競馬

第41回フェブラリーステークス G1 レース回顧   

4歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場1,600メートル(ダート・左)

来週の2月24日にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われるサウジカップの方に出走するため、ダート戦線で走るトップランナーたちの殆どがあっちに行っちゃってます。
・ウシュバテソーロ
・クラウンプライド
・デルマソトガケ
・メイショウハリオ
・レモンポップ
という錚々たる面々。まあハリオとレモン以外の3頭は中距離メインなんでマイルとなるフェブラリーSは対象外なんでしょうが。ソトガケちゃんは3歳の時走ってたから大丈夫かしら。

まあともあれですよ、砂の燕と砂の悪魔の本命になりえる2頭が不在という事もあり、今回のフェブラリーSは地方から名うての実力馬。そして芝戦線で活躍中真っ盛りの馬たちが舞台を変えて参戦してきたわけです。

地方からは去年の地方競馬最優秀馬イグナイター。南関東無敗の三冠馬ミックファイア。そして砂の女王アイコンテーラーと真っ向から張り合うスピーディーキックという地方競馬の誇る名馬たちが参戦。
芝戦線からは去年のNHKマイルカップ覇者シャンパンカラーというG1馬。G3を3勝・馬券圏内多数というベテラン大常連カラテ。ドゥデュース世代の一角としてクラシックを賑わせ、古馬になった今もG1戦線で好走を続けるガイアフォース。と、結構な大物がこっちに出張ってきたんですよね。

迎え撃つダート馬たちは。
次世代ダート戦線のエースと期待されるオメガギネス。
チャンピオンズカップと東京大賞典というG1で連続でレモンポップとウシュバテソーロに続く2着をもぎ取った新星ウィルソンテソーロ。
こいつはダート馬の方に並べていいのかわからないが、同じくチャンピオンズCと東京大賞典で連続3着に入った元ホープフルS覇者にして2歳牡馬王者ドゥラエレーデ。
他にもJBCクラシックチャンピオンのキングズソードに、古豪タガノビューティー。最後方から一気に捲くってくる去年のフェブラリーS2着馬レッドルゼル。590キロの巨漢の逃げ馬ドンフランキー、と主役不在でも役者自体は揃って迎え撃つ所存でありました。

レースは好スタートを切ったドンフランキーがそのまま押して、先頭に。イグナイターと、控えると思われたウィルソンテソーロがまさかの番手に。
ウィルソンテソーロは前2走で好走を演出した原優介騎手が先々週に派手に落馬してその日の騎乗を回避したんですけれど、幸い怪我も大したことなくて次の週から戻ってきたんです。ただ、この落馬が影響したのか鞍上は原騎手から松山くんに変更になっちゃって。
正直、最近の松山くんはあんまり乗れてない印象でした。後方控えての競馬の時、仕掛けのタイミングがどうも遅いか何なのか、折角の切れる差し脚を発揮しきれなかったり届かなかったりが続いていて。
土曜日の京都牝馬特別のロータスランドや、先週のサフィラとか。
またウィルソンテソーロも、変に我慢させると行く気なくしちゃう所もあるみたいで、前からも後ろからも行ける自在性がある馬んじゃなくて、むしろ乗り難しい所がある馬みたいなんですよね。原くんはほんと手が合ったんでしょうね。
ここでその原くんから乗り替わりというのは、難しいんじゃないか、と思ったのですけれど、敢えて馬に任せて前目につけた騎手の判断、これ自体はむしろ悪くなかったんじゃないでしょうか。
問題は、ドンフランキーが作ったペースがめちゃくちゃ早かったこと。
まさかの前半3F33.9である。芝でも速いくらいのペースで流れてるやん!
おかげで、レース後半はみんなバテバテ。前が完全に潰れてしまうレースになってしまいました。
いや、この前が苦しくなるレースで、逃げたドンフランキーは最後にまた盛り返す根性見せるわ、イン突いたイグナイターは一瞬これは行ったかっ!?と思わせるほどの手応えある伸びを見せてくれるわ、とめっちゃ頑張ったんですけどね。
ドンフランキー、一旦はイグナイターに抜かれて一杯か、と思ったら粘って粘ってイグナイターが落ちてきたのを抜き返して、と600キロに迫る巨体のど迫力の走りを最後まで続けましたからね。色んな意味でパワフルでしたよ。
イグナイターはこれ1200や1400が主戦場で1600も行けるけどちょっと長いかも、という印象もあったんで、1400あたりでパタリと力尽きたのを見るとさもらんって感じではありました。でも、短いところだとこれなら中央とがっぷり四つで十分やれそう。強さを感じさせる走りでした。

しかして勝ったのは、4番手あたりにつけて虎視眈々を前を伺い、直線に入ってしっかりと追って後続を振り切ってみせた、まさかの11番人気。藤岡佑介騎乗のペプチドナイルが初のG1出走で初の重賞タイトル制覇!
いや、何気に調教から凄く良くて、穴馬としてこの馬をあげるホースマンも何気にちらほらと居たので、実際激走の気配は十分にあったと思われます。前々走はリステッドながら勝ってますし、ずっと人気自体はあったという事はそれだけ評価され続けていたということで。ここで11番人気というのは非常に美味しかったと思いますよ。鞍上の藤岡佑介くんも、今月入ってよく乗れてる感じで今ならG1でも勝ち負けありそうな気配あったんですよねえ。
いやでも、勝つまで行くとは思わんかったけれど。

2着には芝から参戦のガイアフォースが。この馬、レースが流れると強いよなあ。血統的にも彼自身の脚あげて掻き込むような走法にしてもダート合ってるんじゃないか、という話でしたけれど、思った以上の激走でありました。これはマジでダート芝関係なしか。
長岡騎手も、よくガイアの力引き出したレースだったんじゃないでしょうか。
そして3着にはさらに人気薄の13番人気。武豊騎乗武幸四郎厩舎所属のセキフウが、ハナ差でタガのビューティーを競り落として馬券圏内に滑り込み。
セキフウ、こいつほんとマジで忘れた頃にポーンと馬券圏内飛び込んでくるんですよね。人気薄になってるときがむしろ狙い目かってくらいに。成績見たら、今まで22戦して11戦で3着以内入ってる実は安定感凄くあるはずの馬なんですよね。にも関わらず、だいたいいつも人気薄なんだ、こいつ。
ほんと忘れちゃいけない馬だよなあ。
タガノビューティーは7歳にしてまだまだ健在。二桁大敗後にもう一度調子取り戻してくるのがルーティーンみたいになってるので、むしろ次走が狙い目かもしれない。
5着にはキングズソード。この馬、中距離が主戦場なだけにこの流れるペースで1600マイルはきつかったと思うんだけれど、ちゃんと5着まで切り込んでくるあたり強いのは間違いないんだよなあ。
レッドルゼルは追い込んだものの6着まで。このペーストは言えさすがに最後方は後ろ過ぎたか。
ミックファイアは頑張って7着。こんなペースなかなか経験なかっただろうけれど……無いよね? ここまで食い込んだのは3冠馬伊達じゃないですよ。こっからこっから。
ウィルソンテソーロは8着。まあペース的に苦しかったなあ。
他の有力馬。ドゥラエレーデは12着と大負け。元々マイルは忙しいんじゃないか、と距離不安視はされていたんで、おまけにこれだけ速いペースとなると流石にムルザバエフの妙手でも持たんかったか。
1番人気のオメガギネスはさらに負けて14着。最初の方で進路塞がれて煽りくった場面もあったし、不安要素としてあげられていた、これまで56キロしか斤量背負った事なかったのにいきなり58キロ背負うことになった。大怪我して、以降レース間隔を十分に開けて大切に乗ってきたのが今回はじめて中3週の間を詰めた競馬になった、というあたりが出てしまったのかな。
いずれにしても、前半のペースの早さに馬が耐えられなかったというあたりなのでしょう。
とにもかくにも、前半ハイペースが思いっきりレース全体を引っ掻き回した感があります。
でも、そんなレースで前目につけつつきっちり抜けて勝ったペプチドナイル、レース展開に恵まれたってわけじゃないと思うので、これは早々フロック視はできないですよ。

藤岡佑介騎手は18年のNHKマイルCのケイアイノーテック以来のG1勝利でこれが2勝目。重賞勝ちも一昨年ぶり。久々の美酒です、おめでとうございました。
調教師の武英智先生は、G1初勝利なのか。意外、勝ってなかったの? って、そうか、メイケイエールちゃんがずっともったいぶって勝ってくれなかったからw
でも、まさかのエールちゃんより早く他の馬でG1ゲットすることになるとは。これでエールちゃんも心置きなくG1勝てる……いや、土曜日また激走しちゃってましたねえ。
ともあれ、こちら調教師先生初G1おめでとうございました。
結局人気馬総崩れで11番人気・5番人気・13番人気という大荒れの決着。今年最初のG1から盛大に荒れましたなあ。


第117回京都記念 G2 レース回顧   

4歳以上 オープン (国際)(特指) 別定 京都競馬場2,200メートル(芝・右 外)

これは新興勢力新4歳馬でチャレンジCを勝ち、ボッケリーニを下したベラジオオペラ。
古馬になり覚醒、G3エプソムC、G2府中牝馬S、G1エリザベス女王杯と3戦連続2着で今度こそ勝ち星を狙うルージュエヴァイユ。
そしてイクイノックスやドゥデュースの同期として、今後の競馬界を牽引する一頭となるべくここで下の世代を蹴散らしたいプラダリア。
この3頭の対決になりそうなレースだったんですが。

池添騎手騎乗のプラダリアが貫禄を見せて、ベラジオオペラを競り落として完勝。まだまだ甘いわ、と言わんばかりの勝ち方でした。でも、当馬もまだG1レースとなったらまだ格を見せれていないので、挑戦権をもう一度もぎ取ったって感じですね。
ベラジオオペラ、これはまだ飛躍とは行かないかー。
ルージュエヴァイユに至っては後方でずっとモタモタしたまま。外に持ち出したものの、全然伸びずに掲示板にも載れない8着。松山くん、ちょっとイイところ無しだったぞ。

3着には番手につけて列を引っ張ったバビットが、最内で粘って3着。もうずっと良いところ見せてなかったので、7歳古豪頑張ったなあ。


第58回共同通信杯 G3 レース回顧   

3歳 オープン (国際)(特指) 馬齢 東京競馬場1,800メートル(芝・左)

クラシックを目指す3歳馬たちの登竜門の一つ。ここを勝って名馬の列への名のりをあげた馬も昔から今にいたるまで沢山いるレースです。
このレース面白いのが、同じ週の土曜日に行われるクイーンカップが、こっちはマイルなんですけれどかなりの高速レースになるのに対して、1800のこっちは毎年スローペースになる傾向が多いってお話。
過去十年の1000メートル通過タイムの平均が61秒超えてるとかなんとか。1800なら60秒は切らないと遅い方なのが、さらに1秒以上遅いんですからそりゃスローペースだ。

んでもって、本年度も同じようにスローペース。そして直線揃ってヨーイドンの前残り瞬発力勝負レースだ!!

わっちゃーーー。やっちゃった。


事前の圧倒的人気は、去年の2歳牡馬チャンピオン。朝日杯を勝ったジャンタルマンタルでした。3戦3勝の無敗!
とはいえ、まだ体の方は成長しきってなくてまだまだ緩いというのがホースマンたちが各自述べている。ってか、調教師先生もまた前の方が強くて後ろ脚のトモは出来上がってないと競馬番組のインタビューで答えてましたからね。全然才能だけで走っている段階なんじゃないでしょうか。
おまけに、前進気勢が強くなっているそうで。どんどん前に前に行きたがる傾向が強くなってるってことですな。
……今日のレースはスローペースになりますよー? ってレースでしたよね、確か。
うん、案の定というべきか。序盤、ジャンタルマンタルと武さんのエコロヴァルツが揃って並んで手綱引かれて首上げてるシーンが。エコロの方もかよ!
こっちは朝日杯2着で3番人気。若い、こっちもまだまだレース覚えれてない感じか。
能力においては新馬戦でその底知れなさを見せつけ、ホープフルでは鞍上の坂井くんが盛大にやらかしてしまったものの、ちゃんと走ってたら勝ち負けあったよ、と言われているミスタージーティー。こっちが2番手だったのですが。
矢作先生、前走レース後めっちゃ坂井騎手叱ってたのに、次もこうして坂井騎手乗せてくれるあたりいい先生なんだな、と思うと同時に結果出さなきゃいけない若手騎手はプレッシャー、プレッシャーであります、これ。
でもあれだね、入れ込みきつかったみたいで。自由に行かせると変な癖ついちゃうし、かといって押さえて押さえて後ろになっちゃうと、こうなっちゃうし。
ここで瞬時に宥めて落ち着かせてよいポディションを取ってしまうような騎乗技術を身に着けていかないといけないんでしょうなあ。ハードル高いなあ。

1000メートルは62秒6。超スローペース。
この時点で、逃げは9番人気単勝倍率151.2倍のパワーホール。少し離れて二番手はジャスティンミラノ。
直線入ったくらいでヨーイドンでしたから、こりゃもうミラノがベストポディション、ベストペースですよ。
こうなると、どこに居ても脚色変わらない羽目になる。これで後ろからぶっちぎるみたいな意味不明な展開で勝てるのはイクイノックスくらいである。
あがり3F、全頭33秒台。2番手につけていたジャスティンミラノが32秒6でジャンタルマンタルと同じで上がり最速。2番手で最速出されたら、追いつけませんよ。
ジャンタルマンタルは川田が比較的前目につけていましたけれど、4番手5番手あたりの外。勝つためにはもう一段列前にいないと無理なところでした。
3着には逃げたパワーホールが粘りきり、ゴールに滑り込み。後ろは追いつけず。
けっこうな荒れたレースとなってしまいました。
エコロヴァルツは5着。ミスタージーティーは7着。ショーマンフリートは最下位か。ここで跳ねるか、と狙い定めていた馬だけにこの結果は……超スローペースが耐えられんかったのかしら。

勝ったミラノは新馬戦からこれが2戦目で2戦2勝。ただ今回は展開にばっちりハマった感も多分にあるだけに、まだちょっとその強さが本物かは次以降で見極めていかないといけないと思う。
ジャンタルマンタルは逆に展開に負けた感じ。それでも2着にくるのは才能でしょう。ただ、ここで負けがついちゃったのは不安ではあるなあ。事前にあがっていたマイナス要素をそんなもん関係ないわ‐っと勝っちゃう馬がやっぱり強いだけに、事前に言われてたのがそのまま出て勝てなかった、というのはこの時期の馬としては気になる所ではある。朝日杯の勝ち馬はその後の戦歴色々難しいところあるし。
エコロはまだ幼いです、それがスローペースでもろに出ちゃったなあ。次回次回。
ジーティーはなあ……。コメント見てパトロールビデオを見ると確かにスタート直後にエコロに盛大に寄られて、道中も囲まれて突かれてパニックになってたそうですし。精神的に大丈夫だろうか。







第59回デイリー杯クイーンカップ G3   

3歳 オープン (国際)牝(特指) 馬齢 東京競馬場1,600メートル(芝・左)

これの前のレースの洛陽ステークスが、リステッド競争ながら、ダーリントンホール、オニャンコポン、レッドベルオーブという重賞勝ち馬3頭に、カルロヴェローチェ、デュガ、シャイニーロック、リューベック、ドゥアイズといった重賞レース上位常連やクラシックの春先に話題に登っていた馬など結構な有名所が揃ってのレースで重賞レースかよ、というリステッドとしては豪勢なメンバーでしたね。
勝ったのはルメートル騎手鞍上のドゥアイズ。まだ2勝目? この娘もシルバーコレクターになりかかっていたので、勝てて良かったです。しっかり伸びてしっかり勝つ堅い勝ち方。重賞も十分狙えるでしょう、これなら。こんな所で燻ってる馬じゃないです。

さて、そんなドゥアイズも去年ハーパーの2着に入ってクラシック戦線に挑むことになった3歳牝馬のステップレース、クイーンカップ。
近5年だけでもクロノジェネシス、アカイトリノムスメというG1馬を輩出していることからも有力なステップレースといえるでしょう。プレサージュリフトとハーパーも勝てないまでも重賞戦線で馬券に絡む頻度高い活躍してますしね。

本年度人気を集めたのがクイーンズウォーク、サフィラ、アルセナール、ルージュスエルテ。この4頭が一桁人気台で人気集中してました。
まあ血統の良い馬たちです。
クイーンズウォークは朝日フューチュリティ(G1)を勝ち1400の鬼として知られたグレナディアガーズの妹。
サフィラはあのサリオスの全妹にあたります。
アルセナールは去年マイルチャンピオンシップで念願のG1を奪取したナミュールの妹。
んでもって、ルージュスエルテは菊花賞でタイトルホルダーより上の一番人気だった(レースは13着)レッドジェネシスですよ。
なんというシスターズ・クイーンカップw

