徒然雑記

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書籍感想(2007〜

11月の読了本から。  

今月は振り返ってみると頑張って積み本を消化した感があります。
が、それでも新しい購入本が増えてくるのでイタチごっこなのですた……。

あふぅ。


先月からの繰越分

・『<本の姫>は謳う 1』 多崎礼 C・NOVELS Fantasia

月末発売のスニーカー文庫、コバルト文庫、HJ文庫、ファミ通文庫、ルルル文庫は来月に。なにしろ読んでない以前に、まだ手元に届いてないので。

・『紅 醜悪祭(上)』 片山憲太郎 スーパーダッシュ文庫
・『ジョン平とぼくときみと』 大西科学 GA文庫

……あれ? これだけ? かなり頑張った?



☆☆☆☆☆(五つ星)


ばいばい、アース 2 懐疑者と鍵 (角川文庫 (う20-2))
【ばいばいアース 2.懐疑者と鍵】 冲方丁 角川文庫


ばいばい、アース 3 (3) (角川文庫 う 20-3)
【ばいばい、アース 3 爪先立ちて望みしは】 冲方丁 角川文庫


 冲方丁のデビュー二作目の文庫化。なんと言いますか、何と言えばいいのか。この作品を冲方作品の原点というべきか、それとも集大成というべきか非常に悩まされる。二作目で集大成ってなんだよ、とか言われるかもしれないけど、冲方氏が執筆した作品群をわりと網羅して読んできた身としては、単純に原点と言い切ってしまうにはあまりにも極まってるんですよね。出発点というよりは到達点という方がしっくりくる。


流血女神伝喪の女王 8 (8) (コバルト文庫 す 5-63)
【流血女神伝 喪の女王 8】 須賀しのぶ コバルト文庫



感想


この作品については、ウィキの作品概要がよくこの作品がどういうものか言い表してると思うんですよね。
引用させてもらうと、

主人公である少女、カリエ・フィーダが中世ヨーロッパ風に描かれた大国ルトヴィア、イスラム国家を思わせる新興国家エティカヤ、改革期のロシアがモデルのユリ・スカナ、そして原始の宗教国家ザカールの間で翻弄されながら、科せられた運命に抗いひたむきに走り続ける波乱万丈の物語。
作者の専門分野とも言える中欧近現代史の知識を背景にした、それぞれの国家勢力ごとに文化、経済、政治の様態が詳らかに描かれている少女向きレーベルの作品としては異色の物語だが、これらのリアリティを伴った設定に大地母神・流血女神ザカリアをはじめとする神々の圧倒的存在を絡めることで、「歴史」と「神話」の交点に揺らぐ世界観の創出に成功している。それぞれの勢力が辿る運命を、「歴史の必然」と言う視点だけでなく「抗えない神々の意志」として描く点も興味深い。


この傑作に比類するシリーズといえば、十二国記とか銀英伝とか、そのぐらいしか思いつかないです。翻って言うなれば、それらの作品に対してまったく遜色の無い出来栄えの、まさしく大作。
これほどの作品にも関わらず、どちらかというと知る人ぞ知る、というところであってもう一つ知名度に欠けるのは、なんとも憤懣やる瀬ないのであります。
ほんと、凄いのになあ。

☆☆☆☆(四つ星)


理由あって冬に出る (創元推理文庫 M に 1-1)
【理由あって冬に出る】 似鳥鶏 創元推理文庫 



感想



踊る世界、イヴの調律 (富士見ファンタジア文庫 174-4 黄昏色の詠使い 4)
【黄昏色の詠使い 4.踊る世界、イヴの調律】 細音啓/竹岡美穂 富士見ファンタジア文庫


感想



遠まわりする雛
【遠まわりする雛】 米澤穂信






理由あって冬に出る  

理由あって冬に出る (創元推理文庫 M に 1-1)

【理由あって冬に出る】 似鳥鶏 創元推理文庫


え? ちょっと待ってくださいよ。文芸部の伊神先輩は男でしょ? 女じゃないでしょ? 某シーンで、自分は父親にならないって言ってるんだから。
というわけで、表紙のメガネっこは柳瀬先輩に違いない。そう思いたい。

評判にたがわず、というか予想していたよりも遥かに面白かった。噂の幽霊の真偽を確かめるために深夜の学校に忍び込んだ学生たちが、実際に幽霊を目撃してしまったことから始まる学園青春ミステリー。
放課後探偵団、なんて言い回しをしてるけど、これっていわゆるいつもつるんでる仲間内で探偵団を結成するんじゃないのが、ひそかに特徴的じゃないかしら。
現場となる芸術棟に部室を据えている美術部、文芸部、吹奏楽部とか、知人だったり友達だったりはするけれど、いつも一緒にいる仲間どおしが組んで謎に挑む、という感じではなく、興味本位から巻き込まれ、必要にかられて、と言った感じでバラバラっと雑多に集まった、という感じがしてなんか不思議な探偵団……いや、そもそもグループは結成していないのか。なんかこう、流動的なんですよね、すごく。事件の展開も流動的だし。事件も一回だけじゃないし、事件の発生とトリックの解決が同時進行的に連続して、最後にドカン、も一つドカン、と見せかけてドカン! みたいな?

とにもかくにも、キャラがみんな強烈で個性的。確かに、これはライトノベルっぽい。表紙もそうだし。
まあなにより探偵役の文芸部部長伊神先輩の人の話はきかねーは、周りの目はきにしねーわのオンマイウェイっぷりは強烈でした。ファミレスでの横暴っぷりは吹いた(笑
翻って、女の子もみんな魅力的で。吹奏楽部のちっこい部長高島先輩しかり、出演はちょびっとにも関わらず強烈な印象を残してくれた邦楽部の二人組しかり。しかし、一番はやっぱり演劇部のトリックスター柳瀬先輩でしょう。
思いっきり好き好き光線を発射しまくりながら、それでいて押し付けがましくなく、ウェットに富んだ会話で主人公の葉山くんにメンタル面での負担を一切押しつけてないんですよね。
二日目の幽霊事件の際なんか、数時間待ってるんですから。しかも、するっとその事実をカバーして、葉山くんに気づかせてないんですから。彼が鈍感というのもありますけど、心配りが素晴らしい。
それにしても、冗談か本気かわからない好意、とは一線を画してるでしょう。ベタ惚れじゃん。葉山くんは先輩の心配りに甘えすぎです。いくら相手が冗談めかしてるからって、もうちょっとしっかり対応しないといくらなんでも柳瀬さんが可哀想ですよぅ。

とかく、こう、放課後の部活の喧噪がぎゅっと積みこまれたような楽しさが伝わってきます。こうした賑やかで、学生たちが活き活きとしてる色鮮やかな雰囲気は、学園ものの本分ですよね。
いやいや、これは面白かった。お勧め。
はたしてあるかどうかは定かではなく、たぶんなさそうだけど、同じキャラクターたちで続編読みたいなあ。




レヴィアタンの恋人 2  

レヴィアタンの恋人 2 (2) (ガガガ文庫 い 2-2) (ガガガ文庫 い 2-2)

【レヴィアタンの恋人 2】 犬村小六/赤松健次 ガガガ文庫



「タマぁ。タマぁ」


ぶはっ!?
ちょ、ま。お、落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け(色即是空色即是空

すぅ、はぁ、すぅ、はぁ。

な、なんですか、それは。無防備とかそういうんじゃなくて、完全OKサインじゃないですか。
一応、一巻からこの久坂ユーキは立ち位置としてはヒロインだとは捉えてましたけど、もっと女性としての振る舞いや心情に振り分けるリソースの少ない、いうなればマッチョな女性だと思っていたのですが。
二巻に入って、一気に針が振り切れましたよ。ものすごい女の子してるじゃないですか。やべっ、こりゃ反則だ。
同僚のフラット無表情娘からの弄られ方も可愛らしいし、どうにもガキっぽくて品の悪いタマとガーガー口喧嘩する掛け合いも感情の起伏が瑞々しくて女の子らしいし、悶えるわ、これ。

後半のタマとの絡みは、かなりエロいです。エロエロです。
だいたい、敵方に襲われて危うかった時は気を保っていたのに、タマに密着された時に半泣きになってたのって、あれはパニックに加えて不安とか恐怖とかを抱きつつも、相手に対して心のどこかにそうなっても仕方ないという許してる部分がないと、ああはならないですよね。ユーキの性格上怒ったり暴れたりする方向に振りきれるだろうし。
だからこそ、タマがユーキの恐怖を払しょくする行動で安心させてあげた時、あんな求愛してる猫みたいな態度とっちゃったんだろうし。

うははは、なんにせよごちそうさまでしたww

Landreaall 11  

Landreaall 11 (11) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

【Landreaall 11】 おがきちか ゼロサムコミックス


DX…、おのが根源を脇に置いたか…(感嘆
DXは、まず何より、自分は傭兵であることを信条としていた。身分も立場も超越して、心の自由を尊ぶ。その象徴として、自分を傭兵と位置付けていた。
だが、その自由の剣が及ばぬ相手を前にした時。戦いの剣が通じぬ相手と向き合い、それでも負けられない、助けなければならない人がいる。

その時、DXがくだした決断は……。

毎度のことなんだが、俺はこの漫画の単行本を座ったまま読み終えたことがない。正確には居てもたってもいられなくなって、部屋の中を徘徊しはじめてしまうのだ。
でないと、体の震えが収まらない。
傍から見ればバカみたいだろうが。

