書籍感想(2008〜

迷宮街クロニクル 1.生還まで何マイル?5   

迷宮街クロニクル1 生還まで何マイル? (GA文庫)

【迷宮街クロニクル 1.生還まで何マイル?】 林亮介/津雪 GA文庫

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和風Wizard純情派のタイトルでウェブ上にて連載されていた現代版ウィザードリィ小説の書籍化された作品です。
自分、これ連載時にも読んでて、同人誌としてだったかな。通販で出された時も買ったんですよね。モノは、部屋の魔窟のどこかに埋もれてますけど。記憶している限りではわりと表層の方じゃなかったかな。捜したら多分見つかるだろうけど。

うん、でこうして久々に読み返したわけなんですけど、やっぱり面白いなあ。とびっきりに面白い。界隈でも徐々に評判になってきているようですけど、それに値する読み応えのある作品であることは間違いないです。
さすがに加筆修正箇所まではわかんないなあ。ところどころ、こんなシーンとか会話あったっけ、と感じる所はあったわけですけど。
そもそも一日に三千万近い売上があがる、というのがとんでもないよなあ。探索者が持ち帰った迷宮内の怪物の死体から抽出される化学物質などが非常に高価だったり地上では生成できないまったく未知のものだったりして、それらが商社に買い上げられて利益になってる、というんだけど。単純計算で年間百憶ですよ? 全体的にどうなってるんだ?
と、そんな迷宮街探索事業団や契約を結んでいる商社などの話も入ってくるのですが、個人的にこの商社の新支店長として赴任してくる後藤さんの婚約者の人が好きなんですよね。この一巻ではその性癖というか好みについてはさほど露呈していないんですが、この二人の話、面白いんですよ〜(笑

読んでて特徴的なのが、やはり探索者たちの死生観。生き死にの軽さ重さでいうのなら、戦地なども同じなのだろうけど。やっぱり自分から望んで死亡率14パーセントの場所に飛び込んでくる人達と言うのはどこかしら独特のものがあって、そういう人たちが日本の中で日常の中で生きている人たちとそれほど距離のない場所に混ざるように存在している、という妙な感覚。相互の違和感が、独特なんですよね。
同じ生き死にを生業としている兵士とも、また違うわけです。傭兵ともちと違うんじゃないだろうか。まさしくファンタジーでいうところの冒険者、というべきか。ただ、何でも屋的側面を持って色々な依頼をこなしていく冒険者と違って、この探索者は迷宮に巣食う怪物たちを殺すことに特化しているので、やはり別の存在か。
んで、どこか読んでて冷や水を浴びせられるような感覚を味わう。漫画やライトノベル、実写の映画でもいいや。とにかく戦闘モノに慣れ親しんでいるほど、この作品で描かれるあっけない死は、ぞっとさせられるものなんじゃないだろうか。人って、どれだけ鍛えても強くなっても、死ぬときはこんなにあっけないものなのか。こんなに人は簡単に死んでしまうのか。作中で主人公の真壁が最初の方で言ってることだけど、現実には人間、どれだけレベルがあがったってHPはあがんないわけですよ。転んだって、ウチどころが悪ければそれだけで死ぬ。
そして、この作品の戦いの舞台は、いつどこから敵が襲ってくるかもわからない洞窟迷宮の中。コンディションだって一定じゃないし、人間生きてたらメンタル的な変動だって色々あるでしょう。運不運も見逃せない要素。様々な因子が、どれほど鍛えた人でも容易に死の罠に足を踏み入れさせてしまう。
記憶が確かなら、この作品、ウェブ連載時には、迷宮に潜るたびにあらゆるキャラクターに対して、Javaで生死判定を下していたんですよね。2パーセントだったかな、よく覚えてないんだけど。
もちろん、主人公の真壁やヒロイン格の碧ですら死んでしまう可能性があるわけで。群像劇として卓抜とした人間模様を描くこの作品、長く続けば続くほど魅力的なキャラに出会い、はまるわけですけど、そうした人たちが唐突に帰ってこないかもしれない展開が待っているかもしれない。
あの連載を追っている時のドキドキ感は、ちょっと忘れられないなあ。

なんにせよ、これからさらに人間関係が複雑に絡み合い、迷宮探索という地獄に身を置くが故の因業、心の変転、人情の機微が鮮やかに描かれていき、さらに面白くなっていくので、続きはぜひぜひ出していただきたいところ。これからが本番なんだから。
しかし、真壁くん。鈴美に顔はあんまり、と言われてたけど、イラスト見るとほんとに朴訥とした顔だなあ(苦笑
笠置町姉妹のビジュアルは、素晴らしいの一言です。雪姐も、あの最初の挿絵の手前の人がそうなら、イメージ通りか。
ちょっと違ったのは後藤さんか。私はもっと痩身の剃刀みたいなヤクザの幹部のイメージを持ってたので、ああそっちなのか、と。

一連の戦闘シーンを見ていて深く思ったこと。ヘルメットは必須装備だ。

翼の帰る処(上)5   

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)

【翼の帰る処(上)】 妹尾ゆふ子/ことき 幻狼ファンタジアノベルス

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これはまたべらぼうに面白かったですよ!!

派閥争いに巻き込まれ、帝国領内でも放置区などと呼ばれている辺境の地・北嶺へと左遷されてしまった主人公のヤエト、三十路過ぎ。でも、この人、根っから出世に興味などなく、左遷されたことすら悠々自適に過ごせると喜ぶくらい。もともと、幼少の頃から病弱で長く生きられないと言われてきたからか、俗世に執着が薄く、隠居したいと公言してはばからない。実際、かなりの虚弱体質で、作中でも階段の上り下りだけで体調を崩したり、ちょっと無理をするとすぐに顔色を悪くして熱を出すわ吐くわ倒れるわと、フラフラしっぱなし。
そんな悠々自適の隠居生活を夢見て北の地に尚書官として赴任したヤエトでしたが、何の因果か直後に皇帝の末娘である僅か14歳の皇女殿下が北嶺の太守として赴任してきて、北嶺の地で唯一地元の人間ではなく、帝国中枢から派遣されてきた官僚だったヤエトが、太守の副官に任命され、望まぬ栄達を得てしまう。
以降、ヤエトのもとには気位の高い皇女殿下と帝国騎士団、純朴で思慮に欠けた北嶺の民が巻き起こす問題の数々が、一手に押し寄せて来る羽目に。
内心面倒くさい、知るか馬鹿、などとため息をついたりブチ切れたりしながら、勝気な上司と考え無しの部下に挟まれ、気苦労の絶えないこのまま過労死しかねないヤエトの明日はどっちだ、的なお話(笑

とはいえ、出世願望のないヤエトにある意味怖いものはないので、本来なら雲上の存在である皇女に対してもズケズケと直言して憚らず、蛮族と言っても過言ではない北嶺の民に対しても、怯むことなく言うべきことはきっちりと言い切る恐れ知らずでもあるわけで。ルービン騎士団長いわく、無駄なところで怖いもの知らず、なんですよね。
その上、面倒くさいとか、厄介事には関わりたくない、と常に陰気くさく根暗そうに鬱々と内心愚痴をこぼしまくってるのに、なんだかんだと真面目に役目を果たし、持ちこまれる問題を片付けていくものだから、結局のところ上役からも部下からも信頼されて、さらに頼られていき仕事が増えるはめに。本人の希望とは裏腹にw

ただ、ヤエト本人が思っているほど、彼の立場は不幸でも悲惨でもないんですよね。皇女は多少傲慢で人の言うことに耳を貸そうとしない人だけど、理を以って説けば唇をとがらせながらもしっかりと聞き届けなくては済ませない明晰さ、聡明さを持っているし、太守としての責任を果たそうという気概を持った立派な為政者としての魂を持っている。
北嶺の民も、小難しいことは理解できなくても、純朴であるということは素直でもあるということ。辛抱強く付き合っていけばちゃんと応えてくれる人々でもある。いきなり下級官吏から太守の副官なんて出世をしてしまったにも関わらず、皇女付きの騎士団長ルービンがヤエトを蔑ろにすることなく、過去彼が学生時代にヤエトに負い目があるせいもあるんだろうけど、色々と恩師として尊重してくれるから、変な妨害も入ることもなく。
本人が不満に思っているほどには、決して悪くない環境なんですよね。むしろ、非常にやりやすい環境なんじゃないだろうか。
中間管理職の悲哀がひしひしと伝わってくるヤエトの内面だけど、あんた、上司も部下もかなりあなたに気を使ってますよ?(苦笑
実際、皇女や北嶺の民から見たヤエトは、これまた扱いずらい色々と大変な部下であり上司だと思いますよ。
特に皇女。彼女のヤエトへの複雑な思いは、可哀想なくらい。彼女はヤエトの人格、能力を見極め、ちゃんと信頼し、この地でもっとも頼りにしたい人物である、と思っているのに、当のヤエトときたら自分はとっとと隠居してしまいたいです、なんて言って憚らない。皇女様からしたらたまったもんじゃないでしょう。絶大な信頼を置き、自分の身命をすら預けたい、と思ってる相手が、対して自分に関心を抱いている様子もなく、心の底から忠誠を誓ってくれる様子もなく、暖簾に腕押し糠に釘、ってな感じなんですから。内心、忸怩たるものがあるんじゃないでしょうか。
そのくせ、しっかり仕事はこなし、自分に諫言して間違いを正し、問題が発生すればさっさと片付け、挙句に人並み外れた耐久力のなさからぶっ倒れる。理不尽に八つ当たりする事すらできないんですから。
ヤエト視点で話は進むんですけど、中盤越えたあたりから皇女さまの方が逆に可哀想になってきましたよ(苦笑
ある意味、ヤエトの方が傍若無人ですよ?

北嶺に伝わる伝説と皇族にもまつわる恩寵の力。北嶺の地に集められた人々の顔ぶれに符号する関連性。裏では妙な陰謀だか、思惑だかが進んでいるようないないような、怪しい気配を醸し出されているわけで、人間関係だけでなくそちらの方もなかなか目を離せなくなりそうな展開に、なりそうなならなさそうな(w

とりあえず、皇女殿下がこのやる気のないへそ曲がりの虚弱三十路男を、見事に心服させられるのか。次の巻が楽しみで仕方ありませんな!
これ、たった二巻で終わるのが実にもった無いですよ。

<本の姫>は謳う 45   

〈本の姫〉は謳う 4 (4) (C・NovelsFantasia た 3-5)

【<本の姫>は謳う 4】 多崎礼/山本ヤマト C★NOVELSファンタジア

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クライマックスに入ってから、もう泣いた泣いた。純粋に素晴らしい物語を目の当たりにした感動だけで、これだけ泣けたのっていつ以来だろう。
デビュー作の【煌夜祭】でもそうだったけど、多崎礼先生の語り部としての力量は常軌を逸してる。キャラクターはそれぞれ魅力的だけど、図抜けているという程じゃないんですよね。文章も決して特徴的でも芸術的に際立っているわけでもない。ストーリーもどうだろう。眼のさめるようなとてつもないもの、というわけでもなかったと思う。
だけど、この人の手によって綴りあげられたこの作品は、【物語】という在り様において、一つの奇跡のようなものなんじゃないだろうか。
とにかく、完成度が半端ない。それでいて人工物の匂いがまるでしない。人の手が加わっていないにも関わらず、完璧な調和を得ている生態系だとか、遺伝子の螺旋構図だとか。そういう自然な完全性。だいたい、この手の構成美を突きつめた作品って、窮屈さが垣間見えてしまうものなんだけど、この物語にはそれが皆無。

これは後から考えてみるなら、定められた運命の上を走り抜ける物語だったのかもしれない。けど、読み終えすべての真実が明らかになったあとですら、そんな感動が間違っているものだと確信は揺らがない。
過去は既に終わってしまい変えようのないもの。過去と現在と未来は断絶し、常に一方方向に流れ落ちていくしかないモノ。
そんな認識を、現在において綴られるアンガスと姫の旅。過去の中のアゼザルとリバティの戦いが、終極に結実していくその物語が、粉々に打破してくれた。
過去は未来に導きを残し、未来は過去に希望をもたらす。
過去の物語と未来の物語は並列として存在し、過去が託した祈りを未来が受け取り、その未来が果たした行動によって過去が変わる。
そう、変わったのだ。
観測されていた悲劇と滅亡は、アンガスと愉快な仲間たち(涙)の生きざまによって覆され、絶望の淵に終わるはずだった過去の物語は祝福を得る事となる。
時間の概念からも解き放たれた、これはきっと本当の自由を勝ち取る物語。その奇跡的な調和のとれた、美しく素晴らしい物語に、今もなお感動がおさまらない。泣けてくる。

素敵な時間でした。素敵な出会いでした。
アンガス、セラ、ジョニー。姫。アゼザル。クロウ。その他にもこの物語に生きていたすべての人々の幸いを願います。
そして、逝ってしまった多くの大切な人々の安らかな眠りと夢を願いつつ。

大傑作でした。

烙印の紋章 2.陰謀の都を竜は駆ける4   

烙印の紋章 2 (2) (電撃文庫 す 3-16)

【烙印の紋章 2.陰謀の都を竜は駆ける】 杉原智則/3 電撃文庫

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なーんか、読んでる間中、違和感と言うか妙な感覚に苛まれていたんですよね、この作品。感想書くにあたって色々と見直していたら、なんとなくわかってきた。
この作品、奴隷剣士が不慮の事故から死んでしまった帝国の皇子の身代わりに仕立て上げられ、その立場を利用して家族を殺された自身の復讐、奴隷剣士としての悲惨な境遇への怨念を晴らさんとする物語なんですけど。
王道的には、こうした高貴な血筋の身代わりになった主人公には、事情を全部知りながら味方になってくれるブレインが大概いるもんなんですよね。
ところが、この物語の主人公オルバの周りには、そうした頭脳労働を担当してくれる味方が一人もいないもんだから、策を巡らすのも敵方が仕掛けてきた陰謀を回避する手段を講じるのも、全部オルバ一人が手配し、手を回し、情報を集め、分析し、作戦を講じ、準備を整えなければならないわけです。
大変だよ!(笑
考えてみるとこのオルバ、頭脳労働担当だけじゃなく、まともに身近な所に味方がいないんですよ。同じ奴隷剣士仲間の事情を知っているやつは何人かいるものの、そいつらはあくまで彼の剣となって戦う立場の連中で、決して同志でもなんでもない。本当なら、もっと近しい運命共同体というべき関係にもなれるだろうけど、この二巻にはほとんど登場すらしない。
オルバはあくまで一人なのである。

