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書籍感想(2009〜

彼女は戦争妖精 小詩篇 14   

彼女は戦争妖精 小詩篇1 (ファミ通文庫)

【彼女は戦争妖精 小詩篇 1】 嬉野秋彦/フルーツパンチ ファミ通文庫

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本シリーズ初の短編集。ああ、ファミ通文庫の公式サイトで連載していたルテティエの話は今回は収録されずか。あれはルテティエという娘を形作っているものの本質が良く分かるし、話自体も叙情的で雰囲気があって好きだったんですが。まあ、次回には掲載されるみたいだから、楽しみに待っておこう。

しかし、こうして常葉先輩がメインの短編を読むと、このシリーズのメインヒロインはどうにも彼女以外にないように見えてくる不思議。
一応伊織の相棒となるクリスは、精神的にも肉体的にも完全に幼女で伊織にとっては大事な家族とは成り得ても、それ以上はどう考えても無理だし、当初ヒロインかと思われた牧島さつきは、本人は御執心だけど伊織はまったく相手にしていないし、ルテティアとは色恋以前に性格の不一致が酷すぎて本気で仲が悪いし、とまともに付き合える相手がいないんですよね(笑
その点、常葉先輩は気難しいはずの伊織の性格となんか相性がいいんですよね。どこか斜に構えた伊織の態度の真意をさらっと見抜いて、それを嫌味に感じさせない風に指摘し、同時に許容する。それは冷静かつ知的な論理性に基づいた態度でありながら涼やかな包容力と相手を尊重する距離感を備えていて、伊織に不快感を感じさせない。
あの伊織に、怪我と疲労で満足に動けない状態とはいえ、自宅の家事や動けない自分やクリスたちの食事の世話を任せる事を受け入れさせる、というのは結構とんでもないことのように思えるんですよね。伊織って、絶対パーソナルスペース他人より広いし、踏み込ませまいとしそうな所あるし。
尤も、伊織当人も常葉の世話になり繋がりが深く濃くなっていくことに、元々他人との付き合いを倦厭する性質のせいか、戸惑いや不安を覚えているみたいだけれど、この時常盤当人をどう思っているかの自問自答がなかなか意味深なんですよね。
前から敬意と信頼を寄せている相手ではあるんですけど、ちょっと頭の上がらない所といい、着実に伊織の中で大きな存在になっていってる気がするなあ。それを、まだ伊織はしがらみと捉えたがっているようにも見えるけど。
対する常葉先輩も、既に伊織に対してかなり大きめの好感は抱いているんですよね。ただ、つい最近、酷い、というよりも惨い形での失恋をしているだけに、早々に新しい恋にかまけるつもりが更々無いという心持ちでいるので、伊織をそういう対象として見る事はしていないのですけれど。とはいえ、お手伝いさんの静子さんが考えるように、少女が少年に見栄を張りたがるというのには色々と意味があるもの。特に、常葉のように虚栄心とは縁の無いサッパリとした女性にとっては。
二人とも今のところ、お互いを異性として意識することに必要性を認めておらず、信頼して共闘できるウォーライク同士であり敬意と好感を抱きあう先輩後輩、というスマートな関係にとどまっているけれど、既にもう飛び越える壁の高さは軽々とまたげる程度にまで下がっているようにも見える。
まー、この二人の場合、まかり間違ってお付き合いを始めても、ラブラブカップルなどという類のそれとはかけ離れたものになりそうだけれど。ライトノベルの主人公とヒロインで、双方がこれほど大人びて落ち着いた関係と言うのも珍しいくらいだし。

と、常葉先輩のヒロインとしての立脚について触れてきたのだけれど、実のところ彼女がこのままメインヒロインとしてそのまま伊織の隣に立ち続けるかと言うと、一抹の不安があるんですよね。
この女性は、親しい相手のために命を投げ出すことも厭わないような真摯さ、誠実さを持つと同時に、自身の執着を優先して他を切り捨てる決断を下しかねない、女としての怖さを備え持ってる気がするんですよね。自分の選択がどれほど愚かで虚しいモノかを理解していながら、あとで悔やみ苦しむことを承知していながら、敢えて堕落してしまうような。
でもそんな危うさこそが、この大路常葉という女性にただの涼しげでカッコイイ和風美人というだけではなく、ある種の壮絶な色香を感じさせる要因となってるようにも見えるのです。
実際、ミステリアスな色気のある薬子先生に、常葉先輩って女としての雰囲気じゃ全然負けてないもんなあ。


女の情念と言えば、健二とマハライドを主人公とした短編も、全般色濃くそんなのが漂ってるわけで。健二の母親との陰惨な過去といい、そのトラウマを引きずったまま続けていた多種多様な女性関係。そんな相手の一人に向けられるほの暗くも無責任で我儘な女の情念との対決。最近、というわけでもないんだろうけど、嬉野さん、こういうドロっとした感情をねちっこく、でも語り口としてはさらっと書く事が多くなってきたなあ。大好物なんですけどね、私そういうの。
そんな中で、屈託の無い健二とマーちゃんのやり取りが微笑ましい。このウォーライク同士の終わりの見えない闘争にまつわる真相に近い部分に関わってくる陰謀に、図らずも関わることになってしまった二人だけど、速攻で退場することが予定されていたところを思わぬ流れで生き残り準レギュラー化してしまったという存在感の強さを生かして、このまま頑張って欲しいなあ。

そういえば、表紙絵は初めて伊織とクリスのコンビではなく、この健二とまーちゃんの二人組。願わくば、次は常葉とリリアーヌを見たいところではあるけれど、カラー口絵の方で充分堪能させてもらってるともいえるので、我儘は言うまい。
作者もあとがきで書いてるけど、口絵のよだれたらしているリリアーヌが素敵過ぎますw あー、和装の常葉もやっぱり美人だなあ。どうしてこの人が学校で王子などというあだ名がついているのかわからんわからん。

そして相変わらず、食い物の描写が上手すぎる。というか、美味しそうすぎる。ベン・トーほどじゃないけど、この本も読んでたらお腹がすいてくるんですよねー。いつもは伊織が色々と作ってるのですが、今回は常葉先輩が作っている描写も多く、それ以外にもアイスとかハンバーガーなどのジャンクなども、食いっぷりの素晴らしさ故か、食卓の描写ゆえか、とっても美味しそう。

テスタメントシュピーゲル 15   

テスタメントシュピーゲル 1 (角川スニーカー文庫)

【テスタメントシュピーゲル 1】 冲方丁/島田フミカネ 角川スニーカー文庫

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死ぬかとおもた。

ページ数にして543ページと、厚いっちゃ厚い方ではあるんですがこのくらいのページ数というのは決して珍しいものでもないんです。
でも、読むのにおよそ四時間半掛かった。
自分、中身の詰まった空白の少ない300ページくらいの本は一時間から一時間半くらいで読めるくらいの読書スピードなのですが、恐ろしいくらい時間がかかった。密度がなんかおかしい。情報量が常軌を逸している。間延びした展開がまるでない、皆無。
息もつけない緊迫感を、四時間半連続で味わわせられてみなしゃんせ。普通死ぬ。四時間半、息止めてたら普通死ぬ。
なにこれ? 読死? 死因は読死?
昨日、休日だったのをいいことに午前中からこの本を手にとって仕舞ったのが良かったのか間違いだったのか。まず時間がある間しか読めねえな、と休日読書用に置いておいたのは正解だったのでしょう。
ただ読み終えた後、半日以上、結局気力を消耗しつくして予定していたことを何も出来ないまま終わってしまったのは完全に想定外でしたよ。なにもする気起こらんかったもんなあ。
昼飯も食べるの忘れて読みふけっていたので、お昼食べたの結局三時ごろだったし。
その後、本当に何もせずにボーっと放心状態のままでした。

なんというサイコボムw

正直、昨日から今日仕事中の間まで(マテ)どうやって感想を書いたものか考えてたんだけど、インプットされたものをどうアウトプットしたらいいのか結局見当もつけられなかった。書こうと思ったら幾らでも書きようというものはあるんだろうけれど、どう書いてもこの本の内容についても自分が受けた衝撃にしても陳腐な形でしか表せそうになく、途方にくれている。一部を切り取って見せても、切り取った時点でなんか別物になっているんじゃないかと思えてしまって。
これはたぶん、読了直後の一種の酩酊状態による錯覚に過ぎず、冷静になれば何を大仰に考えていたのかとあきれ返ってしまう状態なのかもしれないのだけれど、今現在はこの有様だ。
恐るべきは、まだこのクライマックスはプロローグもプロローグ。幕があがったところに過ぎないと言うところなのだろう。ビビるしかない。チビりそうだ。
子供たちが苦しんでいる。泣いている。未来を生きるべき子供たちが今に絶望し、現在にのたうちまわり、この瞬間悲鳴を上げて、泣き叫び、疲れ果てて自ら死を選ぼうとしている。生まれるべきじゃなかったと、言いながら。
あの強く、雄雄しく、勇気ある、誇り高き、気高き子供たちが、だ。
もう、めちゃくちゃ痛い。心が痛めつけられる。どうしてこの子たちがそこまで傷つかなくちゃいけないのか。そこまでズタズタにされなければならないのか。
彼女たちの周りの大人たちは、その全霊をかけて彼女ら、一個の対等な人間として認め、扱った上で、守り導こうとしているのに、彼らはその許す限りの力をもって、彼女たちへの責任を果たそうとしているのに、それなのに。

さようなら、ミネアポリス。
今日、あたしは死ぬことにしたよ。

この悲しすぎる、無垢で透明な、消え入りそうな遺言から、この物語ははじまる。これから打ちのめされ続けるであろう痛みを覚悟せよと言わんばかりに。痛みを飲み込む覚悟を決めよと言わんばかりに。

その痛みに耐えてこそ、その先にあるだろう扉の開く瞬間を、彼女たちが出口を見つける瞬間を、見ることが出来るのだと言わんばかりに。
そうして地獄の門を潜り抜け、出口の入り口にたどり着くことが出来たのだ。
泣きそうになった。

このシュピーゲルシリーズの完結を以って、作者冲方氏はライトノベルの執筆を最後とするそうだ。
少女たちに託されていくさまざまな願い、想い。背負いきれずに押しつぶされそうなほど重く、尊く、掛け替えのないものを、彼女たちは受け取り、受け入れ、胸に抱き、心にしまい、魂に宿し、前へと進んでいく。この彼女たちに託していく思いそれこそが、作者が残していこうとしているもの、そのもののように思えてくる。渾身の力を振り絞り、魂をすり潰し、脳みその中の中身をあらん限りに搾り出すようにして、書き残すものなど微塵も残さないつもりであるかのように。
全身全霊とは、この人の執筆姿勢の事を言うのだろう。これが、作家という生き物の、一つの純粋な形、その到達点なのだろう。
その結晶とも言うべき作品が、猛々しいまでに牙を剥いて咆哮している。
さあ、諸君。たかだか一冊の本に、

―――喰い殺される覚悟はあるか?




