競馬

第43回ジャパンカップ G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場2,400メートル(芝・左)


魔王降臨!!


レース展望でも思わず書いちゃったけれど、イクイノックス……もう「魔王」と呼んでいいんじゃないだろうか。
それくらい、絶望的な強さだ。

前回の天皇賞は超ハイペースについていって最後にさらに突き放す、という訳のわからない展開で先行した有力馬の大半は何がなんだかわからないうちに壊乱していったというとんでもないレースでしたが。
今回は文字通りの真っ向勝負、正面切っての力勝負。掛かってこいとばかりの位置取りから、影すら踏ませず突き放した横綱相撲。文字通りの敵無し―無敵。圧巻も圧巻、他馬にとっては何をしても届かない、どうやっても抗えない、まさに魔王を前にしたような心境だったのではないでしょうか。
イクイノックス自身は大人しいくらいの馬らしいですけどね、でも速いという以上にただただ強い、無人の野を征くがごときその単騎独行は、さながら魔の王が如し。
もう断言できます。JRA史上歴代でもっとも強い馬です。現在世界最強。レベルが違い桁が違い次元が違います。ルメールのあんなコメント、はじめて聞いたよ。思わず泣いちゃってたし、インタビューでも言葉を探して探して出てこなくて言葉を無くしていました。

挑戦者リバティアイランドは、もうこれは彼女が出来うる最大限の競馬をしたと思います。しっかりとイクイノックスの後ろにつけて、マークして、追い出して。ただ、ただ、イクイノックスの方が強かった。ゴーサインを出した後のダッシュがもう桁違いだった。
並み居る強豪馬を押しのけて、歴戦の古馬も牡馬も蹴散らして2着に入った時点でこのご令嬢の強さは本物であり、歴史的な名牝となるでしょう。でも、前にはイクイノックスが居た。
同じ時代に藤井聡太がいた将棋界の棋士たちも、こんな思いをしてるんでしょうかね。
にしても、ここまでの差がリバティとつくとは思わなかった。あまりにも強すぎる。

3着にはスターズオンアース。正直、蹄の不具合がどれほど回復しているのか、調教もしっかり追いきれてるとは思えず、レースに走れるくらいには仕上げてきたとしても万全とは言えないだろうなあ。しかも外枠17番発走。不利が多く重なっていたと思うのですけれど、それでも3着に入ってきた地上の星。なかなか本調子で走れる機会がない馬ですけれど、やはり二冠達成した時のあの脚は本物です。枠順次第ではリバティと着順変わってもおかしくなかったくらいですよ、これ。
4着にはドウデュース。一度叩いて、鞍上の戸崎さんも緊急乗り替わりじゃなくてしっかりと馬の事を把握して、と天皇賞秋よりだいぶ条件上積みできたと思うのですけれど、しっかり結果も出してきました。それでも、ダービーの時とはこれだけ差がついちゃったかあ。
5着にはタイトルホルダー。府中はこの馬には苦しいかな、と思っていましたし大逃げして先に行っちゃったパンくんの代わりに実質タイホがレースを引っ張ったようなものだったのですが、真後ろにピタリとイクイノックスがついていましたからね。このプレッシャーはいかばかりだったか。パンくんが1000メートル57秒台を出してましたけれど、タイホはおそらく平均ペース。もう少しハイペースの消耗戦を仕掛けても、と思わないでもありません。イクイノックスにはどうにもならんかったと思いますけれど、他の馬に対してはもう少し制圧出来たんじゃないかなあ。パンくんがあれだけ逃げてる中で難しいとは思いますけどね。それに、ズルズル行くかと思う所で根性見せ続けてくれましたからね。よく頑張った。有馬記念が本番でしょう。

パンくんはやっぱりさすがに400メートルほど長かったw さすがに2000メートルでも速すぎ!という超ウルトラハイペースで逃げたら、ただでさえ距離長めなのに持たないよなあ。ゴール際の粘り腰が出る場面ではありませんでした。12着。
ダノンベルーガが6着でヴェラアズールが7着ですか。ベルーガはなんというか、そうだろうなあという着順にいつもすんなり入るなあ。ヴェラアズールは最近の中では頑張った。
ちょっと心配なのがプボくんことディープボンド。合わないレースでは有りましたけれど、中団前めの6番手あたりにちゃんと付けてたのに、ズルズルと10着になってしまったのは負けすぎだなあ。
チェスナットコートはブービーでしたが無事完走。長い競争生活お疲れ様でした。

さて、上がり最速はイクイノックスの33.5。とドウデュースやベルーガ、アズールらよりも早くてぶっちぎり。イクイノックスの真後ろにつけてたリバティですら33.9ですよ。あのリバティをしてこの時計なのに……。しかも、ゴール前でルメール後ろ振り返る余裕ありましたから全力じゃないんですよね。世界レコード決着だった天皇賞秋の時はさすがにイクイノックスも検量前に帰ってくるとき鬼気迫る雰囲気出してましたけれど、今回は余裕そうだったもんなあ。
今回で報奨金も含めて8億円近くゲット。賞金加算し、20億円ホースに。これで海外ドバイ含めてG1レースを6連勝。そして走るたびにまだまだ強くなっている、未だ4歳。まだ4歳なんですよ、この子。次走どうするのか、これで今年は終了なのかそれとも有馬に出てゼンノロブロイ以来の秋古馬三冠制覇を目指してくれるのかわかりませんけれど、いずれにしてももう歴史に残るどころじゃない歴史的名馬の証明を刻みつけ焼き付けてくれた、レース前の期待に応えてくれた凄まじい大レースでありました。








第43回ジャパンカップ G1 レース展望  


さあ、ごっついレースがはじまるぞ!

古今様々な劇的なレースが行われたジャパンカップですが、近年一番盛り上がったのは当時8冠だったアーモンドアイのラストレースにその年の牡馬・牝馬の三冠馬となったコントレイルとデアリングタクトが挑んだ2020年のジャパンカップでしょう。あれは戦前から一体このレースはどうなってしまうんだ、と武者震いが止まらないほどの期待に対して、そのレース自体が期待を上回るようなとんでもないレースになって、凄まじく盛り上がったものでした。

そして今回はそれに匹敵するような対決が成就したわけです。
JRA史上最強とすら言われ始めている【魔王】イクイノックス。
それに対して牡馬クラシックに出走していても三冠馬になったんじゃないか、と言われる底知れない強さでライバルを蹴散らしてきた【怪物令嬢】リバティアイランド。
そんな主役二頭に挑みかかるは、
イクイノックスの同世代ライバルにしてダービー馬・ドウデュース。
かつてただ先頭を走り先頭でゴールするという無敵の走りでレースそのものを制圧した支配者(ドミネーター)。怪我明けの復活を狙うタイトルホルダー。
地上の星と謳われた閃光のオークス馬。疾駆する流れ星スターズオンアース。
希代の逃げ馬にして現役獲得賞金王、世界のパンサラッサ。

他にも去年のジャパンカップ覇者であるヴェラアズール。消耗戦なら任せろのディープボンド。イクイノックス世代の雄であるダノンベルーガと役者は揃いました。
また今回は日本のG1でははじめて女性騎手が三人騎乗するというレースになってまして。
藤田菜七子騎乗のウインエアフォルク。ホリー・ドイル騎手のヴェラアズール。そして唯一の海外参戦馬となったイレジンのマリー・ヴェロン騎手と、この三名三騎が参戦します。
ヴェロン騎手、ちょっと尋常じゃないくらい美人なんですけど。いやマジでビビった。

今回は当初、出走馬がなかなか集まらなかった事もあってか、地方から参戦表明する馬がけっこう出て話題になったんですよね。結局出走するは2頭になったのですがそのうちの一頭が見覚えあるぞ!?
チェスナットコート、チェスナットコートじゃないか! オールカマーにも出てたんですけど、そうかーこれが引退レースになるのか。重賞勝ちこそありませんでしたけれど、ステイヤーレースの常連としていつも頑張って走っていたのを思い出します。最後の舞台をJRAの芝レース。G1の大舞台で、という事で最後まで無事に、あわよくばより上を目指して頑張って欲しいです。

さあ、世紀の一戦が始まりますぞ。


第40回マイルチャンピオンシップ G1 レース回顧  

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 京都競馬場1,600メートル(芝・右 外)


な、な、な、ナミュールだぁぁぁ!!!

すまん、正直すまんかった藤岡くん。ムーアからの乗り替わりで完全にもう目がないと思っちゃったよ。4コーナーから直線でのコーナリングに位置取り、お見事でした。
ナミュールに関しては若い頃の一度走ると一気にガレてしまう、体重落としてなかなかしっかりと調教できなかった時期を超えて最近ほんと身体がしっかりしてきてたんですよね。その有り余る才能をようやく発揮できる身体が出来てきていた。
富士ステークスでその結実は成っていたわけですし、勝つべくして勝つ下地は十分に出来ていたわけだ。京都の馬場も合う方の感じでしたしね。
鞍上にムーアを迎えたのも、陣営としては必勝の意気だったんでしょうなあ。それが大外枠に、ムーア落馬からの乗り替わり。ナミュールの追い込みの脚質からして外枠自体は良い方向に捉えることも出来ましたけれど、それも騎手の腕前あってのことですから。
それをまあ、見事に藤岡くんがやってくれました。お見逸れしました。正直すまんかった。にしても、やっぱりナミュール、あの切れ味が炸裂するとやっぱりとんでもない脚ですわ。このカミソリの切れ味がG1の舞台でお披露目されるときを、みんなどれだけ待ち続けたか。この娘の才能に魅入られつづけた人が2歳の頃からどれだけいたかを思うと、ついにナミュールがG1戴冠した事実が感慨深いです。おめでとうございます。
藤岡くんも、G1はジョーカプチーノ以来になるんですか。うわー、ほんとに久々じゃないですか。

2着にはうちの馬群を切り裂いて伸びてきたソウルラッシュ。いや正直この子は決め手勝負になると辛いだろうから前目で勝負して押し切る競馬するのかな、と思ったら想像以上に切り込んできましたよ。正直ソウルラッシュのイメージを塗り替える走りでした。鞍上モレイラの上手さもありましたけれど、強さの手応えを感じさせてくれるレースでした。ってかナミュールの激走がなかったら堂々の勝利だったのに、惜しかった。
3着はジャスティンカフェ。直線入ってからまだ後方にいたのは加速に時間のかかるこの馬らしいというべきか。でもトップスピードに入った途端に馬群突っ切って前を行くソウルラッシュに襲いかかった時は一瞬勝ったかと思うくらいの勢いでした。でも、そこで脚が止まっちゃったんですよね。加速に時間かかるのにそれほど持続性については難儀なのかしら。乗り方非常に難しいぞこれ。

4着はエルトンバローズ。ジワジワと最後まで伸びたものの、途中まで同じ位置にいたジャスティンカフェに置いていかれちゃったんですよね。外回った分もあるだろうけれど。けっこう息入れられないハイペースだっただけに、中団の前目に位置していたのも影響あったのかしら。前に居た馬は軒並み壊滅しましたからね。
人気のセリフォスも、道中順調じゃなかったというかどうも力入っちゃってたらしいんですよね。今回人気の馬実力馬はみんな後ろの方に行っちゃったもんだから、ピタリと後ろにつけて走れる馬がいなかったというのもあるかもしれないけれど。外外回ってしまったのもイタかったか。肝心の勝負どころで脚が残っていませんでした。調教はいけてるみたいだったんだけどなー、夏負けして期間空いた影響やっぱりあったんでしょうか。
一番人気のシュネルはもうゲート内で騒いでて、スタートでも出遅れ。最後方からになってしまった上に馬も落ち着いてなかったんで、これはもうアカンかった。
同じく最後方近くからの競馬となったダノンザキッドはまだスムーズに行った分、溜めが効きましたね。直線での伸びは素晴らしいものが有りました。とはいえ、さすがにちょっと後ろ過ぎたか。普段は前目か中団くらいからの競馬する馬ですもんね。追い込みでぶった斬る脚があるかというと……。


次代を担うかと目していたエルトンバローズとセリフォスが届かずと沈み、名人シュネルは本領を発揮できず、未完の実力馬のまま最上位には手が届かないもどかしさに苦しんでいたナミュールとソウルラッシュがワンツーを飾るという、色んな意味で趣深いレースとなりました。
いやでも、ナミュールはこれ5歳になりますけれど来年順調に行くならまだまだ勝てるぞ。まさにこれからが本番だ。

第40回マイルチャンピオンシップ G1 レース前  


実績は現在マイル戦線でソングラインと双璧をなすシュネルマイスター。
だが成長著しいのが去年のこのレースの覇者であり、春の安田記念2着のセリフォス。去年はまだ3歳と若くまだまだ伸びしろがある感じでした。安田記念ではソングラインの強さに後塵を拝し、その後夏負けしたとかでここまでレースに出られませんでしたが、今回はバシッと仕上げてきた感があります。ここを連覇して、次代のマイル王として世代交代迫るくらいの勢いなんじゃないでしょうか。
そこにさらに新たに現れた新興勢力がエルトンバローズ。勝ち上がりに苦労したものの4月の未勝利戦勝ちから連勝でラジオNIKKEI賞で初重賞ゲット。ここで次走セントライト記念を勝つレーヴェンスティールに勝ってるんですよね。さらに次の毎日王冠では古馬を相手に勝利。しかも相手はソングラインとシュネルマイスター。現役マイル最強コンビである。いくら1800とはいえ早々に勝てる相手じゃない。これはヤバい三歳馬が現れたのかもしれない。その実力がこのレースの結果で見られるんじゃないだろうか。
さらにマイル戦線で常にしぶとくイイレースを続けているソウルラッシュ。浜中くんから松山くんに乗り代わって以来もう一息と上位連中に跳ね返されるレースが続いていたものの、前走では59キロで他馬をねじ伏せてその強さを証明。なんだけど、ここで屋根がモレイラに乗り替わり。厳しい。だが、モレイラである。一枠一番と最内ながらモレイラならさあどう乗るのか。厳しいが鞍上強化ではあるでしょうなあ。