レースはスローペース気味ながら、後方に位置取りしつつペースを悟ったのかいつも通り前目で勝負かけたかったのか、早めに外からまくりあげてきたクイーンズウォークがしっかりとゴール前で抜け出して強さで押し切ったような勝ち方でした。
堂々と風格ある馬体で走りにも迫力あるし、アスコリピチェーノとレガレイラという二大巨頭のいる牝馬クラシック戦線ですけれど、新たな有力候補が名乗りを上げてきた、って感じですね。
2着はアルセナール。こちらは最後の直線、ちょっと進路狭くなって抜け出してくるのを手間取った分遅れてしまったんですが、馬群を抜けたあとに一気に加速したあの脚は、姉のナミュールのカミソリの切れ味を彷彿とさせるものがあり、こいつも将来ちょっと凄いかもしれない。
だいたい、アルセナール前走の新馬戦もギア入った残り50メートルくらいでいきなりわけわからん加速して前の馬差し切っちゃってるんですよね。ギアが入るのが遅いのか、切れ味がまだ瞬間的なものなのか。でも成長して競馬学んできたら、どうなるか期待膨らんじゃう素質馬ですなあ。
3着はルージュスエルテ。この馬も最後方にいたのに、3着まで届いてますね。
人気のサフィラは良いところなく9着。3歳のこの寒い時期にマイナス10キロと馬体を減らしていたように、ちょっと調子どうだったんかな、という所。

3歳牝馬クラシック戦線は、レガレイラは皐月賞行くかもしれないし、天才少女ボンドガールは調教中の放馬の影響からの立て直しに苦労していて、桜花賞直接行く方針だそうだけど賞金額的に除外の可能性が非常に高い。
となると、桜花賞は阪神ジュベナイルフィリーズを勝ったアスコリピチェーノに、同レース2着のステレンボッシュ。3着で京王杯2歳Sを勝ってるコラソンビート。
そしてアルテミスSを勝った大物と評判高い。チェルヴィニア、朝日杯で3着に入ったタガノエルピーダもいるか。フェアリーステークスのイフェイオンも。
ここにクイーンズウォークが堂々と割って入ってきた感がある。オークスは距離的にどうだろうって感じですけど、意外ともっと距離伸びた方がいいというホースマンも居て、なら桜花賞は全然問題ないんでしょう。なんか大物になりそうな雰囲気。






第71回日経新春杯 G2 レース回顧   

4歳以上 オープン (国際)(特指) ハンデ 京都競馬場2,400メートル(芝・右 外)

久々の京都開催での日経新春杯であります。
年明け最初の大きいレースって感じですね、日経新春杯。
とはいえ、近年はここを勝ってステップアップ、とはなかなか行かず以降燻ってしまう馬も多いのですけれど。

今年は特に、去年の暮に各世代でG1戦線を引っ張ってきたトップランナーたちがまとめて引退しちゃったこともあり、現役世代どうも小粒になった印象がどうしてもあるんですよねえ。
現5歳世代がドウデュース、スターズオンアースの両巨頭以外ではジャスティンパレスくらいしか中長距離以上のG1馬がいないだけに。……ディープボンド、まだワンチャンあるんじゃない、今年?
ボッケリーニとヒシイグアスの8歳も。
まあここから去年のクラシック世代の台頭も期待したいところですが。
そんな現4歳世代で筆頭のリバティアイランドを除くと、やはり注目はクラシック三冠をとったソールオリエンス、タスティエーラ、ドゥレッツァの3頭なわけですけれど、この3頭以外にもクラシック戦線をライバルとして戦い抜いてきた連中がいるわけで、彼らの活躍も期待したいところなんですよね。そんな世代牡馬の中長距離での有力馬と言えるのが。
チャレンジCで古馬を撃破したベラジオオペラ。共同通信杯を勝ったファントムシーフ。札幌記念で2着に入ったトップナイフ。そして今日このレースを出走したサトノグランツ、ハーツコンチェルト。このあたりがクラシック戦線を賑わせた面々でしょう。
実際、この2頭が3番人気2番人気を集めたのですが、彼らを置いて1番人気にあげられたのがブローザホーンくんでした。
この子はまた遅咲きの馬で3歳の時はなかなか勝ち上がれずに9戦目でようやく未勝利を勝ち、1勝クラスを突破したのは暮れの12月。ここで長距離路線に目覚めてとんとんと勝ち上がり、そのまま初重賞の函館記念で3着。ここらへんから新興勢力として認識され始め、続く札幌日経OPで6馬身の圧勝をキメたことで重賞を勝てる馬の新規参入だ! と盛り上がったんですよね。
ところが、続くG2京都大賞典でディープボンドの2番人気にまであげられたものの、レース途中に心房細動を発症してしまい、競走中止。一気に最上位クラスまで駆け上がっていたのが一旦躓いてしまったわけです。
その後病み上がりという事もありじっくりと調整されていたのですが、3ヶ月ぶりの実戦としてこの日系新春杯を選んだのでした。
果たして以前通りの力を発揮し、勢いが失われていないか。本当に重賞クラスの力があるのか。ここから、G1戦線で戦っていける力があるのか。その真価が問われる一戦でもありましたが。



序盤、貫太のリビアングラスとディアスティマ、そしてシンリョクカの3頭による先頭争いが生じたために相当早いことに。先頭争いというか、比較的早めにディアスティマが前に立ったんだけれどシンリョクカとリビアングラスが並んじゃってスピードが落ち着かなかったんですよね。馬場も重めだったみたいだし、消耗戦に。
ここをジワリと前にいるハーツコンチェルト、サトノグランツ、サヴォーナをまとめて差し切ったブローザホーンは一枚実力上でしたね。ちょっと地力が違うところを見せた。これは今後も楽しみな勝ち方。
2〜4着は4歳世代が占めたのだけれど、2着は実績のある上にあげた2頭と違い3歳時はあまり評価されてなかったサヴォーナが同世代を捲くってきた感じ。神戸新聞杯で10番人気ながら2着に入っているし、菊花賞でも5着と掲示板に載っているので、実力に人気と実態が追いついてきたというべきか。3着のサトノグランツがハンデ戦というのもあって57.5キロを背負い、サヴォーナが56キロと斤量に差があったのもあるんだろうけれど、クラシック三強に追いつき追い越せの中ではベラジオオペラに続く位置くらいにはつけたんじゃないだろうか。
グランツはとりあえず菊花賞10着の大敗からは立て直せたんじゃないかと。ハーツコンチェルトも外外回らされての4着は悪くはなし。ただ新馬戦以来勝ってないのも確かなんで、とりあえず2勝目欲しいわなあ。






雅ステークス レース回顧   

4歳以上 3勝クラス (混合)(特指) 定量 京都競馬場1,800メートル(ダート・右)

重賞でもない3勝クラスのレースなのですけれど、この馬には言及せざるを得ないでしょう。ってかしたい。

ヤマニンウルス。牡4歳。ひとよんで和製フライトライン。フライトラインという馬は21年22年の2年間に走った馬で6戦無敗。この馬が伝説の世界最強のダート馬と呼ばれるのは、生涯無敗というだけではなく、すべてのレースでろくに鞭も使われずに圧勝。合計着差は驚きの71馬身6レースで71馬身って平均10馬身超えてるんですけど!? この伝説を100年前とかじゃなくつい数年前に作り上げたのが、このフライトラインという馬でした。
んで、ヤマニンウルスはそのフライトラインの日本版、という評判を与えられているんですね。衝撃の新馬戦で2着に4.3秒差をつけての大差勝ち。これレース映像見てもらったらわかるんですけれど、あっけに取られます。これは1984年以降のJRA平地最大着差だそうで。2着のゴライコウは後にJBC2歳優(jpn3)を勝っていて決して弱い馬じゃありませんでした。
とはいえ、新馬戦で衝撃的な勝ち方をしても、その後パッとしないという馬は山ほど居ます。
ですがこのヤマニンウルスは走ったレースすべてでノーステッキで圧勝。とんでもねー強さを示し続けているわけです。
ただ、足元がとても弱くてどうしてもレース間隔をあけないといけないために、3歳時も2戦しか出来ませんでした。
そして今回はようやく足元が固まってきたようで前走11月の出走から2ヶ月での4戦目となったのです。
単勝倍率1.3倍。ギリギリまで1.1倍でしたけど、最後にちょいあがりましたね。
んでもって肝心のレースです。



武豊、さいごまでムチを入れることなく悠々とゴール。完勝であります。
これでヤマニンウルスもOP入り。群雄割拠のダート戦国時代についに最後の大物が乗り込んでいくことになります。
今年のダート戦線はほんまにどえらい盛り上がりませ。


第69回東京大賞典競走 G1 レース回顧   

サラブレッド系 3歳以上 定量 大井競馬場2,000メートル(ダート・右)

一年の競馬の締めは有馬記念派、ホープフル派が多いでしょうけれど、近年ネット投票が盛んとなり地方競馬も気楽に馬券が変え、レース映像も配信を中心に気軽に見れるようになった事から、この29日にレースが行われるダート中距離の2000メートルを東京は大井競馬場で走る東京大賞典を競馬の締めとする層も増えてきたんじゃないでしょうか。
特に今年はダート戦線が燃えに燃え、盛り上がりに盛り上がっていましたからね。
この東京大賞典には、中距離戦線を主戦場とする名だたるダートの最高峰が集まりました。
集まりすぎて、今年は地方からの参戦が極めて少なくなり、9頭立てという超少数精鋭が覇を競うレースと相成りました。
そして、地方から数少ない参戦馬として、南関東三冠を無敗で勝ち抜いた地方の怪物ミックファイアがついに中央の馬たちと激突する、という熱い展開になったんですね。

そんなミックファイアを迎え撃つのは
去年のこの東京大賞典の勝者であり、今年はドバイでワールド制覇という偉業を成し遂げた、本番以外は超やる気なし、ステゴ産駒の個性ありすぎという部分をこれでもかとぶち撒けているグータラ大将ウシュバテソーロ。
今年に入って一気に頭角を現し、初のJpn1級レースとなるJBCクラシックで圧巻の完勝をしてみせたキングズソード。
まさかの有馬記念とこの東京大賞典のダブル登録で話題を読んだ、芝にダートに海外にとあまりにとんでもないローテーションからサイコロで出走するレースを決めている、という噂がまことしやかに流れる流浪人ドゥラエレーデ。
去年のジャパンダートダービーを勝ち、去年の東京大賞典、秋のJBCクラシックで2着とこの大井競馬場ダート2000のレースで無類の強さを誇るノットゥルノ。
今年重賞3連勝。JBCクラシックこそ5着だったものの、先のチャンピオンズカップでは12番人気の人気薄から2着と激走、若き原優介を鞍上に迎えて勇躍するウィルソンテソーロ。
前走チャンピオンズカップこそ二桁大敗してしまったものの、船橋のダイオライト記念。京都の平安Sと距離も舞台も全然異なる重賞レースを勝つ融通無碍なる走りっぷりのグロリアムンディ。
8番人気のテンカハルも、重賞勝ちこそないものの、近3走OP戦勝利も含めて重賞も馬券圏内と手堅く纏めていて。
まあガチのメンバー揃ったものでした。クラウンプライドなど、チャンピオンズカップ組は間隔近いこともあってだいぶ回避しましたけれど。

レースはスタートからいつもは後方に位置するウィルソンテソーロが、まさかの積極策で原優介気合の逃げで始まりました。
これがまた途中でしっかりと息を入れつつ後ろに余裕を持たせない厳し目のペースで……逃げとしては抜群の走りだったんじゃないでしょうか。実際、着順はほぼこの隊列通りに決まり、上位は逃げから先行勢が独占することになりました。
唯一、最後方から砂の上とは思えない鋭い豪脚で突っ込んできたウシュバテソーロを除いて。
いやいやいや、この先行有利の展開で直線だけで伸びてきてゴール前できっちり半馬身躱してゴールする勝ちっぷり、格の違いってやつですよ。このメンツ相手にこんなレース。
やっぱりとんでもないですわ、ウシュバテソーロ。怪物です、怪物。

2着には逃げ粘ったウィルソンテソーロ。原くん、勝てなかったですけれどチャンピオンズカップに引き続き低い人気を覆す2着入線は大したもんです。このままお手馬にさせてもらえたらいいんですけどね。
3着にはドゥラエレーデ。宝塚、セントライトであまり良い結果を残さなかったのと対照的にチャンピオンズカップとこの東京大賞典で一定の結果を残せたことで、さてこのままダート路線に固定するのか否か。

期待の南関三冠馬のミックファイアは、結局体調が戻り切っていなかった部分もあるみたいで。スタートで行き足がつかず、折り合いもつかずに暴れていた、というのもあって良いところなく初の敗戦を8着という形で迎えてしまいました。
まだ中央の壁は厚いか。古馬になってこれを乗り越えられるくらい成長して欲しいところなんですが、中央同世代にはデルマソトガケというUAEダービーを勝ち、あの世界的大レースBCクラシックで2着に迫ったとんでもないのがいるからなあ。

と、今年も競馬界最後の最後まで楽しませていただきました。
イクイノックスの勇躍を筆頭に、脳を焼かれるような痺れるレース満載で、いやあ凄い年だった。



第40回ホープフルステークス G1 レース回顧  

2歳 オープン (国際)牡・牝(指定) 馬齢 中山競馬場2,000メートル(芝・右)

朝日杯フューチュリティステークスが芝1600で、ここを走った馬の少なくない数がマイル路線や短距離に向かうのに対して、旧ラジオたんぱ杯→ラジオNIKKEI杯2歳ステークスの変遷を経てきたこのレースはより顕著にクラシックを意識しているレースと言える。
と言っても、たんぱ杯からホープフルに変わりG1となって以降、勝利馬からは皐月賞を勝つサートゥルナーリア。三冠馬コントレイルを輩出したものの、初代G1馬のタイムフライヤーはダートへ。ダノンザキッドはマイル路線。キラーアビリティはローカル重賞を遍歴する事になってしまった。いや中央もちゃんと走ってるんですけどね。そして去年のドゥラエレーデに至ってはサイコロの旅に出てしまった。
G1になって6年で、以降クラシックを勝ったのが2頭というのは打率として微妙とまでは言いづらいか。ただ順当に中長距離の有力馬となり得ていないケースは多いと見ていいんじゃないかと。
ダノンザキッドにしてもドゥラエレーデにしても路線完全に変えちゃってますしね。
ただ、勝ちに届かなかった馬、全然上位に食い込めなかった馬でも後々G1馬になった馬はけっこう居ますので。パンサラッサにジャスティンパレス、タイトルホルダーと今年に至るまで競馬界を引っ張るような超大物に育つ馬がこのレースを経由していた、というのは覚えていてもいいかもしれません。

さて、今年はというとホープフルS始まって以来の初めてとなる牝馬が勝利をかっさらっていきました。
ルメール鞍上のレガレイラ。後方でじっくりと脚をためて、4コーナーで外に膨らみきらないように曲がって直線で前の空いた外に持ち出し、一気に脚を爆発させ後方一気で前を一掃。んまあ、強い勝ち方でした。
本命の一角と目された松山くんのゴンバデカーブースが風邪引いておやすみ、というのを含めて2頭の出走取消がありましたけれど、他の牡馬を寄せ付けない貫禄の勝ちでありました。
レガレイラは来年、牝馬ながら皐月賞参戦を匂わせていて、牡馬クラシックへの殴り込みを画策している模様です。
現状では2歳牡馬戦線は朝日杯フューチュリティステークスを勝ったジャンタルマンタル。
ホープフル2着のシンエンペラー。
今回出走できなかったものの、出世レースのサウジアラビアRCを勝っているゴンバデカーブース。
朝日杯2着のエコロヴァルツ。
他にダノンエアズロックや札幌2歳Sを勝ったセットアップ。朝日杯で大暴走しちゃったけれど、素質はぴかいちのシュトラウス。
このあたりが有力どころですか。
矢作師匠に怒られてたけど、坂井瑠星のミスタージーティーもちゃんと走らせれば馬券圏内はあったぐらいの脚はあったんで、けっこう将来性ありそう。
アドミラルシップも低人気覆して4着入ってるあたり、見込みあるかしら。姉のライラックと同じくしぶとく根性ありそう。
2着にシンエンペラーはムルザバエフがだいぶ無茶して過怠金取られてましたが、早め先頭に立ったことでだいぶフワフワしちゃったみたいですね。最後までびっしりちゃんと走ったらこれ普通に勝てててもおかしくなかったでしょう。
3着のサンライズジパングはずっとダート戦で走ってた馬なのに、いきなり芝2000で3着に入ってきたのはちょっと驚き。いや、スムーズどころか道中なんども不利食らってたのに食い込んできましたからね。
まあ年明けてから伸びてくる馬も沢山いるので参考程度ですけれど。
まだこうドカンと今の段階でど迫力を放っているようなオーラを持つ馬は見当たらないだけに、レガレイラ皐月賞に出ても人気集めるかもしれませんね。