何気に、意訳されまくったマスターサーバー同士のやり取りが異様に微笑ましくって、これまで単なるスパコンというイメージだったマスターサーバに物凄い感情移入してしまった。此処に来て、これは反則だよ(苦笑

カンピオーネ! 5.剣の巫女4   

カンピオーネ!〈5〉剣の巫女 (集英社スーパーダッシュ文庫)

【カンピオーネ! 5.剣の巫女】 丈月城/シコルスキー スーパーダッシュ文庫

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サブタイトル並びに表紙絵からして祐理と新キャラの恵那の回と見せかけて、これ完全にエリカがメインの回でしたね。
具体的に言うと、今後どれだけハーレム要員が増えようと奥の院の支配権を握る第一夫人はエリカ様ですよ、というのが確定的になったという所でしょうか。確定的になった、というより自明だったものをよりはっきりと明確化させた、というべきか。
前回、偶々別行動になってしまった所を、リリアナに護堂の懐に飛び込まれて、出し抜かれてしまったエリカだけれど、あれは本当に偶々だったというのが今回、良く分かった。ぶっちゃけ、リリアナではエリカには太刀打ちできんわ、これ(苦笑
祐理も今回、護堂との曖昧な関係に躊躇っていた部分を振り切って、はっきりと護堂に女として寄り添う決意を固めて、以前までのぎこちなさを取り払って護堂に自然に侍るようになったけど、彼女、エリカを押しのけて寵愛を独占する気はサラサラなさそうだもんなあ。ちゃんとエリカが護堂にとって大事な存在だと認めたうえで、自分は二号さんで充分という心持でいるし、エリカもことさら祐理を可愛がって護堂の傍に置こうとしているのは能力的な相性もそうだけど、この弁えた性格に基づく所が大きいんだろう。
その点、まったく空気読めてないのがリリアナさん(苦笑
本来ならば、リリアナさんのキャラクタースペックは並みのラブコメならばまずメイン級に食い込んでくる、ラブコメ適性Sクラスの代物のはずなのですが、この【カンピオーネ!】だと思いっきり逆効果になってしまっている。
魔術界において特別な立ち位置にいる草薙護堂の側近としても、エリカを頂点に支配体制が確立している護堂の女性関係にしても、まるで状況を俯瞰的に認識できておらず、初恋に浮かれて自分本位に護堂の周りをフワフワと付きまとっているだけになってしまっている。お陰で騎士としても女としても、いささか邪魔モノになってしまっている。この点は作中でも沙耶宮馨に鋭く指摘されている。
日常生活でも思い込みの強さと不器用さで、護堂をえらい目にあわせてばっかりだし。肝心の大騎士としても、ポカをやりまくって役立たず。
魔王の側近としても、恋人としても、日常生活ですらも、これ以上ないくらい護堂をフォローし、盛りたて、影に日向に助けているエリカのパーフェクトなパートナー振りと比べて、リリアナさんは空気読めない痛い子と言われてもおかしくない所にまで至ってしまっている。
このままだと、本当にハブられかねないので、もうちょっと視野を広くもって頑張らないと(苦笑

しかし、ハーレムものは多々あれど、ここまでヒロインの序列が確立してしまっているものは珍しい。基本、平等並列か、内部で張り合いが起こっているものだけれど、この作品の場合ほぼエリカの管理下に置かれているのだから面白い。同じことを試みるヒロインはいても、大概失敗に終わるケースが多く、エリカのごとく見事に支配体制を確立してしまっているものは、ちょっと記憶に無い。面白い。

面白いといえば、かくいうハーレムの主である魔王・草薙護堂はそのハーレムについては一切タッチしていないのがまた面白い。護堂が関知していないところで、勝手に女性陣で形成してしまっているのだから困ったものである。
実のところ、よく読んでいると護堂の恋愛対象はハーレムどころかほぼエリカに絞られている。辛うじて祐理については性格の相性のよさもあって、異性として強く意識している部分はあるが、ぶっちゃけ護堂の本命はあくまでエリカであって、しかもかなりゾッコン惚れている気配すらうかがえる。というか、今回地の文の心理描写にて明確にエリカの事を愛する人と明言しているのだから、もう言い訳はきかないだろう。
かわいそうだがリリアナは、護堂には恋愛対象として殆ど意識されていないんじゃないだろうか。新キャラの恵那についてもそれは同様だが。
女性に対してはヘタレで勇気なしの意気地なしだから、迫られるとあっさり流されて、キスとかもしてしまうけど(苦笑
でも、護堂の方から、魔術関係なく欲情してるのってエリカだけなんですよね。もしエリカが今みたいにハーレムOKと言わず、独占しようとしたら案外アッサリ受け入れているような気もする。そもそも最後の一線呼ばわりされている肉体関係の方も、エリカが冗談ではなく本気で迫ったら、護堂、たぶん逃げないよな、これ。ラブホ街に連れてこられた時の覚悟完了の様子を見てると…(笑
エリカとのはじめてのちゃんとしたデートでああいう事をしてしまう時点で、護堂の女性との接し方の下手糞さは致命的で修正のしようがないというのが証明されてしまった以上、エリカは面白がって遊んでないでさっさと護堂を上手く誘導してあげた方がいいですよ。この男、エリカに手を出さないんじゃないくて、単にどうしたらいいか全然わからなくてビビッて立ちすくんでるだけだから、エリカの方が手取り足取り一から十まで導いてあげないと二進も三進も行かんですよ、これw
たぶん、その右往左往っぷりを面白がってるんだろうけど、エリカは。タチの悪い女だなあ(苦笑

そうやって護堂を弄んでるエリカだけど、彼女の護堂への愛情の本質が無辺の献身であるというのが、図らずもエリカ自身が絶体絶命となったときにハッキリと示される。
普段はあれだけ、護堂を振り回し好き勝手している風に見えるけど、その実彼女の行動はすべからく護堂のためなんですよね。自分の事は二の次で、常に護堂を優先に考えている。
それは、身も心も護堂に捧げきっている、と言い換えてもいい。
それこそ自分がもう死ぬという時に、護堂が傍に寄り添っていてくれるだけであれほど幸せそうに、心安らかな様子で嬉しそうに微笑むことが出来る、というだけでいつもエリカがからかうように護堂にささやく愛の言葉が、悪戯心というエッセンスを塗しただけで、何の作意も繕ったものでもない、本心から紡ぎ出されたものだというのが良く分かるはず。
結局、どうしてリリアナが二歩も三歩もエリカに遅れを取ってしまっているのかというと、護堂がエリカを好きだと言うのもあるけれど、何よりリリアナの護堂への接し方は、護堂を守り助けるためではなく、自分の嗜好や恋情を満足させる事を優先していて護堂本人の事は二の次だったりするわけだ。そこが、非常に大きいんだよなあ。

そうして、エリカが死の危機に瀕したとき、護堂が最終的に抱いた感情が、怒り、というのは、意外であると同時にこの護堂という男がなんだかんだと言いつつも、その根本は確かに「魔王」と呼ばれるにふさわしい、荒々しい支配者たるものを秘めているのを如実に示しているんだろう。
エリカを助けるためにとった行動が、そのままエリカを征服するような趣になってしまったのも、彼の本質がそれを指向していたからと言えるのではないだろうか。
それにしても、あの最後のウルスラグナの権能。エリカに力を与えたあれ、完全に擬似的なセックスじゃないか(苦笑
描写の仕方やお互いのセリフが明らかにそれっぽくなってて、エロいことエロいこと。
そしてもう、この後のエリカの幸せそうな姿が可愛いのなんの。元々好意や愛情をまったく隠さない娘だけど、これだけ無防備に甘えてこられると破壊力が半端じゃないや。

と、エリカと護堂のイチャイチャも行くところまで行ってしまった感もあるけれど、それとは別に物語の方も、どうやらこれからが本番、といった要素が幾つも出てきている。
前回、護堂の持つ権能と剣の英雄というキーワードが持ち上がり、護堂のファミリーネームである草薙とあいまって、日本の剣の英雄関連に話が及ぶのかと想像はしていたけれど、これはまたまったく予想外の形で突っ込んでこられたなあ。
一応、今のところ護堂の草薙の姓自体は特に意味はないみたいだけど、草薙の剣とスサノオの存在がまさか、こんな形で絡んでくるとは。スサノウがあんなふうになってるとなると、まつろわぬ神という存在への認識がかなりガラッと変わってしまうんですよね。ある種の台風みたいな時間とともに発生と消滅を繰り返す災害みたいなイメージだったんだけどなあ。となると、アテナに対する見方もかなり変えないといけないかもしれない。
今回は剣の権能のための神様の薀蓄は少なかったけど、それでも少ないなりにかなり興味深い内容だったのも確か。なるほど、あれにはそういう意も含まれてたんだ。
これまで謎な部分があった、日本の魔術組織についても、これまた今までは魔術的には辺境で勢力も小さいような印象だったのが、ガラッと変わってしまいましたよ。日本の魔術組織の体制、世界的に見てもかなり特異なことになってるんじゃないのか?