あとは舞台変わってそろそろ走りそうなダノンザキッド。宝塚はあれは度外視してあげたい。マイルCSではいつも走る印象、まあ今回は阪神じゃなくて京都なんだが嫌いな中山と比べればなんとか。
一叩きして変わり身期待のジャスティンカフェ。ミドルペースになりそうな今回はちょうど展開合いそうでもあるんだよねえ、カフェは。
ナミュールはまた大外、また大外である。富士ステークスではついにあのカミソリの切れ味が開花して久々の勝利、だったんですが。いや今回もムーアが乗るということで人気を集めていたはずなのにムーアが午前中に落馬してまさかの乗り替わり。藤岡康太騎手が乗ることになったわけですけれど、藤岡くんで大外、大外……うーむ。もう開き直って大胆に乗る……ではすまんよなあ。




第48回エリザベス女王杯 G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)牝(指定) 定量 京都競馬場2,200メートル(芝・右 外)

新星ブレイディヴェーグ、わずか五戦目重賞未勝利G1初出走で女王座戴冠!!
ほぼこれは完勝と言っていいんじゃないでしょうか。着差以上の強さを感じました。これまでの4戦はすべて上がり最速。
3歳の初冬に5戦目。クラシックに一度も出られなかったということからも順調な道のりではなかった事は見て取れます。走れば凄まじい脚を必ず使ってくれるのですけれど、その度に軽度ながらも骨折してしまうという足元の弱さ。それを丁寧にケアしてここまで持ってきた陣営の努力に頭がさがります。
ポテンシャルは見ての通り。この世代の女子はリバティアイランドが全部持っていきましたけれど、秋華賞で唯一リバティに迫ったマスクドリーヴァ。その豪脚をローズSで上回ったのがこのブレイディヴェーグでした。スタートで出遅れ、道中は前を塞がれ、それでも最速の脚でぶっ飛んできた彼女。不利なくレース出来ていれば、勝ち負けには十分なったでしょう。いずれにしても、このエリ女でその怪物性は見事に証明してくれました。将来順調に成長していけば同じロードカナロア産駒のG1・9勝馬アーモンドアイにも匹敵する才能があると、鞍上ルメールは即答しました。マスクドリーヴァと並んで、同世代でリバティに挑む資格を有するのは、このブレイディヴェーグ。オランダ語で広い道。ブロードウェイの語源ともなったというその名を以て名女優の道を歩み始めたのではないでしょうか。

今回はかつてジェンティルドンナとヴェルシーナという女傑二人が決戦を繰り広げたこの舞台で、同じ枠番でその娘たちであるジェラルディーナとディヴィーナが激突する、なんていう血統の戦いでもある競馬の歴史を象徴するような対決もあり、見どころの多いレースでもありましたが外枠には厳しい内枠決着になりました。
ラップ見るとなんか3コーナーの坂のあがりらへんでいきなりペース一旦上がってるんですよね。全体を見るとスローペースなんだけれど、ここで脚を使わされて外から回してくる馬にとってはつらい展開になってしまった。普通京都のスローペースだと外有利の瞬発力勝負になる傾向なんだが。
うちのハーパー川田の後ろにスタート出遅れながらもピタリとつけたルメールの、相変わらずのウマさである。2着もそのさらに後ろにつけたルージュエヴァイユでしたからね。
道中ポジションを取れずにここぞという所で道を見つけられずに追い出すタイミングを封じられてたライラックは猛追したもののキレが最後まで持たずにハーパーに届かずの4着。道中のロスが多すぎたよなあ。スムーズにいったらハーパーは余裕で躱せたんじゃないだろうか。今回は力もついてチャンスだっただけになかなかもったいない結果でした、ライラック。今日は弟のアドミラルシップが新馬戦で圧倒的一番人気やジェラルディーナの妹であるエヴァンジェリーナを下して勝っただけにお姉ちゃんも、という勢いだったのですが、残念。
レースを引っ張ったアートハウス、ローゼライト、ゴールドエクリプスは力尽きて失速。
ジェラルディーナはスタートで盛大に出遅れてしまい、ペースも遅く展開向かず外を回らされ、と不利満載でありながらも5着まで持ってきたのは、さすが去年の女王というところでしょうか。
外外外を回ってきたサリエラはゴール前一番いい脚で突っ込んできたものの、わずかクビ差ジェラルに届かず6着。もうちょい距離あったらなあ、という走りでした。ジェラルディーナと合わせる形で追いかけてきたディヴィーナはジェラルと同じ脚色になってしまい距離もしんどかったのかな、サリエラにも躱されて7着。このあたりの子たちは展開ちょっとしんどかったかな、というあたりで上位との差はあまり感じられず。
ブレイディヴェーグの完勝とも見えたレースでしたけれど、それ以外はけっこう拮抗したバチバチと火花飛び散る良いレースでありました。


アメリカ・ブリーダーズカップ レース回顧  

朝四時に起きようと思うだけ思ったけれど思うだけで無理だった。

アメリカサンタアニタパーク競馬場で開催された競馬の祭典ブリーダーズカップ。2日間に渡って全14レースものG1レースが行われるまさにお祭りというべき2日間。
ちなみに一日目が日本でほとんど認知されてないのはこれ、全5レースともジュベナイル。2歳限定戦なんですねえ。知らんかった。そら日本馬2歳で遠征なんぞしませんわなあ。
さて、2日目の9レースのうち日本調教馬が出走するのは6レース。

第25回 ブリーダーズカップフィリー&メアターフ (G1)
3歳以上 牝 定量 コース:2,000メートル(芝・左)
これに出走したのがウインマリリン。香港ヴァーズを勝利し日経賞やオールカマーでも名だたる牡馬を蹴散らした現役牝馬の雄って雄はないか、雌か? さすがに6歳になった今年はピークを越したのか凡走を繰り返していて現地のオッズでは12頭中11番人気と全く人気なかったのですが。
結果は激走して4着と掲示板入り。頑張った!! さすがはマリリン。


ブリーダーズカップフィリー&メアスプリント (G1)
3歳以上 牝馬 1,400m (ダート・左)
我らがメイケイエールちゃんが鞍上池添騎手で出走。
エールちゃん、やる気もあったし落ち着いてはいたと思うのだけれど、スタートで出遅れ、他馬と接触はじめてのダート、とマイナス要素が被ってしまった感があります。やっぱりダートしんどそうでしたね。追走に苦労していましたし、直線入った段階で手応え怪しかったですし。残念ながら最下位でありました。これは仕方ないかな。おつかれさまでした。


第40回 ブリーダーズカップマイル (G1)
3歳以上 定量 コース:1,600メートル(芝・左)
このレースには日本のトップマイラーであるソングライン。そしてウインカーネリアンが参戦。
今年前半ヴィクトリアマイルと安田記念を制して名実ともに現役最強マイラーとなったソングラインですけれど、秋の始動戦の毎日王冠でエルトンバローズにまさかの不覚を取りました。まああれは1800メートルと本領よりも長いレースでしたし、何よりこのBCマイルに向けての叩きの一戦でしたから問題はないと思っていたのですけれど……。
レースではあまりパッとせず、手応えも早々になくなってしまったみたいで追い込みはしたものの普段のキレには程遠く5着。これは競馬場が合わなかったのか、海外遠征でお疲れだったのか。今年の2月のサウジでのレースでも思わぬ大敗してましたし、遠征嫌いになっちゃったんでしょうかねえ。カーネリアンちゃんの方はグイグイとレース引っ張ってくれたものの、力尽きて11着。お疲れ様でした。


第40回 ブリーダーズカップターフ (G1)
3歳以上 定量 コース:2,400メートル(芝・左)
去年のジャパンカップにも参戦し今年の凱旋門賞でも3着だったオネストや、アメリカのG1を3連勝中のアップトゥザマーク。英国の伝統的大レースのプリンスオブウェールズステークスや英インターナショナルステークスを連勝してきたモスターダフ。 英チャンピオンステークスを勝って英ダービーの復仇に乗り込んできたキングオブスティール。そして何より、今世界を席巻するディープインパクトのラストクロップにして或いは最高傑作になるやもしれぬオーギュストロダン。
という錚々たるメンバーが揃った中で、日本から参戦するのは偉大なる王シャフリヤール。
今年はなんでか札幌記念に顔を出しただけで、ドバイにアメリカに年末には香港に、と海外を転戦するシュネル。出走11頭中現地のブックメーカーのオッズでは7番人気と、今年の成績、そして去年からドバイで勝って以来勝利がない成績からしても妥当かな、というポディションだったのですが。
四角コーナーリングで詰まりながらもシュネル、見事に集団を突き抜けて先頭争いに参戦。そのまま3着でゴールと見事なレースを見せてくれました。シャフ、こういう所で抜け目なく良いところ見せてくれるから、なかなか勝てなくてもまだまだ強いぞと印象残してくれるんですよねえ。
勝ったのはオーギュストロダン。鞍上ムーア騎手のあの魔法のような内ラチ沿いの手綱捌きですよ。すごかった。4コーナー回っている時点では中団前目あたりだったのに、直線入った段階ではワープしたように先頭に立っていましたからね。小回り気味のこの競馬場にあって、あの凄まじいコーナーリングですよ。なんだあれ。騎手の手綱に応えたロダンのあの速度落とさないで内ラチ沿いを回り切る能力もまあ凄まじいものがありますよ。これで9戦6勝。G1・5勝目であります。とんでもない末っ子を遺したなあ、ディープは。


第40回 ブリーダーズカップクラシック (G1)
3歳以上 定量 コース:2,000メートル(ダート・左)
ブリーダーズカップのメインレースとも言うべきなのが、このダート2000のクラシックであります。アメリカでは芝よりもダートの方が主体ですしね。去年、あの世界の怪物フライトラインが勝ったレースであります。
ここに参戦したのがオルフェーブル産駒で一番ヤベえやつかもしれないウシュバテソーロと、今年戦国模様の3歳ダート戦線の一角として暴れ回ってるデルマソトガケ。
このクラシックの参戦は10年のエスポワールシチー以来13年ぶりになるんですね。歴代の日本馬の最高順位は6着ですから、ずっと高いハードルに阻まれてきたレースでした。
レースはルメール騎乗のソトガケが果敢に先頭に取りついて3・4番手で追走。一方ウシュバは出遅れ気味で後方からになってしまいました。勝ったあのドバイワールドカップも最後方からの競馬でしたけれど、あのレースはパンサラッサとアルジールスの先頭争いで超ハイペースになりウシュバの末脚が炸裂する展開になったのですけれど、今回は押し上げていく段階で脚を使っちゃった感じですね。直線入った段階であまり手応えが残っていなくて、それでも5着までジワジワとあがってくるあたり随分頑張ってくれたと思います。調教は見るからにやる気ないわ、パドックでは見るからにやる気ないわ、そのくせレースとなるとガンガン走ってくれる非常に個性的な面白い馬で、まーステゴ一族よなあ、と思わえてくれるやつなんで、今後も人気集めそうです。
そしてさらに頑張ったのがデルマソトガケ。6ヶ月ぶりの長期休養明けながら、これだけ走ってくれたのはスタッフの努力の賜物だろうなあ。長期休養あけに海外遠征だったわけですし。
人気馬の後ろにピタリとつけて馬にスムーズに競馬させてあげる騎乗をしたルメールの相変わらずの抜群のうまさも大きな要因だったのでしょう。歴代最高の2着でゴール入線。最後残り100メートルあたり、ちょっと夢見ましたよ。
しかしアメリカのダートはやはり全然違いますね、質感。もうもろに土。良馬場だったんですけれど、それでもどの馬も土まみれでべったりとくっついているように、あれは含水が高いのか乾いててもしっとりくっついてくる質感なのか。
レース、向こうの公式サイトの配信で視聴していたのですけれど、ウシュバテソーロのことあの黄色いメンコを目印にして見ていたんですけれど、もう最後の方顔が土まみれになって黄色の色が見えなくなってて、あれ?ウシュバどこいった!?? ウシュバどれだっけ!? と見失ってしまいましたからね。


ブリーダーズカップターフスプリント(G1)
3歳以上  1,000m 芝・左
最後がジャスパークローネが出走したスプリント。
1000メートルという超短距離戦ながら、日本の場合は新潟の直線レースが有名ですけれど、こっちだと普通にコーナー曲がるんですよね。最初から最後まで息入れる暇なんてないわずか一分弱の超高速戦。ジャスパーはいつも見たくスタートからガンガン押し上げて先頭立とうとしましたけれど、もうカーブ入る頃にはいっぱいいっぱい。ちょっとこのスピードにはついていけませんでしたか。距離も1000メートルはちと短かったですかね。




ダートの祭典JBC  

金曜日にやったんだよ。まあ3日金曜日は文化の日で祝日だったので競馬開催が行われていても何もおかしくはないし、そもそも地方競馬は平日開催も珍しくないですからね。

さて、JBCとは正式にはジャパンブリーディングファームズカップ。この名称公式にもほとんど使われないみたいですけれど、丁度今日アメリカで行われていたブリーダーズカップに範を取ったダートG1の祭典であります。一日に何レースもG1レースを行うお祭りですね。とはいえ、どのレースも国際格付けは持たないので正式にはG1ではなくJpnIと表記されます。まあ本邦ではほぼ地方競馬のレースでしかない格付けでありますし、日本国内では殆ど格の差はないでしょう。出てくる馬はだいたい一緒ですからね。賞金面でも差はなかったりしますし。これは日本ではないのですが、丁度先日オーストラリアでオオバンブルマイの勝ったレースもなんか都市間の競馬協会同士の仲の悪さからか国際格付け取ってないらしくてグレードはついていないのですけれど、賞金五億円近くというとんでもない高額賞金レースでしたし。