タリフラインは残念ながら骨折で競走中止。予後不良となってしまいました。サトノダイヤモンド産駒として躍進を期待したい所だったのですけれど。残念です。


第68回有馬記念 G1 レース回顧   


ああ……凄いレースやった。もうブルブル震えるようなレースやった。敵わんなあ、たまらんなあ。

1着 ドウデュース。

武豊、復活の勝利。怪我で秋にこの馬に乗れず、しかしこのおドウに乗るために50を超える年齢にも関わらず、驚異的な回復力で帰ってきた男。この日曜日、武さんが乗ったのはこの一鞍のみである。
こんなんもう、劇的すぎるやろう。イクイノックスが去ったあと、そこで最強を証明したのはイクイノックスに勝ったこの牡である。あのイクイを倒した馬が、易易と負けてたまるかよ。
お前がいなくなっても俺がいる。それを名実ともに証明してみせた、最強の走りでありました。そして、人馬一体最高のコンビってのはこういうのを言うんだよ。松島オーナーも、なんかもうたまんないでしょうね、これ。
レースの方はまさかの後方から。しかも後方2番手あたりで序盤進めましたよね。これは意図的だったんでしょう、武さん前行かす様子も見えませんでしたし。このレースにおけるドウデュースにとっての最適解がそこだと見込んだのか。後方でじっくりとおドウの走る気を落ち着かせつつパワーを溜めて、ってこの塩梅の見極めはまさに相棒たる武豊にしか出来ないコンビプレイ。
リリーフした戸崎さんがあかん、ってわけじゃないんですけどね。むしろ、天皇賞秋、ジャパンカップと難しい馬であるドウデュースをすごく丁寧に乗りはったと思うんですよね。武豊は十全ドウデュースの力を引き出せる相棒でしょうけれど、その十全に足るパワーを損なわずに充填したままバトンタッチした戸崎さんには頭さがります。
白眉はやはり3コーナーから馬なりで上がっていくシーンでしょう。この時点で手応えがもう化け物だった。このドウデュースがダービーだけに一発屋じゃない本物の怪物級だと思い知らせてくれた京都記念のすさまじい勝ち方を彷彿とさせる馬なりで位置をグイグイとあげていくあの走りは、痺れたなあ。
そして最後のスターズオンアースとの叩きあい、ゴール寸前で粘るタイトルホルダーをきっちり躱してゴール板を突き抜けたシーンは、もう今年もこれ伝説の有馬記念でしょう。最高じゃないですか、なんだこれ、もうなんだこれ!?


ふぁあああ

あと、青嶋アナのゴール前の実況はもうこれ最高でしょ。


2着スターズオンアース。
だからこの馬もルメールも怪物か!? 魔の8枠絶望の16番を引きながら、ついに馬券圏内に叩き込んできましたよ、この一頭と一人と来たら。
スタートがまた素晴らしいのなんの。あのロケットスタートが大外枠ながらあの絶望領域を突破する最大要因だったんじゃないでしょうか。あれでほんと大外のロスを最低限に減らせたと思う。抽選会であの枠順引いちゃってからずっとルメさんこのスタートに賭けることを考えてたんだろうなあ。このスタートをクリアすることが、スターズにとっての勝ち負けになる条件だとルメール覚悟据えたんでしょう。
対照的にこの大外枠の不利を思いっきり踏んでしまったのが15番のスルーセブンシーズ。スタートから後方に置いていかれ馬群の一番外側を回らされ、しかも前に他馬を置けない状態になり馬が落ち着かずにもうかかりっぱなしになってしまいました。ドリジャ産駒のアウトなところがもろに出てしまった感じ。目一杯の仕上げもメンタルのキレキレ具合に繋がっちゃったんでしょうか。馬群の中で脚をためる展開になっていれば違ったんでしょうか。いずれにしても、持ち得る力を発揮できずに沈んでしまったレースとなりました。
対してスターズはもうルメさんマジックですよ。それに応えるスターズの実力も半端ない。
惜しむらくは、本当に惜しむらくは3コーナーでスターズうちによれちゃったんですよ。柵に激突して急減速してしまった。ここから再加速して再び2番手に出るんだけれど、このロスが本当に大きかった。まじでこの分だけドウデュースに遅れを取ったって感じなんですよね。まさに同じこの時に馬なりで位置あげていったドウデュースと対称的な展開になってしまった。
まじでこれなかったら勝ってた可能性十分あります。惜しい。もうめちゃくちゃ惜しい。
ともあれ、本調子で走った時のスターズオンアースはやっぱり怪物です。リバティにだって負けないよ!

そして3着。3着にタイトルホルダーですよ。感動した、もう感動した、頑張った、よく走った。引退レースに相応しい激走でした。横山和生ジョッキーのカッコよかったというコメントが全部代弁してくれてますよ。めちゃくちゃ格好良かったよ、タイトルホルダー!! ラップ見たら、和兄さんまあ完璧なタイムですよ。タイトルホルダーに求められる最適の走りをしてみせた。
惜しむらくは、全盛期からはやはり衰えが見られたことか。スタート、全盛期ならもっとスルスルと抜けて先頭に立って、もっと勢いの余裕稼げていたんじゃないかな。そして最後の直線、かつての無尽蔵のスタミナをもってすればもう一声残せたと思えてしまう、願ってしまう。
それでも、このラップで引きずり回して皆の切れ味叩き潰してくれましたからね。往時の殲滅戦を彷彿とさせる、後ろを引きずり回す圧巻の走りの一欠けを最後にもう一度見せてくれたことが嬉しい、本当に頑張った、カッコよかった。そして、ジャスティンパレスに最後の最後まで前を譲らなかった意地。
エースの引き際、見せてもらいましたよ。


4着にジャスティンパレス。
スタートで行き足が伸びず最後方からの競馬になってしまいました。元々後ろから行く馬ですけれど、タイホにこのペースこの展開にされるとやはり苦しい。それでも、4着にまで伸びてくるのはこの馬の強さと思っていいでしょう。ドウデュースにこそイクイの後継の称号を持っていかれてしまいましたが、来年もう一度まっこうからドウデュースと世代最強、現役最強を競うがよい。

5着シャフリヤール。
完璧ピークに持っていった香港に出られず、この海外からの緊急輸送という体調整えるのが難しい状況で、まじで掲示板外さなかったな、シャフリヤール。これは万全だった香港で走ってたら絶対勝ってたよ、と考えちゃうよね。そして、どんな状況でも常にベストを尽くし、常に結果を残してきたシャフリヤール、まさに偉大なる馬でした。これで彼も引退ですよ。いやああんたもすげえダービー馬だったよ……あれ? 引退じゃないの!? 現役続行なの!? どっちなの!?

6着タスティエーラ
3歳の牡馬たちはまだまだこのメンツの中に入ると1段力不足……なんかないってばよ!! 最後の直線、内に切り込んできたジャスティンパレスと内にいたスルーセブンシーズとの間に挟まれて思いっきり進路潰され急ブレーキ進路変更。そっからもっかいギア入れ直して再加速して猛追したの、根性ありますし実際強かったと思いますよ。あそこパレスに一歩負けずに身体ねじ込めていたらパレスと同じ勢いでゴールまで伸びてたくらいありそうでしたよ。プラス18キロ分一瞬の瞬発力が必要だったんだろうか、この場合。いやでも、こんなもんじゃないってレースはしたと思う。来年、この馬の本気を是非見てみたい。

7着ウインマリリン
しれっとこのメンツの中で7着に入っちゃってるマリリン、まじ名牝すぎませんか!? いやもうまじでタイホに追いつけ、おドウとスターズに負けるな、とばかりに追随してギアあげてぶっ飛んでくる集団の中にしっかり混ざってるんですから。最後までみっともないレースはしない、最後まできっちりと走り切る22戦して半数を超える12戦をG1で走った最前線の散らぬ花のような強い女性でありました。これからは繁殖にまわりスクリーンヒーローの、グラスワンダーの、ダイナアクトレスの血を母系で繋いでいってください。


8着ソールオリエンス
案の定、最内枠1番で苦しみ馬群で揉まれ、前を塞がれ行くに行けないまったく競馬できないレースとなってしまいました。行こう行こうと馬はしてるんですけどね。やっぱり川田ジョッキーはこういう展開だとこうなっちゃうよなあ。

ハーパーはまだまだこれから。上澄みの同世代と比べるとどうしても格が違ってるけど、ここから成長して追いつけるかしら。
ライラックもちょっとまだ力不足でしたね。後方から前に行けなかった。
ディープボンドは良いところ無しでしたねえ。こういうレースの場合は前で前でで競馬してほしかったけれど、そういう位置取りがほんと出来なくなってきている。馬にかつてのみなぎるような覇気ややる気がだいぶなくなっちゃってる感じなんだよなあ。


いや、改めて振り返ってももう素晴らしいレースでした。一年を締めくくるレースに相応しいドラマが満載で、勝った馬も負けた馬も総じて「強い!!」と思わせてくれる感じさせてくれるレースなんて早々ありませんよ。
個人的にはタイトルホルダー推しだったんで、もうタイホタイホで感動しっぱなしの有馬記念でした。
菊花賞のあの幻惑の逃げで脳をやられ、天皇賞(春)の殲滅戦で脳を焼かれ、以来ずっとタイトルホルダー推しだった身としては、この最後のレースはたまらんものがありました。
ようやった、本当に格好良かった。もう泣くわー!!
これからは種牡馬として、早世した父ドゥラメンテの後継種牡馬として、イクイに負けない産駒の活躍を期待させてください。タイホの子供かーー、今から想像しただけであがりますわ。




第68回有馬記念 G1 レース展望   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 中山競馬場2,500メートル(芝・右)


さあ、今年の集大成。競馬界の魔王イクイノックスがジャパンカップを最後に引退してしまい、主役不在の有馬記念……なわけあるかーー! 主役ばっかりだわーー!!
イクイノックスなくとも、屈指の歴戦の馬たちが揃ったドリームレースになりました。
シャフリヤール・ドウデュース・タスティエーラと三世代のダービー馬が揃った滅多とないレースになりました。
そして凱旋門賞4着と海外帰り。あのイクイノックスに宝塚記念でもっとも迫ったセブンスルーシーズ。
ジャパンカップこそ3着でしたけれど、実力ではリバティアイランドに決して引けを取らなかったイクイノックス引退後ならばこのリバティと最強を競い合うことになるだろう地上の星スターズオンアース。
今年の天皇賞春でG1制覇。イクイノックス世代として競馬界を引っぱるエースに名乗りを上げるジャスティンパレス。
これが引退のレース。花道を飾るべく王者タイトルホルダーなどなど、役者は揃いました。
なにしろ有馬記念ですからね、今年の〆ですからね(ホープフルとかしらん)。全頭一頭一頭語らって書いてみましょう。


1番 ソールオリエンス 牡3 川田 将雅 
今年の皐月賞馬。ダービー、菊花賞とクラシックを完走しその全てで3着以内に入った素質では間違いなく世代ナンバーワンだろう。ただこやつ、右回りのコーナーリングはぶっちゃけ下手くそ。京成杯・皐月賞とこの中山で2勝してるんだが、京成杯では外にぶっ飛び、セントライト記念でもコーナーあんまりバランス良くない走り方してたんですよね。あと、前は馬群を怖がる傾向があったんだけれどこのあたり大丈夫になったんだろうか。最内枠だぞ。皐月賞も1番だったけど、あのレースでは横山武史がスタート直後に内枠放棄して外に持ち出してるんですよね。重馬場で内側避けたかったというのもあるのですけれど。ダービーでは馬群で我慢してるんで、大丈夫だとは思うが。菊花賞では大外から内を締める形で競馬をしていたのですけれど、このあたりの関係か、後方から大外ぶん回して最後の直線でぶっ飛んでくるスタイル。
鞍上が今回川田なんですよね。この騎手は、勝負どころでは前目につけて主導権を握りたがるスタイル。このスタイルだと完成形に近いんだけれど、馬が言う事聞いてくれないと途端に崩れる支配タイプでもある。おまけに、事前にレースプランを構築してレースに挑むタイプでもあり、展開に紛れが多くなる長距離レースだと途端に勝率が爆下がりする。
正直、今回は川田騎手とソールは合わないと思う。距離は持つと思うんだけどねえ。


2番シャフリヤール 牡5 松山 弘平
三世代前のダービー馬。ダービーだけの一発馬ではなく、その後ドバイシーマを勝利し、日本ダービー馬として初の海外G1を制覇した馬となった。その後もアメリカやイギリスなども渡って勝ちこそなかったものの、海外では掲示板を外さずジャパンカップでも馬券圏内。今年の秋では世界的名レースであるブリーダーズカップで3着に入るなど健在を主張。堅実に成績を残し続けた名馬である。香港のレースを最後に引退のはずが、向こうでドクターストップを受けて出走が叶わず、急遽有馬記念を引退レースとして出走することになった。
実力的には人気を集めても不思議ではないのだけれど、流石にピークに仕上げていただろう香港戦から急遽転戦となって2週間。海外輸送から間をおかずの実戦ですし、何気に中山競馬場ははじめて。
不安要素は有り余るくらいにある。陣営は絶好調を維持している、と述べているけれど。
鞍上は松山弘平。これが初コンビではあるのだけれど、松山弘平に初めてG1勝利をプレゼントしたアルアインはシャフの全兄である。まさに縁ある一人と一頭なのだ。


3番ホウオウエミーズ 牝6 田辺 裕信
クラシックにも縁がなく、長い長い下積みを続けてきた馬なのですけれど今年後半に入って覚醒。もしかしたら去年のエリ女に出た事がきっかけかもしれないけれど。ともかく、6月以降人気薄ながら突然重賞で馬券圏内に入る好走を連発するようになり、ついに前走福島記念で重賞初勝利。覚醒が本物と証明してみせた。とはいえ、流石にこの有馬記念はハードル高いか。


4番タイトルホルダー 牡5 横山 和生
王者タイトルホルダー、ラストラン。凱旋門賞に行く前は、この馬こそが現役最強であったことは間違いない。無尽蔵のスタミナで後続馬を引きずり回し息も絶え絶えに消耗させる中で自分だけが息も切らさず悠々とゴールする、というイクイノックスとはまた違う殲滅戦を行う見たことのないタイプの逃げ馬だった。この馬に関しては逃げという言葉自体が違和感を感じるほどに。
しかし凱旋門賞以来この気勢は衰えを見せ、日経賞で復活したと見えたもののその後の天皇賞春でまさかの心房細動でのレース中止。それ以降、調教でも攻めきれず、彼のスタミナを活かすだけの行き足がつかないレースが続いてしまった。それでもジャパンカップあの展開で5着に粘ったのはむしろ流石というべきかもしれない。
今回は最後という事もあって花道を飾るためにもびっしりと調教追えたんじゃないだろうか。陣営は手応えを感じさせるコメントを出している。とはいえ、見る人によってこれ意見も違うんだよなあ。
調子さえ万全なら、2枠4番という絶好の枠、小回りで機動力を活かせる中山2500という舞台との相性。可能性は十分ある。


5番ドウデュース 牡4 武 豊
あのイクイノックスをダービーで下した武豊の愛馬である。古馬になってからも、京都記念で凄まじいレースを見せて、イクイノックスのライバルの名に相応しい実力を見せてくれた。
ただドバイで足元に違和感が生じて出走回避でケチが付き、秋は鞍上の武さんが馬に脚を蹴られて怪我をしてしまい、天皇賞秋では戸崎騎手が急遽乗り代わったものの無類の強さを見せたイクイノックスに文字通り蹴散らされ7着と惨敗。ジャパンカップでは4着まで巻き返したものの、本来彼に期待されたレースからするともう一つ物足りないものを感じさせた。
しかし、年内は休養かと目されていた武豊騎手がもう50代にも関わらず執念で復帰、有馬記念に間に合わせてきた。タッグ復活。やはり、ドウデュースには武豊。このコンビこそが至上である。
問題は距離。馬を見る人の多くが口を揃えるのが、ドウデュース馬体がもうはち切れそうなくらいの筋肉質なんですけれど、こういう馬体って完成度が高くなるほどむしろ距離的には中距離向きになっていくんですって。長距離には適さないらしい。衰えではなく成長によって距離の適正が短くなっていくタイプの馬があるらしいんですわ。ドウデュースはどうもこのタイプなんじゃないか、という話。
とはいえ、現状ドウデュースのレースに具体的に距離の壁を感じたことはない。このレースはその試金石となるんじゃなかろうか。


6番ディープボンド 牡6 トム・マーカンド
6歳の冬である。プボくんもついにG1に届かないままここまで来てしまった。彼にもっとも合うG1は天皇賞春か、この有馬記念なんだがここに来ても以前のG1何勝もしている馬のような貫禄、威風は漂ってこない。和田竜二騎手から同じくズブい馬をぐいぐい追えるマーカンド騎手に乗り替わりとなって新味を求めたみたいだけれど、そもディープボンド自身が調子上がってこない感じ。さすがに衰えが見えてきたのか。せめて京都大賞典で勝ってくれていたら展望も見えてきたのだけれど。