これまで、ウルスラグナ以外の権能を獲得してこなかった護堂にとって初めてのパワーアップ、プラス、エリカもパワーアップという要素もあり、さらには未だ目覚めぬまでも将来の対決を予想させる敵の存在も示唆され、さらにはライバル再び、みたいな前振りもあり、さあさあ俄然盛り上がって参りましたよ♪

しかし、眠れる虎とか、御子とか、いったい何を示しているのやら。色々とヒントはちりばめられているんだが、うーん、今の段階だと当て推量も難しいな。

既巻感想

竜王女は天に舞う One‐seventh Dragon Princess4   

竜王女は天に舞う―One-seventh Dragon Princess (MF文庫 J) (MF文庫J)

【竜王女は天に舞う One‐seventh Dragon Princess】 北元あきの/近衛乙嗣 MF文庫J

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これはファンタジーとしては非常に強固な土台と骨格で形成された質実剛健な出来栄えの作品ですねえ。基礎部分がしっかしていると、あとで幾らでも手を広げられるからなあ。その点で言えば安易に外装ばかりを今時のテンプレで装ったものに比べて、将来における信頼性で言うならとても堅牢と言える。
もちろんこれ、堅実すぎて地味だと言っている訳じゃない。キャラクターもすぐに下ネタに走る幼馴染に傲岸不遜で律儀モノのお姫様、傍若無人にして自由奔放な歌姫と、ヒロイン陣はツブが揃ってるし、脇を固める陣容も、キレモノで友情に厚い親友と、やる気なさげだけど飛び切り有能なこわもての先生と、隙無く配置されている。こうしたキャラクターの配置と運用、ストーリー展開に基づいた細かい操作性には、非常に細心の注意を払っている様子が随所に伺え、無駄のない脚本にはとても感心させられた。
丹念に練り上げられ、設定として組み込まれた魔術のシステムも、世界観の構築から登場人物それぞれの行動原理や目的、動機、さらには戦闘描写にも極めてロジカルに反映されていて、それがそのまま読み応え、歯ごたえとなって返ってくるのが心地よいくらい。
主人公についても慎重に構築されていて、驚くくらい無能すぎず、特別すぎず、程よく普通に有能な魔術士となっているんですよね。最後まで切り札としてカードを伏せていた能力も、それ単体では特別すごいものじゃなかったもんなあ。
ストーリー展開も無駄なく、とんとんとリズム良く進展し、かと言って直線過ぎず、折を見て急展開、予想もしなかった真相の発覚、と飽きさせる余裕を与えず進んでいくのは、もう巧妙の一言。
続き物として広げる余地を押さえながら、この一冊でやれるだけやってやる、という新人賞を本気でとってやるぞ、という意気込みが、この徹底したロジカルな作り方から透けて見えてきて、思わずニヤニヤ。
普通計算づくの作品だと、あとの発展の余地が見えてこない完璧だけど窮屈というイメージが付きまとうものだけど、これは一冊の完成度と将来性を並列して仕上げている点は、大したものと言ってよいかと。
ただ、多少詰め込みすぎた感はあるかな。ルノアとリラの話を一つの話でやっているので、ルノアがメインヒロインだ! という印象が薄れてしまってるし。最後の展開なんぞ、明らかにリラがメインだもんな。普通だとこれ、リラは第二巻で登場してこの展開、となっててもおかしくないくらいだし。
と、普通の範疇で語るのもつまらないか。話自体は過不足無く、この一冊で見事に広がり収束しているわけだし。
ヴァルハラ舞踏会のルールの盲点を突くようなこの展開も、将来の話の広げ方次第では幾らでも面白くなりそうだ。それに、これは穿った見方だけど、シャルロッテもあれ、幼馴染では収まらん逸材かもですよw

僕は友達が少ない 24   

僕は友達が少ない 2 (MF文庫 J) (MF文庫J)

【僕は友達が少ない 2】 平坂読/ぶりき MF文庫J

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幼女も残念幼女だ!!(爆笑

そしてすまん。一巻の感想で小鷹はまともな常識人じゃないか、と力説したものだけど……常識人だろうとまともな人間だろうと、残念は残念だったんだなあ、と一話を読んでしみじみ思ったり。笑いのセンスがズレてるとかそういう段階にすら至っていなくて、ただ普通につまらないという残念さ。まさしく残念としか言いようの無い極めて磨きぬかれ突き詰められた残念さに戦慄すら覚える。
ああ、そうか。つまり小鷹は普通に残念なヤツなのか。それってある意味、特徴的なほかの残念衆よりも残念かもしれないのが哀しいw

ああ、そうだ幼女。隣人部の顧問となったシスター・マリアって所謂ちっちゃい大人ではなく、リアルに十歳のお子様だったのね。知能指数は高いのかもしれないが、知性は並以下。つまるところアホの子。【よつばと】のよつばが世知辛い世間の荒波に放り出されると、こういう有様になってしまうのかもしれない。性格極悪の生徒に言い様に弄ばれるとか。もっと賢くなれよ!(涙
幼女には幼女なりの賢明さというものが必須であり、それが欠片も微塵もないマリアは、この場合残念幼女としか言いようが無い。よくぞまあ、ここまで残念さを引き立たせたものだと、感心せざるを得ない。しかしまあ、アホの子はアホの子で操作が簡単な分、愛玩用としては可愛かったりするんだよなあ。
マリアがちゃんとご飯を食べてないと言うのを知って、即座に弁当を作ってきてやる小鷹は、大したものだと思うけど。伊達に妹と二人暮らしじゃないというか、子供の面倒を見るのを空気を吸うようにこなすんですよね。さらっとやってるけど、なかなか出来るもんじゃないぞ、子供の相手。
まー、妹の小鳩も子供っぽいっちゃまんまお子様だからなあ。これで中学二年生というのは少々信じがたい(苦笑
10歳のマリアと同レベルで張り合ってるもんなあ。そもそもそのマリアからして、十歳というには幼いくらいなのに。
とはいえ、二人で<お兄ちゃん>の取り合いをしているのはほほえましい限り。
なんだよ、小鷹。もうモテモテじゃないかい。残念天才少女の理科も、小鷹に興味津々だし。実のところ、友達いないヤツばっかりの隣人部だけれど、本気で友達欲しくて入ってきたのって、星奈だけで、目的を同じくしているのは小鷹と夜空と星奈の三人であって、マリアは無理やり顧問にされた口で、今は小鷹に懐いて出入りしてる。理科と幸村と小鳩は完全に小鷹目当てだもんなあ。
でも、本気でフラグ立ってるのは夜空と星奈の二人なんだけど。
今回、新規参入組のお陰でわりと大人しかった夜空と星奈だけど、メンバーそろったところで次からこそ本格的に残念会、じゃなかった、話が進展するんだろうか。ラストでバリバリに恋愛抗争勃発フラグ立ってたし。ただ、夜空があくまで男女の友情に拘ってるのに対して、星奈のほうはその辺拘り無く、かなり小鷹を自覚的に意識している節があるので、スタートラインで既にだいぶ差がついているのが気になるところ。まあ、この程度は後の展開次第でどうとでもなる程度のことだけど。


そういえば、ラノベ部と同じノリでリレー小説なんてやってたけど、話の展開がやっぱりラノベ部とは違って、此方特有の酷い有様になってて、笑ったと言うか笑えなかったというか(苦笑
このネタ、もう一度は出来ないなあ、これw


あと、イラストのブリキさんの絵は、相変わらずキてるなあ。カラーのプリプリつやっとした肉感も然ることながら、モノクロの挿絵の方ですらやわらかそうで弾力のある質感を保ってるんだから、素晴らしいったらありゃしない♪

1巻感想

Landreaall 155   

Landreaall 15 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

【Landreaall 15】 おがきちか IDコミックス/ZERO-SUMコミックス

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ああほら、やっぱり第一印象は当てにならないんだ。
とはいえ、第一印象はやっぱり胡散くさかったんだよなあ。イオンの語るクエンティンのイメージは、此方が受けた印象を論理的ではないが感覚的に見事に言い表していて、やはりその辺は意図的に表現していたんだなあ、と。
とはいえ、ただそれだけにつまらない人間とは、やはりかけ離れてるんですよね。アンちゃんとはまた違う人種だけれど、変人なのは間違いない。その理想からして異端だし、それを当事者であるDXにはっきりと明言してキングメーカーとしてあなたを推薦したい、とのたまうその神経と言うか在り方はやっぱり常人とはかけ離れてるし。
父であるリゲインの知り合いであり、少なくとも親しくしている様子を見るならば、宮廷政治を楽しみ利権を食い物にするタイプとは程遠いんだろう。ただ、リゲインもただ親しいという感じじゃないですよね。少なからず緊張しているというのは、クエンティンの立場のみならずどうも人物そのものにある種の危険性を感じているようには見える。リゲインとの会談の中で語られたクエンティンの壮絶な過去。彼の抱いている将来の目的、理想、野望と言ってもいいその道筋から見ても、アニューラスとは変人同士と言ってもちょっと方向性が違うようにも見える。DXはレイ・サークと似てると言ってたけど(その理由が最高で、まさしくと思わされる)、その性向は似てるけど、レイがどちらかというと享楽を旨として動いているのに比べて、クエンティンには強固な意志の方向性が垣間見える。
でも、当初想像したような他者の思惑など無視して自分の信念を押し通すようなタイプの危険人物とは、ちょっと違う気がするなあ。したたかで実に政治的な曲芸を乗りこなすことに練達している人物ではあるものの、柔軟である種の素直な優しさを秘めている人にも見える。誠実ですらありそうだ。うーん、アンちゃんの方がタチが悪いんじゃないか(笑
とはいえ、まだまだ底の見えない人ではあるんだけれど。
そういえば初めてじゃないかな。DXが王様に向いてないと言ったのは。でもDXの人物認識は非常に的確なんですよね。おそらく、DXが王様に向いていると言ってきた人たちと何も変わらない。さらに面白いのは、その双方がDXを王に推したいと思っている所か。
とりあえず、アンちゃんを押しのけDXの意思を無視して一方的に何かをしようという気はさらさら無いようなので、その辺はひとまず安心した。てっきりDXも反発するかと思ってたけど、お互いよく話すことでDX自身、クエンティンという存在を飲み込んだみたいだし。

そんなクエンティンのエカリープ来訪の本当の目的は、リゲインに行方不明だった王女の消息を伝えること。それを機会に、これまで情報が伏せられていた革命の真実の一端がようやく見えてくる。
現体制の王不在の理由や、リゲインが田舎に引っ込んでいる理由。なるほど、今は平和なアルトリア王国だけれど、一昔前は血なまぐさい時代そのもので、それは現在もまだ拭い去れてはいないわけだ。
アンちゃんやクエンティンがDXに望む王様像の所以もこれで徐々に見えてくる。なるほどねえ。

