書籍感想(2011

GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン 4(下)5   

境界線上のホライゾン4〈下〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)

【GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン 4(下)】 川上稔/さとやす(TENKY) 電撃文庫

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 伊達、最上、上越露西亜へ外交官として赴いた教導院のメンバー達。
 だが、それを牽制するため、羽柴・秀次率いる戦闘外交艦“聚楽第”を先頭に羽柴勢が水戸領地に対し戦闘を開始。
 一方、武蔵では、生徒会と総長連合に対し、平和を求めて大久保・忠隣を代表とする委員長連が蜂起し、内部に潜入した伊佐、穴山ら真田十勇士は、艦の破壊工作の準備を進めていた。
 まさに内憂外患の武蔵は、この状況を打開し、東北・上越への活路を開くことができるのか!? 第四話ついに完結!
此処ぞという時、行き詰った空気を一気に切り開いてみせるのは、やっぱりみんなのおうさまであるところの、葵・トーリなんだな。一巻の下巻以来の仕切り直し。改めての、トーリの世界征服宣言。痺れたーー!! 再び、あの6ページ見開き挿絵。一巻の時と違って、みんなが居るのは同じ場所ではなく、それぞれの戦いの場所。あの時から、新たに加わった仲間たちの姿も見える。
あの時と同じではない、立場も考え方も未来への見方も、それぞれの在り方も「前へ」進んだ、その姿にこそ、痺れた。
三方ヶ原の戦い以来、どこか燻ったようなもどかしい、力及ばない、哀しい気持ちが拭われない、そんな停滞に包まれていた空気を吹き飛ばすような、痛快にして豪快な、打破打破打破の復活回。
まさに、これは『再起』の物語。
そんでもって、素晴らしいまでの総力戦、総力戦ですよ^ーー!! てっきり、奥州三国と上手く協力関係になるための交渉メインの回だと思ってたんですよね。良い意味で派手に裏切られた!!
前回の感想で、辛すぎる伊達、最上、上越露西亜の悲しい感情を何とかしてあげて欲しい、とせつに願っていたのだけれど、これほどきっぱりばっちりズンバラリンとなんとかしてくれるなんて。そう、そうだったんだよなあ。トーリたちの目的というのは、まさにこういうどうしようもない運命を、悲しい出来事を、なくして潰してひっくり返して、取り戻して無くさないようにすることだったんだよなあ。彼らの宣言は、想いは、口先だけのものじゃなかったのだ。こんなにも具体的な形で、実現してくれるなんて。嬉しいなあ、嬉しいなあ。
幸せに、なりましょう。楽しく、なりましょう。みんなで、笑いあいましょう。
そうした世界を、創りましょう。

だから、戦争だ!!(マテ


いやあ、久しぶりの千ページ近接厚だけあって、これでもかこれでもかとネタが詰め込まれてて、読むのにガチで4,5時間掛かった気がするが、大満足でした。


ネタバレ前回で量もだいぶ多くなってしまったので、収納ですよ、以下に収納 ↓


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ラノベ部 14   

ラノベ部 1巻 (ガムコミックスプラス)

【ラノベ部 1】 漫画:もずや紫/原作:平坂読 ガムコミックスプラス

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『僕は友達が少ない』で大ブレイク中の小説家・平坂読と、月刊コミックガムのニューヒロイン・もずや紫が贈る、抱腹絶倒学園部活コメディ。
ラノベを読んだこともなかった高1の文香は、ひょんなことから軽小説部(ラノベ部)に入部。
一癖もふた癖もある部員達からネタのシャワーを浴びて、ラノベの魅力、本を読むことの楽しさに目覚めていく…。
この作品を読み終わったとき、あなたは漫画が、小説が、きっと読みたくてたまらなくなっていると思います。
あらすじにもあるとおり、現在【僕は友達が少ない】で売れ売れの平坂さんがはがないの前に書いていたシリーズがこれ【ラノベ部】である。個人的にははがないよりもこっちが好きなんですよね。そんな【ラノベ部】がコミカライズされた作品が素晴らしく出来栄えが良いという話は以前から聞いていたので、機会があれば読んでみたいと入手のタイミングを図っていたのですが、この度手に入れることが出来たので早速読んでみたのですが……た、確かにこれ、これ、これ、素晴らしいわ!!
ぽわぽわぽわ、ですよーー。
あの文香が醸し出している独特のテンポが見事に再現……というよりもこれ、空気感の表現としては原作よりも文香分の純度が増しているんじゃないだろうか。あの人よりもワンテンポ遅れて違う地点に着地してしまうような文香のコミュニケーションスタイルが、漫画としての演出法で見事に編みこまれてるんですよね。お陰で、これまで国語嫌いでまともに本を読んでいなかった文香が、どんどんラノベに引きこまれていく様子が如実に伝わってくるのです。夢中になって寝るのも忘れてあるだけの本を読みふけってしまったり、誰かのおすすめではなく、自分の判断で面白そうな本を選んでみようと本屋の中を歩きまわってみたり。どこかぽわわんとして茫洋とした性格の文香から、確かに伝わってくる新しい本の世界へのワクワク感に、なんだか読んでいるこちらまで嬉しくなってくる。そっけない竹田くんが、ついついそんな後輩の様子を気にかけてしまうのもわかるわかる。自分の好きなものを、他の人が喜んで楽しんでいる様子を見るのって、嬉しいし気になるし、ついつい様子を伺ってしまうんですよね。わかるわかる。
そんな竹田くんと幼馴染の美咲の微妙な関係は、まだ本格的には表沙汰になっていないのだけれど、その予兆だけであの切なくも淡い交錯が思い出されて、これは続きを読まないと耐えられんなあ。

至高は、あのリレー小説の再現ですよ。いやあ、これはもう最高だった。なんちゅう楽しい話になってるんだか。目に見える形になるとこんな惨事になってたのか(笑
しかしハートフルであるw
目に見える形というと、暦がちゃんと無表情系と見せかけて、一番感情豊かな女の子というのがちゃんと一目でわかるようになっていて、大満足。もうビンビンですよw

既に2巻の方も最近刊行されているので、なるべく急いで読みたいな。噂に違わぬコミカライズの最高傑作の一つでした。良かったよー。

サイハテの聖衣(シュラウド)4   

サイハテの聖衣(シュラウド) (電撃文庫)

【サイハテの聖衣(シュラウド)】 三雲岳斗/朱シオ 電撃文庫

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新感覚・日常系戦場ファンタジー!

 霊獣を封印した破魔の鎧──獣装戦闘服(BUD)。またの名を聖衣(シュラウド)。それをまとう少女たちは獣装巫兵と呼ばれ、謎の妖獣“禍憑妃(マガツヒ)”から日本を守るために、日夜、戦い続けていた。本州最西端にある赤間関市を舞台に、民間軍事会社“極東自衛機構”所属の少女兵士たちの活躍と、コミカルな日々の生活を描いた新感覚・日常系戦場ファンタジー。
『ストライク・ザ・ブラッド』の三雲岳斗が贈る『電撃文庫MAGAZINE』の人気連載作品、待望の文庫化スタート!
うははははっ、面白い面白い!! 三雲さん、元々長年最前線で良作を出し続けたエース格と言っていい作家さんだったけれど、【ストライク・ザ・ブラッド】といいこの【サイハテの聖衣】といい、何か良い意味で安定したというか、面白さにどっしりとした重心が出来たというか、表現が難しいんだけれど作品として多少ヤンチャしてもブレない裾野が広がったというか、兎も角手放しで面白い面白いとはしゃげる安心感が得られるようになってるんですよね。一皮むけたなんて表現は、今更三雲さん程の人に使うのは語弊があるし、ちょい前の【ダンタリアンの書架】や【アスラクライン】から劇的に変わったなんて事も全然ないんだけれど……でも、今年の彼の人はちょっと感触違うぜ、こりゃあ。
というわけで、過酷な戦場に放り込まれた年端も行かない少女たちのシビアな戦争モノ、とおもいきや、あらすじにもある通り、どちらかというとゆるゆるな日常系戦場ファンタジー。
日常系戦場ファンタジーて(笑
てっきり別にシリアスな本編があって、これは番外編の短篇集か、と思うような緊張感のないドタバタコメディなのである。これがまた、抜群に面白い。あれ、そう言えば作者が此処まで一貫してコメディ描いたのって、あんまり覚えがないような。作中の日常回に息抜き感覚で掛け合いメインのコメディを挟むことは珍しくはなかったと思うのだけれど、一作品を全部そのスタイルで構築したのって……あれ? マジでないんじゃないか!? ランブルフィッシュやコールドゲヘナの短篇集がそんなノリだったけれど。そう言えば、あれらの短編、べらぼうに面白かったんだよなあ。あれらを思い出すと、三雲さんがギャグコメ書いて面白くないはずがないのかもしれない。
最前線の落ちこぼれ部隊、というと一癖も二癖もある問題児だけれど実力者揃い、なんてのが定番である。勿論、本作もその流れを踏襲しているといえば踏襲しているのだが……それにしても、四人とも経歴がキワモノすぎるだろう、これ!!
ちょうど四本掲載されているお話は、それぞれメインとなる四人の少女たち、天乃羽々姫、桜狩紗々羅、蓼宮鳴々葉、小揺木音々(全員名前に「々」が付いてるな)の紹介話になっているのだけれど、最初の羽々姫の、所属事務所の破産に巻き込まれて多額の借金を背負わされ、日々借金返済の為に戰う元アイドルという経歴だけでも大概なのに、その後の鳴々葉と音々の経歴がまたひどいのなんの。キワモノのキワミじゃないか、それw
紗々羅の元救国の英雄という来歴がまるで大人しく思えてくるくらいである。
何気にみんな実力者揃いなのはよく分かったが、これは確かに最前線の小さな基地の一角に隔離しておかないと色々な意味で危険過ぎるw