思えば……なんでかこの杉原智則という人の書く物語の主人公は、みんな孤独なんですよね。過去の作品を振り返って見ても、【てのひらのエネミー】など、ヒロインですら主人公の置かれた立場もあり様も理解せず、共感せず、同じ道を歩めず、そもそも知りすらせず、すれ違って行くわけです。
この物語でもオルバはひたすらに孤独。本来なら彼を利用する立場である貴族のおっさんは、どう考えても三下で、役者不足。皇子が死んだことを秘匿して独断でオルバを身代わりに添えつけるなどという、ばれたら一族郎党皆殺しにされかねない危険な橋を渡っておきながら、具体的な動きに出る事もせず、ぐだぐだと夢想に耽っているばかり。その上、オルバに対してまったく手綱を引けてないあたり、まったく愚物としか言いようがない。
この二巻で登場したパーシルに秘密を打ち明け、味方に引きずり込んだら頼もしいことこの上なかっただろうに、このオルバは何を考えてるのか自分が皇子の影武者だという事実を伏せたまま、首根っこを押さえる形で従えるという挙に出ている。
自分に自信がないのだろうか。
この巻では、皇子としての自分と奴隷剣士としての自分の考え方、有り様がそれぞれの立場で考え事を巡らすたびに乖離が目立ちはじめ、オルバは果たして自分はいったい何者として動いているのかがわからなくなり、アイデンティティがぐらつき始めている。敵方の陰謀を阻止するのは何のためなのか。帝国を恨み憎んでいる自分が、結果的に帝国や貴族どもを助けるはめになっていることに懊悩し、かつての自分と同じ奴隷たちを仲間としてではなく手ごまとして見ている自分を嫌悪するオルバ。
自分の在り様に迷いが生じている今のオルバには、パーシルたちに素直に自分を曝け出すことができなかったのかもしれない。

そんな彼の指針となるかもしれないのは、やはりヒロインであるビリーナなのだろう。腐った貴族たちと違う、孤高で誇り高く、自分を取り巻く境遇や周りの目に屈することなく、戦い続ける幼い姫君。
その姿に反発と共感、憧憬という複雑な感情を抱きながら、いつしか彼女の存在を無視できなくなっている彼の進む道を、いつか彼女が照らし出してくれることがあるのだろうか。復讐と怨念のみで突き進む道は無明の修羅道でしかなく、彼が皇子だの奴隷剣士だのという身の上に拘らず、ただのオルバとして胸を張って戦える道があるのだとしたら、きっと彼女を守るための戦いなのだろうから、出来ればいつか、彼女と同じ道を進み、同じものを見ることが出来る場面がくればいいと願うばかり。
でも、これ書いてるのは杉原智則さんだからなあ(苦笑

ゼペットの娘たち 25   

ゼペットの娘たち 2 (2) (電撃文庫 み 11-4)

【ゼペットの娘たち 2】 三木遊泳/宮田筝治 電撃文庫

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Marvelous!!

ああ、素晴らしい。恍惚となるこの多幸感。幸せ麻薬が脳内からドパドパ排出されてくる。
素敵に最高♪ 
この作品に出てくる人々は、みんな隣人を愛する人々なんですよね。
たとえば、主人公のサツキ・クガ。こいつは、どうしようもないダメ人間です。ダメ人間って言っても、人格的に歪んでいたりするわけではなく、単純に機鋼人形師という自身の仕事に対する偏愛っぷりが度を越してしまって、ワーカーホリックとか仕事が趣味というレベルをすら越えて、仕事をすることが悦楽とか快楽とか異常性癖と呼んだ方がいいんじゃないだろうか、という段階にまで至ってしまっているような人間で、だから仕事に関すること以外は対人能力・生活能力・自己保存本能に至るまでまるで人並み以下。
機鋼人形師としての技以外は、本当に何もできないダメ人間なわけです。
だけど、彼の故郷の人間、彼が新たに住むことになった街で知り合った人々は、そんな彼のダメな部分をも含めてサツキという少年を愛し、慈しみ、見守っています。
サツキは、人間関係の機微なんかこれっぽっちも分からない野郎なので、自分がどれほど自分の周りの人々から見守られ、助けられてるかなんて、さっぱり気づいていない大バカ野郎ですが、彼は彼なりに真摯な仕事振りと責任感、実直な態度で周りの人間たちが惜しみなく与えてくれる愛情と信頼に応えているんですよね。ほんと、自分のことですらろくに面倒見れない少年ですけど、ついついみんなが手を貸したり、助けたくなったり、素直に面倒見てやりたいと思ってしまう、いい子なんですよ。
ダメ人間だけどw
トルネードが彼のこと、変態変態って言ってるけど、今回の不気味な態度みてると、確かに変人を通り越して変態だわなあww

そんな彼を慕うハリケーンは、前途多難だわ。まだまだ生まれたばかりで精神的に幼い部分の多い彼女だけど、そんな彼女の真っ直ぐな想いはあのサツキでは、まったく届かないわけで。
ハリケーンがメキメキと精神的に成長して行っているのは、サツキが相手だからなんじゃないだろうか。分かりやすいくらい純真なハリケーンの心の機微、それを察してくれる相手に対して想いを寄せるなら、ハリケーンも苦労することもないだろうから、特に成長する必要もないんですよね。でも、サツキには上手く気持ちが伝わらない。なにもわかってくれないわけじゃないんだけど、肝心なところは通じなくてもどかしい。幼いハリケーンにとっては、自分の気持ちというものを正確に把握し理解しているわけでもなくて、そうした曖昧な部分を察してくれない人を相手にしている以上、必要以上に自分の内面、他者との相対性、世界における自分という存在の在りようについてまで、想いを馳せないといけないわけで、それが必然的にハリケーンの内面的成長を促す結果を導いているように見える。
人間でも人形でも、苦労させられる相手が身近にいると否応なく成長しないといけないってことだわな。願わくばトルネードみたいにならないように、今の素直な彼女のまま成長してほしいところだけど。でも、あれが相手だと多少は捻くれてしまうかなあ(笑

今回、ポーっと見ていて一番素敵な関係に見えたのが、エレガンテとレイン・ミラーだったのは自分でも意外だったかも。
レインは人形の性別は特に意味を持たないみたいな認識をしているみたいだけど、エレガンテがレインに対して抱いている感情って、きっと男性へのそれ、だよなあ。ハリケーンと同じくエレガンテも生まれたばかりの人形だから、自分の感情に対して明確な定義づけは行っていないようですけど。
レイン・ミラーとエレガンテ。機鋼人形同士の不思議な共生関係。第五話では、機鋼人形のストリームと人間のレグというカップル(カップルだよね、あれはどうしようもなく)の、恥ずかしくなるような初々しい関係を見せられているだけに、余計にこの二人の不思議な関係は目についたのかも。

そんで第6話は、ニコ・メイビスのお話。
この人、男装して男の言葉使ってるけど、根っこは思いっきり女の子だなあ、と祖父への捨て台詞見て認識を新たに。
だから、女としての彼女は決してニコは否定しているわけじゃないと思うのよね。仕事柄、伏せているだけで。彼女不器用だから、両立できなさそうだから。
だから、サツキが心奪われてしまった女のニコは、決して幻ではなく……。
仕事しか頭になかったサツキの中に芽生えた想い。ニコも、屋敷に彼を引っ張っていったあたり、決して意識していないわけでもなさそうで。
その辺も、面白くなってきそう。

ああ、それにしても素晴らしかった。最高でした♪

イスカリオテ4   

イスカリオテ (電撃文庫 さ 10-5)

【イスカリオテ】 三田誠/岸和田ロビン 電撃文庫

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獣<ベスティア>というとついつい思い出してしまうのはサンホラの【沈んだ歌姫】なわけですけど。
これって調べてみると、イタリア語みたいですけど。
さて、本作。【レンタルマギカ】に引き続き、この電撃文庫でも三田誠氏の渾身の作品が投入されてきたようで。この人、ほんとに面白い本書くようになったなあ。以前はもう少し野暮ったいイメージがあったんだけど、レンタルマギカ書いて、中盤すぎたあたりからなんか全体にガチンと階梯があがった気がする。
本作も、第一巻からこれでもかと分かりやすく鮮烈な要素を大量投入してきていて、手ぐすね引いて全力投球する気満々というのが如実に伝わってくるわけで、これは読んでるこちらもテンション上がらざるを得ない。
生きるため、自由を得るために、かつての聖戦の英雄の偽物を演じるはめになった主人公。ヒロインは出自に謎を秘めた人形の少女に、災厄と罪をその身に詰め込みながら気高く戦う健気な娘。どれもが悲劇と惨劇をまき散らす爆弾を内に秘め、嘘と虚構に身を固めながら、それでも誰かのために戦うことを選んでしまう。その選択までもすら悲劇への直滑降かもしれないと。
特に、朱鷺頭玻璃の立ち位置はかなり特殊だ。てっきり彼女が持っている秘密は、彼女本人も知らずに時限爆弾のように仕込まれ続けるものだと思いきや、本人とともに周囲の人間にとっても周知の事実になるとは。
ただ、その事実を主人公イザヤが知ってしまってことは、彼が自分の正体を何としてでも隠さないといけないという強迫観念にもつながるわけで。なにしろ、彼が偽物という事実は間違いなく、彼女が犯した罪に繋がってしまうわけで。破綻は目に見えてるもんなあ。
ただ、本当にイザヤの本物がどうなったかはわかんないんだよなあ。死んだってことになってるけど、王道路線からすると直通でラスボス路線まっしぐら、というパターンだし。でも、そうなるとラストでイザヤが見たビジョンが矛盾となってくる。いや、獣の性質からするとそこは問題にならないんだろうけど、此方も偽物、あちらも偽物じゃ微妙に盛り上がらない。やはり、本物が敵に回った方が物語的にも盛り上がり、偽物が本物となる嚆矢となるモノだし。
しかし、今のところメインヒロインはノウェムの方だわなあ。兵器にして人形。人間ではない存在、と基本的な認識はそのままに、惜しげもないそれらしくない仕草や動向の大量投入。これも、自動人形というキャラクターの王道的な魅せ方のはずだけど、アグレッシブだ。使い方が非常にアグレッシブ、その上に巧妙。この辺がヒロインの描き方がやたら上手くなったなあ、と感動してしまうところ。
導入編ということで、世界観や敵の存在、戦いの在り様、キャラクターなど見せるべき部分がたくさんあったので、全体的に動的でアクション色強めの話となってるけど、第一巻だからそれも常道。あとは人間関係をじっくり熟成させていったら一気に作品の魅力が起爆するだろうから、この人は激動の中での急進的な感情の接近もさることながら、日常のまったりとした話で人間関係をさらりじっくりと描く話も得意なはずなので、次あたりはその辺も期待。緩急自在を期待する。

ダブルブリッド Drop Blood3   

ダブルブリッドDrop Blood (電撃文庫 な 7-12)

【ダブルブリッド Drop Blood】 中村恵里加/たけひと 電撃文庫

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本編は前の10巻で完膚なきまでに完結しきっているので、これは短編集。
なんだけど。うーん。これはこれは。
確かに、片倉優樹というダブルブリッドの女性の人生は、10巻で余談を挟む余地がないほど完結しきっていたわけですけど、よく考えたら残された山崎太一郎の結末が残っていたわけだ。
この本、出すに至ったのはやはりそこを書き切らないとこの【ダブルブリッド】という作品が終らないと思ったからなのかなあ。
その太一郎の物語。「続いた世界のある顛末」は、太一郎が自分に後始末をつける話、としか言いようがなく。
優樹の去った後の世界で、自分がしでかしたことの大きさ、残酷さ、罪深さを、未知をはじめとした同じく残されたものたちの悲嘆、憎悪、感慨を目の当たりにしながら噛み締める太一郎。
彼は太田の言うように変わったんだろう。実際、あの他人の物言いに耳を貸さない傲然とした態度は鳴りをひそめ、自らを振り返る思慮を、耐えきれない痛みと人と言う在り様を失うことで身に着けざるを得なかったんだろうけど。でも、優樹の残した言葉に従い、自分の残った生に対するスタンスを決意し揺らがないその揺るぎなさ、自己の在り様の不動さ、というのは兇人と化す前の彼と遜色ないわけで、その辺はやはり太一郎は太一郎なんだな、と感慨深く。いや、その揺るぎなさとなる根拠となる部分が、以前とは比べ物にならないくらいに深く、広いものになっているという意味では、やはり別物なのか。
ただ、底が浅く、視野の狭いあの揺るぎなさは、他人に甘えるための、他人と繋がるための部分でもあったわけで、その意味では今の彼はやはりとてつもなく孤独で寂しく、哀しく強い。
優樹さんは、優しいけどやっぱり太一郎くんには厳しかったということだね。
彼女が人としてではなく、先達としてではなく、一人の女性として太一郎に対していたらどうなっていたんだろうとふと思う。
結局、太一郎が兇人と化していた頃、彼女もまた様々な要因から片倉優樹という自己を半ば喪失していたから、太一郎と自分との関係性に対して深く思慮をめぐらす機会はとうとう訪れることなく、物語は決定的な場面まで進行してしまったわけだけど。
答えの見えないIFに対して、ややも想いを巡らす。