そして、ライナスとルーディーのターン。こいつらの贈り物攻勢はホント大したもんだよなあ。いつもイオンちゃんを伊達に餌付けしてないということか。まさか、ファレル母さんを光モノで落とすとは(笑
所謂宝石にはとんと興味を示さないだろうファレルに普通の貴族の奥方に対する贈り物とは趣向の違うものを贈るのは想像できたものの、敢えてなおも光モノを贈るとは、やっぱり一味違うよなこいつらわ。
あんなにウキウキときめいてるファレル母さんはじめてみた(笑
ここできっちり、リゲインがルーディーにあの誘拐事件の件で謝るのには感心させられる。そうだよなあ、ルーディーはあれ、DXの巻き添えくらった被害者なんだよね。そういう事を忘れずきっちりしてる作者さまには、重ねて感心させられる。こういう積み重ねが、世界観とストーリーラインの強固な親和性を構築していくわけだ。なるほど、世界観がべらぼうに広大になるわけだよ。

しかし、この飲んだくれながらの、忌憚の無いというか堅苦しさの欠片もない言いたい放題のダラダラとした時間を過ごせるのは、素敵だなあ。これ以上ない友達同士のだべりあいって感じで。目の当たりにしたファレル母さんが大笑いするのも道理だわ。親としても、自分の息子がこんな友達作ってたら、嬉しいだろうなあ。

ライナスたちと話す、スピンドル事件のことも、相変わらず意味深、というか何重もの意が織り込まれてて、非常に面白い。やっぱり、DXの本質はみんなとはどっか違うんだよなあ。視点、立脚点がまるで人と違っている。それは身分や生い立ちから来るものであると同時に、それらとは隔絶したDXという人間そのものの資質によるものなのか。
フィルについての話もそうで、あのしてやったりの顔は反則だよなあ。叶わない。

君は報われない幸せを知らない
か。ふむふむ。

槍熊の話も含めて、こいつらホントにイイ友達同士だよなあ。お互いみんながいい意味で感化しあってる。

そして、ついにリゲインの口から語られる誰も知らない革命の真実。彼が犯した罪と得た自由。
DXの本質とは自由であるこそそのものなんだろうけれど、その<自由>というものも、決して一概に一括りに出来る概念じゃないんだろうね。アカデミーに入り人の集団の中に入ることでDXはそこで自由というものの意味を色んな角度から捉え始め、今また父を縛る<自由>を目の当たりにするわけだ。


で、毎度おなじみ今回のおまけーー。

(w

いやもうね、これは何も言えんわーー(笑
よくぞまあ、なんというか、アホばっかりというか男は世知辛いというか、騎士というのもなんだかなー、というか。
面白いなあ、もう(苦笑


感想一覧

機巧少女は傷つかない 1.Facing "Cannibal Candy"4   

機巧少女は傷つかない 1―Facing“Cannibal Candy” (MF文庫 J ) (MF文庫J)

【機巧少女は傷つかない 1.Facing "Cannibal Candy"】 海冬レイジ/るろお MF文庫J

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かっ、かかか、かっけぇぇぇぇ! なにこの主人公、べらぼうに格好イイじゃないですかよっ♪
思わず「スカしてんじゃないわよっ、ふん!」とか無意味にツンデレしたくなってしまうほどカッコイイ!
いやあ、これは惚れる。惚れざるを得ない。さすがは【グリモアリス】の海冬レイジ先生というべきか。人付き合いが下手糞で向こう気ばかり強く孤独な、でも心優しくひたむきな少女をメロメロにしてしまう手腕に関しては、他の追随を許さないところがある。
ヒロインの絶体絶命のピンチに颯爽と駆けつける主人公というのはありがちといえばありがちなんだけれど、嵌まるとやっぱりこれ、破壊力というか殺傷力が必ず殺すと書いて必殺のレベルなんですよねえ。トキメキすぎて死ぬかと思った(笑
なによりここで肝心なのは、主人公が救うのがヒロインの生命だけではなく、ボロボロに傷つけられた彼女の心をも救うところなのでしょう。否定され騙され傷つき立ち上がれないほど打ちひしがれた心を、生き様を、誰にも理解されず孤独の中に置いてけぼりにされていた思いを、ちゃんと認めて、理解してくれて、全肯定してくれた時の嬉しさが如何ばかりか。彼自身には本来関係の無いことなのに、傷つき血みどろになりながら、お前は何も間違っていない、何も悪くは無い、だから助けると言われた時の気持ちはどれほどのものか。
そりゃあもう、分厚い装甲に鎧われたハートだろうと、ズキュンと射抜かれるに決まってる。
こんなにストライクに心奪われる<恋に落ちる瞬間>を目の当たりしたのは久々で、相好がニヤ崩れて仕方ありません。
やっぱり海冬さんの手がける主人公って、バリバリの<騎士さま>だよなあ。そのすがすがしいところは後ろ暗い目的のために邁進しようとも、それを叶える道については甘さを捨てず、むしろ壮絶な覚悟を持ってその甘さを貫こうとしているところか。
なんにせよ、その姿勢は痛烈なほどカッコいい。
【グリモアリス】の誓護もそうだったけど、何気にこの主人公・雷真って女の子のあしらい方、上手いんですよね。ヒロインのシャルロットはプライドの高い跳ねっかえりのツンデレ娘だし、自動人形の夜々は微妙にヤンでるしと、扱い方を間違えると一方的に酷い目に遭いそうなものだけど、実に絶妙にツンの部分をくすぐり、ヤンの部分は突き放しては宥めてと、まったくもって卒が無い。
シャルの自動人形であるドラゴン型のシグムントがまた、暴走しがちなシャルにとって諭し役、同じ自動人形の先達として夜々にとっても先生みたいな感じになってて、別にシャルたちと雷真たちがコンビを組むというわけじゃないんだけれど、この二人と二体のキャラ構成はバランスの取れたチームという感じになってて面白い。

ストーリーの方も、元々富士見ミステリーで書いてただけあって<魔術食い カニバルキャンディ>と呼ばれる連続人形破壊犯の正体露見に至るまでの流れもしっかりしていて、読み応えがありました。登場人物構成からして、犯人はあの人というのが定番だったんだろうけれど、その人の普段の描写のせいか、最後まで意識上から外してたもんなあ。あれはちょっとやられたと思ったし。
魔術と人形兵器の隆盛目覚しい前世紀という時代設定、世界観も雰囲気出てて、新シリーズスタートの掴みとしては、これが最上の部類じゃないでしょうか。
ハート、鷲掴みにされましたし。これは、次回以降楽しみだ。
シャルも、これから檻から解き放たれた猛獣みたいに、ツンツンしながらデレデレしまくりそうだしw

L 4 詐欺師フラットランドのおそらくは華麗なる伝説4   

L 4  詐欺師フラットランドのおそらくは華麗なる伝説 (富士見ファンタジア文庫)

【L 4 詐欺師フラットランドのおそらくは華麗なる伝説】 坂照鉄平/水谷悠珠 富士見ファンタジア文庫

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堪能した堪能した堪能させられた! 
これぞまさしく<パワー・オブ・ラブ!!>
いいなあ、昨今これほど直球の愛の力を感じさせる物語も珍しい。女の子がたくさん出てくる作品もいいけれど、めぐり合った男女の一途な恋物語もいいもんじゃないですか。
バーンが飲み込んでしまった<罪人竜の息吹>がとうとう暴走を始めた上に、自身が行ってきた鎮静化がバーンの生命そのものを削っていたことを知ったアーティアは、<アビスパス>に彼を預け、自分の生誕の秘密を知る村長と母竜に真実を聞くために故郷に戻る。
離れ離れになった二人。思えば、この物語が始まって以来、この二人がこれだけ遠くに離れてしまったのって初めてだったんですよね。逢えなくなった事で、声を聞けず、顔を見れず、触れ合えなくなった事で、余計にお互い相手のことがどれだけ大切で、大事で、大好きであったかを思い知るはめになった二人。そもそも恋という感情そのものを知らなかったアーティアが、抱えきれないほど溢れかえってくる想いの奔流におぼれていく様が、いっそ凄絶ですらある。
母竜たちに訴える、今まで知らなかった感情、湧き上がる思いの丈をぶちまける姿のなんと眩しかったことか。
これほど必死で、必死で、気が狂いそうな叫びの、なんと胸を締め付けられたことか。
そう、恋とは「落ちる」ものなのだ。

そして、恋は愛へと昇華され、力となる。

罪人竜の力を、最後まで最強の武器ではなく、二人が乗り越える障害として扱っていたのも良かったなあ。バーンは所詮口先任せの詐欺師であり、嘘つきで嘘のつけない好きな女の子のために頑張るやせ我慢の男の子なんだから、そんな星を滅するような力を振り回すようなキャラクターじゃないんですよね。だから、最後まで罪人竜が二人を苦しめる害悪であったのは、地味に徹底していて素晴らしかった。

素晴らしかったといえば、あの人の再登場もそうですね。あれは、バーンにとってもアーティアにとっても消せない傷跡だっただけに、そこにもちゃんと傷を癒すためのフォローを持ってきてくれたのは、素直にジンと来た。

そんでもって、最後のオチがまた最高なんですよね。故郷を旅立つアーティアのあれは、彼女の人間的な成長やなんやを含めて、無茶苦茶かわいらしかった。恋する女の子は、心に翼が生えているかのようで、その手を掴んでくれる人がいるならばきっと、この荒野をどこまでも飛んでいけるに違いない。
もう、ぎゅーーっと抱きしめてあげたくなるくらい、素敵な恋の物語でした、はい。

2巻感想 3巻感想

SH@PPLE しゃっぷる 74   

SH@PPLE―しゃっぷる―(7) (富士見ファンタジア文庫)

【SH@PPLE-しゃっぷる- 7】 竹岡葉月/よう太 富士見ファンタジア文庫

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ああっ、こうなっちゃったかーーっ。これはもう、タイミングが悪かったとしか言いようが無い。もしくは、運命的とすら言っていいのかも。お互いに好意を抱きあい、それを両者がちゃんと誤解無く知ることが出来た。それは歴とした両想いのはずなのに、それでも恋が成就しない事はあるんだなあ。いまさらのように、この作品がラブコメであると同時に繊細でガラス細工のように脆く美しい思春期の男女の恋情の機微を描いた青春恋愛劇だというのを思い知らされたようである。
然れども、雪国と蜜の恋路が交わらなかったのは、タイミングが合わなかったのであり、舞姫の余計な手出しがあったからこそなんだけれど、そもそも雪国が舞姫に変装して女子高に忍び込むというこすっからい手段を取った事がそもそもの原因なんですよね。結局彼は自分から自分の正体を明かすことなく最後まで来てしまった。自分が何をしてきたかを言わないまま、自分の想いだけを告げてしまった。そこに、この失恋の要因が横たわっている。
でも、哀しい事にその卑劣ともいえる手段を実行に移さなければ、二人の距離はそもそも縮まることすらなかったとも言える。その手段を実行に移したからこそ、失恋まで行けたのだとも言えてしまうのである。なんとも、ココロ苦しい話じゃないか。
となると、彼の一番大きな失敗はやはり、告白の順番を間違えた事なんだろう。蜜を信じて、自分のすべてを曝け出す事が出来なかった事がそもそもの失敗だったのだろう。残念でかわいそうだが、やはり自業自得だったのだ。