それにしても、この作品の設定の肝は間違いなくこれですよね。聖衣の運用経費の一部が自己負担!! しかも、封印を解除して高出力で稼働すればするほど、支払う毎秒の基本使用料の単価が跳ね上がっていくという。一応、敵である禍憑妃には多額の賞金が賭けられていて、それを倒すことで収入は得られるんだけれど、下手な戦い方をすると儲けるどころか赤字に転落して借金が増えていくという。
軍隊ものにありがちな展開として、上層部の命令を無視して主人公たちが正義感まかせに独断専行で飛び出していってしまう、というものがよく見受けられますが……果たして、そういうシチュで経費が自己負担だった場合、感情任せに突っ走れるのか、なんて想像をめぐらしてしまうと、この設定は面白いなあと思えるわけで。
誰かのために命を賭ける覚悟は出来ても、さて誰かの為に赤字になって借金を背負う覚悟は出来ますか?(笑
いや、今のところこの作品でもそんなお話の流れは全然ないんですけどね、ちょっと想像してみたら面白かったので。
それに、お金に関して汲々としているのは、借金大王の羽々姫だけで、他の三人はそのへん切羽詰まってるどころか何だかんだと儲けてるっぽいので、余裕を通り越してあんまり考えてないみたいですし。……羽々姫は、儲けるどころかどの話でも何故か赤字にしかなってないような気がするぞ、大丈夫かおい。お金に対して切実で必死なわりに、吝いわけじゃないんですよね、羽々姫って。思い切りがいいというか、掛金には糸目を付けないタイプというか。何気に封印解放や大技を放つ事に躊躇しないもんなあ。この思い切りの良さは、さすがはアイドル業界で前張ってきただけあるのか。それが決して良い目に出てないあたりは不憫極まりないですが。貧乏設定が色々と可哀想すぎる。雑誌も金が足りなくて買えないとかw 当人、チャラリャラしたところが全くなく、むしろ真面目で折り目正しいタイプだけに、落ちぶれたアイドル観がパねえwww まあこれでめげないし口も悪いし度胸もあって肝も座っている、とその逞しさが悲惨さを補って余りあるんですが。
でも、幸薄いタイプだよね。一応、見た目的には鳴々葉の方が薄幸そうと表現されているんですが、明らかに羽々姫の方が毎回ひどい目にあってるしw 極めつけは第四話。未だかつて、ギャグキャラでもないのに、特に強大な敵が襲ってきて特攻しなければならない絶体絶命の状況というわけでもないのに、人間爆弾にさせられた主人公はお目にかかった事ないよ!?
もう笑った笑った。
四話のしっちゃかめっちゃかさは極まってるよ、これ。とりあえず、作者は名探偵コ◯ンばっかりネタにしないで(面白かったけど)、ちゃんと自分がノベライズ書いた絶チルの方を弄りましょうよ(笑

非常に楽しかったので、次回以降も実に楽しみ。【ストライク・ザ・ブラッド】ともども楽しみなシリーズが出来たものです、うはうは。

ガンパレード・マーチ アナザー・プリンセス 24   

ガンパレード・マーチアナザー・プリンセス 2 (電撃コミックス)

【ガンパレード・マーチ アナザー・プリンセス 2】 作画:長田馨/原作脚本:芝村裕吏 電撃コミックス

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5121小隊との接触で、速水厚志への憎悪を隠さない秋草。
その夜、熊本のはずれに中型幻獣・ゴルゴーンが突如出現した。
戦闘へ向かう小山率いる歩兵小隊のバックアップとして、神楽&秋草の愛機・騎魂号がついに動きだす!
これは、まさしく正史に連なるガンパレシリーズだ。一巻を読んだ時はあまりにガチに固められたミリタリー関連の設定群から、ある程度榊涼介版ガンバレの世界観も踏襲しているのかとも思ったのだけれど、若宮が年齢固定型クローンとして登場したこと。速水厚志が第六世代クローンの偽物であること(これは、榊版も同じみたいだけれど)。
そしてなにより、その精神性。
どこかのだれかの未来のために
地に希望を 天に夢を取り戻そう
われらは そう 戦うために生まれてきた

この無残とも言える気高さは、正しくガンパレードマーチの世界そのものを描いていると言える。榊版も基本的には一緒なんだけれど、あちらは正義が優しさと良心によって形作られた救いを勝ち取った世界へと移行しているので、ちょっと違うんですよね。正史のガンパレードマーチは、むしろ正義も愛も友情も人間としての誇り高さも、すべてが「悲劇」へと繋がっているような終端を前にした美しさ、或いは永遠永劫に続いていく儚さを内包している。
くそったれな現実がぶちまけられた血反吐のように張り付く戦場の中で、幻獣と人間が殺戮し合い、鏖殺し合う血みどろの地獄の中で、なおも高らかに正義を謳い、弱きを助け、仲間を守り、戦い抜こうとする兵たちの健気さは、見方を帰れば狂気そのもの。そんな狂気を肯定し受け入れて、ささやかな殺し合いの合間の平穏の中で笑いあい、死地へと帰っていく少年少女たち。
この常に「救われなさ」を背負った泥臭さこそが、ガンパレードマーチ、だったんだよなあ、というのを懐かしく思い出した次第。

一巻ではチラリとしか出番のなかったもう一人の芝村の姫、神楽がついにその姫たる力を指し示す。それは常軌を逸した情報処理、分析能力。膨大な情報を五人の小隊員たちの神憑った整理と入力により、一挙に入力。そこから導き出される分析結果は、ほぼ未来予知に等しい確定予測。アナリストの極み、といったところか。彼らの働きは、常に人類側が幻獣群の動きの先手を取る事が出来ることを意味している。これは物量で圧倒された上に、防御側として常に攻撃のイニシアティブを幻獣側に握られている人類側にとって、一軍にも勝る戦力だ。自分たちの計算能力は一個師団に匹敵するという自己評価は、過少なくらいだと思うぞ、これ。
そして、何より神楽はやっぱり芝村だよな、これ。決め台詞というか、発する言葉がいちいち流麗で高揚を誘ってくる。

友軍(とも)を護れ。火蓋開け(オープンファイア)。全火器使用許可(ガンパレード)!!
抜刀突撃!(アールハンドゥ・ガンパレード!!)
此処ぞという時の戦争シーンの熱さは折り紙つき。やっぱりこのセリフ回しは痺れるわー。

舞の姉でありながら、芝村を離れて妹の事は過去のことと言い切る神楽。速水厚志を偽物として憎悪をむき出しにする秋草。騎魂号での戦いのシーンでも、5121小隊を意識した発言もあり、どうも、5121小隊に対して様々な因縁をもっているようで。ちらりと舞と速水を始めとする5121小隊の面々も登場しているのだけれど、スピンオフとして完全に別部隊の話になるのではなく、色々と裏や表で複雑に絡んだ話になりそうだ。

1巻感想

生徒会探偵キリカ 13   

生徒会探偵キリカ1 (講談社ラノベ文庫)

【生徒会探偵キリカ 1】 杉井光/ぽんかん(8) 講談社ラノベ文庫

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前払いなら千五百円、後払いなら千八百円
金取るのかよ……

僕が入学してしまった高校は、生徒数8000人の超巨大学園。
その生徒会を牛耳るのは、たった三人の女の子だった。女のくせに女好きの暴君会長、全校のマドンナである副会長、そして総額八億円もの生徒会予算を握る不登校児・聖橋キリカ。
生徒会長によってむりやり生徒会に引きずり込まれた僕は、キリカの「もうひとつの役職」を手伝うことになり……生徒会室に次々やってくるトラブルや変人たちと戦う日々が始まるのだった!
愛と欲望と札束とセクハラが飛び交うハイテンション学園ラブコメ・ミステリ、堂々開幕!
なんちゅーか、清々しいほどの恒例の杉井小説だなこれ。主人公のキャラクターなんぞ、木村拓哉がどのドラマでも木村拓哉なのと同じくらいに、どの作品でもまるで変わらないあたりはいっそ徹底していると言ってすらいいのかもしれない。本気で単に名前が違うだけで、性格から何から殆ど変わらないし。
しかし面白い。
【神様のメモ帳】の方が、学校には殆ど寄り付かずに裏社会のフィクサーになってしまったので、今度はちゃんと学園ものにしたかった、と後書きに書いてらっしゃいましたけれど、明らかにやってることは学生の領分じゃないですよね?(笑 
そもそも、舞台となる学園が8000もの学生が通う巨大な一つの社会でなければならなかった、という時点で普通の小じんまりとした学校単位では狭すぎて、主人公たちの活動のスケールが収まらない、というのが如実に伝わってくるわけで。生徒会長の野望も無茶苦茶だもんなあ。あれ、本気で言ってるんだろうか。本気なんだろうなあ。【ピアノソナタ】のあの革命家に比べたら、その目的というか野心の方向性も分かりやすくて即物的な気もするけれど、言ってる内容が内容だけに解釈を間違えているかもしれない。
まああんまり難しく考える必要はないかもしれませんけどね。この作品に限らず、この度創刊された講談社ラノベ文庫の作品を読んでいると、全体的にどうも「易しい」作りになってる気がするんですよね。軽いと言ったら語弊があるんだが、言うなればライトノベル初心者向けにマイルドに作ってあるというふうな印象を読んでいて感じた次第。この作品だって【神様のメモ帳】とコンセプトは非常に似通っていると思うんだけれど、アレに比べて変に拗らせずに、殊更キャラの抱える事情にしても思惑にしても行動原理にしても、実際の話の流れや問題の解決方法など、分かりやすい要素を積み重ねて構成している感触なんですよね。それで食い足りない、という訳ではないのは流石だと思うけれど、でも【ピアノソナタ】や【神様のメモ帳】みたいな濃縮さにはやっぱり欠けるので、あのレベルを求めるならちょっと違うんだろうなあ。
というかこれは、神様のメモ帳タイプの舞台装置に【さくらファミリア!】や【ばけらの!】スタイルのキャラや掛け合いで組み上げた作品だと考えれば、しっくりくる。ともあれ、主人公の腕章は冗談でなく「詐欺師」でいいんじゃないかしら。そのうち冗談じゃなく「ジゴロ」という腕章をつけろという話になりそうな気もするが。
何だかんだと気軽に楽しく読めるというのは、作者の作品としては意外と珍しいのかな?