「Dead or Alive」
「Momentary Happiness」
「汝の隣人は燃えているか」


太田、安藤さんと虎司、夏樹のお話。
これ単体でも面白いけど、上の本編後の話を読み終えた後此方の短編を思い返すと、色々違う感想も出てくるわけで。
安藤は幸せだろうし、虎司も今は今でいいんだろうけど。いつか安藤が死んだあと、虎司はどうなるんだろうね。
虎司は、色々と二人の関係について考え始めてる。今まで考えることなんてしない生物だったのに。その思慮は、やがてくる別離に対して彼に気構えを得ることを許すかもしれないけど、それ以前に安藤に対する食欲と愛情がイコールとなる現状に対して、ただ我慢していればよかった今と違う、深い苦悩を抱くことを招く結果を引き寄せてしまうかもしれない。
虎司はただの獣から、人に近いものになろうとしているのかもしれないけど、それは彼をきっと苦しめるんだろうなあ。
ただ、その苦しみは彼が今まで知らなかった幸せというものを伴うのだろうけど。

その虎司より、生まれた年月からするとさらに子供な夏樹さん。彼女が、お隣さんの名前、覚えようという意思があったことに、なんか妙な感動があった。あれは、お隣さんからの一方的な好意の素通りじゃなく、ちゃんと夏樹もあの二人に対して良い感情を抱いていたんだなあ、と。
もっと、人間と言う存在に対して無関心だと思っていたので。
この娘は生まれたてだけど、ある意味虎司や太田よりもよほど人間と上手く付き合えているように見える。それとも、生まれたてだからだろうか。

よく考えると不思議なもので、みんなの中でもっとも人間らしく、また人間とアヤカシの混血で、半分人間であるところの片倉優樹こそ、上の三人よりも人間と上手く付きあえてなかったのかなあ、と。子供だったころの片倉優樹の短編「こどもらしくないこどものはなし」「こどもらしくないこどもにすくわれたはなし」「こどもらしくないこどもとぶこつなおにのはなし」を読むと感じるわけだ。
お礼を言われた時の彼女の反応を見るとね、きっとやり様ってのはいくらでもあったんだろう。けど、この人は子供のころからだったんだね、ある種の達観に身を委ねてしまって、積極的に自分を取り巻いているものを打破しようという想いを抱かない人だったようで。
過去を気にせず、未来を期待せず、ただ現状をあるがままに受け入れる。
夏樹たちも今しか見ていないようだけど、それは未来を気にしていないからで、優樹は横目にじっと見続けていた気がするんですよね。人間と同じような価値観、感情がある癖に、人間という存在との違いに足を取られていた。たぶん、周り以上にそうした違いに拘ってたのは彼女本人なんでしょう。
彼女は死ぬまで生き抜いたかもしれないけど、全力で走り抜けたのかな。それがちょっと疑問で、哀しいような気に囚われています。
いや、これも確固とした一つの生きざまか。彼女はそれを選び、もう迷わなかったのだから、他人がどうこう言えるものではないのだろう。

ダンタリアンの書架 14   

ダンタリアンの書架1 (角川スニーカー文庫 123-21)

【ダンタリアンの書架 1】 三雲岳斗/Gユウスケ スニーカー文庫

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【幻書】と呼ばれる魔本を納める<ダンタリアンの書架>の管理者ダリアンと、書架を祖父から引き継いだ青年ヒューイを主人公に、<幻書>に魅入られた人間たちの末路をたどる短編連作集。
最近だと【付喪堂骨董店“不思議”取り扱います】シリーズみたいなタイプの話でしょうか。
ただ、付喪堂骨董店シリーズは<アンティーク>と呼ばれる不思議な道具に翻弄される人を、主人公たちは比較的積極的に助けようとしてますけど、此方のダリアンとヒューイは少しスタンスが違う風なんですよね。
【幻書】と呼ばれる魔本を管理、回収しているこの二人、実のところ幻書に魅入られ、持ち主が人としての境界を越えてしまうことを防ごうという意思がどうにも見受けられない。そもそも、幻書が危険な代物と知りながら、それが人の手に渡ることを阻止しようとしてすらいない。どころか、貸し出しすらしてるんですよね。その結果、相手がどうなるかはあんまり考慮しているように見えない。
かと言って、別にヒューイとダリアンが悪人かと言うとそういうわけでもなさそう。第二話『血統書』でダリアンがシェズに訴えかけた言葉を読むと、人としての当たり前の良心と優しさをこの子は持ってるように見えるのです。でも、そうした優しい心を差し向ける相手というのは、それに値すると見た相手にだけなんでしょうね。幻書に魅入られ境界を越えてしまうような人間は、所詮自業自得。悪いのは書ではなく、それを扱う人間の心の弱さ、と突き放している、というべきか。
ヒューイも、とりあえず資格を持たない人間が幻書を持ってたらえらいことになるから、回収はやっときましょうよ、というスタンスは取ってるけど、けっこう冷めてるように見えるんですよね。幻書そのものに対しても、危険物という認識はあるものの、邪悪なモノ、災厄を振りまく厄介なもの、という認識はなさそう。
わりと飄々とした優男で毒にも薬にもならないような人間に見えるけど、こいつも案外一癖二癖ありそうだなあ。

ダリアン、流し読みしてるとついつい、<ダンタリアンの書架>の名前の由来になった悪魔そのもののように考えてしまうところだったのですが、ヒューイとダリアンの馴れ初めの話である第四話を読んでると、どうやら違うみたいなんですよね。むしろ彼女、殷雷とか、というよりも四海獄と同じ系統の代物みたい。容姿風貌についても、ちゃんと東洋系という描写がなされてるし。
まあ、この性格が典型的な【翠星石】で(笑
言葉使いも、そうなんじゃないかな。彼女のこまっしゃくれたキャラが好きな人は、まずハマるでしょう。

時代背景は、おそらく第一次大戦直後の大英帝国。第五話で戦略爆撃機なんて単語が出てきてたので、一瞬混乱したものの、あの話も多分、ヒューイとダリアンが出てくる他の話と時系列的には同じ時代と思われます。
複葉機の双発爆撃機なんて、第二次大戦じゃほとんど使用されてないはずですし。王都爆撃云々という話が出てるので、多分ロンドン空襲のことなのではないかと。
この五話だけ、出てくる登場人物が違うんですけど、こちらサイドの登場人物から見ると、ヒューイたちって完全悪役なんですよね。
確かに、彼女にちゃんと書の危険性について注意もせず貸し与えた結果、あの惨劇が起こっていたのなら、どうしようもなくダリアンたちが悪いと言えてしまうわけで。
二編の断章も、それだけではよく意味が分からず、まだまだこの物語、浦に何が隠れているのか、その基本構造も見えてきていないんですよね。その意味ではこの一巻、まさしくプロローグでしかないのかも。

個人的には、ちょびっとしか出番のなかったカミラに、今後もっと絡んできて欲しいかなあ。ダリアンとヒューイのコンビはよく完成されてると思いますけど、それだけに引っかき回してくれる人がいると、二人の別の面白いところが見えてきそうなだけに。

スクランブル・ウィザード24   

スクランブル・ウィザード2 (HJ文庫 す 3-1-2)

【スクランブル・ウィザード2】 すえばしけん/かぼちゃ HJ文庫

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第一巻でも気になってたんだけど、ヒロインの月子。イラストだととても12歳には見えないんですよね。どうしても高校生以上に見えてしまう。新しく登場したもう一人も、中学生には見えん。胸とかw
や、胸はいいんだけど、お陰でどうにも本文読んでても認識が一致しなくて混乱気味。
先生と小学生というなかなかインパクトのある年齢差のカップリングなだけに、その辺の印象が薄れてしまって勿体ないんじゃないかなあ、と。

小学生がヒロインという作品ながら、中身の方は相変わらず死人がざくざく排出されるハードな展開。魔法士の中でも月子の複数施呪(マルチキャスティング)という能力が、どれほど特異で異端なものか、一巻ではまだよくわかっていなかったんだけど、今回その力の一端を見て納得。これは桁が違うわ。
言うなれば一人軍隊・ワンマンアーミー。限界施呪量がどれほどなのかまだ描写されてないけど、現段階で既に二百近い魔法の同時詠唱を可能としている以上、通常の魔法士数百人分の働きを一人で成し遂げてしまうという化け物であることは間違いないわけで。
しかもこの能力、単一の魔法の複数施呪だけじゃなく、複数の種類の魔法も同時に起動できるのだとしたら、その応用範囲たるやとんでもないことに。防御魔法と攻撃魔法、補助系魔法に索敵魔法。これら四種を同時に仕えるだけでもほぼ無敵状態だし。
その上、月子はこの能力完璧に使いこなしてるもんなあ。二百近い魔法をそれぞれ個別に精密制御した節があるし。
これは、十郎が彼女の能力を隠そうとするのも無理からぬこと。姉ちゃんのこともあるしねえ。ただ、隠ぺいするにしても月子に使用を控えさせているだけじゃあどうにもならんだろうし、何らかの根本的な対策を練らんことには、なにもしてないのと同じことになりますよ。
ただ、月子はまだまだ自分の力の危険性を正確に理解しているとは言い難く。そりゃ、12歳の子供だもんなあ。この歳にしては聡明だし、大好きな先生のいうことだから、健気に言うこと聞いてるけど。
しかし、この能力の強大さを知れば知るほど、同じ能力を有していた十郎の姉ちゃんへの、政府の酷使っぷりが理解できない。これだけの能力を持ってる魔法士を、果たして前線ですり潰すような使い方をするだろうか。しかも、身内を人質に取るような真似までして強制的に。
読んでる限り、魔法士というのは非常に希少で価値の在る存在のようだし、その魔法士の中でも特別な存在である人物を、こんな風に扱うとは……。別に戦時下にあるわけでもなし、国として切羽詰まってるわけでもなかろうに、こういう人材は優遇してなんぼのはずなんだがなあ。

その姉ちゃん、どうやら死亡したというのは偽装で生存は確定の模様。ただ、同じ境遇だった連中がことごとくヤバい道に足を踏み入れ、人としての在り様から足を踏み外しているのを見ると、彼女も果たしてどれほど人格的変容をきたしてしまっているのか。
真っ先に彼女を探しに行きたいであろう十郎だけど、その姉と同じ能力を持ってしまった月子にこれほど頼り切られては、この男も完全に板挟みだよなあ。姉を探しに行くということは、月子を見放すということだし。いかな相手が小学生とはいえ、あそこまで真っ向から告白されたらぞんざいには扱えない、変に律儀なところのありそうな男だし。
ただ、ロリコンの卦は一切なさそうだから、異性として扱われようと思うと月子の場合十年くらい我慢しなきゃならなさそうだけど。この男の場合、高校生でも対象にならなさそうだしw

能勢くんは、どうやらこの人も足踏み外しそうだなあ。最初から明らかにヤバい性格でしたけど。ただ、こういう危ない人が味方で居続けてくれるというのも、破裂寸前の爆弾を抱えてるみたいでなかなかスリリングで面白いと思うんですけど。

オウガにズームUP!3   

オウガにズームUP! (MF文庫 J ほ 1-4)

【オウガにズームUP!】 穂史賀雅也/シコルスキー MF文庫J

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ぐだぐだと現状にも彼女にも文句を言わず、ロリコンになりたいと考えている主人公は大変前向きです。花丸をあげよう。
これって、実際のところ積極的に相手――ククルのことを好きになりたいって思っていることですもんね。全然ククルに対して興味がなかったり、多少気になっていたり、という消極的なスタンスとは裏腹の、大変攻撃的、意欲的な態度だと見受けられます。

しかしまあ、前作でもそうだったけど、主人公のあのサバサバした性格は独特だよなあ。突然の不条理に慌ててたりパニックになったりしてるのは確かなんだけど、なんだかんだと物事受け入れちゃってるし。あんまりモノを考えてないようにも見えるんだけど、そうでもないんですよね。結構延々と内面描写ではグルグルとおかしな現状に思い悩んでる。ただ、悩むベクトルが人と違うんですよね。なんでこんなことになったんだろう、という過去への煩悶でも、これからどうしよう、という未来への不安でもなく、とりあえず結婚してしまったクルルに対して、どうしたらこの子に対して恋愛感情を抱けるようになるのだろう、というベクトルに悩みが向かってるわけで。しかも、悩んでいる割に打開策を巡らすわけでもなく、飄々と不可解な現状にそのまま乗っかっちゃってる。流されている、とも言えるんだけど、全然気にしてないといえばそう見えるんだよなあ。
不思議不思議。
ただ、漠然とロリコンだったらよかったのになあ、と思ってるあたり、暢気というか器が大きいというか。

ストーリー展開はちょっと苦労している雰囲気。サムライ族とか、ちょっとバタバタしすぎてて、どうなのかと。
変に手を広げずにククルとユージの二人の関係を掘り下げていった感じの話の方が見たいんだけどなあ。前作の素晴らしい恋愛譚の出来栄えを見てると、まだまだこれでは物足りないですよ?