これまでのDXを見続けたものならば、誰もが感じるであろう。彼の下した決断の大きさを。彼が選んだものを。
DX・ルッカフォート。彼は彼のままであろうとするがゆえに、もはや今までの彼のままではいられなくなったのだ。
彼が踏み出した一歩は、あまりにも重い。それは、まさに王という座に向かう一歩だ。しかも、今までのように血筋が呼ぶものでも、素質による立脚でも、無意識の結果でもない。
紛うことなき、自らの意志による、責を負うことを自覚した上での一歩だ。
彼の鳥の翼のような身の軽さ、心の軽さがはたしてこの重い決断を前にどうなるのか。

これはもう、ただ一人の個人が友達を助けにきた、という話では済まなくなった。済まなくなくしたわけだ。国家同士の問題になる。たとえ、リドの件が上手く終わったとしても、DXが下した決断はかつての混乱からやっと表向き平穏を保ちつつあったアトルニアという王国を再び激動の渦に巻き込むことになる。
そして、その中心はDXだ。
いいのか、アンちゃん。貴女に、それが分かっていないはずないだろうに。

時々さ、マンガとか小説とか映画とかで、凄い皇帝とか将軍とか、そういう人に対して、自分などではとうてい理解の及ばない人だ、という評価をする人とかいるけど、今までそういうの読んでもふーんと思うだけで、大した言い回しとは思っていなかったんだけど。
なんか、この作品読んで初めて、自分の頭じゃ理解しきれない人、というのをフィクションの中で目の当たりにした気がする。
まったくわからないわけじゃないんだ。その在り様についてなら、分かりやすい位なのに、でもじっと見ているとまるで底が見えないことに気がつく。深く深く、覗けばどこまでも落ちて行きそうで。
得体が知れないんだ。

彼が、王になったとしたら、どんな王様になるんだろう。まるで想像ができない。全然、予想がつかない。
そして、とてつもなくそれを見てみたい。
アンちゃんの気持ちが良くわかるよ。怖いもの見たさ意外の何物でもないんだろうけどさ。

黄昏色の詠使い 4.踊る世界、イヴの調律  

踊る世界、イヴの調律 (富士見ファンタジア文庫 174-4 黄昏色の詠使い 4)

【黄昏色の詠使い 4.踊る世界、イヴの調律】 細音啓/竹岡美穂 富士見ファンタジア文庫


重ね重ね、この作品のイラストレイターに竹岡美穂さんを選んだのは慧眼と言いたくなる。
この作品のあったかい透明感に、これほどふさわしい絵柄は、今となってはちょっと他に想像できないですよ。

原因不明の昏睡状態に陥ったクルーエル。そのころ、世界のはずれの孤島で、クルーエルに似た少女に出会うカインツ。
クルーエルを中心に、ネイトの夜色名詠とそれに連なるもう一つの名詠式、さらに彼らを取り巻くさまざまな真相が明らかになっていくんだけど……。
こうなると、【黄昏色の詠使い】というタイトルが気になってくる。この黄昏色の詠使い、とはいったい誰をさし示しているのか。
一巻を読んだ時は漫然と、夜色名詠を使うネイトかと思ってたんだけど。夜は夜でも、ネイトの名前が意味しているのは「夜明け」。夜へと至る境目の時間をいう黄昏とは、真逆を意味している。
あれ? そういえば、クルーエルを守護している赤の真精は「黎明の神鳥」なんですよね。……ふぅん(思索中)

そもそも、黄昏色という名詠が、夜色名詠のことかどうかもはっきりしない。現状確認されている名詠式は五色に加えて、五色の混合である虹色。白の派生とされる灰色。そしてイブマリーの夜色と、新たにその存在が示されたもの。
でも、そのいずれとも、黄昏色はそぐわない。このタイトルにはどういう意味が込められているのか。次の巻で話は一つ区切りを迎えるみたいだけど、タイトルについてはまだ先に持ち越されるかもしれないなあ。

前作の感想では、ネイトはまだ自分に課せられた道を進むのにいっぱいいっぱいで、本当の意味で周りを、強いては自分を支えてくれているクルーエルを見ていない、と書いたけど。
その辺は、この巻で解消されたのかもね。
ネイトが他に扱う者のない夜色名詠式を研鑽しようとしているのは、今は亡き母イブマリーの背中を追いかけるため、という意味合いが大きかったのだけれど、自分を支えてくれていたクルーエルが倒れ、その背に大きな運命が背負わされていることを知ったとき、自分が彼女のために何ができるのかを考え始めている。そして、自分だけが使える夜色名詠。それを学び、研鑽し、母が残したこの謎の名詠式の秘密を見つけようとする意味を、改めて考え始めている。
がんばる男の子のスタイルを変えることなく、でもその方向性を新たな進路へ切り返したネイト君。
ここでも、一つの巣立ちが垣間見えたなあ。
がんばれ、男の子。

それにしても、まだ男女の機微どころか恋愛のなんたるかも理解していないおこちゃまのネイト君に、きっぱりと告白してさっくりと決断を迫るクルーエル嬢は、ある意味鬼畜外道のたぐいです。お、恐ろしいヒト(汗
いや、しかしお姉さんキャラがついつい保護者としての立場に齧りついて時期を逸してしまうことが多い中、彼女の自分の気持ちにとても素直で変に立場に拘泥しないきっぱりとした態度は、とても清々しいです。
おおいにもっとやれ。

あと、ジジイども。そのライバルの叱咤に限界を超えて立ち上がるとかいう熱いノリは若者の特権だからして、自重しろ(笑

だって愛してる 25   

だって愛してる 2 (2) (まんがタイムコミックス)

【だって愛してる 2】 むんこ まんがタイムコミックス



一般的にはむんこさんの代表作は「らいかデイズ」になるんでしょうかね。でも、私にとっては最高傑作はこっち。
うらぶれた駆け出しの新人作家の旦那と、しっかりもので元気な美人の奥さんを取り巻く賑やかな日常風景。
むんこさんの描き出す明るく晴れやかで、でも時折人生の酸味も香ってくるような悲喜交々の雰囲気、人情が沁みる空気に一番フィットしてくるのって、この若夫婦の世代なんですよね。
また男女間の愛情も、結婚五年目という新婚ほやほやというには月日が経っていて、それでいて完全に落ち着くにはまだ熟成しきっていないという、ちょうどまろやかな味わいに時期。
この甘くも浮ついた所のない瑞々しい夫婦の掛け合いは、明らかに1巻よりいい感じになってますね。
ちょうど、学生時代のエピソードが挟まれたりしたからでしょうか。
この学生時代の話がまたいいんだ。旦那が学校をさぼりがちな不良さんで、奥さんは彼をまっとうな学生にしようと構いまくる委員長、というまったく王道で、素晴らしい関係でしたのですよ。
そこから、お互いが気になりだし、恋人になるまでのプロセスが、また最高。
しかし、この構図が、現在の仕事をさぼりまくる旦那と、それを蹴っ飛ばして働かせる奥さん、とまったく一緒なのが微笑ましい(笑

この二人、結局駆け落ちという形で結婚するのだけど、学生時代の話を見てると、高校を卒業してすぐかぐらいに駆け落ちしたみたいだし。
1巻を読んだときはそれなりに三十前後まで年齢がいってるのかと思ってましたけど、もしかしたらまだ23、4の若夫婦なんだろうか。
仕事における一歩の前進。駆け落ち以来、断絶状態にあった奥さんの家族との関係修正。そして、最後の新たな展開。
二人の幸せがどんどん膨らんでいくのが目に見えるような話の流れに、読んでるこちらも気持があったかくなる「だって愛してる」第二巻。
おすすめです。

流血女神伝 喪の女王 8  

流血女神伝喪の女王 8 (8) (コバルト文庫 す 5-63)

【流血女神伝 喪の女王 8】 須賀しのぶ/船戸明里 コバルト文庫


………………。

………………。

「完」の文字を目の当たりにして、図らずも涙があふれてきました。
今まで、感動やら悲しみで泣いたことは何度もあったけど、感無量という感慨で涙が込み上げてきたのは初めてだったなあ。

第一巻がこの世にい出て約8年。全27巻。カリエという少女の波乱万丈の人生を中心に描かれた人と神の物語は、これにて完結を見ました。
本当に、本当に感慨深い。
感無量という言葉以外思い浮かばない。

……はあ。

なんか、しばらくため息しかでてきませんわ。
『おまえの人生は波瀾万丈すぎて面倒だ』ってね(笑)
感想書こうにも、こう胸が一杯で何を書いたらいいのかわからないくらいの満足感。
時代の激流の中、みんなみんな精一杯必死に生きたその生き様に、ちょっと酩酊しています。
なんか、何書いてもネタバレになってしまいそうで、というよりも書くことで手のひらからこぼれて行ってしまいそうで、全然感想になってないんだけど、このままギュッと胸に抱きしめてしまいたいと思います。


ドミトリアス、グラーシカ、バルアン、レイザン、イーダル、ミュカレウス、ロイ、ギアス、トルハーン、ソード、オレンディア、サラ、サルベーン、グラーシカ、ネフィシカ、リネ、アルガ、フィンル、タウラ。
そして、エディアルドにカリエ。

最終巻だけでも、主要人物だけでもこれだけ、これまで続いてきた27巻を振り返れば、いったいどれほどの人々がこの作品の中を駆け抜け、死んでいき、生き抜いていったのか。
神々は地より去り、これよりはただ人だけが世界を紡ぐ時代が訪れる。