意外だったのが、正体が露見した際にそれほど大騒動にならなかったことか。主要人物にしかバレなかったとはいえ、蜜にしても胡蝶の宮にしてもわりとすんなり受け入れていたのは驚きだった。もっと怒ってもいいと思うのに。雪国と舞姫が結果的に何度も入れ替わりを繰り返すことで彼女らの心を弄んだ事は紛れもない事実なのに。
舞姫も今回は酷かったというか、やらかしちゃったよなあ、これは。舞姫のブラコンが原因と言うより、これは舞姫が恋というものを知らないからこそ無思慮に行えてしまえた暴挙というべきなんだろうけど。だからこそ、あそこは会長が止めておかないと。手伝ってどうするんですかー。恋する少女を応援する魔法使いとしては、これまた致命的な失敗を犯してしまったものです。薄々間違いを悟ってはいたみたいだし、普段の彼ならこういうミスはしないと思うんだけど、誰かに恋する女の子ではなく自分が恋する女の子に目が眩んでしまったが故の錯誤ということか。

そして運命的とも言える、ラストの鳥子との遭遇。この展開にはアッと驚かされると同時に、ガツンと頭をぶん殴られたような衝撃に襲われた。ここで、あんな劇的な失恋があった直後に、こういう展開を持ってくるかーー。普通の失恋の後なら、ただの噛ませにしか見えないところだけれど、これは正直どうなるかまったくわかんなくなってきた。
もしかしたらこの作品、こっから素晴らしい失恋の物語になるのかも。素晴らしい失恋の物語って変な言い回しだけど、ただの失意とネガのスパイラルじゃなくて、失恋もまた人を成長させる大切な経験であり、また恋というものが素晴らしいものだと実感させてくれるような、そんな話という意味での、失恋の物語が始まるんじゃないのかなあ、と思ってみたり。

今回、誰しもがあたふたとみっともなくおぼれていた中で、一人胡蝶の宮の凛として優美な立ち振る舞いに、心奪われました。言わば、この人こそが失恋第一号なんだよなあ。雪国への想いにキッパリと決着をつけたこの人の余裕と優しさ、温かみ。一回り人間が大きくなったような柔らかな存在感は、弱りきった周りの人たちを包み込み、行くべき道を見失った子らの背を、毅然と支え、そっと押すその姿。今、間違いなく一番魅力的なのはこの人ですね。


6巻感想

神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラック3   

神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラック (GA文庫)

【神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラック】 大迫純一/BUNBUN GA文庫

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一応まだ続くことにはなったみたいだけれど、マティアとマナガ、二人の出会いを始まりとした物語はこの巻を以って決着。
以前から徐々に始まっていたマティアの体の異変。成長の停止や肉体の再生、そしてマナガと同じ黒い涙。これらの原因、てっきり私はマティアが黒の女神の生まれ変わりだからなんだとばかり思い込んでいたら、思いっきり誤解だったよ! 恥ずかしっ!
ある程度ミスリードはしていたんだろうか。そのへん、どうも微妙なので勝手に勘違いしてたのなら見る目がなかったという所だよなあ。そもそも、黒の女神レティアコールが白の女神エターナリアみたいに消滅したという話は一度たりとも持ち上がってなかったんだよなあ。でも、マティアとレティアコールって名前似てるじゃないですかw
そもそもポリ白のスノーと状況が似ているからマティアが黒の女神と勘違いしていたわけだけれど、考えてみればすぐわかる話で、同じネタを使うはずがないんだよなあ。不覚。
ただ、過去で黒の聖獣ラグがどうなったという具体的な話は今まで出てこなかっただけに、この真相を予想しろというのは幾らなんでも難しい。いい加減一般的な精霊の生態についてはだいたい理解できてきたけれど、始祖精霊と聖獣に関してはちょいとでたらめなところがあるからなあ。

それはそれとして、顕現成った黒の聖獣ラグがあまりにアンポンタンで、思わず吹いてしまった。この人間の理解度の低さ、というか現実の事象に対する理解力の無さ、ぶっちゃけて言うところの頭の悪さが、白の聖獣のブランカそっくりで、聖獣っていうのはみんなこんなんなんか(苦笑
そういえばポリ白に出てた紫と翠の聖獣も、別の意味で相当頭の悪い連中だったしなあ。こんな連中ばっかりなんだ。
伊達に精霊のくせに獣呼ばわりされてるわけではなかったのね(マテ

なによりも今回驚かされたのが、本物の黒の女神さまだったんですけどね。これはホントにまったく予想も何もしてなかったのでかなりびっくりさせられた。そういえば精霊専門とか、共通項はあったんだ。

今回最終回でマティアとマナガの二人の物語となりながら、途中から、殆どシェリカが主人公役みたいになってたんじゃないだろうか、これ。マナガはあれで「おうおう」と唸りながら物事に対しては受身な部分が多いので、自力でガンガン難局を切り開いていくタイプじゃないもんなあ。お陰で、今回の急展開についても状況を受容していくばっかりだったし。その意味ではマナガって、マティアに対する役どころはあくまで父親役になってしまうんだろうなあ。しかも、わりと甘やかすタイプの。

すべての謎と過去からの頸木が解き放たれ、物語に決着がついた以上、今後続いていく話はもう一度初心に戻っての、刑事モノをやって欲しいなあ。初期の事件の謎を解き明かし、犯人を追い詰めていく形式が好きだったので。

1巻 2巻 4巻感想

コップクラフト DRAGNET MIRAGE RELOADED3   

コップクラフト (ガガガ文庫)

【コップクラフト DRAGNET MIRAGE RELOADED】 賀東招二/村田蓮爾 ガガガ文庫

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あ、あれ? ティアナさんが、ティアナさんがおっぱい魔人から幼女に縮んでますよーーっ!? ますよーーっ!?
ちょっ、待ってくださいよ。これじゃあ、ケイとティアナの間に艶っぽい展開が訪れたら、ケイが確実にロリコンの称号を獲得してしまうじゃないですか、おいおい。

元々ゼータ文庫から二巻だけ出ていたシリーズ。それも、この一巻は賀東さんは原案に携わったのみで、実際の執筆は別の人が書いていたはず。何があったのか、二巻は賀東さんが自ら書かれていたわけですが。この二巻がべらぼうに面白かったんだよなあ。二巻では良くも悪くも息の合ってしまったデコボココンビのバディとしてドタバタ大騒ぎを繰り広げる二人でありますけれど、この一巻では出会った最初の印象が最悪の一言で、ギスギスと通り越してガリガリとガラスを引っかくような最低のところからはじまる所なんぞ、バディものとしてはまずはお約束といったところか。
個人的には最初の反発が強すぎた分、バディとしての信頼を築くまでの過程がちょっと足りなかった気がするんだよなあ。あの一つ、いやもう二つほど二人の距離を縮め、心情を繋ぎ、同じ方向を向いて突っ走れるための原動力となるきっかけが欲しかったところ。まだこの段階だと、ケイにしてもティアナにしてもお互いの腕や心意気といったものは認めるに至ったものの、命を預ける相棒として繋がっていくにはまだまだ足りないっぽい感じなんですよね。特にティアナ、<棄剣>する相手としてケイにそれほど信頼を置くに至る何かがあったのかというと……。
さすがに他の人が書いた話を書き直すというのは難しかったのかなあ。想像以上に前の部分を外枠として認識してしまったのかもしれない。二巻も思い出してみれば、冒頭らへんは二人の書き方がちょっと窮屈に感じるところがあったし。
それでも、言っちゃあなんだけど、旧作よりやっぱり面白かったんですよね。キャラの息遣いが違うというかなんというか。読み比べてみるとなかなか面白いかもしれない。
以降の賀東さんの、完全に自分のものにしたケイとティアナの描き方の自由奔放でドライブの効いたタッチを思うと、これから二巻以降もさらに続きが出てくれる可能性があると言うのは楽しみで仕方が無いのは間違いない。

あとがきのアレにはちょっと焦ってしまった。本気で信じかけましたがな。こんな日本のライトノベルそのままなのやってるはずがないのに。というか、旧作読んでるんだからそんなはずないというのは分かってるのに(苦笑


追記:やべっ。コメントいただいて、どうやら旧作も賀東さん本人だったらしいです。正直えーっという感じですけど。完全に違う人だと思い込んでました。文章読んだらわりと分かるつもりだったので、けっこうショック&恥ずかしいです、はい(苦笑
二巻の冒頭の固い感じはつまるところ仕様だったのかー。

てるてる天神通り 44   

てるてる天神通り (4) (角川コミックス・エース 135-12)