ウィザーズ・ブレイン 察‥靴硫麩(上)4   

ウィザーズ・ブレイン 7上 (7) (電撃文庫 さ 5-11)

【ウィザーズ・ブレイン 察‥靴硫麩(上)】 三枝零一/純珪一 電撃文庫

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遂に物語も最終局面。これまで丹念に敷き詰めてきた伏線の数々が一気に花開き始める直前の総毛立つような雰囲気。大切に産み出し育ててきたキャラクターたちが雄飛しようと翼を羽ばたかせる、そんな胸踊らされる展開。
久しぶりにファンメイとエドが登場することで、遂にここ北極の地にメインキャラクター全員が集結。
永かったなあ。
ファンメイ、いったいどうなることかとずっと心配だったのだけれど、どうやらリチャード博士は上手いことやってくれたらしく。さすが先生、偉いよ偉いよ。実際、おかげで立ち場的にも偉くなってしまったみたいだけど、ファンメイもエドも思いのほか悪くない立場のようで。場合によったら実験対象みたいな酷い扱いも考えられただけに、研究員の人たちに可愛がられている様子が伺えて、良かったよかった。
しかし、この物語の魔法士たち。特にメインキャラクターとなるメンバーはその中でも特殊な力の持ち主なだけに、彼ら同士がぶつかった際は単純な戦闘能力の拮抗ではなく、どちらかというと能力同士の相性の問題になってくるんだなあ、とあのディーがまったくと言っていいほどファンメイに太刀打ちできなかった状況に認識を新たに。

んで、乙女ロードを驀進中なのがクレア。かわいいなあ、この娘かわいいなあ。さらっとヘイズと手なんか握っちゃってさ(笑
セラにしてもフィアにしても、純心な分あんまり照れってもんがないから、クレアのヘイズに対して悶々としたところを抑えきれない様子は、見ていて眼福以外の何者でもないんですよね。
色々と自分のこと以外の大事に目が行っているサクラや月夜と違って、クレアはそもそもが自分を縛りつけていたものから抜け出し自由の身になった立場だからか、自分の気持ちと付き合う余裕があるみたいだし。それが直截的に乙女な仕草やらに繋がってるんだろうけど。

さて、物語の方はこの巻で文字通り、終幕への幕開けとなった。最後の事件の開幕を告げる号砲。
お互いを認め合いながら、お互いの主張のために対立する子供たち。その最終的な目的は同じものであるはずなのに、そこに至る道筋である各々が選ぶ過程が、それぞれが同じ道を行く事を許さず剣を交える結論に彼らを導いている。
だが、その最終的な目的を一気に引き寄せられる道があるならば。誰もが一緒に、目的を遂げられる道程があるならば。
その道程――――天の回廊。世界を覆う秘密とともに、この巻でその道に続く扉が開かれたのかもしれない。

とにかっく、続きを早くしてくださいなw
また一年後とかは辛いなあ(苦笑

迷い猫オーバーラン! 拾ってなんていってないんだからね!!4   

迷い猫オーバーラン!―拾ってなんていってないんだからね!! (集英社スーパーダッシュ文庫 ま 1-1)

【迷い猫オーバーラン! 拾ってなんていってないんだからね!!】 松智洋/ぺこ スーパーダッシュ文庫

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うわっ、これは思いのほか強烈にハートを撃ち抜かれた、素敵なお話だった。
表紙絵のダンボールに描かれた文句。
拾ってなんていってないんだからね!!

これって、最後まで読んだあとだと単純なツンデレ文句のそれじゃなく、この作品の趣を端的かつ叙情的に表現した味のある文句に見えてくる不思議。
寂しさや孤独に打ち震えながらも、その臆病さから居場所を作れない迷い猫たちの真情だと考えるなら、あれって単なる文乃のセリフというんじゃなく、拾われ猫の希、主人公の巧、そしてヒロインの文乃全員に通じる文句になってくるんですよね。
そう考えると、これってラブコメっていうより家族モノなのかも。
いろんな人から受け入れられ、友達になり、家族になり、自分の居場所を見つける物語。

ヒロインの文乃がまた、可愛いんだ。
素直じゃないのか、不器用なのか、とにかく本当の気持ちとは裏腹の天の邪鬼なことしか言えない女の子。おかげで美人な容姿なのに、周りの人間からは攻撃的でちっと厄介な人間と思われてるんだけど、ただ、その辺を幼馴染の巧は全部ちゃんと理解してあげてるんですよね。どれが嘘で、どれが本当か。彼女が本当はどうして欲しいのかを、しっかり察してあげるわけです。
そんな通じ合ってるところは、幼馴染という関係の醍醐味だよなあ、と。
単純なツンデレじゃないんですよね。彼女がそういう性格になるには、巧の存在が深く作用していて、ある意味彼とのコミュニケーションを至上として生きてきたがために特化した人格形成と言えるのかも。
ツンツンすることがそのまま巧への甘えとなってるようにも見えるんですよね。
だからこそ、あの告白場面。
「……違う。大嫌い。巧のこと、大嫌い! 大好き!」

思わず口を突いて出た彼への本音が、彼女が作り上げてきたモノとぶつかって、あんな支離滅裂な叫びになったんじゃないでしょうか。
あのシーン、めちゃくちゃ好きなんだわ。
幼馴染って、お互い傍にいるのが自然と思える関係と言うけれど、兄弟のそれとは違って、あくまで他人なんですよね。それぞれがお互いに傍にいようと思い、コミュニケーションをとる努力をし続けなければ、案外簡単に疎遠になってしまうもののはず。
その意味では、巧と文乃の幼馴染の関係というのは、それぞれお互いを求めあい、理解しようとする努力によって維持された、ただ流されて続く腐れ縁とは一味違う、しっかりとした絆なんですよね。
だからこそ、あのシーンが映えるわけで。

家康や幸太郎との屈託ない友達関係。姉、乙女との大変な、でもあったかな家族関係。そして、お互いを大切にする文乃との幼馴染関係。
そこに新たに拾われてきた迷い猫の希。
ポッと心があったかくなる、素敵なお話でした。

ヒャッコ 45   

ヒャッコ 4 (Flex Comix)

【ヒャッコ 4】 カトウハルアキ(Flex Comix)

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4巻は一遍丸々夏休み期間中のお話〜〜。
相変わらず、徐々にだけどキャラクター増やしていくなあ。いや、増やしていくというか、主要メンバーの家族も描くことでそれぞれのキャラを掘り下げていってるのかな? 独楽っちの幼い弟妹たちへの面倒見の良さとか、冬馬の姉ちゃんのだらしなさとか。
なんにせよ、よつばとすら上回るような、何でもない日々なんだけど、これがやたらと楽しそうなんだよなあ、まったく。
面白い!
何気に狐と歩巳のエンカウント率が増えてて、んんんん? という感じだったのだけれど、三巻見直してみると、狐って初登場時から歩巳に一番接点あったんだったっけ。忘れてた。
歩巳って気が小さいはずなのに、なぜか狐相手にはそんなにビビったりしてないんですよね、不思議不思議。けっこう無茶苦茶なアプローチされてるのに。んー、狐の対応も徐々に変わってきてる気もするなあ。

けっこうビックリしたのが、巻末のおまけ。あれ? 虎子と傘先生、そんなに仲いいの? 今のところ、あの押しかけ方見る限りは、虎子が一方的に友達扱い、みたいな感じだけど。あの娘、相手が嫌がっててもお構いなしだからなあ。というか、自覚なさそうだけど、迷惑がられた方が余計に構う傾向があるような。たっちゃんといい、冬馬といい。
ただ、彼女の場合、獅子丸先輩より先生の方が相性いいんじゃね? というより、このカトウハルアキって人、何気にこう、人間関係びっくりするような捻り方するときあるからなあ。虎子の身の上もそうだし、夕日ロマンスの方の人の距離感もそうなんだけど。
この人の描き方からすると、いつの間にかあっけらかんと卒業してることには、先生とくっついちゃってても不思議なさそうだったりww
あの先生、不良センセだけど、変に気の付くところのあるイイ先生だしねえ。あのアイスは、嫌味なく押しつけがましくなく、スマートなやり方で、正直、惚れた(w

サーベイランスマニュアル 34   

サーベイランスマニュアル 3 (GA文庫 せ 1-3)

【サーベイランスマニュアル 3】 関涼子/真田茸人 GA文庫

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前々から兆候あったけど、獣化とか戦闘モノとかの要素はゴッソリそぎ落とされて、ほぼ完全に感染疾患モノになってきたなあ。
この作品全体に深ッと横たわっている静謐で透明な絶望感、なんかがあってなんなんだろう、とずっと考えていたんですが。
病院。
そう、病院なんですよね、このイメージ。それも、人気もなくシンと静まり返った清潔で真っ白な病棟。
この漂う優しくも柔らかい絶望感は、きっと主人公のものなんだろうけど。この主人公は、やっぱり特異だよなあ。自身の絶望を完全に受容仕切ってる。自己に対する執着が極端に薄い、ってこともあるんだろうけど、それを周りの人間に明確に察知させない点がやっぱり異端。周りの人間に対する優しい視線、真摯でひたむきな姿勢はとてもじゃないけど自分の存在を見切ってしまっている人間のモノとは思えないもんなあ。
だからこそ、他人を受け止め、包容するように受け止めることが出来ている、と言えるのかもしれないけど。
他の罹患患者が助かる可能性が出てきたことで、余計に彼の儚さが浮きあがってきたようにも見える。
そんな彼の優しさに影響を受け、寧が普通の女の子のような情動を芽生えさせてきたことは、ある意味皮肉な話なわけで。彼に出会う前は、彼女こそが儚く幸薄そうに浮世離れした在り様をもって、周りのレックスたちを見守る存在だったのに。
入れ替わるように、亮輔が現実から乖離していくようで、死すら通り越し存在そのものが最初からなかったのだと言いたげに、遠ざかっていく感覚。

こんなに静謐で落ち着いた雰囲気に包まれているのに、なんかどうしようもなく陰惨で酷薄な話を目の当たりにしているようで、読み終わった後もどうにも落ち着かない。
朝緋の扱いと言い、この作家さんって黒いというか残酷というか、嗜虐とは別の種類の、淡々と切り刻んでいくタイプの怖い書き手だなあ、と。

MA棋してる! 1  

MA棋してる!(1) (富士見ファンタジア文庫 み 2-1-1)

【MA棋してる! 1】 三浦良/ぽぽるちゃ 富士見ファンタジア文庫

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うわ、これは……ちょっとびっくりするくらい王道の魔法少女モノ。ええ、そりゃもう、完璧真っ当な。というか、ライトノベルでこんなに直球な魔法少女モノってあったっけ? ありましたっけ?
異世界からマスコット型の来訪者が、現実世界の女の子(要小学生)の前に現れて、魔法と言う新しい力を与えてくれる。以降、そのマスコットをパートナーに異世界が原因の魔法関係の事件を解決。そのうち、自分と同じように魔法世界のマスコットを相棒とする同年代の少女と遭遇。最初は敵として衝突するものの、後々は協力して事に当たるようになる、みたいな?

多少、前提やロジックは異なるものの、こうして考えると素晴らしくテンプレート通りだわなあ。面白いのは、今のところライトノベルでここまでテンプレート通りに構築された魔法少女モノがほとんど存在しないというところ。
おかげで、懐かしくも妙に新鮮な気持ちで読む事が出来た。作り方が非常に丁寧で、慎重なほど話の土台やキャラクターの立脚を大事にしている、というのもあるんだろうけれど。
うん、この迂遠なくらいに丁寧な筆致も、今回書こうとしている作品の作風に合致しているのかもしれない。
主人公の女の子がまた、なんとも落ち着いた思慮深い性格で。小学五年生なんだけど、両親が、名人級の将棋棋士と史学博士というのもあるんだろうけど、変にギャーギャー騒がない子なんですよね。ただ、子供っぽくない、のとは違うんだよなあ。大人びているのとも少し違う。あくまで子供なんだけど、よく出来た子供っているじゃないですか。作中では、見た目は同年代の子より幼く見えるくらい小さいのに、友達やクラスメイトからは「おねえさん」的な存在として頼りにされてる、という風にも描写されてるけど、なるほど的確な表現。しっかりもので、落ち着いた、でもひねたところも斜に構えたところもない、素直にすくすくと育ってる純心な子供さん。
この子の視点があるおかげだろうか。彼女に魔法を教えることになるソフィーが守銭奴で色々とややこしい性格の持ち主で、一見するとただの難儀な迷惑モノにしか見えないんだけど、彼女が思慮深い、でも真っ直ぐな視線で見ているからか、傍から分かりにくいその意外なほど公正で真っ当なソフィーの本性が見えてきて、ラストで明かされる彼女に課せられる重要な役割も、まあやってみたら意外とアリなのかもしれない、というのが透けて見えてくるわけです。
その辺が理解できていない他の人間からすると、彼女は不適格者以外のなにものでもないんですけどね。
二人の異文化交流も、地味ながらもそのすり合わせがなかなか面白かった。変にテレビとか魔法・科学の存在に仰天するような派手なものじゃなく、ちょっとした認識の相違や、概念の有無による混乱とか、対話によって発覚するその相克と解消が、地味であるが故に興味深い仕上がりになってて、その辺もっといろいろ読みたかったかも。

んで、やっぱり肝となるのが将棋魔法か。
とある理由から、魔法世界元来の魔法を発現させる式を初期化し、主人公・奏がオリジナルで構築式を創造することになってしまった時、彼女が魔法を発動するシステムとして選んだのが、将棋!
さすがに、普通の将棋のルールを魔法戦にあてがうことはさすがに無理なので、実戦を通じてアレンジしていくことになるんだけど、この魔法がやっぱり面白い!
駒として起動した魔法を動かし、棋譜を構築。穴熊囲いや中飛車などといった将棋における戦法がそのまま、魔法として発動するわけなんですが、これが見てるとなかなか燃える。
しかも、敵の魔法戦術を将棋と同じように先読みして、此方の魔法も構築していかなくてはならなくて、単純に将棋の戦法を繰り出してぶつかり合うのではなく、将棋と同じように敵の動きを読みながら手を繰り出していかなくてはならなくて、その駆け引きは今後ともかなりの見ごたえある場面となってきそう。
相手の魔法は、もちろん将棋を元にしたものと違い、今回の相手となる魔法少女はあれ、プログラム言語を基盤とした魔法になるのか。根本的に異種魔法格闘戦、みたいな様相になるわけで。
お互い、相手の魔法の構築式の元となるものはわかるんだけど、お互いに将棋やプログラム言語なんかよくわかんないから、手探りしながらの駆け引きの色の濃い戦闘になるわけです。これ、噛み合わせとか、戦術の構築とか、けっこう戦闘の形態を整えるのは難しそうなんだけど、これが乗ってきたらのちのちとてつもなく面白くなってきそう。
そのへん楽しみなんだけど……でも、書くの難しそうだなあと心配でもある。
でもまあ、そのへんは期待してます。面白かった、続きが楽しみ♪


ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート5   

ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート (MF文庫 J も 2-1)

【ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート】 森田季節/文倉一 MF文庫J

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にゃあにゃあにゃあ!!(奇声
解釈など要らぬ、ただ感じるままに受け止めよ!