さようなら、女神。
さようなら、残酷で心優しい母よ。


最後まで、カリエはカリエでしたね。それが、無性に嬉しかった。エディアルドとの結末は驚きと同時に、すんなりと胸に収まりました。
洗濯物は取り込んだらたためって、あんたたちったら、ねえ(笑


ああもう、素晴らしかった。素晴らしくて、素敵で、悲しくて、楽しくて、辛くて、苦しくて、爽快で、気が遠くなるような、人間の抱くあらゆる感情を凝縮して一気飲みするような凄い、凄い作品でした。
一人の少女の物語であり、母親の物語であり、神々の物語であり、大河ファンタジーであり、歴史小説であり、群像劇であり、
私のかけがえのないバイブルの一つでありました。
墓の下まで持っていきたいと思っているいくつかの本の中の、これは確かな一つです。

まだ読んでない人、27巻という大長編ですけど、絶対に絶対に後悔はさせません。
一度手にとってさえいただければ、そこからはもうカリエという少女が貴方の首に縄つけて無理やりにでも引っ張り込んでくれます。そうなれば、あとは夢中になってこの流血女神伝という奔流の中をアップアップと溺れながら最後まで泳がざるを得ないでしょう。
ご愁傷様です。

最後に、作者の須賀しのぶさんに、この物語を最後まで読ませていただけたことに、ただひたすら感謝を。
それから、子供世代の話に期待を膨らませつつ、もうしばしこの胸いっぱいの感慨にひたらせていただきたいと思います。

薔薇のマリアVer3―君在りし日の夢はつかの間に  

薔薇のマリアVer3―君在りし日の夢はつかの間に (角川スニーカー文庫 182-11)

【薔薇のマリアVer3―君在りし日の夢はつかの間に】 十文字青/BUNBUN スニーカー文庫


今回は全遍、アジアンアジアン。
というよりも、アジアンが頭領を務めるクラン【昼飯時(ランチタイム)】の短編集。
ランチタイムってまた、マリアたちの<ZOO>にも勝るとも劣らない変な名前だなあ、と思ってたんですけど、命名にはこんな理由があったわけか。
おそらく、名付けた時には特に深い考えがあったわけじゃないんだろう。でも、この短編集の最後の話での物語を思うに、この物語の舞台、法の無い無統治国家の首都エルデンという悪徳蔓延る街の中、人として壊れているものたちが集まるこの街で、このランチタイムという名前の導くこのクランの在り様というのは、このクランに参加している人たちにとってどれほどかけがえのなく大切なものになっていたのか。
うあ、なんか胸が熱くなる。

アジアンは、マリアのストーキングしている時とそうでないときとは、まるで別人なんですなあ。マリアの前では甘い言葉ばかり吐く気障な変態ストーカーでしかないのに、普段のアジアンと来たら……。
それでも、その魅力的な雰囲気と来たら、なるほど男女常人異常者問わず、惹かれるのも無理はない。
ただ、そんな特別なアジアンを、クランを作ろうか、なんて言葉を吐かせるようなところまで引っ張り下ろしたのは、亡きクラニィという男の人間味、人情味なんでしょうね。
無法の街で、己が優しさを恥じらい照れながら黙々と貫く男。
二巻で、彼が殺された時のアジアンの気持ち。あの時はクラニィという男がどういうやつなのか、こちらには何も情報がなかったのでアジアンのクランの仲間が殺されたんだな、という事実を淡々と見つめるだけだったけど、こうして彼の人となりをじっくり見せられると、今更ながらに苦しくなる。
思わず、二巻と三巻を読み返してしまった。アジアンが受けた衝撃たるやいかばかりか。

それゆえに、最後の話は感動したなあ。
結局のところ、みんなアジアンが大好きで仕方がない、という結論は単純だけどこの上なく素晴らしくて、アジアンは何だかんだと幸せなやつなんだと思うのでありますよ。

でも、ランチタイムの雰囲気を見てると、確かにマリアがここに加わるのはちょっと違うなあ、と納得。

この本読んで、いっぺんにランチタイムの面々、好きになっちゃったわけですけど、やっぱり一押しはダリエロでしょう。なに、このツンデレな極悪人(笑

鋼鉄の白兎騎士団   

鋼鉄の白兎騎士団 5 (5) (ファミ通文庫 ま 1-1-5)

【鋼鉄の白兎騎士団 后曄”餾繃/伊藤ベン ファミ通文庫


表紙はジアンですか。こうしてみると、メインメンバーの中でもけっこう可愛い方だと思うんですけどね。作中だと、まるっきり男の子みたいだとか、胸がかわいそうとかひどいこと言われまくってますけど。
その意味では、イラストレイターにも気に入られてるのかしら。

というわけで、今回はまさに表紙のジアンがえらいことに。
えらいことに。
えらいことにーーー!!

深夜寝る前に読んでたので、あの最後の展開は次の朝、思わず夢オチかと思って、時間もないのに読み返してしまいましたよ。
カッシウス王子とは、一度じっくり話し合わねばならんなあ……。

いや、でもこの少年、見る目ありますよ。決して美人揃いのメンバーの中から敢えてジアンに惚れたからといって、特殊な趣味とかいうわけじゃないと。
先物買いです、先物買い。
いや、でもジアンはいい女の子だと思うんだけどなあ、実際。
なんだかんだと、火魅子伝の清瑞みたいに、ジアンは作者に特に気に入られてるキャラなんじゃないですかね。活躍度でも、遊撃小隊の中で頭一つ抜けてるし。


相変わらず、舞阪作品はキャラのリアクションが面白い。火魅子伝でもそうなんだけど、九峪やこの白兎のガブリエラの奇想天外な作戦や策謀も面白いんだけど、それがやたらととんでもなくすっ飛んだものに思えるのは、やはり周りのキャラのやたら笑えるリアクションなんですよね。
今回も、ガブリエラたちがやってることを聞いた時の、レフレンシアや騎士団幹部衆の反応が、絵的に面白くて面白くて、笑い転げること必至です。このコント、好きだなあ、ほんとに。

10月読了本から  

本当なら、今月発売したライトノベルで面白かったの、というスタイルで記事を書きたいところなのだけれど、購入に読了がまったく追いついてないという現状が、希望を無効にするのです。

というわけで、積み本リスト。
先月以前からの繰り越しは、なんとか『薔薇のマリア Ver3 君在りし日の夢はつかの間に』のみに。他は読めた。薔薇マリ、好きなので落ち着いてる時にじっくり読みたいな、と思って後回しに後回しにとしてたら、一か月すぎてしまったorz

10月購入本で読めてないのは、
・『幽霊列車とこんぺい糖 メモリー・オブ・リガヤ』 木ノ歌詠 富士見ミステリー
・『遠まわりする雛』 米澤穂信 角川書店
・『オイレンシュピーゲル 3 Blue Murder』 冲方丁 スニーカー文庫
・『スプライトシュピーゲル 3 いかづちの日と自由の朝』 冲方丁 富士見ファンタジア
・『日本上空いらっしゃいませ』 佐々原史緒 HJ文庫
・『ばいばいアース 2.懐疑者と鍵』 冲方丁 角川文庫
・『クダンの話をしましょうか』 内山靖二郎 MF文庫J
・『<本の姫>は謳う 1』 多崎礼 C・NOVELS Fantasia
・『 円環少女 6 太陽がくだけるとき』 長谷敏司 スニーカー文庫
・『 レンズと悪魔 5 魔神陥落 』 六塚光 スニーカー文庫
・『 うらにわのかみさま 4 虎と猫と君と僕』 神野オキナ HJ文庫
・『 桜ish 2 加速連鎖は恋心』 一肇 スニーカー文庫
・『流血女神伝 喪の女王 8』 須賀しのぶ コバルト文庫
・『僕に捧げる革命論』 野梨原花南 コバルト文庫
・『グランドマスター! 呪われた女騎士?』 樹川さとみ コバルト文庫


……我ながら、凄まじく美味しそうなのばかり悔い残してます。
シュピーゲルシリーズ、流血女神伝完結編は、読まずしてまず五つ星外さんでしょうし、<本の姫>はあの『煌夜祭』の多崎礼の新作。樹川さとみのグランドマスター!は楽園シリーズに変わる期待のシリーズだし、佐々原、内山両氏は今、自分の中でフィーバー入ってる作家さんだし。
まあ、しばらくは読む本に困りそうにないですな。


さて、十月読了分ですけど。


☆☆☆☆☆(五つ星)


暴風ガールズファイト (ファミ通文庫 さ 3-5-1)
【暴風ガールズファイト】 佐々原史緒/倉藤倖  ファミ通文庫


 感想

文句なしの十月一番星。
リアリスティック・ダークネス。驚異の腹黒。我らがブラック麻生さん。いやあ、トパァズもけっこう黒いところあったけど、麻生さんには敵うめえ。佐々原さんの作品って、何がしか性格黒いところのあるキャラが登場するんだけど、その人が主人公張ると滅茶苦茶面白くなるんですよね。佐々原作品の主人公ってほぼ例外なく弄られ属性持ってるんで、弄られ・良心家・お人好し、でも現実主義者・腹黒、という相反する要素がわけのわからん化学反応を起こしてるとしか思えん。


付喪堂骨董店 3―“不思議”取り扱います (3) (電撃文庫 お 9-6)
【付喪堂骨董店 “不思議”取り扱います 3】 御堂彰彦/タケシマサトシ 電撃文庫


 感想

 最後のニヤニヤラブコメが絶頂に達してるのも最高なのですが、それとは別に巻を重ねるごとに短編の質がメキメキとあがってきて、単純にラブコメを楽しむだけの作品じゃなくなってきたのがうれしい誤算。