ログ・ホライズン 5.アキバの街の日曜日4   

ログ・ホライズン5 アキバの街の日曜日

【ログ・ホライズン 5.アキバの街の日曜日】 橙乃ままれ/ハラカズヒロ エンターブレイン

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乙女たちが切ないため息をつく秋の午後、新たな敵がアキバの街に侵入した!!
次の敵は、モンスターより手ごわい「人間」。
その攻撃目標は、〈円卓会議〉というアキバのシステム。
剣と魔法ではない、情報戦の応酬がはじまる!
腹ぐろ眼鏡シロエは、この危機をどう乗りきるのか!?

累計25万部の大ヒットシリーズ、いよいよ第1部完結!!
もうアカツキがヤバいくらいに可愛い。ヤバイヤバイ、どうしようこれ、破壊力が戦略級なんですが!!
ウェブ版を読んだ時も悶えたものですけれど、ハラカズヒロさんのイラストが付くと付かないとじゃ、桁が違ってきますね。小袖でお洒落したアカツキがもうヤバイ。ヤバイなんてもんじゃないくらいにヤバい!!
うーん、改めて読むと、恋する乙女たちのフワフワとした綿菓子のようで、しかししっかりと方向性が根づいた心理描写がまた卓抜した出来栄えなんですよね。語彙が弾んでるっていうのかな。ここまで華やかで彩色豊かでありながら論理的な明晰さにあふれた内面の表現力は、キレキレにキレまくっている時のあざの耕平さんのそれにタイプが似ていると感じた。あざのさん大好き、な自分としては当然のごとく大喜びなんですよ。
更に言うと、ここでしっかりとアカツキとミノリのシロエに抱いた想いのカタチと、その欲する方向を明快に描いていたからこそ、後々の彼女たちのスタンスの違いが明確に目に見える形で現れてくるんですよね。
シロエに憧れ、彼が立つ頂きに自らも立とうとするミノリと、シロエの傍らに安息を得て現状に満足してしまったアカツキ。アカツキのそれは、実のところ異性に恋する女性としては何も間違っていないと思うんですよ。シロエは間違いなく、アカツキと同じくすぐ傍に居てくれる小さな美少女の存在にやすらぎと居心地の良さを感じ始めていたのですから。ただ、アカツキがこの世界で最初に欲したのは、現実世界でのようにただ愛され慈しまれる事ではなく、容姿など関係なく対等の存在として認められ、受け入れることだったのです。ところが、アカツキはいつの間にか自分がその為の努力を怠り、居心地の良い場所で安穏と過ごしている事に気づいてしまった。常に精進を重ね、努力を積み重ね、意識高くシロエと並び立とうと頑張り続けるミノリを目のあたりにすることで、自分が立ち止まってしまっていた事に気づいてしまった。シロエの傍で、彼と同じ景色を見ているのは自分ではなく、まだ中学生の幼い女の子の方だと知ってしまったのです。
今まで自分が胸を張り、誇っていたものが、自分を形作っていたものが一瞬にして色あせてしまった瞬間。そんな自己崩壊にも似た瞬間を経ながら、やっぱり彼女がすでに成人を迎えた女性だと認識させられたのは、そうした内面の崩壊を全く外に見せず、他人に変化を悟らせなかったところでした。自分は弱っている、困っている、泣いている、そんなアピールをしてみせて同情を引き、関心を求めようとする欲求をねじ伏せようとするそれは、所詮見栄です、意地です、でもそれは大人の矜持というものなのです。
アカツキがこれからどうやって、失ったものを取り戻すのか。これ以降はウェブ版で描かれていない書きおろしの部分になるので、これからの展開が楽しみで仕方がない。ミノリも素敵な女の子なのですけれど、この娘はぶっちゃけ人間力が高すぎてヒロインというよりも主人公としての格の持ち主なんですよね。陰というか、捻れた部分のあるシロエよりも、もしかしたら純粋に高みに至れる資質の持ち主かもしれない。彼女は自分の力をすごく真っ直ぐに使える子なんですよ。多分、まだシロエを追いかけるのに一生懸命で、だからこそ一途に進めるのだろうけれど、でもたとえ前を行く人を追い越しても、この娘は決して振り返らずに背筋を伸ばしてそのまままっすぐに進んでいくはず。だからきっと、誰かの、というよりも多くの人の目指す星になれる子だと思うんですよね、この娘は。だから、ちょっと眩しすぎて、大人だけれど不器用で難しいところのあるアカツキの方をやっぱり応援したくなってしまうのです。
ヘンリエッタさんもイイんですけどねえw

さて、サブタイトルのアキバの街の日曜日。日曜日というと、どうしても休日のような気がしてしまうのですが、社会人、特に商売人や管理職の人間にとって日曜日というのはさり気なく平日より忙しかったりするパターンもあるわけで……個人として動いていた前半はみんな休みの日のお祭りを純粋に楽しんで遊び回っていたのだけれど、お客として祭りを回る側から、出店を出し祭りでモノを売り、イベントを仕切る側に回ると尻に火がついたように大忙しの様子となり、さらに大祭に外部からの悪意、円卓会議の運営処理能力をオーバーフローさせようとする「攻撃」が加えられている事に気づいてからの段になっては、現場から管理運営のステージへと移っての高度な管制撃滅戦に。
剣を振り回し、魔法をぶっ放す物理的な戦闘とは異なる、しかしそれをも上回る勢いで熱いフィールド制圧戦闘。面白いなあ。一応これ、ファンタジーのはずなのに、普通のそれとは全然立っている場所や目線が違うんですよね。こういうのを目の当たりにすると、やっぱりあの【まおゆう魔王勇者】を書いた人なんだなあ、というのがよくわかる。

ついにその姿を表した西の冒険者の街「ミナミ」の総領、濡羽。この人のシーンは気合入ってたなあ。イラストと合わせての黒塗りの見開きページ。背筋がゾワゾワしましたよ。この時シロエが感じていた気持ちの悪さと魅入られるような陶酔感が、ダイレクトに伝わってきて、なんだか悪酔いした気分。
はたして「ミナミ」がどうなってしまっているのか。本格的に交わるのは次回以降なんでしょうけれど……どうなるんだ、これ。

そして、シロエがずっと気にかけている、茶会のリーダーの「彼女」。この女性については濡羽も思う所がある、というよりも強く敵視している? ようだけれど……彼女の話はどうやら一旦飛ばされるのかな。実はウェブ版では彼女が今何をしているか、の話が描かれていたんだけれど……。あっちは番外編だもんなあ、あの形式だと。いずれ、何らかの形でアプローチしてくるとは思うのだけれど。はてさて。

ラブラブな空気はシロエたちだけではなく、色んな人の間でも流れ出しているようで……ソウジロウは別だけどな。あそこはどうやら万年だw というか、あのハーレムはどうなってるんだ!? あれだけ高度に組織化されていながら、実質序列なしの平等って…一種の魔界かなんかか!?
個人的にはマリ姉の初々しさに一票。ああもう、直継のことあんなに意識しちゃって、可愛いなあ!!