さて、3日に行われたJBCのレースは4レース。
JBC2歳優駿(パイロ賞) JpnIIIオープン 門別 1800m
JBCレディスクラシック JpnI 大井 1800m
JBCスプリント 大井 1200m
JBCクラシック 大井 2000m
ご覧の通り、同じ競馬場で行われるわけじゃないんですね。また面白いことにJBCって毎年持ち回りで各地方競馬場を巡るんですよ。去年は盛岡競馬場でした。
例年はJRA所属馬が優勢なのですけれど、今年は地方所属馬からも何頭もスターホースと呼べる馬たちが綺羅星のごとく誕生していて、同時にJRAの方でもダートでとんでもないレベルの馬が何頭も現れており、久々にダート黄金時代と呼ぶに相応しい強豪馬たちによる群雄割拠がはじまりそうな勢いです。
さて、レース結果の方ですが、ダート女王決定戦とも言うべきレディスクラシックを勝ったのはアイコンテーラー。長らく芝の地方重賞で活躍していた馬ですね。中日新聞杯や愛知杯であと一歩のところまで来ていたのですけれど、思い切ってダート転向。これがハマって初戦でほぼ2年ぶりに勝利。前走シリウスSでも2着に入り、このレディスクラシックで見事JpnIを獲得しました。

JBCスプリント。ここに登場したのがイグナイター。兵庫所属の地方所属馬短距離の星である。
前走マイルチャンピオンシップ南部杯ではレモンポップの怪物的勝利に蹴散らされたものの、それでも他のJRA所属馬は蹴散らして2着に入着。JBCスプリントでは距離も短くなったこともあって、リメイク、リュウノユキナ、バスラットレオンといった歴戦のJRA所属馬を抑えて快勝。リメイクはスタート時に落馬したダンシングプリンスが馬群に突入してきたりと妨害が激しくて結構不利も受けてただけに不運もあったのですけれど、それでもイグナイター強かったです。

JBCクラシックはかしわ記念、帝王賞と今年前半のダートの主要JpnIを連勝したメイショウハリオと去年のクラシック勝利馬であるテーオーケインズが圧倒的一番二番人気。
JpnIIIレースを三連勝中のウィルソンテソーロが三番人気。
そして今短期免許で来日して勝ちまくってるマジックマンことモレイラ騎手が乗るキングズソードが四番人気でした。
レースは3番手につけたモレイラが直線でキングズソードを追い出しそのまま後続を突き放して4馬身差の完勝。前走までもアンタレスSの3着を除いてOP特別などですけれど、ずっと連勝続けていたキングズソードの実力、まさに急上昇中だったのでしょうけれど彼の実力を引き出したモレイラ恐るべしである。なんかキングズソードだけ他の馬がよろけている中で一頭だけ一切ブレることなく無駄なくmっすぐまっすぐ走ってるんですよ。これ着差以上の圧勝だったんじゃないだろうか。
次回はチャンピオンズカップか東京大賞典かわからないけれど、ちょっと無視できないぞ。
とはいえ、チャンピオンズCは出走馬がダートの有馬記念かよという豪華さなんだよなあ。さらにこのキングズソードに今日「みやこステークス」で出遅れ圧勝という凄まじい競馬をした新星セラフィックコールも参戦となると……えらいメンバーになるぞ。





第168回天皇賞(秋) G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場2,000メートル(芝・左)

…………(白目

これでも自分、長いこと競馬見てきたつもりだし、天皇賞・秋だって随分見てきたつもりですよ。
アーモンドアイを見た。キタサンブラックも見た。レコード持ってたトーセンジョーダンも見たし、ブエナビスタも見た。カンパニー、ウォッカ、ダイワメジャー、ゼンノロブロイ、シンボリクリスエス。テイエムオペラオー、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ハブルガムフェロー、ネーハイシーザー、ヤマニンゼファー。色々見てきたつもりだけれど。
いや、天皇賞・秋に限らず、これはもう今まで見てきた馬の中で一番強い、と言ってもいいんじゃないかと、今そんな気分ですわ。ディープでもオルフェでも、ここまでは思わなかった。

イクイノックスは今まで見てきた競走馬の中で、一番強い。
こんな恐れ知らずの文言を、言わずにはいられないほどに、凄いレースでした。1:55.2ってなんだよ!? アタマおかしいんじゃないの!?

去年もパンサラッサが1000メートル57.4という快速も快速でかっ飛ばしましたけれど、今年はジャックドールが57.6という数字で逃げました。でも、去年ってかっ飛ばしたのはパンサラッサだけで、他の馬はむしろ超スローペースだったわけです。
ところが今年はジャックドールにみんなついていったために、全体的に超ハイペースになった。1000メートルのタイム聞いた時はびっくりしましたもんね。ジャックドール、そんな無理してかっ飛ばしている感じではなかったですから。ジャックとしてはハイペースで後続を削り落としていくスピードスターの走りを狙ったのでしょうしそれが唯一の勝ち目ではあったのでしょうけれど、それにしてもペースが速すぎたのでしょう。直線入ったところで粘るもなにもなく失速。これについていっていた先行馬たちも軒並み脚があがってしまった。ドウデュースですらついていけなくなって失速してしまいましたからね。
ドウデュースは大事な相棒である武豊が5レース後に馬から降りたところで足を蹴られるアクシデントがあり、まさかの乗り替わり。今の武豊にとって一番大事と言って良いドウデュースの晴れの舞台でこんなことになってしまうなんて。本人もオーナーもどれだけショックだったかわかりませんけれど、乗り代わった戸崎騎手は決して悪い競馬したわけじゃないんですよ。前に行ったイクイノックスの真後ろにつけられたのはベストの位置取りだったんじゃないでしょうか。
ただ展開があまりにも先行に対してキツすぎるものだったのと、今のイクイノックスがあまりにも凄すぎたのがどうしようもない問題でした。
他の逃げ先行馬が軒並み壊滅して脱落していく中で、逃げてるジャックからさほど離れていない3番手につけていたイクイノックスだけ耐えるどころじゃなくてむしろ逆にどんどんと伸びていくって、ほんと何度見ても意味わかんないんですけど!?
この展開であがり34.2って意味わかんないんですけど!?
ラップタイムこれですよ?

12.4 - 11.0 - 11.5 - 11.4 - 11.4 - 11.4 - 11.4 - 11.6 - 11.4 - 11.7
最初以外全部11秒台って、これまったく息入れるところなかったですよね。去年のパンくんみたいに後続ぶん離してたら息入れるタイミングもあったでしょうけれど、このペースで後ろ離されずずっとプレッシャー掛けられてたらそりゃジャックも溺れるわ。
番手につけていたガイアフォースが5着まで残ったの、むしろよく頑張ったと言えるんじゃないでしょうか。
……いやだから、イクイノックスだけわけわからんのですよ。なんだこれなんだこれ?
2着のジャスティンパレスと3着のプレグノーシスは両馬ともスタート出遅れてしまって離れた後方からの競馬になった馬。このハイペースの流れからなんとか逃れて足を溜められた、という事なのでしょう。にもかかわらず、イクイノックスには全然追いつけなかった。イクイノックスの鞍上ルメール、もう正面でスクリーンチラ見してセーフティーを確認してからは無理追いしてないんですよね。まあ後方突き放すときも鞭何発か入れてゴーサイン出しただけで飛び出したので、そこまで叩いてないですし。
凄いなあ。凄いなんてもんじゃないわ。

今日は令和がはじまって以来はじめての天皇陛下皇后陛下をお迎えしての天覧競馬。その天覧競馬で両陛下に競馬史上でも歴史に残るであろう素晴らしいレースをご覧いただけたことは、幸い以外のなにものでもありません。陛下にええもん見てもらえたなあ。

これ秋華賞でのリバティアイランドのあまりの強さに、ジャパンカップでも古馬たちと互角以上に渡り合える、というか本命もあり得るんじゃないか、と思っていましたけれど。
ちょっとこれは、無理やろ。相手があまりにも悪いわ。

いやー、ものすごいものを見さしてもらいました。世界の超一流馬たちを相手にもせずに蹴散らしたドバイシーマみたいな競馬を、何度も見れるとは思わんですよ。こんな競馬、ありえるんや……。




第26回富士ステークス G2 レース回顧  

3歳以上 オープン (国際)(指定) 別定 東京競馬場1,600メートル(芝・左)

すみません、こっちは土曜日に行われた重賞だったのですけれど、せっかくのステラヴェローチェ復帰せんであり、待望のナミュール復活戦だったので触れておかないと。

2歳の頃は世代トップと目され、阪神ジュベナイルフィリーズでは破れたものの、春のトライアル戦のチューリップ賞では評判通りのカミソリの切れ味を見せつけて勝利したナミュールは桜花賞でも堂々の一番人気に担ぎ上げられました。しかし、立ちふさがったのはあの地上の星スターズオンアース。それ以前にナミュール自身10着と今までにない大敗をしてしまったのでした。
それでもクラシックはオークス3着秋華賞2着と世代トップクラスの評判に違わぬ成績を見せたのですけれど、それ以降もどうしても勝ちきれないどころか、体調が整わなかったり展開が向かなかったりとその実力を発揮する事が叶わず、安田記念ではついに16着と無惨な形に。
実力能力は間違いなくG1級であるのに、なかなかそれを全力で発揮できない馬。いつしかその評価はこのままではかつては強かった馬、として段々と埋もれていってしまうのが常。なるべくなら今年の間中にもう一度勝っておきたかった。そういう意味でもここは必勝を求められるレースでした。
人気も前回の大敗にも関わらず1番人気。ほんとの超一線級こそ顔ぶれにはいないものの、重賞G1の常連がゴロゴロといましたからね。そこで1番人気というのは大きいです。そしてここで勝てたのは本当に大きい。戦場がマイルに留まらない馬だけにこれからの展望も開けたはず。

そして話題となっていたのは放牧後音信不通になり長らく心配されていたステラヴェローチェの1年7ヶ月の復帰戦というところでしょう。いやほんとにさー、放牧行ったっきり全然帰ってこないし、かといって消息も聞こえてこないしだからといって引退という話も聞かないし、現役で放牧中となったままずっと音信不通だっただけに、ファンはみんな心配してたんですよね。そのステラがついに放牧から帰ってきたときは大いに話題になったものです。なにやら故障もしていたみたいですけど、ほんとどうしてたんだろう。
ともあれ、超久々の競馬でしたけれど馬当人は走りたい気持ちいっぱいだったようで、前進気勢ガンガンで挑んでいました。残念ながら体のほうがまだ戻っていなくて気持ちについていかなかったみたいで7着に終わってしまいましたが、これなら次以降も体が整ってきたら十分競馬になると思います。頑張れステラ。

第84回菊花賞 G1 レース回顧  

3歳 オープン (国際)牡・牝(指定) 馬齢 京都競馬場3,000メートル(芝・右 外)

ルメールマジック炸裂ぅぅ!! これ、これこれこれ。マジかー。うはははは、これは凄いわルメール。マジかよ。
大外17番ドゥレッツァ。京都3000メートルとなると、スタートしてすぐにカーブに入ってしまうためにやっぱり圧倒的に外枠不利だったんですよ。
ルメールの勝利者インタビューを聞く限りではスタートの飛び出しの勢いが良かったんでそのまま逃げる事にした、と最初からの作戦じゃなかったと言ってるんですけれど、それでもスタートダッシュの良さを活かして一気に内に寄せてそのまま勢いを殺さず先頭に躍り出るわけです。
ドゥレッツァ、別に逃げ馬じゃないんですよね。むしろ仕掛けやや遅めでゴール前で捉えるような競馬をしている。って、前走も前前走も完全に勝ちに入った馬差し切ってるんで無茶苦茶強い競馬してるんだよなあ。ともあれ、前を捕まえに行く競馬主体で自分が主導権握って走る競馬は初めてだったはず。
既に逃げの体勢に入っていたパクスオトマニカを躱してさらにぐんぐんと前に行ってしまう勢いは3000メートルにしては勢い良すぎと思ったし、実際に最初の1000メートルは1:00:4と2000メートルとかの中距離戦レベルの速さで、これは速すぎて前持たないんじゃないか!?
と思ったんですよね。しかも、もう向正面に入ったところで先頭をパクスオトマニカに譲ってジリジリと下がってっちゃうんですよ、ドゥレッツァ。あれ? もうバテちゃった? 一瞬思ったんですよね。ところがある一定のところまで下がった所でピタリと止まり坂をあがって下りだしたところで他の先頭集団と一緒に前にいたパクスオトマニカとリビアングラスを捕まえに行ったんですよ、ドゥレッツァ。

タスティエーラやソールオリエンスまだ後ろのほうか。どの時点で進出してくるんだ?とそっちの方に意識持ってかれてたんで、ふと見たらまたドゥレッツァが先頭捕まえに行っているのに気づいて……もうそりゃもう戦慄しましたわな。
ルメール、中間完全に溜めやがった!!
あとで確認したら中間の1000メートル64秒台最後の1000メートルが58.6。
つまり60.4ー64.1ー58.6という思いっきり中間で緩んだレースになってるんですよね。
これあれですよ。98年のセイウンスカイ横山典さんさながらの変幻自在の菊花賞の再来ですよ。
もうこれ、中距離の後傾レースみたいなもんで、これは後ろからの差し届かせるの至難ですわ。無理。ってか上がり最速ドゥレッツァ当馬じゃないか。これは勝てんわー。むしろ、しっかりと伸びてきて2着に入ったタスティエーラと、抜群の手応えながらも最後緩んだのはあれ距離かなあ、やっぱり。でも3着確保したソールオリエンス。この皐月賞馬とダービー馬の強さは本物ですわ。
それを踏まえた上で、その二頭相手に完勝したドゥレッツァはちょっととんでもないです。それ以上に、このレース展開を作り出したルメールがすごすぎました。やっぱりルメールやばいですわ、やばい。