封殺鬼―鵺子ドリ鳴イタ (2) (小学館ルルル文庫 (ルし2-2))
【封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 2】 霜島ケイ/也 ルルル文庫


 感想

 封殺鬼シリーズは、もう少し評価されてもいい傑作だと思うんですけどね。もともとがキャンパス文庫というマイナーレーベルだったので、仕方ないと言えば仕方ないのですが。
この鵺子ドリ鳴イタは、以前の封殺鬼シリーズを知らなくてもまったく問題ない作品ですから、まだ二巻しか出てないわけですし、手に取る人が増えて欲しいものですけど。


BLACK BLOOD BROTHERS 8 (8) (富士見ファンタジア文庫 96-13)
【BLACK BLOOD BROTHERS 8.宣戦恋歌】 あざの耕平/草河遊也 富士見ファンタジア文庫


 感想

最終決戦への準備回ということで、前回からは明らかにテンションはダウンしてるんですが、なにしろ前の巻の盛り上がりっぷりと来たら、星が十個あってもありないような天井知らずの高騰振りだったですからねえ。


ウィザーズ・ブレイン (6〔下〕) (電撃文庫 (1500))
【ウィザーズ・ブレイン VI 再会の天地 〈下〉】 三枝零一/純珪一 電撃文庫


 感想

上のBBBでもそうなんですけど、どう考えてもクライマックスではさらに盛り上がることがわかりきっていて、だからと言って準備回だからと言って星を一つさげるなんて考えられないほど面白かった場合などというケースのように、☆ひとつひとつの軽重というのは、やはり一定しないわけで。
……ところで、この作品ってカップルになってくれる相手がいない=死亡フラグ? って思っていいんでしょうか?(色々と台無し



☆☆☆☆(四つ星)


ガン×スクール=パラダイス! (集英社スーパーダッシュ文庫 ほ 2-1)
【ガン×スクール=パラダイス!】 穂邑正裕/久坂宗次 スーパーダッシュ文庫


私、大ウケ(爆笑
正直、ガンアクションとはいえ、サバゲーの話だろうと舐めてた。バカ、これはバカ。いい意味でそこが抜けてる。底抜けに楽しかった。まさしく、大真面目に馬鹿騒ぎをやらかしてるってやつですわ。
こういうバカ話は、はっちゃけたもの勝ち。暴走上等。細かいところは無視しで勢いで押し切って正解だと思う。
それでいて、主人公とヒロインとの関係についてはその暴走をひっくり返したところに着地させるという荒業。器用なのか、不器用なのかよくわからんけど、まあなんにせよおもしろ楽しかった。


レンタルマギカ妖都の魔法使い (角川スニーカー文庫 177-11)
【レンタルマギカ 妖都の魔法使い】 三田誠/piko 角川スニーカー文庫


 感想


そういえば、とんとイツキの魔眼解放時の別人格の励起、なくなったなあ。いつきが成長して、必要なくなったというのもあるんだろうけど、もしかしたら作品が練られてくるにつれて、あの設定はむしろ邪魔になったのかしらw

ガンパレード・マーチ山口防衛戦 4 (4) (電撃文庫 J 17-18)
【ガンパレード・マーチ 山口防衛戦 4】 榊涼介/きむらじゅんこ 電撃ゲーム文庫


 感想

山口防衛戦もこれにて終結。
となると、次は九州再上陸戦、ということになるんだろうか。オーケストラで九州が人類側に領有されているような描写もあったことだし。
しかし、となると山口防衛戦よりも遙かに長編になりそうな予感。いやでも、現状の日本に九州に再上陸を仕掛けられる余力があるのか?


火の国、風の国物語―戦竜在野 (富士見ファンタジア文庫 182-1)
【火の国、風の国物語 戦竜在野】 師走トオル/光崎瑠衣 富士見ファンタジア文庫


 感想

火の国、風の国物語 戦竜在野  

火の国、風の国物語―戦竜在野 (富士見ファンタジア文庫 182-1)

【火の国、風の国物語 戦竜在野】 師走トオル/光崎瑠衣 富士見ファンタジア文庫



富士ミスの【タクティカル・ジャッジメント】シリーズの師走トオルが新たに送り出す正統派ファンタジー。
って、実はタクジャって私、初期に何冊か読んでるだけでシリーズは買ってないんですよね。基本的に作者買いのわたくし。逆に言うと、いったん離れてしまうとなかなか再びその作者の本を買う機会がない、ということにもなります。
でも、しばらく遠ざかっているうちに、こっちの趣味趣向が年月によって変わるのか、作者が上手くなるのか、新しいシリーズが作者の筆致に合っているのか、偶に劇的に面白くなってるときがあるんですよね。
というわけで、最近はインスピレーションに従って、購入リストから外している作家の作品にも手を伸ばすようにしています。
これも、ティンときた! というほどじゃないんですけど、デビューからずっと同じシリーズを続けてきた作者の、新しいシリーズ。しかも、これまでの裁判モノから一転してのどうやら正統派らしい直球ファンタジー作品らしい、ということで、手を出してみることにしたのですが……。

ストライィィィィィック!!

直球かと思って待ち構えていたら、豪速球が来ましたよ!
わりとありふれているようで、実はライトノベル界隈ではあんまり数がない英雄戦記モノ。
主人公は多少頭に血が昇りやすいものの、心身ともにどっしりと腰の据わった騎士らしい騎士。それでいて、若者らしい初々しさも兼ね備えてて、読んでても気持のいい爽快なまさに英雄の器ともいうべき王道主人公。
基本的に最強主人公なんだけど、そういうのを感じさせないんですよね。たとえば、アルスラーン戦記のダリューンは、尋常ならざる最強っぷりだけど、それはまあダシューンだし、で片付けてしまえます。それに似た感じの、そうですね、最強であるのに相応しいキャラクターというべきか。
堅物で昔気質、姫様に良いようにこき使われる苦労症、という若いのに古風な気性も、好感度高いです。
それでいて、戦闘時の凄味を感じさせる描写、表現はなかなかのもの。線上の中で敵味方を問わず、視線を引き付けるような英傑の気風。
たまに見かけるあまりに軽いなんちゃって中世じゃなく、それなりにちゃんとした戦記モノを展開できるように練り上げられた封建制の世界観という土台もあって、なかなか期待できそうな戦記モノが楽しめそうです。
少なくとも、読み終わってワクワクドキドキが止まらない程度には。

ヒロインも、高飛車で主人公アレスを顎でこき使いながら、王族としての義務と役割を幼い頃から身につけ、その理想を実践しようと常に努力している年下のお姫様クラウディア。
最後の戦闘終了後の野戦病院で、それまでの地味っぽさを脱ぎ捨ててキャラ立ち覚醒してみせた、従軍神官にして義妹のエレナ。
そして、黄昏の王と呼ばれる謎の存在に仕え、アレスに助言を与えながら彼を殺戮の血と戦乱の中に導こうとしている精霊パンドラ。
と、イイキャラが、それぞれ三方かち合わないところに配置されてて、妙ですw
あとは、ドワーフの従者ガルムスは、まあ別としても、アレスの副官となる女垂らしのローラン、そして一度アレスにコテンパンに敗北してから紆余曲折の道を歩んでしまってる少年騎士レオン。この二人の脇がどう輝いてくるかが、けっこう楽しみ。

どうやら、この物語、敵側視点から描かれている話も雑誌の方で展開されているらしいので、思っているよりもでっかい話になりそうな予感。
うふふ、望むところでございます。
この手のファンタジー戦記ものって、ほんとあんまりないから、期待は膨らむ一方なのですよ。

BLACK BLOOD BROTHERS 8 宣戦恋歌  

BLACK BLOOD BROTHERS 8 (8) (富士見ファンタジア文庫 96-13)

【BLACK BLOOD BROTHERS 8.宣戦恋歌】 あざの耕平/草河遊也 富士見ファンタジア文庫


表紙の背景は、やっぱりシンガポールのどっかなんだろうか。あとがき読むとあざのさんは現地まで取材旅行行ったみたいだけど。
シンガポールというと、どうしても港湾都市、マーライオン、高層ビル群、というイメージなので、こうした明るい壁色の低層建造物が並んだアベニュー、という感じの街並みはちょっと意外だったり。
ちょい昔の香港みたいな近代都市と雑然を通り越した混沌とした街並みが並存している街、というイメージだった特区とは、どちらにしてもかけ離れてるので、ミミコ外国の街を往く、みたいな雰囲気はとっても出てて、物語は特区を離れたんだなあ、という感慨は湧いてきたんですが。
ミミコの表情もいいですよね。なんか、初めての街を歩いてる、という雰囲気出てる。

