まあそんなこんなで色々と余裕のなかった一巻と比べると、エルフリーデ・イルーシャという人物がどういう性格なのか、というのが普段のゆったりとした日常からもうかがえる続刊、2巻となっています。
まじでおもしれえ女なんだよなあ、エルフリーデ。というか、愉快と言うかすっとぼけた割とマイペースを貫く女性なのである。奇特なイケメン男子が「ふっ、おもしれえ女」とか言うタイプの女性とは少し傾向が違っていて、万人がその言動を見ると「なんか面白い人だね」と思われそうな愉快な女なのである。
やべえのは、シリアスな場面だったり殺伐と神経をすり減らす危地だったり、図らずも友人だと思った相手と銃口を向け合うような場面になっても、そういうすっとぼけたマイペースが崩れないところで。
あっ、こいつマジもんのやべえやつだ、というのが極限状況でこそ見えてくる、それがエルフリーデ・イルーシャという、占領地から強制的に徴兵された被差別民の少年兵から戦場の英雄へと、それこそ差別する側の帝国民にもファンが出来、熱狂的な信奉者まで生まれるほどに成り上がった少女の姿なのである。
その人気と実力があまりにもやばすぎて味方の帝国貴族から謀殺されかかったところを、クロガネに助けられたのが一巻の話だったわけですけれど。
そんなエルフリーデですけれど、実のところ彼女の本質って英雄というよりも、文字通りヒーローなんですよね。
罪もない人々が窮地に立たされ、絶対絶命のピンチとなり、誰か助けてと悲鳴をあげる中で颯爽と現れてすべてを救ってくれるコミックヒーロー。
でも、そんな存在は現実には存在し得ない。そんな都合の良すぎるヒーローは、フィクションの中にしか存在しない。それを誰よりも理解し、そして愛していたのが今回のヒロインであるリザ・バシュレーでありました。
ヒーロー映画フリークとして、エルフリーデの前に現れ、あっという間に意気投合した彼女、リザ。彼女の語るヒーロー愛は、熱量も知識も本物で、だからこそエルフリーデは彼女の素性を疑いながらもその熱量と親しみやすさに好意を抱いていくのですけれど……。
エルフリーデって、能天気と言って良いくらいな所があるんですけれど、一方で軍人として常に死地に放り込まれて生き残ってきた経験からか、元からの性質なのか、凄まじいまでのリアリストな面が常態として付与されていて、楽観的なくせに希望的観測は殆どしないんですよね。頭お花畑からは程遠く、いつも現実を見据えている。
だから、あれほどリザに心許しながらも、彼女は敵国のスパイなんだとほぼ最初から疑っていた。疑念を持つというか、そういう前提で警戒心を絶やしていなかった。
やばいのは、そういう警戒心を持ったまま、本当に心を許していた所なんですよね。そして、リザの事をスパイと確信しながら、同時に信じ抜くことを決めてしまった。
だから、そういう所がヒーロー気質なんですってば。
そして、そこから生じるであろう現実における政治上の問題やあちこちから足を引っ張ってくるだろう謀略の数々、エルフリーデが行動に出る上で必要な物資、装備の準備などもすべてひっくるめて引き受けた上で、エルフリーデ・イルーシャというヒーロー、或いは怪物が全力全開・フルスロットルを出せる環境、状況、舞台を整えてくれた上で、お前の願うとおりにやるがいい、と全肯定してくれるスパダリ・クロガネの存在ですよ。
このエルフリーデ・クロガネ・セットが本当にヤバい。
エルフリーデ個人がどれほど化け物じみた強さを持っていても、どうにもならない事があるというのは一巻で彼女が謀殺されかかっていた事実からも明らかなのですが、クロガネの存在はエルフリーデというヒーローに課せられていた重石をすべて取っ払い、リミッターを全部解除して、その上で魔改造してエルフリーデ以外が乗りこなせないような専用機体まで与えてしまって、何の制約もかさず条件も出さず、彼女のヒーロー気質を全開で出せるようにしてしまったわけである。
まさに無敵、無双。鬼に金棒どころじゃない、エルフリーデにクロガネである。
結果として、現実に爆誕してしまうリアルコミックヒーローである。
むしろそれに耐えられないのが、現実にヒーローなんて存在しない、というそれこそリアルを、惨たらしいまでのリアルを味わい続けてここに辿り着いてしまったリザの方なんですよね。