【てるてる天神通り 4】 児玉樹 角川コミックス・エース

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和菓子、御菓子と来たら、次の子はもう洋菓子しか残ってないじゃないか。なんて読むかって? ……ヨカコ? さすがに洋菓子店の娘が洋菓子じゃあ笑い話にもならない。でも、御菓子のお母さんは甘味処の跡取り娘で和菓子なんだから、別にいいのか?
しかし、鈴花お母さんの若いころのスペックは尋常じゃなかったんだな。このキャラデザインって殆どメインヒロイン仕様じゃないですか。明るく強気でそそっかしく、本番では押しが弱いところなんぞ、典型的な幼馴染スペックだし。この点は、大らかでポワポワとした天然素材の御菓子とはだいぶ違っているわけで、そりゃあ親父と同じ女の趣味ってわけにも行くまいなあ。それだとただのマザコンになってしまうし。いや、天志の場合、小さいころに随分と和菓子さんに懐いてたっぽいからなあ。多少マザコンの卦はあるのかもしれん。
まあ、現状でも鈴花ママの若々しさは図抜けているんですけどね。
しかし、今のこのイチャイチャラブラブ夫婦が、昔はこんなだったんかー。いやはや、気心の知れた幼馴染同士だから恋人同士、夫婦になってもさほど変わらんだろうというのはきっと思い込みの類なんだな。幼馴染カップルによっちゃあこいつらのように箍が外れてえらいことになるケースも出てくるわけか。
くぅ、となると天志と御菓子もくっつくとこうなってしまうのか。どうやら天志の方が先に自覚したみたいなのは意外だったけど、いやこの様子だと最初から好きだという自覚はあったっぽいなあ。その気持ちから目をそらしていたのが、タイムスリップで両親の馴れ初めを見てしまって、ごまかしきれなくなったというところか。親父さんと一緒でこいつも一旦誤魔化せないと理解したらもういちいち優柔不断に躊躇わない気風のよさがあるからなあ。御菓子の方も段々と天志の事を男性として意識し始めてるみたいだし、こりゃあ次の巻で一気に決着がついてしまうかも。他にも草輔と冬子や、頼子姉と本屋というほかのカップルも着実に仲は進展しているみたいだし、シリーズ自体がそろそろまとめに入っているのかも。
となると可愛そうなのは高津原嬢なんですけどね。このツンデレお嬢様もイイキャラなんだけど、逆に言うと典型的な報われなさそうな女の子という立ち位置になっちゃうんだよなあ。まあ、天志と御菓子の関係が鉄板という揺ぎ無さが、それ以上の立ち位置を許さないのですけれど。このまま、気持ちも知られず終わってしまうのはさすがにかわいそうなので、盛大に振られるイベントくらいはあるのかなあ。

蒼海ガールズ! 23   

蒼海ガールズ!2 (GA文庫)

【蒼海ガールズ! 2】 白鳥士郎/やすゆき GA文庫

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あははは…………おい、誰かこいつらなんとかしろよ。
飢えた狼の群れに子羊一匹としか言いようの無い男女比1:200の軍船ビシャスホース。元々アラミスという国が男女比1:20という特殊な国で、男女の扱いがまるで逆という環境というのがどういうものなのか、改めて納得させられた。エーレンの兄のお婿入りまでの育てられ方って、完全に箱入り娘のそれだもんなあ。
このシューくんのチヤホヤされかたはある意味男所帯に可愛い女の子が一人紛れ込んだのとあんまり変わらない扱いだもんなあ。それにしては、シューくんへのセクハラがドギツすぎて、いい加減可愛そうになってくるんだが。みんなが女の子だから許されていることであって、これ男女が逆だったら酷い話だぞw
かと言って、うらやましいかと言うと全力でノーだけど。この子ら、どいつもこいつも女としてはどうよ、という所までイッちゃってるやつばっかりだもんなあ。女所帯が行き過ぎるとこういう凄まじい結果が現出してしまうものなのか。ぶっちゃけ、一番女の子らしいのは唯一の男であるシューくんというのはどうよ!?
お客さん扱いされて疎外感に苛まれ、ついにはヒステリーを爆発させてメソメソと泣いてしまうシューくんは、どう見ても女の子なんですけど。周りに感化されたというのはちなみにありえない。そんな女々しい女の子、一人もいないじゃん、周り。
とりあえず、当作品で一番可愛いのはシューくんというのは衆目の一致するところでしょう。

あー、このままだと確実にシューくんの貞操は航海が終わる前にアウトだな。幸い、まだ貞操云々についてはまるで知識の無い王女のファムがずっと傍についてるから、虫がつかないで済んでるけど、そのうち船長あたりが食っちまいそうだ。副長もヤバい。というか、副長がヤバい。ダメさ加減ではもはや他の追随を許さなくなってる。船長はまだ曲者だから、シューくんの色気にコロッといっちゃうこともないだろうけど、副長はあっさり理性とんで後先考えずに襲い掛かりかねない。なまじシューくんが副長のことを尊敬していて、他のセクハラしてくる子に対するような警戒を全然していないのが余計にまずい。
こいつはいつか絶対ヤる(ナニヲ

さて、この作品の特徴である海洋冒険小説としての側面は、今回も赤道祭や傾船修理など自分の知識欲を充分満足させてくれる興味深いものでした。赤道祭というと、須賀しのぶさんの【天気晴朗にして波高し。】でもワーデン祭という似たようなのやってたなあ。
傾船修理のやり方については、これは圧巻だったなあ。さすがにこれ、女性のみの手でやるのは根本的な体力差からちょっと無理じゃないかとも思う。それだけ凄まじい体力仕事。男でもよほど屈強な水兵でないと、いや男女云々は抜きにしてもぶっちゃけ人力だけでこれをやるというのは信じがたい。昔の船乗りは凄かったんだなあ。

一巻感想

DARKER THAN BLACK 漆黒の花 1  

DARKER THAN BLACK ~漆黒の花~ 1 (ヤングガンガンコミックス)

【DARKER THAN BLACK 漆黒の花 1】 岩原裕二 ヤングガンガンコミックス

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うわぁ、これは想像以上に素晴らしかった。漫画とアニメという媒体の違いこそあれ、これま紛れも無く【DARKER THAN BLACK】そのものじゃないですか。アニメの漫画化とかスピオンオフとはこれ、レベルが違うというか根本から異なっています。まさに続編そのもの。雰囲気や話の筋立て。これは感覚的なものなんだけど、構図なんかもかなりそのままなんじゃないかな。
この漫画を書いた人が、そもそもDTBのキャラクター原案者というのもあるんだろうけれど、これほどしっくり来るとは。
この【漆黒の花】はちょうどアニメ一期と二期の間を繋ぐ物語。なので、黒はまだ銀と行動をともにしており、霧原未咲は未だ公安外事四課の課長としてバリバリと働いています。彼女が八丈島に飛ばされたのはこの事件がきっかけとなるんだろうか。パンドラに乗り込んで、事件関係者と協力してなにかやらかしそうな雰囲気だし、相変わらず無茶やってて、そりゃあ親父さんがいくら警備部のお偉いさんでも飛ばれておかしくない事やってますね。むしろ娘の身の安全を考えた親父さんが手を下したとも考えられますけど。まあ、まだ起こってないことを想像しても仕方が無い。
話はトーキョーエクスプロージョンの残滓。そこから派生した契約者と人間、両方の未来を貶める可能性を秘めた謎の黒い花の契約者が暗躍し、アンバーから未来を託された黒がそれを追うというもの。
契約者ではない普通の人間に、擬似的に契約者と同じような得意な能力を付与する黒い花。誰がなってしまうか完全なランダムである契約者に、その男に頼めば慣れてしまうというのは、その代償も含めてまさに悪魔との契約である。その悪魔がもたらす力に魅了され、元いた日常から逸脱していく普通の人々。いや、元よりその日常の中に燃やし尽くしたい怨念や憎悪を抱えていたからこそ、悪魔の力を求めることになったわけだけど、これがまたえぐいんだ。人間の醜さをまざまざと見せ付けるような醜悪な男の所業に振り回される親友同士だった女子高生の二人組み。この二人の顛末が、二人の秘めた愛情と憎悪と友情の鬩ぎあいと、その悲しい末路を含めて、圧巻の出来栄え。黒と花の契約者との戦いの添え物どころではなく、完全に今回はこの娘たちが主役ですわ。その意味では、話ごとに主人公がそれぞれ設定されていた一期のスタイルをそのまま踏襲しているとも言える。

一方で、一期の間とは違って格段に距離感が近くなった黒と銀の関係もまたこの巻の見所ですね。描かれているシーン自体は少ないものの、疲れて眠り込む黒の隣にちょこんと座り込んでじっと眠る黒を見つめる銀や、空腹でお腹を鳴らす銀に自然な笑みを浮かべて何か作ろうと口ずさむ黒とか、見ててニヤニヤさせてもらいましたよ、うん。
未咲さんもそのどこか惚けた日常シーンから緊迫した事件のシーンまで、全部未咲のターン! と言うくらい縦横無尽に走り回ってくれて、未咲分を堪能させてもらいましたし、これは本当に面白かった。
まだまだ事件もとっかかりで、続くようなのでこれはひたすらに追いかけたいと思います。DTB好きな人は、これは見逃したら大損ですわ。

このライトノベルがすごい! 2010  

このライトノベルがすごい! 2010

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あ、自分のコメが載ってる。去年はなかったので、何気に嬉しい。
というわけで、今年も協力者サイトとして参加させて貰ったのですが、案の定というべきか投票した作品はベスト10には一切あがらず。
まとめによると、今年の協力者票はバラけまくってたようで、やはりこの類の人種には流行は置いておいてそれぞれに一押しで譲れない好きな作品を抱えているでしょうから、集合勢力としては機能しないんだろうなあ。
一位のバカテスについては、意外だったなあ。そこまで盛り上がっているという気運を感じていなかっただけに。確かにアニメ化も決まって今からが旬というところではあるけれど、あくまで今からであって、まだピークに来ている風はなかったと思ったんだが。
まさに今が旬であるところの化物語を抑えるとはねえ。
ぶっちゃけ、自分は最新6.5巻まで読んでもういいかな、と思ってしまった口なので、これが一位になった理由とかわかんないです。ほんとに、似たような系統の作品とバカテスが違う要素ってどこなんだろう。
いや、むしろ兆候のあったバカテスよりも驚いたのは7位のみーくんまーちゃんですよ。これ、そんなに人気だったのか。

嬉しかったのは、アンゲルゼが30位にランクインしてたことですか。少女系レーベルではこの作品が唯一なのかな。紛れもない屈指の傑作なのでこれを機会に手をとってくれる人がいればいいんだけど。

というわけで、自分が投票した五作品を探してみると、ブラックブラッドブラザーズは20位、翼の帰る処は60位、戦闘城砦マスラヲは16位。アンゲルゼは30位と概ねランクイン。ただ、一位で投票した時載りリンネの姿は影も形もないやー(涙
去年はまだ、名前あったのに。ちょいヘコむ。
個人的には翼の帰る処も、評判からしてもっと上に食い込んでくると思ったんだけどなあ。レーベル的にそこまで広がってなかったってことなのか。むしろ60位に入ったのが凄いのかもしれないけど。