7番アイアンバローズ 牡6 石橋 脩

前走ステイヤーズステークスを勝って乗り込んできた名ステイヤー。ちなみに、ジャスティンパレスの2つ上のお兄ちゃんである。この有馬記念、兄弟対決でもあるのだ! 兄より優れた弟などいない!(天皇賞春14着→パレス1着)
大逃げ宣言してるんですか? ただ、タイホががちで逃げに入った場合よっぽど無理しないと前に出るの厳しいぞ。


8番ライラック 牝4 戸崎 圭太
未だ重賞も勝っていないのに有馬記念に乗り込んできた華姫。なんだけどさ……秋に入っての2戦。府中牝馬とエリ女、3着4着と勝ち負けにはなってないんだけれど、この秋バチバチに馬が出来上がってきた感があるんですよね。なんか見違えたというか。元々クラシックでも小柄な馬体で切れ味鋭くぶっ飛んでくるかなり印象強く残ってた馬だったんですけれど、さらにもう1段馬の格があがった感じがするんですよ。エリ女はちょっと立ち回りがロスありすぎて、スムーズに行ってたらもっと上に行けたでしょう。この有馬では本格化の結実が見られるかも知れない。


9番ヒートオンビート 牡6 坂井 瑠星
重賞番長。と言っても勝ってるのは目黒記念だけなんだが、やたらと成績が安定していて馬券圏内・掲示板にとにかくしれっと入ってくる。
これだけ走っているにも関わらず、G1に出走したことがそもそも春天一回だけなんですよね。
最強クラスの一線級との対戦経験もあまり多くなく、人気も単勝番馬券と薄いのですけれど実力は軽視できない。にしても、今回はさすがに相手が悪い、と言える相手が山程いるんだよなあ。


10番ジャスティンパレス 牡4 横山 武史
人気は割れまくっているものの、土曜日時点で一番人気がこのパレス。本命候補のスターズオンアースとスリーセブンシーズが魔の8枠に入ってしまった、というのも原因の一つなんだろうけれど。
イクイノックスが引退し、菊花賞馬のアスクビクターモアが早世してしまった今、同世代最強を担うのはドウデュースかジャスティンパレスかなんですが、今のところ古馬として春天を勝ち宝塚記念・秋天でイクイノックスに続いたパレスがやはり最強後継候補筆頭なんですよね。
後継者は誰だ。
この有馬で、彼はそれを証明できるのか。この暮れにイクイノックスを筆頭としてごっそりとこれまで最前線を担ってきた化け物たちが引退してごっそり現役から抜ける事になった今、まさに来年の競馬界を背負う馬になれるか、というのが問われるレースでもあります。


11番ハーパー 牝3 岩田 望来
今年ジャパンカップで魔王に敗れるまで無敵を誇ったリバティアイランド。その怪物令嬢を相手にクラシック三戦で食い下がり続けたのがこのハーパーでありました。同世代のリバティのライバルと言えばこのハーパーでしたでしょう。エリ女でブレイディヴェーグというまたとんでもないのが同世代に出てきてハーパーの前に立ちふさがってきたのですが。
クラシック全3戦にさらにエリザベス女王杯にまで出走するというタフなスケジュールをこなした上で最後に有馬記念にまで出るって、何気にすごいんじゃないだろうか。


12番ウインマリリン 牝6 ルーク・モリス
オークスでデアリングタクトの2着、とタクトのライバルを上げろと言われればまず名前があがってくるだろう名牝は、その後牝馬限定戦のみならず、牡馬の一流どころも混じった重賞を幾つも勝ち、G1にもいつも出走馬として名を連ねるG1戦線の常連として名を馳せた彼女。
ジェラルディーナのエリ女で2着のあと、ついに香港ヴァーズで念願のG1制覇を遂げた彼女もこれで引退。さすがに6歳となった今年に入ってからは苦しい競馬が続いていましたが、前走ブリーダーズカップフィリー&メアターフでは4着と善戦して健在をアピール。牝馬を牽引するような活躍を続けたまさに名牝でした。お疲れ様、最後まで無事に走っていただきたい。


13番タスティエーラ 牡3 ライアン・ムーア
今年のダービー馬だ! ちなみに来年のJRAカレンダーの表紙は彼だ。額のハート型にも見える流星がチャームポイント。父サトノクラウンに種牡馬として初めてG1をプレゼントした孝行息子であり……派手さはないんだけれど、実は地味にめちゃくちゃ強いんじゃないか、という雰囲気があるんですよね。未だ真価をみな確信できていないんじゃないか、と。勝ったダービーはもちろんとして、むしろこの馬本物じゃないの?と思えた菊花賞。あれはルメールが巧すぎた感がある。あの展開で2着に入ってくるのすごいんですよ。
ただこの有馬記念、なるべく前めにつけておきたいタスティエーラとすると、大外枠ではないにしろ13番もかなり厳しい外側である。一番いい位置につけるのに相当に脚を使ってしまう。果たしてここで脚を使ってしまった場合、最後に決め手を残せるか。ムーア、名手ムーアならやってくれるか?


14番プラダリア 牡4 バウルジャン・ムルザバエフ

前走京都大賞典で青葉賞以来の重賞勝利を果たして有馬に乗り込んできた、これもイクイノックス世代。なんだけれど、彼らと比べると一枚も二枚も格落ちという感じでクラシックを終え、競馬の上手さで重賞善戦マンとして今年を走ってきた感じだったプラダリア。
前走も勝ったけれど、調子がこれ以上無いピークの絶好調だったのと鞍上の池添騎手の好騎乗でボッケリーニを押さえられた事が勝因で、未だもう一つ決め手に欠ける部分は埋められていない感じ。G1、しかも有馬記念ともなるとまだまだ足りない感じなんだよなあ。その決め手を、剛腕ムルザバエフが乗ることで補えるかどうか。


15番スルーセブンシーズ 牝5 池添 謙一
クラシックは秋華賞の前哨戦である紫苑Sこそ2着だったものの、オークス・秋華賞と大敗。翌年中山牝馬で初重賞を制覇したものの、この時点では牝馬限定戦を勝っただけですし強い相手とも当たっていなかったので、牡馬相手にもバチバチやっている牝馬のトップクラスと比べると眼中にすらありませんでした。彼女が一躍名を挙げたのが、宝塚記念。あのイクイノックスにあと一歩まで迫った2着、というこの一点だけでした。とはいえ、この時点では果たしてこれが偶然の産物、フロックという可能性も無視しきれなかったですし、秋の走りを見て確かめるか、くらいの気持ちだったんですよね。
それが陣営はまさかの凱旋門賞参戦表明。いや、さすがにそれは大丈夫なの!? というのが大半の人の思いだったんじゃないでしょうか。何しろ実績が殆どない。決して格が高いと言えない牝馬限定戦のG3だけが重賞実績。宝塚記念の2着という成果だけで凱旋門賞に挑むのは無謀じゃないのか、と。
今年は日本からの参戦馬がこのセブンシーズしかいなかったのですが、さすがに誰もこの馬の勝利を期待はしていませんでした……いや、本音はどんな馬でも期待はしちゃうんですけどね。それに、イクイに迫った2着というのは、そんなん当てにならないよと言いつつ思いつつ、もしかして、とうっすら期待しちゃう部分はありましたし。そんな複雑な思い渦巻く日本からの戸惑いの視線を前にして、このセブンシーズは凱旋門賞を4着と好走したのでありました。それも、その4着がこれまでの日本馬が先行して粘っての上位入線というパターンだったのが、後方からの鬼脚で海外の名だたる名馬たちを追い抜いて勝ったエースインパクトたちに迫ったのでした。歴代の凱旋門賞の中でもこれほどワクワクドキドキさせられたレースはなかなかありませんでした。
そんなスルーセブンシーズの凱旋レース。彼女の真価がこの日本で改めて見られる、と思ったのですが……。
まさかの大外8枠。この有馬記念、スタート位置がカーブからはじまるというまたとんでもないコース設定で、外枠ってほんとに不利なんですよ。この枠を引いたときの池添ジョッキーの絶望顔は、えらいものがありました。この馬を本命に考えていた人も多いでしょうけれど、15番を引いたことで一気に3番人気になってしまいました。むしろ、3番人気まで維持している時点で凄いんじゃないでしょうか。調子はやべえくらいです。まじやべえ。これ真ん中に入ってたら文句無しで一番人気なってた可能性も。


16番スターズオンアース 牝4 クリストフ・ルメール
もう一頭の本命候補。にして、大外枠を引いたためにえらいことになってしまったもう一頭であります。この8枠は突出して成績が酷い。過去30年で勝ったのはシンボリクリスエスとダイワスカーレットのみ、らしいんだけれどこの二頭が勝ったレースってフルゲート割れしていて、クリスエスのときは12頭立て。スカーレットのときは14頭立てだったらしい。
有馬記念枠順抽選会は動画配信もされていましたけれど、池添・ルメールの掛け合いというかやり取りというか、あれは競馬史に残る名場面になりました。迷場面?
まああのルメールをして、16番を引いたあと頭抱えてましたからねえ。あんた、池添くんの絶望顔をムヒヒ、と笑ってるからそんなことになるんだよw
池添とルメールで片組んで壇上に行くシーンはもうなんか笑うしかありませんでした。実際おもしろw
枠こそえらいことになりましたけれど、スターズオンアース自身は蹄の影響もあってまだ完調ではなかったジャパンカップと比べても、だいぶ完成度上がってるんじゃないでしょうか。その本調子に届いていなかったジャパンカップで、大外じゃなかったらリバティと順位変わっていてもおかしくない走りを見せたわけですからね。馬は間違いなく強いです、そしてその強さを発揮できる状態でしょう。
あとはルメールがどう乗るか。抽選会からこっち、ルメさんずっと考えてるでしょうね。




第75回朝日杯フューチュリティステークス G1 レース回顧   

2歳 オープン (国際)牡・牝(指定) 馬齢 阪神競馬場1,600メートル(芝・右 外)

色々とこう、話題の多いレースでした。2歳という若駒に蹄引っ掛けてるくらいの幼い馬たちのレースですからね、仕方ないと言えば仕方ないのですけれど。
ともあれ、1番人気のデイリー杯を勝ったジャンタルマンタルが川田騎手騎乗で先行押し切りで勝利。
パドックの様子は井崎脩五郎さんいわくやる気ねえなあ、って感じだったらしい。確かにパドック映像を見ると2人引きにも関わらずグイグイと行く様子もなくうつむき加減で舌垂らしながらノッソノッソと歩いてる。
ところが、騎手を乗せて馬場入りした途端にピリッと引き締まった、というからよほど実戦向けの馬なのだろう。2歳の段階でこれ、というのはちょっと心配だけれど。賢すぎると、あれだもんなあ。ただ、過去の名馬でも実際走るまで全然やる気見せない馬というのは居たりするので、この馬の個性として見ておきたい。本番だけ本気出すって、カッコいいじゃないですか。
ジャンタルマンタルに関しては、騎手の乗り替わりも話題になっていた。これまでデビューから2戦乗って問題なく勝っていた鮫島克駿騎手からこのG1の舞台に挑むに当たって川田騎手に交代となってしまったのだ。これに関しては、勝負なんだから確実に勝ちにいける騎手に乗り代わるのは仕方ないという方向の意見と、ちゃんと結果出していたのに乗り替わりになるのは可哀想過ぎる、若手育成を放棄しているという方向の意見、両側が出ていて……両方ともわかるんですよね、凄くわかる。競馬は勝ってナンボですし、馬だって勝たなきゃ将来がない。馬主の社台はクラブの一口馬主のやつですから沢山いる馬主さんたちのためにもなるべく良い成績を求めないといけない。
一方でこういう無慈悲とも言える乗り替わりがむごいと感情的に感じてしまうのもまた正直なところです。こういう乗り替わりって、まあ昔からあるんですけどね。武さん全盛期なんてもう片っ端から武さんな面もありましたし、海外からの一流騎手が乗りに来ているときは、昔から現在にいたるまで外国のトップジョッキーに乗り代わっちゃいます。
ただそれにしても、そういう乗り替わりが当たり前になった今でも、今回のに関してはなあ。いやうん、私自身正直「えぇ」って思っちゃったもんなあ。川田騎手に関しては、これだけ勝っているのに、この人といえばこの馬、相棒とか愛馬みたいなのがスッと出てこないあたり、ある意味もっともプロらしい騎手なのかもしれません。近日でもエリ女でアートハウスじゃなくてハーパーに乗り替えたの、どうしても忘れられない。契約の問題とかあったのかもしれないけど。
鮫島くんのレース後コメントがまた情緒揺さぶるんだよなあ……。

ジャンタルマンタルの方の話。舞台が中山から阪神に変わって以降の朝日杯フューチュリティステークスの勝ち馬って、なかなかその後レースを勝てない馬が多い。とはいえ、ドウデュースというダービー馬が燦然と存在しているので、一概にそうは言えないし、アドマイヤマーズのようにG1いくつも勝った馬もいる。サリオスやグレナディアガーズも活躍したですしね。でもドウデュース以外はどの馬もマイル主体の馬になっていった感じである。サリオスに関しては最後まで適距離わからんかったけれど。
ジャンタルマンタルはどうだろう。クラシックも大丈夫これは大物になりそう、という意見もよく目にするが。
父のパレスマリスはアメリカのG1馬。2400のレースも勝っているので、極端に短距離向きというわけではないはず。産駒からは1600のG1馬も出していますし。
このたび、来年度から日本に輸入されて種牡馬として繋養されるそうで、ジャンタルマンタルはその魁として、産駒の看板として是非に勝っておきたい、という所もあるのでしょう。いきなりG1馬排出したら種牡馬としての評価もあがりますもんね。

2着は武豊騎乗のエコロヴァルツ。道中、ミルテンベルクあたりの煽りくって下がってしまったりと、順調ではなかったにも関わらず、最後の直線だけでものすごい脚でぶっ飛んできました。
川田騎手がはやめの追い出しのタイミングを見極めてなかったら、ジャンタルマンタルも躱されていたかもしれません。主導権握ったレースでの川田騎手のうまさはやはり特筆スべきものがあるんですよ。果たして鮫島くんがそのまま乗っていた場合、どうなっていたか。まあこればかりは実際やってみないとわからない。そして現実として、川田騎手の好騎乗が光ったレースでもあるわけで。そりゃこの人乗せたがるのもわかるんですよ。
まあ気性がコントロールしにくくて思い通りに動かせない馬となると途端に難しくなるんですけれど。あと、同じくレースをコントロールしにくくなる長距離レースとか。
エコロヴァルツ、ブラックタイド産駒としては久々にガツンと走れる馬が来たんじゃないでしょうか。G1で連対したのはキタサンブラック以来? タガノエスプレッソやマイネルフロスト、サイモンラムセスやテイエムイナズマ、フェーングロッテンなど渋くて息の長い産駒がいましたけれど、みんな脇役っぽかったからなあ。ただこの産駒は頑丈で長持ち、という印象も強いので頑張って欲しい。

3着には唯一牝馬で参戦していたタガノエルピーダが入線。牝馬なのにジュベナイルフィリーズじゃなくて朝日杯の方に参戦するの、グランアレグリアを思い起こさせますが、なんでこっちに出走したんだろう。……あ、阪神の方は除外になったのか! まだ1戦しかしてない1勝馬ですもんね。抽選外れちゃったのか。それでもこちらにあえて出てくるあたり、本気でこの馬の実力に自信があったのでしょう。レース後の団野騎手のコメント見ても、もっと行けた感あるみたいですし。
ちなみに、あのグランアレグリアも同レース3着。将来が楽しみな馬です。タガノの冠の馬ではじめてのG1馬を目指して頑張れ。