この菊花賞。出走馬のお父さんたちがちょうど同じレースの舞台で切磋琢磨していたライバルたち。キタサンブラックの息子がソールオリエンス。サトノダイヤモンドの息子がサトノグランツ。タスティエーラの子がサトノクラウン。そしてドゥラメンテの子がドゥレッツァと、丁度この父親世代がアニメ・ウマ娘プリティーダービーの3期の主役を担っているのも相まって、実質アニメ三期実写版とか言われたりもしていたのですが。
まさかそんなレースでウマ娘のアニメの第一期の菊花賞セイウンスカイを再演するような展開になるとは、ってかこんなレース展開想像できるかーー。
まあウンスはあれずっと先頭で逃げてたわけで、一度馬群に引っ込んでまた抜けてくるという今回のドゥレッツァみたいなとんでもねーレースはしてなかったけど。あ、でもこういうレース見たことあるぞ。ノリさんやったことあるだろ、これ。どっかの競馬動画で見たような記憶が。カンテレ競馬だったっけか。
いずれにしても、これは故障で菊花賞に出られなかった父ドゥラメンテに捧げるがごとき勝利じゃないですか。それは以前にタイトルホルダーが叶えてるじゃないか、と言われる向きもあるかもしれませんけれど。でもさー、当時せめぎ合った好敵手たちの息子同士が揃って一緒に走って、そして勝ったというのにまた違う価値と感動があると思うんですよねえ。
ああ、ここにセントライト記念を勝ったレーベンスティール(リアルスティール産駒)が居たら完璧だったんですけどねえ。いや、これからいくらでも機会はあるさ! くははは、なんて楽しみな世代なんだ。牝馬にあのリバティアイランドというとてつもない怪物少女がいるために、どうしても牡馬の方は今年の前の方は有象無象感があって存在感が足りてない雰囲気あったけれど、もうそんな事全然ないよ。強い子らが揃って、ライバルとしてぶつかり合い競い合う形がしっかりと浮かび上がってきた。これからがホントに楽しみですわ。

1着ドゥレッツァは未勝利戦からこれで5連勝。初の重賞挑戦がこの菊花賞であり、それを勝利。しかも過去に二回しかいない17番枠での勝利である。しかも逃げでの勝利。どれだけ常識を打ち破っての勝利か。しゅごい。
2着タスティエーラ。ディープインパクト記念弥生賞1着、皐月賞2着、ダービー1着。そして菊花賞2着。もうこの馬の強さに文句つける人はいないでしょう。この一頭でサトノクラウンの種牡馬の価値を爆上げさせてますよもう。今回は鞍上のモレイラもやっぱり上手かった。直線入るところでポッカリと前開いたもんなあ。
3着はソールオリエンス。展開は向かなかったし外外を回らされるという距離的不利もあり、元々距離に不安のあったところがモロに出てしまった感のある脚の止まり方でしたね。
でも3着。止まって3着である。位置取り次第でタスティエーラともう少し良い勝負になったんじゃないでしょうか。中距離ならやはり無類の強さを見せてくれそう。
4着には、番手に位置しながら最後まで粘ったリビアングラスが滑り込む。9番人気ながら素晴らしい激走でした。逃げたパクスオトマニカが最下位に沈んだことを考えれば、相当に走ったんじゃないでしょうか。元々調教は抜群で出走馬の中でも出来は最上位近くだったみたいですし、これはすぐに重賞くらいは取れそうじゃないですか?
5着のサヴォーナはちと行き足がつかなかったのか。本当ならもっと前で競馬したかったみたい。でも直線早めで前につけていて今出来る競馬は出来たんじゃないでしょうか。池添騎手もベテラン味出てきたねえ。神戸新聞杯2着も実力でしたね、これは。

さて3番人気で皐月賞馬・ダービー馬に並んで三強を形成していたサトノグランツは、まさかの良いところなしの11着。出走馬の中でもステイヤー適性は一番高いと距離不安のなかった馬のはずなんだけれど。仕掛けどころで全然動こうとしてなかったね、グランツくん。先週までもう悪魔的といっていいくらいの騎乗技術を見せていた川田がほんと良いところなくて。今の充実っぷりなら長距離になると全然だめ、まったくダメという評判を軽々と払拭してしまうんじゃないか、と疑ってもいなかったのだけれど、これだけ惨憺たる有様になってしまうとなあ。
川田騎手はほんとレースのスタートからゴールまで他馬を含めた馬の動きを想定して立てるプランニングがもう凄まじいと言っていいくらいの精度なんだけれど、逆に言うとそのプラン通りにお手馬が動いてくれないと途端にダメになる傾向があるんですよねえ。その馬に言うことを聞かせる技術は年々磨き上げられていってるんだけど、気性が荒かったり長距離で馬に気分良く走らせないといけないパターンだと思わぬ脆さを垣間見せる。今の川田だとそこも克服していくかな、と思ってたんだけれど……。
まあグランツの場合、それ以前に後傾の流れに全然ついていけなかったというのが大きいみたいだけど。神戸新聞杯で前に離されずについていけただけに、流れについていけないパターンはないと思ってたんだけどなあ。前走レコード勝ちの反動があったのか、メンタルになにかあったのか。
このまま沈んでしまうような馬ではないと思うので、来年立て直してきてほしいところです。

いやーそれにしても見ごたえのある菊花賞でした。すごかったなあ、すごかった。



第28回秋華賞 G1 レース回顧   

3歳 オープン (国際)牝(指定) 馬齢 京都競馬場2,000メートル(芝・右)


ハーパー・ルメールのジョッキーカメラから見たリバティアイランドのあまりの凄さに変な笑い声が漏れてしまった。
いやなんだよ、あれ。よくある表現だけど、載せてるエンジンがF1と軽自動車くらい違うんじゃないか、というくらいの勢いで4コーナーであっという間にスルスルと外からはるか彼方に飛んでいくリバティアイランド。
こりゃモノが違いますわ。

オークスでは1.4倍だったリバティアイランドですが、あの度肝を抜くような勝ち方を見せられたらそれ以上の人気を集めるだろうってのはわかっていましたし、リバティお嬢ってば夏に一回り成長してさらにスケールアップしてるんだもんなあ。プラス10キロは成長分。見るからに馬体が大きくなって、明らかに強さを増しているのがわかる体つき。調教ももうわけわからん勢いの出来栄え。
というのが重なって、ついには1.1倍ですよ、1.1倍。久々に見たよ1.1倍。
歴代の三冠牝馬たちを上回る単勝支持率67・3%。
これはほんと、川田がよほど下手を打つかしないと負ける姿が想像できない。そして今の川田騎手は気性悪くて言う事聞かない馬じゃなければ、操縦性良ければまずしくじらないレースプランニングしてきますからねえ。

そんなリバティアイランドに立ち向かった面々。
2番人気は、オークスで2着とリバティお嬢の次に入選したハーパー。とはいえ、オークスでもう完膚なきまでに負けての2着ですからね。そして倍率12.9倍。いやこれ2番人気の倍率じゃないでしょ。5とか6番人気くらいの倍率だぞ、普通。
3番人気。リバティと未だ対戦がない、つまり勝負付が済んでいない新興勢力筆頭であったマスクドディーバ。仮面の歌姫である。春はクラシックにまであがれなかった馬なのだけれど、夏に特別レースを勝ち、そして秋の前哨戦であるローズSにてレコードで勝ったのですが、これが衝撃的なタイムで。1800芝で1:43.0。これ、世界レコードである。
速い馬だからといって決して勝てるとは限らないのですけれど、それでも速い馬が弱いわけがなく。
4番人気はリバティを桜花賞でギリギリまで追い詰めた馬、コナコースト。
5番人気はクイーンSで本格化の兆しを見せ、春から一回り確実に強さを増したドゥーラ。
他にキタサンブラック産駒の刺客ヒップホップソウルに、今日みたいな渋った馬場の紫苑Sで勝利したモリアーナ。唯一リバティお嬢に黒星をつけたラヴェルなどが揃いました。
揃いましたけれど……うん、やっぱり太刀打ち出来なかったですね。こりゃあかんわ。

ペース的にはかなりスロー。1000メートル時点で1分1秒9。この時点でも遅いのだけれど、そこからさらに200メートル12秒台が続き、ようやく加速しだすのが残り600。完全によーいドンの競馬になっちゃってたところで、リバティ川田が4コーナーであっさり外に出しゴーサイン。この加速に他馬はまったくついていけず。いや、中段以降の馬たち、まったくリバティの外に回って蓋をしようという挙動がなかったんだよなあ。ってかあの位置取りだとピピオラ以外はどうこうするの難しいか。中盤までソレイユヴィータの武さんが上手いこと外側前目につけてたけれど、あのペースだとちんたらリバティの横につけてたら手遅れになっちゃうし、前進させていくのは当然でしょう。でも後ろのピピオラがそれ以降もずっとスペース詰めてこないもんだからぽっかりとルートが空いてしまい、リバティ川田は容易に外に出てしかも大して膨らまない位置のままグイグイとあがって、この時点でほぼ終戦。
マスクドディーバが激走して大外から追い込み、最終的に一馬身まで詰めましたけれど、リバティもうノーステッキだし、これ残り100メートルあたりから川田騎手もうあんまり無理させないようにして流しに入ってましたからね。着差以上の差がありました。
それでも、あそこから追い込んできたマスクドディーバは、前走の世界レコードが伊達じゃない事を示してくれましたけれど……それでもこれ、同世代牝馬に太刀打ちできる馬いないわ。
3着はハーパー。4着にドゥーラ。二頭とも良く伸びはしたんですけれど、ギアが入るのがあまりにも遅すぎましたわね。ルメール、4コーナーで外側をリバティがすっ飛んでいくのを横に見つけて、慌てて追い出したようにも見えるんだけれど、どうなんだろう。いやまあ、あんな勢いであっという間にはるか先に走っていったら、焦るわなあ。ドゥーラも4コーナーではリバティの隣にいたはずなのに、直線入ったときにはもう3,4馬身かもっとか。いつの間にか先にいましたからね。なんだあの加速力はほんと。

もう何もかもが脱帽の圧勝劇でした。マジでこれはイクイノックスと真っ向からぶつかりあえるレベルですわ。3歳牝馬でここまで隙のない完成された強さの馬はちょっと見たことないです。今までも破格に強い馬は何頭もいましたけれど、多少は紛れがあったし気性や戦法に偏りがあったりしましたけれど、リバティはなんかもうとにかく完璧ですわ。すごい。




農林水産大臣賞典 第36回 マイルチャンピオンシップ南部杯 Jpn1 レース回顧   

3歳以上 定量 盛岡競馬場 ダート1600m(左)


レモンポップつえぇぇぇぇ!! Jpn1での最大着差 2着と大差勝ち!

いやいやいや、どっかのまだまだ発展途上の外国の競馬に殴り込んだわけじゃなく、出走馬はJRAでも名うてのダートの名手ばかり。
前前走・かしわ記念2着のタガノビューティー。
去年この南部杯を勝って、今年サウジにドバイにと駆け回ったカフェファラオ。
女傑レディバグにジャパンダートダービーの勝ち馬ノットゥルノ。芝からダートに殴り込んできたジオグリフと結構なメンバーでしたよ?
地方からもイグナイターを筆頭に歴戦の馬たちが参戦していたにも関わらず。
レモンポップ、もう先頭に立っていたものの必死で追いすがっていたイグナイターを最後の4コーナーでぐいっと置いてけぼりにしたかと思えば、そのまま後続を離す離す突き放す。カメラはどんどん引いて引いてとしないと後ろが映らなくなってしまい、これほどの大舞台で見たことのない大差で勝利。2秒差って、マジ!?
いやもう、ダートマイルでレモンポップに敵はなしですよ。うん、逆にこのダートマイルでレモンポップ相手に互角に戦ってたギルデットミラーってなんなの? という話になってトレンドにあがってたのもよくわかります。怪我で引退してしまったの、ほんと惜しい馬でした。
適距離は1400あたりという話もありますけど、もう1600も問題なしだよなあ…ってこんなレースっぷり見せられて文句言いようがないでしょう。
次走は色々と考えてみるみたいですけれど、海外の可能性もあるのか。いずれにしてもこれは歴史に名を残す馬になりましたし、さらにどんどん歴史を積み重ねていきそうで楽しみだなあ。

あと、イグナイターがしっかりと2着に入ってるんですよね。今年は地方在籍馬がものすごい勢いで暴れ回ってます。地方発のヒーローが何頭も誕生していて、番組整ってきたのに合わせてダート界隈ほんと盛り上がってきたなあ。





第58回京都大賞典 G2 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 別定 京都競馬場2,400メートル(芝・右 外)

3日間開催の3日目。祝日とはいえ月曜日に競馬は不思議な感覚だなあ、未だに。
さて、京都大賞典と銘打ってますが京都でやるのは3年ぶり。去年一昨年は京都競馬場改修中のために阪神競馬場での開催でしたからね。久々の京都競馬場での京都大賞典だー。

とはいえ、その「改修」によって地味にコース形態。特に外回り4コーナーの特性が変わっていることは忘れてはならないのだろう。
旧京都競馬場では4コーナーの急角度のせいでぱーっと馬群が広がって前が広く空いてたんですけどね。カーブが安全のためにゆるくなったために4コーナーでそれほど馬群がバラけなくなった。これが地味に大きくて、京都競馬場での傾向が変わってきてる部分もあるんだよなあ。
っと、さて参戦メンバーですけれど。微妙に人気バラけたなあ。
G1でおなじみのメンバーが揃ったといえば揃ったのですけれど、同時にG1で勝ちきれないあと一歩二歩で手が届きそう、というメンバーが集まったんですよね。

1番人気はおなじみディープボンド。2番人気にはこちらは新進気鋭。連勝で挑んだ函館記念で3着に入って重賞で戦っていける力を示した上で次のリステッド競争札幌日経オープンを6馬身で圧勝して再び重賞に挑戦してきた馬体414キロの小さな騎行ブローザホーン。
今一番プボくんと並んでG1に最も近くしかしなかなか届かない馬であろうボッケリーニが3番人気。
4番人気は長くシルバー・ブロンズに留まり続けたコレクターだったがついに目黒記念を勝って重賞ウイナーへの仲間入りしたヒートオンビート。
そして5番人気に青葉賞勝利以来常に善戦しつつそれ以上に行けなかったプラダリア。
6番人気に唯一のG1馬、ヴェラアズール。
この6頭までが一桁倍率でせめぎ合っていただけに、人気ほんと割れてたんでしょう。

ディープボンドは思ったより位置後ろだったなあ。溜める競馬を試したかったみたいなコメントがあったけれど、3コーナーからの下りで加速はしていたんだけれど願わくばもう少し勢いよく上がって行ってほしかったね。この行き足ならやっぱりもう数段前で競馬したほうが良さそうな。それでも、最後までじわじわ着実に伸び続けるあたりがディープボンドらしかったです。3着は着実だ。