ちなみに公表されている60位までで、途中でシリーズを追うのを止めたのが11作。まったく未読だったのは【電波女と青春男】【これはゾンビですか?】【いつか天魔の黒ウサギ】の三作だけでした。我ながら読んでるなあ。そりゃ、部屋が埋まるわけだ。
ちなみに、電波女は近々手を出す予定。

イラストレーターは竹岡美穂さんが二連覇。これはもう納得としか。
本文中で名前がピックアップされてるブリキさんだけど、この人は確かにイイですよ。カラーの淡い色彩といい、くしゃっとなった時の表情の描き方が凄い印象的で惹かれるんですよね。

売り上げや今年の総括、各レーベルの状況などの記事も興味深い内容で面白かったです。

この流れだと、来年当たり上位にあがってきそうなのは【僕は友達が少ない】あたりか、と予想してみたり。

無限のリンケージ 2.ディナイス・ザ・ウィザード4   

無限のリンケージ 2 -ディナイス・ザ・ウィザード- (GA文庫)

【無限のリンケージ 2.ディナイス・ザ・ウィザード】 あわむら赤光/せんむ GA文庫

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ディナイス・ザ・ウィザードってサブタイトル、確かに魔術師めいた器用な技量の持ち主だけど、ディナイスのあの暑苦しい筋肉ダルマなガタイを見てしまうと、ウィザードとか言われても詐欺っぽいというか何か騙されてる感を感じてしまうなあ(苦笑
とはいえ、この暑苦しさもまたキャラ立てに一役買っているんだが。あの暑苦しさの大半は見てくれよりも、うっとうしい親バカ加減にあるんだけれど、それ故に最強の敵として立ち塞がりながら妙に愛嬌があって、今回の話の流れにはふさわしい相手だったんじゃないだろうか。
前回はラーベルトの過去の因縁の憎むべき敵に対する復讐劇という側面が強く、どちらかというと競技ではなく旧世界の戦争の延長という感じだったのだけれど、今回は大きく方向転換して競技としての決闘BRTと、そこに挑むラーベルトとそのチームスタッフという形になってて、上手いことスポーツものに舵取りすることに成功している。特に、サクヤとベックスのみに焦点が当たっていたラーベルトのチームスタッフを、ちゃんと全員一人ひとり描いて、話自体も一部リーグに上がったあと連敗続きでスランプのラーベルトをどうやって勝たすのかと、試合以前のところでみんなで喧々諤々と意見をぶつけ合い、アイデアを出し合い、対戦相手が決まるやその対抗策をみんなで練り上げる、という槍を合わせる前の準備段階の描写を非常に重視し丁寧に描いているんですよね。こういう、バックアップスタッフに焦点をあて、本番前の準備段階をむしろメインにして話を進める作品というのは、大概はずれがないというのが、これまでの私の経験則。
お陰で、ラーベルトのスランプの原因というのはわりとあからさまなんだけど、そこにみんなが気づき、総意で以ってバクチのような戦術方針を選択し、最強の敵に挑みかかる展開は、素直にこれは燃えましたよ。
一巻ではサクヤとベックス二人だけのやり取りに終始していた賑やかな掛け合いは、オデットコーチにモニカやケディラ、セシリアが加わることでさらに楽しげなことに。ディナイスのセリフからして、BRTのチームというのはビジネスライクでチームワークというのには程遠いものが多いらしい中、このラーベルトのチームは見てても実にいい雰囲気で、暗い情念みたいなのが漂ってた前巻からの方針転換にも一役買ってる感じ。
対戦相手のディナイスも、前の最悪の卑劣漢と違って、実に堂々とした偉丈夫の戦士であり、少々イカレた親バカという愛嬌もあり、試合相手としては申し分ない相手なわけです。それこそ、相手を排除するのが目的な殺し合いではなく実力を存分にぶつけ合い、これ以降も何度も槍を合わせられる試合であることが喜ばしいと、ラーベルトにBRTを単なる贖罪の場ではなく、自身も楽しんでいい場所だという考えを芽生えさせ、サクヤたちチームスタッフと一緒に戦っているのだと実感させてくれるような、素晴らしい好敵手。
重たい負債を背負って戦うラーベルトですけど、この試合を通じて、なんかすごく良い方に変化してる感じで、このラーベルトならサクヤとの仲も今後進展するんじゃないかなあ。お邪魔虫も増えそうですけどw

一巻感想

C3 シーキューブ 83   

C3-シーキューブ 8 (電撃文庫 み 7-14)

【C3 シーキューブ 8】 水瀬葉月/さそりがため 電撃文庫

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巻を重ねるごとに露出度が拡大の一途を辿っていた表紙絵のフィアの紐パンも、ついに全体像が露わとなるほどにまで至ってしまいました。
凄まじくローレグだな!!
ここまで描いてしまうともう次は紐が解けた状態でないといけないような空気が流れてしまうじゃないか!(流れてません

クリスマスなどというイベントが近づくと、俄然やる気になるのがお祭り好きの黒絵さん。この人、マイペースに見えてイベントとなるとひそかにテンションあがりまくってるっぽいんだよなあ。何気に普段に倍する勢いで同居人弄りに勤しんでるし。
クリスマスというとラブコメならば恋愛ムードたっぷりのお話になりそうなものなんだけれど、このシーキューブは案の定というべきか、笑っちゃうほど異性間の盛り上がりは皆無で、欧米風(?)の家族中心のクリスマスという感じに。フィアがクリスマスをはじめて体験するというのもあるんだろうけど、クリスマスプレゼントも好きな人との距離を縮めるためじゃなく、家族の間同士で交換、という風情だったし、夜知家は相も変わらずアットホームでいいなあ。
辛うじて恋愛事のエピソードとなったのは錐霞の初めてのお泊りイベントくらいか。今まで彼女が夜知家に泊まったことがなかったという事実に驚きだけど。もうとっくに錐霞の存在は夜知家に馴染んでしまっていただけに、これは何気に意外だったなあ。はじめて見るいいんちょのパジャマ姿にドキドキしたり、寝ぼけて同じ布団にもぐりこんできたいいんちょにドキドキしたり、とラブコメ展開が炸裂するのってやっぱり錐霞相手が圧倒的に多いんですよね。このはの苦戦傾向はしばらく変わらなさそうだ、こりゃあ。
そうこうする内に、唯一のアドバンテージだった巨乳属性ですらも、隠れ巨乳にして脱衣癖の持ち主というン・イゾイーの参入でがけっぷちに陥ってしまってるし。あの汚れ属性が圧倒的に足を引っ張っているのを、そろそろ何とかしないと。
もういっそ、折々で見せる妖刀バージョンを常態化させるしかないんじゃないかい?w

これまでも、呪いの道具<禍具>に纏わる組織は出てきているわけですけど、竜頭師団のタチの悪さは、組織の趣旨が人類最強を目指すという単純明快さが、むしろろくでもない惨状を引き出すことになってるなあ。切子のやり口も、フィアの心をズタズタに引き裂いたひどいものだったけれど、今回のココロのはさらに胸糞悪いものだった。
こんな無関係の人に大量に被害が出たのって、初めてじゃなかったっけ。ひたすらに強さを求めるのはいいけれど、その為に捨て去り無下にするものが多すぎて、共感するものが何もない。これまで出てきた連中はろくでなしにしても、そこに至るまでの過程に同情の余地というものがあっただけに、なおさらに。
さらに、この連中に勝ってしまうと余計に狙われる羽目になるからホントたち悪いんだよなあ。その意味では、ン・イゾイーが完全な味方というわけではないけれど状況如何によっては協力してくれるポディションに入り、理事長たちが胸襟を開いて正体を明かし、完全な味方としてついてくれたのは、フィアの能力が封印されていってることもあり、頼もしいところだ。理事長は戦力とはならないにしても、彼らがバックアップに入ってくれたらかなり助かりそうだしなあ。ン・イゾイーも組織の立場はあるだろうけど、以前のいいんちょと同じく心は通じているわけだし、あの娘の性格からして本気で困ってたらなんだかんだと助けてくれそうだしねえ。

そしてラストには、フィアの祈りが届いた天からのプレゼントが。この案件はずっとこびりついて離れなかった影だけに、素直に良かったなあ、と思う。

とある魔術の禁書目録 194   

とある魔術の禁書目録(インデックス)〈19〉 (電撃文庫)

【とある魔術の禁書目録 19】 鎌池和馬/灰谷キヨタカ 電撃文庫

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あれ? もう19巻と長く続いているこのシリーズだけれど、ここまで明確にカップル成立したキャラが出たのって初めてじゃないですか?
フラグばっかり乱立するばかりでいい加減フラストレーション溜まってたので、ラストの滝壷の思いの丈が詰まったキスにはテンションがあがりまくってしまいました。シンプルで安っぽいかもしれないけれど、男が一番頑張れるのは大切な人を守るため、というのが一番やっぱりガツンとくるんですよね。

相変わらず、学園都市の治安は悪すぎるわ、政治闘争の基本原則がでたらめで暴力的だわと、オカルト方面や科学部分のハードの物語の構造部分に関わる使い方は非常に興味深いのだけれど、政治論法や国際情勢、組織間のパワーバランスなど個人ではなく集団が動く論理のソフト面が不良同士の抗争程度の感覚でやられているようなもんで無茶苦茶、というのは変わらないのだけれど、故にこそ前巻の国そのものの根幹に関わるような紛争と違って、個人にスポットが当たるとやっぱり面白いんだよなあ。なんか悔しいんだけど、これが面白いったらありゃしない。
明らかに頭がおかしいというか行動原理がイカレている(英国渡航時の旅客機での言動で確信しました。こいつ、おかしい)まさに正義の味方そのものである上条さんと違って、一方通行や浜面のそれは非常に明快で親近感の湧く分かりやすい原動力であり、勇気の発露だというのも大きいんだろう。
特に、コンプレックスでひねた一方通行とはまた違い、浜面のそれは男として普遍的であるからこそ、その熱い思いには感情移入してしまうし、なんだかんだと特別な力を持ち、自分が誰かを助ける事を絶対の事としている上条さんと違って、本当の意味でレベル0の無能力者でありながら、無力を勇気と必死さを武器として覆し、圧倒的な死の予感に歯向かい、絶望に抗い、恐怖に打ち勝ちながら助けなきゃいけない人を助けるその姿は、無条件で惚れてしまう。
こいつは、きっと誰と組んでもどんな集団の中に入っても、下っ端として扱われそうなんだけど、そのくせ皆からなんだかんだと頼られそうな所があるんですよね、イメージとして。どういうタイプのキャラと合わせても、容易にそういう想像が出来てしまうあたり、面白いキャラクターだわなあ。