あと、もうひとつ話題になったのが2番人気の17番シュトラウスの大暴走でしょう。
出遅れから、馬自身が暴走して制御しきれず一気に先頭に躍り出てしまい、そのまま力尽きて大失速。
これに関しては、レースの結果云々はもとより2歳のまだ幼い馬でこういうレースを経験させてしまった、というのが競馬関係者からなんてレースをしちゃったんだ、というブーイングが飛び交ってる要因なんですよね。レースでの経験って、特にまだ幼い2歳の頃の数戦しか経験していない馬にとってはめちゃくちゃ大きいんですよ。ここでヘタな経験をさせてしまうと、まともにレースできなくなってしまう。言う事聞かなくなっちゃうんですよね。メイケイエールとかレッドベルオーブとかが最近ではその顕著な例でしょうか。この子らはとびっきりに才能があったので、才能だけで勝ち負けになりましたから競馬続けられましたけれど。メイケイエールなんか、凄まじい陣営の努力があったんでしょうね。最近のわりとちゃんと競馬できるようになったの、陣営の尽力の賜物ですよ。
一度こういう競馬を覚えちゃうと、それを修正するのに年単位の時間がかかってしまう。場合によってはレースに出ることすら覚束なくなる。マーカンド騎手やらかした、と言われてもこれは仕方ないよなあ。同時に、元から感度高すぎる気性ヤバいとわかっているシュトラウスに、反応鈍いタイプの馬をガシガシ追って追ってギア入れるタイプのマーカンド騎手を乗せた方もどうかって話でもあるんですよね。外国人騎手だって上手いのは前提として、それぞれ騎乗スタイルやタイプがまた違うんだから、一律海外の騎手だから、で馬との相性考えずに乗せてしまうのもどうかって事で。
そういう意味では有馬記念でディープボンドが相棒の和田竜二からマーカンド騎手に乗り代わったのは、グヌヌヌヌ、という感情もあるのですけれど、プボくん相手にマーカンド騎手は悪くない選択とも思うんですよね。
しかしシュトラウス、デビューからずっと一戦一戦違う外国人騎手乗せてるからなあ。同じ人を乗せるならともかく。

第74回チャレンジカップ G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) 別定 阪神競馬場2,000メートル(芝・右)

昨日のこっちも忘れない内に書いておこう。
このチャレンジカップって今日のチャンピオンズカップと名前が似てて若干混乱するんだよなあ。どうしてこの時期に持ってきたんだろう。
元々は朝日チャレンジカップというレースで夏競馬が終わって秋のG1戦線が始まる時の号砲となるレースの一つで、天皇賞秋の前哨戦的な位置でいい馬出てたんですよ。

今は6月に移ってしまった鳴尾記念の代わりに、有馬記念には出られないけれど重賞戦線のトップクラスにいて年明けまでにもう一戦走っておきたい、或いはこれで引退と舞台を降りる花道として選択する中距離の古馬と、有馬記念に出られるほどじゃないけれどクラシック戦線で活躍して来年から古馬としてG1戦線殴り込みたいぜ、という若駒の将来有望な連中が集まるレースになってますね。

ガイアフォース、ボッケリーニ、マテンロウレオ、フェーングロッテンやエヒトにイズジョーノキセキあたりが実績十分な古馬組。ウインマイティーはこれが引退レース。常に一線級の重賞やG1に出続けて牡馬相手にも一歩も引かずに走り続けた名牝でした。
リカンカブールやエピファニーが4歳の今年で実力つけて来年重賞戦線で戦うぞ、という上り調子組。
ベラジオオペラ、フリームファクシが3歳の若駒で、来年以降G1戦線で主役担えるだけの馬になるぞ、という組でしたね。

……ボッケリーニはなんで有馬記念じゃなくてこっち来てるんだ? 十分出てる実績あるだろうし、2000よりも2500の方が適距離なんじゃないの? よっぽど重賞勝ち星もう一つ欲しかったんだろうか。さすがに来年は8歳ですし、どこまで現役続けられるかしっかり走れるかわかりませんもんね……まだ引退しないよね?

そして勝ったのは、3歳新興勢力の雄ベラジオオペラ。ボッケリーニをハナ差ねじ伏せて古馬たちを下しての勝利。いや、よくあそこでボッケリーニ躱したよ。ゴール際でのあの最後の伸び。この面々を相手にして勝ちをもぎ取るのは本物でしょう。ダービーで見せてくれたあの上がり最速の剛脚は伊達じゃなかった。来年の中距離戦線、ベラジオオペラは無視できない一角になるんじゃないでしょうか。
2着はボッケリーニ。ってか、あそこから最内ラチ際に持ってくるモレイラの騎乗がマジでマジックマンなんですが。あれで勝てなかったのはベラジオオペラを褒めるべきでしょう。或いはボッケリーニの詰めの甘さか。これが9回目の2着ですもんなあ。

3着にはイズジョーノキセキ。忘れた頃の内枠のイズジョーである。いや、いつもほど岩田パパのイン突きじゃなかったけどさ。でも、ハマるとまだここまで来るのかイズジョー。
4着にはエピファニー。2度目の重賞挑戦で4着は……まあこの馬への期待度からすると悪くはないけど、もうちょっと上を掴んで欲しかった所。まだこれだと重賞勝利は厳しいかなあ。同じG3でもメンバー手薄なレースなら行けそうかもしれないけれど。ルメールいわく、スタミナ切れというところも大きいみたいなので、もう少し短い所が適距離か。

短いところというと、1番人気のガイアフォースも残り100くらいでパタリと止まっちゃったんですよね。6着。天皇賞秋で、あのジャックドールによる超超ハイペースの競馬を先行しながら唯一イクイノックスに潰され……つつも5着に残ったのは大したものだったんですよね。だからこそここでも1番人気になったんだろうけれど。あの走りなら2000も十分、と思ったんだけれど、秋天の疲れがあったのか、それとも各所で言われている通りマイラータイプなのか。来年の進路が気になるところであります。




第24回チャンピオンズカップ G1 レース回顧  

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 中京競馬場1,800メートル(ダート・左)


さあ、今ダート界は新星・怪物が跋扈し世界の大レースを荒らし周り、新たな3歳世代も傑出した能力を見せ、地方からも次々と中央に殴り込んでこようというとてつもない大物たちが続出、と大戦国時代の様相を呈している。
ブリーダーズクラシックで2着に入った3歳新星デルマソトガケや、東京大賞典・川崎記念・ドバイワールドカップとG1を三連勝したウシュバテソーロ。JCBクラシックを圧勝したキングズソード。そして南関東無敗の三冠馬という地方の怪物ミックファイアといった面々は暮れの東京大賞典の方に回ったりと回避したものの、それ以外の現役のダートを席巻する馬たちはほぼ揃ったんじゃなかろうか。

そんな中で一番人気にあげられたのが、レモンポップ。春のフェブラリーステークスでは距離不安を語られながらもゆうゆうとした一人旅で他馬を寄せ付けずに圧勝。さらに前走南部杯ではJPN1の格付けレースとしては最も二着馬を突き放した大差勝ちで勝ってしまい、レモンポップならぬデモンポップ。悪魔なんて一部で称されるほどの強さを見せる。
ところがだ、レモンポップは中京競馬開催になってから誰も勝っていないまさかの大外8枠に入ってしまい、さらにはじめての1800メートルレース。元々レモンポップってダート1400メートルが主戦場。1600マイルですら長いんじゃ、と言われてたんですよね。それを真っ向から覆したのがフェブラリーステークスだったわけですけれど、そこからさらに200メートル延長となると。
さらに中京競馬場のダート1800は馬場の形態からして内有利。差しが効く、というレース形態。
1番人気にこそなったものの3.8倍という倍率に収まってしまったのもそこらへんに理由があったのだろう。

二番人気はセラフィックコール。これがまたとんでもない馬でこのレースまで5戦5勝の無敗ロード驀進中。化け物揃いのダート3歳世代でも、デルマソトガケと並ぶ怪物筆頭候補である。前走のみやこSがまたとんでもないレースをしやがりまして、盛大に出遅れながら盛大に並み居る他馬をぶっちぎって圧勝してしまうという桁違いの強さを見せた馬でした。

3番人気がクラウンプライド。父リーチザクラウン産駒の希望の星。去年のこのレースに2着馬であり、中京競馬場の適正はトップクラス。また前走コリアカップでは同じ日本馬でダイオライト記念と平安Sと重賞を連勝していたグロリアムンディを10馬身ぶっちぎるこれまたえげつない圧勝劇を繰り広げる。今回の人気上位の馬たちみんなアホかっというレベルの圧勝で勝ってきてるんですよね。しかも圧勝している相手が雑魚じゃなくてダート歴戦の馬たちなのですから、非常に価値が高い。

他にも上半期にかしわ記念と帝王賞とJPN1を連勝してこの頃はダート馬筆頭はこの馬じゃね、とも言われたメイショウハリオ。
皐月賞馬でサウジでは4着と頑張ってるジオグリフ。
一昨年のこのレースの覇者であり、G1級を3勝。今も馬券圏内を滅多と外さない連対率を誇る旧王者テーオーケインズ。
2歳チャンピオン戦であるホープフルSの覇者でありながら、皐月賞ではなくアラブのダートレースに出走し2着、と当初からダートへの適正を見込んでいたらしいドゥラメンテ産駒ドゥラエレーデ。
こっちはキタサンブラック産駒。新馬戦ではあのイクイノックスと戦い、ダート転向して以降は9戦7勝。名古屋・盛岡・金沢と地方競馬場で重賞を勝ちまくったウィルソンテソーロ。
中京競馬場では無類の強さを誇り、斤量最重量で前走シリウスSを完勝。ど迫力の走りは風格すら漂うハギノアレグリアス。
ダート転向後3戦2勝。負けたシリウスSもハギノアレグリアス相手に2着、とダートでは不利な牝馬でありながら牡馬たちを蹴散らし、牝馬対決となったJBCレディスクラシックでは女の子たちを寄せ付けずにこれまた楽勝。現砂の女王とも言うべきはアイコンテーラー。


年末の東京大賞典もダートのドリームレースと言えそうなレースになりそうですけれど、このチャンピオンズカップもまた優駿出揃った名レースとなりました。


これはもう【砂の悪魔】だ。
スタートからのレモンポップの行き足が素晴らしかった。一気にスピードに乗って軽々と大外から先頭に踊り出る。そんな無理にグイグイ行かせてるわけじゃないんですよね。スーパーカーの如く、軽くアクセル踏んだだけでトップスピードって感じでしたよ。
そこからは独壇場。ラップ見ると、通り一辺倒じゃなくてうまいこと息入れてるんですよね。坂井瑠星、これは上手いこと乗りました。直線で見事に脚残せる分溜められましたもの。
逃げたにも関わらず、上がり37.3は2位。これは他の馬追いつけませんよ。差しが届く展開じゃなかった。もう強い強い。距離不安とか全然ないじゃないですか。1400の無類の強さが1600でも1800でも全然消えない。まじかー。まさにレモンポップならぬデモンポップ。
砂の悪魔と呼びたくなる完勝でありました。
これで春のフェブラリーステークスに続いて中央ダートG1春秋同年連覇。初の1800メートル戦でのチャンピオンC勝利は初。8枠出走馬の勝利も初。初めてづくし、まさに不利な条件を実力で跳ね除けての完勝でありました。
来年またサウジかドバイに遠征する気まんまんみたいですし、いやマジで今年なんでドバイ1200出したの!? これ本当に陣営もみんな距離適性短い方って思ってたのか。

んで2着に突っ込んできたのが、12番人気のウィルソンテソーロ。この展開で追い込んできたウィルソンテソーロが凄いですよ。スイッチ入ってからの残り200で他馬をゴボウ抜き。一頭だけ36.6とぶっちぎりの上がり時計を出しています。正直この成績で12番人気は過小評価すぎない!? と思うんですけれど。前走のJBCクラシックだって5着でそこまで大負けしたわけじゃなかったのに。
鞍上がテン乗りの原優介くんだったのが人気薄だった要因だったのかな。まだ重賞も勝ったことないし、若手の中でもお世辞にも勝ってる方じゃない。新馬の頃から馴染んでいるお手馬でもなく、いきなりのテン乗りでもありましたからね。スタートもお世辞にも良くなくて、ポディションは想定よりもだいぶ後ろになってしまったんじゃないでしょうか。ウィルソンテソーロって差しじゃなくて、だいたい先行から中団前めで競馬してきた馬でしたし。
正直前が壁になりなかなか出られなかったのが功を奏した、という面も。でもこういう追い込みの競馬も出来るとわかったのは結構大きいんじゃないでしょうか。

3着はドゥラエレーデ。スタートからレモンポップに食らいつき続け、鞍上のムルザバエフが最後まで持たせました。しぶとい、実にしぶとく粘りました。最後まで内から食い下がってきたテーオーケインズを抜かせませんでしたから、根性もありますよ。これで彼の路線はダートで固定かな。
4着にはテーオーケインズ。この馬もほんと安定しているというか、どんな展開になっても必ずイイところ食い込んでくる。ただ、良いところ止まりに最近なってしまっている所が本当に強かった頃と比べると衰えてきたのかなあ、と。
5着にはメイショウハリオ。差し馬には苦しい展開で、掲示板乗っけてきたのはこの馬の地力でしょうか。

人気だったセラフィックコールはまさかの10着大敗。スタートから最後尾になってしまい、そのままズルズルと良いところなく。ただこのセラフィックコール、戦前からどうも中京競馬場合わないんじゃない? という声がけっこう上がってたんですよね。中京競馬場というよりも左回りが苦手なんじゃないか、という話で。これまでの5連勝の中で唯一左回りの東京競馬場の八王子特別だけどうもだいぶバタバタしてあかん競馬してたみたいなんですよ。これ、左回りダメなんじゃないの?と見る人けっこう居たみたいですね。あっちこっちで不安要素としてあげている人を見かけましたが、まさかここまであかんかったとは。流石に一線級相手となると、そこが明確な弱点となってしまったようで。
……東京と中京があかんって、フェブラリーステークスとチャンピオンCがダメってことじゃん!? サウジとドバイも左じゃね? こりゃ右回り路線となると、帝王賞・東京大賞典くらい? ブリーダーズカップは持ち回りで開催変わっていくんですけど、24年はデルマー競馬場? ……ここも左回り!? ちょっとこれ、大丈夫かセラフィックコール。

もう一頭の人気馬クラウンプライドは、鞍上の川田いわくパドックからレースに後ろ向きになってしまっていた、とメンタルがよろしくなかったと主張。走る気ならんかったんかい。ちょい太めでもあったのか。でも、今回はレースの捌きもいいところなかったよ、川田。インに入れる隙がなく外外を回らされる羽目になってしまった。あれじゃあ勝てん。
改めて今回は大外にも関わらず内まで持ってきた坂井瑠星の好騎乗が光る。レモンポップもべらぼうに強かったけれど、その強さをフルスペックで引き出す騎乗だったんじゃないでしょうか。よかよか。

ほんと、来年がまた楽しみですよ、レモンポップ。海外でいったいどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのやら。






令和の逃亡者 パンサラッサ引退  


ジャパンカップが終わった後に、このレースで引退と聞いた時はええ!? となりましたけれど、年齢的にも順当なんですよね。
サウジのレースを勝って獲得賞金もとんでもない金額引っ張ってきましたし、最後までよく頑張ってくれました。
ネタ馬ってわけじゃない、走れば本当に強い馬でまさに歴史に残る名逃亡者でした。普通あれだけ爆逃げしながら全然落ちてこなくて、二枚腰三枚腰で粘り続けるのなんて出来ませんからね。
本当に惜しむらくは適距離が1600でも2000でもなく1800あたりであった事でしょうか。この距離の芝、日本じゃどうしてもレース限られるもんなあ。
だからこそ、海外であれだけ大暴れできたとも言えるのかもしれませんが。
そして、去年の天皇賞・秋での彼の走りは一生忘れられないでしょう。あれ、相手がイクイノックスじゃなかったら勝っちゃってたんだぜ? イクイノックスの強さが際立っていくのに合わせて、あのレースでのパンくんの走りっぷりの価値も一緒に上がってってますよ。
彼の最後のレースは出来れば存分に力を発揮できる1800か2000のレースでのそれを見たかったのが正直なところですけれど、ジャパンカップのラストラン……十分です、充分です。
令和の逃亡者は最後まで地の果てまで逃げ切ってくれました。お疲れ様でした。
ロードカナロアの後継者候補として、或いはあのモンジューの血の継承者として今度も産駒たちで見る人の脳を焼いてほしいなあ。


第43回ジャパンカップ G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場2,400メートル(芝・左)


魔王降臨!!