1巻 2巻 3巻 4巻感想

彼女がフラグをおられたら 俺、この転校が終わったら、あの娘と結婚するんだ4   

彼女がフラグをおられたら 俺、この転校が終わったら、あの娘と結婚するんだ (講談社ラノベ文庫)

【彼女がフラグをおられたら 俺、この転校が終わったら、あの娘と結婚するんだ】 竹井10日/CUTEG 講談社ラノベ文庫

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僕はもう白旗です

フラグ−−それは、人生において大事な分岐点を示す道しるべ。
主人公・旗立颯太は、ひょんなことから他人のフラグが「目視」できるようになってしまった高校生。転校したての颯太は、右も左もわからない環境の中でとにかく近づいてくるヒロインたちの「恋愛フラグ」をついつい折りまくってしまう。その奇妙な行動に興味をもった美少女たちが、なんと颯太と同じ屋根の下で暮らすことが決定。女子7人との寮生活で折っても折ってもわき上がってくる恋愛フラグにいい加減うんざりしていた颯太だったが、ひとつとんでもないフラグを見つけてしまう。それは……!?
竹井10日が贈るハートフルラブコメディ。
あなたのフラグは何色ですか?
あははははは、竹井10日だ。これは竹井10日そのものだ(笑
それも、かなり初心者に馴染みやすいマイルドな仕様になっているんじゃないだろうか。ゲームの【秋桜の空に】や【お姉ちゃんの3乗】、近年では一迅社文庫の【10歳の保健体育】などを読んだ事のある人はわかると思うのだけれど、この人の作風って時折「お下品」なところがあるんですよね。それが一種のエグ味となって、受付なかったりドン引きしてしまう要素になっている部分があると思うのだけれど、この【フラグ】に関してはそうした『エグ味』が綺麗に取り去られていて、竹井10日という人の奔放で戯けたやたらと楽しい文章のノリだけが抽出されて出来上がっているのだ。
本当に楽しいったらありゃしない。
作者、自重しろ! と言いたくなるような、地の文で繰り広げられる一人ボケツッコミ。これ、ツボにハマるとたまらんのですよ。明らかに、考えてじゃなくて脊髄反射でボケてるもんなあ。いったい誰と会話してるんだw
主人公はある大事故をきっかけに「フラグ」を見る事ができるようになった少年。かなり厭世的で他人と距離を置こうとする根暗な少年なんだけれど、残念ながらヒロインは誰もそういう少年の繊細な心を斟酌してくれるような人たちではないので、颯太のスタイルは徹底的に無視され、彼の言動は可能な限りスルーされ、その抵抗は暖簾に腕押しであっさりと流されていくのです。もはやトータルして「orz」状態。東京皇帝の一斗くんほど精神的に枯死していないだけに、一生懸命ぼっちになろうとしているのに一顧だにされずにキャッキャウフフの嵐の中に引きずり込まれて溺死体みたいになっていく様子には、思わず涙を誘われる。変な意味で可哀想な主人公である。みんな、もうちょっとだけ主人公の少年の主張を聞いてあげようよw
極度のツンデレ(デレはまだ微量)な菜波が、まだちゃんと颯太と意思疎通が出来る分、極めてまともな人間に見える不思議!
一応、彼にはフラグが見えるがゆえに、そのフラグを自在に折ったり出来るという能力を持っているのだけれど、茜に菊乃に恵といったヒロインたちときたら、フラグを折っても折っても即座にフラグが無限復活したり、折ろうとしたらフラグが神回避して触れられなかったり、フラグが万国旗でどう折ったらいいか意味不明だったり、というフラグブレイクが不可能というキワモノばかりで、主人公の能力などさっぱり通用しないのだ。なにこれこわい。
たった一人だけ、颯太の目にフラグが映らない少女 菜波・K・ブレードフィールドが普通に見えてくる不思議!! こんな得体のしれないフラグ持ちたちに比べたら、フラグが見えない程度、不気味でも不思議でもなんでもないよ!?
それでも、この世で唯一、颯太の眼が届かない少女、というのは物語上でも大きな意味を持っていて、何だかんだと一番良識人っぽい菜波さんはツンデレだろうがなんだろうが、一応メインヒロインなのだろうけれど、なぜだろう……何気に颯太と同じレベルで周りの暴走に巻き込まれてる気がするんだが。哀れ、良識人(笑
まあなんだ……ふたりともガンバレ。

どうやら颯太の能力には未来に控えているだろう大きな事件の重要な鍵になっているらしい描写もあり、ストーリーの仕込みも何だかんだと随所に為されているようだ。
ともあれ、竹井10日ファンならば必読のノンストップハイテンション(主人公はローテンション)コメディである。うん、底抜けに楽しかった♪
しかし、竹井さんのダダ甘お姉ちゃんはもはや伝統芸能の域だよな、これ。

それがるうるの支配魔術 Game3:ファミリアル・リドル4   

それがるうるの支配魔術  Game3:ファミリアル・リドル (角川スニーカー文庫)

【それがるうるの支配魔術 Game3:ファミリアル・リドル】 土屋つかさ/さくらねこ 角川スニーカー文庫

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学園内で最近語られる“三不思議”。中途半端な数字だが、実際に被害者も出ていて、ネット上の『噂屋』でも色々情報が出回っているらしい。「不思議=特別な魔術=兄への手がかり」という方程式を確立したるうるがその話を聞いたら、また面倒なことに「タマキ、調べにいくの!」…なっちまったようだ。しかし調査しているのが、欧文研を目の敵にしはじめたアイツのバレるとマズイのだが?不思議の中に巧妙に隠された真実とは!?―。
やっぱり面白いなあこれ。このお話では、相手との対決はゲームのルールを確認しあい、号令に寄って始まるものではなく、相手によって規定されたルールの中に取り込まれる事で既に始まっていて、主人公たちはまず自分たちが知らないルールを押し付けられている事に気づかなくてはならず、気づいても相手が規定したルールの内側から、一体何が現実を歪めた間違いなのか、を探り出し見つけ出さなければならない。この間違い探しが抜群に面白いんですよね。普通のまちがい探しと違うのは、範囲指定をしてくれないところ。一体どの段階から誤認が仕込まれているか、まるでわからない。場合によっては前提から既にひっくり返されていた、なんてことすらあるのだから油断も隙もあったものじゃない。
虚々実々入り混じる、何が嘘で何が本当かわからない日常の中で、タマキたちがこれだけは揺るぎない正答だと信じて拠り所にしているものが、欧文研の仲間同士の絆だ。もっとも、それとて幾つモノ上書きされたルールに寄って真実は覆い隠され、想いはすれ違い、正しいものであるからこそ背を向けなければという脅迫観念に突き動かされることもある。言わば、これが想いの間違いなのだろう。それを一つ一つ、それは違う、誤認である、と指摘して歪められたルールを打ち破り、真実を取り戻しているのがタマキであり、この作品の一巻一巻の物語の根幹なんだろうと思う。一巻のるうる。二巻の碓氷。そしてこの三巻の言乃といった風情に。実のところ、その想いの誤認を破ることについては、タマキの魔術の理を破る能力によるものじゃないんですよね。勿論、彼の能力は事態を打開するのに必要不可欠なものであり、切り札として作用しているものですが、言乃たちの想いの誤認を破ったのは決して能力による作用でもなんでもない事は、犬海丸という少年の魅力の理の一柱として覚えておいていいものだと思います。
特に、らしくない言乃の様子に苛立ちをあらわにしていたところは良かったなあ。もうね、彼の中には言乃という少女はこうあるべきだ、という理想像があるんですよ。それはある意味勝手なイメージの押し付けではあるんだけれど、時のその押し付けって大事だったりするんですよね。その人が、自分を見失っている時などは特に。
タマキは決して押し付けがましい人間じゃないんだけれど、ここぞという時に強引になれる、というのはなかなかカッコいい男だと思ったのでした。
そりゃ、深い付き合いの相手には、男女を問わず慕われるわ。盲信ではなく、全幅の信頼を寄せられる相手って、掛け替えのないものですもんね。

注意深く読んでいると、作中のあらゆるところに伏線やキーワードが仕込まれていて、ピースがハマると途端に大きな景色が広がるような……なんというか「ぶわっ!」と視界が広がる感覚が凄まじい解放感を得られて、気持ちいい作品なんですよね、これ。真相が明らかになった時の、すとんと腑に落ちるロジカルな充足感。まさに謎解きの醍醐味です。
あとは、もうちょっとラブコメ濃度が増えてくれるとなおよし。今回は言乃がメインだったことで逆に言乃さんがそれどころじゃなくいっぱいいっぱいだったので、いつもの言乃のエロ可愛さが堪能出来なかったからなあ。
ただ、今回で言乃のくびきがなくなったことで、より積極性が高まったのではないかと思われるフシがあるので、今後の攻勢が楽しみすぎるのですよ、はい。

1巻 2巻感想


ザ・スニーカーウェブにて、るうるの短編が掲載されている模様。今回は本編になかったルールザ・ルールのお話だそうですので、まずは一舐めしてみますか。

その男、魔法使い”A” 13   

その男、魔法使い”A” 1 (ファミ通文庫)

【その男、魔法使い”A” 1】 榊一郎/藤城陽 ファミ通文庫

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最強国家 VS 通りすがりの魔法使い“A”!?