勝ったのはプラダリア。今回は相当に調子も良かったみたいで、勝つべき時に勝てたんじゃないでしょうか。鞍上の池添騎手、グイグイ伸びてきたボッケリーニを上手いこと逃げから落ちてきたアフゴくん使って塞いで、一番ここ!という時の仕掛けのタイミング潰してたの、うまいですわー。
そろそろプラダリアも、G1で勝ち負けと行きたいところ。でも、ガチのG1の怪物たちと比べるともう1段格がほしいよなあ。
ボッケリーニ浜中くんはまたぞろここぞという時に塞がれて、これは忸怩たるところでしょう。それでも、即座にプラダリアを跳ね飛ばして進路こじ開けた所に浜中くんの二週連続やられてたまるかっ、という気迫を感じましたねえ。脚もボッケリーニの方がありましたし。まあ斜行で過怠金取られちゃってますけど。
ところが、コメントによるとここで前に出たことでボッケリーニがソラ使っちゃったのか。先に抜けてしまうと気を抜いちゃう所がある、というのはこれ難儀なくせですよねえ。この子が能力あるのに勝ちきれないままここまで来ちゃった原因の一つなんだろうなあ。2着多すぎですもんねえボッケちゃん。
ブローザホーンはレース中に心房細動を起こしてしまい、途中でレース中止となってしまいました。幸い、かなり軽かったみたいですぐ回復、飼い葉も食べられてたみたいなので良かった。まだまだ4歳でこれからの馬ですし、次頑張ってほしいものです。









第74回毎日王冠 G2 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 別定 東京競馬場1,800メートル(芝・左)

今や名実ともに現役最強マイラーの名を冠するソングライン。そして、そんなソングラインとNHKマイルカップ以来常に隣り合わせで競り合い続けたシュネルマイスター。
都合四度目の直接対決!
NHKマイルカップ、22年・23年安田記念とこの二頭、ライバルとして激突し続けてきたんですよね。
とはいえまさか毎日王冠でぶつかることになるとは思いませんでしたけれど。しかし、ソングラインはここを叩いてアメリカはブリーダーズカップマイルへと旅立つ予定。シュネルマイスターは日本のマイルチャンピオンシップへと向かう予定であり、本来なら二頭の出走が交わることはなかったのかもしれません。これが今年最後の対決。二頭の年齢を考えると本当に最後のライバル対決となるのかもしれません。

3番人気は同じ東京1800のエプソムCを勝ったジャスティンカフェ。
4番人気は未勝利戦勝利からとんとんと3連勝でラジオNIKKEI賞を勝ち上がってそのまま古馬の最強クラスが居並ぶレースに殴り込んできた若き3歳エルトンバローズ。

レースはシュネルもソングラインも前が壁になったせいで仕掛けが遅れ。特にシュネルは内側に居たのソングラインの後ろをぐるっと回って一度大外まで持ち出してようやく残り200からフルスロットルに入れている。ソングラインも馬群を割って出てきたものの、あともう一呼吸早く仕掛けたかっただろうな、これ。
レースは直線ウインカーネリアンの後ろで虎視眈々と狙っていたエルトンバローズが突き抜けて勝利。この馬も直線入ったところで前にカーネリアン。横にバビットと囲まれて行き場がなくなってたんだけれど、カーネリアンが粘って落ちてこなかったのと、バビットを押しのけて進路をこじ開けたのもあって、前が空いた途端に弾けましたね。後ろの猛追にあっさり追いつかれるかと思いましたけれど、西村くんの渾身の騎乗にエルトンがよく応えてゴール前粘り込み3歳にして金星をあげました。うんうん、若手騎手と若駒の良いコンビだこれは。
2着にはソングライン。3着にシュネルマイスターとまたぞろ仲良く並ぶ二頭。4着のアドマイヤハダルまでがハナ差ハナ差アタマ差の4頭が0.1秒でせめぎ合う熱戦でありました。
うんうん、見ごたえある良いレースでしたよ。


第9回 サウジアラビアロイヤルカップ G3 レース回顧   


2歳 オープン (国際)(特指) 馬齢 東京競馬場1,600メートル(芝・左)

まだデビューしたての若駒たち。函館新潟札幌小倉と各競馬場で2歳馬たちが初めて挑む重賞レースが各所揃えられていますけれど、本格的に強敵とぶち当たりまたG1が開催される主要な競馬場での初めての重賞となるのが、このサウジアラビアロイヤルカップ。というのが近年の傾向ですかね。
このレースの勝ち馬には錚々たる名前が並んでいるだけに、出世レースとしても定評があります。

まだまだ幼いお馬さんたち。競馬というものに対して勉強勉強、覚えることが一杯あるんだよ、というのがレース後の騎手たちのコメントからも伺えて、なんだか微笑ましくもあり、馬も騎手も陣営も大変だなあと思うところでありますね。

さて、出走馬の方は圧倒的人気だったのがボンドガール。新馬戦で凄まじいパフォーマンスを見せて勝った馬なんですが、この新馬戦やたらとレベル高くて6着までに入った馬みんなあとで勝ち上がっています。2勝目をあげてる馬や特別レースで2着に入ってる馬などもいるので、場合によっては暮れのG1で再戦、なんてこともあるかもしれません。
それほどのレースで圧勝したので、まあまだ早いですけれど現状の2歳馬の頂点近くにいると目されていたのがこのボンドガールでした。
とはいえ、まだまだ気性は幼いところがありこれが2戦目。まだまだ馬が競馬というものを勉強している段階ですからね。この時期の人気はあまり参考にならないかもしれません……が、素質に関しては文句なしなのは間違いなかったでしょう。

2番人気がシュトラウス。母父アドマイヤベガという良血統。ってかお母ちゃんのブルーメンブラッドはキストゥヘヴンと並ぶアヤベさん産駒に二頭しかいないG1馬のうちの片割れだぜ。
この馬も新馬戦でどちゃくそ強い競馬をしてみせました。2着に対して離した着差9馬身。不良馬場での競馬だったんですが、この馬持ったまんまで騎手のレーンさんも全く負わずステッキも入れず、他の馬たちが必死に追っているのを尻目に悠々とした走りでどんどんと後ろとの距離があいていくんですよね。いやこれモノが違うわ。

このボンドガールとシュトラウスが1.4倍と2.8倍で人気を二分。3番人気のゴンバデカーブースが9.6倍だったので、ほぼ2頭の一騎打ちという様相でした。

が、が、が。

レースってのはそう簡単にはいかないんですなあ。
ボンドガールもシュトラウスもゲート内から落ち着かずに、スタートでまず出遅れてしまい。道中もこれ二頭とも鞍上の言うことをなかなか聞かずに行きたがって相当ダダを捏ねてました。
勝つだけならボンドの川田騎手も、シュトラウスのルメールも能力に任せて行かせてしまえばよかったのかもしれませんけれどね。そうなると、以降のレースで馬が競馬を覚えなくて変な癖ついちゃうんですよね。騎手の言うことを聞いてジッと我慢してここぞという時に騎手の合図に反応して、という感じの勉強はこれ実際のレースがやっぱり一番覚えるみたいなんですよね。
なので、将来を考えるならばこのあたりのレースでは騎手は馬にレースを教えるという事を非常に重視してやってる事が多いですねえ。特にベテラントップジョッキーたちは。
それでも終盤までに勝ち負けにまで持ってく自信はルメールも川田もあったんでしょう。それが出来る騎手ですし、その能力のある馬たちでしたからね。
ところが、そんな彼らを最後方から一気に抜き去ったのが3番人気のゴンバデカーブースだったのです。
初戦では逃げて勝ったものの、このレースでは自然と最後方から。こちらは行きたがる素振りも見せずにじっくり足を溜められたのでしょう。前半、けっこうスローペースだったにも関わらず、いや凄い脚を見せてくれました。決めて勝負でシュトラウスとボンドガールに勝ったのは大きいなあ。
結局、1着ゴンバデカーブース。2着ボンドガール、3着シュトラウスという並びで決着しましたが、この3頭は将来に渡っても良き勝負を繰り返してくれそうです。って、まだ適正距離も分からず進む進路も決まってないんですけどね。






第57回スプリンターズステークス G1 レース回顧   


3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 中山競馬場1,200メートル(芝・右 外)

1.ナムラクレア   浜中俊 牝4  2.9(1番人気)
2.テイエムスパーダ  富田暁 牝4  38.0(10番人気)
3.ピクシーナイト  戸崎圭太 牡5  16.0(7番人気)
4.ナランフレグ   丸田恭介 牡7  46.3(13番人気)
5.ウインマーベル  松山弘平 牡4  17.3(8番人気)
6.ママコチャ    川田 将雅 牝4  4.9(3番人気)
7.オールアットワンス  石川 裕紀人 牝5  36.8(9番人気)
8.メイケイエール   池添 謙一 牝5  12.4(5番人気)
9.アグリ      横山 典弘 牡4  4.8(2番人気)
10.マッドクール  坂井 瑠星 牡4  14.0(6番人気)
11.ジュビリーヘッド 北村 友一 牡6  135.7(15番人気)
12.ドルチェモア   西村 淳也 牡3  149.8(16番人気)
13.ジャスパークローネ 団野 大成 牡4  11.7(4番人気)
14.エイシンスポッター 角田 大河 牡4  51.6(14番人気)
15.キミワクイーン   横山 武史 牝4  44.2(11番人気)
16.モズメイメイ    武 豊 牝3  44.7(12番人気)


秋のスプリント王決定戦。今年も良いメンバーが揃いました。
G1まであと一歩までの所まで来ながらどうしてもどうしても手が届かなかったナムラクレア。前走キーンランドカップを勝って挑む今回はまさに満を持しての挑戦。実績実力調子ともに十分で、1番人気を堂々と担っての内枠一番。
それに挑むは、セントウルS2着に破れたものの、上がり32.4の豪脚で逃げたテイエムスパーダを追い詰めたアグリ。
これまでマイル戦線を中心に戦ってきたものの、前走の北九州記念2着でスプリントの適性を見せ、いざG1の舞台の上位人気へと躍り出たソダシの妹ママコチャ。
圧倒的な快速の逃げで夏のスプリント重賞を連勝。サマースプリントチャンピオンに輝いたジャスパークローネ。
ついにレース中のコントロールに目処がついた才女メイケイエール。ここまでが上位人気5頭でした。
ナムラクレアはねえ。もう誰しもが認める現役スプリンターの筆頭なんですけど、どうしてもG1だけ勝てない。G1だけどうしても届かない。完全にその実力はあるにも関わらず。
それが今回も顕著に出てしまったスプリンターズステークスでした。

スタートはモズメイメイ相変わらず抜群にうまく大外ながらポーンと一頭飛び出たものの、すぐさまジャスパークローネとテイエムスパーダというこの夏を暴れ回った逃げ馬たちが先頭に躍り出てレースを引っ張ってくれました。
マッドクールが四番目。彼も番手につけるのが常道なので予定通りだったでしょう。
苦しかったのがやっぱりナムラクレア。逃げ馬三頭にマッドクールがずらりと前に並んだこともあって、クレアとしては早めに外側に出して前が塞がる状態を避けたかったにも関わらず、バックストレッチから3コーナーに掛けてはママコチャ川田が外から強烈に寄せてきて外に出させてくれない。
外回りコースと内回りコースの合流点となる直線部分でポーンとクレアをモズメイメイの後ろに弾き飛ばしてスルスルと前に行ってしまうママコチャ川田。この時点で浜中くん一手後手に回らされてるんですよね。おまけに、そのママコチャが居た位置に今度はメイケイエールが入ってくる。4コーナーで再びクレアを締めて外に出させない。4コーナーでのこの二頭を見ると激しくせめぎ合っているのが良く見える。
以前はメイケイエールをコントロールしようとするのに精一杯でそれ以外何にも手が回らなかった事を考えると、メイケイエールにこれだけの仕事させてる池添さん、よくまあここまで制御できるようにしましたわ。
メイメイはそろそろ限界で落ちてくる兆候を見せはじめ、内はまだジャスパー、スパーダ、マッドクールがひしめいていて、ここを縫って前に強引にひねり出すほどのパワーや器用さはクレアには無い。おまけにママコチャもメイメイが下がりだした位置にスルッと入りましたからね。
もうクレアとしては下がってくるメイメイを避けつつメイケイエールの押して押して隙間をこじ開けるしかない。空いた途端にねじ込んで前を開けたと見るやゴーサイン。ここで一気に加速しだすナムラクレアはもう流石の馬なんですけれど、この時点で既にママコチャは2馬身以上先行。この差があまりに決定的でした。
内側にはジッと脚をためていたマッドクール。ジャスパーもほぼベストな競馬してましたね。この3頭は会心の競馬だったでしょう。川田はなー、こいつほんとに上手いよなあ。スタートからゴールまで他馬の位置取り考えながらほぼ全体をコントロールしてプラン通りにゴールまで馬を持ってってる。
マッドクールの坂井くんも悔しかっただろうな、これ。あと一歩。思う通りに競馬出来たと思うんだけれど、本当にあと一歩。このゴール板際の強さは経験なんでしょうかね。この日の前のレースでも田口寛太くん相手に川田ってば完全に躱されたと思ったのにゴール板で丁度鼻先前に出してやがったしなあ。
ナムラクレアは猛追してジャスパーは躱したものの、ママコチャとマッドクールの勝負には割って入れず。これは浜中くん、悔しいわ。でもじゃあどうしたら勝ててたのか、と言われるとわからん。最内引き当ててしまった時点でやれることは少なかったしなあ。難しい、G1はほんと難しい。

勝ったママコチャは、川田テン乗りなんですよね。正直、この子はG1取るレベルだと全然思っていなかったんですよね。堅実だけれど下積み長く叩き上げ、まだようやく重賞で勝ち負けできるようになったくらいだと。
ただ前回の北九州記念で本格化とスプリンターの適性が垣間見えたことで、この大舞台での主役候補に駆け上がってきたわけですけれど、その一発目で勝利に届くとはほんと思ってなかったなあ。重賞初制覇がG1勝利となりました。

姉のソダシが妹ママコチャのG1勝利の報が届いたあと、突然ですが引退を発表。年末のマイルCSや香港を待たずして現役を退くことになりました。理由が脚部不安だそうですから年齢も年齢でどうせ今年一杯だったでしょうし、これは仕方ない納得の判断でしたが、妹の戴冠と同時というのは後は任せた、というバトンを渡すような形での退場で、なんか感慨深いですねえ。