さて、本編ですけど。
なにはともあれ、尾根崎会長の親バカっぷりにまず目が行く私は異端でしょうか(笑
なんですか、あの初めて娘ができたパパ、みたいなミミコへの溺愛ップリは。しかも、扱い方がよくわかってなくて、過保護にしすぎて逆にダメージ与えてるあたり、もう典型的というか自重しましょう、というか(苦笑
あんなにも気を遣って、ミミコに対して守ってやらなければという姿勢を見せているのは、彼女に事態を打開するための切り札や、新生カンパニーの象徴、有能な部下という姿以上に、亡き陣内の忘れ形見という思いを抱いてるんでしょうかね、尾根崎会長は。
ミミコの事実上の父親代わりだった男。尾根崎にとっては敵意ならずとも複雑な感情を抱かざるを得なかったあまりにも大きくて、劣等感を抱かせる、だが悔しくも尊敬を抱かざるを得なかった部下。
その死に、尾根崎が責任を感じるいわれはないはずだけど、それでも彼はあくまで部下であり、他の人はそうは思わないはずだが尾根崎にとっては自分などより生き残るべきだったと考えてしまうような、負い目もあったのかもしれない。
その男が手塩にかけて育てた娘。心ならずも生き残り、絶望的な状況から復仇を果たさなければならない自分に残してくれた最高の人材。
いや、逆に自分こそが彼女のために生き残ったのかもしれない、と考えることもあったかもしれない。
陣内の代わりに、という気負いが漲ってても、それは当然かもしれないけど。
漲り過ぎて、上司というより保護者みたいになってます、会長(w
陣内があくまで、厳しい上司という姿勢を崩さなかったのに比べて、尾根崎さんってば、全力で守ってやんぜ! という気合いが見えまくってるのがなんともはや(笑
まあ、そこらへんが突然娘ができてどうしたらいいのかわからないものの、とにかく張り切ってしまってやっぱり扱いに失敗してしまってるお父さんみたい、という風に見えて仕方がないんですよねえ(笑

ただでさえ、親しい人を喪い、別れ、特区を追い出されて大変な時に、突然今までの自分からすれば信じられないくらいの立場、責任という重荷を背負わせれ、いっぱいいっぱいだったミミコ。
サマンサ教授がいなけりゃ、完全に潰されてましたね。そのへんの、身の安全ばかりに気が行って、年頃の女の子の内面の浮沈にうまく気が回らなかったのは、神父や会長も忙しかったから、というより男親の気の回らなさなんじゃないだろうか、やっぱりw
そういえば、サマンサみたいな年上の女性って、ミミコの周りにはいなかったですよね。孤児だったミミコにとって、親代わりと呼べるのは陣内だけだったし、母親代わりになってくれるような人はいなかったはず。
その意味では、この出会いはミミコにとって、望月兄弟との出会いにも匹敵する大きな出会いだったんじゃないだろうか。

サマンサ教授の語る、血によって繋がる吸血鬼と、繋がれない人間の違い。
これは素晴らしかった。今まで霧が立ち込めていたものが、パァーーっと一気に視界が開けたような感覚。
アリスとジローの関係に、どうやっても割って入れるような要素が雫の一抹も見当たらなかったミミコ。内心、諦めつつも鬱々とした気分を抱えてたんだろうけど、サマンサの励ましは彼女の中の陰りを一気に吹き飛ばしてくれたような気がする。
そりゃ、三人が再会したときやたらとテンション高いのもわかるわー。

と、同時に吸血鬼の血族となることがどういう意味なのか、これまで漠然とだった理解がすっきり心身になじんだような気がする。
 ゼルマンの死に直面したサヤカが、今後どういった道を辿るのか正直心配だったのだけど、サマンサの話と特区をさまよっていた彼女が戦いの中で得た実感、それが彼女の今後を明るく照らしてくれた気がします。
そして、彼女と行動を共にすることになったバウワウ大公。ほんと、何してるんですか、貴方は(笑

奪われた特区を取り返すための戦い。それは、きっと世界中を物理的にも概念的にも巻き込む、人々の価値観を揺るがそうという戦いになるのでしょう。

「Are you known?」

世界に発信される、ミミコの言葉、ミミコの想い。
ここから連なる一連のシーンに、実感しました。きっと、この物語は単純に特区を占領する九龍の血族を倒して排除して終わり、という形にはならないでしょう。それでは今までと何も変わらない。
香港聖戦の結末と何も変わらない。
聖戦を戦い抜いた陣内たちは、特区という人間と吸血鬼が共存する街を世界に生み出しました。ならば、次の戦いをくぐり抜けた先には、いったい何が待ち受けているのでしょう。

今から、その先に描かれているだろう世界の情景が待ち遠しくてなりません。

WORKING!! 4  

WORKING!! 4 (4) (ヤングガンガンコミックス)

【WORKING!! 4】 高津カリノ  ヤングガンガンコミックス


前回、自分のために女装までして父親に向かって怒ってくれた小鳥遊くんに、恋してしまった伊波さん。
あのシーンは、【はちみつとクローバー】に勝るとも劣らない「人が恋に落ちる瞬間」の最高傑作で、もうニヤニヤがゲージ振り切って変態みたいな顔になってしまったものですが、待ちに待ったあの続きがついについにやってきたとでありますのよ。

というわけで、【WORKING!! 4】。
極度の男恐怖症で、近づく男を無差別に殴ってしまう(にも関わらず接客業のウェイトレスをやってる不思議)伊波さんの鉄拳が冴えわたる!!
これまでの生理的な脊髄反射鉄拳に、照れ隠しの殴打が加わって、いつもより多めに殴られております、小鳥遊くんwww
冷静に考えると、悲惨を通り越してもはや凄惨なことになってるはずなのに、なぜか自分の恋心を持て余して振り回されてる女の子の微笑ましい行状にしか見えていない時点で、読んでるこっちも相当毒されてるような気がしますw 周りのスタッフも、もう小鳥遊くんが殴られることについてはなんとも思ってないもんなあ。恐ろしいことに、殴られてる当の小鳥遊くんからして(笑

伊波さん、小鳥遊くんに告白しようとか考える前に、まず自分の男性恐怖症を直さないと小鳥遊くんとまともに向き合うこともできないと思い悩んでいるあたり、とてもまっとうでイイ子なんですよねー。ついつい殴っちまう以外はww
それでいて、自分でも自覚ないうちに順調に小鳥遊くんの家族関係あたりから外堀埋めてってるあたり、なにか運命がいい具合に転げ落ちはじめてます。これ、いざ伊波さんが仕掛けてくる段になったとき、小鳥遊くんの逃げ場って、一切なくなってるんじゃないだろうか(笑

一方で、意外だったのがなんだかわからんうちに、佐藤くんと八千代の仲がいい方に転がりはじめてる、なにこの展開!!

あれ? あれれ!?(笑

相変わらず、無自覚な八千代にザクザク片思いな心を痛めつけられてると思いきや、なぜかオチで距離が縮まってるし。
そして、そのことに二人が丸っきり気がついてないw
杏子店長しか眼中にないはずの八千代が、佐藤くんもいつかはバイト辞めるかもしれないという話に、えらい妙な反応見せてるし。

うわぁぁぁ、これはこれは(ニヤニヤ

フラグ、フラグたちはじめてるよ、佐藤ちゃん!!

暴風ガールズファイト5   

暴風ガールズファイト (ファミ通文庫 さ 3-5-1)

【暴風ガールズファイト】 佐々原史緒/倉藤倖  ファミ通文庫



黒い、黒いよ麻生さん!!(爆笑

冒頭の頃はちょっとおしとやかで控えめなクール系優等生クラス委員長キャラだったのに。だったのに。
本性が、本性が剥き出しに、剥き出しに。ひぃいいい。
最初はあまりに個性的でぶっ飛んだ周りの連中に振り回される主人公さまかと思ってたら、というか本人もそのつもりだったくせに、最終的にあんたが一番危険人物じゃねえか。ラクロス部の良心、数少ない常識人の振りしておいてからに、あんた最凶最悪じゃないですか(笑
いったん、プッチン切れてからの麻生ちゃんの黒化振りは凄まじいったらありゃしない。ナチュラルにブラックな思考垂れ流しすぎてますから。気軽に同級生を社会的に抹殺しちゃおうとか思ったらダメですから。
かぶってた猫を取り払ったら、出てきたのは虎だとか竜とかのレベルじゃねえ、秘密警察の長官か、あんたは!!(笑

やっぱり、佐々原さんは女の子の主人公を書かせたらとびっきりだ。素晴らしい。文句なしに面白かった。
やっぱりこの人の作品、大好きだーーー!!

とにかく、登場人物みんなキャラの立ち方が尋常じゃなさすぎ。それでいて、これぞ佐々原史緒作品と思わされるのは、これだけぶっ飛んだキャラたちが縦横無尽に駆け巡るコメディテイストの話なのに、その根幹はすがすがしいほどまっすぐで気持ちの良い青春物語という軸がまったくブレないこと。等身大の少女のささやかな悩みを、大仰になりすぎず深刻になりすぎず、それでいてないがしろにせず大切に物語の中に組み込んで消化している。読んで胸の奥からスカッとして、それでいてほんわかとした温もりが胸の奥に残る。佐々原さんの作品は、本当に読んだあとに幸せな気持ちになって、気持ちがいい。
素晴らしいのは、ラクロスというマイナー競技の楽しさが読んでてひしひし伝わってくること。自称嵐を呼ぶ女、五十嵐千果のラクロスにかける熱い想い。麻生ちゃんや、他のラクロス部のメンバーたちが彼女から受け取っただろうこの想いが、読んでるこっちまでダイレクトに伝わってくる。単なる精神論じゃなくて、技術や競技の特性なんかも丁寧に描写されてて、キャラたちがどこに興味を覚え、どんな瞬間に気持ちを高ぶらせ、どんなプレイをしたときにどういう感動を覚えたのか。それが、スルリと理解を伴って頭の中に滑り込んでくる。
なんかなにやってるのかよくわかんないけど、気持ちだけは伝わってくる、というのとは少し違う、具体的な感覚。シュートを打った時のスパッと重さが抜ける腕の感覚、パスをキャッチしたときの衝撃。グラウンドを駆け回り、息をつきながら敵味方の動きを必死に追いかける目線の動き。
その場にいるような息使いが伝わってくるような文章、これスポーツものとしてはとびっきりの上物なんじゃないだろうか。