一九九九年、アメリカ合衆国・国防総省――俗称〈ペンタゴン〉は、かつてない脅威に晒されていた。
世界最強の米海軍がなす術なく蹂躙されていく様を見せ付けられているのだ。
しかも相手は、魔法を操り、強大な僕たちを従えるたった一人の男――魔法使い“A”! 
まさに予言にある『恐怖の大王』のごとく破壊を撒き散らしながら米国本土を目指し進攻する彼の目的は――!? 
世界最強国家に挑む、ある魔法使いの戦いを描く、ハイブリッド魔導戦記開幕!
……どえええ!? え? どういう事なの!?
ラストの魔法使い“A”の名乗りを聞いて、唖然仰天。ちょっと待て、これって榊一郎/藤城陽のストレイトジャケットのコンビじゃなかったのかぃ。完全にストジャと同じスタイルの話になっていくのかと思っていたので、まさか「アレ」のスピンオフとは最後の最後まで気がつかなかった。確かに、ちゃんと読んでたらわかるようになってるのか、これ。もろにあの主人公とヒロインの二人、出てるじゃないか。
そうかー、これ年代も1999年ってなってるもんなあ。実際一昔前のあの人が主人公の話になるんだ。ってか、キャラ違うじゃねえか、“A”さん。と思ったが、クラリッサに踏み踏みされて悶えて悦に入っているのを見たら、確かにあの人だわ。……“A”さん、嫁に調教されてMになったんじゃなくて真正のMだったんだな。
まあこれ、スピンオフだとは全然気づかずに読んでいたものだから、意識はモチーフになった作品【バベル二世】にそっくりだなあ、最近連載している【バベル二世 ザ・リターナー】と同じコンセプトだよなあ(気になってチェックはしているものの、まだ読んではいないんですよね)、などとそちらの方に傾きっぱなしでした。あとがき読んだら、まさに【バベル二世 ザ・リターナー】のインパクトが原動力になったようで。あれも読んでおかないとなあ。
ライトノベルということで、まず間違いなくロデム役は少女だろうな、と思ったら案の定でした。って、表紙にも出てますもんね。あれが犬耳かと言われると判断しずらいのですが。ってか、“A”さん“A”さん、あんたちゃんとエーネさんという嫁がいるのに、同じワンコでもロリッ娘の方がいいというのか。うむ、あの無愛想でそっけない割にそこはかとなく献身的、というあたりがつぼを突くのは大変理解できるのだが。
一方で、あのクラリッサさんはもろにストジャのネリンを想起させて、微苦笑が浮かんできてしまった。いやあ、これ絶対にメインヒロインにはなれないタイプでしょ、クラリッサ。甲斐甲斐しいわりに本殿踏みこめないで衛星軌道を回るんだよなあ。ネリンがそうだっただけに、クラリッサの行く末も容易にまぶたの裏に浮かんでしまう。せめてこれがあれのスピンオフじゃなかったら、まだ希望も持てたんだろうけれど……。

さて、肝心の内容はまだプロローグと言えばプロローグだし、映画の予告編と言えば予告編か。とにかく映像的にはド派手に動くものの、実際に何が起こっているかについてはまだスカートの端をピラリと捲って見せた程度の開帳程度。魔法使いVS地上最強アメリカ軍! というのはぶっちゃけどうなんだろう。本土上陸したあとは、何やらアメリカ版ゴジラみたいなのを連想して投げやりな楽しさを得てしまったが。“A”さんもやんちゃしすぎだよなあ。というか、あそこまで露骨に軍隊に喧嘩売らなくても、と思ってしまうぞ。彼ほどの実力があれば、わざわざ正直に相手なんぞしてあげなくても、どうとでもこっそり忍びこめただろうに。いくら結界が仕掛けられているとはいえ、あの人の性格の悪さなら幾らでも騙くらかす事が出来そうなのに。まあこの頃は強引に大暴れしてやんちゃしたい年頃だったんだろうなあ。もうこの時点でお若くない気もするんだが。

いい加減この時点でやりたいことをやってしまってるような気もするんだが、ここからどういう展開になるんだろう。特撮映画からサスペンスアクション映画に移行するのか? 

おおコウスケよ、えらべないとはなさけない!3   

おおコウスケよ、えらべないとはなさけない! (富士見ファンタジア文庫)

【おおコウスケよ、えらべないとはなさけない!】 竹岡葉月/奥村ひのき 富士見ファンタジア文庫

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「カップルとか見ると、蹴り倒したくなるよね」中学2年。津賀昴介が出会ったのは、物静かだけど重度の恋愛アンチな天野井螢。モットーは「恋バナには釘バット制裁!」。命知らずにも、そんな螢に惹かれていく昴介は、文化祭での告白を決意。けれどもその当日、彼女は姿を消してしまう―。「コースケのこと…好きなんです!!」高校1年。昴介の前に現れたのは、螢と見た目そっくり。でも、性格は正反対な宮沢彗という女の子。昴介に急接近してくる彗だったが―。そっくり過ぎて、どっちがどっちの螢&彗。間違えたらGAME OVER!?ここからはじまる“究極の選択”ラブコメ。
これは、確かにタイトル詐欺だよなあ。絶対に勘違いするよ。
中学時代の前半を野球に注ぎ込んでいたものの、怪我をきっかけに野球への情熱をなくし、打ち込むものもないまま何をするでもなく一日をダラダラと過ごすだけだった昴介が偶然出会ったのが、本好きの少女・螢。彼女に無理やり押し付けられた一冊の本をきっかけに、読書の楽しみに目覚めた昴介は彼女を中心とする本の虫仲間との交流を経て、螢に恋をしてしまう。

こっからの展開は、サラっと書かれている割に内容はよくよく見るとかなりヘヴィなんですよね。失恋も出来なかったという意味でも、昴介の傷心は大きく深くえぐるようなものだったはず。
そんな彼の前に現れた彗は、名前も性格も全然螢とは違うのに、その容姿は間違いなく螢そのもので、混乱の上に過剰に拒絶してしまう昴介の気持ちはよくわかる。これは、どう受け取っていいかわからないよ。螢には告白できず、何も出来ないまま唐突に居なくなられて、傷ついた心をどう慰めたらいいか分からず途方にくれているところに、螢とおんなじ姿をした別人が現れて、ニコニコと人懐っこく寄って来られた日には、受け入れるのも螢への気持ちを蔑ろにしているような気持ちになるし、かと言って拒絶するのは何の罪も関係もない彗への罪悪感が募るし、自分は何をやってるんだろうと自己嫌悪に陥ってしまう。まあ、思わず昴介は拒絶してしまうのだけれど、それでまた傷ついている昴介が何とも可哀想で。彼は何も悪くないのにねえ。そんな、別人だなんて割り切れないよ。
実際……これ、本当に螢と彗が別人なのかは明言されてないんですよね。
もしかしたら、もしかしたらだけれど、螢が彗という別人を演じている可能性もある。彼女が消えた理由を思えば、結果として昴介を始めとする友人たちにしてしまった仕打ちを思えば、彼らの前に螢として顔を出せなかった、ということも考えられなくはない。それでも、長く友達付き合いすれば絶対にバレると思うんだが。
何れにしても、螢はまだ彼女の事情に纏わる諸々が伏線として敷かれたまま明らかになっていないので、螢という人物が再登場するのは間違い無いと思うんだが、果たして彗と同時に出るか、はたまた入れ替わりの形で登場するかで真実の一端が確認できそうだと思うがどうだろう。

何れにしても、この一巻は完全にプロローグですね。まず、舞台が整えられたところで、話が動き出す前の段階。準備が済んだところである。
果たしてこの後、コウスケが迫られる選択とは何なのか。単純にどちらも好きになってしまったけど、どっちを選ぶ? みたいな二股清算の話なんかにはならないでしょうし。
ともかく、次の巻からが本番でしょう。螢と彗だけじゃなく、二人の存在に途方にくれているコウスケの背後で、密かに陽炎を立ち上らせているクララさんが色々とヤバい感じがほとばしりすぎてて、ワクワクドキドキw

神さまのいない日曜日 64   

神さまのいない日曜日VI (富士見ファンタジア文庫)

【神さまのいない日曜日 6】 入江君人/茨乃 富士見ファンタジア文庫

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封印都市をタイムループから解き放ち、3年4組を助けることに成功したアイ。しかし、同時にアリスの願いに反して彼を救ってしまったことで、2人はすれ違ってしまう。「私にだけ見えていた夢が、なくなっちゃったんです…」アリスへの想いと引き替えに失った、墓守としての夢。ひとりぼっちで途方に暮れるアイだが、突如、封印都市に魔女旅団と名乗る異形の集団が現れ―!?「罪人を裁きに来ました―ここに魔女裁判を開廷する!」世界を救う罪を裁くという魔女旅団。彼らの狙いはアイなのか?そして、すれ違ったアリスとアイの想いの行方は―。
前回、自らの「世界を救う」という夢を「裏切り」、アリスを助けてしまったアイ。これまでの失敗は、言うなればアイの力不足であったのに対して、前回のそれは文字通り自分の夢を裏切ってしまった。これまで彼女が歩んできた道を全否定するものだった。これまでアイが世界を救うためと信じて選んできた幾多もの選択、他者の想いの破壊、何より実の父を埋めた過去をけたぐり捨てるものだったのだ。
これまでなら、失敗しても失敗してもめげずに立ち直り、世界を救うということへの見識を改め、更新し、さらに夢を高みに置いて邁進を続けていたアイをして、「裏切り」は二度と立ち直れないほどの挫折だったのだろう。もう、この巻のアイは気力を失い、希望をなくし、諦め、絶望し、完全に腑抜けになってしまっていました。自らへの背信。それは彼女の意思をズタズタに傷つけ、その傷が時間の経過や周囲の人間たちの温かい思いやりによって癒されていく事に気づいて改めて傷つき、抜け殻のようになって新たな生活を構築していく封印都市の皆の間でふらふらと生きるアイ。
その生きる屍のようなアイの姿は哀れなんだけれど、ディーやユリーたちがそんな今のアイに安心を覚えているのもわかるっちゃわかるんですよね。世界を救おうとしているアイは、はっきり言ってまともな人間とはかけ離れた存在だった。聖人とも狂人ともつかない、恐ろしくも危うく何もせずに見ていられない存在だったんですよね。ユリーがあれだけ過保護にアイを気にかけていたのは、何も親友の娘だから、今となっては自分の娘のように思っているから、というだけではなかったはず。それだけ、危うい存在だと感じていたからなのだろう。だからこそ、この巻ではユリーはわりとアイの事は放置してるんですよね。勿論、落ち込んでいるアイを気にして気遣ってはいるものの、ムキになっていたこれまでと違ってどこか余裕がある。それは、スカーとイチャイチャ夫婦生活送ってるのに忙しいから、とは思いたくないw
ディーの方も幽霊じゃなくなり、西の魔女という軛から解き放たれたからこそ憑き物が落ちたように忙しく走り回っているんだろうけれど、アイのことを気にかけている様子は普通の友達のようで、以前のように友達でありながら不倶戴天の敵という風な態度から変わってしまったのは、アイが変わってしまったから、というのも大きかったのだろう。

