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翼の帰る処(下)4   

翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

【翼の帰る処(下)】 妹尾ゆふ子/ことき 幻狼ファンタジアノベルス

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これまで結構な数の本を読んできたと思うんですけど、この作品のヤエトほど、虚弱体質極まってる主人公はちょっとお目にかかった記憶がございませんヨ!
前篇もまあ、かなりの割合で熱出してぶっ倒れてましたけど、今回もまあ登場シーン中の八割くらいは、ぶっ倒れてたんじゃないかと。というか、動きまわってる時でも発熱してたり、フラフラで意識朦朧だったりと健康な状態のときってなかったんじゃないのかな。
いきなり冒頭、皇女からおまえちょっとその状態危なすぎるからあったかいところ行って療養してこい、と南方の王都の皇女とは同腹の兄貴である第三皇子のところに送り出されるのですが、極寒の北嶺から灼熱の熱地に移動したせいか、バテて余計に体調悪化させるヤエト殿。
皇女、こいつダメです。どこに行ってもなんだかんだ理由つけて身体壊しやがります(笑
とはいえ、皇女も本気で心配して信頼している第三皇子のところに送り出したんだろうけど、あんな蒸し暑そうな所じゃ療養にならんですよ。その上、皇子側からは何か探りにきた密偵じゃないのかと疑われて、半ば軟禁状態に置かれるヤエト殿。
まるで隠居だ、と喜んでるこの人の神経もいまいちわかりづらいのだけれど。
いやまあ、閉じ込められるわ疑われるわ、実際なんだか陰謀が張り巡らされてる気配はあるわ、彼に備わった恩寵の力が勝手に発動しだすわ、と隠居だと喜んでいる場合でもなくなってしまうわけですけど。

それにしても、このヤエトの皇女への態度は何なんでしょうね。親愛、というには少し違和感があるし。
元々病弱で長く生きられないといわれてきたせいか、立身出世どころか自分の生き死ににも執着が薄く、俗世に煩わされることを厭いながら食べるために役人の仕事をやってると嘯くヤエト(餓死は苦しいから嫌なんだそうな)。出来れば隠居して余生を穏やかに暮らしたいと公言してはばからない36歳。
そんな彼が面倒くさい、とっとと引退したい、厄介事はごめんだとぶつくさ言いながら、皇女のために病身を押して本当に身を削るように、時に決死の旅に身をゆだね、奔走するわけです。
いつ死んでもまあ仕方ないなあ程度にしか考えていなかった彼が、皇女を助けるために、死ねないとまで思い定める。
そんな決意の発露は、どこから来ているのか。
皇族同士の身内同士で血で血を洗う権力闘争の泥沼の渦中にある皇女の立場を、王都で目の当たりにし。そんな境遇に絶望しながらも、皇族として奇跡のような心根の優しさ、只人であるかのような在り様、それでいて皇族に相応しい誇りと気構え、意欲を兼ね備えた彼女の人品を知り、ただの幼い少女である彼女を感じたことで、ヤエトが彼女に何を見出したのか。
入れ込む、にしては淡々としているんですよね。特別な感情を抱いている風もない。忠誠心、というには熱情が足りてない。
皇女からしたら、ほんとにわけわからん臣下なんだろうな、こいつ。
ただ、自分を帝国の皇女という地位ではなく、彼女個人として見てくれていることを分かっている。絶対裏切らず、自分を正しく、彼女が望む方へと導き誘ってくれる人だと感じている。だから、真名を教えたんだろうし、誰よりも信頼している。もしかしたら、淡い恋情すら抱いているのかもしれない。
でも、手応えはなかなかないんだろうなあ。ヤエトがあんなだから。

今まで何にも執着せず、何も得ようとせず、何も持たずに生きてきたヤエトにとって、皇女は初めて得た「守るべきもの」なのかもしれない。あの面倒そうな態度は、自分で気づいていないっぽいけど。
ただ、今のところは、今はあれは臣下のものだと思うんですよね。役職というんじゃなく、彼女個人とヤエト個人の公的なものではない私的な主従関係、という括りになるんだろうけど。ヤエトには帝国や皇族への忠誠心って、全然なさそうだし。
だから、皇女は彼個人の守る場所であり、皇女が言ってくれたように、皇女そのものがヤエトが帰る場所になったんだろう。
そうか、療養に送り出すときに皇女が言った言葉は、思いのほかヤエトには大きく響いてたのかもしれないなあ。

他の脇役衆も、なかなか味出てたなあ。
伝達官のおじさん、親戚のおじさん風味がよく出てて、ヤエトとの会話はオッサン同士の話なのに、これがなんか感じ良かったんですよね。
んで、さらにおっさん。ジェイサルド。上巻では、ヤエトと隠居談義していて、わりと温厚な人なのかと思ってたら、実はかなりの武闘派でえらいごっつい過去の持ち主だったことが発覚。砂漠の悪鬼て。
ただ、強面な言動とは裏腹にけっこうユーモアのある人で、この人との道中は頼もしいやらなんやらで、今後もレギュラーで登場してほしいなあ。
ルーギンとはまた別のタイプで、ヤエトと皇女の脇を固める臣になりそうだし。

うん、素晴らしいファンタジーでした。

あとがきを読んでたら、驚いたことに、というか嬉しいことに続編が決まっているみたい。これは実に楽しみです。良かったよかった。

カンピオーネ! 供)皺ν萠4   

カンピオーネ! 2 (2) (集英社スーパーダッシュ文庫 た 9-2)

【カンピオーネ! 供)皺ν萠廖曄‐羞郛襦織轡灰襯好ー スーパーダッシュ文庫

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一巻読んだ時も思ったけど、これ初見で受ける印象より遥かに土台となる基礎レベル高いわ。二巻でいったいどうなるかと手ぐすね引いて待ってたわけですが、バトルにしてもラブコメにしても迷走に陥ることなく、きっかりと枠組み骨格強化され、その上でキャラクターもエリカ、万理谷というヒロイン衆の底上げに、リリアナという新ヒロインの投入。前作では名前だけ登場していたサルバトーレ・ドニ、今回の敵であるヴォバンという敵方もしかりと補強され、エンターテインメントとして確実に前回よりもレベルアップしていると見た。
面白い!

この作品。【神殺し】なる文句がやはり目立つせいか、アレな印象をどうしても受けてしまうのだが、この作品における【神殺し――カンピオーネ】とは、神殺しといっても神様より俺は強いぜ、という意味とは少々ベクトルが異なっている。
この作品のカンピオーネは、現実の神話にある神を殺すことで、その神が有している特性、特殊能力を権能という形で奪い取り、自分の力として使役する事を可能とした人間ということになる。
これは神殺しといっても理不尽な何の法則性もないとにかく無茶苦茶な力をもって暴威をふるう話とは一線を画している。特に主人公の護堂の神殺しとしての力は、非常に面倒くさい条件をクリアしないと発動すらしないものであり、敵と戦うにしても段取りが必要となる。
その上、今回の敵は同じカンピオーネ。とはいえ、殺した神が違う以上、相手の持つ能力もまた違うもの。しかも、複数の神を殺し、異なる権能を保有している人物だ。
そのため、護堂はまず相手の能力を把握し、そこから彼がどの神を殺したかを推察して対処法を見出し、その上でさらに自分の能力の発動条件を整え、戦術を蓄える、という段階を踏まなければならない。
これは敵を倒すというよりも、攻略するといった方が良さそうな、きっかりとしたプロセスを提示するスタイルなのである。
バトルものとしては、ドラゴンボールよりむしろH×H的な性質を持ったものとしてもいいのではないだろうか。
護堂が神の権能として奪った軍神ウルスラグナの十の化身の中でも最強とされる能力は、相手の正体を看破し、その在り様を言霊によって解体し、神秘性を剥奪していくことによりダメージを与えるという代物であり、神に対する蘊蓄、考察や解釈は京極堂の憑物落としにも類するなかなか見応えのある論述となる。
今回は特に、魔王ヴォバンの殺した神の正体は、その特徴、能力からはまるで想像していなかったあまりにも意外な、だが誰でもその名前を知っている有名な神様で、これは心底驚かされた。
前回のアテナもそうだったけど、これは一般的なその神の神話を知っているだけでは、なかなかその正体には辿りつけないだろう。太陽を食らうほどの狼となると、まずフェンリルとかそっちの方しか発想がいかん。
この神の正体、成り立ちの解体のくだりは、毎回非常に読み応えがあって実に面白い。
まあ、前回の感想でも少し触れたけど、神の正体を突き止めるのにやっぱりフィールドワークの類いは行わないんだけどね。これやっちゃうと一冊では収まらんというのもあるだろうし。

とはいえ、カンピオーネという存在が神殺しの名に相応しいまったくもって傍若無人な暴君であるというのは間違いないことで。
その横暴さ、理不尽さを体現する存在として、今回登場のカンピオーネ。サーシャ・デヤンスタール・ヴォバンはその存在感を示してくれたのではないだろうか。まさしく、魔王。この自分以外の人間を虫けらとしか考えていなさそうな、自身の欲望に忠実な暴虐の王。
これほど揺るがぬ悪そのものであり、大物の威風を損なわず君臨する敵というのは、なかなかお目にかかれないんじゃないだろうか。
なにしろ、主人公からして世界の魔術師たちが王と崇め傅く<カンピオーネ>なのだからして、敵もまたそれ以上のボスキャラでないと話にならない、というのもあるんだろうけど、しっかりとそうした存在感のあるボスを敵として配置してくれるところは、安心感がある。

そう、やっぱり護堂も【王】なんだよね。彼の性格やキャラクターは、決して他のバトルものの主人公から逸脱したものじゃないはずなんだけど、彼の戦いぶり、存在感というのは一人の戦士ではなく、君臨する王であるのだというのは、今回読んでてなんか実感した。
面白い。
エリカや万理谷、そんでリリアナにしても、仲間であり守る対象でありながら、同時に王に従えその命に殉じる騎士であり、巫女なんですよね。
途中、万理谷が幻視するシーンで、王を守護する紅と青の双壁の騎士というイメージがあったんですが、あれはなんか燃えたw
ヒロインたちが主人公を守護する役目を担っている、という作品はよくあるんですけど、その対象となる主人公ってここぞというときは活躍しても、どうしても庇護者という印象が強いんですよね。一方で、この護堂は普段はどうあれ、自分がどういう存在かを認識し、理解した上で、しっかりと受け入れている。時にその力を振るうことを厭わない、王として振る舞うことを忌避しない、エリカたちが従うに足る存在感があるんですよね。見ていて、爽快ですらある。

で、その彼を取り巻くヒロイン衆ですが、前回は脇に押されていた万理谷がメインとなってプッシュされてましたけど、やっぱりここぞという時にエリカが示す存在感は大きかった。
言葉すら交わさず一瞬のアイコンタクトで互いの意思を通じ合わせる、その繋がり。互いの能力以上に、その考え方、有り様を信頼しきり、共に地獄に落ちることも躊躇わない絆。
相棒として、こればっかりは他の女が入る余地がないような関係に見えますね。
ただ、逆に相棒としての信頼関係が強すぎることが、エリカが恋愛関係で護堂を落とせないことにつながっているような気がします。
日常では、どちらが主君か知れたものではない傍若無人さで護堂を振り回し、下心や打算を隠しもせず護堂に色仕掛で迫る彼女。
彼女が所属する魔術結社の利益のため、護堂を籠絡し利用しようとしていることを隠してもいないエリカですけど、彼女がそれ以上に護堂に惚れているのも間違いない話で。きっと、彼か組織かの選択を迫られたら刹那の迷いもなく、彼の側に立つんだろうな、という気持ちはその言動の端々から伺えるわけですが。元々組織への忠誠心とかあんまりなさそうですし、自分本位だし。彼女の開けっぴろげでフリーダムで奔放すぎる愛情表現、求愛行動は、どちらかというと彼女の諧謔的性格に基づいているようにも見えるんですよね。護堂の力を借りたい、利用したいってだけなら、彼本人が宣言しているように、普通に頼めばよほどの理不尽でなければ喜んで力を貸してくれるはずなんだから。
初めて出会った頃の冷淡な態度が彼女の素の顔だとしたら、今のエリカは騎士として護堂に仕えるだけでなく、女としてベロベロに惚れてるって事で、だからこそあんな求愛行動で迫って護堂の反応を楽しんでる、というか落とす過程を楽しんでるんだろうけど。ただ、本気で護堂に恋愛感情を芽吹かせたかったら、女としての隙を見せてやらないと、今のままだと相棒としてしか見てもらえんのではないだろうか。なんだかんだと、エリカって頼もしすぎるもんなあ。
あいつ、エリカがストレートに好きです、って迫ったら意外ところっと行きそうなんだけどなあ。

P.S
キスシーンがエロいというのは大事だと思う。大事だと思うw
万理谷とのシーン。息継ぎした時に早口に神の在り様について語りながらキスを繰り返す、というシーンもエロかったんだけど、ラストのエリカが護堂の首根っこ押えて、万理谷とのそれを消毒するようにネチネチとしてくるそれも、エロかったなあ(堪能

Landreaall 135   

Landreaall 13 (13) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

【Landreaall 13】 おがきちか IDコミックス/ZERO-SUMコミックス

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読んだ。 読んだ読んだ読んだ読んだ読んだよーーーーー!
Landreaallだ。ランドリオール、Landreaall!!!♪♪

いやっっほおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

Marvelous!!
Marvelous!!
Marvelous!!
Marvelous!!
Marvelous!!

狂乱である。狂喜乱舞である。面白い、面白いったら面白い。面白すぎて死んでしまいそうになるほど面白いったら面白い!
主人公のDXがほとんど登場しないって言うのに、この常軌を逸した面白さはいったいなんなの? 素晴らしいったらありゃしない。
もう決定ですよ、決まってしまいましたよ。本年度における漫画作品のナンバーワンはこのLandreaallで決定! 決まりったら決まり。

DXと六甲が竜胆の一件で不在の中、突如アカデミーをはじめとする王都に襲いかかってきたスピンドルと呼称される危険種モンスターの大群。
アカデミー内に取り残された生徒たちは急遽、アカデミー騎士団を編成。戦力として、なにより指導者として誰もが最適と認めるDXが不在という状況で、彼らはティ・ティを司令官に、カイルを現場指揮官に配し、襲い来るモンスターから、学園女子寮に立てこもった自らたちを守る戦いを開始する。

最初にスピンドルが襲ってきた段階で、女子生徒と初等部の子供4人が重傷を負ってしまっている。当面、女子寮に立てこもってさえいれば安全は確保されるものの、彼らを放置すれば死んでしまいかねない状態。
それで、とにかくその重傷者たちと初等部のこどもたち、女子生徒たちを優先して脱出されることになった、というのが前12巻までの展開。

と、いきなり冒頭の63話で、相談役と寮監がえらい不穏な会話を交わしているんですよね。
バイオテロってなんですか!?
そこで五十四さんの名前が出てくるということは、あのおたふく風邪の流行は意図的なものだったとでもいうのだろうか。それも五十四さんに感染すること、彼女が自国に戻ることを狙って?
実害は出ていないのは、巻末のオマケで明らかになってるけど、どういう意図によるものなんだ?
うわぁ、これもしかしてめちゃめちゃ重要な伏線? この大変な状況下でまたえらいことを。
いや、意図的ではなく結果的に、と考えれば、意図せぬ形でアトルニア王国がウルファネアにバイオテロを仕掛けたことになり、国家間の軋轢につながりかねないとかそういうアレかい?
いや、その問題をつっついて、アカデミーとして竜胆と五十四さんの身の安全をアトルニアに保障させようという、学長と彼女の彼らなりのDXへの回答が、これなのかしら。
うむむ、これかなり危ない橋渡ってるぞ。強引すぎる。アカデミーに対して国の上の方の人たちが面白からぬ感情を抱く可能性も。だから、レイ・サークが関わりたくないとか言ってるのか? 無理っぽいけど。


何とか負傷者、初等部と女子の半分を脱出させることに成功。その一方で、ティ・ティの指揮のもとに脱出組の支援のために陽動に回っていた部隊のうちの一つが孤立してしまう。
刻々と変転し、悪化していく状況の中、ティ・ティはその一隊を見捨てる決断をする。
今回、DXが不在の中一番重たい役目を背負わされたのはティ・ティで間違いないだろう。皆は彼の王家の人間と言う血筋、リーダーとしての資質、司令塔としての頭脳を信頼し、彼の決断に諾々と従い、彼はその期待に応えて、未成年の一学生としてではなく、時として非情な決断を迷わない組織の長として振る舞う責任を果たし続ける。
ティ・ティ。良く見ると、時間が経つにつれて痩せてってるんですよね。トリクシーとの共感を、限界以上に使ってたってことなんだよね。その上で、疲労も磨滅も周囲には気づかせず、常に冷静さを保っていた。鷹揚で頼もしいその姿を。
彼もまた、指導者が、特に危急時の指導者がどういう態度を取るべきか魂から理解している人間であり、その恐ろしさをわきまえている人間だったということなんだろう。
無邪気にDXの周囲を跳ねまわっていたイオンも、ようやく立場の責任というものをこの事件を通じて実感したみたいだし。
最初は、一個人の武芸では何もできないことを思い知り、組織の一員として動こうとして、自分が王家の人間としてその言葉が、行動が、存在が他人を動かし、時に命を掛けさせる重きをなすという事例を、実体験として経験してしまうことで、常々兄貴のDXが逃げ回っていた人を導く立場に立つという事の意味を、理解する。
それが、どんなに恐ろしく、人の心を容易に押しつぶしかねない重たいものなのかを。自分の言葉が他人を死地に追いやり、自身の間違いが自分以外の人々を傷つけ、命運を決定づけてしまう、その恐ろしさを。
彼女も、いつまでも無邪気な武芸達者な女の子のままじゃいられないということなんだろうね。自覚し、自ら望むことで、彼女は本物のお姫様になろうとしている。
今までだって、無自覚にその言葉で、態度で、周りの人たちに多大な影響を及ぼしてきたのだけれど。フィルが自分の生き方を、彼女の言葉で決めたように。これからは、いずれ彼女は人の運命を決定づける己の言葉を、自らの意志で口にする機会が訪れるのかもしれない。
彼女の聡さ、賢さは、実に健気で無垢で、自身の至らなさ、間違い、未熟さをすんなりと認めることができるんだよね。そこが、イオン・ルッカフォートの掛け替えのない魅力であるんだろう。