ママコチャ1着、2着にマッドクール。3着にナムラクレア。4着が粘ったジャスパークローネ。んで5着にはメイケイエールが入ってます。エールちゃんも頑張った。やっぱり飛びの大きさは短距離、それに中山という舞台あんまり合わないと思うんだけれど、それでもこの位置だもんなあ。
この子にもなんとかG1の美酒を味わってほしいんだけれど、エールちゃんもいい歳になってきたからなあ。
今回はスパーダがあんまりジャスパーと競り合いを仕掛けずに流れが落ち着いてしまった事もあり、後方からの追い込み組はちょっと勝負になりませんでした。差し筆頭のアグリもこれは無理でしたね、7着。
往年の王者ピクシーナイトは香港での落馬事故に巻き込まれて以降、未だ精彩を欠いたまま。精神面の問題はやっぱり難しいんでしょうかね。











2023年 凱旋門賞 G1  


パリロンシャン競馬場(フランス)3歳以上 牡・牝 2,400メートル(芝・右)


ふおおおお!! スルーセブンシーズ四着ぅぅ! いや、4着だったけれど、これ近年で一番ワクワクドキドキさせられたゴール板前でしたよ。

今年は参戦馬が牝5歳のスルーセブンシーズただ一頭。唯一の重賞勝利が中山牝馬S(G3)と、お世辞にも日本の競馬界のトップホースとは言えない馬でした。
クラシックはオークスが9着(9番人気)。秋華賞が11着(7番人気)と目立った成績はあげられず、4歳時は3勝クラスをウロウロ。5歳になってようやく3勝クラスを勝ち、続いて中山牝馬ステークスで重賞初制覇というG1戦線にようやく参戦の資格をもぎ取った、というくらいの日本には何十頭もいる馬の一頭に過ぎませんでした。
勝った中山牝馬Sも正直強い馬全然居ないレースでしたからね。
ところが、彼女が一躍脚光を浴びることになったのが、次の宝塚記念。ここでドバイで世界最強と言ってもいい走りを見せこの宝塚記念でもその強さを証明するような勝利を飾ったイクイノックスを相手に、唯一クビ差まで迫る勢いの差し脚を見せたのがスルーセブンシーズだったのです。

とはいえその後、いきなりの凱旋門賞参戦プランをぶちあげたスルーセブンシーズ陣営には戸惑いを隠せなかったのも事実です。幾らイクイノックス相手に好走したと言ってもそれ以外に実績らしい実績を残していない中で、日本馬がことごとく返り討ちにあっている凱旋門賞を走るのはさすがに無謀がすぎるんじゃないかと。
しかし、今年に関しては凱旋門賞に参戦する日本の馬が唯一彼女だけだったこと。逆に陣営も日本の看板を背負うようなプレッシャーもなく走れるだろう事。日本の馬場での実績が通用しないロンシャン競馬場では、むしろ変に実績がある馬よりも彼女みたいなのがヒョイッと勝ってしまう事だってあるんじゃないか、なんて気軽な期待が凱旋門賞本番が迫るに連れて盛り上がってきたんですよね。
負けて元々、思いっきりやんなしゃいってなもんで。
何より彼女スルーセブンシーズは、海外という舞台で無類の強さを誇るステイゴールド系。凱旋門賞に一番近づいた馬であるオルフェーブルの小さなお兄ちゃんドリームジャーニーの子である。
一発やらかしてくれても全然不思議じゃない気配はあったんですよね。

今年のロンシャンは折からの快晴もあって久々の良馬場の凱旋門賞となりました。最近は雨ばっかりでズブズブの馬場ばっかりでしたからね。これだけ良い条件で走れたの久々だったんじゃないですか。
そんな中、スタートしたスルーセブンシーズはいつもどおりの後方待機。鞍上ルメールはロンシャンだからといつもと戦法を変えることなくいつも通りのやり方でこのレースに挑んだのでした。
とはいえ馬への当たりが日本などよりよほど強く、プレッシャーをガンガンかけてくる海外である。ほぼ最後方で内ラチ沿い押し込まれたスルーセブンシーズは、これ前どん詰まりだし厳しいだろうなあ、という道中でありました。
実際、この位置取りは最終コーナーを回ってフォルスストレートに差し掛かっても変わらずとうとう直線に入っても抜け出せず。ああ、今年は一番うしろの方をぐるっと付いて回ってくるので終わる凱旋門賞かー、と完全にあきらめムードになったその時でした。
馬群がバラけた残り300メートル地点あたりで、突然スルーセブンシーズの赤い帽子が最後方あがりからグググっと周囲のスピードとは全然違う勢いで前へと動き出し、残り200メートル地点あたりから馬群を縫うようにして一気に差し脚爆発。周囲を置き去りにして先頭争いの尻尾に食らいついていったのである。
とはいえ、一足先に集団から抜け出してゴール前の叩きあいに入っていた二頭エースインパクトとウエストオーバーに追いつくには少々遅きに失していて、大外ぶん回してぶっ飛んできたオネストも居て、ゴール板を通過した時は4着。とはいえ、クビ差縋ってきたハーツクライ産駒にして英セントレジャーを勝って緊急参戦してきたコンテニュアスより後ろは馬群けっこう離してましたから、善戦以上に強さを見せてくれた4着でした。

いやでもマジで、凱旋門賞で日本の馬があんな後方から差してきたの、初めてみたかもしれない。
これまで上位に入った馬たちってだいたいフォルスストレートでは先頭集団にいて食らいついていくか、早め先頭に立って後続の追撃を凌ごうとしていたか、でしたからね。
早め前につく、が凱旋門賞で好走する鉄則みたいなものがあり、ロンシャンの深い芝では後ろからぶっ刺すようなキレ味は発揮できない、というのが当たり前みたいになってましたから。実際、後方待機した馬たちは見せ場らしい見せ場もなく大敗していたのが常ですから。
そんな中で、あれだけ最後方に位置して、直線に入ってもまだ後ろにいたのに残り僅かとなってからものすごい脚で突っ込んできたスルーセブンシーズ。結果4着と言えど、今までにないドキドキした興奮を味わわせてくれましたよ。

スルーセブンシーズでこれだけ好走出来てたんだから、イクイノックスやドウデュースが参戦していたらもっとイイ結果が見られたかもしれない、なんて事を言う人も居てるみたいですけれど、それはちょっとこのスルーセブンシーズを見縊りすぎてるんじゃなかろうか。
この娘、ものすごい名牝になるんじゃない? 現時点で、もうG3勝ち馬ってな格じゃないでしょう。
日本現役最強馬イクイノックスにクビ差迫ったというのはフロックでもなんでもない。凱旋門賞で後方からぶっ刺して4着食いついた馬だよ。強いよ、この娘。文句なしに強い。
日本に帰ってきたとき、果たしてどれほどの走りを見せてくれるのか、めちゃくちゃ楽しみなんですけど!?
凱旋門賞を走ったことで本来の走りができなくなった馬、というのも昨今珍しくないのですけれど、スルーセブンシーズはあれだけイイ走り見せたんだからそれに該当しないと思いたい。
いやあ、あわよくば勝ちもあるかも、なんて妄想してましたけどさ。勝てなかったにしても、なんか思ってた以上に地に足がついた強い走りを見せてもらって期待を上回ってくれたんじゃないでしょうか。負けたとは言え、なんかすごく満足感のある今年の凱旋門賞でした。









第59回農林水産省賞典 新潟記念 G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) ハンデ 新潟競馬場2,000メートル(芝・左 外)

来週から阪神中山での開催がはじまるので、実質夏競馬も今週で終了。そのトリを飾る新潟記念が今年もやってきました。

1番人気は4歳牝馬ながら未だ5戦。大事に大事に使われてきた名馬の血統サリエラ。 府中牝馬Sを勝ちG1でも2着二回。クロノジェネシスやラッキーライラックとがっぷり四つで戦った名牝サラキアや、朝日杯FSで2歳チャンピオンとなり、皐月ダービー2着。毎日王冠連覇、とG1の常連として名を馳せたサリオスの妹である。当馬もまだ重賞勝ちこそ無いものの2着2回といつでも取れるどこからでも飛んでくる脚の持ち主。ここは一番人気も順当だったでしょう。
ただ入ったのが最内枠1番。新潟競馬場最終週ということでやっぱり外目の馬場が有利という所で内側を引いたのがどう出るのか。

2番人気はダービーにて強烈な差脚で印象を焼き付けたノッキングポイント3歳牡馬。前有利の競馬の中でこの馬が一番すごい足を使っていたので記憶に残ってたんですよね。秋からも注目スべき馬としてチェックは入れていたのですが、ここを始動レースとしてきましたか。

あとは前走宝塚記念6着からのプラダリア。近走での実績で言えばこの馬が一番でしょう。人気もノッキングポイントと同じ5.0倍で同率2番人気。

4番人気は丸一年ぶりの函館記念で4着と健闘したマイネルウィルトス。元々叩いて良くなる馬だけに2走目となる今回のほうがより調子もあがってくるんじゃないでしょうか。

あとは前走目黒記念6着のバラジ。関ケ原Sを快勝して絶好調のファユエン。去年の新潟記念の2着馬で8歳ながらも壮健なユーキャンスマイルなんかが並んでおりました。


レースは松岡騎手のフラーズダルムが軽快に逃げて平均ペースの1.00.6で1000メートルを通過。その後もこのフラーズダルムが緩むことなく飛ばし続けたものだから、これが結構消耗戦の様相を呈してしまい、先行勢がもろに壊滅。フラーズダルム自身はゴール前で後続勢に捕まってしまったものの、ほかの先頭集団が軒並み遅れてしまった中で6着に残ったのは大したものなんじゃないだろうか。
ちなみにこの手の厳しいレースを前走ダービーで経験していたのがノッキングポイントでした。外から伸びてくる馬たちを逆に突き放す形で、1完歩ずつじわりじわりと後ろを離していく、地力を感じさせる走りで見事に勝利。大きく引き離したわけじゃないけれど、力の差を見せつけてくれるような勝ち方でした。古馬相手にこういう勝ち方されると、秋は期待してしまいますね。次回は中距離路線かそれとも菊花賞かどっちに向かうんだろう。
鞍上の北村宏司騎手は先週の新潟2歳Sに続いて連続で重賞勝利。近年は大きな怪我が続いて満足に走れていなかったですけれど、今年は勝ち星も積み重ねて行って久々に重賞もゲット。このまま頑張っていってほしいですね。

2着には、大外を後方から撫できってぶっ飛んできたユーキャンスマイルが入線。一頭だけ違う脚色で飛んできやがった。8歳とは思えない切れ味。19年の覇者であり、去年も2着とほんとこのレースに関しての強さは何なんだろう。古老健在を示した一戦でした。

3着には最内を掬うようにして伸びてきたインプレス。スタートで出遅れてそれ以降どこを走っていたのかまるで目に入らなかったのが、いつの間にか最内に滑り込んできていてスルリスルリと前に滑り込んできたんですよね。ゴール板直前になって、なんか内にもう一頭いる!? となって良くみたら8番インプレス。10番人気ですよ。何気にユーキャンスマイルよりも後ろから上がり最速で駆け込んできてるんですよね。思わぬ伏兵でありました。菅原ジョッキーも出遅れても焦らずじっくり馬を進めて、上手いこと内に滑り込ませたもんです。


人気のサリエラは伸びてきてはいるんですが、ピリッとした手応えがなく7着。
プラダリアは4着。まだまだ調整過程といった感じだったので、本番は涼しくなってからでしょう。ってか放牧先で夏バテしてたんか。最近はトレセンの方がクーラー効いててイイのかしら。


第18回キーンランドカップ G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 別定 札幌競馬場1,200メートル(芝・右)

札幌競馬場は雨。8レース後、あまりに豪雨の為に一時パドックからも馬が退避して9レースの発走時間がずれ込む事態に。雷も落ちてたみたいですから、安全を考慮してみたい。
豪雨で発走時刻が変更されるのはさすがに珍しいと思う、記憶にないなあ。

さて、サマースプリントシリーズも今回で第五戦目。なんですけど、この時点でCBC賞と北九州記念を勝ったジャスパークローネがポイント的に突き抜けちゃってるので、あとキミワクイーンがここを勝って最終のセントウルSでも2ポイント以上ゲットしない限りはジャスパーの優勝確定だったのか。
……いや、ジャスパークローネがセントウルSに出れば、と思ったら次走予定はスプリンターズSの模様。いずれにしても、ほぼジャスパーの勝確だわなあ、これ。

レースは夏競馬を激走してきた組と、秋に向けての初戦という馬たちの混合メンバー。
後者は特に短距離界のトップランナーたちが集まっており、1番人気のナムラクレア。高松宮記念の覇者ナランフレグ。ウインマーベルやゾンニッヒといった面々が並ぶ。
一応サマースプリントシリーズの第一戦だけれど、函館スプリントステークス参戦馬もこれ6月11日だからこれ出て休養していた馬はほぼ夏はおやすみでいいんですよね。
キミワクイーン、ジュビリーヘッド、トウシンマカオが函館SS組ですな。
夏競馬で実績積み上げてきたのがシュバルツカイザー、シナモンスティック、レッドベルオーブあたり。
とはいえ、やはりG1戦線で人気をしているナムラクレアが堂々の筆頭人気。
実際の競馬も、ナムラクレアだけちょっと別格と言っていい競馬を見せてくれました。元々雨の馬場でも諸共しないクレアちゃんですけれど、逃げたシナモンスティックが殆ど脚緩めないまま馬場状態のわりに流れた短距離レースで、皆が内を避けて外を回るさらにその大外をぶん回してゴール前できっちりシナモンスティックを1馬身抜き去っての完勝。
これはもう貫禄勝ちでしたね。秋は今度こそG1戴冠成就してほしいものです。絶対実力はあるはずですから。
キミワクイーンとナランフレグは展開上外に持ち出すのも難しかったでしょうし、敢えて勇気を持って最内突いたのは悪くなかったんでしょうけど、流石に馬場が悪すぎたかなあ。外とは伸びが全然違ってきてしまいましたね。
2着のシナモンスティックはまさに展開と馬場がマッチしたという感じで。3着のトウシンマカオは馬場が良ければクレアと勝ち負けまで行けたかもしれないでしょうけれど。
4着のシュバルツカイザーもこれなら重賞で戦っていけそう。出来れば、シナモンスティック躱すくらいまでは行ってほしかったが。
ゾンニッヒも10着と精彩を欠く。これも馬場が合わなかったかなあ。