つまりは、アイは普通の「人間」になってしまったのだ。

これから彼女がどうするのか。夢に背を向けたままそのまま薄れていくのか。それとも、強引に自分の夢をもう一度たぐり寄せるのか。普通なら、夢を取り戻すというのが王道なんでしょうね。うん、今回も実はそうなると思っていた。
まさか、アイがあんなことをするなんて。あんな選択をするなんて。
けっこう、いやかなり驚いた。トドメじゃないか。諦めでもなく、絶望でもなく、否定の末の受容ではなく、アイはあの瞬間、自分の夢を捨てたのだ。自分の自分への裏切りを肯定した。
夢を取り戻し、意思を取り戻し、再び「世界を救う」ために立ち直るのではなく、「世界を救う」夢を裏切ったことを間違いではなく、アイという人間の在り方として肯定したのだ。
これまでのアイは死んだ。完全にトドメを刺され、息の根を止められた。アイの姿をした「世界を救う」生き物の抜け殻は、ただの人間のアイへと生まれ変わったのだ。

なんかもう、言葉にならない衝撃だった。
これって、アイ個人の話だけじゃなくって、アイが世界を救うという主題でこれまで積み上げてきたこの作品のこれまでを、放り捨てるってことでもあるんですよね。勿論、物語としては積み上げた事もそれをほうり捨てた事も踏まえて進んでいくので、無意味ってことでは全然ないんだけれど、それでも大胆なことをするよなあ、となんだか深呼吸してしまう。
世界は、この死者が戻ってくる世界は、新たに生者が生まれない神様に捨てられた世界はどうなるんだろう。
世界は、救われないんだろうか。このまま、ゆるりゆるりと滅んでいくんだろうか。
絶望感はない。だからと言って希望が湧くわけでもない。何となく、すごくフラットな気持ちでアイとアリスが選んでいく道を見ている自分がいる。
ふらふらと足取りもおぼつかないけれど、紐で繋がれて引っ張られていくみたいに、物語についていく。連れて行かれる。
どこに、この物語は一体何処に、自分を連れて行ってくれるんだろう。不思議な、作品だよなあ。不思議なお話だよなあ。でも、何がなんだか面白い。

とりあえず、スカーさんは誰か何とかしろ。なんだあの色ボケ人妻は。元の墓守だった頃の面影が全然ないんだが。というか、キャラ違いすぎ!! もっとやれ!!

シリーズ感想

ギフテッド3   

ギフテッド (電撃文庫)

【ギフテッド】 二丸修一/りょう@涼 電撃文庫

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Kindle BOOK☆WALKER
ギフテッド──神から与えられた頭脳を持ちながら、苦しみから逃れられない悲劇の存在。

 世界最高峰の企業天子峰──その幹部候補生が閉鎖都市に集められた。ただし、人権のないZランクの市民という扱いで。
 候補生のひとりである俺、加納弥助は、数々の天才たちと共に幹部を目指すことになる。勘で必ず正解を言い当てる小学生、エル。才色兼備の同級生、光明寺綾芽。暴走族風の謎めいた男、伊勢七彦。
 幹部になることができれば、途方もない金と地位が手に入る。栄誉を求め、天才たちが命を賭けるゲームが始まった。
何人モノ天才が集まって相争う、というゲーム形式のスタイルから、天才という名の人格破綻者たちが、荒唐無稽で破天荒すぎる個性をぶつけ合い、魔女の大釜をひっくり返したような阿鼻叫喚の凄惨な惨劇が繰り広げられる、という妄想を読む前には勝手にイメージしていたんだが、打算ありきとはいえ最終的に信頼に寄って結びつく和合によって、与えられた試練を乗り越えていく、というスタイルになっていったのには意表を突かれた。実のところ、登場人物の誰も、あんまり天才という感じはしないんですよね。むしろ生来の特異性を有した天才というよりも、特殊な環境によって精錬された強烈なまでの不屈の意志力を有した叩き上げの逸材たち、と言った風情である。上から見下ろし俯瞰して物事を転がしていくのではなく、地面を這いずり泥に塗れながらその才をぶつけていく、という感じですしね。その貪欲さやしたたかさ、クレバーで計算高くありながら、いざとなるととことんまで熱くなり闘志を滾らせる野性味といい、天才という言葉から連想するひ弱さ、脆さからは距離を置く人たちですしね、皆が皆。
その意味では、理解出来ない人種を遠くから見物するのではなく、読んでいても思わず感情移入してしまうような連中なので、好感度はよっぽど高いんですけどね。
まあ、天才というにはややも穴の多すぎる計画しか思い浮かばなかったり、と名がタイを表していないというのもあるんでしょうけれど。試験のスタイルも合格条件が分からない、という冒頭における未知数の広がりにワクワクしたものの、終わってみると何ともショボいような模範解答で、それだと最初の屋上から飛び降りる、のがよっぽどインパクトの強い試験だったよなあ、と思わないでもない。あの試験に合格した面々なら相当にイカレた連中ばかりなのかと思ったら、主軸以外の連中は普通にモブキャラみたいなもんだったしなあ。
それでも、どこか欠落を抱えた登場人物たちが、似たような不幸の境遇を持つ同僚たちと本気でぶつかり合うことで相互理解、何より自分への理解を深めていき、信頼を結び合い、ひとつのチームとして団結していくさまは、先が見通せないモヤモヤとした霧の中を進みながら、段々と勢いをつけて霧を吹き飛ばしていくようなワクワク感があって、楽しかったです。まあ、だからこそもっと劇的な決着方法だったらな、と思っちゃうんでしょうけれど。
まだまだ荒削りな部分が目立つだけに、よりメキメキ話が上手く面白くなりそうな余韻もあり、続きが出るなら勇んで手に入れるつもりです。

ココロコネクト ニセランダム3   

ココロコネクト ニセランダム (ファミ通文庫)

【ココロコネクト ニセランダム】 庵田定夏/白身魚 ファミ通文庫

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新メンバーの千尋【ちひろ】と紫乃【しの】が加わり、来たるべき体育祭に向けて盛り上がる太一【たいち】たち文研部。だがそんな一大イベントを前に1年生のふたりはどこか浮かない顔をしていた。そんなある日、太一は伊織【いおり】から「未練がある」と告げられる。さらに周囲の言動から立ち上る強烈な違和感――信頼しているからこそ相手の言葉を疑いなく受け入れてしまう5人、そんなメンバーを陰で嘲笑うのは太一たちが予想もしない人物で……。愛と青春の五角形【ペンタゴン】コメディ、絆を貫く第5巻!!
案外あっさりと馬脚を現してしまったな、千尋。もうちょっと彼は複雑な内面を抱え込んでいるのかと、新登場時は穿ってたんだが、えらくホイホイと与えられた力に浮かれて調子に乗ってしまうことに。いや、もうちょっと慎重かつ狡猾にやんなさいよ。やり方も場当たり的でトータルとしてみての計画がないし、そもそも具体的な達成目標も立てていないものだから、完全に気分任せ。万能感に酔い浸って悦に入っているばかりで、「ふうせんかずら」もこれはあてが外れたんじゃないだろうか。どうも早々に千尋に関しては見きってしまっていたようですし。まあ、期待値がゼロだったからこそ最後に「ふうせんかずら」の面白い顔が見られる事にはなったんだろうけれど、あんまり千尋に関しては評価は出来んなあ。
千尋は兎も角として、紫乃は必死にゼロ地点から自分の力で這い上がって先輩方に憧れ追いつこうと努力はしたものの、ふたりとも心構えこそ入れ替えられたかもしれないけれど、まだまだ絆や信頼感という点においてはあの五人とは圧倒的な差がある。この差はスターチラインが違う時点で、どうやっても完全に埋める事は出来なさそう。あの五角形はほぼ完成形で、新たに加わる隙間や余地が皆無に等しい。

しかし、今回の彼らを見ていると、もう殆ど外部からのチョッカイではこの五人の関係性は小揺るぎもしなさそうだ。伊達に人間関係致死量のトラブルを短期間で3つ4つ乗り越えたわけではない、というのを圧倒的に示してくれたわけで。今更どうやっても彼らの関係にヒビを入れられるとは思えないだけに、ふうせんかずらがどう動くかが想像できないな。と言っても、もともとふうせんかずらの考えなどまるで分かりもしないのですが。何しろ、こいつも目的がサッパリわからんもんなあ。
今回は一年生二人が主体だったせいか、いつもよりもテンション低め。外からかき回すよりも、内からトコトコ煮こんでかき混ぜる方がやっぱり面白いのですよ。という訳で、次回は五人メインに戻してほしいなあ。そろそろ、ふうせんかずら当人の方に踏み込んでいかないと、物語も停滞してしまいそうな危惧もチラホラと。

シリーズ感想

覇道鋼鉄テッカイオー5   

覇道鋼鉄テッカイオー (集英社スーパーダッシュ文庫 は 6-1)