というわけで、めちゃくちゃ好きです。ツボ嵌まりまくり。何が、と問われると非常に困ってしまうんだけど。部分部分ではなく、全体が……というよりも読み終えた後の読後感が、というべきか。流れ流れて積みあがった結果訪れるこの感覚こそが、風となって意識を吹き抜けていく清涼感。
何を表現したいのか、何を伝えたいのか、何を書きたかったのか。それを具体的な言葉の表現によってあらわすのではなく、その全体の物語の流れを持って感覚としてダイレクトに投げつけてくるというその、とてつもなく音楽的、という意味ではあの【さよならピアノソナタ】の3巻に佇まいが似ていると言ってもいいかもしれない。
だから、感想と言っても大したことは綴れない。内容に触れることはどうにも瑣末に思えて筆に乗せる勇気がない。
だから、言えるのはきっとこれだけのこと。
この物語を読み終えた時の感覚を私はきっと忘れないよ、とそれだけのことなんだろう。

約束して。
ベネズエラ・ビターを忘れないって……


また、とことんまで追いかけたくなる作家が出てきたなあ。嬉しいことヨ。

とらドラ 95   

とらドラ 9 (9) (電撃文庫 た 20-12)

【とらドラ 9】 竹宮ゆゆこ/ヤス 電撃文庫

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悔しいが、これはもう最高評価を呈するより他がない出来栄え。
冴え冴えとすらしている冷徹な作者視点に圧倒された。普通、登場人物の内面をえぐるように描写を斬り込んでいくと、一種の感情移入というかその人物を書き切ることに熱を帯び、正の方向にしても負の方向にしても、過剰なくらいのめり込んでいく場合って多いと思うんですよね。それが悪いってわけじゃないですよ。むしろ、傑作と呼ぶにふさわしい作品には、そうしたキャラクターへの没頭、狂熱的な対決姿勢を持ってそのキャラクターの真の姿、奥に秘められた正体、本性みたいなものを浮き彫りにすることで、読む方が圧倒されるようなパワーを噴きださせることがままあるわけです。
でも、このとらドラと来たら。
いや、違うか。感じる温度が違うだけで、作者のキャラクターへの対決姿勢の熾烈さはまったく変わらないのか。
進路のこと、親との関係に悩み苛立つ竜児の心理描写は、ぞっとするくらいの等身大。さながら、実験動物の反応を前にして分析する学者のレポートのように淡々として客観的、冷徹にして現実的。過剰のカの字もなく、手加減の一つもそこには見当たらない。
そこに、怖気の走るような凄味が感じられる。甘やかしもせず、谷底にも突き落とさず、ただ淡々と現実の状況と周囲の反応を突きつけて、竜児がその時何を考え、何を想い、何に気づき、何に気づかないのかを観察し、拾い上げ、分析し、解体し、本来ならば当人が否定してしまいたいところまで、消し去ってしまいたいような部分まで余すことなく浮き彫りにし、書き記す。
そんな情景が想起される。
8巻のときにはまだ、もっと湿気があったように感じたんだけど。なんか、徹底的に削ぎ落としてきたなあ。

凄い。

泰子の言い分は、やはり勝手な言い草だと自分も思う。竜児は言い過ぎたのかもしれないけど、あの時彼が感じたであろう彼女への落胆、失望、これまでの自分の想いや苦悩を台無しにされたことへの怒りを思えば、あれは吐きだしてしまって仕方無い言葉だったんじゃないだろうかと共感する。
その人の事を尊敬し、大好きであればこそ、その人への失望は当人の心を傷つけるものなのだから。相手が自分を育ててきてくれた親ならなおさらだ。
この脱力感、自分自身の価値まで霧散してしまうような無力感、怒りや憤りを通り越して、笑いだしてしまいたくなるような粉々の心。
痛いんだよね。哀しいんだよね。

だから、逃げ出すことは、それも一つの選択だと思う。それが、叶うのならば、だけど。
でも、出来るのか? 大河は出来るだろう。この娘は徹底的に捨てられて、ないがしろにされて、親に対してほのかに抱いていた希望をも叩き潰された娘だ。
でも、竜児は、泰子を置いていけるのか? どれだけ失望しようと、裏切られようと、親を捨てるのは、難しいぜ?
寄り添う二人の、それが決定的な断裂に思える。

十代はかけがえなくとも、遠い過去だなあ……と、感慨してしまう今日この頃。

幻想譚グリモアリス 供\蕕僚辰吼ゆるとも4   

幻想譚グリモアリスII  千の獣が吼ゆるとも (富士見ファンタジア文庫 か 7-1-2)

【幻想譚グリモアリス 供\蕕僚辰吼ゆるとも】 海冬レイジ/松竜 富士見ファンタジア文庫

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おお、あははは、すげえすげえ。アコニット、髪の色茶色に染めて、カラコン入れて、制服着たらちゃんと普通の女子高生に見えるじゃないですか。
というか、あんまりにも普通すぎて笑えたw 髪の色とか変えるだけで、ここまで雰囲気変わるんだ。

「この私と、恋仲になろうってこと?」
「何て無礼な人間なの。この私を呼びつけておいて、そんなことを、軽々しく口にするなんて……。誓護でもないくせに……」
「せ、誓護だってだめよ。何を言ってるの」


もうそんなに好き好きですか、はいはい御馳走様(笑
この娘の居丈高さや貴族としての気位の高さ、他人に傅かれるを当然とする性格は、もはや脱ぎ去る事のできない彼女の本性そのものであることは間違いないんですよね。多分、彼女の立場や感情がどう転がっていっても、ここは変わることがない。ただ、同時に彼女の本質はと言えば、誓護が言っているように(ちゃんと気付いているあたりが心憎い主人公なんだが)、気が弱くて臆病で心優しい、その力とは裏腹のか弱い女の子に過ぎないわけです。
アコニットの魅力は、その極端ともいえる両方の性質がお互い反発し合わずに同居しているところなんでしょう。ある意味、仕えるにこれほど甲斐のある、守るのにこれほど意義を感じる姫君も珍しい。
だからこそ、彼女の守護者となるキャラクターたちの男性率が高いのかもw

ミステリー文庫からファンタジアに移ったことで、作品の内容もググッと変わってどうなることかと思いましたけど、異能の力を手に入れたとはいえ、誓護の武器はやはり閃きと策略。その大胆不敵な二重三重に張り巡らされた知略と、それを次々に見切りながらむしろ真っ向から突き破っていく今回の敵・オドラの攻防は見応えあったなあ。
しかも、叛逆者として冥府を追われ、刺客を差し向けられ続ける追い詰められたアコニットを救うために、誓護が導きだした起死回生の策。こう、状況に流されるんじゃなく、自分から飛び込んで目の前の敵ではなく状況そのものをひっくり返す手を自ら導きだし、全体を巻き込んで動かそうとする能動的な主人公って、けっこう珍しいかも。その動機が野心でも好奇心でもなく、単純にアコニットを助けるため、というのが騎士さまらしくてカッコいいじゃないですか。いや、彼騎士でもなんでもないんですけどね。
普通、そこまで入れ込む相手に対する感情を、友情と言い切る神経がわかんないですけどw
なんか<友情>の部分だけ単語間違えているとしか思えないんですけどね。その単語部分以外の全部が、恋情を指し示しているだけにw

ただ、その局所的な鈍感さを省くなら、知勇を兼備し義に篤く大胆不敵で常道にとらわれないその性格、大変魅力的なのは間違いなく。軋軋や、今回のキングの変転もまた、アコニットだけではなく誓護の人物に惹かれて、と言うところは大いにあるはず。実際、キングはアコニットだけではなく誓護の名も上げて、その命運を託すと言い切りましたし。
同じ男にも魅力的と映る、イイ男なんですよね。そりゃ、アコニットもメロメロに惚れるわ。
……メロメロに惚れてますよね?


と、アコニットの置かれた立場に対して、逆転の手を打ちつつある誓護ですが、その思惑を超えて、大変な展開が。
鈴蘭、一番急所を攻めてきたなあ。これは次回、色々ときわどい展開が待っているのかも。

ガンパレード・マーチ九州奪還 44   

ガンパレード・マーチ九州奪還 4 (4) (電撃文庫 J 17-22)

【ガンパレード・マーチ九州奪還 4】 榊涼介/きむらじゅんこ 電撃ゲーム文庫

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いや、まさか。
これは、今までの対幻獣戦争の前提条件が根本からひっくり返されるパラダイムシフトじゃないですか!
幻獣と人類、どちらかが滅ぼされるまで戦うしかない殲滅戦争。そこに交渉の余地はなく、そもそも交渉が可能な知性を有する相手なのかすら分からなかった敵との戦争だったのに。
鈴原先生たち和平派幻獣共生派の存在などで徐々に下地を作ってきたとはいえ、カーミラの正体と彼女の提案はまさにこの作品そのもののパラダイムシフトと言ってもいいんじゃないでしょうか。というか、幻獣の正体ってそうだったの?

無理に無理を重ねて精神的疲労もピークに達していた5121小隊も、壬生屋が狂乱するという最大の危機を乗り越えたところで、なんとか山場を越えた、と言ったところでしょうか。九州の戦局もなんとか最悪の所を脱し、新たに司令官として就任した荒波少将と岩田参謀の遅滞作戦により、一応の安定を見たことで、舞にも原の助言を聞く余裕が出てきたみたいだし。
まあでも、これまでも舞が部下を気遣ってなかったって事じゃないんだけど。指揮官として就任してからの舞の精神的成長は実際著しく、周囲に対する気遣いもあの唯我独尊の頃と比べれば雲泥の差。読んでても、常に壬生屋や滝川たちのことを気遣いつつ指揮していたように見える。けど、それでもまた人型戦車の危険性に対する認識が薄かった、と言うことなのか。
でも、同じミスは二度繰り返すことなく、芝村として指揮官として成長の歩みを止めない舞の姿は頼もしい限り。
ただ、まだ彼女の視野は戦場、前線に限られていて、後方・政治についてはさっぱりなんだなあ。あの具申書は拙いよ。素人目に見ても、あんな内容の具申を何の政治的下拵えもせず、ぽんと中央に放って寄越すなんて。善行が青くなるのも無理ない。マヂで5121小隊含む関係者、全部粛清対象、なんて展開も考えられたわけで。へたすりゃ戦時下で恐怖の大粛清、芝村と会津閥の権力抗争が物理衝突に発展する余地もなくはなかったわけで。どれだけ危ない橋を渡ったものか。それを無自覚でやるんだからなあ。あれが、首相に直接渡ったのは運が良かったとしか言いようがない。
おかげで、戦争の落とし所も見えてきたわけだけど。
ただ、その落とし所も結局のところは一時的な休戦に過ぎないともいえるわけで。カーミラの理想を聞く限り、一時的に共闘は出来ても、急進派の討伐が終われば、じきに対立に入りそうなものだけど。
ただ、交渉できる相手との戦争と言うのはまだ救いがあるからなあ。野間・鈴原ラインの幻獣共生派の和平派はさらに共存という意味では認識が人類よりだから、交渉の窓口としては最適な存在として活用できそうだし。
現実的に、人類側に日本を出て厳重に支配された外国地域を奪還できる戦力、国力があるかというと、かなり怪しいどころか戦争遂行能力すら既に限界に達している風なところ見るに、戦局は限定的なものにできそうだけど。
……あれ。となるとオーケストラの方はどういう状況なんだ?

さくらファミリア! 24   

さくらファミリア! 2 (2) (一迅社文庫 す 1-3)

【さくらファミリア! 2】 杉井光/ゆでそば 一迅社文庫

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【ばけらの】読んだ時も思ったんだけど、リミッター外した自重しない杉井光は、……なんていうかその。絶好調?
ある意味きっちり物語の体裁を取って崩さなかった【ばけらの】よりも、メタ発言がやたら多いこっちの【さくらファミリア】の方が野放図にやらかしているかもしれんね。絶好調度がさらにバイ。
茶化してるわけじゃないんだけど、某基督教のいじりっぷりが既に抹殺レベルで、いいのか? いいのか?
神様より金がえれえとか、余裕でぶっちゃけちゃってるし。
「主から天国の鍵を預かり、地上における神の代行者として二千年間キリスト教徒の頂点に君臨してきた教皇であるおれは、最近こう悟った。神よりも金のほうが強い」
「教皇が言っていいせりふじゃねえ!」
「だって神も借金してんじゃん」
説得力があり過ぎて声も出せないよ!

いやいやいやいや。
だいたいね、普通に父なる人も、酷いし。酷いよ? 娘を売るんじゃねえw
というか、勝手に子も美少女にするんじゃねえよ。事実だとしたら、マグラダのマリアどころじゃない封印指定である。事実だとしたら、とかいう仮定が成り立つ以前の話だけどね。

そして、相変わらずラブコメの濃度高いな!
自分、杉井光氏のシリアスサイドの面倒くさくて回りくどくて繊細で綱渡りみたいな愛の形も大好きなんだけど、こういう軽くて勢い良くて女の子が素晴らしく素直にツンデレしていて可愛らしいラブコメもすきですよ?
エリちゃん、かわいいかわいい。
わりとガシガシ進展するし。ヌルヌルな関係って好きですよ? 
いいじゃん、いいじゃん。どっちも書けるってのはいいことだよ。るーはかわいいよ。ロリコンじゃないけど。ガブさんも素敵だし。
テンポも良くて、なんだかんだとスッキリ読める。上滑りすることなく、勢い重要のラブコメを最後まで走らせるのって案外出来てる人いないんですよね。その点、ある意味この人は実に安心して疾走の上に乗ることができる。しかし、ほんと。【火目の巫女】書いてた時には想像できないくらい多芸多才な作家さんになったなあ。
……で、火目の巫女の続きとか、期待してたらダメなんかなあ? やっぱり好きなんで諦めきれんのだけど、あれ。

時載りリンネ! 4.とっておきの日々4   

時載りリンネ! 4    とっておきの日々 (角川スニーカー文庫 203-4)

【時載りリンネ! 4.とっておきの日々】 清野静/古夏からす スニーカー文庫

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そういえば、Gことジルベルトって時載りじゃなくて普通の人間なんだったよなあ。時載りであるリンネや、その母。ルゥたちがむしろ実在的な存在感を示しているのとは裏腹に、Gはその私生活が垣間見えないからか神秘的な印象があったんですよね。
「ジルベルト・ヘイフィッツの優雅な日々」は、そんなGの日常をひょんなことからリンネたちが追いかけることになったお話。
浮世離れしている、のとは少し違うんだけど、その日常が明らかになってもやっぱり神秘的な印象は拭い去れないG嬢。意外と生活感はあるんだけどね。でもやっぱり、そこは普通の人とは違うわけで。一番近いのは学究の徒、というところか。俗世から一歩退き研究に没頭する老教授などにイメージは近いかもしれない。単に、図書館の主、という観点からのイメージかもしれないけど。
ただ、17歳という年齢としては老成してるよなあ、やっぱり(苦笑 学校に行け、なんて無粋なことは間違っても口にしないけど。Gには書庫が似合ってるし。
あの静謐な空気に溶け込むような存在感、それでいてはしゃぐリンネを時に優しく、時に厳しく見守る姿は、十代とは思えぬ大人びたモノだものなあ。
遊佐のあの最後の行動はかなり意外だったんだけど。え? 遊佐ってそうなの?