この一連の危急で、ティ・ティやカイルをはじめとする貴族階級、騎士候補生たちはその高貴なるものの義務を徹底して果たすことになるんだけど。
うん、この物語の舞台となる世界では、身分はけっこうきっかり固まってるんですよね。アカデミー内でも、それらは厳然として存在する。アカデミー騎士団結成の段階でも、その辺でゴタゴタあったしね。
もちろん、騎士候補生たちはその身分に驕って偉そうにするのとは違い、徹底して自分たち以外の身分の者たち、女性らを自らを犠牲にしても守ろうとする。それは誇り高い尊い行為なんだろうけど……ライナスが愚痴る気持ちも分かるんですよね。対等に扱いやがらねえって。
体裁と友情の両立か。身分の違い、立ち場の違いは厳然としてあるとしても、友情に分け隔てはないはず。
ティ・ティとフィルの罵り合いには、なんか泣きそうになった。
んで、立ち場の違い、身分の違いは厳然としてあるとして、このアカデミーでともに剣を持ち、命を賭けて戦ったという共通の経験が、アカデミー攻防戦で刻まれたのは、とても大きなことなのかもしれない。
ただ守られる立場に甘んじることなく、自らも剣を取った商人や下層階級、高位貴族の面々。
対して、貴族や騎士候補生の連中にも。これは、戦いが終わったあとのフィルとハルたちの会話が象徴的だったかな。
市街地にもモンスターによる被害が出ていたことで、フィルが家の様子を見に戻ろうとするんだけど、ハルや貴族連中たちは市街地は騎士団が守ったから大丈夫だと、胸を張るんですよね。それは、自分たちがアカデミーを守ったことと重ねるように。
でも、フィルはあっさりと自分たち貧民が暮らす外周を、騎士団が守るはずないだろう、と告げて行ってしまう。憎しみも皮肉も怒りもなく、ただ淡々と事実を告げるように。
そのことに、ハルは思わず涙を流し、貴族連中も項垂れてしまう。自分たちが騎士団は外周も守った、と言い返せなかったこと。フィルがその事実を当然として受け止め、落胆もせず、そもそも期待もしていないということが、情けなくて、悔しくて。
自分たちは自分たちが目指す騎士団と同じように誇るべき戦いを果たしたつもりだったのに、自分たちと同じように戦ったフィルに、そんなわけない、本物の騎士団は君の家族も守ったに違いない、と言えなかった。これは、自分たちが誇ろうとしていた自分たちの勝利すらも、その程度だったと思い知らされる想いだったんだろうなあ。
でも、そんな彼らに横で聞いていたハルの婚約者のジアが言ってくれるんだ。
「ハルが議会に入る頃にはみんな騎士団にいる そうでしょ? 今日ここで戦った仲間が大勢騎士になってる 議会にもいるわ そうしたらフィルに堂々と言い返せるわよ 「外周だって騎士団が守るに決まってる」「君の家は安全だ」って! 信じるわ 私たちの騎士団はそうなるって ね! 約束して ハル」


身分の違いや、立場の違いは、この先も無くなることはないだろう。だとしても、それを越えたつながりが、共感が、この戦いを通じて繋がった気がする。
このアルトニア王国の未来は、この一日を境に決定的に変化したのかもしれない。次代を担う若者たちが、この日、手にしたものはとてつもなく大きいものだったに違いない。

そして、いなくてもその存在感が消えるどころかとてつもなく大きかったDX。
常々彼が抱き、感じ続けていた境界の人間としての想い。ルーディーが言うところの貴族だけど頭の中は傭兵という、上に立つ人間と個として振る舞う人種の両方の立場の狭間で泳いでいる彼が常から抱いている相克を、イオンやハルたち、DXを知りながら彼を理解しきれていなった人々が、この戦いの中で経験したことを通じて彼の想いの一端を共感していく姿が印象的だった。

そして、ティ・ティが戦い終わってこぼした一言。DXとリドが帰ってくる場所を守れた、という一言と本当にうれしそうな笑顔が……ああもう泣きそう。
さっきのハルの涙の場面もそうだけど、あらゆる場面で泣きそうに。
泣いちゃいそう。

素晴らしい、あまりにも素晴らしい大傑作回でした。
最ッ高!!


そして、ラスト。まんを持してメイアンディア登場(やんややんや

巻末漫画が、また気になる書き方を。耳、耳。巧妙に隠しやがって、耳(読んだ人はわかるでしょ?
んで、アンちゃん。やっぱり性別は不明なのか

翼の帰る処(上)5   

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)

【翼の帰る処(上)】 妹尾ゆふ子/ことき 幻狼ファンタジアノベルス

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これはまたべらぼうに面白かったですよ!!

派閥争いに巻き込まれ、帝国領内でも放置区などと呼ばれている辺境の地・北嶺へと左遷されてしまった主人公のヤエト、三十路過ぎ。でも、この人、根っから出世に興味などなく、左遷されたことすら悠々自適に過ごせると喜ぶくらい。もともと、幼少の頃から病弱で長く生きられないと言われてきたからか、俗世に執着が薄く、隠居したいと公言してはばからない。実際、かなりの虚弱体質で、作中でも階段の上り下りだけで体調を崩したり、ちょっと無理をするとすぐに顔色を悪くして熱を出すわ吐くわ倒れるわと、フラフラしっぱなし。
そんな悠々自適の隠居生活を夢見て北の地に尚書官として赴任したヤエトでしたが、何の因果か直後に皇帝の末娘である僅か14歳の皇女殿下が北嶺の太守として赴任してきて、北嶺の地で唯一地元の人間ではなく、帝国中枢から派遣されてきた官僚だったヤエトが、太守の副官に任命され、望まぬ栄達を得てしまう。
以降、ヤエトのもとには気位の高い皇女殿下と帝国騎士団、純朴で思慮に欠けた北嶺の民が巻き起こす問題の数々が、一手に押し寄せて来る羽目に。
内心面倒くさい、知るか馬鹿、などとため息をついたりブチ切れたりしながら、勝気な上司と考え無しの部下に挟まれ、気苦労の絶えないこのまま過労死しかねないヤエトの明日はどっちだ、的なお話(笑

とはいえ、出世願望のないヤエトにある意味怖いものはないので、本来なら雲上の存在である皇女に対してもズケズケと直言して憚らず、蛮族と言っても過言ではない北嶺の民に対しても、怯むことなく言うべきことはきっちりと言い切る恐れ知らずでもあるわけで。ルービン騎士団長いわく、無駄なところで怖いもの知らず、なんですよね。
その上、面倒くさいとか、厄介事には関わりたくない、と常に陰気くさく根暗そうに鬱々と内心愚痴をこぼしまくってるのに、なんだかんだと真面目に役目を果たし、持ちこまれる問題を片付けていくものだから、結局のところ上役からも部下からも信頼されて、さらに頼られていき仕事が増えるはめに。本人の希望とは裏腹にw

ただ、ヤエト本人が思っているほど、彼の立場は不幸でも悲惨でもないんですよね。皇女は多少傲慢で人の言うことに耳を貸そうとしない人だけど、理を以って説けば唇をとがらせながらもしっかりと聞き届けなくては済ませない明晰さ、聡明さを持っているし、太守としての責任を果たそうという気概を持った立派な為政者としての魂を持っている。
北嶺の民も、小難しいことは理解できなくても、純朴であるということは素直でもあるということ。辛抱強く付き合っていけばちゃんと応えてくれる人々でもある。いきなり下級官吏から太守の副官なんて出世をしてしまったにも関わらず、皇女付きの騎士団長ルービンがヤエトを蔑ろにすることなく、過去彼が学生時代にヤエトに負い目があるせいもあるんだろうけど、色々と恩師として尊重してくれるから、変な妨害も入ることもなく。
本人が不満に思っているほどには、決して悪くない環境なんですよね。むしろ、非常にやりやすい環境なんじゃないだろうか。
中間管理職の悲哀がひしひしと伝わってくるヤエトの内面だけど、あんた、上司も部下もかなりあなたに気を使ってますよ?(苦笑
実際、皇女や北嶺の民から見たヤエトは、これまた扱いずらい色々と大変な部下であり上司だと思いますよ。
特に皇女。彼女のヤエトへの複雑な思いは、可哀想なくらい。彼女はヤエトの人格、能力を見極め、ちゃんと信頼し、この地でもっとも頼りにしたい人物である、と思っているのに、当のヤエトときたら自分はとっとと隠居してしまいたいです、なんて言って憚らない。皇女様からしたらたまったもんじゃないでしょう。絶大な信頼を置き、自分の身命をすら預けたい、と思ってる相手が、対して自分に関心を抱いている様子もなく、心の底から忠誠を誓ってくれる様子もなく、暖簾に腕押し糠に釘、ってな感じなんですから。内心、忸怩たるものがあるんじゃないでしょうか。
そのくせ、しっかり仕事はこなし、自分に諫言して間違いを正し、問題が発生すればさっさと片付け、挙句に人並み外れた耐久力のなさからぶっ倒れる。理不尽に八つ当たりする事すらできないんですから。
ヤエト視点で話は進むんですけど、中盤越えたあたりから皇女さまの方が逆に可哀想になってきましたよ(苦笑
ある意味、ヤエトの方が傍若無人ですよ?

北嶺に伝わる伝説と皇族にもまつわる恩寵の力。北嶺の地に集められた人々の顔ぶれに符号する関連性。裏では妙な陰謀だか、思惑だかが進んでいるようないないような、怪しい気配を醸し出されているわけで、人間関係だけでなくそちらの方もなかなか目を離せなくなりそうな展開に、なりそうなならなさそうな(w

とりあえず、皇女殿下がこのやる気のないへそ曲がりの虚弱三十路男を、見事に心服させられるのか。次の巻が楽しみで仕方ありませんな!
これ、たった二巻で終わるのが実にもった無いですよ。

ゼペットの娘たち 25   

ゼペットの娘たち 2 (2) (電撃文庫 み 11-4)

【ゼペットの娘たち 2】 三木遊泳/宮田筝治 電撃文庫

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Marvelous!!

ああ、素晴らしい。恍惚となるこの多幸感。幸せ麻薬が脳内からドパドパ排出されてくる。
素敵に最高♪ 
この作品に出てくる人々は、みんな隣人を愛する人々なんですよね。
たとえば、主人公のサツキ・クガ。こいつは、どうしようもないダメ人間です。ダメ人間って言っても、人格的に歪んでいたりするわけではなく、単純に機鋼人形師という自身の仕事に対する偏愛っぷりが度を越してしまって、ワーカーホリックとか仕事が趣味というレベルをすら越えて、仕事をすることが悦楽とか快楽とか異常性癖と呼んだ方がいいんじゃないだろうか、という段階にまで至ってしまっているような人間で、だから仕事に関すること以外は対人能力・生活能力・自己保存本能に至るまでまるで人並み以下。
機鋼人形師としての技以外は、本当に何もできないダメ人間なわけです。
だけど、彼の故郷の人間、彼が新たに住むことになった街で知り合った人々は、そんな彼のダメな部分をも含めてサツキという少年を愛し、慈しみ、見守っています。
サツキは、人間関係の機微なんかこれっぽっちも分からない野郎なので、自分がどれほど自分の周りの人々から見守られ、助けられてるかなんて、さっぱり気づいていない大バカ野郎ですが、彼は彼なりに真摯な仕事振りと責任感、実直な態度で周りの人間たちが惜しみなく与えてくれる愛情と信頼に応えているんですよね。ほんと、自分のことですらろくに面倒見れない少年ですけど、ついついみんなが手を貸したり、助けたくなったり、素直に面倒見てやりたいと思ってしまう、いい子なんですよ。
ダメ人間だけどw
トルネードが彼のこと、変態変態って言ってるけど、今回の不気味な態度みてると、確かに変人を通り越して変態だわなあww

そんな彼を慕うハリケーンは、前途多難だわ。まだまだ生まれたばかりで精神的に幼い部分の多い彼女だけど、そんな彼女の真っ直ぐな想いはあのサツキでは、まったく届かないわけで。
ハリケーンがメキメキと精神的に成長して行っているのは、サツキが相手だからなんじゃないだろうか。分かりやすいくらい純真なハリケーンの心の機微、それを察してくれる相手に対して想いを寄せるなら、ハリケーンも苦労することもないだろうから、特に成長する必要もないんですよね。でも、サツキには上手く気持ちが伝わらない。なにもわかってくれないわけじゃないんだけど、肝心なところは通じなくてもどかしい。幼いハリケーンにとっては、自分の気持ちというものを正確に把握し理解しているわけでもなくて、そうした曖昧な部分を察してくれない人を相手にしている以上、必要以上に自分の内面、他者との相対性、世界における自分という存在の在りようについてまで、想いを馳せないといけないわけで、それが必然的にハリケーンの内面的成長を促す結果を導いているように見える。
人間でも人形でも、苦労させられる相手が身近にいると否応なく成長しないといけないってことだわな。願わくばトルネードみたいにならないように、今の素直な彼女のまま成長してほしいところだけど。でも、あれが相手だと多少は捻くれてしまうかなあ(笑

今回、ポーっと見ていて一番素敵な関係に見えたのが、エレガンテとレイン・ミラーだったのは自分でも意外だったかも。
レインは人形の性別は特に意味を持たないみたいな認識をしているみたいだけど、エレガンテがレインに対して抱いている感情って、きっと男性へのそれ、だよなあ。ハリケーンと同じくエレガンテも生まれたばかりの人形だから、自分の感情に対して明確な定義づけは行っていないようですけど。
レイン・ミラーとエレガンテ。機鋼人形同士の不思議な共生関係。第五話では、機鋼人形のストリームと人間のレグというカップル(カップルだよね、あれはどうしようもなく)の、恥ずかしくなるような初々しい関係を見せられているだけに、余計にこの二人の不思議な関係は目についたのかも。

そんで第6話は、ニコ・メイビスのお話。
この人、男装して男の言葉使ってるけど、根っこは思いっきり女の子だなあ、と祖父への捨て台詞見て認識を新たに。
だから、女としての彼女は決してニコは否定しているわけじゃないと思うのよね。仕事柄、伏せているだけで。彼女不器用だから、両立できなさそうだから。
だから、サツキが心奪われてしまった女のニコは、決して幻ではなく……。
仕事しか頭になかったサツキの中に芽生えた想い。ニコも、屋敷に彼を引っ張っていったあたり、決して意識していないわけでもなさそうで。
その辺も、面白くなってきそう。

ああ、それにしても素晴らしかった。最高でした♪

ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート5   

ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート (MF文庫 J も 2-1)

【ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート】 森田季節/文倉一 MF文庫J

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にゃあにゃあにゃあ!!(奇声
解釈など要らぬ、ただ感じるままに受け止めよ!

というわけで、めちゃくちゃ好きです。ツボ嵌まりまくり。何が、と問われると非常に困ってしまうんだけど。部分部分ではなく、全体が……というよりも読み終えた後の読後感が、というべきか。流れ流れて積みあがった結果訪れるこの感覚こそが、風となって意識を吹き抜けていく清涼感。
何を表現したいのか、何を伝えたいのか、何を書きたかったのか。それを具体的な言葉の表現によってあらわすのではなく、その全体の物語の流れを持って感覚としてダイレクトに投げつけてくるというその、とてつもなく音楽的、という意味ではあの【さよならピアノソナタ】の3巻に佇まいが似ていると言ってもいいかもしれない。
だから、感想と言っても大したことは綴れない。内容に触れることはどうにも瑣末に思えて筆に乗せる勇気がない。
だから、言えるのはきっとこれだけのこと。
この物語を読み終えた時の感覚を私はきっと忘れないよ、とそれだけのことなんだろう。

約束して。
ベネズエラ・ビターを忘れないって……


また、とことんまで追いかけたくなる作家が出てきたなあ。嬉しいことヨ。

時載りリンネ! 4.とっておきの日々4   

時載りリンネ! 4    とっておきの日々 (角川スニーカー文庫 203-4)

【時載りリンネ! 4.とっておきの日々】 清野静/古夏からす スニーカー文庫

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そういえば、Gことジルベルトって時載りじゃなくて普通の人間なんだったよなあ。時載りであるリンネや、その母。ルゥたちがむしろ実在的な存在感を示しているのとは裏腹に、Gはその私生活が垣間見えないからか神秘的な印象があったんですよね。
「ジルベルト・ヘイフィッツの優雅な日々」は、そんなGの日常をひょんなことからリンネたちが追いかけることになったお話。
浮世離れしている、のとは少し違うんだけど、その日常が明らかになってもやっぱり神秘的な印象は拭い去れないG嬢。意外と生活感はあるんだけどね。でもやっぱり、そこは普通の人とは違うわけで。一番近いのは学究の徒、というところか。俗世から一歩退き研究に没頭する老教授などにイメージは近いかもしれない。単に、図書館の主、という観点からのイメージかもしれないけど。
ただ、17歳という年齢としては老成してるよなあ、やっぱり(苦笑 学校に行け、なんて無粋なことは間違っても口にしないけど。Gには書庫が似合ってるし。
あの静謐な空気に溶け込むような存在感、それでいてはしゃぐリンネを時に優しく、時に厳しく見守る姿は、十代とは思えぬ大人びたモノだものなあ。
遊佐のあの最後の行動はかなり意外だったんだけど。え? 遊佐ってそうなの?