わりと上流階級の家柄だった所から両親を喪って没落し、諜報機関に実験材料として双子の弟共々飼育され、弟たちは実験機体の被験者として消費され、自分は生存したものの諜報員としてあらゆる技術を仕込まれて、駒として使い潰される未来しかなく。超巨大ロボットの被検体となり肉体を喪った弟たちは、徐々に精神を蝕まれて狂気を振りまくようになり、愛した弟たちを救えないまま自分達に地獄を強いたやつらの走狗として生きる他無いその現実。
リザがこよなく愛するヒーロー映画、ヒーローコミックはある意味救済を求め、そして叶えられることがないと理解しているが故の憧れだったのか。現実には現れない、決して自分を救ってくれないフィクションの存在だからこそ、素直に憧れ愛することが出来たのか。
まあ拠り所として以外に、ただ本当に愛好していた、ファンだった、マニアだった、という部分も大きいのでしょうけれど。
ヒーローが好き、というリザの嗜好の根源に、自分達が救われない存在であるという現実が存在したことは否定出来ない要素だったのではないでしょうか。
そんな彼女の前に、復讐のために所属する組織に反逆を企て、しかし暴走する弟たちにとって自分が望んでもいなかった大破壊、大虐殺が引き起こされようとする、未来を諦めていた所にさらに絶望を、悪夢を、悲劇を上乗せしてきたような地獄の中で、颯爽と現れたヒーローの存在に、リザが何を思ったか。
素直に、助かった、なんて思えませんよね。
そして、エルフリーデの宣告。
彼女のやるせなさ、憤懣、怒り、呪い、八つ当たりと分かっていてもぶつけざるを得ない絶望感。そして、今までとうとう自分が出来なかったこと。家族を守るという拠り所にしがみつかざるを得ない人生。たとえ、その家族が世界に殺戮を振りまこうとも、それでも自分は姉だから。弟たちのお姉ちゃんだから、と。
ここでのリザの、あの飄々として韜晦とユーモアを欠かさず人好きするような振る舞いが常だった彼女が、剥き出しの激情を、自分でも制御できない嵐のような感情を、暴走する弟たちから巨神の制御を奪い取ってエルフリーデにぶつけるその姿は、悲痛そのもので。
それを全部、全部、全部真っ向から受け止める、あまりにも圧巻で、圧倒的で、まっすぐなエルフリーデの勇姿。彼女の駆るバレットナイト「アシュラベール」の凄まじさ。
スーパーヒーローすぎるだろ!
はちゃめちゃなまでの強さと、それ以上に助けられるものは問答無用で助けるというそのメンタルの強さ。同時に助けられないものに引っ張られないリアリストとしての強さ。
まさに悪鬼にして英雄。
ただ悪者をやっつける勧善懲悪なだけの痛快さとはまた別種の、助けられないモノもいる、救えないものもある。でも、絶望的すぎる地獄の中から絶望に打ちのめされ諦めきった魂を、真っ向から叩き潰して問答無用ですくい上げる、絶望に無理やり希望を叩きつけて行き止まりの人生に未来を切り開かせる、時に傲慢とも見えるそこに、ひたすら痛快で気持ちの良いカタルシスをもたらしてくれるの、もうヒーローものとして胸がすく思いなんですよね。
救われ難いものが、ちゃんと救われてくれるって、それこそ救われる思いじゃないですか。
ヒーローに憧れ、ヒーローを愛し、しかしヒーローが現実に存在しないこと、自分達を助けてくれるヒーローなんていない事を受け入れ呪い諦めていたリザにとって、果たしてエルフリーデの存在がどれだけ脳を焼く事になってしまったのか。のちに、この人の妹を志す、と言い始めることからも、相当の焼け野原だったに違いないw
彼女の口ずさむ「ネバーモア、ネバーモア」という悲しみに根ざした口癖が、最後の最後に自らを祝福する言葉に変わっていた所はとても印象的でした。彼女の「もう二度と、もう二度と」というセリフ、好きだっただけになおさらに。大鴉のような結末に至らずに、救われて本当に良かった。
そして、ロボットものとしても全長50メートルという怪獣並の巨体を誇る「イノーマス・マローダー」と「アシュラベール」とのアクションはもう訳解んないくらいアクションが映えまくってて、相変わらずスピード感といい戦闘描写極まりすぎでありますよ。
いや、専用機だけじゃなくて汎用量産機に乗ってても、生身ですら相手からすると意味不明なくらい化け物じみた強さで迫ってくるの、恐ろしさすらあるんですよね。伊達に「剣の悪魔」なんて呼ばれてないよ。
もう好き!