満足、満足、大満足。すっごーーく、面白かったです。最高。

ちなみに、キャラの人気はやっぱり雪乃お嬢が一番かもしれないけど、私はぶっちぎりで麻生ちゃんですね。
あの暴れ馬のような腹黒さがタマラナイ(w

ウィザーズ・ブレイン VI 再会の天地 〈下〉  

ウィザーズ・ブレイン (6〔下〕) (電撃文庫 (1500))

【ウィザーズ・ブレイン VI 再会の天地 〈下〉】 三枝零一/純珪一 電撃文庫


各巻主人公の違う群像劇スタイルではじまったこのウィザーズ・ブレインだけど、今回で最終的な主軸となる人物は選び出されたみたいですね。
各々がそれぞれの信念を得て、決意を固め、自分の貫くべき想いを胸に宿し戦う中で、まだ彼一人だけが決断をしてない。
だが、それが優柔不断の結果だというのは間違いだ。他人に自分の生き方を任せてしまっているのとも少し違う。
人類の行く末が既にタイムリミットに入っているという事実を前に、マザーコアの正体と真実を前に、魔法士が、人間が、人らしく生きられる世界という最終的には同じ未来を目指しながら、願いながら、そこに至るために選んだ道筋が違ったがために争うことになる人々の姿を、そしてなによりアニルという偉大な男の生き様を目の当たりにし、彼はあえて強い決意を持って己の進むべき道をまだ決しないことを選択する。
道を選ぶということは、すなわち方向性を定めてしまうということにもつながる。
未だ世界を救う方法が見当たらないこの絶望に包まれた世界の中で、彼の強い意志に基づいた選択の先送りは、きっと可能性へとつながっている。
そして彼が決断を下すとき、彼の選択はきっと道をたがえた皆の進む先を一つにまとめることになるに違いない。
ヒントはすでにちりばめられている。
おそらく、真昼はその解答に気づいているんだろう。賢人会議の参謀となりながら、彼のやっていることは賢人会議の目的の範疇から明らかに逸脱している。真昼の視線は、はるか遠方にあるようだ。

言うなれば、次の巻からこそがこの【ウィザーズ・ブレイン】という作品の本番だ。この巻までは、舞台設置の下準備にすぎない。
実に丹念で、偏執的なまでに着々と、途方もない密度と規模で組み上げられた舞台装置だとも言えるけれど。
考えてみるといい。想像してみるといい。これほどの【ウィザーズ・ブレイン】これまで出版された話数は6。
端的に行っても傑作ぞろいだ。
だが、その傑作六編ですら、これからはじまる最後のエピソードへの下拵えでしかないというのだから、これからはじまるこの物語のクライマックスがいったいどういう次元へと至ってしまうのか。
想像するだけで身震いしてきてしまう。

あとはボタン一つで埋設された爆薬が一気に爆発するのを待つばかり。
……待つばかり。
で。次、出るの何年先ですか?


困はじまってから、予想はしてたけどカップリングがえらいことになってるなあ。クレアとヘイズもそうだけど、イルと月夜のコンビもお気に入り。彼女が最後にあそこに入ることを決めたのって、真昼のことのためだけじゃあないよなあ。どれほどの割合かわからないけど、イルの存在は影響してるはず。
クレアも、最初の登場時からイメージが大幅に変わりましたねえ。なんかこう、最初は自信なさげな儚げな印象だったのに。彼女もまた、想いを吹っ切り、自分の進むべき道を見出したからこそ自らを変えられた、このウィザブレの主人公の一人になったわけだ。
これで一気にヒロイン衆の人気のトップ争いに食い込んだんでない?(笑

付喪堂骨董店 “不思議”取り扱います 3  

付喪堂骨董店 3―“不思議”取り扱います (3) (電撃文庫 お 9-6)

【付喪堂骨董店 “不思議”取り扱います 3】 御堂彰彦/タケシマサトシ 電撃文庫



衛生兵! 衛生兵を呼べぇ!!(必死

ゴロゴロゴロゴロ(猫を抱いた榊さんのごとく悶絶中)

素晴らしい! なにはともあれ素晴らしい! どうしよう、脳内に花畑が咲き誇ってるみたいに素晴らしいという言葉しか浮かんでこない。
つまるところ素晴らしい!!

どうして毎回毎回、こんな顔面の筋肉を疲労断裂させかねないようなニヤニヤさせてくれる甘くてスイートなお話を締めに持ってきてくれるんだろうか、この物語は。
おかげで、けっこう他の短編が暗くて救われない話が多いにも関わらず、毎回最後の話で全部吹き飛んでしまう。
もはや、咲と刻也のラブラブっぷりときたら、電撃文庫ではホロとロレンスに対抗できうるレベルに達してるんじゃないだろうか。
とはいえ、そのラブラブっぷりの方向性は真逆なんですけど。狼と香辛料が、お互いの言動に対する思わせぶりな反応や思わぬ不意打ち紛いの素直な心情の吐露という男女の駆け引きにニヤニヤさせられるのと違って、こっちの付喪堂骨董店の方はというと、主に咲なんだけど、自分の内面の恋心に足を突っ込んで抜けなくなってじたばたともがいて悶えて自爆して(笑
そんな自分の尻尾を追いかけまわしてクルクル回るわんこ同士がごっつんことぶつかって目をパチクリさせてるみたいな二人の初々しい恋心の行きつ戻りつが、もう可愛くて可愛くて。
うああああ、素晴らしい!!
ここで特に素晴らしいのが、どれだけすれ違ってても最終的にはお互いの気持ちが相手に届くところ。他のラブコメなんかだと、お預けくらったり誤魔化されたりなかったことにされたりするんだけど、こっちのは最後には誤解も解けて、相手がどんな風に咲のことを、刻也のことを思っていたのかちゃんとお互いに伝わってくれるんですよね。
読んでるこっちとしたら、散々悶々と悶えせられた上で、この上なくすっきりさせてくれるもんだから、とても読後が爽快で気持ちいい。
なんて素晴らしいラブ。ラブ。ラブ。
いやもう、これ最高。本当に最高。ひゃっほう♪

とはいえ、この物語、秀逸なのは二人のラブコメだけじゃないです。他の短編の出来も巻を重ねるごとに深みのある作品になってきてる。
特に、第三章の<夢>
これの結末は、正直言って衝撃だった。なんて言っていいかちょっとわからないんだけど、ショックだった。理屈じゃなく、最後、付喪堂骨董店に戻った刻也の胸を締め付けられるような気持ちに、打たれました。
これは、本当に、どうしようもないですよ。どうしようもない。
誰かを大切に思う気持ちを、これほど痛切に突き付けられては。ぐちゃぐちゃに渦巻く安堵と罪悪感。一言では言い表せない複雑なこのときの刻也の感情を、多言を使わず咲を抱きしめるというその行為だけでこんなにも生々しく切実に描いた腕前は見事と言うほかなく。
良い話でした。

この話で刻也がどれほど咲のことを大切に思っているかがわかるからこそ、最後のラブラブ話が栄えるんですよねえ。
もう、思い出しただけでニヤニヤがとまらん(笑
最高です、オススメ。ものすごい勢いでオススメ。

封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 2  

封殺鬼―鵺子ドリ鳴イタ 2 (小学館ルルル文庫 (ルし2-2))

【封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 2】 霜島ケイ/也 ルルル文庫


神島桐子十四歳!

すみません、なんか無性に大文字で叫びたくなってしまいました。
そんなニヤニヤがとまらない【封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ】の第二巻。
今回の桐子を見てると、聖や弓生が彼女のことを過保護に扱ってるのもよくわかります。これほど手のかかる面倒な子は、放っておけないですもんねえ。
良きにつけ悪しきにつけ、本家の正統たちは当主に就くことで庇護を必要としなくなり、たとえそれまで親しくしていたとしても二人の鬼を遠ざけることになっていきます。
遠く平安の頃から、のちの桐子の息子として神島の当主になる隆仁も幼いころは二人に懐いていたにも関わらず、当主となるとともに二人と距離を置くことになります(それが彼ら二人との絆の喪失を意味するのでないことは、彼のその後の当主としての生き様と最期からも明らかなのですが)。
ですが、このシリーズの主人公である桐子は、当主の座に就いてからもう何年も経っているにも関わらず、身近に二人を置いている。いや、桐子本人はあっちいけ! と喚いているわけですけど(笑 でも本心からそう思ってるなら聖たちは言われずとも距離を置いていく人たちですし、結局のところ聖が偉そうに言う、あいつが寂しがるから傍にいるんやんか。という言葉こそが真実なんでしょうね。
まだ、この時点で桐子は二人の庇護を必要としている、本家の当主として足りていないところがある。
今回のあまりにも人との接し方の不器用さ、見方によっては実に可愛らしい周囲へのツンツン振りは、その辺を顕著に表わしているのではないかと。
もうね、どうしていいかわからなくて動揺して狼狽して周りに八つ当たりしてる桐子も、聖に拳骨で頭ゴツンとやられて叱られて激怒してる桐子もかわいくてかわいくて(ゴロゴロ
でも、同時にそれだけ今まで桐子の周りには信頼できる人がいなくて、自分を利害抜きに心配してくれる人たちに、そのひたむきな思いにどうこたえていいのかわからず戸惑うしかない彼女のこれまでの人生がどれほど陰惨なものだったかが胸に響いてくるのです。