「凪、凪、夕凪」は、前々から何度か話題になっていた凪の日の実録。
久高のお兄ちゃんっぷりには、まったく頭がさがる。敬服に値する。その年齢にして、我慢と労わりをそこまで備えているというのは、実に素晴らしい。リンネ相手の時と、だいぶ印象も違うんですよね。同い年の友達とはしゃいでいるときと、妹と過ごすときはやっぱり男の子って態度も考え方も違うものです。いささかぶっきらぼうでぞんざいな態度を妹にとってしまうのも、無理からぬこと。というか、そういう姿が普通なんだよなあ。ただ、内面の心理機動は一般的なこの年頃の男の子と変わらないのに、彼が尊敬に値するのはその衝動に身を任せず、じっと我慢するところ。えらい、めちゃめちゃ偉い。私が親だったら、手放しで褒める。自分の息子を誇りに思うよ。
凪は凪で、この子もえらいんだよなあ。この歳にして、自分が背負ったものの重たさをよく理解している。ただ、純粋である幼少時であるからこそ、凪は自分の能力をよく制御下においているとも言えるんだけど。世相に揉まれ、知識を得るに従って様々な欲求が増えていくと、彼女が背負う負担はとんでもない大きさになっていくはずで、大変だろうに。
しかし、お母さんだったか爺さんだったか忘れたけど、凪の日、という彼女の心理的ストレスを解放させる日をちゃんと作った人は、偉いわ。ただ押し込めているだけじゃ、どっかで絶対に破綻するんだから。それを見越して、あれだけの危険な力を無制限に使うことを許すとか、普通怖くてできないよ。まあ、元々彼女が力を使わないのは外的な封印ではなくあくまで彼女の意志によるものだから、今更と言えばいまさら何だけど。でも、黙って力を使うのと、ちゃんと親から許されて力を使うのじゃ、凪にとって心理的にもまったく別のことだろうし。うん、よくやるもんだ。

久々に爺さんからの手紙も。相変わらず、お爺さんからの手紙は芸術に値する名文だわ。この人の手紙は、読むごとに新たな感動を覚えさせられる。

GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン 1(下)5   

境界線上のホライゾン 1下 (1) (電撃文庫 か 5-31 GENESISシリーズ)

【GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン 1(下)】 川上稔/さとやす 電撃文庫

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偶々、【とある魔術の禁書目録】のアニメを視聴していたら、イノケンティウスがボーボー燃え盛りながら大暴れしていた。おおっ、さすがはK.P.A.Italia代表インノケンティウス教皇総長。イイ感じで茹だってますなあ、HAHAHAHAとか思いながら見ていた今日この頃。
いや、だってあのオッサン、喋り方から論法から厭味ったらしい性格悪そうな振る舞いを見せつつも、本性はあれ熱血正義感だっしょ。立場上、政治的役回りに徹してますが、正純との決闘過程を見る限り、ありゃあ若いころは血の気の多い熱血バカだぜ。ガリレオ先生も言ってたしな。わりと脳筋で知られてたに違いないw
ところで、なんで初っ端から教皇聖下の話してるんでしょうね?
話題には事欠かない境界線上のホライゾン、一巻の下巻。既に二冊目で700ページを軽く臨界突破。この調子でいくと最終巻は二千ページの大台を突破しそうな勢いである。二千ページの文庫本ってどんなだよ。
いや、マジで全部読破するのに五時間強かかりました。私の場合、普通のライトノベルを100ページ三十分弱のペースで駆逐するのですが、このホライゾン、単純にページ数が多いだけじゃなく一ページに掛かる時間も普通のライトノベルより時間が掛かっている模様。休日がリアルに吹き飛びましたがな。

だが、その価値はあった。

五時間、戦慄しっぱなしでした。身体が持たねえ。
極まったのは、やはり506〜511ページにわたるタイトルを冠する挿絵を目前とした瞬間でしょう。
あれ、最近のアニメでたまに見かける、初回放送のクライマックスで満を持して叩きこむ、OPムービーそのまんまの形式ですよね。
痺れた。あの瞬間はマジで全身が身体の奥底から痙攣して、床をリアルでのたうちまわった。
たっまんねーー!
あれ以前はまさしく序章、プロローグ。まさに、この物語【境界線上のホライゾン】はあの瞬間に始まったのでしょう。スタートである。号砲が鳴ったのである。
葵・トーリを首魁とする武蔵アリアダスト学院一党の闘争がはじまったのである。
しかし、6ページまるまる挿絵に使うとは。こりゃあ、川上稔/さとやすラインでないと絶対不可能な手法ですわな。二ページ見開きイラストでなんじゃこりゃ、と次のページ開いたら、ですぜ。ほんとにびっくりした。びっくりした。

境界線上のホライゾン。その意味が伺い知れなかったタイトルの真意もここに示された。平行線の交わる場所。異なる意見の重なる場所。それが境界線上。
これは、ホライゾンの立ち位置という以外にも、この物語の進む先をも示しているのでしょう。戦いの先にある、世界の危機の解決にも繋がる、到達点。

あと、ちょっとだらだらと垂れ流しに書く。

超絶無能、という触れ込みだった主人公、葵・トーリ。その字【不可能男(インポッシブル)】
まったく、この作者は。敵わない。このアーバンネームを意味を違えないまま、概念をひっくり返された時にはガツンと頭を殴られたような衝撃だった。そう来たか! てなもんである。
この男、何もできない無能者で、頭の悪い馬鹿者だけど、馬鹿と愚かはイコールじゃないのですよね。
彼は何もできないけど、何を為すべきかを知っている。彼は何もできないけど、
俺がオマエらの不可能を受け止めてやる! だから、オマエらは可能の力を持っていけ!


しかしこの男、イカレ具合が半端ねえや。これまでも、川上作品の登場城人物、特に主人公は馬鹿が極まったような変態ばっかりだったのですが、それらがまともに見えるくらいにバカだもんなあ。あの連中がまともに見えるってどんなレベルだよ。

そしてメインヒロインであるホライゾン。
前巻では、わりと大人しかったので、終わりのクロニクルのマロい子と似たような自己主張の少ないタイプなのかもしれないと考えていたのですが、どうしてどうして。
やっぱり、この娘も自動人形か(笑
いや、終わりのクロニクルとか読んでた人なら分かるはずですが、自動人形ってみんなこれなんですよね。イイ性格(笑
元々、ホライゾンが人間だった頃からそういう性格で、しかもトーリ相手限定だったみたいですけど。
「救けに来たぜ!!」
「――誰ですか貴方。迷惑ですのでお帰り下さい」

死んだと思ったけどね(w
このくらいじゃ死なねえとなると、わりとトーリの願掛けはしぶといのかも。
「おやおや、下手に出ましたね。いい判断だと判断します」
「は・は・は。率直に申しあげて――最悪ですね」

オパーイとか言ってるし。魂のレベルでトーリを記憶してるんだろうか。ほかの人には接し方、柔らかかったもんなあ。
一番のお気に入りは、ラストの挿絵でしょ、やっぱり。

鈴っち。貴重な前髪枠の人。今回、戦闘能力皆無の立場ながら、トーリの背を押し、皆の希望を呼び起こし大活躍だった彼女。というか、彼女の作文、そして絶叫は泣きそうになった。なったよね?
この子の「たすけて」は最強兵器じゃないのか? 貧乳ナイト様をも一瞬んで撃滅してみせたわけですし。
いや、ベルさんの問題はそこじゃあねえ。みな、気づいてないだろうか。この娘、密かにトーリと張り合うように登場女性陣の胸、オパーイを触りまくってやがるんですけど。トーリ並みに堪能してやがるんですけど。
隠れオパーイ魔人じゃないのか? 疑惑、みたいな?

「エ、エロ小説書いてますよ私! しかも、題名は?私がして欲しいこと”!」
浅間智。この娘、葵姉弟に弄られるから弄られ役なんじゃなくて、生まれついての自爆型なんじゃないのか? 誰にも弄られなくても、独りでドツボにハマってますよ?
それにしてもデケえ。姉ちゃんに負けず劣らずの巨乳。さすが、貧乳政治家に貧乳信仰をぐらつかせるだけの破壊力w

何気にイチャイチャカップルが多いんですよね、まだ一巻なのに。
ハイディさり気なく惚気てるシロジロ。正純の演説中、ずっと裎さんとイチャついてる宗茂さんに、東とミリアム。
ミリアムが特にエロい。ママでいいんですか? ママで。
「女の子の何度なんて、聞いたらぞっとするわよ? 世の彼女持ちの男の子達は、相手の女の子を攻略したつもりになってるかもしれないけど、――頑張る男の子を見て、女の子が自分から難度を下げたなんて、夢にも思ってないのよね」
「参ったわね――難度が下がり掛けてるかしら」

下げてます下げてます。

そういえば、この武蔵教導院の主だった面々、ほとんどが幼い頃からの幼馴染同士なんですよね。
なんか、時々垣間見える小さなころからの共通の思い出、みたいなものが連中の気の置けない仲間意識の源泉を見るようで、心くすぐられるものがあります。
ミトさんも、その一人というのはなんだ不思議な感じなんですけどね。最初のイメージだと、もっと皆とは人間関係的に距離のある人だと思ってたんですけど。
「懇願せずとも、騎士の魂は必ず民を救いますわ。何故ならば、その歩むべき義務を騎士道と言うのですから」

思えば、彼女が騎士として歩む選択をする以前の、武蔵の騎士階級の人々が選んだ選択もまた、とても誇りにあふれた気高いものだったんですよね。地位を捨て、民に未来を託す選択。
でも、ネイトが選んだのは、騎士として友たちとともに歩む選択。王と選んだ幼馴染に剣を捧げ、騎士として皆を守る意思。援けを求める人を助ける騎士としての矜持。
王に身も心もささげる、って何気にエロいんですけどね。既に胸とか捧げてるしw 心なしか、ミトさんってトーリに気がありそうな気もするし。


分厚い本巻だけど、やはりメインとなるのは表紙絵を飾る本多・正純の演説、インノケンティウスとの問答シーンになるんだろうか。
事実上、この物語が進むべき方向性を決める第一の宣誓のシーンでもあるわけだし。

戦争を回避した場合の戦死者。
「ホライゾンを救わず、戦争を回避したつもりが、そのツケを各居留地に支払わせることになる。それが戦争を回避して生まれる戦死者だ。…戦争によって直接の死者が出なければ、福祉の不備や貧困で死者が出てもいいと言うのか? それは、目に見える死者を避けようとして、見えないところで生まれる死者は“仕方ない”とすることだぞ!?」
「…戦争をしなくてもその選択によって死者が出るということだよな?」
「Jud.その通りだ。――開戦的状況を前にして、戦争をしなければ平和だ、というのは未来に目をつぶった言い訳にしか過ぎない」

自国の利益のみを主張しても、他国の同意は得られない。戦うにしても、自身の正義を示し、敵対者の非、悪を糺す大義名分をかざさなければ、それは大義なき戦いとなってしまう。
それを示せるのは、政治家 本多・正純のみ。トーリが彼女にしかできないと望み、彼女が加われば無敵と称した政治家としての技量。
「政治家だったら、救えるのかな」
「私が必ず、己の役目として、――ホライゾンへの道をつけてやる」

襲名を失敗し、男性化手術によって胸を削って半端な身体となった上に、父親にも冷たい態度をとり続けられ、彼女はずっと悩み苦しんできたわけだ。
そんな彼女が、自らの存在を示し、自らの足で踏みだし、自らの意志で選んだ道。女として、政治家として生きることを選んだ戦い。
それを後押ししたのが、
「オマエは男になったんじゃない! ――貧乳になったんだ!」

とかほざく野郎というのは、不可思議極まりないわけだけどw
でも、親父である本多・正信の彼女への真の評価は震えたなあ。
「政治家としては、失格だ。――武蔵の政治家、私達のような暫定議員としては、な」
「今の武蔵に必要なのは、私達のような従来通りの武蔵の政治家。官僚としての議員ではない」
「王に対し、絶対の正当性と答えを与えられる、――絶対権力の宰相という政治家だ」

宰相は、王に答えを示し、世界に明言する。
我らはホライゾンの奪われた感情。大罪兵器の収拾による、末世の解明と解決。世界の危機を救うために行動する。と。

そんなトーリに、王権を譲る王様。武蔵王ヨシナオ。
まさか王様に泣かされるとは思わなかったさ。かつて、フランスの地方領主であった王様。自らの力不足でかつての土地と民を守れなかった彼が、選んだのは以前の繰り返しではなく、民に苦しみを強い、だが共に歩むと誓うこと。
「何しろ、これでも麻呂は武蔵王。……王である以上、もはや民の元を離れることなく、その苦しみも、困難も、共に味わい、糧として、解決に向けて尽力していく次第であります」

そんな彼に、かつての民の娘は、
「王様、さっき、勇敢でしたから。だから、父も、…武蔵に来て良かったと思ってたかと」
「当然であるとも! この武蔵の王は、勇敢でなければ務まらぬのだから!!」
「Jud.行って来たまえ。君らの王を守るために」

良かったね、王様。過去の清算と許しを得て、彼は見守る者となったわけだ。

そして、皆を導く王様になることを選んだトーリを見守るのは、幼い頃から彼を導いてきた姉ちゃん・喜美。


彼女は、彼のこぼす涙に唇を寄せ、
「いい? アンタはこれからずっと、泣くように生きなさい。笑うときも怒るときも、生まれたばかりのように。産声のように。そしてそれが出来ない人を救いなさい。人が生まれてから失ったり奪われたりしたものを、――貴方は取り返す生き方をなさい。私はそれを手伝ってあげる」
舌に載った涙の味は、血と同じ味がした。
「生まれたばかりの子供は血塗れで。そして人が泣くことが出来るのは、――自らを血の味に浸して、生まれ変わりたいからよね」

ホライゾンを死なせ、絶望の中に自らも沈もうとしていた弟をひっぱりあげたのは、この姉ちゃん。だからこそ、皆はこの人に頭があがらない。エロくて淫らんではた迷惑で、ぶっちゃけトーリ以上に何言ってるかさっぱりわからんわけわからん人なんだけど。めちゃくちゃカッコいいんですよね。
ただ、この人だけなんでか主要メンバーの中では姉という以外の役割がないのが、なんでなんだろうと違和感のようなものが。なんか、不穏な伏線みたいなものを感じるのは気のせいと思いたいところ。まあ、トーリクン悲しんだら死んじゃううさぎさんなので、無いとは思うんですけど。
「姉ちゃんがいてくれて、良かったと思うよ」



ホライゾンが奪われた全てを取り戻すため、世界列強に宣戦布告した葵・トーリ。裸の王様。でも、皆の王様。葵・トーリ。
姫・ホライゾンを得て、宰相本多・正純を得て、騎士ネイト・ミトツダイラを得て、サムライ本多・二代を得て。姉・喜美。商人シロジロ、ハイディ。帝族東。巫女浅間・智。従士メガネっこアデーレ、黒魔女マルゴット、白魔女ナイゼ。前髪担当鈴、異端審問官ウルキアガ。パシリ忍者点蔵。軍師ネシンバラ。武神直政。格闘家ノリキ。
武蔵の戦い。おそらくは万ページに至るであろうGENESISが始まったわけだ。
付きあいますよ、最後まで。

GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン 1(上)5   

境界線上のホライゾン 1上 (1) (電撃文庫 か 5-30 GENESISシリーズ)

【GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン 1(上)】 川上稔/さとやす 電撃文庫


しょっぱなから513ページである。なんだ、AHEAD最終巻の半分じゃないか、と鼻で笑える人は相当の川上強者とみて間違いはないでしょう。
だが待ってほしい(某コラム風に)。かのリアル正方形文庫本AHEADシリーズですら、その第一巻のページ数は386ページでしかなかったのだ。
その事実を鑑みるならば、果たして今後このGENESISはいったいどこまで行くのだろう。恐ろしい話である。

中身の方も、ページ数に負けず劣らずぶっ飛んでいる。自重という言葉をあらゆる意味で遥か昔に置き去りにしてしまっている川上先生ではあるけれども、まさか序盤20ページ近くを設定資料につぎ込むとは思わなかったですよ。巻末に用語辞典が載ってる本は何度も見たことあるけど、巻頭に乗っけてるのは初めて見たさ(笑
だがしかし、AHEADはおろかCITYのCITYと銘打つ前のパンツァーシティの頃からの読者としては、既にこの程度のこと慣れ親しんでおるのであった。ファンとしては、むしろこのイカレ狂ったような設定群こそ、故郷であり桃源郷なのである。