今日はワールドオールスタージョッキーズが開催されて、他国のいろんな騎手が来日していて華やかな一日でした。海外の女性騎手も何人か参戦して勝ち星もあげてらっしゃいましたしね。
You Tubeにてジョッキーカメラがまた大量にあがっておりますね。




第59回札幌記念 G2 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) 定量 札幌競馬場2,000メートル(芝・右)

夏競馬ながら秋に向けて早めに始動する組が参戦することで、G1級の馬たちが多く出走することからスーパーG2とも呼ばれる札幌記念。

今年も前年の覇者にして大阪杯を制した金色のスピードスター・ジャックドールを筆頭に、
香港ヴァーズを制した名牝ウインマリリン。
チャレンジCを連覇した中距離戦線の雄ソーヴァリアント。
千夜一夜物語の王の名を冠するダービー馬シャフリヤール。
最強世代の一角を形成しG1で常に掲示板を外さないダノンベルーガ。
前走香港はクイーンエリザベス2世Cであの香港最強ロマンチックウォリアーと叩きあったプログノーシス

他にもG1の常連馬たちがズラリズラリ。ウインマイティーにマテンロウレオ、アフリカンゴールドのベテランたちに、現在クラシック戦線を戦っているトップナイフなどなど。
え? G1走った経験ないのヤマニンサルバムだけじゃない?
という豪華メンバーが揃った札幌記念。
今回は折からの雨もあり、レースのときは雨は止んでいたものの馬場は稍重。やや荒れ気味の柔らかめの馬場になっていたようです。
こうなると軽快に飛ばすタイプの馬たちにはやや苦しい馬場状態になってましたか。これは個々の馬の得意不得意が大きいんですけどね。

ポンと弾けるように飛び出したのが大外枠のユニコーンライオン。続いてアフリカンゴールドとこの2頭が逃げるのは予定通りと言った感じで。ジャックドールもいいスタートだったのですが、前へ前へと押し出す二頭には付き合わずに4番手に控える形に。
1000メートル通過がちょうど一分くらいだったので平均ペース。ただウインマリリンを加えた前3頭が随分と間をあけて先行していたので、後方集団はスロー気味だったのだろう。
ただこの1000メートルあたりからジワリと後方集団がスピードをあげる。全体的にロングスパートに入ったようだ。逃げるユニコとアフゴ、そしてマリリンは早めに一杯になり直線入る前に息切れ。ジャックドールもいつもみたいなスピード感が全く無くどうにも走りにくそうにしたまま馬群に包まれていく。
早めに動いたのが、内側からトップナイフ。すでに4角に入る所で先頭に踊りでている。これは先頭集団の失速もあったんだろうけれど、かなり早い進出。ただ、この馬場と展開では鞍上の横山和生の好判断だった。事実、トップナイフはラチ沿いの経済コースを進み、直線までに距離を稼ぎ、そのお釣りを落とすこと無く2着に駆け込んでいる。
2歳G1の頃から活躍してホープフル2着など実績をあげてきたトップナイフだけれど、当初から成長の余録があまりないんじゃないかと言われて、実際皐月賞・ダービーでは大きな壁に跳ね返されてしまったトップナイフだけれど、まだまだこんなもんじゃない、こんな所で終わらないという意気を見せてくれる古馬重賞、それも一線級の集った中での堂々の2着でありました。まだ重賞勝ってないのよね、2着ばかりで。なんとか一本重賞取ってG1にも勝ち負けで勝負して欲しいです。

んで、一番どぎついパフォーマンスを見せたのが、川田鞍上のプログノーシス。一頭、桁違いの手応えでユニコ、アフゴ、マリリンの間をススっとくぐり抜けて先を行くトップナイフを捕まえに掛かるプログノーシスの競馬は、圧巻でありました。
これは強い。3歳のときはクラシックには関係のない地回り生活でしたけれど、ずっと1番人気を続けていた期待馬でもありました。古馬になっての初戦の金鯱賞で重賞初勝利をあげたことで覚醒って感じですねえ。トップナイフとは4馬身。3着のソーヴァリアントとは7馬身ぶっ千切っての勝利。これはもう完勝と言って過言じゃないでしょう。秋の中距離戦線の主役の一角として名のりをあげてきましたよ。
3着にはルメール騎乗のソーヴァリアント。4着にはダノンベルーガ。ベルーガは掲示板は絶対外さんねえ。5着には短い最後の直線だけで後方からぶっ飛んできたヒシイグアス。本調子からは程遠い状態みたいだったんだけれど、走らせるときっちり脚使ってきてくれる馬です。イグアスもなんとか馬場状態とか馬の調子とか全力で出せるレースに巡り合ってほしいものですけれど。
ジャックドールはそのあとの6着。走り方からして、なんかモッサリとしていていつものジャックドールじゃありませんでした。
まあ、全体見ても上がり最速が勝ったプログノーシスの36.0ですからね。軒並み37秒から40秒掛かっているのを見ても相当に足元キツいレースだったと思われます。
逃げも追い込みも壊滅。1000メートルあたりから早めにロングスパートして先頭に取り付き、耐久出来た馬が上に残ったって感じですね。
シャフリヤールもいい位置つけていたのですが、肝心の後半から伸びずに11着とあまりにもらしくなくてどうした、と思っていたらどうやら喉に異常を発生していたようで。喉頭蓋エントラップメントって聞いたこと無いなあ、と思ってたらいわゆる喉鳴りとか喘鳴症と呼ばれるものだそうで。
手術となるそうですけれど、軽いものならすぐに再始動できるみたいですので秋以降もまだ絶望視しなくても済むかも。





第58回テレビ西日本賞北九州記念 G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) ハンデ 小倉競馬場1,200メートル(芝・右)

夏のスプリント決定戦。一昨年のヨカヨカは有名ですよね。熊本産馬初の重賞勝利ということで。
その後すぐに怪我で引退となってしまった無念さも含めて。

さて、今年も実力伯仲で人気は混沌。一番人気のママコチャで最終的に4.3倍。締め切り近くまでずっと5倍近辺でウロウロしていたくらいで。
以下4番人気まで一桁台。最低人気のレジェーロで89.0倍だから割れに割れてました。

一番人気のママコチャはあのソダシの全妹。白くないんですけどね。普通の鹿毛です。
また姉ほど華麗な戦績を残してもいないのですけれど、なかなか固く複勝外さないですし前走でリステッドを勝ってますから叩き上げ、という感じです。
今回は初めて1200のスプリント戦に挑むことになりました。距離短縮の方が良いという判断みたいですね。気性はお母さんのブチコ譲りで相当荒いみたいなので。

2番人気はモズメイメイ。前走の葵ステークス(G3)でとんでもないロケットスタートを見えてそのまま逃げ切った事でかなり話題を呼びました。実際、あの映像見たらひっくり返りますよ。
まあ流石にあれほどのスタートを再現できるかは相当難しいと思うのですが、それでもスタートした瞬間で1馬身は突き放すようなダッシュは武器として極めて有効です。展開それ自体が変わってきますしね。
とはいえ、今回は枠番が一番大外。調子も前走ほどあがってはきていなかったみたいで、ハンデも牝馬3歳で54キロは結構厳しかったんじゃないでしょうか。

3番人気はデュガ。2歳の頃は随分と話題にもあがった馬ですけれどその後は長く低迷していたのですが、今年古馬になってからポンポンと2連勝して3勝クラスを勝ち上がり才能を開花させはじめた馬です。

以下4番人気が小倉2歳S(G3)を勝ってここが今年初戦となる三歳馬ロンドンプラン。
5番人気が前走CBC賞2着のサンキューユウガ。
6番人気がCBC賞を見事に逃げ切ったジャスパークローネ。

……? なんで勝ったジャスパークローネの方が人気が下だったんだ? というか、なんでジャスパーこんな6番人気だったんだ? CBC賞から勢いついてて1、2番人気争ってても不思議ではなさそうだったのに。前走フロック扱いだったんだろうか。

レースの方はやはりモズメイメイ、あのロケットスタートは再現ならず。まあ決して悪くはなかったんですが、それよりもジャスパークローネのダッシュが素晴らしかった。一瞬でトップスピードに駆け上がり、伸び伸びとしたフォームで先頭を掴んで主導権ゲット。
前半32.8で快速を飛ばしながら後半もまったくスピードを落とさず。これはたまらず先頭集団を形成していたスティクスやテイエムスパーダ、モズメイメイが耐えきれずに直線で息絶え、軒並みすり潰されました。
さすがにゴールまでジャスパーもスピード落ちましたけれど、残り200で後続をだいぶ突き放していましたから余裕がありました。後半も34.4で纏められたらね。追い込み勢も前半あれだけ飛ばしたら上がりの脚、そこまで速くは出せないです。
ママコチャがさすがの脚でゴール前寄せてきましたけれど、届かず2着。
ジャスパークローネはまたも逃げ切りで重賞連勝。団野くん、お見事でした。
3着には1枠1番という枠番を活かして前めでラチ沿いにつけてタイミング良くしかけた坂井瑠星騎手のストーンリッジが9番手ながらも3着に入りました。人気なかったですけれど、なかなか力強い脚で追いついてきましたし、いい馬なんじゃないでしょうか。

デュガは16着といい所なし。前半これだけハイペースながら前が止まらないと、最後方近くだと苦しいですね。上がり時計も34.1と出ていませんでしたし。


第23回アイビスサマーダッシュ G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) 別定 新潟競馬場1,000メートル(芝・直)


1  スワーヴシャルル  牡7  田辺 裕信 78.8(17番人気)
2  ロードベイリーフ   牡6  西村 淳也 48.6(12番人気)
3  オールアットワンス 牝5  石川 裕紀人 39.2(9番人気)
4  ロサロッサーナ   牝4  津村 明秀 54.3(13番人気)
5  バンデルオーラ   牡4  幸 英明 170.0(18番人気)
6  ジャングロ      牡4  戸崎 圭太 6.2(4番人気)
7  チェアリングソング 牡6  藤田 菜七子 56.6(14番人気)
8  ライオンボス    牡8   大野 拓弥 74.4(16番人気)
9  サトノファビュラス 牝6  丸田 恭介 40.8(11番人気)
10 トキメキ       牝6  松岡 正海 9.7(6番人気)
11 メディーヴァル   牡5  今村 聖奈 39.9(10番人気)
12 ヤマトコウセイ   牝4  小林 脩斗 63.4(15番人気)
13 ヴァガボンド     牡5  岩田 望来 14.5(7番人気)
14 スティクス      牝5  坂井 瑠星 6.1(3番人気)
15 マウンテンムスメ  牝5  柴田 善臣 31.2(8番人気)
16 ファイアダンサー  牝5  武藤 雅 3.9(1番人気)
17 シンシティ      牝6  田中 健 5.9(2番人気)
18 レジェーロ      牝6  団野 大成 7.9(5番人気)


もしかしたら、札幌記念を押しのけて夏の競馬で一番有名かつ人気のレースになってるかもしれない、1000メートル直線の馬場を真っ直ぐに走りきる名物レース、アイビスサマーダッシュ。
今年もやってきました。
もう周知となってますけれど、この直線レースはなんでか外ラチ沿いに走る馬が好走するので、自然と外ラチに近い外枠の馬が人気となります。
いやこれ、ほんとなんでなんでしょうね。開催後半ならともかく、このアイビスの日程は新潟競馬の開幕週。まだ内ラチ沿いは全然荒れていないはずなんですけれど、なんでか外が伸びるのである。
とはいえ、敢えてそれでも内ラチ沿いを行くという戦法を一昨年の同レースでバカラクイーン騎乗の菅原くんが開拓したので、それ以降一定の内枠に入った馬がそのまま距離ロスしてまで斜めに走って外に行くよりもまっすぐ内側で勝負、というパターンも出てきたので、それぞれの駆け引きが垣間見えてくるんですね。

今回、その敢えて内ラチ沿いを選んだのは4番ロサロッサーナ一頭だけでした。これも難しい所で、馬によっては一頭で気持ちよく走る馬も居れば、一頭だけだと競り合いにならずに気を抜いてしまう馬もいるんですよね。ロッサーナはどうだったんでしょう。残り200メートルくらいまではテレビカメラの角度の関係で位置の把握難しかったのですけれど、結構先頭近くを走っていたと思うのですが、終いで失速してしまいました。残念。

さて、今回一番人気だったのは16番ファイアダンサー。これまで1000メートルで幾度も好走続けてたのですが、これらのレース全部内枠というアンラッキーだったんですね。にも関わらず掲示板に乗るくらいの走りを見せ、前哨戦となる韋駄天Sでは2着に入る力走。そんな馬が待望の大外枠に入ったのですから、こんなん勝ったも同然だぜー。なんてコメントする解説者もいらっしゃったようで。
ところが……スタートから行き足がつかず。ってか、全然走ってないぞファイアダンサー!?
まるで集団についていけずに後方ぽつん。いやほんとどうした!? 完走はしたものの、最下位。怪我でもしてなきゃいいのですけれど。

レースの方は3番という内枠に入っていた一昨年のこのレースの勝者オールアットワンスが、これは鞍上の石川くんの好騎乗。ってか会心の騎乗でしたね。内から一気に外ラチ沿いまで切り込むのはまあ内に入っちゃった人ならみんな考えるんでしょうけれど、みんなが外ラチ沿いにギューギューに固まっていくごちゃついた中でスッとラチ沿いまで持っていく馬の操作。そこからじっくりとラチ沿いで前を伺い、馬群に隙間が出来たのを見計らって突っ込ませる。
前を走っていたトキメキがけっこうフラフラしていて進路を塞がれかけてるんですが、加速を削がないようにうまいことスイスイとオールアットワンスを促してトキメキ躱してるんですよね。
騎乗予定だった香港のホー騎手が負傷乗り替わりで、一昨年ぶりに戻ってきた手綱で見事にもう一回アイビスSDを勝ってみせた石川くん。今回はほんとお見事でした。