いやいや、一巻に引き続いてサブタイトルでまたブチ切れてるような言い方されてるエルフリーデだけど、この娘キレて感情的になるタイプとは程遠いですからね。キレやすいヤバい娘じゃないですからねw
クロガネに犬呼ばわりされたときは精神的にも追い詰められていた時期だったし、普通にキレていたけれど。未だにクロガネはなんであの時エルフリーデの事を犬呼ばわりしたのか謎すぎるなあ。エルフリーデもこれ以降ずっと首かしげてるし。そういう人柄とは程遠いマジもんのスパダリなだけに。色々と当時は彼もテンパっていたんだろうか。
それはともかくとして、今のエルフリーデは実質帝国に人質扱いされていた愛する、そう世界で一番愛して聖典でも作りかねない勢いで溺愛している妹のティアナを引き取ることが叶って、両親を喪って以来一番余裕全開幸せ絶頂の時期なんじゃないだろうか。
まあ、ティアナを溺愛しすぎて当の妹から鬱陶しがられて、お姉ちゃんうざい扱いされて絶望死しかかってる冒頭がありましたけれど。
まあそんなこんなで色々と余裕のなかった一巻と比べると、エルフリーデ・イルーシャという人物がどういう性格なのか、というのが普段のゆったりとした日常からもうかがえる続刊、2巻となっています。
まじでおもしれえ女なんだよなあ、エルフリーデ。というか、愉快と言うかすっとぼけた割とマイペースを貫く女性なのである。奇特なイケメン男子が「ふっ、おもしれえ女」とか言うタイプの女性とは少し傾向が違っていて、万人がその言動を見ると「なんか面白い人だね」と思われそうな愉快な女なのである。
やべえのは、シリアスな場面だったり殺伐と神経をすり減らす危地だったり、図らずも友人だと思った相手と銃口を向け合うような場面になっても、そういうすっとぼけたマイペースが崩れないところで。
あっ、こいつマジもんのやべえやつだ、というのが極限状況でこそ見えてくる、それがエルフリーデ・イルーシャという、占領地から強制的に徴兵された被差別民の少年兵から戦場の英雄へと、それこそ差別する側の帝国民にもファンが出来、熱狂的な信奉者まで生まれるほどに成り上がった少女の姿なのである。
その人気と実力があまりにもやばすぎて味方の帝国貴族から謀殺されかかったところを、クロガネに助けられたのが一巻の話だったわけですけれど。
そんなエルフリーデですけれど、実のところ彼女の本質って英雄というよりも、文字通りヒーローなんですよね。
罪もない人々が窮地に立たされ、絶対絶命のピンチとなり、誰か助けてと悲鳴をあげる中で颯爽と現れてすべてを救ってくれるコミックヒーロー。
でも、そんな存在は現実には存在し得ない。そんな都合の良すぎるヒーローは、フィクションの中にしか存在しない。それを誰よりも理解し、そして愛していたのが今回のヒロインであるリザ・バシュレーでありました。
ヒーロー映画フリークとして、エルフリーデの前に現れ、あっという間に意気投合した彼女、リザ。彼女の語るヒーロー愛は、熱量も知識も本物で、だからこそエルフリーデは彼女の素性を疑いながらもその熱量と親しみやすさに好意を抱いていくのですけれど……。
エルフリーデって、能天気と言って良いくらいな所があるんですけれど、一方で軍人として常に死地に放り込まれて生き残ってきた経験からか、元からの性質なのか、凄まじいまでのリアリストな面が常態として付与されていて、楽観的なくせに希望的観測は殆どしないんですよね。頭お花畑からは程遠く、いつも現実を見据えている。
だから、あれほどリザに心許しながらも、彼女は敵国のスパイなんだとほぼ最初から疑っていた。疑念を持つというか、そういう前提で警戒心を絶やしていなかった。
やばいのは、そういう警戒心を持ったまま、本当に心を許していた所なんですよね。そして、リザの事をスパイと確信しながら、同時に信じ抜くことを決めてしまった。
だから、そういう所がヒーロー気質なんですってば。
そして、そこから生じるであろう現実における政治上の問題やあちこちから足を引っ張ってくるだろう謀略の数々、エルフリーデが行動に出る上で必要な物資、装備の準備などもすべてひっくるめて引き受けた上で、エルフリーデ・イルーシャというヒーロー、或いは怪物が全力全開・フルスロットルを出せる環境、状況、舞台を整えてくれた上で、お前の願うとおりにやるがいい、と全肯定してくれるスパダリ・クロガネの存在ですよ。
このエルフリーデ・クロガネ・セットが本当にヤバい。
エルフリーデ個人がどれほど化け物じみた強さを持っていても、どうにもならない事があるというのは一巻で彼女が謀殺されかかっていた事実からも明らかなのですが、クロガネの存在はエルフリーデというヒーローに課せられていた重石をすべて取っ払い、リミッターを全部解除して、その上で魔改造してエルフリーデ以外が乗りこなせないような専用機体まで与えてしまって、何の制約もかさず条件も出さず、彼女のヒーロー気質を全開で出せるようにしてしまったわけである。
まさに無敵、無双。鬼に金棒どころじゃない、エルフリーデにクロガネである。
結果として、現実に爆誕してしまうリアルコミックヒーローである。
むしろそれに耐えられないのが、現実にヒーローなんて存在しない、というそれこそリアルを、惨たらしいまでのリアルを味わい続けてここに辿り着いてしまったリザの方なんですよね。