AHEADの時代からEDGEの時代を経て、舞台はGENESISの時代。これは、閉塞の物語である。
神州は、重奏世界の崩壊により世界各国の侵攻を受け、暫定支配下に置かれ、極東の名を冠され、多くの自由を失っている。さらに、世界そのものが歴史をなぞる聖譜記述の失効によって、崩壊の危機がうたわれる末世を迎えている。
そんな閉塞を、だからこれは打破する物語なのだろう。
末世を救い、創生を導く鍵の名はホライゾン。過去に喪われたはずの少女。武蔵の人々に、葵・トーリという少年に深い深い後悔という傷を刻んで消えた少女。
この物語は、そんな消えたはずの少女と、少年の後悔を取り戻す物語。

とりあえず、P01−sの仕事着エプロンの裾がやたら短くて、インナーがパンツみたいに見えてエロいのは作者か絵師かどちらか知らないけど、意図的に詳細に設定したモノだというのは理解した。

さて、どうしたもんだろう。なんか、書いておきたいことが山ほどあって逆に書きにくいんですよね、相変わらず川上シリーズは。
なので、乱筆乱文上等で文章としては目も当てられない、読む人のことをまるで考えない垂れ流し的に適当に書くことにしましょう。

リアル・アマゾネス。先生である。高速戦闘型女教師。やっぱりリアル・アマゾネスでいいと思う。これって瀬戸の花嫁から? オリオトライ。変な名前だ。が、ネシンバラが榊原の改造名であるのと同じように、基となった姓があるのかもしれない。普段からジャージだそうだが、挿絵を見る限りこの世界観のジャージはえらいエロいな。ハイレグハイレグ。いきなり、主人公のトーリの乳揉みの被害者になってる。柔らかそうだ。

主人公のトーリはあれか? 少なくとも前半はトーリという名称よりも<全裸>で表記されてる割合の方が多いような気がするのは気のせいか? アホでエロゲが趣味の超無能。超絶無能小僧。でも、人望はあるらしいんですよね。人望というべきか、皆に好かれているというか。慕われているとは間違ってもいえないな。
最初は何にも考えてないような心底おバカなおバカキャラ(大事なので二回繰り返しました)に見えるんだけど、実際どうしようもないおバカで、救いようのないオバカなんですけど、でもホライゾンにまつわる過去と、P01−sへのスタンスを見せられては、ただの無能のおバカとはやっぱり思えない。不可能男のアーバンネームは、逆意を得られるのか否か。
バカは返上できないだろうけどな!
一番好きなシーンは、後悔通りをウロウロするところだろうか。というか、あの場面で好きなのはそんな弟の姿をじっと眺めてる姉ちゃんの方か。
トーリの姉ちゃん、葵・喜美。高圧、タカビー、身勝手、超わたくし様。頭のおかしい、トーリとはベクトルの違うようでわりと似たようなバカ。おバカ。しまった、この作品、おバカじゃない人が希少生物なので、おバカというのはあまり説明になってないことに気づいた。というか、思い出した。
意外なことに、この手のスペックの持ち主を、実姉系で見たことはあまりない。いや、あるのか? 
ただ、なんにしてもびっくりするくらい姉ちゃんなんですよね。弟を見守る姉ちゃん。賢姉と自称するのも伊達ではない。でも、変人である。
姉ちゃん好きだな、姉ちゃん。
浅間智はメインな弄られ役か。なにしろ、キャラ紹介分に、トーリ・喜美の幼馴染兼人生の被害者、と明言されてるくらいだし。
数少ないツッコミ役として貴重な役回りではあるか。エロゲ忍者もツッコミ役だけど、あれは可哀想な人だしなあ(笑

と、前半はキャラ紹介みたいな感じで馬鹿騒ぎな武蔵の学生生活が描かれるのだが、後半もクライマックスとなると一気にくすぶっていた事態が動き出す。というか、第一巻からぶっ飛んだ展開に!
まさに、閉塞された箱庭の横壁に、大穴をあけるような大爆発。若者たちに未来の在り処を指し示すのは、過去に座すオッサンども。
松平四天王 本多・忠勝の戦いは、体の底から痺れました。特にあのシーン。自動人形・鹿角が忠勝の首に腕を回すシーン。片手に神格武装<蜻蛉切り>、片腕に鹿角を抱いての東国無双最後の戦い。
悲壮感なく減らず口と悪口を叩きあいながらの敵との闘争は、自動人形・鹿角の引き継いだ魂の正体とも相まって、もうなんか泣きそうに。
無責任と言うなかれ。彼らは、若者たちに託したのだから。何事かを為せるだけの教材を配し、何事を為すかは残されたものたちが選ばせる。彼らが遺したのは可能性。そして、受け継ぐのは【不可能】の字名を冠するあの少年と、ホライゾン。
次からこそが、次代の、次世代GENESISたちの戦いの始まりか。

恐るべきことに、既に物語の最後までプロットは完成しているらしいから、きっと恐ろしい速度で刊行がなされるに違いないので、待たされるおそれはないだろう。なにしろ、次の巻はもう来月に出るんだからw




神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと白銀の虎5   

神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと白銀の虎 神曲奏界ポリフォニカシリーズ (GA文庫 あ 4-1)

【神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと白銀の虎】 あざの耕平/カズアキ GA文庫


べらぼうに笑ったわ! ユフィンリー、ユフィンリー!(爆笑
ユフィンリーの姐さん、もともとポリ赤のメイン格の一人なんですけど、どうもあっちでは大人しいというか、猫被ってるような、本性まだ出てないような感覚だったんですよね。彼女のプロフィールやたびたび語られる性格、エピソードからしても。榊作品でも、時々ネジが一本二本飛ぶタイプのキャラクターが下地にあるように感じてたんですけど、ポリ赤の作品の性格か、なかなかそういう一面が見られなくて、実のところちょっと欲求不満なところがあったんですが……やってくれました、あざの先生が。
ユフィンリー、ユフィンリー!(爆笑

というわけで、第二話。似た者同士の近親憎悪、仲がいいのか悪いのか、サリエルとユフィンリーの確執、までには至らないか。見栄の張り合いを発端としたある凄まじい価値を持つアンティーク単身楽団にまつわる狂騒劇。これが、もう笑い死ぬかと思うくらい、笑った笑ったw
サリエル、アマディア、ユフィンリーの三者三様にして同レベルの繰り返しパターンもさることながら、それらの集大成となる集結編。
もう、この場面の雰囲気の凄まじさと言ったらいやもうすごいのなんのって……ぶはっ(思い出し笑い

自信家にして野心家。傲慢にして傲岸。唯我独尊の俺様野郎であるところの主人公ダン・サリエルですが、この男のそれは夜郎自大ではないんですよね。
確かな実力と、天才を名乗るに相応しいセンスと能力。それ以上に、自分の力量とその性質を客観的に把握し、自信家というスタンスの影で常に自分の音楽家としての在り様に悩み続ける、本物の芸術家とも言うべき男なんですよね。
そうした彼の苦悩は第一話や、第三話のダン・サリエルと孤高の老楽士でも語られることとなるんですが、カッコいいんですよ、この男の生きざまは。悩みや迷い、常に自分に疑問を抱きながら、そうした疑念ですら自分の音楽家としての価値、至高に至るための糧として否定することなく貪欲に飲み下す、誇りの高さ。
上っ面こそ倦厭したくなるような男ですが、コジが神曲ではなくサリエルという人間そのものに興味を抱いたように、アマディアがその生きざまに憧れを抱き惹かれたように、その芯はまことに魅力的な男性なんですよね。
傍から見てる分には、人を人とも思わないろくでもない野郎以外の何者でもないんですが(笑
ただ、こいつの偉そうな態度は鼻につくものじゃなくて、なんか愛嬌があって微笑ましいんですよね。けっこう単純だし、陰険に見えてわりとサッパリしてるし。ネチネチしつこいところはありそうだけど、陰湿とは程遠いし。けっこう子供っぽいし。
めちゃくちゃに見えて、良く見ると筋が通ってるし。良く人の心を逆なでするようなこと言ってるけど、人の気持ちが分からないような輩でもなく、それどころか案外世話好きなところもあるようだし。
傍から見てると楽しいタイプ、ではなく、深く付き合って楽しいタイプ、というべき人物なのかもしれないですね。

ふと思ったのですが、サリエルの音楽のスタイルって、小説の中のライトノベルというジャンルへの思索にウーノ氏的に互換されるのかしら、などと深読みしてみたり。
そう考えると、色々意味深で、でも、結局のところ頼もしいんですけどね。

偽物語(上)5   

偽物語(上) (講談社BOX)

【偽物語(上)】 西尾維新/VOFAN 講談社BOX


一応、アララギ君の双子の妹たちが話のタネの物語のはずなんですけど、完全にあららぎハーレムですね♪
これを読むと、まだ前前作の化物語はまだ一応物語の体裁を保っていたんだと分かる。さすがは趣味200パーセント。もはや完膚なきまでに掛けあい漫才本。アララギ君が、これまで登場したヒロインたちを梯子して掛けあい漫才倒していくそのさまは、戦慄すら覚える倒錯振り。
とりあえず、女子中学生の家にフラフラと一人で遊びに行くな高校三年生ww

これの感想書くとなると、どうしてもキャラクターの感想になっちゃうんですよね。究極のキャラ小説だけある。
さて、メインヒロイン戦場ヶ原ひたぎのあの輝きっぷりは、なんなんでしょうね、あれ? アララギ君を監禁して虐げまくっている時の、あの楽しそうなこと楽しそうなこと。まるで欲しくてたまらなかったプレゼントを貰えてはしゃぎまくってる子供みたいで、なぜだか無性に微笑ましい気分に陥ってしまい、思わずニコニコと優しい笑顔で見守ってしまいましたよ。
やってることと言えば、監禁で虐待なのにな!(笑

しかし、こうやってヒロイン衆がまとめて登場すると顕著に、如実に浮き彫りになってしまうのだけれど。ひたぎってブッチギリでアブナいなあ(笑
ヒロインみんなぶっ飛んでいるけど、ひたぎはコミュニケーション自体が綱渡りと言うか、熱した火箸でチャンバラ三昧みたいな?
あれはあららぎ君でないと付き合えんわー。

そして、そのちゅららぎ君が一番輝いているのは、小学生にセクハラしているとき、というのは、こいつなんとかしないと。
あららぎ君が恋愛感情的に一番好きなのはひたぎというのは十分納得いくんですけど、単純に<好き>という括りで判別するなら、この野郎が一番好きで好きで、ちょっと正気を失うくらいに好きでたまらないのって、89寺ですよね? ワンコやぬこに対する接し方としてならともかく、それは人間相手にやると、というか小学生の女の子にやると本格的に変質者です。アホかー!
そのうち、家に連れ帰って飼いたいとか言いだしそうで、続編が怖い。
この監禁カップルめ。

何気に、今回一番地味にうれしくなってしまったのが、忍との和解だろうか。これがために傷物語があったのかと思ってしまうくらいに。正直、まともに喋ることができないくらいに人格が劣化してしまったのかと思っていたので、今回しっかりと以前のような姿を見せてくれたのは嬉しかったです。この二人の複雑で微妙ながらも誰よりも強い繋がりは、掛け替えないものでしたからねえ。

そして傷物語ではキスショットに並ぶメインヒロインだった羽川だけど、失恋を契機に、かなーり変わった感あり。とりあえず、ビジュアル面での変化は、ぜひ挿絵なり口絵なりで見せてほしかったですよ。
なんというか、以前はまだ不器用さというか純情可憐で繊細な部分もあったような記憶が無きにしもあらずだけど、今となってはなにこのタフネスガール?てなものである。
何度も彼女のことを<本物>と評しているけど、確かにもう完膚なきまでに隙のない、粗もない、完璧な本物に成長しちゃった感あり。あれは手に負えん。
それでいて、本命のあららぎ君を逃してしまったのは、彼女の<本物>であるが故、だったのか。

掛けあいという意味でなによりも楽しかったのは、やはり神原とのやり取りでしょうか。頭空っぽにして楽しいんですよね、あのエロ後輩との掛け合いは。
自他ともに認める下ネタ好きの変態でありながら、妙なところでノーマルというか、登場人物の中でもこいつ一番常識人じゃないのか? と思わせるところがあって、そこがやたらと大きな隙、脇の甘さみたいになってて、あららぎ君との漫才の攻め受けがクルクルと変わって、面白いんですよね。
結構ビジュアル面も女の子らしくなってるようなので、彼女のデザインも所望のこと。

さて、肝心の妹二人ですが、文化包丁の方は下巻の方が主体らしいのであんまり目立たず。
おっきい方も、あんまり強烈な印象ないなあ、なんでかなあ? と思ったんだけど、そうだ漫才が少ないんだ(w
このシリーズのメインである惚けた掛けあいが、この兄妹間ではあんまりなかったわけですわ。この兄ちゃん、妹に対してはけっこう厳格だかんなあ。
その分、お兄ちゃんお兄ちゃんしているわけですけど。正直、この男がここまで兄としての本分を常時有しているとは思わなかった。
ひたぎじゃないけど、かっけええ。
こんなのちゅららぎくんじゃねえ、ってくらいに。

化物語アニメ化、素直にとても楽しみなわけですけど。
作中であれだけ言われたら、もうダンシングEDは出来ないですよね?(苦笑




戦闘城塞マスラヲ Vol.4 戦場にかかる橋4   

戦闘城塞マスラヲ  Vol.4 戦場にかかる橋 (角川スニーカー文庫 150-14)

【戦闘城塞マスラヲ Vol.4 戦場にかかる橋】 林トモアキ/上田 夢人 スニーカー文庫


ヒデオは明らかに自分を過小評価してると思うんですよね。連戦連勝で聖魔杯を勝ち上り、今や優勝候補の筆頭格として名を馳せる存在になったとはいえ、決して調子に乗ってるとか、自惚れているという事はなかったはず。
ただ、彼は単純に、純粋に、勝とうと思っただけなのだ。真剣に、優勝することを考えただけなのだ。
この聖魔杯に参加するまで、世の不幸を一身に背負い、うつろな日々を送り、部屋に引きこもるだけだった男が、ただ真剣に勝利を願っただけなのだ。
そして、その熱意は、真摯な想いは、多くの人々を動かし、他者の思惑を飲み込み押し流して、聖魔杯の参加者の殆どを巻き込む熱狂を呼び起こすこととなる。
口も上手くなく、引っ込み思案でテンションも低気圧なこの男が、確かにその熱意で、人々を動かしたのだ。
そんなことができる男が、ただの弱者であるはずがない、負け犬でもひきこもりでもない。
彼を知らぬ無責任な有象無象と同じくらいに、ヒデオは自身を知らなさすぎる。その自己に対する低評価こそが、自身の増長を戒め、前に進もうとする原動力となっていたとはいえ、もう少しヒデオは自分を客観的に見てもいいんじゃないかと、挫折に苛まれるヒデオを見ると重たい溜息とともにそう思うわけだ。
むしろ、彼の価値を、彼の強さを知るのは、彼と戦い破れた者たちだったのかもしれない。読者の目には、それが単なる運や誤解、過剰反応の末の敗退だったとしても、その感違いは回りまわって実際的には本質を突いていたのではないだろうかと、これまでのヒデオの戦いの軌跡をみると思わずにはいられない。
そして、敗れてなお、かつて敵だったものたちはヒデオたちに対する評価を損なうことなく、彼の強さを信じている。
ならば、その信頼に応えようとするのが今のヒデオなのだろう。実際の力など、彼には問題ではない。ようは、戦う意思そのものこそが重要なわけなのだから。
その意味では、最後の大どんでん返しは…燃えたと同時に、一度折れたヒデオの心に支えを得るための、最大の燃料投下だったのではないだろうか。
あれは、卑怯だ(w

荒野に獣慟哭す 85   

荒野に獣慟哭す 8 (8) (マガジンZコミックス)

【荒野に獣慟哭す 8】 伊藤勢/
原作:夢枕獏 マガジンZコミックス


シリーズ8巻にして、ようやく表紙が主人公以外の人物に。
って、摩虎羅ですか!
……いや、冷静に考えると主人公以外に表紙を飾れるような重要人物ときたら、今となっては主人公の御門の相棒にして、もうメインヒロインみたいなものである摩虎羅か、敵の御大将である薬師丸法山ぐらいなもんだもんなあ。
なんか、真ヒロインは他にもいたような気がしますけど、もう何巻も登場してないしなあ(笑
作中でも、ネタ扱いされてるしww
いや、でも摩虎羅は本気で美人だと思いますよ? 今回はドレス姿なんかもお披露目されてますけど、猿の獣化兵(漫画じゃ独覚兵か)にも関わらず。意外と腰も細くてスラッとしたいいスタイルしてるし。

今回はアクションは少なめ、と言っても冒頭はアニラとのカーチェイスのクライマックスで、相変わらず疾走感を通り越した爆走感迸る描写に、ファンデルワールス力とかハッタリ聞かせまくったエッセンスが弾けてて、その辺に伊藤勢節衰え無しってところですか。
ファンデルワールス力で慣性殺すとかできるんかいな?(苦笑 マッハGOGOGOだかなんだかのタイヤに、ファンデルワールス力が働いてるみたいなこと、調べてたらぶちあたったけど。