2着はトキメキ。勝ったと思ったところで、残りあとちょいでいきなり後ろについてきていたオールアットワンスに躱されたんですから、これは悔しかろう。
3着はこれまた内枠2番のロードベイリーフ。これも上の西村くんが腹決めて一気に内枠まで持っていったのですが、息をついたところで前にオールアットワンスに入られて、残り400で前がギューッと詰まってきたのを見て、その位置を見切って内側に進路を取ったんですね。その判断はその瞬間では適切だったんでしょうけれど、内に進路を取った途端に一度固まった外ラチ沿いの集団が固まりすぎてバラけたのと、さらに内側にいた馬たちが外に寄ってきたのもあって、抜け出す隙間がなくなって壁が出来ちゃったんですよね。それでも、強引に押しのけ捌いて進路を確保したものの、このワンテンポがけっこう痛かった。
とはいえ、外に残ってても進路があったかというと、どうだろう。オールアットワンスの後ろはあれちょっとついていけないだろうし。やれるだけの事はやって、いい脚見せてくれたんじゃないでしょうか。とはいえ、トキメキは躱したかっただろうなあ。ロードベイリーフも、去年の3着馬。それからのレースはなかなかイイところなかったのですが、このアイビスも一度来た馬は無視できないレースですねえ。



第71回北海道新聞杯クイーンステークス G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)牝(特指) 別定 札幌競馬場1,800メートル(芝・右)


1  コスタボニータ  7.8(4番人気) 牝4 55.0kg  松山 弘平
2  ウインピクシス  17.5(9番人気) 牝4 55.0kg  横山 武史
3  ライトクオンタム 7.4(3番人気) 牝3 52.0kg  武 豊
4  ルビーカサブランカ  6.4(2番人気) 牝6 55.0kg  C.ルメール
5  サトノセシル   9.0(6番人気) 牝7 55.0kg  佐々木 大輔
6  ローゼライト   103.0(14番人気) 牝5 55.0kg  鮫島 克駿
7  ドゥーラ   4.0(1番人気) 牝3 51.0kg  斎藤 新
8  キタウイング   20.8(10番人気) 牝3 52.0kg  江田 照男
9  グランスラムアスク  33.6(12番人気) 牝4 55.0kg  古川 奈穂
10 イズジョーノキセキ  17.4(8番人気) 牝6 57.0kg  岩田 康誠
11 ジネストラ   8.9(5番人気) 牝5 55.0kg  三浦 皇成
12 ミスニューヨーク  9.5(7番人気) 牝6 56.0kg  M.デムーロ
13 ビジン    48.5(13番人気) 牝4 55.0kg  藤岡 佑介
14 トーセンローリエ  27.2(11番人気) 牝3 51.0kg  吉田 隼人


夏の女王決定戦。7月末の夏真っ盛りの時期にもかかわらず、結構良いメンバーが揃った。
特に3歳の面々。ライトクオンタム、ドゥーラ、キタウイング、トーセンローリエはクラシックでも活躍した面々。とはいえ、本番で良い成績を残せなかったからこそ、夏のここで賞金加算のために出張ってきているんだけれど。
その中でもドゥーラは唯一オークスで3着という優良な成績を残しており、いやなんでここで出走したんだろうと思わないでもないのだが、斤量51キロはこの馬の実力からすると美味しいものでありました。キタウイングの方が重いんだ。
人気が3歳の実績馬2頭に集まる中で、割って入ったのが先々週に函館記念で2着に入ったルビーカサブランカ。中一週ってよっぽど前走の消耗が少なかったんだろうか。

レースはライトクオンタムが飛び出し引っ張る中で、中団後方に位置づけてじっくりと脚を貯めたドゥーラが4コーナーでまくりあげて、そのまま外から押し切っての力強い勝利。
4角で一頭だけ別格の手応えであがっていく迫力はオークス3着で素質を開花させたドゥーラの本格覚醒を思わせるものでした。直線も最後までびっしり伸びましたしね。
これは秋も楽しみ。
ライトクオンタムは決してペース速くない平均くらいの配分で逃げながら、あそこまで脚が途切れてしまうとは。ちょっと心配ですね。
キタウイングも今までで一番じゃないかというくらいの出来栄えだったにも関わらず、上がっていくドゥーラを追いかけずに待機しちゃったのはなんでなんだろう。札幌で最後の直線だけに掛けられるほどの脚はなかろうに。ついていけなかったのならともかく。

2着にはウインピクシス。3着にはコスタボニータと内ラチ沿いで虎視眈々と先頭を伺った二頭が抜けましたね。このあたりは松山、横山武史の両騎手らしい手綱さばきでした。
ルビーカサブランカも頑張ったのですが4着まで。上がりは良かったんですけどね。仕掛けのタイミングがちょい遅かったか。
斎藤くんはこれが今年の初重賞。気合入った乗りっぷりでしたよ!
ドゥーラの鞍上を取り返してオークス3着に続いて見事結果残しました。なかなか重賞勝ち馬に乗れる機会はつかめないですからね。もう離さないで頑張って欲しいものです。





第59回七夕賞 G3 レース回顧  

3歳以上 オープン (国際)(特指) ハンデ 福島競馬場2,000メートル(芝・右)


1 エヒト      6.1(4番人気) 牡6   田中 勝春
2 ホウオウエミーズ  50.7(13番人気) 牝6 丸田 恭介
3 バトルボーン   4.7(1番人気)  牡4 津村 明秀
4 ククナ      20.7(9番人気) 牝5 石川 裕紀人
5 カレンルシェルブル  14.0(6番人気) 牡5 斎藤 新
6 サンレイポケット  23.5(11番人気) 牡8 M.デムーロ
7 トーラスジェミニ  194.8(15番人気) 牡7 木幡 育也
8 ガロアクリーク  16.1(7番人気) 牡6 永野 猛蔵
9 レッドランメルト  27.2(12番人気) 牡4 田辺 裕信
10 グランオフィシエ  21.6(10番人気) 牡5 戸崎 圭太
11 フェーングロッテン  5.7(3番人気)  牡4 松若 風馬
12 ショウナンマグマ  94.3(14番人気)  牡4 菅原 明良
13 ヒンドゥタイムズ  16.6(8番人気)  せん7 団野 大成
14 テーオーソラネル  9.6(5番人気)  牡4 三浦 皇成
15 セイウンハーデス  5.2(2番人気)  牡4 幸 英明
16 シフルマン 217.3(16番人気)  牡7 大野 拓弥


1番人気は5戦4勝で重賞初挑戦となるバトルボーン。唯一の2着である新馬戦で勝ったのがダノンベルーガなんですよね。そこからポンポンと連勝して3勝クラスを勝ち抜けたものの、日経賞で始動するはずが鼻出血を起こしてしまい、結局前走から7ヶ月開けての復帰となってしまいました。
春のうちに重賞戦線で成績を残してG1に、と行きたいところだったのでしょうけれど。それだけに、ここは勝っておきたい所だったのですが、同じくらい負けられなかったのが2番人気のセイウンハーデス。
クラシック戦線ではもう一つレベル上の連中に太刀打ちできなかったものの、年明けて馬がパンと引き締まった感があって、今どんどんと勝てる雰囲気出てきてたんですよね。初重賞を狙った前走新潟大賞典では折り悪く雨で道悪の不良馬場。カラテの激走に後塵を拝したものの、後続とは8馬身ぶっ千切って見せたのですから、充実の一途が今なのでしょう。
去年の七夕賞勝馬エヒトや重賞連続連対中のピクシーナイトの半弟・フェーングロッテン、3連勝で一気にOPクラスまで駆け上がってきたテーオーソラネルなど強豪は揃っていますが、ここで初重賞は逃せなかったかと。

今回は前目で競馬をしたい馬が多く集まっていて、誰がハナを主張するか。フェーングロッテン、ショウナンマグマ、テーオーソラネル、シフルマン、そしてセイウンハーデスと逃げて勝ってきた馬は少なくなかったですからね。しかし番手に控えての競馬も出来るため明確な逃げ馬というのはいなかっただけに、今年に入って逃げで結果を残してきたフェーングロッテンが逃げるのでは、と思われていたのですが。
スタートと同時に明らかに行く気なしのフェーングロッテン。鞍上の松若くんは逃げるつもりだったみたいなのですが、馬が全然という感じで。
他馬もこれには戸惑ったようで、ならば自分がと前に出ようとする馬も出てこず、様子見しあううちに押し出される形でバトルボーンが先頭に立たされる結果に。
主導権握って逃げるんじゃなくての先頭は、まあろくなことになりません。案の定、これまで番手から前を伺う競馬を続けていたバトルボーンとしても、先頭での競馬は新馬戦以来。自分が目標にされてしまう形に。
また、先頭争いが激化して前が潰れる展開を期待できたところが、逆にスローペースとなり煽りを食ったのが追い込み勢。
結果としてベストの位置につけていたセイウンハーデスが、存分に力を発揮できる競馬になりましたね。幸さんとしても今日はやりたい競馬が出来たんじゃないでしょうか。
3コーナーに入ったところあたりからペースが加速。ここから直線に入るまでのペースアップで篩い落とされ、スピードについていけなかった馬、体力切れた馬がどんどんと脱落。先行勢からはセイウンハーデスとククナがもうベストの位置につけていました。その一段後ろから狙いをつけていたのがホウホウエミーズ丸田恭介。外からまくってきたレッドランメルト。4角での動きでだいたい上位陣の動きの良さが見て取れます。
番手につけていたテーオーソラネル。あのまま行けば勝ち負けなりそうだったんですけれど、直線入ってさあこれから、という所で手応えなくなっちゃいましたね。あそこでズルズル下がっちゃうのは重賞の壁かしら。10着惨敗。もう一回挑戦し直しですね。
逆に手応えバッチリで素晴らしい脚を伸ばしてきたのが、セイウンハーデス、ククナ、ホウホウエミーズ、レッドランメルトの4頭。ただレッドラメントは最初後方に位置していたのと3・4コーナー中間あたりからずっと脚使ってたのもあって届かず5着。ただ長く良い脚を最後まで使えてたのは好材料なんじゃないかと。
バトルボーンは踏ん張って4着。ちょい悔しい4着でしたね。
ククナとホウホウエミーズは人気薄だった分、思い切って競馬出来たのもあるでしょうけれど、二頭ともほぼほぼ思う通りにやれたんじゃないでしょうか。それでもきっちり1馬身ちょい離されて負けたのは、それだけセイウンハーデスとの現状での実力差でしょうか。
二頭とも惜しかったんだけどなあ。内外の馬場の伸びの差もあったかもしれないですね。

セイウンハーデスは強い勝ち方が出来て、これ以上無いステップアップのレースとなったかと。サマーチャンピオンシリーズにもっかい出るのかしら。それとも秋に向けて休養に入るのか。いずれにしても、今後を楽しみとさせてくれるレースでありました。



第28回プロキオンステークス G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 別定 中京競馬場1,400メートル(ダート・左)

1 ケイアイターコイズ  藤懸 貴志  65.8
2 ロイヤルパールス  中井 裕二  269.3
3 シャマル  坂井 瑠星  除外
4 ジレトール  松山 弘平  8.8
5 エルバリオ  西村 淳也  18.9
6 イフティファール  角田 大河  101.3
7 ドンフランキー  池添 謙一  4.8
8 ブルベアイリーデ   荻野 極  38.0
9 フルム  水口 優也  35.6
10 リメイク  川田 将雅  2.0
11 メイショウテンスイ  太宰 啓介  130.6
12 メイショウダジン  酒井 学  52.1
13 タガノビューティー  石橋 脩  5.2
14 アティード  菱田 裕二  321.2
15 オーヴァーネクサス  藤岡 康太  131.5
16 オメガレインボー  藤岡 佑介  13.6



人気はドバイ帰りのリメイク。海外帰り一戦目とはいえ、メンバーの中では唯一の重賞馬……他、重賞勝ってる馬いなかったですよね、今回。タガノビューティーはG1含む一線級で走ってますけれど、勝ち星はなかったはずですし。
そういう意味ではひどく手薄なメンバーではありました。ダート短距離重賞はけっこう貴重だと思うんですけど。ここを足がかりに上に登りたい、という馬も多かったのでしょう。
レースは予想通り、ドンフランキーがハナを切り、リメイクは先頭集団に取り付き、ベストポジションを維持。前半600メートル33.9は稍重にしてもダートとしては早い目のペースだったと思います。
リメイク鞍上の川田騎手は4コーナーで馬を促し、直線で先頭集団から抜け出して逃げるドンフランキーを捕まえにかかる。おおよそここまでは川田騎手の予定通りだったんじゃないでしょうか。理想的な展開でした。予想外は、ここでドンフランキーがまったく落ちてこなかったこと。ラップタイムを見る限り、タイム的には落ちているはずなんですけれど、なかなかドンフランキーとの差が縮まっていかない。この二頭以外の後続は置いてけぼりにされて距離が空いていくのを見たら、リメイクはちゃんと差し脚を伸ばしていたはずなのですが、ドンフランキー譲らず最後まで逃げ切ってしまいました。これは、勝ったドンフランキーが強かった、というべきか。リメイクとしては1200を超えた残り200メートル、さらに伸び切るだけの体力が残ってなかったとも言えるのか。海外帰りというのも理由としては少しはあったのかもしれません。ここで勝ちきれなかったのはちょっと痛いよなあ。
後続勢から追いついてこれる可能性のあったタガノビューティーは、異常歩様で競走中止。辛うじて実績あるオメガレインボーが意地見せて3着入りましたけれど、2着リメイクと6馬身差ですから。前の2頭との実力差は一目瞭然となったかと。



 

4月25日


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月24日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月22日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月20日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月19日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月18日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月17日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月15日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月14日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月12日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月10日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月9日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月8日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月7日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月6日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


4月5日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


4月4日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

4月2日

Amazon Kindle B☆W

4月1日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

3月29日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W



Categories
最新コメント

Archives
記事検索
タグ絞り込み検索