「凪、凪、夕凪」は、前々から何度か話題になっていた凪の日の実録。
久高のお兄ちゃんっぷりには、まったく頭がさがる。敬服に値する。その年齢にして、我慢と労わりをそこまで備えているというのは、実に素晴らしい。リンネ相手の時と、だいぶ印象も違うんですよね。同い年の友達とはしゃいでいるときと、妹と過ごすときはやっぱり男の子って態度も考え方も違うものです。いささかぶっきらぼうでぞんざいな態度を妹にとってしまうのも、無理からぬこと。というか、そういう姿が普通なんだよなあ。ただ、内面の心理機動は一般的なこの年頃の男の子と変わらないのに、彼が尊敬に値するのはその衝動に身を任せず、じっと我慢するところ。えらい、めちゃめちゃ偉い。私が親だったら、手放しで褒める。自分の息子を誇りに思うよ。
凪は凪で、この子もえらいんだよなあ。この歳にして、自分が背負ったものの重たさをよく理解している。ただ、純粋である幼少時であるからこそ、凪は自分の能力をよく制御下においているとも言えるんだけど。世相に揉まれ、知識を得るに従って様々な欲求が増えていくと、彼女が背負う負担はとんでもない大きさになっていくはずで、大変だろうに。
しかし、お母さんだったか爺さんだったか忘れたけど、凪の日、という彼女の心理的ストレスを解放させる日をちゃんと作った人は、偉いわ。ただ押し込めているだけじゃ、どっかで絶対に破綻するんだから。それを見越して、あれだけの危険な力を無制限に使うことを許すとか、普通怖くてできないよ。まあ、元々彼女が力を使わないのは外的な封印ではなくあくまで彼女の意志によるものだから、今更と言えばいまさら何だけど。でも、黙って力を使うのと、ちゃんと親から許されて力を使うのじゃ、凪にとって心理的にもまったく別のことだろうし。うん、よくやるもんだ。

久々に爺さんからの手紙も。相変わらず、お爺さんからの手紙は芸術に値する名文だわ。この人の手紙は、読むごとに新たな感動を覚えさせられる。

ラッキーチャンス! 44   

ラッキーチャンス! 4 (4) (電撃文庫 あ 13-24)

【ラッキーチャンス! 4】 有沢まみず/QP:flapper 電撃文庫 Amazon


沙代さんかわいいよ沙代さん!
けっきょく、二ノ宮さんを差し置いて、キチに続いて表紙に抜擢されたのは天草沙代。
この娘、よっぽど絵師さんにも気に入られているのか、彼女の登場する話ではかつて【いぬかみっ!】で猛威をふるったあの衣装チェンジ風見鶏が登場して、いろんなコスチュームを着せられる沙代さんですが、なんか全部イラスト化されてるし。全裸もそうですけど、あの黒ストパンモロは反則だ(w
厚遇という意味では絵師さんだけでなく、ストーリー的にも実はメインヒロインじゃないのかと疑っている。前々からちょっと思ってたんだけどね。巧妙にメインヒロインはキチと二ノ宮さんみたくなってるけど、話の持って行き方やキャラの配置を見てると、実のところ天草沙代の立ってる人間関係の立ち位置って、キチや二ノ宮さんより遥かに強力なんですよね。
今回、二ノ宮さんの家柄にまつわる事情が匂わされて、ヒロインとしての立場が強化されてますけど、マサトのキャラクターの性質や立場からすると、彼女の置かれた境遇を引っくり返すことはできても、それが恋愛を動機とする、もしくは恋愛に繋がるものとは非常になりにくいような気がするんですよね。
こう考えると、ある程度精神的に大人として完成されてるマサトのキャラクターって結構厄介なんですよね。
思慮深いから、ジワジワと想いが醸成されるタイプだから。
キチ相手でも、キチがちっちゃすぎるというのもあってか、まず妹的存在としてカッキリ枠組みができちゃってるんで、突発的に彼女が恋愛対象にはなかなかなりにくいように思えるわけで。
一方、沙代さんはというと、元々何の面識もないところから、徐々にマサトの意識に浸食してる感じがするんですよね。しかも、マサトの方はかなり嫌われていると誤解している所がポイントとして大きいわけで。
占い師のおばちゃんがマサトに出した占いの対象者が明らかに沙代だったのも、単純にドタバタネタというには色々と意味深。それに、あそこで沙代が自分から踏み止まったのは、後後大きいと思いますよ。


可愛いと言えば、佐野ちゃんがさり気にポイント高いわ。まだ恋も知らないと断定されてしまったけど、和尚とのコンビはけっこういい雰囲気なので、もっと仲良くなってほしい所。両方ともいいやつだし。

ユーベルブラット 84   

ユーベルブラット 8 (ヤングガンガンコミックス)

【ユーベルブラッド 8】 塩野干支郎次 ヤングガンガンコミックス

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うわあ、ここまでやるか!
もし、最後の展開が詐術無しの見た目通りの出来事だった場合、ケインツェルの復讐は、もはや救いようのない泥沼の中に足を突っ込んだことになる。
彼の復讐の正統性は、何一つ揺らいではいない。七英雄が過去に犯した罪はあまりに深く陰惨で、彼らが裏切ったものはケインツェルら仲間だけでなく、彼らを導き送り出し、そして死んでいった数えきれない人々を裏切る、絶対許せない所業だった。ケインツェルの怒りや憎悪は、決して自分への裏切りに対するものだけではない。もし、己に加えられた裏切りだけで彼が動いているなら、ケインツェルが復讐を果たしていく中であれほどの哀しみを抱くことも、人々に対して英雄性を示す事もなかったはず。
彼の怒りは、自分以外の誰かの為の怒りだからこそ、その復讐の原動となる激情に、正気が塗りつぶされておらず、彼は彼のまま剣を揮っているわけだ。
だけど、その剣がグレンを切り裂くことは、これまで彼が斬った二人の英雄と明らかに意味を異にしている。
英雄としての座に胡坐をかき、かつて自分が行った裏切りを罪とも思わず、更なる悪行を重ねる外道に落ちていた二人を討つことは、国家秩序の観点からこそ悪としても、復讐や虐げられていた民の視点からすれば決して曲がった事ではなかった。故に、ケインツェルは辺境の英雄として人々から讃える声があがることになったわけだが。
だが、グレンを斬ることは決定的にこれまでと異なっている。
これまで登場した彼の部下が、人品に優れた、敵であるはずのケインツェルが好感を抱くような人物ばかりだったのが奇妙な違和感として残っていたのだけれど。
まさかとは思っていたが、グレン、本当に改心していたなんて。
彼が、過去の罪を己に刻み、贖罪として国に尽くし、民に尽くしてきたのなら。今なおケインツェルが忠誠を誓う王に、誰よりも忠を尽くしてきたのがグレンなのだとしたら、ケインツェルが過去の罪の断罪として彼を斬る事の意味は何なのか。
あの瞬間、ケインツェルは<現在>の敵になったのかもしれない。それは同時に、本当に彼が国家に対する敵になったということ。
あの瞬間、ケインツェルは本当に【裏切りの槍のアシュリート】として生きざるを得なくなったのかもしれない。
ある意味、とんでもないところで切られた8巻。あのシーンが意味する所は何なのか、これからどうなるのか。予想もつかない衝撃の展開で、次巻が待ち遠しいばかりです。

GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン 1(下)5   

境界線上のホライゾン 1下 (1) (電撃文庫 か 5-31 GENESISシリーズ)

【GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン 1(下)】 川上稔/さとやす 電撃文庫

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偶々、【とある魔術の禁書目録】のアニメを視聴していたら、イノケンティウスがボーボー燃え盛りながら大暴れしていた。おおっ、さすがはK.P.A.Italia代表インノケンティウス教皇総長。イイ感じで茹だってますなあ、HAHAHAHAとか思いながら見ていた今日この頃。
いや、だってあのオッサン、喋り方から論法から厭味ったらしい性格悪そうな振る舞いを見せつつも、本性はあれ熱血正義感だっしょ。立場上、政治的役回りに徹してますが、正純との決闘過程を見る限り、ありゃあ若いころは血の気の多い熱血バカだぜ。ガリレオ先生も言ってたしな。わりと脳筋で知られてたに違いないw
ところで、なんで初っ端から教皇聖下の話してるんでしょうね?
話題には事欠かない境界線上のホライゾン、一巻の下巻。既に二冊目で700ページを軽く臨界突破。この調子でいくと最終巻は二千ページの大台を突破しそうな勢いである。二千ページの文庫本ってどんなだよ。
いや、マジで全部読破するのに五時間強かかりました。私の場合、普通のライトノベルを100ページ三十分弱のペースで駆逐するのですが、このホライゾン、単純にページ数が多いだけじゃなく一ページに掛かる時間も普通のライトノベルより時間が掛かっている模様。休日がリアルに吹き飛びましたがな。

だが、その価値はあった。

五時間、戦慄しっぱなしでした。身体が持たねえ。
極まったのは、やはり506〜511ページにわたるタイトルを冠する挿絵を目前とした瞬間でしょう。
あれ、最近のアニメでたまに見かける、初回放送のクライマックスで満を持して叩きこむ、OPムービーそのまんまの形式ですよね。
痺れた。あの瞬間はマジで全身が身体の奥底から痙攣して、床をリアルでのたうちまわった。
たっまんねーー!
あれ以前はまさしく序章、プロローグ。まさに、この物語【境界線上のホライゾン】はあの瞬間に始まったのでしょう。スタートである。号砲が鳴ったのである。
葵・トーリを首魁とする武蔵アリアダスト学院一党の闘争がはじまったのである。
しかし、6ページまるまる挿絵に使うとは。こりゃあ、川上稔/さとやすラインでないと絶対不可能な手法ですわな。二ページ見開きイラストでなんじゃこりゃ、と次のページ開いたら、ですぜ。ほんとにびっくりした。びっくりした。

境界線上のホライゾン。その意味が伺い知れなかったタイトルの真意もここに示された。平行線の交わる場所。異なる意見の重なる場所。それが境界線上。
これは、ホライゾンの立ち位置という以外にも、この物語の進む先をも示しているのでしょう。戦いの先にある、世界の危機の解決にも繋がる、到達点。

あと、ちょっとだらだらと垂れ流しに書く。

超絶無能、という触れ込みだった主人公、葵・トーリ。その字【不可能男(インポッシブル)】
まったく、この作者は。敵わない。このアーバンネームを意味を違えないまま、概念をひっくり返された時にはガツンと頭を殴られたような衝撃だった。そう来たか! てなもんである。
この男、何もできない無能者で、頭の悪い馬鹿者だけど、馬鹿と愚かはイコールじゃないのですよね。
彼は何もできないけど、何を為すべきかを知っている。彼は何もできないけど、
俺がオマエらの不可能を受け止めてやる! だから、オマエらは可能の力を持っていけ!


しかしこの男、イカレ具合が半端ねえや。これまでも、川上作品の登場城人物、特に主人公は馬鹿が極まったような変態ばっかりだったのですが、それらがまともに見えるくらいにバカだもんなあ。あの連中がまともに見えるってどんなレベルだよ。

そしてメインヒロインであるホライゾン。
前巻では、わりと大人しかったので、終わりのクロニクルのマロい子と似たような自己主張の少ないタイプなのかもしれないと考えていたのですが、どうしてどうして。
やっぱり、この娘も自動人形か(笑
いや、終わりのクロニクルとか読んでた人なら分かるはずですが、自動人形ってみんなこれなんですよね。イイ性格(笑
元々、ホライゾンが人間だった頃からそういう性格で、しかもトーリ相手限定だったみたいですけど。
「救けに来たぜ!!」
「――誰ですか貴方。迷惑ですのでお帰り下さい」

死んだと思ったけどね(w
このくらいじゃ死なねえとなると、わりとトーリの願掛けはしぶといのかも。
「おやおや、下手に出ましたね。いい判断だと判断します」
「は・は・は。率直に申しあげて――最悪ですね」

オパーイとか言ってるし。魂のレベルでトーリを記憶してるんだろうか。ほかの人には接し方、柔らかかったもんなあ。
一番のお気に入りは、ラストの挿絵でしょ、やっぱり。

鈴っち。貴重な前髪枠の人。今回、戦闘能力皆無の立場ながら、トーリの背を押し、皆の希望を呼び起こし大活躍だった彼女。というか、彼女の作文、そして絶叫は泣きそうになった。なったよね?
この子の「たすけて」は最強兵器じゃないのか? 貧乳ナイト様をも一瞬んで撃滅してみせたわけですし。
いや、ベルさんの問題はそこじゃあねえ。みな、気づいてないだろうか。この娘、密かにトーリと張り合うように登場女性陣の胸、オパーイを触りまくってやがるんですけど。トーリ並みに堪能してやがるんですけど。
隠れオパーイ魔人じゃないのか? 疑惑、みたいな?