さて、今回の肝はなんといっても<ジャングル>でしょう。
南米はアマゾンの密林地帯。森の大海にして、獣たちの褥。
しばらく前に見た映画<アポカリプト>のそれも圧巻でしたけど、それ以上にこの漫画で描かれるジャングルは、なんかこうあの畏怖すべき秘境の本質を捉えているような気がします。
ここで描かれるジャングルは夜、月の光すら届かぬ、いや真昼ですら太陽の光が天上を覆う木々の腕に阻まれて下りてこない、闇の世界。
聞こえてくるのは、遠くより、また近くより、名もわからぬ獣たちの吠声。
この近代文明の人間が踏み入ること事態が間違っているような未開の地<ジャングル>の雰囲気が、凄いんだわ。
なんかこう、洒落にならん。恐ろしいのに、魅惑的で、体の芯にビリビリとくるものがある。
圧巻である。
毎度おなじみのアクションではなく、こうした舞台の存在感で圧倒されるとは思わなかった。
うわあ、やべえやべえ、この作品の面白さ、際限がなくなってきたぞ。

カンピオーネ! 神はまつろわず4   

カンピオーネ!―神はまつろわず (集英社スーパーダッシュ文庫 た 9-1)

【カンピオーネ! 神はまつろわず 】 丈月城/シコルスキー スーパーダッシュ文庫


神様を殺すとは如何なることか。
神殺しってと、即発的に思いつくのはあれだ。中二病とかいう単語で括られてしまう単純な武力・戦闘能力で、神様と呼称されるほど強大な存在を叩きのめすパターン。私は、これだって書き方次第でとてつもなく面白くなる手法だと思うんですけどね。好きですよ、そういうの私。
ただ、それは類別するなら物理的な手段による強殺であるわけだ。しかし、神を殺すというのは別に物理的手段に寄らずとも行えることに注目すべき点がある。概念の抹殺、神性の剥奪。伝承の根絶。
基督教における悪魔が、もとは異教の神であることは有名な話だし、身近な日本の妖怪も、いくつかは堕ちた神のなれの果てである、なんて論もわるわけで。
面白いのはこの作品、カンピオーネと呼ばれる神殺しという存在は、まったくと言っていいほど先ほど述べた神殺しの前者的存在にも関わらず、主人公が神と対峙した際に、神を倒すための技は後者――神の来歴を審らかにし、その神性を解体することで、神にダメージを与える、というところなのである。
個人的に大傑作認定している霜島ケイの【封殺鬼】は、十数巻という巻数を費やして、敵である神の正体を解き明かす探究をやってのけたわけですが、この【カンピオーネ!】のアプローチは、【封殺鬼】や【京極堂シリーズ】のそれに似ていて、なかなかに興味深く、面白かったんですよね。
まあ、その肝心の神性の解体自体、甘いっちゃ甘いのですが。考察と解釈、其処に至るまでの過程がまるでなかったからなあ。確かに、活劇的神殺しな要素も捨てられない以上、一巻でラブコメとバトルを踏まえながら、地道に資料の探索やフィールドワークを重ねて神様の正体を解き明かしていく、みたいな学術的闘争までフォローしろ、というのは酷な話なのかもしれないけど。実際にそれやっちゃうとなると、京極堂シリーズみたいな鈍器になるか、封殺鬼みたいに超長期シリーズになるか、だもんなあ。
とはいえ、なんとかこの一巻でラブコメとバトルと神の解体をちゃんとやってのけてるのも確かで、凄いっちゃ凄いし、ちゃんとエンターテインメイトとしても面白いのだ。バトルはキッチリ盛り上がるし、ラブコメはヒロインのエリカが独壇場で存在感を示しているので、自分的には大盛り上がりだし。
いや、私、エリカみたいなキャラ大好きなのですよ。好みど真ん中なのですよ。
強気で傲慢で自信家で天上天下唯我独尊、それでいて主人公である護堂への好意を隠そうともしない。
まあ、あれだけ偉そうにしながら好きだ好きだ、と言われても本当か? と信じられない護堂の気持ちも分からないでもないので、ちょっと引き気味の彼の反応も決して嫌じゃないんですよね。
それでいて、彼女からの好意には引いてる癖に、利用されることに関しては何の含みもなく、困ってるなら友達なんだから助けるぞ、という迷いなく渦中に飛び込む事を厭わないまっすぐさは好ましい限り。
エリカもそういうところに惚れてるんでしょうけど、この娘も好意は隠さない癖に変にその辺茶化したり、本音の本心はあんまり見せたがらない捻くれたところのある素直とはかけ離れたところのある娘なので、なんだか噛み合ってるのかすれ違ってるのか、ようわからんコンビなんですよね。
それがまたいいんですが。

うん、なんにせよ思ってたよりかなり面白かった。癖は強いけど、それがまた癖になる、という感じで。快なり。

機工魔術士 -enchanter- 175   

機工魔術士 -enchanter- 17 (ガンガンWINGコミックス)

【機工魔術士 -enchanter- 17】河内和泉 ガンガンWINGコミックス


……終わった。終わったぁぁ。終わっちゃったぁ。
機工魔術士シリーズ、ここに完結。なんで終わるんだよぉ、唐突すぎるじゃないかよぉ。と思ってたわけなのですが、読み終えて納得。
フルカネルリから託され、受け継いだもの、晴彦自身が求めたもの。今までのエピソードで探求し、思索し、悩み続けたものが、このカリオストロとの闘争、論争、理論の構築により、結実したのだから、これはもう終わるしかない。
すげえ。作品の命題たるテーマを物語の中で立脚したのみならず、絶句するほどに叩き上げ、鍛造し、理論を戦わせ、完膚なきまでに文句のつけようのないアンサーを構築しやがった。
今回、カリオストロと晴彦は血と肉がぶつかり合う物理的闘争で激突しているわけですが、そりゃもうこれでもかというくらいにバトルバトルバトルな漫画なわけですよ。作画的にもスピード感、激しさ、熱さ、何もかもが一級品のガチンコバトル。
なのに。そんなのは二人の戦いにはまったくの余儀にすぎない。彼らの真の戦いは、まさに各々の信じる理論、すなわちそれぞれの存在のあり様の衝突なわけですよ。
これは剣戟でありながら、論戦であり、戦う相手はむしろ己という戦い。晴彦にとっては、この戦いは自己の鍛造だったんじゃないだろうか。カリオストロと主張を戦わし合い、お互いの相容れぬ理論をぶつけあうことで、自分にも分っていなかった自らの在り様、周囲の人間との関係の意味、ユウカ姉への想いの真実、フルカネルリという男の願いと、遺されたユウカナリアの心との接し方。それらすべて、まだ何も分かっていなかった鋼の塊たる自己の在り様を、ユウカナリアとの出会いからこれまで培ってきた経験、技術、想いを鎚として、カリオストロとの闘争を炎とし、自らへの疑問を冷水として、鍛えて鍛えて、そしてついに一つの刃が完成を見たのではないか。
それは終わりではなく、ひとつの始まりに過ぎないにしても、まだ何も分からない男の子としてスタートラインにすら立っていなかった晴彦が、己が進むべき道を見出し、男として歩き始めた記念すべき一本目の刃。
頑張る男の子が一人の男となる鍛造工程を余すことなく堪能できた、これは本当に素晴らしい傑作だった。
素晴らしい傑作だった、大事なことなので二回言いました。

世界で、二番目に好き。

それは、とても素敵で、痛切な告白で。
色々あったけど、本当にいろいろあり過ぎて、痛いくらいにお互いのことが分かってしまったわけだけど、世界で二番目に好きな者同士、ハルヒコとユウカナリアは、これからも上手くやっていくんじゃないだろうか。
フルカネルリは、偉大と言うべきか、いや男としてあまりに魅力的で大きい男だったんだろうなあ。晴彦は、でも着実に彼に近づいているように思う。容姿だけじゃなく、その魂まで。だからこそ、ユウカナリアは……。
指針となるべき男の背中を垣間見た晴彦は、幸福だよなあ。だが、その高みを認識しながら、進める彼もまた大きな男なのだろう。それだけ、己を鍛えたんだろうけど。
うん、なんか自分でも何言ってんだかわかんなくなってきた。まとまらないまま垂れ流してるからなあ。
ただ、この作品、恐ろしいほどおもなキャラクターたちを解体し尽くして深い深いところまで掘り下げて、余すところなく審らかにしちゃったからなあ。触れようがないんですよ。入力情報が完璧すぎるんで、こうして出力しようにも、どう書こうと自分と言うフィルターを通していることで変質してしまうから。
この衝撃は、どうやったって生で本読んでもらうしか、その数パーセントも伝えられる気がしない。
正直、ここまで入り込む余地ない作品だと、アニメ化とかしてもまず別モノになっちゃうよなあ。
前に黒田洋介氏が自分が手がけたいみたいなこと言ってたけど……これはやるとしても、ハードル高い挑戦になるぞぉ。

別作品の【賽ドリル】でも如実に感じたけど、この人己の創造物に確固とした哲学を保持してるんですよね。どっからだろう、最初は、最初のころの【機工魔術士】には、そんなもの感じなかったのに。凡庸なものしか感じなかったのに。
いつから、こんな恐ろしいものを書く漫画家に革新したんだろう。もう一度、自分の書いた感想を振り返ってみるんもいいかもしれない。

読み終わって呆けながら、あとがきっぽいものを眺めてたら……番外編がまだあるんですか!?
う、うおおおおおお!!!
ちょっと、正直エピローグがあっさり過ぎてて、落胆してたのが吹っ飛びましたがな!
よし、よしよしよし、まだ戦える。俺は戦えるぞ!
番外編まるまる一冊、いや何冊でも出して結構ですよ?


ちなみに、一番好きだったのは……がんばる男の子な晴彦……なんですが、それを除けばやっぱりあれっすよね、メル姉ですよね。
この人のあり様は、カリスマがありすぎるというか、ひきつけられ過ぎて中てられるというか。めちゃくちゃ酷い人なのに、厳しい人なのに、その言動にはちゃんと優しさがあるんですよね。酷いのに。
客観的にみると、一番世話好きでお節介なような。なんだかんだ言って助けてくれてるし、指針を示してくれるし、出しゃばらないし、バシンと言うべきことを言うのを躊躇しないし。
正しさの揺るがない人。その正しさはメルクーリオ個人の正しさで、世間的、多数的なそれとは違うはずなんだけど、でも彼女の正しさはキツくて無情で辛辣でも、とても正しいように思えるのです。だからこそ、みんなになんだかんだと頼りにされるんだよなあ。彼女も突き放すような態度とりながら、決して見捨てないんだから、ほんとに性質が悪い。最初の登場の仕方なんか、すっげー悪辣なポディションだったのにねえ。

あー、番外編むっちゃ楽しみ。いやっほぅい

時載りリンネ! 3.ささやきのクローゼット5   

時載りリンネ! 3  ささやきのクローゼット (角川文庫―角川スニーカー文庫)

【時載りリンネ! 3.ささやきのクローゼット】 清野静/古夏からす スニーカー文庫


MARVELOUS

嗚呼、この清廉にして上品な文章によって紡がれたときめきと優しさの物語の余韻に浸る幸せよ。
それは至福にして恍惚。酷暑のさなかにすら不快の欠片も生み出さぬ胸のぬくもり。清涼にして心地よい心の風よ。
この清野先生の文調の素晴らしさは、ただ物語を刻むだけではなく、あとがきのわずか数ページの文章にすら、豊潤で情緒的な表現と伝播力を潤沢に込められていることからも、如実に体感できるだろう。
正直、ただのあとがきの文章にここまで魅了されてしまったのは初めてである。
畏敬の念を禁じえない。

少女リンネと少年久高の新たな冒険。魔法の扉を抜けた先にある彼らだけの秘密の場所。そこで出会った新しい友達との楽しい時間。
活き活きとした子供たちの溌剌とした躍動、慌ただしい息使いを首筋に感じ、笑い声が耳朶を通り過ぎていく。
自然と浮かんでくるほほ笑みは、自分でも柔らかだと自覚できる。胸にこみ上げるのは憧憬か、子供を見守る大人の使命感に促された充足の錯覚か。
照覧せよ。
子供たちが心に映す風景の眩しさを。曇りのなさを。広大さを。
退屈な毎日など、本当はどこにもありはしないのだ。心のままに、ありのままに、今を見、過去を映し、未来を臨めば、きっとそこは心躍る楽しさに満ち溢れている。
それはきっと、大人の自分にも見つけることができる心の在り様。
このシリーズを読むたびに、私は目を覚ます。
おはよう、そしてこんにちは。

それじゃあ、また明日。

ベン・トー2 ザンギ弁当295円5   

ベン・トー 2 (2) (集英社スーパーダッシュ文庫 あ 9-4)
ベン・トー 2 (2) (集英社スーパーダッシュ文庫 あ 9-4)

【ベン・トー2 ザンギ弁当295円】 アサウラ/柴乃櫂人 スーパーダッシュ文庫


これを読み終わった後に食べた昼飯がめちゃくちゃ美味かった件について。
いやいや、単なるインスタントラーメンだったのですけどね。この作品の涎垂らしてしまいそうな美味そうな弁当の描写を読まされたあとのこの空腹感こそ、最高のスパイスでございました。
いやもう、めちゃくちゃ「食った―! 食べたー! 美味かったー!」という気分でこの上ない満足感に浸れました。
実はこの【ベン・トー2】、購入直後に途中まで読んで、そのまま置いてたんですよね。たまたま、夕食直後の満腹時に読み始めてしまったものだから。置いておいて大正解でした。どんな美味の料理だって、腹が一杯のときに食べるのと、空っ腹の時に食べるのとでは美味さの桁が違います。
この本を読む際には、食前がお勧めです(笑

さて、メインヒロインの登場である。
反論は馬耳東風。
【湖の麗人】の二つ名をもつ狼、洋の従姉である著莪あやめの、この現れた瞬間から文字通り蹂躙するがごとくヒロインの座を掻っ攫っていったこのキャラクターの存在感たるや、なんたることか。
というか、正直私が参った。もうメロメロである。私の幼馴染属性をザックザックと切り刻む、久々のキラー幼馴染。
いわゆる我儘や傍若無人な自分勝手な振る舞いで相手の男の子をその意志を無視して振り回して引っ張り回すタイプの幼馴染なわけですけど、この娘が凶悪なのは、相手に対しての乱暴な振る舞いが完全な信頼に基づいているところである。言ってみれば、我が儘言うことで甘えてるんですよね。
槍水先輩に敗北した直後の、洋への八つ当たりなんて、顕著にその甘えが滲み出てる。あんな理不尽な言い分、八つ当たり以外の何物でもないはずなんだけど、ただ当たり散らすんじゃなくて、ちゃんと理不尽な要求を受けるか否かを相手に預けてるわけです。これってズルいやり方なんだけど、けっこうリスク高いんですよね。万が一、洋が拒否した場合二人の関係にひびが入る可能性がある。あやめは、その辺のリスクちゃんと理解してるっぽくて、この時なんか無茶苦茶言いながら、内心ちょっとビビリながら洋の反応をうかがってる節がある。
というか、確認している、というべきか。
本人にとっても、そういう手法が何を意味してるかはわかってないっぽいけどね。あくまで、今までの二人の間の関係の繋ぎ方、という認識でしかないんだろうけど。その意味では、あやめの洋との関係に対するメンタリティは純然たる子供のままなのかもしれない。洋の扱いとか、彼の部屋に転がり込んで徹夜でゲームに明けくれたりとか、子供のころの延長みたいなところがあるし。
ただ、あやめが洋のことを男として全く意識していないかと言うと、はたしてそうでもなさそうなんですよね。洋とのコミュニケーションに性的なアピールや接触を欠かさず、自分の女性を常にアピールしているし。その割には、自分を女として意識してほしいという類いの気持ちは一切見当たらないわけですけど。
つまり何が言いたいかと言うと(ぐだぐだになってきて何言ってるのか自分でもわからなくなってきたので仕切り直して)、この恋人とか異性関係を通り越した家族そのもののような距離間が素晴らしい、ということですよ!
尋常でないほど野放図に気を許し、どんなことをしても、何をしても関係が崩れるはずがないという信頼感。
まあ、その関係性の甘えゆえに、この作品におけるあやめの当初の迷走振りがあるんでしょうけど。
うむむ、そう考えるとこの二巻って、あやめの成長物語でもあるのか? 成長とはちょっと違う気もするけど、自意識の成長と言う意味では合ってると思うし。
なにしろ、主人公の洋はあれだしなあ(笑
でも、洋がアレなバカであるからこそ、あやめみたいな子と致命的な衝突もなく関係が続いてこれたんだろうけど。そうか。ある意味、洋ってめちゃめちゃあやめのこと甘やかしてるのか、これww
ラストの膝枕の構図なんて、二人の関係そのものみたいだし。

PS.白粉って何気に弁当取得率百パーセント?