わりと上流階級の家柄だった所から両親を喪って没落し、諜報機関に実験材料として双子の弟共々飼育され、弟たちは実験機体の被験者として消費され、自分は生存したものの諜報員としてあらゆる技術を仕込まれて、駒として使い潰される未来しかなく。超巨大ロボットの被検体となり肉体を喪った弟たちは、徐々に精神を蝕まれて狂気を振りまくようになり、愛した弟たちを救えないまま自分達に地獄を強いたやつらの走狗として生きる他無いその現実。
リザがこよなく愛するヒーロー映画、ヒーローコミックはある意味救済を求め、そして叶えられることがないと理解しているが故の憧れだったのか。現実には現れない、決して自分を救ってくれないフィクションの存在だからこそ、素直に憧れ愛することが出来たのか。
まあ拠り所として以外に、ただ本当に愛好していた、ファンだった、マニアだった、という部分も大きいのでしょうけれど。
ヒーローが好き、というリザの嗜好の根源に、自分達が救われない存在であるという現実が存在したことは否定出来ない要素だったのではないでしょうか。
そんな彼女の前に、復讐のために所属する組織に反逆を企て、しかし暴走する弟たちにとって自分が望んでもいなかった大破壊、大虐殺が引き起こされようとする、未来を諦めていた所にさらに絶望を、悪夢を、悲劇を上乗せしてきたような地獄の中で、颯爽と現れたヒーローの存在に、リザが何を思ったか。
素直に、助かった、なんて思えませんよね。
そして、エルフリーデの宣告。
彼女のやるせなさ、憤懣、怒り、呪い、八つ当たりと分かっていてもぶつけざるを得ない絶望感。そして、今までとうとう自分が出来なかったこと。家族を守るという拠り所にしがみつかざるを得ない人生。たとえ、その家族が世界に殺戮を振りまこうとも、それでも自分は姉だから。弟たちのお姉ちゃんだから、と。
ここでのリザの、あの飄々として韜晦とユーモアを欠かさず人好きするような振る舞いが常だった彼女が、剥き出しの激情を、自分でも制御できない嵐のような感情を、暴走する弟たちから巨神の制御を奪い取ってエルフリーデにぶつけるその姿は、悲痛そのもので。
それを全部、全部、全部真っ向から受け止める、あまりにも圧巻で、圧倒的で、まっすぐなエルフリーデの勇姿。彼女の駆るバレットナイト「アシュラベール」の凄まじさ。
スーパーヒーローすぎるだろ!
はちゃめちゃなまでの強さと、それ以上に助けられるものは問答無用で助けるというそのメンタルの強さ。同時に助けられないものに引っ張られないリアリストとしての強さ。
まさに悪鬼にして英雄。
ただ悪者をやっつける勧善懲悪なだけの痛快さとはまた別種の、助けられないモノもいる、救えないものもある。でも、絶望的すぎる地獄の中から絶望に打ちのめされ諦めきった魂を、真っ向から叩き潰して問答無用ですくい上げる、絶望に無理やり希望を叩きつけて行き止まりの人生に未来を切り開かせる、時に傲慢とも見えるそこに、ひたすら痛快で気持ちの良いカタルシスをもたらしてくれるの、もうヒーローものとして胸がすく思いなんですよね。
救われ難いものが、ちゃんと救われてくれるって、それこそ救われる思いじゃないですか。
ヒーローに憧れ、ヒーローを愛し、しかしヒーローが現実に存在しないこと、自分達を助けてくれるヒーローなんていない事を受け入れ呪い諦めていたリザにとって、果たしてエルフリーデの存在がどれだけ脳を焼く事になってしまったのか。のちに、この人の妹を志す、と言い始めることからも、相当の焼け野原だったに違いないw
彼女の口ずさむ「ネバーモア、ネバーモア」という悲しみに根ざした口癖が、最後の最後に自らを祝福する言葉に変わっていた所はとても印象的でした。彼女の「もう二度と、もう二度と」というセリフ、好きだっただけになおさらに。大鴉のような結末に至らずに、救われて本当に良かった。
そして、ロボットものとしても全長50メートルという怪獣並の巨体を誇る「イノーマス・マローダー」と「アシュラベール」とのアクションはもう訳解んないくらいアクションが映えまくってて、相変わらずスピード感といい戦闘描写極まりすぎでありますよ。
いや、専用機だけじゃなくて汎用量産機に乗ってても、生身ですら相手からすると意味不明なくらい化け物じみた強さで迫ってくるの、恐ろしさすらあるんですよね。伊達に「剣の悪魔」なんて呼ばれてないよ。
もう好き!




























































































































































































































































































































































































































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