レース展望でも思わず書いちゃったけれど、イクイノックス……もう「魔王」と呼んでいいんじゃないだろうか。
それくらい、絶望的な強さだ。

前回の天皇賞は超ハイペースについていって最後にさらに突き放す、という訳のわからない展開で先行した有力馬の大半は何がなんだかわからないうちに壊乱していったというとんでもないレースでしたが。
今回は文字通りの真っ向勝負、正面切っての力勝負。掛かってこいとばかりの位置取りから、影すら踏ませず突き放した横綱相撲。文字通りの敵無し―無敵。圧巻も圧巻、他馬にとっては何をしても届かない、どうやっても抗えない、まさに魔王を前にしたような心境だったのではないでしょうか。
イクイノックス自身は大人しいくらいの馬らしいですけどね、でも速いという以上にただただ強い、無人の野を征くがごときその単騎独行は、さながら魔の王が如し。
もう断言できます。JRA史上歴代でもっとも強い馬です。現在世界最強。レベルが違い桁が違い次元が違います。ルメールのあんなコメント、はじめて聞いたよ。思わず泣いちゃってたし、インタビューでも言葉を探して探して出てこなくて言葉を無くしていました。

挑戦者リバティアイランドは、もうこれは彼女が出来うる最大限の競馬をしたと思います。しっかりとイクイノックスの後ろにつけて、マークして、追い出して。ただ、ただ、イクイノックスの方が強かった。ゴーサインを出した後のダッシュがもう桁違いだった。
並み居る強豪馬を押しのけて、歴戦の古馬も牡馬も蹴散らして2着に入った時点でこのご令嬢の強さは本物であり、歴史的な名牝となるでしょう。でも、前にはイクイノックスが居た。
同じ時代に藤井聡太がいた将棋界の棋士たちも、こんな思いをしてるんでしょうかね。
にしても、ここまでの差がリバティとつくとは思わなかった。あまりにも強すぎる。

3着にはスターズオンアース。正直、蹄の不具合がどれほど回復しているのか、調教もしっかり追いきれてるとは思えず、レースに走れるくらいには仕上げてきたとしても万全とは言えないだろうなあ。しかも外枠17番発走。不利が多く重なっていたと思うのですけれど、それでも3着に入ってきた地上の星。なかなか本調子で走れる機会がない馬ですけれど、やはり二冠達成した時のあの脚は本物です。枠順次第ではリバティと着順変わってもおかしくなかったくらいですよ、これ。
4着にはドウデュース。一度叩いて、鞍上の戸崎さんも緊急乗り替わりじゃなくてしっかりと馬の事を把握して、と天皇賞秋よりだいぶ条件上積みできたと思うのですけれど、しっかり結果も出してきました。それでも、ダービーの時とはこれだけ差がついちゃったかあ。
5着にはタイトルホルダー。府中はこの馬には苦しいかな、と思っていましたし大逃げして先に行っちゃったパンくんの代わりに実質タイホがレースを引っ張ったようなものだったのですが、真後ろにピタリとイクイノックスがついていましたからね。このプレッシャーはいかばかりだったか。パンくんが1000メートル57秒台を出してましたけれど、タイホはおそらく平均ペース。もう少しハイペースの消耗戦を仕掛けても、と思わないでもありません。イクイノックスにはどうにもならんかったと思いますけれど、他の馬に対してはもう少し制圧出来たんじゃないかなあ。パンくんがあれだけ逃げてる中で難しいとは思いますけどね。それに、ズルズル行くかと思う所で根性見せ続けてくれましたからね。よく頑張った。有馬記念が本番でしょう。

パンくんはやっぱりさすがに400メートルほど長かったw さすがに2000メートルでも速すぎ!という超ウルトラハイペースで逃げたら、ただでさえ距離長めなのに持たないよなあ。ゴール際の粘り腰が出る場面ではありませんでした。12着。
ダノンベルーガが6着でヴェラアズールが7着ですか。ベルーガはなんというか、そうだろうなあという着順にいつもすんなり入るなあ。ヴェラアズールは最近の中では頑張った。
ちょっと心配なのがプボくんことディープボンド。合わないレースでは有りましたけれど、中団前めの6番手あたりにちゃんと付けてたのに、ズルズルと10着になってしまったのは負けすぎだなあ。
チェスナットコートはブービーでしたが無事完走。長い競争生活お疲れ様でした。

さて、上がり最速はイクイノックスの33.5。とドウデュースやベルーガ、アズールらよりも早くてぶっちぎり。イクイノックスの真後ろにつけてたリバティですら33.9ですよ。あのリバティをしてこの時計なのに……。しかも、ゴール前でルメール後ろ振り返る余裕ありましたから全力じゃないんですよね。世界レコード決着だった天皇賞秋の時はさすがにイクイノックスも検量前に帰ってくるとき鬼気迫る雰囲気出してましたけれど、今回は余裕そうだったもんなあ。
今回で報奨金も含めて8億円近くゲット。賞金加算し、20億円ホースに。これで海外ドバイ含めてG1レースを6連勝。そして走るたびにまだまだ強くなっている、未だ4歳。まだ4歳なんですよ、この子。次走どうするのか、これで今年は終了なのかそれとも有馬に出てゼンノロブロイ以来の秋古馬三冠制覇を目指してくれるのかわかりませんけれど、いずれにしてももう歴史に残るどころじゃない歴史的名馬の証明を刻みつけ焼き付けてくれた、レース前の期待に応えてくれた凄まじい大レースでありました。








第43回ジャパンカップ G1 レース展望  


さあ、ごっついレースがはじまるぞ!

古今様々な劇的なレースが行われたジャパンカップですが、近年一番盛り上がったのは当時8冠だったアーモンドアイのラストレースにその年の牡馬・牝馬の三冠馬となったコントレイルとデアリングタクトが挑んだ2020年のジャパンカップでしょう。あれは戦前から一体このレースはどうなってしまうんだ、と武者震いが止まらないほどの期待に対して、そのレース自体が期待を上回るようなとんでもないレースになって、凄まじく盛り上がったものでした。

そして今回はそれに匹敵するような対決が成就したわけです。
JRA史上最強とすら言われ始めている【魔王】イクイノックス。
それに対して牡馬クラシックに出走していても三冠馬になったんじゃないか、と言われる底知れない強さでライバルを蹴散らしてきた【怪物令嬢】リバティアイランド。
そんな主役二頭に挑みかかるは、
イクイノックスの同世代ライバルにしてダービー馬・ドウデュース。
かつてただ先頭を走り先頭でゴールするという無敵の走りでレースそのものを制圧した支配者(ドミネーター)。怪我明けの復活を狙うタイトルホルダー。
地上の星と謳われた閃光のオークス馬。疾駆する流れ星スターズオンアース。
希代の逃げ馬にして現役獲得賞金王、世界のパンサラッサ。

他にも去年のジャパンカップ覇者であるヴェラアズール。消耗戦なら任せろのディープボンド。イクイノックス世代の雄であるダノンベルーガと役者は揃いました。
また今回は日本のG1でははじめて女性騎手が三人騎乗するというレースになってまして。
藤田菜七子騎乗のウインエアフォルク。ホリー・ドイル騎手のヴェラアズール。そして唯一の海外参戦馬となったイレジンのマリー・ヴェロン騎手と、この三名三騎が参戦します。
ヴェロン騎手、ちょっと尋常じゃないくらい美人なんですけど。いやマジでビビった。

今回は当初、出走馬がなかなか集まらなかった事もあってか、地方から参戦表明する馬がけっこう出て話題になったんですよね。結局出走するは2頭になったのですがそのうちの一頭が見覚えあるぞ!?
チェスナットコート、チェスナットコートじゃないか! オールカマーにも出てたんですけど、そうかーこれが引退レースになるのか。重賞勝ちこそありませんでしたけれど、ステイヤーレースの常連としていつも頑張って走っていたのを思い出します。最後の舞台をJRAの芝レース。G1の大舞台で、という事で最後まで無事に、あわよくばより上を目指して頑張って欲しいです。

さあ、世紀の一戦が始まりますぞ。


第40回マイルチャンピオンシップ G1 レース回顧  

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 京都競馬場1,600メートル(芝・右 外)


な、な、な、ナミュールだぁぁぁ!!!

すまん、正直すまんかった藤岡くん。ムーアからの乗り替わりで完全にもう目がないと思っちゃったよ。4コーナーから直線でのコーナリングに位置取り、お見事でした。
ナミュールに関しては若い頃の一度走ると一気にガレてしまう、体重落としてなかなかしっかりと調教できなかった時期を超えて最近ほんと身体がしっかりしてきてたんですよね。その有り余る才能をようやく発揮できる身体が出来てきていた。
富士ステークスでその結実は成っていたわけですし、勝つべくして勝つ下地は十分に出来ていたわけだ。京都の馬場も合う方の感じでしたしね。
鞍上にムーアを迎えたのも、陣営としては必勝の意気だったんでしょうなあ。それが大外枠に、ムーア落馬からの乗り替わり。ナミュールの追い込みの脚質からして外枠自体は良い方向に捉えることも出来ましたけれど、それも騎手の腕前あってのことですから。
それをまあ、見事に藤岡くんがやってくれました。お見逸れしました。正直すまんかった。にしても、やっぱりナミュール、あの切れ味が炸裂するとやっぱりとんでもない脚ですわ。このカミソリの切れ味がG1の舞台でお披露目されるときを、みんなどれだけ待ち続けたか。この娘の才能に魅入られつづけた人が2歳の頃からどれだけいたかを思うと、ついにナミュールがG1戴冠した事実が感慨深いです。おめでとうございます。
藤岡くんも、G1はジョーカプチーノ以来になるんですか。うわー、ほんとに久々じゃないですか。

2着にはうちの馬群を切り裂いて伸びてきたソウルラッシュ。いや正直この子は決め手勝負になると辛いだろうから前目で勝負して押し切る競馬するのかな、と思ったら想像以上に切り込んできましたよ。正直ソウルラッシュのイメージを塗り替える走りでした。鞍上モレイラの上手さもありましたけれど、強さの手応えを感じさせてくれるレースでした。ってかナミュールの激走がなかったら堂々の勝利だったのに、惜しかった。
3着はジャスティンカフェ。直線入ってからまだ後方にいたのは加速に時間のかかるこの馬らしいというべきか。でもトップスピードに入った途端に馬群突っ切って前を行くソウルラッシュに襲いかかった時は一瞬勝ったかと思うくらいの勢いでした。でも、そこで脚が止まっちゃったんですよね。加速に時間かかるのにそれほど持続性については難儀なのかしら。乗り方非常に難しいぞこれ。

4着はエルトンバローズ。ジワジワと最後まで伸びたものの、途中まで同じ位置にいたジャスティンカフェに置いていかれちゃったんですよね。外回った分もあるだろうけれど。けっこう息入れられないハイペースだっただけに、中団の前目に位置していたのも影響あったのかしら。前に居た馬は軒並み壊滅しましたからね。
人気のセリフォスも、道中順調じゃなかったというかどうも力入っちゃってたらしいんですよね。今回人気の馬実力馬はみんな後ろの方に行っちゃったもんだから、ピタリと後ろにつけて走れる馬がいなかったというのもあるかもしれないけれど。外外回ってしまったのもイタかったか。肝心の勝負どころで脚が残っていませんでした。調教はいけてるみたいだったんだけどなー、夏負けして期間空いた影響やっぱりあったんでしょうか。
一番人気のシュネルはもうゲート内で騒いでて、スタートでも出遅れ。最後方からになってしまった上に馬も落ち着いてなかったんで、これはもうアカンかった。
同じく最後方近くからの競馬となったダノンザキッドはまだスムーズに行った分、溜めが効きましたね。直線での伸びは素晴らしいものが有りました。とはいえ、さすがにちょっと後ろ過ぎたか。普段は前目か中団くらいからの競馬する馬ですもんね。追い込みでぶった斬る脚があるかというと……。


次代を担うかと目していたエルトンバローズとセリフォスが届かずと沈み、名人シュネルは本領を発揮できず、未完の実力馬のまま最上位には手が届かないもどかしさに苦しんでいたナミュールとソウルラッシュがワンツーを飾るという、色んな意味で趣深いレースとなりました。
いやでも、ナミュールはこれ5歳になりますけれど来年順調に行くならまだまだ勝てるぞ。まさにこれからが本番だ。

第40回マイルチャンピオンシップ G1 レース前  


実績は現在マイル戦線でソングラインと双璧をなすシュネルマイスター。
だが成長著しいのが去年のこのレースの覇者であり、春の安田記念2着のセリフォス。去年はまだ3歳と若くまだまだ伸びしろがある感じでした。安田記念ではソングラインの強さに後塵を拝し、その後夏負けしたとかでここまでレースに出られませんでしたが、今回はバシッと仕上げてきた感があります。ここを連覇して、次代のマイル王として世代交代迫るくらいの勢いなんじゃないでしょうか。
そこにさらに新たに現れた新興勢力がエルトンバローズ。勝ち上がりに苦労したものの4月の未勝利戦勝ちから連勝でラジオNIKKEI賞で初重賞ゲット。ここで次走セントライト記念を勝つレーヴェンスティールに勝ってるんですよね。さらに次の毎日王冠では古馬を相手に勝利。しかも相手はソングラインとシュネルマイスター。現役マイル最強コンビである。いくら1800とはいえ早々に勝てる相手じゃない。これはヤバい三歳馬が現れたのかもしれない。その実力がこのレースの結果で見られるんじゃないだろうか。
さらにマイル戦線で常にしぶとくイイレースを続けているソウルラッシュ。浜中くんから松山くんに乗り代わって以来もう一息と上位連中に跳ね返されるレースが続いていたものの、前走では59キロで他馬をねじ伏せてその強さを証明。なんだけど、ここで屋根がモレイラに乗り替わり。厳しい。だが、モレイラである。一枠一番と最内ながらモレイラならさあどう乗るのか。厳しいが鞍上強化ではあるでしょうなあ。

あとは舞台変わってそろそろ走りそうなダノンザキッド。宝塚はあれは度外視してあげたい。マイルCSではいつも走る印象、まあ今回は阪神じゃなくて京都なんだが嫌いな中山と比べればなんとか。
一叩きして変わり身期待のジャスティンカフェ。ミドルペースになりそうな今回はちょうど展開合いそうでもあるんだよねえ、カフェは。
ナミュールはまた大外、また大外である。富士ステークスではついにあのカミソリの切れ味が開花して久々の勝利、だったんですが。いや今回もムーアが乗るということで人気を集めていたはずなのにムーアが午前中に落馬してまさかの乗り替わり。藤岡康太騎手が乗ることになったわけですけれど、藤岡くんで大外、大外……うーむ。もう開き直って大胆に乗る……ではすまんよなあ。




第48回エリザベス女王杯 G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)牝(指定) 定量 京都競馬場2,200メートル(芝・右 外)

新星ブレイディヴェーグ、わずか五戦目重賞未勝利G1初出走で女王座戴冠!!
ほぼこれは完勝と言っていいんじゃないでしょうか。着差以上の強さを感じました。これまでの4戦はすべて上がり最速。
3歳の初冬に5戦目。クラシックに一度も出られなかったということからも順調な道のりではなかった事は見て取れます。走れば凄まじい脚を必ず使ってくれるのですけれど、その度に軽度ながらも骨折してしまうという足元の弱さ。それを丁寧にケアしてここまで持ってきた陣営の努力に頭がさがります。
ポテンシャルは見ての通り。この世代の女子はリバティアイランドが全部持っていきましたけれど、秋華賞で唯一リバティに迫ったマスクドリーヴァ。その豪脚をローズSで上回ったのがこのブレイディヴェーグでした。スタートで出遅れ、道中は前を塞がれ、それでも最速の脚でぶっ飛んできた彼女。不利なくレース出来ていれば、勝ち負けには十分なったでしょう。いずれにしても、このエリ女でその怪物性は見事に証明してくれました。将来順調に成長していけば同じロードカナロア産駒のG1・9勝馬アーモンドアイにも匹敵する才能があると、鞍上ルメールは即答しました。マスクドリーヴァと並んで、同世代でリバティに挑む資格を有するのは、このブレイディヴェーグ。オランダ語で広い道。ブロードウェイの語源ともなったというその名を以て名女優の道を歩み始めたのではないでしょうか。

今回はかつてジェンティルドンナとヴェルシーナという女傑二人が決戦を繰り広げたこの舞台で、同じ枠番でその娘たちであるジェラルディーナとディヴィーナが激突する、なんていう血統の戦いでもある競馬の歴史を象徴するような対決もあり、見どころの多いレースでもありましたが外枠には厳しい内枠決着になりました。
ラップ見るとなんか3コーナーの坂のあがりらへんでいきなりペース一旦上がってるんですよね。全体を見るとスローペースなんだけれど、ここで脚を使わされて外から回してくる馬にとってはつらい展開になってしまった。普通京都のスローペースだと外有利の瞬発力勝負になる傾向なんだが。
うちのハーパー川田の後ろにスタート出遅れながらもピタリとつけたルメールの、相変わらずのウマさである。2着もそのさらに後ろにつけたルージュエヴァイユでしたからね。
道中ポジションを取れずにここぞという所で道を見つけられずに追い出すタイミングを封じられてたライラックは猛追したもののキレが最後まで持たずにハーパーに届かずの4着。道中のロスが多すぎたよなあ。スムーズにいったらハーパーは余裕で躱せたんじゃないだろうか。今回は力もついてチャンスだっただけになかなかもったいない結果でした、ライラック。今日は弟のアドミラルシップが新馬戦で圧倒的一番人気やジェラルディーナの妹であるエヴァンジェリーナを下して勝っただけにお姉ちゃんも、という勢いだったのですが、残念。
レースを引っ張ったアートハウス、ローゼライト、ゴールドエクリプスは力尽きて失速。
ジェラルディーナはスタートで盛大に出遅れてしまい、ペースも遅く展開向かず外を回らされ、と不利満載でありながらも5着まで持ってきたのは、さすが去年の女王というところでしょうか。
外外外を回ってきたサリエラはゴール前一番いい脚で突っ込んできたものの、わずかクビ差ジェラルに届かず6着。もうちょい距離あったらなあ、という走りでした。ジェラルディーナと合わせる形で追いかけてきたディヴィーナはジェラルと同じ脚色になってしまい距離もしんどかったのかな、サリエラにも躱されて7着。このあたりの子たちは展開ちょっとしんどかったかな、というあたりで上位との差はあまり感じられず。
ブレイディヴェーグの完勝とも見えたレースでしたけれど、それ以外はけっこう拮抗したバチバチと火花飛び散る良いレースでありました。