愉快で温かく光のように周囲を輝かせる聖と、静かにそっと大切に見守ってくれる弓生。そんな二人に守られながらも心の虚ろな洞を消せずにいる桐子という少女が負ったもの。それがどれほど重く辛いものなのか。そんな武見志郎の言葉がジワリと沁みます。

それだけに、身内にも本心を見せようとしない頑なな少女の心の殻をわずかなりともフワリと引っ張り出してみせた志郎の存在は、これから桐子の中で大きなものになっていくに違いありません(断言
いいなあ、このカップル(笑 
いや、まだ友達か。しかも、志郎からの一方的なw 聖はめちゃくちゃなんだけど、やることなすことキッチリストライク突いてるんだよなあ。桐子に友達を作ったろう大作戦、成功してるじゃないですか(笑
幽世で二人きりで会っている時の桐子は、確かに神島の当主ではなく一人の少女でしかなったように思います。ああいう、自分の好奇心を表に出すような言動は、たとえ聖や弓生の前でも見せなかったように思います。
まあ、ただの少女の顔になっても、横暴で我儘でえらそうなのは変わりませんでしたけど(笑

この【鵺子ドリ鳴イタ】シリーズは次の三巻で終了らしいけど、なんとなく少女桐子の話はもう少し続くような気がします。ただの願望かも知れませんけど、私としたら志郎との関係を行き着くところまではっきりと読みたいです。読みたいです。読みたいのです!

どうやら神島桐子10歳の物語である前シリーズ【封殺鬼】の中編『花闇を抱きしもの』がルルル文庫で新装されるらしいですし、これからも【封殺鬼】シリーズは何らかの形で続いてほしいなあ。

ガンパレード・マーチ山口防衛戦 4  

ガンパレード・マーチ山口防衛戦 4 (4) (電撃文庫 J 17-18)

【ガンパレード・マーチ 山口防衛戦 4】 榊涼介/きむらじゅんこ 電撃ゲーム文庫


鉄壁の強靭さで幻獣軍の猛攻に耐え続ける岩国要塞の防衛ライン。だがカーミラ率いる幻獣共生派の浸透工作により、一個師団が請け負う戦区がまるごと爆破されて、形勢は一気に逆転。
戦いはノーガードの殴り合い。まさに血で血を洗う消耗戦へと突入する。

防衛線の一角がまるごと消滅し、さらに新型人型戦車<光輝号>十機が敵に乗っ取られて、舞と厚志の乗る三番機が撃破され、とどう考えてもチェックメイトかと思われるような凄まじい場面で締められた三巻の終わり。
いったいどうなってしまうんだと軽い絶望感とともに読み始めた4巻だったのですが、なにがどうして。荒波大佐率いる岩国最終防衛ラインを守る兵士たちは精鋭でした。機能する司令部を保持し、戦う意思と装備を持った軍隊はそう簡単には崩れない。すぐさま、崩壊しかかった戦線を立て直していく自衛軍の姿は、九州戦線では見られないものでした。やっぱり、八原決戦での大敗直後だった九州戦線はめちゃくちゃだったんだなあ。
舞と厚志というウルトラエースを撃破した<光輝号>の出現は、こちらも凄まじい絶望感を乗っけてのものだったのだけれど、ここで真打ち登場。格好良い、格好良すぎるよ、荒波司令。味方のはずの人型戦車の攻撃を受け大混乱に陥りかけた味方の被害を最小限に食い止め、滝川や他の戦車隊と協調して、最短時間で<光輝号>を撃破してしまう。
考えてみれば、新型とはいえ<栄光号>と違って歩兵直協型の<光輝号>は動きも鈍重でまともにやればミノタウロスとさして変わらん強さなのよね。乗ってるパイロットも実戦はまだ経験してないエースとは程遠い腕前だし。

正面からのたたき合い。湯水のように戦力をすりつぶしていく消耗戦。こういうありさまになると、後ろの司令部は役立たずになる、ように見えるんだけど、むしろこうした地獄の大がまをひっくり返したように状況が混沌を極めた時にこそ、司令部が機能しているかどうかが軍隊が戦い続けられるかどうかを決定づける。戦力が、装備が、人の命が蒸発でもしていくように消えていくのは、この戦況ならば仕方のないこと。ならば、どれだけ効率的に、効果的に戦力を投入しすり潰していくか。これは後方から全体を俯瞰する司令部にしかできないこと。
ことここに至ると、むやみに戦力を保持しようとすること、味方の被害を少なくしようとすることこそが逆に戦線の崩壊を招きかねない末期的な状況となっている。ここで荒波司令は温存していた予備戦力を投入。
決して目立った書き方はしていなくて、流し読んでたら気がつかないかもしれないけど、この巻での荒波司令の判断と指揮は凄まじいの一言。豪胆にして的確。おおざっぱにして細心の注意を払い、敵の猛攻を支え切っている。
これを名将の指揮と言わずしてなんというのか。


今回は、カーミラという強敵の存在もあって、裏側の戦いも非常に熱かった。これまでは、幻獣側にこういう策士みたいなのはいなかったもんなあ。
問題は、榊氏がこの敵方であるはずのカミーラまで魅力的に書いてしまってること(笑
どうしようもないヤツだった近江まで、彼女と組ませることで余計なものが払拭されてなんか目が離せない興味深いキャラになってきたし。
決して正面から銃弾を交わし合うような相手ではないものの、5121小隊の強力なライバルになりそう。

山口戦に至ってから顕著になってたけど、滝川の成長はすごいことになってるなあ。いつの間にか、本物のエースパイロットになってるよ。それも厚志や壬生屋みたいな特殊な背景のある特別なパイロットじゃなく、素人のへたくそから始まった凡庸な人材が、激闘をくぐり抜け生き残り続けた末に這い上がった本物のたたき上げのエース。あくまで常人であり続けた上での腕前というのが、またいいじゃないですか。他の二機とは違う凄味が出てきてる。自分がどれほどの腕になってるか、本人があんまり気づいてないっぽいのが、また滝川らしくていいんですけどねえ。自分でも上手くなってるつもりなんだろうけど、実際の実力はちょっとどころじゃなくなってますから(笑
今回は荒波小隊の藤代たち他の人型戦車のパイロットから、滝川の戦い方を見る機会があったので、今の滝川がどれほどすご腕になってるかよくわかって、なんかもう嬉しくなってしまった。だって、あのへたれ滝川が、ねえ。
壬生屋も、メンタル面が高い位置で落ち着いて、不安定さやもろさが払拭されてこっちも強靭なパイロットになりましたわ。先の負傷でスタミナや身体能力は大幅に落ちてしまったのだけれど、それと引き換えにパイロットとして、人間としてより大きなものを手に入れた感じ。

逆に、なんかヤバい感じになってきてるのがあっちゃんだわなあ。なんか、足を踏み外してきているような。ぽややんなところがどこか遠くにいってしまって、その狂気が舞など一部の人だけじゃなく多くの人にもわかるように顕著に現れてきはじめてる。
救いは、どれほどあっちゃんがヤバいところに行ってしまっても、今の5121小隊の面々なら彼と自分たちを線引きせず、仲間扱いをやめてくれなさそうなところだけど。

とはいえ、おのが狂気を戦闘力に変換しつづける厚志と、そんな彼を制御する舞のコンビは、魔王そのもの。
再度の爆破工作により、今度こそ完全に崩壊する岩国新防衛ラインに幻獣軍がぶつけてきたのは、これまで温存に温存を重ねてきた最精鋭部隊。高い知能と判断力を有した精兵青スキュラ二百体。
茜大介の進言によって、新防衛ラインを解体し、後方に新たな縦深陣地の構築と部隊の移動を開始していた荒波司令だったが、一歩動きが遅く、爆破の被害こそなんとか留めたものの、新陣地の構築にはもう少し時間が足りない。そこに、敵の精鋭部隊が突入してくれば、岩国は完全に突破されてしまう。現在の日本の地上砲戦力の8割をかき集めた岩国を抜かれれば、幻獣軍の進撃を止めるものはなくなる。すなわちこれ、日本の滅亡。
だが、そこに立ちふさがるは、青の魔王。
災禍を狩る災禍。
突撃行軍歌(ガンパレードマーチ)を背に踊る英雄、絢爛舞踏。

ガンパレード・マーチ。山口防衛戦最終章。
半世紀も続く対幻獣戦争における、人類最初の反攻のはじまりを刮目して見よ!!