あと、槍水先輩の二つ名【氷結の魔女】の由来も酷かったけど、あやめの【湖の麗人】も何気に酷いな(笑
このままいくと、洋も二つ名を得そうな勢いだけど……なんか二つ名がつく過程がとてつもなく酷いことになりそうな予感を覚えるのは私だけではあるまいww

ザンギ弁当、食べてみてぇ。

あやめのことばかり語っているが、この物語はいわゆる男の哀切の物語でもある。この物語のもう一人の主人公は、ガブリエルラチェットの彼であろう。愛に敗れ、道を誤っていると知りながら愛の残骸に縋り、だが漢同士の戦いの中で狼の魂を取り戻し、かつて愛を抱いた相手の腕の中でかつての愛に別れを告げる。
ひとりの男の、哀切の物語である。

Landreaall 125   

Landreaall 12 (12) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

【Landreaall 12】 おがきちか ZERO-SUMコミックス


う、うおおおおおっ、そうか、そういう解釈があったのかッ!!
アンちゃん、あんた凄い、凄いよ! 愛してる! あんた、最高だ!
あの一言で、彼女はDXがもしかしたらあのまま捨て去ってしまいかねなかった彼の本質を、見事に掬いあげてくれただけじゃない。ガツンと、叩き返してくれた。
そう、あの場面。DXは傭兵である自分を捨てて騎士として生きることを選んだんじゃなかったんだ。
あなたが骨の髄まで傭兵だからです。

そう、DXは骨の髄まで傭兵であるからこそ、王位継承者であり騎士の家計である自分を利用することを、最後の最後で躊躇わない。
ああもう、このアンちゃんのDXへの提言を見たときには身震いした。観念のパラダイムシフト。凄い、もう芸術的だ。
いやいや、アンちゃんの立場からしたら、前巻でのDXの宣言はまさに彼の首根っこを押さえたようなもの。非公式な場とはいえ、他国の王族相手に自分の王位継承権と国威を盾に意見と要求をぶつけたことは、誤魔化しようのない公人としての活動で、王位継承権者という立場から逃げ回っていたDXからしたらそのフワフワとした立ち回りを繋ぎとめられる致命的な行動だったはずなのに。
まあ、キングメーカーとしての立場よりもDXに対してはアンちゃん個人の趣向で動いているので、DXという個人を伸ばそうと思えば今回の件で首に縄をつけるのは逆に成長を殺してしまう……というか、縄つけた分引っ張り回されて逆に危ないか。ありゃあ、地上を駆け回る獣どころか、リドの兄ちゃんらが評するように、旋風鳥の雛とかドラゴンの幼生みたいなもんだからな。籠で囲えるようなものなんかじゃなく、紐や鎖でつないでも容易に引き千切って飛んで行ってしまう類いもものだ。下手に縄を括ってたら、持ったまんま空高く飛ばれて手を離せなくなってしまう。
……それとも、手を離せなくなるという意味では、もう手遅れなのかも。
にしても、今回のアンちゃんの政治的手腕は惚れぼれするくらいの鮮やかさ。奔放で予想のつかないDXの行状に目を剥いてギャーと絶叫仰天しながらも、事が済めば見事にさんざん引っかき回された状況を平らに撫でてしまうんだから、この人はこの人でとんでもないんだよなあ。
なんだかんだとこの二人、いいコンビだし、DXも今回の一件を通じてアンちゃんに対して信頼感を深めたんじゃないだろうか。
六甲の言う通り、あの宣言の時の「してやったり」の顔はまずいと思うけど(苦笑
でも、DXからしたらああいうときどき露骨に本心を剥き出しにしてしまうアンちゃんの隙というか、ギラギラしたところが愛嬌だと思ってるみたいだけど……おいおい(w

それにしても、いったいどうなることかと思ったけど、アンちゃんのおかげで外交問題もDXの立場の問題も思いのほかえらいことにならずに済んだなあ。本当に、前巻読み終えた段階ではいったいどうなることかと思ったけど。
リドと兄上の関係も、母上の介在もあってなんとか上手く収まったし。ああ、こっちでもアカデミーからの勧告・要請を手札にアンちゃんが取りまとめたおかげで、リドのアカデミー復帰問題とか五十四さんの身柄の問題とか上手く解決できてて……いや、マジで今回アニューラス女史大活躍だな、おい。
ウールンの君主としての考え方は、DXにも同じように考えろというのは所詮無理な話だけど、ひとつの指針としてDXに色々と考えさせるものがあった模様。それを一つの糧として、彼なりの生き方と言うものを構築していけばいいんだろうけど……ほんと、DXが王様になったとき、どんな王様になるのか、アンちゃんじゃないけど、見てみたいなあ。
このDX・ルッカフォートという少年ほど、興味深い人間はなかなかいないよ、たとえフィクションの世界でも。いや、フィクションの世界だからこそというべきか。


と、ウルファネアの問題が解決した途端、DXのいないアカデミーがえらいことに。
えらいことにーーっ!!
アカデミーに襲来する謎のモンスターの群れ。なんとか女子寮に逃げ込みたてこもるものの、王都を守るはずの騎士団は折悪く別のモンスター群が大発生していてこれの駆逐に大半が出払っており、緊急の救出は不可能な状態に。重篤者もおり、このままたてこもっているわけにもいかず、アカデミーの生徒たちは急遽、騎士団を結成してこの危機に対処することになるのだが……という顛末なんだけど。
こりゃ、えらいこっちゃで。
学生といっても、色々立場の違いもあるし、身分の違いもある。これをまとめるとなると大変なことで、実際最初の段階でもめ事も起こってるわけで。
この大アクシデントをDXのいない間にやるかー!
敢えてやるかー!
五十四と六甲というニンジャもいないし、DXとリドという屈指の実戦派実力者もいない状況。
こうなると鬼札になるのは、イオンなんだけど、女生徒という立場上、彼女って実家にいる時みたいに奔放には動けないからなあ。集団に組み込まれるわけだし。
いや、密かに残ってるメンバーで一番強いのってイオンなのかもしれないんだけどねえ。武術の腕だけじゃなく、ニンジャのスキルもあるわけだし。なにしろ、DXらとともにドラゴンとガチでやりあった娘だもんなあ。
とはいえ、ティティとカイルが思いのほか頼もしい。思いのほかというのは失礼か。彼らは普段から頼もしいしねえ。ただ、ティティにしたらここで目立つのは不本意なのかも。彼の王権に対する立ち位置はいまいちまだ定かでないから、なんともいえないけど。
うわああ、ここで切られるとキツいなあ。というのは毎度のことなんですけどね。
ああ、もう最高でしたッ♪ 至福・悦楽♪

BLACK BLOOD BROTHERS 9.黒蛇接近5   

BLACK BLOOD BROTHERS9  ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 黒蛇接近― (富士見ファンタジア文庫 96-15)

【BLACK BLOOD BROTHERS 9.黒蛇接近】 あざの耕平/草河遊也 富士見ファンタジア文庫


ミミコの発した願いは、波紋となって世界に広がり、そして今、津波となって帰ってくる。
読む前から最高傑作と分かり切っていて、それでも読んだらやっぱり最高傑作で、これはもう悦楽に死すってな感じでありンス。
そう、これぞ歴史の転換点。夜の世界をも揺り動かした激動の二十世紀を経て、今まさに新たな世界が訪れる。
今回はルイのおっちゃんの晴れ舞台ってな感じで、一本通して大活躍でした。いや、特に体を動かしたわけじゃなくって会議でふんぞり返ってるだけだったんですけど、その存在感、聡明さ、稚気に老獪さ、すべてが古老に相応しい大きさで、同時にどこかしら以前よりも若々しい覇気があって、なんだか眩しかったなあ。ライバルともいえるドイツの古血を失った後の短編での彼は、なんだか意気消沈、溌剌としたものを失ってしまったような感じだったので、今回の覇気と威厳あふれる姿にはなんだか嬉しく思ってしまう。別に、特に好きなキャラってわけじゃなかったんだけど、ミミコへの惚れこみっぷりといい、昔、オルレアンの聖女のもとにはせ参じたことがあったという過去といい、けっこうやんちゃな人だったんですわねww
特区では、サユカさんが色々な意味で成長(苦笑
いやいや、もうね、そっち関係思いっきり初心でド素人のくせに、変に真似するからそんなことになるんですよ。中身がまったく伴っていないだけに、完全に自業自得。ハッキリ言って打開策はありません。この、土壇場で暴走するのって、サユカもミミコと似た者同士なところあるよなあ(笑
と、キャラ立ての方はともかくとして、戦闘能力の方はゼルマンの血の導きと、謎の(笑)ぬいぐるみの的確な指導で、転化したてとは思えない、まさに闘将アスラの血族に相応しい実力を急速に蓄えていくサユカ。こりゃ、ミミコ側でもケインと並ぶ実力者として立つことになるんじゃなかろうか。もともと人間で、ミミコとは短い付き合いながらも親友とも呼べる深い付き合いを交わした間柄。頼もしいったらありゃしない。

ミミコはミミコで、立ち場と状況からかつての彼女とは別人のように振る舞い、周囲の人々と同じようにその殉教者のような姿勢には不安にさせられたものの、やっぱり根本的なところではまったく変わってないミミコそのものの姿が、後々観れることになって、なんかもうめちゃくちゃ安心した。でも、こんな時に傍にいないジローさんは万死に値すると思います。そうだ、自分のふがいなさに泣け、泣いて自戒しろ。ジローさんは、結局情けないくらいで丁度いいのですww
でも、その彼も最後にはやらかしてくれるんですけどね。もう、最高でした。これはまさに、あの場では彼にしかできない<調停>。古き血族たちの凝り固まった心を、一瞬にして打ち抜き吹き払った想いの力。
欧州だけでない、まさに世界中の吸血鬼たちを突き動かし、月下と真昼の世界を繋げることになる大会議の模様。
もう、大興奮。大高揚。素晴らしかった。最高でした。
そして、ミミコが見る、受け取る、吸血鬼たちの答え。

泣きそう。

カーサと、モーガンの魔女の血統の三姉妹の因縁。図らずも直接の対決となった彼女らの因縁は、想像以上に複雑で、当人たちにとっても消化し難いものだったんだなあ。
アンヌは、果たして本当はカーサのことをどう思っていたんだろう。決して、カーサが思い込んでいたようなものではなかったんだろうけど、でも決してうまい接し方ではなかったのも確か。カーサが長らくどれだけ苦しみ、心を傷つけてきたかはわからないはずないだろうに。お互いに、理解が足らないことを承知しながら、歩み寄れなかったのは悲劇だ。
ただ、カーサが裏切り、九龍の血統が香港聖戦を引き起こしたのは、なんらかの理由があったらしいことが、二人の断片的な会話、そしてワインへのラストのアダムの告白からも明らかに。
ワインの件には虚を突かれたけど、そうだよなあ。良く考えたらおかしいと思える要因は山ほどあったといえる。
真相を悟ったアンヌが、カーサを哀しく、誇り高い子と讃えたからには、本当に何かどうしようもない理由があったということか。

九龍の血統がどうなるかは、わからないんだけど、彼らも決して悪というわけじゃないんですよね。九兄弟はみんな個々を見るならむしろイイ連中ばかりで、だからこそただ滅ぼされるだけでは済まないなにかを秘めている。
ミミコが抱く理想に、九龍の血統という存在はどんな居場所を得るのか。
残り僅かとなった赤き血と黒き血の物語。ただただひたすらに楽しみでしかない。心がときめき、高なり、弾けそうである。

ああ、尾根崎社長の格好よさはストップ高。大丈夫だ、あんた、陣内の代わりに十分ミミコの保護者役を果たしてるよ!

オイレンシュピーゲル 肆 Wag The Dog5   

オイレンシュピーゲル肆  Wag The Dog (角川スニーカー文庫 200-4)

【オイレンシュピーゲル 肆 Wag The Dog】 冲方丁/白亜右月 角川スニーカー文庫


前から考えてたんですけど、今回のエピソードを読んで改めて思ったのが、陽炎のこと。一度、彼女を徹底的に外から観てみたい。陽炎って外面と中身に大変なギャップがあるキャラクターとして描かれているんですが…ええ、実はけっこうヤンデレ入ってる鉄壁のツンデレ(自覚型不器用大系)なのですけど、普通のこの手のキャラクターの描き方と反対に、陽炎は徹底して内面から描かれてるんですよね。中身のちょっと変態入ったグデグデグダグダデロデロな面がだだ漏れ状態なわけですよ。
そういう内面がまったく見えない状態で彼女を外側から観たとき、陽炎ってどんなキャラクターになるんだろうかと想像してしまうわけです。彼女がどんな外面を作ってるかはちゃんと描写されてるんですけど、なにしろ陽炎本人の内面というフィルターを通しているので、いわゆる第三者から実際にはどう見えてるかがはっきりわかんない。今回に関しては涼月も別行動だから、彼女の眼から見た陽炎の姿も捉えられてないわけだし……。
今回、余計にそんな思いを抱いたのは、やっぱりこれまで以上に陽炎の生々しい激情を目の当たりにしたからだろうか。色々と思い悩む思索を吹き飛ばすくらいの瞬間的直截的な感情の激発。複雑で婉曲でうねうねとねじ曲がった内面をいつももてあまし、もてあそんでいる感のある陽炎ですけど、自分で毛布を頭からかぶるみたいにしているそうした様々な付随物が吹き飛んだ時に剥き出しになったのは、思ってみないほどの年相応の幼い脆くも純真な少女らしい心の在り様。
……うん、なるほど。どうやら自分が見たいと思ったのは、ミハエル中隊長から観た陽炎みたいだ。普段、彼がいったいどういった目で彼女を捉え、認識しているのか。きっと、陽炎本人が一番知りたいであろうことを、読者である自分も知りたいと思ったのだろう。それくらいに、今回の陽炎は色々な顔を垣間見せ、ミハエルもどう捉えるべきか考え込まされる陽炎に対する対応を見せられてしまったので。

今回の導き手。パトリックは、スプライトのあちらと違ってかなり強引。おそらく、立ち位置の違い、所属している組織と与えられた役割からくる力強さなんだろうけど。その強引さは癇に障ると同時にとてつもなく頼もしいんですよね。スプライトのハロルド・レイバース捜査官とこちらのパトリック。この二人は、なんかまさしく<アメリカ>の良い面そのものとして描かれてたんじゃないだろうか、とふと思ってしまった。
ハロルドとパトリックの進む道を決定づけた件の事件。あの事件なんか見せられると、あの国ってどうしようもなく憎たらしくって腹立たしい思いをさせられることがあると同時に、なんかこう、眩しくて仕方なくなることもある、一種の敬意を抱かざるを得ない国であることを、改めて思い知らされるんですよね。
複雑なんだよなあ。

さて、今回メインもメインだった涼月ちゃん。なんだかんだとよく読むと、スプライトも含めて、彼女が一番メンタル的に素朴に女の子してるんですよね。粗野で野蛮で乱暴な外面と違って、中身は臆病で自分に自信がなくて気が弱い、生真面目な女の子。
その辺、かなり意識して描かれている感があります。それこそ、スプライトの鳳よりも明確に。鳳とは、物語に対しての主題が違うんでしょうけど。
意外と強引な男に弱いのも、今回発覚(笑
いやいや、そういえば吹雪くんも、気弱でなよなよしてるわりに、いざというとき強引で有無を言わさないところがありますからなあ(ニヤニヤ

傷物語5   

傷物語 (講談社BOX)

【傷物語】 西尾維新/VOFAN 講談社BOX


アニメ化も決まった件の【化物語】で、幾度か触れられていた吸血鬼「忍」との馴れ初めであり、忍野メメとの出会いであり、羽川翼との友情の始まりを描いた前日譚。
こう言っちゃなんだけど、羽川が油断してたのはこれ仕方ないよなあ。春休みにこれだけの非日常を阿良々木と共有してたんだから、そりゃあ油断する。
まさかいきなりポッとでの戦場ヶ原ひたぎなんていう女に電光石火で持ってかれるなんて、夢にも思わんかっただろう。【化物語】を読んだ時は羽川ちゃん、そりゃあたらたらしてたあんたが自業自得だ、と思わないでもなかったんだけど、実際油断だったんだろうけど、あんだけの大事件に首を突っ込んで、友達いない阿良々木とあんだけ仲良くなって、しかもあげくにあれこれとエロいことをされて、具体的に言うとパンツ二回も見られて見せて、眼の前でパンツ脱いであげちゃって、ノーブラの胸を揉まれそうになってエロエロな言葉責めをされて、ブラまで持ってかれたとなったら、そりゃあ油断するサア。
普通、そこまでやられておきながら、トンビにアブラゲさらわれるとは思わんですよ(笑
というか、あそこで阿良々木くんがヘタレこかないで揉むもの揉んでたら、歴史変わってたんだろうな、うんうん。
委員長、あんたはあそこで強引にも揉ませるべきだったのだよ、まる。

思えば、【化物語】における吸血鬼「忍」と阿良々木の関係というのはあまりに意味深すぎて、計り知れないものがあったんだけど、なるほどこういう顛末だったのか、と頷くしかない。
この【傷物語】を読んでから【化物語】の彼と彼女のやりとりを見返すと、かなり印象変わってくる。阿良々木の「忍」への態度は大袈裟すぎるものがあるとすら感じていたんだけど、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと阿良々木暦が辿った変遷と結末を思えば、彼が彼女にああした想いを抱くのも、なるほどそういうものなんかもしれないなあ。
誰もが不幸になるしかなかったバッドエンド。でも、忍野の言い分を借りるなら、これはそれなりにバランスの取れた結末だったのでしょう。
実際、バッドエンドで終わったこの物語は、だけど【化物語】へと続いている。その結末は不幸でしかなかったとしても、取り返しのつかない終極ではなかったわけだ。ならば、バッドエンドであり続けるわけでもない。実際、阿良々木は戦場ヶ原ひたぎと出会い、キスショットは忍となりつつも阿良々木のそばに居続け、羽川翼は育みつつあった恋を友情と引き換えに喪うというそれぞれが受けた不幸から、さらなる変化を迎えつつある。
なら、この結末もそう悲観するものでもないのだろう。決してハッピーエンドでないのだとしても。
相変わらずの真実が何度もひっくり返る怒涛の展開に、気持ちの良い酩酊感。
堪能し、楽しんだ。すなわち、最高に素晴らしかったということだ。
素直にアニメ化も楽しみにしておこう。

スプライトシュピーゲル 検ゥ謄鵐撻好5   

スプライトシュピーゲルIV  テンペスト (富士見ファンタジア文庫 136-11)

【スプライトシュピーゲル 検ゥ謄鵐撻好函曄}嬖丁/はいむらきよたか 富士見ファンタジア文庫



死……死ぬな……死ぬなっ! 死ぬなーっ!!