アメリカ・ブリーダーズカップ レース回顧  

朝四時に起きようと思うだけ思ったけれど思うだけで無理だった。

アメリカサンタアニタパーク競馬場で開催された競馬の祭典ブリーダーズカップ。2日間に渡って全14レースものG1レースが行われるまさにお祭りというべき2日間。
ちなみに一日目が日本でほとんど認知されてないのはこれ、全5レースともジュベナイル。2歳限定戦なんですねえ。知らんかった。そら日本馬2歳で遠征なんぞしませんわなあ。
さて、2日目の9レースのうち日本調教馬が出走するのは6レース。

第25回 ブリーダーズカップフィリー&メアターフ (G1)
3歳以上 牝 定量 コース:2,000メートル(芝・左)
これに出走したのがウインマリリン。香港ヴァーズを勝利し日経賞やオールカマーでも名だたる牡馬を蹴散らした現役牝馬の雄って雄はないか、雌か? さすがに6歳になった今年はピークを越したのか凡走を繰り返していて現地のオッズでは12頭中11番人気と全く人気なかったのですが。
結果は激走して4着と掲示板入り。頑張った!! さすがはマリリン。


ブリーダーズカップフィリー&メアスプリント (G1)
3歳以上 牝馬 1,400m (ダート・左)
我らがメイケイエールちゃんが鞍上池添騎手で出走。
エールちゃん、やる気もあったし落ち着いてはいたと思うのだけれど、スタートで出遅れ、他馬と接触はじめてのダート、とマイナス要素が被ってしまった感があります。やっぱりダートしんどそうでしたね。追走に苦労していましたし、直線入った段階で手応え怪しかったですし。残念ながら最下位でありました。これは仕方ないかな。おつかれさまでした。


第40回 ブリーダーズカップマイル (G1)
3歳以上 定量 コース:1,600メートル(芝・左)
このレースには日本のトップマイラーであるソングライン。そしてウインカーネリアンが参戦。
今年前半ヴィクトリアマイルと安田記念を制して名実ともに現役最強マイラーとなったソングラインですけれど、秋の始動戦の毎日王冠でエルトンバローズにまさかの不覚を取りました。まああれは1800メートルと本領よりも長いレースでしたし、何よりこのBCマイルに向けての叩きの一戦でしたから問題はないと思っていたのですけれど……。
レースではあまりパッとせず、手応えも早々になくなってしまったみたいで追い込みはしたものの普段のキレには程遠く5着。これは競馬場が合わなかったのか、海外遠征でお疲れだったのか。今年の2月のサウジでのレースでも思わぬ大敗してましたし、遠征嫌いになっちゃったんでしょうかねえ。カーネリアンちゃんの方はグイグイとレース引っ張ってくれたものの、力尽きて11着。お疲れ様でした。


第40回 ブリーダーズカップターフ (G1)
3歳以上 定量 コース:2,400メートル(芝・左)
去年のジャパンカップにも参戦し今年の凱旋門賞でも3着だったオネストや、アメリカのG1を3連勝中のアップトゥザマーク。英国の伝統的大レースのプリンスオブウェールズステークスや英インターナショナルステークスを連勝してきたモスターダフ。 英チャンピオンステークスを勝って英ダービーの復仇に乗り込んできたキングオブスティール。そして何より、今世界を席巻するディープインパクトのラストクロップにして或いは最高傑作になるやもしれぬオーギュストロダン。
という錚々たるメンバーが揃った中で、日本から参戦するのは偉大なる王シャフリヤール。
今年はなんでか札幌記念に顔を出しただけで、ドバイにアメリカに年末には香港に、と海外を転戦するシュネル。出走11頭中現地のブックメーカーのオッズでは7番人気と、今年の成績、そして去年からドバイで勝って以来勝利がない成績からしても妥当かな、というポディションだったのですが。
四角コーナーリングで詰まりながらもシュネル、見事に集団を突き抜けて先頭争いに参戦。そのまま3着でゴールと見事なレースを見せてくれました。シャフ、こういう所で抜け目なく良いところ見せてくれるから、なかなか勝てなくてもまだまだ強いぞと印象残してくれるんですよねえ。
勝ったのはオーギュストロダン。鞍上ムーア騎手のあの魔法のような内ラチ沿いの手綱捌きですよ。すごかった。4コーナー回っている時点では中団前目あたりだったのに、直線入った段階ではワープしたように先頭に立っていましたからね。小回り気味のこの競馬場にあって、あの凄まじいコーナーリングですよ。なんだあれ。騎手の手綱に応えたロダンのあの速度落とさないで内ラチ沿いを回り切る能力もまあ凄まじいものがありますよ。これで9戦6勝。G1・5勝目であります。とんでもない末っ子を遺したなあ、ディープは。


第40回 ブリーダーズカップクラシック (G1)
3歳以上 定量 コース:2,000メートル(ダート・左)
ブリーダーズカップのメインレースとも言うべきなのが、このダート2000のクラシックであります。アメリカでは芝よりもダートの方が主体ですしね。去年、あの世界の怪物フライトラインが勝ったレースであります。
ここに参戦したのがオルフェーブル産駒で一番ヤベえやつかもしれないウシュバテソーロと、今年戦国模様の3歳ダート戦線の一角として暴れ回ってるデルマソトガケ。
このクラシックの参戦は10年のエスポワールシチー以来13年ぶりになるんですね。歴代の日本馬の最高順位は6着ですから、ずっと高いハードルに阻まれてきたレースでした。
レースはルメール騎乗のソトガケが果敢に先頭に取りついて3・4番手で追走。一方ウシュバは出遅れ気味で後方からになってしまいました。勝ったあのドバイワールドカップも最後方からの競馬でしたけれど、あのレースはパンサラッサとアルジールスの先頭争いで超ハイペースになりウシュバの末脚が炸裂する展開になったのですけれど、今回は押し上げていく段階で脚を使っちゃった感じですね。直線入った段階であまり手応えが残っていなくて、それでも5着までジワジワとあがってくるあたり随分頑張ってくれたと思います。調教は見るからにやる気ないわ、パドックでは見るからにやる気ないわ、そのくせレースとなるとガンガン走ってくれる非常に個性的な面白い馬で、まーステゴ一族よなあ、と思わえてくれるやつなんで、今後も人気集めそうです。
そしてさらに頑張ったのがデルマソトガケ。6ヶ月ぶりの長期休養明けながら、これだけ走ってくれたのはスタッフの努力の賜物だろうなあ。長期休養あけに海外遠征だったわけですし。
人気馬の後ろにピタリとつけて馬にスムーズに競馬させてあげる騎乗をしたルメールの相変わらずの抜群のうまさも大きな要因だったのでしょう。歴代最高の2着でゴール入線。最後残り100メートルあたり、ちょっと夢見ましたよ。
しかしアメリカのダートはやはり全然違いますね、質感。もうもろに土。良馬場だったんですけれど、それでもどの馬も土まみれでべったりとくっついているように、あれは含水が高いのか乾いててもしっとりくっついてくる質感なのか。
レース、向こうの公式サイトの配信で視聴していたのですけれど、ウシュバテソーロのことあの黄色いメンコを目印にして見ていたんですけれど、もう最後の方顔が土まみれになって黄色の色が見えなくなってて、あれ?ウシュバどこいった!?? ウシュバどれだっけ!? と見失ってしまいましたからね。


ブリーダーズカップターフスプリント(G1)
3歳以上  1,000m 芝・左
最後がジャスパークローネが出走したスプリント。
1000メートルという超短距離戦ながら、日本の場合は新潟の直線レースが有名ですけれど、こっちだと普通にコーナー曲がるんですよね。最初から最後まで息入れる暇なんてないわずか一分弱の超高速戦。ジャスパーはいつも見たくスタートからガンガン押し上げて先頭立とうとしましたけれど、もうカーブ入る頃にはいっぱいいっぱい。ちょっとこのスピードにはついていけませんでしたか。距離も1000メートルはちと短かったですかね。




ダートの祭典JBC  

金曜日にやったんだよ。まあ3日金曜日は文化の日で祝日だったので競馬開催が行われていても何もおかしくはないし、そもそも地方競馬は平日開催も珍しくないですからね。

さて、JBCとは正式にはジャパンブリーディングファームズカップ。この名称公式にもほとんど使われないみたいですけれど、丁度今日アメリカで行われていたブリーダーズカップに範を取ったダートG1の祭典であります。一日に何レースもG1レースを行うお祭りですね。とはいえ、どのレースも国際格付けは持たないので正式にはG1ではなくJpnIと表記されます。まあ本邦ではほぼ地方競馬のレースでしかない格付けでありますし、日本国内では殆ど格の差はないでしょう。出てくる馬はだいたい一緒ですからね。賞金面でも差はなかったりしますし。これは日本ではないのですが、丁度先日オーストラリアでオオバンブルマイの勝ったレースもなんか都市間の競馬協会同士の仲の悪さからか国際格付け取ってないらしくてグレードはついていないのですけれど、賞金五億円近くというとんでもない高額賞金レースでしたし。

さて、3日に行われたJBCのレースは4レース。
JBC2歳優駿(パイロ賞) JpnIIIオープン 門別 1800m
JBCレディスクラシック JpnI 大井 1800m
JBCスプリント 大井 1200m
JBCクラシック 大井 2000m
ご覧の通り、同じ競馬場で行われるわけじゃないんですね。また面白いことにJBCって毎年持ち回りで各地方競馬場を巡るんですよ。去年は盛岡競馬場でした。
例年はJRA所属馬が優勢なのですけれど、今年は地方所属馬からも何頭もスターホースと呼べる馬たちが綺羅星のごとく誕生していて、同時にJRAの方でもダートでとんでもないレベルの馬が何頭も現れており、久々にダート黄金時代と呼ぶに相応しい強豪馬たちによる群雄割拠がはじまりそうな勢いです。
さて、レース結果の方ですが、ダート女王決定戦とも言うべきレディスクラシックを勝ったのはアイコンテーラー。長らく芝の地方重賞で活躍していた馬ですね。中日新聞杯や愛知杯であと一歩のところまで来ていたのですけれど、思い切ってダート転向。これがハマって初戦でほぼ2年ぶりに勝利。前走シリウスSでも2着に入り、このレディスクラシックで見事JpnIを獲得しました。

JBCスプリント。ここに登場したのがイグナイター。兵庫所属の地方所属馬短距離の星である。
前走マイルチャンピオンシップ南部杯ではレモンポップの怪物的勝利に蹴散らされたものの、それでも他のJRA所属馬は蹴散らして2着に入着。JBCスプリントでは距離も短くなったこともあって、リメイク、リュウノユキナ、バスラットレオンといった歴戦のJRA所属馬を抑えて快勝。リメイクはスタート時に落馬したダンシングプリンスが馬群に突入してきたりと妨害が激しくて結構不利も受けてただけに不運もあったのですけれど、それでもイグナイター強かったです。

JBCクラシックはかしわ記念、帝王賞と今年前半のダートの主要JpnIを連勝したメイショウハリオと去年のクラシック勝利馬であるテーオーケインズが圧倒的一番二番人気。
JpnIIIレースを三連勝中のウィルソンテソーロが三番人気。
そして今短期免許で来日して勝ちまくってるマジックマンことモレイラ騎手が乗るキングズソードが四番人気でした。
レースは3番手につけたモレイラが直線でキングズソードを追い出しそのまま後続を突き放して4馬身差の完勝。前走までもアンタレスSの3着を除いてOP特別などですけれど、ずっと連勝続けていたキングズソードの実力、まさに急上昇中だったのでしょうけれど彼の実力を引き出したモレイラ恐るべしである。なんかキングズソードだけ他の馬がよろけている中で一頭だけ一切ブレることなく無駄なくmっすぐまっすぐ走ってるんですよ。これ着差以上の圧勝だったんじゃないだろうか。
次回はチャンピオンズカップか東京大賞典かわからないけれど、ちょっと無視できないぞ。
とはいえ、チャンピオンズCは出走馬がダートの有馬記念かよという豪華さなんだよなあ。さらにこのキングズソードに今日「みやこステークス」で出遅れ圧勝という凄まじい競馬をした新星セラフィックコールも参戦となると……えらいメンバーになるぞ。





第168回天皇賞(秋) G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場2,000メートル(芝・左)

…………(白目

これでも自分、長いこと競馬見てきたつもりだし、天皇賞・秋だって随分見てきたつもりですよ。
アーモンドアイを見た。キタサンブラックも見た。レコード持ってたトーセンジョーダンも見たし、ブエナビスタも見た。カンパニー、ウォッカ、ダイワメジャー、ゼンノロブロイ、シンボリクリスエス。テイエムオペラオー、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ハブルガムフェロー、ネーハイシーザー、ヤマニンゼファー。色々見てきたつもりだけれど。
いや、天皇賞・秋に限らず、これはもう今まで見てきた馬の中で一番強い、と言ってもいいんじゃないかと、今そんな気分ですわ。ディープでもオルフェでも、ここまでは思わなかった。

イクイノックスは今まで見てきた競走馬の中で、一番強い。
こんな恐れ知らずの文言を、言わずにはいられないほどに、凄いレースでした。1:55.2ってなんだよ!? アタマおかしいんじゃないの!?

去年もパンサラッサが1000メートル57.4という快速も快速でかっ飛ばしましたけれど、今年はジャックドールが57.6という数字で逃げました。でも、去年ってかっ飛ばしたのはパンサラッサだけで、他の馬はむしろ超スローペースだったわけです。
ところが今年はジャックドールにみんなついていったために、全体的に超ハイペースになった。1000メートルのタイム聞いた時はびっくりしましたもんね。ジャックドール、そんな無理してかっ飛ばしている感じではなかったですから。ジャックとしてはハイペースで後続を削り落としていくスピードスターの走りを狙ったのでしょうしそれが唯一の勝ち目ではあったのでしょうけれど、それにしてもペースが速すぎたのでしょう。直線入ったところで粘るもなにもなく失速。これについていっていた先行馬たちも軒並み脚があがってしまった。ドウデュースですらついていけなくなって失速してしまいましたからね。
ドウデュースは大事な相棒である武豊が5レース後に馬から降りたところで足を蹴られるアクシデントがあり、まさかの乗り替わり。今の武豊にとって一番大事と言って良いドウデュースの晴れの舞台でこんなことになってしまうなんて。本人もオーナーもどれだけショックだったかわかりませんけれど、乗り代わった戸崎騎手は決して悪い競馬したわけじゃないんですよ。前に行ったイクイノックスの真後ろにつけられたのはベストの位置取りだったんじゃないでしょうか。
ただ展開があまりにも先行に対してキツすぎるものだったのと、今のイクイノックスがあまりにも凄すぎたのがどうしようもない問題でした。
他の逃げ先行馬が軒並み壊滅して脱落していく中で、逃げてるジャックからさほど離れていない3番手につけていたイクイノックスだけ耐えるどころじゃなくてむしろ逆にどんどんと伸びていくって、ほんと何度見ても意味わかんないんですけど!?
この展開であがり34.2って意味わかんないんですけど!?
ラップタイムこれですよ?