「エ、エロ小説書いてますよ私! しかも、題名は?私がして欲しいこと”!」
浅間智。この娘、葵姉弟に弄られるから弄られ役なんじゃなくて、生まれついての自爆型なんじゃないのか? 誰にも弄られなくても、独りでドツボにハマってますよ?
それにしてもデケえ。姉ちゃんに負けず劣らずの巨乳。さすが、貧乳政治家に貧乳信仰をぐらつかせるだけの破壊力w

何気にイチャイチャカップルが多いんですよね、まだ一巻なのに。
ハイディさり気なく惚気てるシロジロ。正純の演説中、ずっと裎さんとイチャついてる宗茂さんに、東とミリアム。
ミリアムが特にエロい。ママでいいんですか? ママで。
「女の子の何度なんて、聞いたらぞっとするわよ? 世の彼女持ちの男の子達は、相手の女の子を攻略したつもりになってるかもしれないけど、――頑張る男の子を見て、女の子が自分から難度を下げたなんて、夢にも思ってないのよね」
「参ったわね――難度が下がり掛けてるかしら」

下げてます下げてます。

そういえば、この武蔵教導院の主だった面々、ほとんどが幼い頃からの幼馴染同士なんですよね。
なんか、時々垣間見える小さなころからの共通の思い出、みたいなものが連中の気の置けない仲間意識の源泉を見るようで、心くすぐられるものがあります。
ミトさんも、その一人というのはなんだ不思議な感じなんですけどね。最初のイメージだと、もっと皆とは人間関係的に距離のある人だと思ってたんですけど。
「懇願せずとも、騎士の魂は必ず民を救いますわ。何故ならば、その歩むべき義務を騎士道と言うのですから」

思えば、彼女が騎士として歩む選択をする以前の、武蔵の騎士階級の人々が選んだ選択もまた、とても誇りにあふれた気高いものだったんですよね。地位を捨て、民に未来を託す選択。
でも、ネイトが選んだのは、騎士として友たちとともに歩む選択。王と選んだ幼馴染に剣を捧げ、騎士として皆を守る意思。援けを求める人を助ける騎士としての矜持。
王に身も心もささげる、って何気にエロいんですけどね。既に胸とか捧げてるしw 心なしか、ミトさんってトーリに気がありそうな気もするし。


分厚い本巻だけど、やはりメインとなるのは表紙絵を飾る本多・正純の演説、インノケンティウスとの問答シーンになるんだろうか。
事実上、この物語が進むべき方向性を決める第一の宣誓のシーンでもあるわけだし。

戦争を回避した場合の戦死者。
「ホライゾンを救わず、戦争を回避したつもりが、そのツケを各居留地に支払わせることになる。それが戦争を回避して生まれる戦死者だ。…戦争によって直接の死者が出なければ、福祉の不備や貧困で死者が出てもいいと言うのか? それは、目に見える死者を避けようとして、見えないところで生まれる死者は“仕方ない”とすることだぞ!?」
「…戦争をしなくてもその選択によって死者が出るということだよな?」
「Jud.その通りだ。――開戦的状況を前にして、戦争をしなければ平和だ、というのは未来に目をつぶった言い訳にしか過ぎない」

自国の利益のみを主張しても、他国の同意は得られない。戦うにしても、自身の正義を示し、敵対者の非、悪を糺す大義名分をかざさなければ、それは大義なき戦いとなってしまう。
それを示せるのは、政治家 本多・正純のみ。トーリが彼女にしかできないと望み、彼女が加われば無敵と称した政治家としての技量。
「政治家だったら、救えるのかな」
「私が必ず、己の役目として、――ホライゾンへの道をつけてやる」

襲名を失敗し、男性化手術によって胸を削って半端な身体となった上に、父親にも冷たい態度をとり続けられ、彼女はずっと悩み苦しんできたわけだ。
そんな彼女が、自らの存在を示し、自らの足で踏みだし、自らの意志で選んだ道。女として、政治家として生きることを選んだ戦い。
それを後押ししたのが、
「オマエは男になったんじゃない! ――貧乳になったんだ!」

とかほざく野郎というのは、不可思議極まりないわけだけどw
でも、親父である本多・正信の彼女への真の評価は震えたなあ。
「政治家としては、失格だ。――武蔵の政治家、私達のような暫定議員としては、な」
「今の武蔵に必要なのは、私達のような従来通りの武蔵の政治家。官僚としての議員ではない」
「王に対し、絶対の正当性と答えを与えられる、――絶対権力の宰相という政治家だ」

宰相は、王に答えを示し、世界に明言する。
我らはホライゾンの奪われた感情。大罪兵器の収拾による、末世の解明と解決。世界の危機を救うために行動する。と。

そんなトーリに、王権を譲る王様。武蔵王ヨシナオ。
まさか王様に泣かされるとは思わなかったさ。かつて、フランスの地方領主であった王様。自らの力不足でかつての土地と民を守れなかった彼が、選んだのは以前の繰り返しではなく、民に苦しみを強い、だが共に歩むと誓うこと。
「何しろ、これでも麻呂は武蔵王。……王である以上、もはや民の元を離れることなく、その苦しみも、困難も、共に味わい、糧として、解決に向けて尽力していく次第であります」

そんな彼に、かつての民の娘は、
「王様、さっき、勇敢でしたから。だから、父も、…武蔵に来て良かったと思ってたかと」
「当然であるとも! この武蔵の王は、勇敢でなければ務まらぬのだから!!」
「Jud.行って来たまえ。君らの王を守るために」

良かったね、王様。過去の清算と許しを得て、彼は見守る者となったわけだ。

そして、皆を導く王様になることを選んだトーリを見守るのは、幼い頃から彼を導いてきた姉ちゃん・喜美。


彼女は、彼のこぼす涙に唇を寄せ、
「いい? アンタはこれからずっと、泣くように生きなさい。笑うときも怒るときも、生まれたばかりのように。産声のように。そしてそれが出来ない人を救いなさい。人が生まれてから失ったり奪われたりしたものを、――貴方は取り返す生き方をなさい。私はそれを手伝ってあげる」
舌に載った涙の味は、血と同じ味がした。
「生まれたばかりの子供は血塗れで。そして人が泣くことが出来るのは、――自らを血の味に浸して、生まれ変わりたいからよね」

ホライゾンを死なせ、絶望の中に自らも沈もうとしていた弟をひっぱりあげたのは、この姉ちゃん。だからこそ、皆はこの人に頭があがらない。エロくて淫らんではた迷惑で、ぶっちゃけトーリ以上に何言ってるかさっぱりわからんわけわからん人なんだけど。めちゃくちゃカッコいいんですよね。
ただ、この人だけなんでか主要メンバーの中では姉という以外の役割がないのが、なんでなんだろうと違和感のようなものが。なんか、不穏な伏線みたいなものを感じるのは気のせいと思いたいところ。まあ、トーリクン悲しんだら死んじゃううさぎさんなので、無いとは思うんですけど。
「姉ちゃんがいてくれて、良かったと思うよ」



ホライゾンが奪われた全てを取り戻すため、世界列強に宣戦布告した葵・トーリ。裸の王様。でも、皆の王様。葵・トーリ。
姫・ホライゾンを得て、宰相本多・正純を得て、騎士ネイト・ミトツダイラを得て、サムライ本多・二代を得て。姉・喜美。商人シロジロ、ハイディ。帝族東。巫女浅間・智。従士メガネっこアデーレ、黒魔女マルゴット、白魔女ナイゼ。前髪担当鈴、異端審問官ウルキアガ。パシリ忍者点蔵。軍師ネシンバラ。武神直政。格闘家ノリキ。
武蔵の戦い。おそらくは万ページに至るであろうGENESISが始まったわけだ。
付きあいますよ、最後まで。

放課後の魔術師(メイガス) 1.オーバーライト・ラヴ4   

放課後の魔術師  (1)オーバーライト・ラヴ (角川スニーカー文庫 208-1)

【放課後の魔術師 1.オーバーライト・ラヴ】 土屋つかさ/ふゆの春秋 角川スニーカー文庫

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ビビッときた、ビビっときましたよ。これは面白かった。さらに言うなら、この作者は書けば書くほど面白くなると感じましたね。作品としての完成度の高さも去ることながら、まだまだ広さと奥行きを感じさせるモノカキとしての基礎部分の大きさ、ポンテンシャルを秘めてる感じ。
スニーカー大賞の奨励賞か。これは投稿作品を手直ししたのかな。文章の雰囲気も、良きスニーカーの系譜のイメージ。これは後々、スニーカーの中核を担う存在になってくれればいいのだけれど。

特に好きなのはやはりヒロインか。知性的で冷静沈着、論理的に物事を進めるタイプの主人公を引っかき回す存在なのだけれど、人格的にはむしろまともで優等生。律儀で一本芯の通ったきっちりものであり、自分が動転してたり感情が乱れているのを、客観的に認識できるタイプ。
破綻した人格で主人公を振り回すタイプではなく、その躍動感漲る行動力で、主人公の思惑を突きぬけて、引っ張るスタイルか。その行動も決して強引だったり強制的なものではなく、ある種の正統性に基づいてのものであり、また虚を突くようなユーモアというべきかなんというべきか、いい意味で意に添わずとも思わず苦笑を浮かべて許してしまうような洒落た行動で主人公を促すので、引っかき回すといっても決して不快でないどころか、気持ちがいい。
どこか論理(ロジック)と前提条件にとらわれがちな主人公を、ドンと押す形になり、快である。

主人公は主人公で理に基づいて動く人ではあるけれど、決して頭が固かったり融通のきかない人ではない。むしろ、柔軟で多少思惑を外れても受け入れる余裕のある人でもある。年齢は17歳だけど、ヒロインたちが感じているように精神的には大変大人な人物。姉がえらく公的にも私的にも迷惑な人なので、その辺からの達観か。
ただ微妙な女心には完全に疎いタイプ。普通、まったくの他人とはいえ年頃の女の子の前で平然とああいう事をしてしまうというのは、いささか問題であろうw
恋愛ごとや女心など眼中にない、と言ってもいいのかも。敵として登場するイドとの因縁からして、どうやら過去に何らかの人間関係での破綻、もしくは悲劇があったようだし、女性に対しては一途な人物なのかもしれない。ヒロインが主人公に徐々に抱きだす恋愛感情のふつふつと生まれていく過程は、なかなか繊細かつ大胆で物凄い好みなんだけど、けっこう前途多難なのかも。

妹の存在は、あれは今後は鬼札となっていくのか。人前に出られない、というのは気軽に前線に出られないファクターとして有効に機能する設定だし、もしかしたら能力的には飛びぬけて優秀なのかも。
ここぞという時に、出番がありそうで、なかなか楽しみ。かなりのシスコンだしw

ともあれ、非常に面白かった。さらなる飛躍も期待できそうで、今後が楽しみな新人さんの登場でした。
 

12月2日

左高例
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芥見下々
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近藤憲一
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末永裕樹/馬上鷹将
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かっぴー/nifuni
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かっぴー/nifuni
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三浦糀
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ソウイチロウ
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飛田ニキイチ/ELDEN RING(株式会社フロム・ソフトウェア)
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成瀬乙彦
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浅倉秋成/大沢形画
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長岡太一
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鹿島初
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12月1日

燦々SUN
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すめらぎ ひよこ
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明治 サブ
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水鏡月 聖
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花宮 拓夜
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海山 蒼介
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ナナシまる
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はむばね
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鏑木 ハルカ
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鈴華/香月美夜
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三本コヨリ
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11月30日

わるいおとこ
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吉岡剛
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11月29日

アトハ
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11月28日

逢沢 大介
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11月26日

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肉丸
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MOTO
(まんがタイムKRコミックス)
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バニライタチ
(まんがタイムKRコミックス)
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芽々ノ圭/ほえ太郎
(電撃コミックスNEXT)
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綾村切人/ナフセ
(電撃コミックスNEXT)
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友麻碧/夏西七
(Gファンタジーコミックス)
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水口鷹志
(角川コミックス・エース)
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肉丸/ジョーさん。
(角川コミックス・エース)
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さびしうろあき
(角川コミックス・エース)
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11月25日