MSS副官ニナ・シュニービッテン主任捜査官の絶叫は、まさしく自分の懇願だった。
国際法廷の証人として集まった七人の要人たち。偉大で、尊く、素敵で、眩しい、あまりに魅力的で、大きく、人の理想と希望を体現したような素晴らしい人間たち。
この世界の現実という名の絶望を誰よりも思い知りながら、なおもこの世界をより良き素晴らしい世界へと変えていくことをやめない人たち。
その素晴らしき人々が、次々に殺されていく。
気が狂いそうになる。胸が張り裂けそうになる。心が砕け散っていく。
彼らを守るため、鳳が、乙が、雛が、MSSの隊員たちが、治安組織のあらゆる人間たちが血と鉄をばらまきながら、必死に、本当に必死に、あの冷徹で動揺を知らないようなニナ・シュニービッテンすらもが、泣き叫ぶようにしながら戦い、守ろうとしているのに。
それでも、証人たちは死んでいく。殺されていく。あの、素晴らしい人たちが。ただ一日の、僅か数時間の邂逅で、鳳たちの心を虜にした素敵な人たちが。
本当に、辛かった。読んでいて、これほど焦燥と無力感を感じたことがあっただろうか。
それでも、苦痛に打ちのめされなかったのは、殺されていく彼ら証人たちの揺るぎない意志。そして、夢を見ることなく、ただ胸を抱え、世界の行く末を信じ、願いを叶えんとした彼等の想いゆえだろう。
ダメだ、立て

要人の一人、ハロルドは、心折れそうになった鳳に、容赦なくそう叱咤した。
立ちあがって戦え(スタンド・アップ・アンド・ファイト)――――君の場合は、飛び立って戦え(フライ・ハイ・アンド・ファイト)がふさわしい

そう、彼等が証人としてこのミリオポリスに集まったのは、悪徳の塔を崩した妖精(スプライト)たち。アゲハたちの存在に、世界の希望を見出したから。人類の希望ともいうべき彼らが、未来と希望を託したのは次なる若き世代たち。
彼らにより素晴らしい世界を残す礎となるため、この世界に打ち込まれた楔を打ち砕くため、彼等は自分たちが殺されることも視野にいれ、この戦いに挑んだのだ。
彼等の想い、彼等の決意。そして彼等が用意していた二重三重の勝利への策が明らかになるたびに、悲しみを糧に絶望は振りはらわれていく。
驚愕の展開が二度三度と繰り返され、思いもよらぬ真相に絶句させられる。
まさしく、息つく暇もなく、感情が上下左右に揺さぶられて止まることのないジェットコースター・ストーリー。

問答無用に最高傑作!!

富士見ファンタジア文庫史上、最厚を記録したという541ページ。あまりにも濃密な541ページ。
☆がいくつあっても足りない。

やっぱり、このシュピーゲルシリーズは、託される物語だ。この物語の少女たちは、いろいろな人々の願いや想いを託され、ただ治安維持組織の隊員として任務に従事するだけではない、自分が世界に対して向き合うべき役割というものを自覚し、育てていこうとしている。
未来を担う次世代の若者として。
彼女らに思いを託す大人たちは、悪夢や地獄と同意義かと連想させるような現実の非情さ、理不尽さ、残酷さを容赦なく彼女らに突きつけ、理想のはかなさ、無力さ、破滅性を見せつけ、思い知らせ……だが、その上で、だからこそ希望を。この世界がどれほど素晴らしいかを伝え、指し示し、人の可能性がどれほど無限に広がっているものなのかを教え、去っていく。
正しいと思っていたことも悪手となる。夢を見るな。
そう伝え、この四巻における証人たちは、三人の妖精とニナに贈り物を送る。それこそが、信認の証。未来を託した希望の在り処。
彼等が伝えた言葉の、その真意は最後に明らかになる。その意が明らかになったときの、あの感動はこの先ずっと忘れられないだろう。

残り、あと二巻だというこの物語。彼女たちが受け取った希望は、きっとそこで結実するに違いない。
それはもう揺るぎない確信だ。それほどに、人々が残した教えは重く、眩しいほどに輝いている。


これまで、一瞬の邂逅だったスニーカー文庫の【オイゲンシュピーゲル】のケロベロス小隊の三人とのリンクも、今回はさらに密接に展開。
別の戦場で戦いながら、僅かな携帯電話でのやり取りを通じて、彼女らは確かに同じ戦いを共有する戦友として戦っていた。
心折れそうになるたびに、涼月との喧々囂々のやり取りで元気を取り戻すアゲハ。思えば、ツバメやヒビナは妹分で面倒を見る相手であって、対等にやり合える相手ってアゲハの周りにはいなかったんですよね。冬真は、友達という関係と言うにはもうあんまりにも距離感が狂っちゃってるし。

今回の話で私が心底惚れ込んでしまったのは、やはり七人の証人の一人、ハロルド・レイバースFBI捜査官でした。
もう、めちゃくちゃカッコイイ。こんなかっこいい捜査官、見たことないよ。もうべた惚れ。最高。抱いて。
たとえば、この人がドラマ【24】の主人公だったら、24時間どころか三時間くらいで事件解決しそうな勢いの、音速の観察眼、判断力、知識に決断力、揺るぎない意志と信念。
戦場と化し、錯綜する状況で、自らも命を狙われているかもしれない中で微塵も揺るぐことなく一度として止まることなく疾走するような思考で淡々と真相を追究し、敵の思惑や策謀を見事に看破し、次々と混迷する事態を解体し、アゲハを導いていくその姿。もう、めちゃめちゃ痺れた
そしてまた、彼も継ぐ者。
……ああもう、ビリビリだ。


このテンペストがあまりにも凄すぎて、印象が吹き飛びそうなんだけど……いや、そんなことは決してないか。テンペストの前に乗っている短編の【フロム・ディスタンス 彼/彼女までの距離】がまた、素晴らしいんだ。これ単体でも、最高傑作!! と叫びたくなるくらいに。
なんで、わざわざテンペストの前にこの短編を配したのかと思いたくなるけど、むしろこの話におけるアゲハの精神的な解放、冬真との関係の変化を踏まえてこそ、あのテンペストがある、というべきなのかもしれない。
いや、この話、本当に素晴らしいんですよ。

☆をつけるとしたら、六つ星を飛び越え、これはもう七つ星を掲げたい。
とにかく、本当に凄かった。凄すぎだった。もう最高の最高傑作。
万難を排して、ひたすらに読むべし。必読。
特に、あの証人たちとアゲハ、ツバメ、ヒビナとニナがプレイするテーブルトーク・RPG【世界統一ゲーム】もしくは【レヴァイアサン】の下りは、人によってはあの【マルドゥック・スクランブル】のカジノに勝るとも劣らないと評するかもしれない、凄まじい内容で、ぜひ読んで欲しい。
そして、感動に打ち震えてほしい。素晴らしかった。
しかしあれは、平和を唱えていたら平和が成立すると思いこんでる輩にとくに見せたいゲームだよなあ。あのゲームは怪物【レヴァイアサン】の名がふさわしいと思いますよ、私は。途中からの制御が叶わず混迷と暴走が際限なく広がっていく国際状況の変転は、あれはまさに【レヴァイアサン】の名がふさわしい、怪物的なものでしたし。
おそろしいのは、これが現実そのもの、ってところなんだよなあ。
ああもう、いくら言及しても足りないくらい、とにかく凄かった。
なんかすごかったとしか言ってないような気がするけど。
本当に未読の人、絶賛オススメですよ。

銀月のソルトレージュ 5.針のように細い銀の月4   

銀月のソルトレージュ5  針のように細い銀の月 (富士見ファンタジア文庫 147-6)

【銀月のソルトレージュ 5.針のように細い銀の月】 枯野瑛/得能正太郎 富士見ファンタジア文庫


なんか、結局まとめきれずに終わっちゃったって感じだなあ。枯野さん、書きたいことの半分以上、書き切れずに終わっちゃったんじゃないだろうか。
というわけで、構成の点で全体的に失敗している感もあるこのシリーズ。
それで面白くないってのならどーでもいいやと忘れてそれで御終いにしてしまえばいいんだけど……

これで、やたら面白いからタチ悪いんだよなあ(笑

ああもう、私、枯野さんの作品それはもう無茶苦茶好きです、っていう大ファンなので、このシリーズが十全の状態で書かれたらどれほどの最高の作品になったのだろうと夢想してしまい、悶え苦しむしかないのであります。
絶対、悦楽の果てに狂死してしまえただろうにww

世にはびこるジネット派、アリス派、ライア派の諸兄諸君。
私は、全部派だ!!(意味不明

口絵、挿絵、本文。すべてで悶死。おーらい、白旗を掲げろ!

最終巻ということもあって、魔女と不死者にちなんだ一連の謎。最初の魔法書【一つ目の嘘(ソルトレージュ)】にまつわる世界の真実が、バタバタとドミノを倒すように明らかに。
この鮮やかな真相開示の展開には、もう圧倒されました。
いや、事の真相が明らかになったことで、こうも登場人物たちの行動原理やそれぞれの想いの理由が一気に理解できるようになると、もはや爽快ですらあります。
ここに至ると、主要な登場人物のだれもが、自分の行動の独善性や害状、把握し理解しつつ、それぞれの大事な人にとって良かれと信じた想いを優先して動いていることが明らかになる。
ライアにしても、アヴィンにしても、アルト老にしても、悪を為すことの意味を決然と胸に刻んだ、かっこいい人たちだよなあ。それだけに、その戦いは悲痛で辛い。
だから、アリスの声援に、ジネットの決意。リュカの奔走は胸のすく思いだった。
たとえ、それが問題の先送りにすぎなくても、なすすべもなく悲劇と惨劇の末路を辿った先の魔女の物語に比べれば、リュカたちが勝ち取ったものはかけがえがなく、素晴らしいものだと思う。
なにより、なんだかんだと上手いことジネットとアリスの両方を抱え込んじゃったリュカは、むちゃくちゃ美味しい結末になったんじゃないだろうか、このやろうしね。

いやもう、特にアリスなんか最初から立ち位置的に非常に幸薄そうで報われなさそうなポディションだったから、まさかリュカからあんなストライクなほぼプロポーズ同然の言葉を頂けるとは。やっほーーっ!!
アリスのかわいらしさは、このソルトレージュシリーズ、一貫して最後まで超ド級でございました。アリスかわいいよ、アリスカワイイよ、かわいいよぅぅ。表紙めくった口絵一枚目で即座に悶死。あれは反則。
ところが、萌え度ではアリスの後塵を拝していた(私脳内)ジネット姫でございますが、最後になって怒涛の、怒涛の、怒涛の大反攻! 一人上皇作戦!!
新妻ジネットとの新婚生活!(吐血
いわゆる、デレ期?
もう、あほかと。血を吐いて死ねと?
これが枯野氏が書くだけあって、変にいちゃいちゃしてなくて、自然に、ナチュラルに、二人の穏やかな日常生活がさらさらと描写されていて、それが逆に恐ろしく、もう恐ろしいまでに、さわやかに新婚生活っぽくて……(喀血)
とどめに、こんなもう逃げ場のないような生活のど真ん中で、ジネットの丸投げ告白。

ごちそうさまでした♪

……いやいや、違う違う、それはあっちの人類が滅亡しそうな話のあれだからして。
食べちゃだめ。

っていうか、食べろよ!!
あらゆるいみでりゅかくんしね。というかころす。

ジネットは、ちっちゃい姫君のときも反則級に可愛いんですよね。やんちゃでおてんばで、そして健気で献身的で。
アヴィン相手の無邪気で、こまっしゃくれてて、悪戯っぽくて、でも聡明で賢い小さなお姫様のときのジネットの萌え度は、完全にアリスと肩を並べます。つまり、即死。
わお。

アリスかわいいよ、ありす。
これって、一応アリスが本妻になるのか?(マテ
アリスもジネットも、両方自分は一歩引いて相手の方を立てようとしてるしなあ。リュカに関しては、共有財産扱いだけどw

そして、おねえちゃん。お姉ちゃんですよ。
この傍若無人で唯我独尊で、弟君をいじめてからかって玩具にしてるひどいお姉ちゃん。それでいて、自分の存在をなげうってまで、弟を守った姉貴。この、人の意見なんか聞かずに自分勝手に自分のやりたいように奔放に、思う通りにやりたい放題にやった行動が、自分の存在を消し去ってまで可愛くない生意気な弟を守るための行動だった、っていうあたりが、この姉貴のキャラのめちゃくちゃ素敵な部分なんですよね。
もう、最初から最後までリュカに対してめちゃくちゃするし、言葉で苛めるし、手も出るし、ひどいのに(笑
ひどいのに、でも、リュカの姉貴なんですよね。クローディア。
この姉弟も、素敵だったなあ。


というわけで、結局最後はアリスにジネットという両手に花状態に加えて、姉貴にもぐりぐり弄られるハーレムエンドになってめでたしめでたし……あれ?

……まあなんにせよ、大好きな作家の大好きな作品が大好きなまま終わって良かったなあ、ということで、次回作にも期待してます。
今度は十全で成功してほしいなあ。


アリス可愛いよ、ありす^^

真月譚月姫 65   

真月譚月姫 6 (6) (電撃コミックス)

【真月譚月姫 6】 佐々木少年 電撃コミックス


既に、原作ゲームの範疇から外れ、オリジナルの展開へと突入しているにも関わらず、この圧倒的なまでの【月姫】観は素晴らしすぎて、もう泣けてくる。
本気で、この筆者は散逸しているあらゆる月姫の要素を一本に凝縮するつもりなのかもしれない。
アルクェイドのルートを基本としつつ、シエル、そして遠野家、七夜のそれまでも。
そして、あのもう一人の殺人鬼も。
筆者のサイトで、本巻の表紙は彼にすべきだったと述懐しているように、本巻でもっとも輝いていたのは、遠野四季と言えるのではないだろうか。
思い起こされる過去の情景。眩しいばかりの子供時代の思い出。そこに現れる幼い四季は……(号泣
プラスディスクだったかな。本編では結局どういうやつだったのかわからなかった四季が、実は士貴とかなり気の合うイイ男だったと知れたのは。
この真月譚月姫にて描かれる少年時代の四季は、まさしく志貴の親友と呼ぶに相応しい少年でした。自身の運命を受け入れたいさぎの良い、快濶な人柄。化け物となっていく自分の末路への怯えを抑え込み、親友や妹に見せない強さ。秋葉にとっても、いい兄貴だったんじゃないか。自分の決着を、志貴に託したのは、暴走した自分が妹を傷つけることを恐れたため。それは同時に、秋葉を志貴に託したのと同じこと。妹を想い、親友を信じ、その果てがあの結末であり、この現在だというのか。
運命とは残酷だというのが定番だけど、四季の人柄を見てしまうとあまりにも辛い。
そして、その残酷な運命は現在進行形で、カコを思い出した志貴と、秋葉を苛むわけだ。
ゲーム原作では実兄四季に対して非情に徹していたところしか見せなかった秋葉だけど、こちらでは心の奥底で未だかつての優しい四季の面影が思い起こされてか、苦渋を浮かべるシーンがある。まだ、慕う感情が残っているのか。自身も破滅の足音を聞きながら、実の兄を殺する使命を負い、慕う義兄を危険から遠ざけることができず、苦しむ秋葉の闇は深い。

そして、シエル先輩。蛇との戦闘シーンは、圧巻の一言。
いや、それよりも衝撃的だったのが、教会での審問シーン。
あのね、もういやこれ(涙目
文章だけでも相当だったけど、これはアカン。この人がこんなシーンマンガにしたら、洒落にならん。うわははは、あかんあかん。
シエルがなんで発狂しなかったのかが不思議なくらい。もう何もかもが異常で狂ってる。

んで、最後にアルクェイドだ。
もうこれは見てくれとしか言いようがない。
恋という感情を知ってしまった吸血鬼。それはただのひとりの女の子でしかなく……

どこまで登って行こうとしているのか、この月姫は。
もしかしたらこれは、本当に月姫を知る誰もが望む最果てに辿りつこうとしているのか……。
これはもう、期待ではなく確信なのかもしれない。

機工魔術士 -enchanter- 165   

機工魔術士 -enchanter- 16 (ガンガンWINGコミックス)

【機工魔術士 -enchanter- 16】 河内和泉 ガンガンWINGコミックス



うわあっ、うわあっ、うわあああっ!!(七転八倒)
凄い。もう全身ビリビリ痺れるるるる。うひゃあ、もう最高!!
ここしばらく、この【機工魔術士】の感想、毎回絶叫してしまってますけど、叫ばずにはいれないんさぁ!!