レンタルマギカ 妖都の魔法使い  

レンタルマギカ妖都の魔法使い (角川スニーカー文庫 177-11)

【レンタルマギカ 妖都の魔法使い】 三田誠/piko 角川スニーカー文庫



ここ数巻に渡っての、アディと穂波のいちゃつきっぷりが尋常じゃない点について……。
け、けけけけしからぁぁぁん!(ごろごろ

お、お嬢さん方、あんたたち、肝心のいつき君はどうしたんだ、おい。
学院時代からの魔法使いとしての好敵手として互いの手の内を知り尽くした二人。それが今や、同じ男の子に恋をした女の子同士として、恋敵として張り合う二人。
いや、それはいいんだ。大いにやりたまえ。だけど、二人とも相手がとてつもない強敵だと誰よりも知っているからこそ、相手と張り合うのに夢中になって、ある意味いつき君ほったらかしじゃないか(笑
傍から見て、今の穂波とアディの関係と来たら、お互いのことが好きで好きでたまらないのに負けん気の強さのせいでついつい喧嘩ばかりしてしまってる友達以上恋人未満の二人、みたいにしか見えませんから。
というか、イチャイチャいちゃついてるようにしか見えませんから! 
クライマックスでの、戦闘後の二人の様子なんて、どれだけ相思相愛なんだと。

一方で二人の思い人であるいつき君はといえば、こっちは新入社員のオルト君にかつてのアディなど問題にならないほど凄まじい威力の<ツンデレ>を艦砲射撃のように打ち込まれまくってるんですけどw
ドイツ語で馬鹿だの愚図だのと罵りながら、いちゃつくのに夢中になってる穂波とアディを出し抜いて、必然的に面倒に巻き込まれたり自分から飛び込んでいくいつき社長の世話を隙なく甲斐甲斐しく片っぱしから焼きまくるオルトくん(♂
まだ何も起こってない段階から、いつきが絶対に面倒事に巻き込まれるものだと考えて、追跡用のルーンをいつきに仕込んでるあたり、穂波とかアディよりもいつきの扱い方を弁えてます。あんた、あんだけいつきの悪口いいながらどれだけ社長のこと理解してるんですか(笑

ヒロインや周囲の人間に対してツンデレな態度を取る主人公(♂)というのは結構見かけますけど、ヒロイン衆を押しのけて(しかも女性陣、どの娘も並じゃない魅力のキャラ)、主人公にツンデレかましまくる男キャラ(年下)というのは、かなり珍しいんじゃないでしょうか。
そして、♂が♂にかますツンデレを読んでてニヤニヤが止まらない私は、すでに症状が末期に達してる?

何気に、黒羽に懐かれだしてからの影崎さんがいい感じになってきたなあ。その色は虚無。魔法使いを裁く魔法使い。協会の監査役。無味乾燥にして慣れ合わず、一定の距離を置き常に外側から<アストラル>の面々の精神を揺さぶる嫌らしいキャラのはずなんですけど、何を考えているかまるで悟らせない人だけに黒羽とのやり取りの中でだけふと垣間見せる一瞬の優しい表情が、アンカーみたいにこの人、途中がどう転んでも最後の最後にはこちら側に立ってくれる人なんじゃないか、と錯覚させられてしまう。これが錯覚かどうかは、それこそ今後の展開次第なんだろうけど。

普段はとってもいい子なみかんも、同世代のラピスの登場でいい顔出てきましたねえ。ラピスのこと、嫌ってる顔していながら、ひどいありさまになったラピスを目の当たりにして、それをした相手に向って一番最初に激高したのがみかんちゃんな、あたり、もうニヤニヤしまくり。
というか、みかんがあんな風に怒ったのって初めてじゃないだろうか。

ストーリーも着々と進行しているわけですが、それに合わせてというわけでもないのですけど、いつき社長が確実に成長していることを実感させてくれたのが、かつて彼に己の社長としての未熟さを痛感させて去って行った父のかつての部下、アストラル前社員ユーダイクスと再会した時の彼の姿勢。
個性的な社員たちを惹きつけ、引っ張っていくだけの気概を、改めて先達に見せることができたのではないでしょうか。

此度、敢然と世界の魔法使いの七割が加盟するという<協会>に敵対してみせた結社<螺旋の蛇>。
結社と協会の間に挟まれ、自分たちの力の足らなさを痛感させられた<アストラル>の面々。
だが、前回のオルトヴィーンという新戦力の加入に加えて、今回はユーダイクスとラピスのように先代社長の失踪とともに社を離れていた協力無比な魔法使いたちが戻ってくるような兆候も見え始めている。無残な敗北を乗り越えることで、<アストラル>は更なる力を得ようとしているのか。
その一方で、協会副代表の不吉な忠告。猫屋敷が漏らした、黒羽への言葉から、<アストラル>がバラバラになるような未来を予感させるような伏線も配置されていて。

なんにしろ、恋にしても陰謀にしても手に汗握る燃える展開が待っていそうです。
わくわく。

………今、ふと思ったんですけど、オルトヴィーンって男の子ですよね? 女の子じゃなかったですよね? 大丈夫ですよね?
 いや、あんまりにもすごいヒロインフラッグ立てまくってるんで、だんだん…ねえ?

舞-HiME★DESTINY 〜龍の巫女〜 プリズン・キャスト  

舞-HiME★DESTINY ~龍の巫女~ プリズン・キャスト (HJ文庫 い 1-1-1)

【舞-HiME★DESTINY ~龍の巫女~ プリズン・キャスト】 伊吹秀明/目黒三吉 HJ文庫


テレビ本放送が終わったものの、なおもOVAなどで展開を続けている『舞-乙HiME』。だがしかし。私が好きなのはその前、前。『舞-HiME』シリーズの方なのです。一番好きなのはゲーム版なんですけどね。久我なつきなんですけどね。
そんな私ですので、既に完全に終了しました、みたいな雰囲気の舞-HiMEに、舞-乙HiMEがなおも世界を広げているということもあり、寂しい思いを抱いておりました。
そんな折、HJ文庫の発売予定にこの本を発見したのであります。
いや、最初はよく確認もせず舞-乙HiMEの小説か、と適当にスルーしてたんですけどw
でもよくよく見ると、乙がない。乙がないんです。
しかもディスティニー。続編か? 本編の続編か番外編なのか?
舞-HiMEの小説といえば、徳間からなんか出てた気がしますが、もー覚えてないのでそれはそれで置いておくとして。
こっちの舞-HiMEの著者はといえば、久々にその名前を見ましたよ伊吹秀明氏。あの『氷山空母を撃沈せよ』の……と言ってもあれか、わからんか。『出撃! 猫耳戦車隊』や『星方遊撃隊エンジェルリンクス』の著者さんです。この人の本を見るのも本当に久しぶりだ。『天空魔弾』以来? ライトノベルだと五年以上前になるんじゃないだろうか。本出したの。
猫耳戦車隊とかエンジェルリンクスのファンだった身としては、新作は嬉しい限り。しかもそれが舞-HiMEの小説ともなればなおさらのこと。
勇んで手に取ってみました。
ふむふむ。どうやら主人公はまったくの新キャラ? 舞台はやっぱり風華学園みたいで……あれ? おや? はえ?

……おおおおええええ!?

し、しずるさんが。しずるさんが……日本刀で防弾仕様車を真っ二つにーーーっ!?
待て待て待て待て。確かにしずるさんは生徒会長で得体のしれないところがあって大人顔負けの政治力や人脈を駆使してはりましたけど、
暴力団の組ひとつ、だんぴら一本で壊滅させるようなことをしはるような人じゃなかったですよ!?

え? あれ? 学園の所在地、北海道? 風華学園って瀬戸内じゃなかったでしたっけ? でっかい橋がかかった島にある学園で。
え? Miko? HiMEじゃなくて?
しかも、学園の生徒全員!? 
ま、まさか、ちょ、超能力学園Zですかーー!?(あらゆる意味で違う)

 
舞-HiMEじゃねえーーーっ!!

やられた。あらすじも何も見んと読み始めたから、本気で途中まで気付かなかった(笑
これ、舞-乙HiMEとはまた違う、舞-HiMEの別世界ものですわ。
でも、鴇羽姉弟が出ていない以外は、ほぼキャラクター配置は舞-HiMEと同等。あと、登場してないのは命、アリッサ、深優、楯あたりか。
我らが久我なつきは、なつきらしくクールを気取って色々と失敗してる舞-HiMEの頃のなつきだ。いや、こっちのなつきは舞-HiMEの時ほど過去に背負ってるものはないようなので、わりと気楽な立場なのかあれよりも深刻さはなく我儘度や傍若無人度、愛嬌はアップしてるかも。マヨラーって(笑
意外だったのは、なつきがしずると敵対してるあたりですか。いや、しずるは相変わらずなつき好き好きなんですが。

一部の人が、えらい黒化しちゃってて、本当ならそういう場面じゃないんですけど、ラストに正体が明らかになったとき、思わず吹いた(笑
いや、ほんとに吹くところじゃないんですけど。たぶん、この娘の本性ってこうなんだ、きっと。舞-HiMEでも舞-乙HiMEでも、こっちのこの娘みたいな展開を迎えたら、こんな風に黒化するんだ。
…怖いよ!!

章ごとに差し込まれてる四コマ漫画が秀逸。この小説での各キャラが上手くディフォルメ化がなされてて笑ったw

舞-HiMEの続編どころか、まったく別の新シリーズという予想外の奇襲を食らったわけですが、そんなのを忘れさせてくれるぐらい面白かったです。まだ、導入編という感じで主人公の真夜の秘密、学園側の目論見も明らかではなく、それに対するしずるやなつきたち生徒の動向も予想がつかないのですが、舞台の幕が開けたって感じで盛り上がってきた、というところなので、次の巻がなかなか楽しみ。
締め方もかつての幼馴染同士の死闘を予感させ、親しい者同士が命をかけて相打つという舞-HiMEの根幹設定をこのシリーズもきっちり踏襲しているようなので、その点でも安心設計。できれば、互いの大事なもの、というのがもっと見えてくればより舞-HiMEらしくていいんですけど。

個人的に嬉しかった点。
武田くんがちゃんと登場してくれてたところ(笑
武田くんがちゃんとなつきにちょっかいかけて返り討ちにあってたところ(笑
がんばれ、武田。
 
12月3日

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