Schuld
(オーバーラップ文庫)
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熊乃げん骨
(オーバーラップ文庫)
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岸本和葉
(オーバーラップ文庫)
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御堂ユラギ
(オーバーラップ文庫)
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白河勇人
(オーバーラップ文庫)
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不手折家
(オーバーラップノベルス)
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たまごかけキャンディー
(オーバーラップノベルス)
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日之影ソラ
(オーバーラップノベルスf)
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森下りんご
(オーバーラップノベルスf)
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ムラサキアマリ
(MF文庫J)
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鵜飼有志
(MF文庫J)
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黒鍵 繭
(MF文庫J)
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志瑞 祐
(MF文庫J)
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久追遥希
(MF文庫J)
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ぶんころり
(MF文庫J)
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ぶんころり
(KADOKAWA)
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理不尽な孫の手
(MFブックス)
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理不尽な孫の手
(MFブックス)
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七沢 またり
(MFブックス)
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北川 ニキタ
(MFブックス)
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yokuu
(MFブックス)
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巴里の黒猫
(MFブックス)
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埴輪星人
(MFブックス)
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ネコクロ
(ブレイブ文庫)
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レオナールD
(ブレイブ文庫)
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とーわ
(ダッシュエックス文庫)
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すかいふぁーむ
(ダッシュエックス文庫)
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すかいふぁーむ
(ダッシュエックス文庫)
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東條チカ/カルロ・ゼン
(角川コミックス・エース)
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池野雅博/ざっぽん
(角川コミックス・エース)
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坂野杏梨/逢沢大介
(角川コミックス・エース)
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いわさきまさかず/矢立肇
(角川コミックス・エース)
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谷和也/鈴木小波
(角川コミックス・エース)
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騎羽こうじ/瀬尾優梨
(角川コミックス・エース)
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ユリシロ/紙城境介
(角川コミックス・エース)
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犬塚惇平/ヤミザワ
(角川コミックス・エース)
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福井晴敏/大森倖三
(角川コミックス・エース)
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雪仁/かがちさく
(角川コミックス・エース)
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葦尾乱平/涼樹悠樹
(ガルドコミックス)
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舘津テト/白青虎猫
(ガルドコミックス)
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霜月なごみ/瀬戸夏樹
(ガルドコミックス)
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しゅにち/友橋かめつ
(ガルドコミックス)
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しろいはくと/大崎アイル
(ガルドコミックス)
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びび/五示正司
(ガルドコミックス)
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七浦なりな/桜あげは
(ガルドコミックス)
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ちさかあや/大志充
(電撃コミックスNEXT)
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日之影ソラ/みつなり都
(電撃コミックスNEXT)
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紺矢ユキオ
(電撃コミックスNEXT)
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後藤羽矢子/玖珂ツニヤ
(電撃コミックスNEXT)
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竹葉久美子
(電撃コミックスNEXT)
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Byte
(電撃コミックスNEXT)
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仲谷鳰
(電撃コミックスNEXT)
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月見だしお/Ceez
(電撃コミックスNEXT)
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ぷらぱ
(電撃コミックスNEXT)
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緋呂河とも/ながワサビ64
(電撃コミックスNEXT)
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高村資本/OKARI
(電撃コミックスNEXT)
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蛇野らい/槻影
(電撃コミックスNEXT)
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ハンバーガー
(電撃コミックスNEXT)
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朱月十話/ROHGUN
(電撃コミックスNEXT)
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理不尽な孫の手/日崖タケ
(ガンガンコミックスONLINE)
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渡航/佳月玲茅
(ビッグガンガンコミックス)
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松浦/大堀ユタカ
(ビッグガンガンコミックス)
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初鹿野創/椎名くろ
(ビッグガンガンコミックス)
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深見真/真じろう
(ビッグガンガンコミックス)
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平坂読/さきだ咲紀
(ビッグガンガンコミックス)
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はっとりみつる
(ヤングガンガンコミックス)
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11月24日

甲田 学人
(メディアワークス文庫)
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冬馬倫
(メディアワークス文庫)
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紅玉 いづき
(メディアワークス文庫)
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久川 航璃
(メディアワークス文庫)
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11月22日

伊織ハル
(4コマKINGSぱれっとコミックス)
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カワバタヨシヒロ/羊太郎
(MFコミックス アライブシリーズ)
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La-na/南野海風
(MFコミックス アライブシリーズ)
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春野友矢
(MFコミックス アライブシリーズ)
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木城ゆきと
(KCデラックス)
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石黒正数/講談社
(KCデラックス)
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石黒正数
(アフタヌーンKC)
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皆川亮二
(アフタヌーンKC)
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山口つばさ
(アフタヌーンKC)
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藤田和日郎
(モーニング KC)
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榎本あかまる
(モーニング KC)
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田素弘
(モーニング KC)
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三原和人
(モーニング KC)
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栗田 あぐり
(モーニング KC)
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鍵空とみやき
(ガンガンコミックスJOKER)
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田代哲也
(ガンガンコミックスJOKER)
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11月21日

二上圭
(GCN文庫)
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11月19日

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ほのぼのる500
(TOブックス)
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佐々木鏡石
(TOブックス)
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弁当箱
(TOブックス)
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龍流
(TOブックス)
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11月18日

羊太郎
(富士見ファンタジア文庫)
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理不尽な孫の手
(富士見ファンタジア文庫)
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いつきみずほ
(富士見ファンタジア文庫)
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阪田 咲話
(富士見ファンタジア文庫)
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七野 りく
(富士見ファンタジア文庫)
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日の原 裕光
(富士見ファンタジア文庫)
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戸塚 陸
(富士見ファンタジア文庫)
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七野 りく
(富士見ファンタジア文庫)
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水沢 夢
(ガガガ文庫)
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持崎湯葉
(ガガガ文庫)
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昏式龍也
(ガガガ文庫)
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猿渡かざみ
(ガガガ文庫)
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shiryu
(ガガガ文庫)
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Cuvie
(チャンピオンREDコミックス)
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千明太郎
(チャンピオンREDコミックス)
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眞邊明人/藤村緋二
(ヤングチャンピオン・コミックス)
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カルロ・ゼン/フクダイクミ
(ヤングチャンピオン・コミックス)
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福地翼
(少年サンデーコミックス)
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田中モトユキ
(少年サンデーコミックス)
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ねこぐち
(少年サンデーコミックス)
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11月17日

西尾維新/大暮維人
(KCデラックス)
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西尾維新/大暮維人
(講談社コミックス)
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山本崇一朗
(KCデラックス)
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久世蘭
(講談社コミックス)
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ヒロユキ
(講談社コミックス)
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木南ユカ
(講談社コミックス)
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裏那圭/晏童秀吉
(講談社コミックス)
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稲葉みのり
(ヤングジャンプコミックス)
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二宮裕次
(ヤングジャンプコミックス)
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椎橋寛
(ヤングジャンプコミックス)
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すかいふぁーむ/ぺんたごん
(ヤングジャンプコミックス)
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三都慎司
(ヤングジャンプコミックス)
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戸塚たくす/西出ケンゴロー
(ヤングジャンプコミックス)
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日向夏/倉田三ノ路
(サンデーGXコミックス)
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麻生羽呂/高田康太郎
(サンデーGXコミックス)
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池澤真/津留崎優
(裏少年サンデーコミックス)
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田尾典丈
(電撃の新文芸)
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福留しゅん/天城望
(フロース コミック)
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廣本シヲリ/しきみ彰
(フロース コミック)
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11月16日

村枝賢一/石ノ森章太郎
(KCデラックス)
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古川五勢
(KCデラックス)
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小村あゆみ
(マガジンエッジKC)
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伊藤京介
(マガジンエッジKC)
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sigama
(マガジンエッジKC)
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片瀬茶柴/城平京
(講談社コミックス月刊マガジン)
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森下真
(講談社コミックス月刊マガジン)
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ひととせひるね
(講談社コミックス月刊マガジン)
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関口太郎
(講談社コミックス月刊マガジン
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加藤元浩
(講談社コミックス月刊マガジン)
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周藤蓮
(ハヤカワ文庫JA)
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逆井 卓馬
(星海社FICTIONS)
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11月15日

友麻碧
(富士見L文庫)
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しきみ 彰
(富士見L文庫)
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友麻 碧
(講談社タイガ)
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西尾 維新
(講談社文庫)
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夏原 エヰジ
(講談社文庫)
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水辺チカ/友麻碧
(KCx)
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勝木光/香月美夜
(コロナ・コミックス)
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蕗野冬/ほのぼのる500
(コロナ・コミックス)
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香守衿花/もちだもちこ
(コロナ・コミックス)
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東里桐子/ラチム
(コロナ・コミックス)
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墨天業/久宝忠
(コロナ・コミックス)
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螢子/あてきち
(コロナ・コミックス)
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11月12日

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大森藤ノ
(GA文庫)
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伊尾微
(GA文庫)
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ジャジャ丸
(GA文庫)
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11月11日

漆原玖/門司柿家
(アース・スター コミックス)
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成家慎一郎/ナハァト
(アース・スター コミックス)
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金井千咲貴
(ガンガンコミックス)
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顎木あくみ/高坂りと
(ガンガンコミックスONLINE)
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鉢谷くじら
(ガンガンコミックスONLINE)
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万野みずき/野営地
(ガンガンコミックスONLINE)
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山内泰延
(ガンガンコミックスONLINE)
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長岡マキ子/カルパッチョ野山
(ガンガンコミックスONLINE)
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竜騎士07/夏海ケイ
(ガンガンコミックスONLINE)
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11月10日

天野こずえ
(BLADEコミックス)
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川原 礫
(電撃文庫)
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佐島 勤
(電撃文庫)
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二丸修一
(電撃文庫)
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白金 透
(電撃文庫)
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東崎惟子
(電撃文庫)
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ひたき
(電撃文庫)
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鏡 遊
(電撃文庫)
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赤月ヤモリ
(電撃文庫)
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榊 一郎/木尾寿久(Elephante Ltd.)
(電撃文庫)
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岩田洋季
(電撃文庫)
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午鳥志季
(電撃文庫)
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烏丸 紫明
(カドカワBOOKS)
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巻村 螢
(カドカワBOOKS)
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ジャジャ丸
(カドカワBOOKS)
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壁首領大公
(カドカワBOOKS)
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神無月 紅
(カドカワBOOKS)
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古宮九時
(DREノベルス)
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わんた
(DREノベルス)
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小鳩子鈴
(DREノベルス)
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ニシキギ・カエデ
(TOブックス)
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ほのぼのる500
(TOブックス)
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内河弘児
(TOブックス)
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(TOブックス)
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あfろ
(まんがタイムKR フォワードコミックス)
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うちのまいこ
(まんがタイムKR フォワードコミックス)
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まめ猫
(まんがタイムKR フォワードコミックス)
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秋月壱葉/望月麻衣
(アクションコミックス)
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クール教信者
(アクションコミックス)
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碓井ツカサ
(サンデーうぇぶりコミックス)
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しょたん
(サンデーうぇぶりコミックス)
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野田宏/ふくしま正保
(ビッグコミックス)
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野田宏/若松卓宏
(ビッグコミックス)
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千月さかき/姫乃タカ
(角川コミックス・エース)
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斯波浅人/浅名ゆうな
(角川コミックス・エース)
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otakumi/ベキオ
(角川コミックス・エース)
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天海雪乃/タンバ
(角川コミックス・エース)
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岡叶/夏目純白
(角川コミックス・エース)
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由伊大輔/高橋びすい
(角川コミックス・エース)
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吾嬬竜孝/西崎義展
(角川コミックス・エース)
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吾嬬竜孝/西崎義展
(角川コミックス・エース)
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Crosis/松尾葉月
(角川コミックス・エース)
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内河弘児/よしまつめつ
(ヤングチャンピオン・コミックス)
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11月9日

さばねこ/ちゃつふさ
(ドラゴンコミックスエイジ)
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渡真仁/三嶋くろね
(ドラゴンコミックスエイジ)
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カタセミナミ/千月さかき
(ドラゴンコミックスエイジ)
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MIGCHIP
(ドラゴンコミックスエイジ)
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天原/masha
(ドラゴンコミックスエイジ)
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車王
(ドラゴンコミックスエイジ)
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荒木佑輔/メソポ・たみあ
(ドラゴンコミックスエイジ)
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石沢庸介/謙虚なサークル
(KCデラックス)
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横田卓馬
(シリウスKC)
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塀流通留/藤井ふじこ
(シリウスKC)
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内々けやき/あし
(シリウスKC)
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福田直叶/むらさきゆきや
(シリウスKC)
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冬葉つがる
(シリウスKC)
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志瑞祐/青桐良
(シリウスKC)
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松琴エア/はにゅう
(シリウスKC)
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西田拓矢/海空りく
(シリウスKC)
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カジカ航/伏瀬
(シリウスKC)
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真島ヒロ/上田敦夫
(講談社コミックス)
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藤栄道彦
(バンチコミックス)
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11月8日

安部真弘
(少年チャンピオン・コミックス)
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蛙田アメコ/冬野なべ
(少年チャンピオン・コミックス)
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11月7日

雨隠ギド
(アフタヌーンKC)
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妃羅/山田リューセイ
(ガンガンコミックスUP!)
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鳥羽徹/栗元健太郎
(ガンガンコミックスUP!)
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裕夢/ボブキャ
(ガンガンコミックスUP!)
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こゆびた べる
(ガンガンコミックスUP!)
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えぞぎんぎつね/阿倍野ちゃこ
(ガンガンコミックスUP!)
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風来山/沖野真歩
(ガンガンコミックスUP!)
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相崎壁際/四季ムツコ
(ガンガンコミックスUP!)
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平成オワリ
(SQEXノベル)
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美袋和仁
(SQEXノベル)
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11月5日

雨堤 俊次
(宝島社文庫)
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山本 巧次
(宝島社文庫)
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ヒロサキ/冬馬倫
(フロース コミック)
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冨月一乃/雨宮れん
(フロース コミック)
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11月4日

尾田栄一郎
(ジャンプコミックス)
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冨樫義博
(ジャンプコミックス)
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矢吹健太朗
(ジャンプコミックス)
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加藤和恵
(ジャンプコミックス)
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権平ひつじ
(ジャンプコミックス)
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松井優征
(ジャンプコミックス)
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鈴木祐斗
(ジャンプコミックス)
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辺天使/津田穂波
(ジャンプコミックス)
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伊藤砂務
(ジャンプコミックス)
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天野明
(ジャンプコミックス)
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ちると
(ジャンプコミックス)
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横山左
(ジャンプコミックス)
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松本直也
(ジャンプコミックス)
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稲岡和佐
(ジャンプコミックス)
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静脈/依田瑞稀
(ジャンプコミックス)
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岩田雪花/青木裕
(ジャンプコミックス)
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伊科田海
(ジャンプコミックス)
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河本ほむら/羽田豊隆
(ジャンプコミックス)
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ONE/村田雄介
(ジャンプコミックス)
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マポロ3号
(ジャンプコミックス)
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篠原健太
(ジャンプコミックス)
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近本大/新川権兵衛
(角川コミックス・エース)
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路生よる/藤堂流風
(角川コミックス・エース)
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三上康明/田中インサイダー
(角川コミックス・エース)
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藤本ケンシ/井出圭亮
(ヤンマガKCスペシャル)
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山田恵庸
(ヤンマガKCスペシャル)
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岡本倫
(ヤンマガKCスペシャル)
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植野メグル
(ヤンマガKCスペシャル)
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新井春巻
(ヤンマガKCスペシャル)
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ARATA/まきしま鈴木
(PASH!コミックス)
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せるげい/くまなの
(PASH!コミックス)
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航島カズト/タンサン
(PASH!コミックス)
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渡 琉兎
(ドラゴンノベルス)
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葵すもも
(ドラゴンノベルス)
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綾村 実草
(ドラゴンノベルス)
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並木 陽
(星海社FICTIONS)
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