一方通行も、なんかもう完全に打ち止め至上主義に入ってるよなあ(苦笑 以前はもうちょっと抵抗してた気がするんだけれど、他のやつのロリコン疑惑に、自分には口出しする資格がねえとか呟いているあたり、もう陥落してる!?
彼のいうところの<悪党>も、以前はもう少しダークなにおいが残ってたんだけれど、この巻の言動はもう言い訳のしようのない正義の味方をやってたよなあ、これ。此処までくると、悪党の意味を反転させて使ってるようにしか見えないんだよなあ。
その辺の彼の心情、コンプレックスのことは作中でも言及されているけれど。まあ彼のこれまでの来歴を思えば、堂々と言えたもんじゃないというのも分かるんだけれど、罪と向き合うために厚顔無恥にでも、自分の行為を善行と宣言するのもありだと思うんだけどなあ。

ラストの展開を見る限り、物語もそろそろ佳境に入ってると言う事なんだろうか。主人公三人揃い踏み、というのはどうしても燃えてしまうんだけど、いい様に操られてるみたいで悔しいなあ。でも、燃える。

しかし、この学園都市の暗部を描いたシリーズ読んでると、子供たちが容赦なく汚れ仕事に手を染めている事自体、ムカムカするんですよね。子供にやらすこっちゃないだろう、と。
そんな闇に沈んだ子供たちと比べて、美琴や黒子たちは境遇として非常に恵まれているんだなあ。汚い部分に踏み込まずに済んでいるのにはホッとさせられるんだけど、同時に、けっこう複雑な心境になるもんですねえ。
でも、そういう汚い部分には身を染めなくていいけれど、美琴にはそろそろ一度は上条さんの物語の中に飛び込んでほしいものです。結局彼女、シスターズの一件以外はずっと関わりあえない部外者のままだったもんなあ。インデックスも不遇だけれど、美琴も美琴でヒロインとしては結構不遇な立ち位置にいる気がします。特に次のロシア編ではインデックスは囚われのお姫様状態なのに対し、美琴はまたも部外者のままで終わりそうだし。

1巻 3巻 16巻感想

CAPTAINアリス 15   

CAPTAINアリス 1 (イブニングKC)

【CAPTAINアリス 1】 高田裕三 イブニングKC

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わははは、面白い面白い! これはべらぼうに面白かった!!
人格破綻者だけれど際立った操縦技術とアクシンデントに見舞われ極限状態に陥るほどテンションがあがり冴え渡る女性パイロットを主人公にした、飛行機モノ。飛行機事故モノといった方がいいかもしれない。
突発的に襲い掛かる予測不明の飛行機事故に対して、パイロットたちが能力と知識の限りを尽くして地上に無事着陸させるまでの展開が、もうこれが激烈に燃える!
そして状況がヤバくなればなるほどはっちゃけるヒロインにして主人公たる長谷川ありすが、面白いったらありゃしない(笑
普通の人ならばパニックに陥り、青ざめ、真剣深刻に対処するような極限状態に、この娘ったらば完全にイッちゃった顔になってはしゃぐはしゃぐ。高田さんの作品で言えば、ブチきれて最高に楽しそうに大暴れしているときのパールバティ様みたいなもんか。あれをさらにイッちゃった状態にして突き抜けさせたような有様になりながら、次々と管制やらで見守るみなの度肝を抜くアプローチを次々と決めて、墜落非回避と思われた飛行機を滑走路に下ろしていくんだけど、この一冊で二件のアクシンデントを扱っているのですけど、これ一本一本で二時間ドラマは映画でも作れそうなほど内容濃くて面白かったーー。
二本目の、あの滑走路がぶわーーっと見えた瞬間なんか鳥肌たったもんなあ。
登場人物も普段はぎゃーぎゃーやかましくて人間としてどうよ、みたいな態度とってる人でも、ここぞと言うときにビシッと決めてみせる職業意識の高さや、プロの誇りを垣間見せるシーンがまたカッコいいんだ。
そしてビリビリと伝わってくるのは、それぞれが示す技量の凄まじさと、その凄まじさをキャッチボールのようにぶつけ合うことで共鳴し相乗され、挙句に現出する奇跡のような結末。ありすと金蚕が互いにその凄まじさを見せ付けあうことで、しびれて興奮しまくっていくのがこっちにも完全に伝染してしまいましたよ。墜落寸前の危機的状況にも関わらず、自然と破顔し高揚したまま舌なめずりという、獲物を前にした飢えた野生動物みたいな顔して突っ込んでいく二人に、テンションあがりまくりましたわ。
深刻ぶるのもいいけれど、こういうハイテンションで危機一髪回避劇をやられるのも、燃えまくっていいですなあ。

本来、現代の飛行機事故なんていうのは起こる可能性が究極に低く乗り物の中でも安全なものと言われていますけれど、この作品では飛行機事故を予知できてしまう少年の存在によって、アクシデントが起こると予知された機にチームガーディアンとして選抜された精鋭パイロットが乗り込み、予防措置を突き破り起こってしまった事故に対して最悪を回避するため奮迅する、という展開を用意しているため、まず事故が起きるという前提で話が進んで、うまくパイロットが主人公ながら何度も事故と遭遇するというありえない展開を処理してるんですよね。これはうまいなあ。

なんにせよ、これはべらぼうに面白かったです。おすすめ♪

ぐらシャチ4   

ぐらシャチ (電撃文庫 な 7-13)

【ぐらシャチ】 中村恵里加/双 電撃文庫

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ああああっ、気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!!
気色悪い!!
この異様な齟齬感、得体の知れない不気味さ。言葉が通じて意志の疎通が図れるのに、だからこそ余計にジワジワと這いよってくる違和感。
相変わらずというべきか、この作者の人ならざるものの異質さを描き出す力は別格と言っていいでしょう。人間と人外との相容れない価値観の齟齬を描かせたら、今のライトノベル界隈ではこの中村恵里加さんと【珠枝さま】の内山靖二郎がちょっとほかと隔絶してると言っていい。
なまじ最初は人間じゃなくシャチの姿で現れたから、余計に異質感が際立つんですよね。シャチの姿の時には感じなかった不気味さが、人間の姿になったことで一気に浮き上がってくる。
人間の姿をし、人間の言葉を喋り、会話が出来る。それなのに喋れば喋るほど、相手が理解できなくなってくる。それが、人間の皮をかぶっただけのまったく別の生命体だというのが、否応無く理解できてしまう。この気持ち悪さは尋常じゃないです。
相手はとても友好的で勉強家で人間の文化や社会を理解しようと努力している、はっきり言うなればとてもいいやつなのです。それは分かる。彼と対面し、彼にグラボラスという名前をつけることになった少女・榛奈もそれはよく分かってる。でも、頭で分かることと生理的に感じる部分はやっぱり別物なんですよ。この生理的な不安感を引き立てる、生理的な嫌悪感を際立たせる描写が、もう神がかってる。ダブルブリッドの頃から、この手の演出が凄いんですよね、この作者は。
何故人間は、自分とは違う異質なものを排斥しようとしてしまうのか。これを読んでいると、もうそれは本能から湧き上がるものなんだと、嫌々ながら納得せざるを得ない。
人と人外の間に横たわる絶対的な価値観の断絶。相互理解が絶対に果たせない領域。そう、それは人間が人間であり、人外が人間でない限り絶対に相容れない部分というのがあるんですよね。
問題は、それを踏まえてなお、歩み寄り友好を結び親愛を交わすことができるのか。
前作ダブルブリッドでは、最終巻間際までその断絶は埋められることなく決定的な破滅へと至っていくのですが、9巻から最終10巻の間に横たわる5年弱の間に何かあったのか、最期の最後にメインの破滅は避けられなかったにしても、歩み寄るための可能性みたいなものは示されることになったんですよね。虎司や夏樹の存在に示されるように。
この【ぐらシャチ】は、その可能性の部分をより突き詰めた作品のように、読み終えて感じた気がします。
自分の目的とは別の所で人と、初めてまともにコミュニケーションをとることの出来た人間・榛奈ともっと話したいと思うようになったグラと、その天然ボケでちょっとズレたところのある少女・榛奈との交流は、グラが自分の知る親友でないと知らないまま友好を深めていくことになる平八とグラとの関係を含めて、価値観の断絶はディスコミュニケーションと直結するわけではなく、相互理解が届かない異種族間でも分かり合えないまま分かり合える事は不可能ではないのだと……ええっと、友達になれるよ、というと齟齬があるか。なれるよじゃなくて、いられるよ、というべきか。そう、ずっと友達のままでいられるよ、というのが描かれてたんじゃないかな。
さりげなく、その異種族間の繋がりというのはグラ関係のみならず、言葉の通じない犬である飼い犬のシノと榛奈やその家族との関係の中にも描かれていたような気がします。対比という感じではなかったけれど。
あのシノの描き方も今思うと、なんか凄いよなあ。

辛かったのは黒田くんの一件か。グラの告白には最初、こちらも青ざめたけど、グラの言うとおりなら黒田くんにはいったい何があったのか。何気に元の黒田くんのキャラクターもなかなか愉快そうだっただけに、残念といえば残念である。
彼に限らず、惚けた榛奈や平八、妙にこまっしゃくれた物言いをする榛奈の弟といい、それぞれがすごす日常のワンシーンは服の裾を引っ張られてついつい見つめてしまうような妙があって、面白かったなあ。キャラが立っているといえばそれまでなんだけど、そういうキャラの濃さとはまたちょっと違う感じなんですよね。心理描写や日常描写の妙というべきかなんと言うべきか。
この辺はかなり明後日の方向にかっとんでしまった【ソウルアンダーテイカー】と比べて、非常になじみやすい感じになってます。あれはぶっ壊れてたからなあ。

この巻でうまいこと終わっているので続きが出るのかは定かではないのですが、これで終わってもいいと思うし続きが出たら読んでみたいと思うし、なかなか複雑だ。なんにせよ、電撃の古豪・中村恵里加今なお健在! というのが良くわかって、良かった良かった。是非にこれからはどんどん本を出して欲しいなあ。
 
12月2日

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11月27日

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