12.4 - 11.0 - 11.5 - 11.4 - 11.4 - 11.4 - 11.4 - 11.6 - 11.4 - 11.7
最初以外全部11秒台って、これまったく息入れるところなかったですよね。去年のパンくんみたいに後続ぶん離してたら息入れるタイミングもあったでしょうけれど、このペースで後ろ離されずずっとプレッシャー掛けられてたらそりゃジャックも溺れるわ。
番手につけていたガイアフォースが5着まで残ったの、むしろよく頑張ったと言えるんじゃないでしょうか。
……いやだから、イクイノックスだけわけわからんのですよ。なんだこれなんだこれ?
2着のジャスティンパレスと3着のプレグノーシスは両馬ともスタート出遅れてしまって離れた後方からの競馬になった馬。このハイペースの流れからなんとか逃れて足を溜められた、という事なのでしょう。にもかかわらず、イクイノックスには全然追いつけなかった。イクイノックスの鞍上ルメール、もう正面でスクリーンチラ見してセーフティーを確認してからは無理追いしてないんですよね。まあ後方突き放すときも鞭何発か入れてゴーサイン出しただけで飛び出したので、そこまで叩いてないですし。
凄いなあ。凄いなんてもんじゃないわ。

今日は令和がはじまって以来はじめての天皇陛下皇后陛下をお迎えしての天覧競馬。その天覧競馬で両陛下に競馬史上でも歴史に残るであろう素晴らしいレースをご覧いただけたことは、幸い以外のなにものでもありません。陛下にええもん見てもらえたなあ。

これ秋華賞でのリバティアイランドのあまりの強さに、ジャパンカップでも古馬たちと互角以上に渡り合える、というか本命もあり得るんじゃないか、と思っていましたけれど。
ちょっとこれは、無理やろ。相手があまりにも悪いわ。

いやー、ものすごいものを見さしてもらいました。世界の超一流馬たちを相手にもせずに蹴散らしたドバイシーマみたいな競馬を、何度も見れるとは思わんですよ。こんな競馬、ありえるんや……。




第26回富士ステークス G2 レース回顧  

3歳以上 オープン (国際)(指定) 別定 東京競馬場1,600メートル(芝・左)

すみません、こっちは土曜日に行われた重賞だったのですけれど、せっかくのステラヴェローチェ復帰せんであり、待望のナミュール復活戦だったので触れておかないと。

2歳の頃は世代トップと目され、阪神ジュベナイルフィリーズでは破れたものの、春のトライアル戦のチューリップ賞では評判通りのカミソリの切れ味を見せつけて勝利したナミュールは桜花賞でも堂々の一番人気に担ぎ上げられました。しかし、立ちふさがったのはあの地上の星スターズオンアース。それ以前にナミュール自身10着と今までにない大敗をしてしまったのでした。
それでもクラシックはオークス3着秋華賞2着と世代トップクラスの評判に違わぬ成績を見せたのですけれど、それ以降もどうしても勝ちきれないどころか、体調が整わなかったり展開が向かなかったりとその実力を発揮する事が叶わず、安田記念ではついに16着と無惨な形に。
実力能力は間違いなくG1級であるのに、なかなかそれを全力で発揮できない馬。いつしかその評価はこのままではかつては強かった馬、として段々と埋もれていってしまうのが常。なるべくなら今年の間中にもう一度勝っておきたかった。そういう意味でもここは必勝を求められるレースでした。
人気も前回の大敗にも関わらず1番人気。ほんとの超一線級こそ顔ぶれにはいないものの、重賞G1の常連がゴロゴロといましたからね。そこで1番人気というのは大きいです。そしてここで勝てたのは本当に大きい。戦場がマイルに留まらない馬だけにこれからの展望も開けたはず。

そして話題となっていたのは放牧後音信不通になり長らく心配されていたステラヴェローチェの1年7ヶ月の復帰戦というところでしょう。いやほんとにさー、放牧行ったっきり全然帰ってこないし、かといって消息も聞こえてこないしだからといって引退という話も聞かないし、現役で放牧中となったままずっと音信不通だっただけに、ファンはみんな心配してたんですよね。そのステラがついに放牧から帰ってきたときは大いに話題になったものです。なにやら故障もしていたみたいですけど、ほんとどうしてたんだろう。
ともあれ、超久々の競馬でしたけれど馬当人は走りたい気持ちいっぱいだったようで、前進気勢ガンガンで挑んでいました。残念ながら体のほうがまだ戻っていなくて気持ちについていかなかったみたいで7着に終わってしまいましたが、これなら次以降も体が整ってきたら十分競馬になると思います。頑張れステラ。

第84回菊花賞 G1 レース回顧  

3歳 オープン (国際)牡・牝(指定) 馬齢 京都競馬場3,000メートル(芝・右 外)

ルメールマジック炸裂ぅぅ!! これ、これこれこれ。マジかー。うはははは、これは凄いわルメール。マジかよ。
大外17番ドゥレッツァ。京都3000メートルとなると、スタートしてすぐにカーブに入ってしまうためにやっぱり圧倒的に外枠不利だったんですよ。
ルメールの勝利者インタビューを聞く限りではスタートの飛び出しの勢いが良かったんでそのまま逃げる事にした、と最初からの作戦じゃなかったと言ってるんですけれど、それでもスタートダッシュの良さを活かして一気に内に寄せてそのまま勢いを殺さず先頭に躍り出るわけです。
ドゥレッツァ、別に逃げ馬じゃないんですよね。むしろ仕掛けやや遅めでゴール前で捉えるような競馬をしている。って、前走も前前走も完全に勝ちに入った馬差し切ってるんで無茶苦茶強い競馬してるんだよなあ。ともあれ、前を捕まえに行く競馬主体で自分が主導権握って走る競馬は初めてだったはず。
既に逃げの体勢に入っていたパクスオトマニカを躱してさらにぐんぐんと前に行ってしまう勢いは3000メートルにしては勢い良すぎと思ったし、実際に最初の1000メートルは1:00:4と2000メートルとかの中距離戦レベルの速さで、これは速すぎて前持たないんじゃないか!?
と思ったんですよね。しかも、もう向正面に入ったところで先頭をパクスオトマニカに譲ってジリジリと下がってっちゃうんですよ、ドゥレッツァ。あれ? もうバテちゃった? 一瞬思ったんですよね。ところがある一定のところまで下がった所でピタリと止まり坂をあがって下りだしたところで他の先頭集団と一緒に前にいたパクスオトマニカとリビアングラスを捕まえに行ったんですよ、ドゥレッツァ。

タスティエーラやソールオリエンスまだ後ろのほうか。どの時点で進出してくるんだ?とそっちの方に意識持ってかれてたんで、ふと見たらまたドゥレッツァが先頭捕まえに行っているのに気づいて……もうそりゃもう戦慄しましたわな。
ルメール、中間完全に溜めやがった!!
あとで確認したら中間の1000メートル64秒台最後の1000メートルが58.6。
つまり60.4ー64.1ー58.6という思いっきり中間で緩んだレースになってるんですよね。
これあれですよ。98年のセイウンスカイ横山典さんさながらの変幻自在の菊花賞の再来ですよ。
もうこれ、中距離の後傾レースみたいなもんで、これは後ろからの差し届かせるの至難ですわ。無理。ってか上がり最速ドゥレッツァ当馬じゃないか。これは勝てんわー。むしろ、しっかりと伸びてきて2着に入ったタスティエーラと、抜群の手応えながらも最後緩んだのはあれ距離かなあ、やっぱり。でも3着確保したソールオリエンス。この皐月賞馬とダービー馬の強さは本物ですわ。
それを踏まえた上で、その二頭相手に完勝したドゥレッツァはちょっととんでもないです。それ以上に、このレース展開を作り出したルメールがすごすぎました。やっぱりルメールやばいですわ、やばい。

この菊花賞。出走馬のお父さんたちがちょうど同じレースの舞台で切磋琢磨していたライバルたち。キタサンブラックの息子がソールオリエンス。サトノダイヤモンドの息子がサトノグランツ。タスティエーラの子がサトノクラウン。そしてドゥラメンテの子がドゥレッツァと、丁度この父親世代がアニメ・ウマ娘プリティーダービーの3期の主役を担っているのも相まって、実質アニメ三期実写版とか言われたりもしていたのですが。
まさかそんなレースでウマ娘のアニメの第一期の菊花賞セイウンスカイを再演するような展開になるとは、ってかこんなレース展開想像できるかーー。
まあウンスはあれずっと先頭で逃げてたわけで、一度馬群に引っ込んでまた抜けてくるという今回のドゥレッツァみたいなとんでもねーレースはしてなかったけど。あ、でもこういうレース見たことあるぞ。ノリさんやったことあるだろ、これ。どっかの競馬動画で見たような記憶が。カンテレ競馬だったっけか。
いずれにしても、これは故障で菊花賞に出られなかった父ドゥラメンテに捧げるがごとき勝利じゃないですか。それは以前にタイトルホルダーが叶えてるじゃないか、と言われる向きもあるかもしれませんけれど。でもさー、当時せめぎ合った好敵手たちの息子同士が揃って一緒に走って、そして勝ったというのにまた違う価値と感動があると思うんですよねえ。
ああ、ここにセントライト記念を勝ったレーベンスティール(リアルスティール産駒)が居たら完璧だったんですけどねえ。いや、これからいくらでも機会はあるさ! くははは、なんて楽しみな世代なんだ。牝馬にあのリバティアイランドというとてつもない怪物少女がいるために、どうしても牡馬の方は今年の前の方は有象無象感があって存在感が足りてない雰囲気あったけれど、もうそんな事全然ないよ。強い子らが揃って、ライバルとしてぶつかり合い競い合う形がしっかりと浮かび上がってきた。これからがホントに楽しみですわ。

1着ドゥレッツァは未勝利戦からこれで5連勝。初の重賞挑戦がこの菊花賞であり、それを勝利。しかも過去に二回しかいない17番枠での勝利である。しかも逃げでの勝利。どれだけ常識を打ち破っての勝利か。しゅごい。
2着タスティエーラ。ディープインパクト記念弥生賞1着、皐月賞2着、ダービー1着。そして菊花賞2着。もうこの馬の強さに文句つける人はいないでしょう。この一頭でサトノクラウンの種牡馬の価値を爆上げさせてますよもう。今回は鞍上のモレイラもやっぱり上手かった。直線入るところでポッカリと前開いたもんなあ。
3着はソールオリエンス。展開は向かなかったし外外を回らされるという距離的不利もあり、元々距離に不安のあったところがモロに出てしまった感のある脚の止まり方でしたね。
でも3着。止まって3着である。位置取り次第でタスティエーラともう少し良い勝負になったんじゃないでしょうか。中距離ならやはり無類の強さを見せてくれそう。
4着には、番手に位置しながら最後まで粘ったリビアングラスが滑り込む。9番人気ながら素晴らしい激走でした。逃げたパクスオトマニカが最下位に沈んだことを考えれば、相当に走ったんじゃないでしょうか。元々調教は抜群で出走馬の中でも出来は最上位近くだったみたいですし、これはすぐに重賞くらいは取れそうじゃないですか?
5着のサヴォーナはちと行き足がつかなかったのか。本当ならもっと前で競馬したかったみたい。でも直線早めで前につけていて今出来る競馬は出来たんじゃないでしょうか。池添騎手もベテラン味出てきたねえ。神戸新聞杯2着も実力でしたね、これは。

さて3番人気で皐月賞馬・ダービー馬に並んで三強を形成していたサトノグランツは、まさかの良いところなしの11着。出走馬の中でもステイヤー適性は一番高いと距離不安のなかった馬のはずなんだけれど。仕掛けどころで全然動こうとしてなかったね、グランツくん。先週までもう悪魔的といっていいくらいの騎乗技術を見せていた川田がほんと良いところなくて。今の充実っぷりなら長距離になると全然だめ、まったくダメという評判を軽々と払拭してしまうんじゃないか、と疑ってもいなかったのだけれど、これだけ惨憺たる有様になってしまうとなあ。
川田騎手はほんとレースのスタートからゴールまで他馬を含めた馬の動きを想定して立てるプランニングがもう凄まじいと言っていいくらいの精度なんだけれど、逆に言うとそのプラン通りにお手馬が動いてくれないと途端にダメになる傾向があるんですよねえ。その馬に言うことを聞かせる技術は年々磨き上げられていってるんだけど、気性が荒かったり長距離で馬に気分良く走らせないといけないパターンだと思わぬ脆さを垣間見せる。今の川田だとそこも克服していくかな、と思ってたんだけれど……。
まあグランツの場合、それ以前に後傾の流れに全然ついていけなかったというのが大きいみたいだけど。神戸新聞杯で前に離されずについていけただけに、流れについていけないパターンはないと思ってたんだけどなあ。前走レコード勝ちの反動があったのか、メンタルになにかあったのか。
このまま沈んでしまうような馬ではないと思うので、来年立て直してきてほしいところです。

いやーそれにしても見ごたえのある菊花賞でした。すごかったなあ、すごかった。



第28回秋華賞 G1 レース回顧   

3歳 オープン (国際)牝(指定) 馬齢 京都競馬場2,000メートル(芝・右)


ハーパー・ルメールのジョッキーカメラから見たリバティアイランドのあまりの凄さに変な笑い声が漏れてしまった。
いやなんだよ、あれ。よくある表現だけど、載せてるエンジンがF1と軽自動車くらい違うんじゃないか、というくらいの勢いで4コーナーであっという間にスルスルと外からはるか彼方に飛んでいくリバティアイランド。
こりゃモノが違いますわ。

オークスでは1.4倍だったリバティアイランドですが、あの度肝を抜くような勝ち方を見せられたらそれ以上の人気を集めるだろうってのはわかっていましたし、リバティお嬢ってば夏に一回り成長してさらにスケールアップしてるんだもんなあ。プラス10キロは成長分。見るからに馬体が大きくなって、明らかに強さを増しているのがわかる体つき。調教ももうわけわからん勢いの出来栄え。
というのが重なって、ついには1.1倍ですよ、1.1倍。久々に見たよ1.1倍。
歴代の三冠牝馬たちを上回る単勝支持率67・3%。
これはほんと、川田がよほど下手を打つかしないと負ける姿が想像できない。そして今の川田騎手は気性悪くて言う事聞かない馬じゃなければ、操縦性良ければまずしくじらないレースプランニングしてきますからねえ。

そんなリバティアイランドに立ち向かった面々。
2番人気は、オークスで2着とリバティお嬢の次に入選したハーパー。とはいえ、オークスでもう完膚なきまでに負けての2着ですからね。そして倍率12.9倍。いやこれ2番人気の倍率じゃないでしょ。5とか6番人気くらいの倍率だぞ、普通。
3番人気。リバティと未だ対戦がない、つまり勝負付が済んでいない新興勢力筆頭であったマスクドディーバ。仮面の歌姫である。春はクラシックにまであがれなかった馬なのだけれど、夏に特別レースを勝ち、そして秋の前哨戦であるローズSにてレコードで勝ったのですが、これが衝撃的なタイムで。1800芝で1:43.0。これ、世界レコードである。
速い馬だからといって決して勝てるとは限らないのですけれど、それでも速い馬が弱いわけがなく。
4番人気はリバティを桜花賞でギリギリまで追い詰めた馬、コナコースト。
5番人気はクイーンSで本格化の兆しを見せ、春から一回り確実に強さを増したドゥーラ。
他にキタサンブラック産駒の刺客ヒップホップソウルに、今日みたいな渋った馬場の紫苑Sで勝利したモリアーナ。唯一リバティお嬢に黒星をつけたラヴェルなどが揃いました。
揃いましたけれど……うん、やっぱり太刀打ち出来なかったですね。こりゃあかんわ。

ペース的にはかなりスロー。1000メートル時点で1分1秒9。この時点でも遅いのだけれど、そこからさらに200メートル12秒台が続き、ようやく加速しだすのが残り600。完全によーいドンの競馬になっちゃってたところで、リバティ川田が4コーナーであっさり外に出しゴーサイン。この加速に他馬はまったくついていけず。いや、中段以降の馬たち、まったくリバティの外に回って蓋をしようという挙動がなかったんだよなあ。ってかあの位置取りだとピピオラ以外はどうこうするの難しいか。中盤までソレイユヴィータの武さんが上手いこと外側前目につけてたけれど、あのペースだとちんたらリバティの横につけてたら手遅れになっちゃうし、前進させていくのは当然でしょう。でも後ろのピピオラがそれ以降もずっとスペース詰めてこないもんだからぽっかりとルートが空いてしまい、リバティ川田は容易に外に出てしかも大して膨らまない位置のままグイグイとあがって、この時点でほぼ終戦。
マスクドディーバが激走して大外から追い込み、最終的に一馬身まで詰めましたけれど、リバティもうノーステッキだし、これ残り100メートルあたりから川田騎手もうあんまり無理させないようにして流しに入ってましたからね。着差以上の差がありました。
それでも、あそこから追い込んできたマスクドディーバは、前走の世界レコードが伊達じゃない事を示してくれましたけれど……それでもこれ、同世代牝馬に太刀打ちできる馬いないわ。
3着はハーパー。4着にドゥーラ。二頭とも良く伸びはしたんですけれど、ギアが入るのがあまりにも遅すぎましたわね。ルメール、4コーナーで外側をリバティがすっ飛んでいくのを横に見つけて、慌てて追い出したようにも見えるんだけれど、どうなんだろう。いやまあ、あんな勢いであっという間にはるか先に走っていったら、焦るわなあ。ドゥーラも4コーナーではリバティの隣にいたはずなのに、直線入ったときにはもう3,4馬身かもっとか。いつの間にか先にいましたからね。なんだあの加速力はほんと。

もう何もかもが脱帽の圧勝劇でした。マジでこれはイクイノックスと真っ向からぶつかりあえるレベルですわ。3歳牝馬でここまで隙のない完成された強さの馬はちょっと見たことないです。今までも破格に強い馬は何頭もいましたけれど、多少は紛れがあったし気性や戦法に偏りがあったりしましたけれど、リバティはなんかもうとにかく完璧ですわ。すごい。




 

2月24日


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