本物と偽物の差はなんなのか。真贋の意味。受け手の問題?
カリオストロとハルヒコの戦いは、まさにお互いの価値観の衝突。哲学の闘争。
何が本物で何が偽物なのか。そもそも、本物と偽物を分ける意味とは? カリオストロの悪意に満ちた仕掛けに抗いながら、ハルヒコは徐々に自分なりの答えへと辿り着き始める。
がんばれ、がんばれ男の子!!
ただ、好きな人のために頑張ることが、大切な人を守ろうとすることが、どうしてこんなに哲学的闘争へと発展してるのか。
ただ助けるだけじゃ済まないのか。ただ守るというだけで現実は動かないのか。立証しなければならないのは、本物か偽物かの択一ではなく、何をもって本物であるか、本物であることの真の価値の意味の証明。
それが、フルカネルリが託した願いを守り、ユウカナリアの身を切るような想いの価値を守り、優香姉を好きな、彼女に認めてもらえるような正しい自分であるために。
がんばれ、がんばれ男の子!!(ガン泣き!

ダメだ。読んでる間中しびれっぱなし、震えっぱなし。予想通り、やっぱりこれ年間TOP3を間違いなく、小揺るぎもせず譲らねえや。
面白い、面白い、面白すぎるよぉぉ。もうおもしろすぎて泣きそう。人間絶望するともう笑うしかないっていうけど、人間嬉しすぎたり感激しすぎると泣くしかないようなあ、もう。

それにしても、メルクーリオはなんだかんだと手助けしてくれるんだよなあ。この女、口も性格も悪いけど、根っこの部分もかなりひどい人のはずだけど、ホクトに対する対応もそうだけど、やり方は乱暴なわりにちゃんと困ってると助けてくれるんですよね。
パラケルススがなんか急にブラックになってきた昨今、彼女の頼もしさは物凄い安心感があります。
あと、カコ姉の天才ぶりがぶっちぎりなんですけど(汗
フリーダムさもぶっちぎりだけどw ホクトも苦労するよなあ、こりゃw
 

10月4日

冬瀬
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10月3日

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9月30日

南野海風
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9月28日

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吉上亮/Mika Pikazo
(新潮文庫nex)
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9月27日

異識
(まんがタイムKRコミックス)
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ひさまくまこ
(まんがタイムKRコミックス)
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Koi
(まんがタイムKRコミックス)
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相崎うたう
(まんがタイムKRコミックス)
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セトユーキ
(まんがタイムKRコミックス)
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こめつぶ
(まんがタイムKRコミックス)
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福きつね
(まんがタイムKRコミックス)
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メイス
(まんがタイムKRコミックス)
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9月26日

えすのサカエ/宇野朴人
(角川コミックス・エース)
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相野仁/市倉とかげ
(角川コミックス・エース)
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平未夜/之貫紀
(角川コミックス・エース)
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大和田秀樹/矢立肇
(角川コミックス・エース)
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今ノ夜きよし/イノノブヨシ
(角川コミックス・エース)
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Ark Performance
(角川コミックス・エース)
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石田あきら/東出祐一郎
(角川コミックス・エース)
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前田理想/沢村治太郎
(角川コミックス・エース)
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鏡/丘野優
(角川コミックス・エース)
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東方Project/芦山
(電撃コミックスEX)
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笹倉綾人
(電撃コミックスNEXT)
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苗川采
(電撃コミックスNEXT)
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Dormicum
(電撃コミックスNEXT)
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山路新
(電撃コミックスNEXT)
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宝乃あいらんど/震電みひろ
(電撃コミックスNEXT)
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小早川ハルヨシ/金斬児狐
(アルファポリスCOMICS)
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くろの/永島ひろあき
(アルファポリスCOMICS)
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9月25日

涼樹悠樹
(オーバーラップ文庫)
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迷井豆腐
(オーバーラップ文庫)
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友橋かめつ
(オーバーラップ文庫)
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ネコクロ
(オーバーラップ文庫)
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ネコ光一
(オーバーラップ文庫)
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白米 良
(オーバーラップ文庫)
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白米 良
(オーバーラップ文庫)
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でんすけ
(MFブックス)
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出井 啓
(MFブックス)
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一分 咲
(MFブックス)
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筧千里
(MFブックス)
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カヤ
(MFブックス)
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波多ヒロ/あまなっとう
(ガルドコミックス)
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やもりちゃん/じゃき
(ガルドコミックス)
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もちろんさん/猫子
(ガルドコミックス)
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吉川英朗/月夜涙
(ガルドコミックス)
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吉乃そら/ネコ光一
(ガルドコミックス)
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天羽銀/迷井豆腐
(ガルドコミックス)
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卯乃米/桜あげは
(ガルドコミックス)
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綾北まご/冬月光輝
(ガルドコミックス)
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9月24日

棚架ユウ/丸山朝ヲ
(バーズコミックス)
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天乃咲哉
(バーズコミックス)
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洋介犬
(バーズコミックス)
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かくろう/石神一威
(バーズコミックス)
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小林立/五十嵐あぐり
(ガンガンコミックス)
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小林立/五十嵐あぐり
(ビッグガンガンコミックス)
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小林立/めきめき
(ビッグガンガンコミックス)
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長田悠幸/町田一八
(ビッグガンガンコミックス)
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小林立
(ヤングガンガンコミックス)
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小林立/めきめき
(ヤングガンガンコミックス)
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福田晋一
(ヤングガンガンコミックス)
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田尾典丈/三雲ジョージ
(ヤングガンガンコミックス)
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戌森四朗
(ヤングガンガンコミックス)
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六本順
(ヤングガンガンコミックス)
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田澤裕/友井太郎
(ヤングガンガンコミックス)
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9月22日

十文字 青/原作・プロデュース:Eve
(MF文庫J)
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総夜ムカイ/原作・監修:みきとP
(MF文庫J)
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両生類 かえる
(MF文庫J)
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木緒 なち
(MF文庫J)
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長月 達平
(MF文庫J)
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川口士
(ダッシュエックス文庫)
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川口士
(ダッシュエックス文庫DIGITAL)
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川口士
(ダッシュエックス文庫DIGITAL)
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赤金武蔵
(ダッシュエックス文庫)
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河本ほむら/尚村透
(ガンガンコミックスJOKER)
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河本ほむら/斎木桂
(ガンガンコミックスJOKER)
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昆布わかめ
(ガンガンコミックスJOKER)
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サラ イネス
(イブニングKC)
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ハナツカシオリ
(モーニング KC)
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江口夏実
(モーニング KC)
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瀧下信英/津田彷徨
(モーニング KC)
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藤本正二/Juan Albarran
(モーニング KC)
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千嶌オワリ/津田彷徨
(モーニング KC)
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森高夕次/足立金太郎
(モーニング KC)
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一乃ゆゆ/佐島勤
(MFコミックス アライブシリーズ)
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杉井光/篠アキサト
(MFコミックス アライブシリーズ)
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ぐう/水無瀬
(MFC)
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柏木郁乃
(MFC)
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倭ヒナ/ぷにちゃん
(MFC)
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9月21日

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9月20日

大和田秀樹
(ヤングチャンピオン・コミックス)
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クール教信者
(ヤングチャンピオン烈コミックス)
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いとうえい
(ヤングチャンピオン烈コミックス)
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小宮地千々
(GCN文庫)
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一色一凛
(GCN文庫)
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風間レイ
(TOブックス)
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やしろ
(TOブックス)
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もちもち物質
(TOブックス)
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夕立悠理
(TOブックス)
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鳴沢明人
(HJ NOVELS)
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はぐれメタボ
(HJ NOVELS)
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9月19日

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9月16日

橘 公司
(富士見ファンタジア文庫)
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長岡 マキ子
(富士見ファンタジア文庫)
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羊太郎
(富士見ファンタジア文庫)
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七斗 七
(富士見ファンタジア文庫)
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いつきみずほ
(富士見ファンタジア文庫)
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ラマンおいどん
(富士見ファンタジア文庫)
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ラチム
(富士見ファンタジア文庫)
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紫大悟
(富士見ファンタジア文庫)
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朝陽千早
(富士見ファンタジア文庫)
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コイル
(電撃の新文芸)
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相原あきら
(電撃の新文芸)
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イダタツヒコ/広江礼威
(サンデーGXコミックス)
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やまむらはじめ/広江礼威
(サンデーGXコミックス)
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坂崎ふれでぃ
(サンデーGXコミックス)
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了子
(裏少年サンデーコミックス)
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神内アキラ
(裏少年サンデーコミックス)
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柊一葉/じろあるば
(裏少年サンデーコミックス)
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内藤マーシー
(講談社コミックス)
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宮島礼吏
(講談社コミックス)
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久世蘭
(講談社コミックス)
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ヒロユキ
(講談社コミックス)
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裏那圭/晏童秀吉
(講談社コミックス)
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むちまろ
(KCデラックス)
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硬梨菜/不二涼介
(KCデラックス)
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さゆこ
(フロース コミック)
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あるてぃ/染井由乃
(フロース コミック)
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原泰久
(ヤングジャンプコミックス)
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中村力斗/野澤ゆき子
(ヤングジャンプコミックス)
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峰浪りょう
(ヤングジャンプコミックス)
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雪森寧々
(ヤングジャンプコミックス)
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小瀬木麻美/宮田ダム
(ヤングジャンプコミックス)
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キナミブンタ
(ヤングジャンプコミックス)
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大河原遁
(ヤングジャンプコミックス)
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武田綾乃/むっしゅ
(ヤングジャンプコミックス)
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子新唯一
(ヤングジャンプコミックス)
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グレゴリウス山田
(ヤングジャンプコミックス)
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ヤマザキマリ
(ヤングジャンプコミックス)
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スガワラエスコ
(ヤングジャンプコミックス)
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スガワラエスコ
(ヤングジャンプコミックス)
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瀬尾つかさ/bomi
(ヤングジャンプコミックス)
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川口士/的良みらん
(ヤングジャンプコミックス)
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9月15日

コトヤマ
(少年サンデーコミックス)
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松江名俊
(少年サンデーコミックス)
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草場道輝/高谷智裕
(少年サンデーコミックス)
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山田鐘人/アベツカサ
(少年サンデーコミックス)
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畑健二郎
(少年サンデーコミックス)
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福地翼
(少年サンデーコミックス)
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青山剛昌
(少年サンデーコミックス)
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青山剛昌/阿部ゆたか
(少年サンデーコミックス)
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かんばまゆこ/青山剛昌
(少年サンデーコミックス)
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田中現兎
(マガジンエッジKC)
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川田暁生
(マガジンエッジKC)
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ひな姫/猫又ぬこ
(マガジンエッジKC)
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水森崇史
(講談社コミックス)
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ひととせひるね
(講談社コミックス月刊マガジン)
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杜乃ミズ/餅月望
(コロナ・コミックス)
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中島鯛/ほのぼのる500
(コロナ・コミックス)
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まいたけ/生咲日月
(コロナ・コミックス)
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わかさこばと/春の日びより
(コロナ・コミックス)
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羽尻伊織/鉄人じゅす
(コロナ・コミックス)
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ハム男
(アース・スターノベル)
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友麻碧
(富士見L文庫)
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柚原 テイル
(富士見L文庫)
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七沢 ゆきの
(富士見L文庫)
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9月14日

鳥羽徹
(GA文庫)
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神田暁一郎
(GA文庫)
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佐伯さん
(GA文庫)
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佐伯さん
(GA文庫)
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海空りく
(GA文庫)
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海月くらげ
(GA文庫)
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柚本悠斗
(GA文庫)
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白石定規
(GAノベル)
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白石定規
(GAノベル)
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守雨
(GAノベル)
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金明豪×KJ
(アフタヌーンKC)
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こだまはつみ
(モーニング KC)
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9月13日

横島日記
(リュウコミックス)
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わらいなく
(リュウコミックス)
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9月12日

荒川弘
(ガンガンコミックス)
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河添太一
(ガンガンコミックス)
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宮澤伊織/水野英多
(ガンガンコミックス)
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南海遊/村山なちよ
(ガンガンコミックス)
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高津カリノ
(ガンガンコミックス)
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オジロマコト
(ビッグコミックス)
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ゆうきまさみ
(ビッグコミックス)
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田岡りき
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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源素水
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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サンドロビッチ・ヤバ子/だろめおん
(裏少年サンデーコミックス)
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七尾ナナキ
(裏少年サンデーコミックス)
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空谷玲奈/昴カズサ
(ガンガンコミックスONLINE)
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高野裕也
(ガンガンコミックスONLINE)
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礼島れいあ
(ガンガンコミックスONLINE)
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長岡マキ子/カルパッチョ野山
(ガンガンコミックスONLINE)
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森貴夕貴
(アース・スター コミックス)
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咲メギコ/師裏剣
(アース・スター コミックス)
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瑚澄遊智/漂月
(アース・スター コミックス)
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しろ
(アース・スター コミックス)
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檜山大輔
(アクションコミックス)
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浜田よしかづ
(アクションコミックス)
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ピロヤ
(メテオCOMICS)
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火曜
(まんがタイムKRコミックス)
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カエルDX
(まんがタイムKRコミックス)
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霜月絹鯊
(まんがタイムKRコミックス)
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そめちめ
(まんがタイムKRコミックス)
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9月10日

餅月望
(TOブックス)
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もちだもちこ
(TOブックス)
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岡崎マサムネ
(TOブックス)
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ニシキギ・カエデ
(TOブックス)
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榛名丼
(TOブックス)
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9月9日

アサウラ/Spider Lily
(電撃文庫)
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アサウラ
(電撃文庫)
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佐伯庸介
(電撃文庫)
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西 条陽
(電撃文庫)
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宇野朴人
(電撃文庫)
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三河ごーすと
(電撃文庫)
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佐島 勤
(電撃文庫)
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鎌池和馬
(電撃文庫)
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駒居未鳥
(電撃文庫)
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逢縁奇演
(電撃文庫)
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ミサキナギ
(電撃文庫)
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丸深まろやか
(電撃文庫)
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岬 鷺宮
(電撃文庫)
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夏 みのる
(カドカワBOOKS)
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遠野 九重
(カドカワBOOKS)
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明。
(カドカワBOOKS)
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流優
(カドカワBOOKS)
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愛七 ひろ
(カドカワBOOKS)
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ヤマザキコレ
(BLADEコミックス)
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ツクモイスオ/三田誠
(BLADEコミックス)
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住川惠/甘岸久弥
(BLADEコミックス)
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yoruhashi
(BLADEコミックス)
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(ドラゴンコミックスエイジ)
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横山コウヂ
(ドラゴンコミックスエイジ)
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福原蓮士/つちせ八十八
(ドラゴンコミックスエイジ)
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稲葉白
(ドラゴンコミックスエイジ)
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二式恭介
(ドラゴンコミックスエイジ)
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遠野ノオト/流優
(ドラゴンコミックスエイジ)
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はっとりまさき
(ドラゴンコミックスエイジ)
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神谷ユウ/桜木桜
(角川コミックス・エース)
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吉岡剛/菊池政治
(角川コミックス・エース)
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唐澤和希/藤本れもち
(角川コミックス・エース)
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皇ハマオ/月夜涙
(角川コミックス・エース)
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緒原博綺
(角川コミックス・エース)
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げしゅまろ
(角川コミックス・エース)
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ヨシラギ
(角川コミックス・エース)
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RYOMA/カンブリア爆発太郎
(角川コミックス・エース)
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レフトハンド/伽藍堂
(角川コミックス・エース)
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窪茶/涼暮皐
(角川コミックス・エース)
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ゼロキ/雪村ゆに
(角川コミックス・エース)
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蟹丹/トネ・コーケン
(角川コミックス・エース)
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TYPE−MOON/中谷
(角川コミックス・エース)
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Team RWBY Project/スエカネクミコ
(電撃コミックスNEXT)
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コトバノリアキ
(KCデラックス)
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吉村英明/木嶋隆太
(KCデラックス)
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金田陽介
(講談社コミックス)
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大森藤ノ/青井聖
(講談社コミックス)
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中丸洋介
(講談社コミックス)
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9月8日

エターナル14歳/御子柴奈々
(KCデラックス)
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ヤチモト/resn
(KCデラックス)
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ヤスダスズヒト
(シリウスKC)
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茅田丸/丁々発止
(シリウスKC)
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内々けやき/あし
(シリウスKC)
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マツモトケンゴ
(シリウスKC)
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くうねりん
(シリウスKC)
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光永康則
(シリウスKC)
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芳橋アツシ/延野正行
(シリウスKC)
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亜希乃千紗
(シリウスKC)
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9月7日

赤堀君
(アフタヌーンKC)
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伊口紺/保志レンジ
(アフタヌーンKC)
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LEN[Aー7]
(アフタヌーンKC)
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深山鈴/茂村モト
(ガンガンコミックスUP!)
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森田季節/出水高軌
(ガンガンコミックスUP!)
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ケンノジ/松浦はこ
(ガンガンコミックスUP!)
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羽柴実里/zinbei
(ガンガンコミックスUP!)
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常磐くじら/桃山ひなせ
(ガンガンコミックスUP!)
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串木野たんぼ/ぽんこつわーくす
(ガンガンコミックスUP!)
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鈴木竜一
(SQEXノベル)
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初枝れんげ
(SQEXノベル)
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十夜
(SQEXノベル)
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9月6日

西尾 維新
(講談社)
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