【覇道鋼鉄テッカイオー】 八針来夏/Bou スーパーダッシュ文庫

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第10回スーパーダッシュ小説新人賞大賞受賞! 最強の童貞あらわる! 銀河を揺るがす武侠たちの大バトル!
心身を極限まで鍛え、兵器をも超えた力を持つ存在・武侠。
童貞のみが使える強力な武術『童子神功』を使うカザンは、ある時、相棒の美少女・ルゥランと共に海賊から一人の姫君を助ける。
しかし、同時に海賊の背後に控える恐るべき敵の存在を知ることとなる。
カザンたち『銀河武侠』の最大の敵対者『暗黒武侠』が姫君・アルフェミナを狙っていたのだ!
しかもその男・グントラムは、カザンとルゥランの人生を狂わせた原因ともいえる、宿縁の相手だった…!
銀河を揺るがす武侠たちの戦いが、いま始まる!
第10回SD小説新人賞大賞受賞作、堂々刊行!
おおおおおおおおおっ、ちょーー面白れぇ!!
銀河武侠ですよ、銀河武侠。宇宙を舞台とした武侠ものを目の当たりにする日が来るとは。ただでさえ武侠ものそのものが滅多とないのに、スペオペで武侠モノが読めるなんて、なんて幸せ! 星方武侠アウトロースター以来じゃないかしら。いや、純粋に「武侠」らしさでは此方のほうが一途に濃い。武門の繋がりや技や武術に対する精神性。秩序と混沌という正邪を背負った社会性。生真面目に破天荒をやらかす荒唐無稽なハチャメチャさ。意外とこの手のガチな武侠小説らしさを盛り込んだライトノベルってあんまりなかったんじゃないだろうか。思い出せる限りでは、虚淵さんの【鬼哭街】くらいしか咄嗟に思い浮かばないや。或いは、本場中国の金庸の作品とか。
お陰で、どこか古臭さを匂わす作風が逆に新鮮に感じてしまいましたよ。最高じゃね、これ?
童貞じゃないと力を発揮できないという強大な武術、という設定からして素晴らしく頭が悪いんだが、ちゃんと主人公に意地や見栄や拘り、或いは最強になりたいという求道者としてではなくこの武術を捨てられない理由があったのには感心させられた。極めてアホな設定であるのに、お陰ですこぶる主人公が格好良く見える要素になってるんですよね。彼のブレない一途さは非常に格好良くて、心揺さぶられる。
そりゃこんな男前相手じゃあ、ヒロインもメロメロだわー。
カザンとルゥランの関係は、もう完全に熱々の恋人同士。ヒロインのルゥランがまたエロエロでおちゃらけた天真爛漫な娘なんだが、この子はこの娘でカザンに一途で内側はピカピカの乙女なんですよ。ここまで可愛らしい子に全身全霊で愛されたら、そりゃ男の子だったら頑張っちゃうわ。ぶっちゃけ、童貞というだけでそれ以外は何も不自由してないんじゃないか、コヤツ。イチャイチャベタベタブチュブチュ、傍から見ててご馳走様としか言えないくらいにずっとラブラブだし。正式に交際初めてしまったら、たとえ死んでも我慢できねえ、絶対押し倒す。と息を荒らげながら宣うルゥランえろすぎですw
もうこの二人には割って入る余地が全く存在しないので、一応ヒロイン枠であるところのお姫様アルフェミナは殆どツッコミ担当という割り振りに。いや、これがなかなか切れ味の良い、というか独特のノリのツッコミで、お姫様生き生きとはっちゃけてたりするのですが。それにツッコミしかしてねえ、というわけではなく、ちゃんとお姫様らしく攫われたり、過酷な運命を前に甘えを廃して成長したり、と一人のキャラクターとして十分以上に動いてくれているので、これはこれでキャラ立ってるんだろうなあ。
一方で、敵キャラも単なる悪役ではなく、ルゥランの父親の仇でありルゥラン自身を蝕む厄災の原因であるという仇敵でありながら、思わぬ背景も明らかになり、単純な憎悪を以て相対する敵に当てはまらない複雑で奥行きのある関係へと発展していったので、わかりやすい勧善懲悪物から逸脱した味わい深い読み応えのある筋立てになってて、これは私の好みドストライクでした。
いやあもう、大賞取ったのも納得の素敵極まるエンタメ作品。とにかく痛快で愉快でびしっと一本芯の通った大宇宙活劇でございました。勿論、続編は期待してもいいんですよね!?

魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦【特製小冊子付き初回限定版】4   

魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦【特製小冊子付き初回限定版】

【魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦【特製小冊子付き初回限定版】 秋田禎信/草河遊也 TOブックス

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アイルマンカー結界が消失し、キエサルヒマ大陸は世界を滅ぼそうとする女神の前に無力となっていた。代わりにオーフェンが手にしたのは女神に対抗するための「魔王」の力。
世界の均衡を崩した罪を背負ったオーフェンはキエサルヒマを追われ、新たな土地である原大陸へと旅立つ。しかし、そこは女神の手で怪物=ヴァンパイアと化した人間たちと魔術士とが戦い続ける厳しい土地だった。

それから23年。オーフェンの旧友の息子であるマヨールは、三年ぶりに原大陸を訪れていた。
今回の同行者は、妹のベイジットではなく、婚約者のイシリーンと教師のイザベラ。三人はキエサルヒマから原大陸へとヴァンパイア化を目指して渡航した人々を追うため、魔王の統治する魔術学校に出向く。そこにヴァンパイアたちが強襲をかけ、マヨールは否が応にも大陸を二分する戦争に巻き込まれていく。
うおおお!? なにこれ、20年前と魔術戦闘のレベルが激烈と言っていいくらいに変わってないですか!? 具体的に言うと「ドラゴンボール」と「ドラゴンボールZ」くらい。【約束の地】で読んだ時も、マジクの強キャラっぷりには度肝を抜かれたものですが、イメージとしてはまだ個々がさらに強くなった、というレベルのものだったんですよね。うん、確かにオーフェンやマジクが魔王術によって昔よりも著しく強くなっているのはそれはそれで間違いないのですが、問題はヴァンパイアとの闘争にそれが常時必要だって事なんですよね。つまり、原大陸ではこの規模、この強度の戦闘が日常茶飯事であり、逆に言うならこのレベルで戦えないと話にならない、必須の戦闘能力であるということ。求められる力が、20年前とは段違い、別次元になっている。
過酷どころじゃないですよ、これ。たとえ、カーロッテとの暗黙の盟約があったとしても、実際にヴァンパイアとの闘争は続いていたわけで、最前線では紙一重の死線が繰り広げ続けられてきたわけだ。
二十年以上も!!
これを20年以上も続けてきたのか!? 歴戦どころじゃないですよ。信じられん。そりゃ、これキエサルヒマ大陸の魔術士では比較にならんわ。そもそも、最前線と後方では価値観から摺り合わせができないだろうに。

それでも、オーフェンは20年経っても、ここまで戦い続けていたにも関わらず、変わっていなかった事になんだかほっとした。【約束の地】を読んだ時は結構変わった印象だったんですけどね、あれはどちらかというと外部からのイメージが強く反映されていて【魔王】であり原大陸の守護神であり魔術学校の長、という英雄として、政治的存在としての在り方や立場が表に出ていたが為に変わって見えたのであって、今回は内面描写も多くあった分、ただのオーフェンとしての姿も描かれたお陰で根本的なところはあんまり変わってなかったんだなあ、というのが確認できて安心した。それでも、だいぶ大人になって分別がつき、年輪を踏んだ分の汚さや割り切りも得ているんですけどね。でも、それは不安定で迷ってばかりだった昔の彼と違って、ドッシリとした安定感、信頼感の礎になっていて、うん、頼もしくなったよ、オーフェンは。
私人として、実質的には甥であるマヨールにどこか叔父さんぽく接していたのも、安心の一材料だったんだろうなあ。昔の家族に対しても、物理的にも人間関係的にも距離ができてしまったけれど、家族として話をしてくれましたし。

マヨールの方も、【約束の地】からはずいぶんと印象変わりましたね。前はもっと余裕がなくて良くも悪くも父親のフォルテに似た生真面目で角張った子に見えたんだけれど、三年経って大人になったどころか、良い意味で無茶が出来るようになった感じ。意地や見栄の結果ではなく、熟慮と研鑽の結果、想定のさらに向こう側にえいやっと飛び込めるようになった、というか。
読み終わった後に振り返ってみて気づいたんだけれど、図らずも今のマヨールってかつて牙の塔を飛び出した時のキリランシェロとシチュエーション、重なってるんですね。ただの考えなしの暴挙に過ぎなかったキリランシェロの脱走と違って、マヨールの場合はもっと覚悟と計算がある上に、切羽詰まった上でオーフェンの後押しがあったわけで、人間的な成熟度を見ても、かつてのキリランシェロと比べるのは間違ってるんでしょうが。
何れにしても、これなら主人公として十分の熱さだわ。正直、彼がオーフェンとともに新シリーズの主人公を担うと聞いた時にはちょっと不安であり不満でもあったんだけれど、これは良い予想外だった。
わりと努力家で研究熱心でもあるんですよね、彼。あんまり実践派じゃなかったフォルテやティッシと比べても、かなり現場に合ってるんじゃないだろうか、意外だけれど。

さて、本格的に登場と相なったオーフェンの三人娘。あの三女、ヤバイだろう。どこが普通の娘だよ。一番キレキレで危うかった頃のクリーオウでも、ここまで不気味じゃなかったぞw
三人の中では真ん中のエッジがやっぱり一番常識人か。常識人といっても程度問題な気もするけれど、プルートー師の言うとおり、確かにこの子はキリランシェロ似だったかもしれない。まともという意味でも、神経質という意味でも、ハリネズミという意味においても。慣れると一番扱いやすい、というのを見抜いたのか、マヨールは一番に彼女に協力を求めていたわけですし。
ラッツはもうどうしようもないよなあ。あれ、どうしたらいいんだろう。もう、マジクに全部任せておくしかないんじゃないかというくらいにどうしようもない。他の人も手を付けられないみたいだし。あのコルゴン=エドですら持て余してるみたいだしなあ。
まあ、一番持て余しているのはどう見てもマジクおじさんなんですが。

マジク、まともじゃないですか。どうも彼について語るのがラッツやエッジというマジクを色眼鏡で見まくっている子たちばっかりだったので、もうどうしようもない情けない中年に成り果てているのかと憐れみを抱きながら遠くから生暖かく見守ってたんだが、どうやらあの三姉妹以外はマジクの評価は全然違うようで。実際、戦ってるシーンなどを見ると、お前本当にマジクかよ!? と絶句してしまうくらいに凄まじい人になっちゃってるようなんだが、番外編の扱いは悲惨の一言。というか、ラッツと一緒にいると常に悲惨というべきか。と言うことは、人生概ね悲惨なのか。どうやら今後も生涯悲惨の予定みたいだし。

一番嬉しかったのは、やっぱりクリーオウ夫人でした。家庭に入っちゃって、あの暴れ馬もいいお母さんになちゃったのかな、などと思ってたら、やっぱり案の定無茶苦茶でしたし。クリーオウはそうでないと、そうでないと。
あとは、オーフェンとの夫婦生活がどんななのか、ですよね気になるのは。結局、この二人がラブラブだったシチュエーションはついに見られないままでしたし。まあ、これはこの二人に限らず、どのカップルにも該当する話ですけれど。ラブラブとかこのシリーズでは見たことないし!!

おそらくは、その旅の最初から手遅れだったキリランシェロのそれとは違い、マヨールのそれはまだ間に合うもののはず。アザリーとのそれをあんな形で終えるしかなかったオーフェンの二の舞になることなく、マヨールは自分の答えを見つけることが出来るのか。
女神の進軍というアイルマンカー結界崩壊を上回る破滅的絶望的な状況も相まって、始まったばかりなのに切羽詰まった雰囲気が尋常でない第四期。既に来年2月に続編が発売予定と言うことで、今から続きが楽しみで仕方ありません。
本書が届き、手に取った時のワクワク感、期待をまったく損なわなかった「まだ見ぬオーフェン」の世界。堪能させていただきました。ああ、オーフェンだ。

秋田禎信作品感想


魔術士オーフェンはぐれ旅 約束の地で
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剣の女王と烙印の仔 83   

剣の女王と烙印の仔  (MF文庫J)

【剣の女王と烙印の仔 8】 杉井光/夕仁 MF文庫J

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“流転する生命”という最凶の力を引き摺りながら進軍する女帝アナスタシア。その傍ではニコロだけが一命を取り留めていた。帝国を脱出したジュリオとシルヴィアには死の追跡の手が伸びる。一方、疲弊した聖都でミネルヴァは記憶と精神、全てを失ったクリスと対面した。裡なる獣を封印するにはそれしかなかったのだ。そしてついに聖将軍となったフランは全てを背負い、帝国との決戦に挑む。「真名を思い出したらあいつはもう、クリスじゃなくなる。そうしたら、斬ればいい」定められた刻印の運命によって分かたれたミネルヴァとクリスの最後の戦いの行方、そしてはじまりの獣と終わりの女神が出逢うとき、世界は――。一大ファンタジー巨編、ついに終幕!

神話は潰えず。神の世は終りには至らず。神々は未だ彼方に去ること無く、人間は神から世界を奪うこと能わず。
もしね、これが神の軛から人間が解き放たれる話だったら、ミネルヴァとクリスの結末はああいう形にはならなかったんだと思う。その意味では、この物語は神からの脱却、人の独立、神代の終わりを描く物語ではなかったんだな、と二人の辿り着いた終わりを読んでようやく得心がいった。思えば、杉井光という作家の作風なり作品の備え持つ世界観を鑑みるなら、当然だったのかもしれない。ファンタジーのみならず、ジャンルを跨ぎ超えてこの人の作品には、どこか高次からの抱擁と束縛を感じさせるものがあるんですよね。杉井さんの作品には度々、聖書の内容やキリスト教をネタにした話が用いられる事があるけれど、案外とここに起因みたいなものがあるのかもしれないと考えると面白いものがある。
でも、たとえ神の腕から抜け出せなくても、何もしない、何も出来ないって訳じゃないんですよね。ここに出てきた人々は、誰も彼もが神の力に囚われ抜け出せないまま、それでも抗って抗ってジタバタしてみせたんだと思います。だからこそ、失うものは多くても、一番大切なものだけは守ることができた。それは信仰であり、野望であり、夢であり、愛する人であり。たとえそれがどんな形であれ。
唯一、それが出来ていなかったのが、あのカーラ先生なのかもしれませんね。彼女は多分、登場人物の誰よりも自由であり、きっと望めばどんな事だってできたにも関わらず、ついには自らを束縛し、自由をほうり捨て、枠に閉じこもり、挙句に絶望に潰えてしまった。強さなんて、目的を叶えるための手段に過ぎないのに、この人はそれだけを目的としてしまったのが哀れでならない。愛情でもいい、友情でもイイ、庇護欲でも単なる下卑た欲望でも良かった。何でもいい、その強さを使って何かを叶えてみるという世界を見つければよかったのに。
作中でも尤も無為で可哀想な人だったなあ。
彼女についで、もっとも多くを失ったのはやっぱりフランなんでしょうね。彼女は目的こそ達したものの、辿り着いたそこは最初に思い描いていたものとはかけ離れたものになり果てていた。忠実なる騎士と半身こそ残ってくれたものの、大切だった人たちの多くは去り、寄り添い続けるはずだったミネルヴァとクリスもまたああいう形となってしまった。それでも彼女は強いから、きっとこれからも膝を折る事無く輝き続けるのだろうけれど、果たしてかつてのように彼女が笑える日がくるのかと思うと、無性に辛くなってくる。
誰も彼もが傷だらけになって生き残った中で、むしろ生の軛から解き放たれて現から去っていった人たちの方が満たされていたような印象が残る。ニコロにしても、アナスタシアにしても、あのガリレウスにしても、そしてミネルヴァにしてもクリスにしても。余分なものをすべて取り払い、ただ一なる願いに殉じた彼らこそが、安息の平和と幸せを手に入れたように見えてしまう事が、何よりも寂しい。寂しい。
ミネルヴァとクリスには、特に、ただただ普通に幸せになって欲しかったなあ。

僕は友達が少ない ゆにばーす3   

僕は友達が少ない ゆにばーす (MF文庫J)

【僕は友達が少ない ゆにばーす】 平坂読/裕時悠示/渡航/志瑞祐/さがら総 イラスト:QP:flapper/ぺこ/ぽんかん(8)/るろお/カントク/ブリキ/桜はんぺん MF文庫J

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『僕は友達が少ない』の世界を、いま大注目の人気作家たちが描き上げる! ・裕時悠示(GA文庫『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』他)・渡航(ガガガ文庫『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』他)・志瑞祐(MF文庫J『精霊使いの剣舞』他)・さがら総(MF文庫J『変態王子と笑わない猫。』)さらに平坂読&ブリキの原作コンビも参加した超豪華版! フレッシュだけどやっぱり残念、「はがない」初の公式アンソロジーノベルが登場!
よくぞまあ、ここまでタイムリーな人材を他レーベルから引っ張り込んでやったもんだ、凄い。特に【俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる】【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】は今のところ同じ残念系サークルものとしては【はがない】と並んで代名詞的なタイトルになってきている作品なだけに、その作者二人を連れてきたのは純粋に大したものだと感心させられた。今、はがないのアンソロを書かせてみたい一番の二人でしたものね。オマケにちゃんとそれぞれの作品のイラストレイターも引き連れているあたり、完璧である。
面白いなあ、と思うのはやはりそれぞれ色濃く各々の筆致がお話に滲み出てるんですよね。

【「ふふん夜空、あたしに友達ができたわ!」「あ? ぞ?」】 裕時悠示/るろお
いやいや、夜空はそんな事絶対しないから! と断言できてしまうところに、原作の夜空の酷さが垣間見えてしまう。人気ないのは仕方ないのよ自業自得。
ともすれば反発を繰り返しながら、何だかんだと根は良心的で博愛に溢れている所なぞ、裕時悠示さんらしいキャラクター造形である。じゃあ原作の連中は何だかんだとイイ子じゃないのかよ! というツッコミが起きそうだが、概ねいい子じゃないよ!! 肉がなぜ人気かというと、あの子がメンバーから頭ひとつ抜けてイイ子な面が見えるからなんでしょうね。


【ぼっちは変化球が投げられない】 渡航/ぽんかん(8)
だからなんでこの人、こんなにぼっち描写が生々しいんだよ!!(笑
はがないの方はある程度ファンタジーという認識を得られるのでいいのだけれど、渡航さんのは的確にぼっち経験のある人の心を抉ってくるので全然油断できない。あるある、どころじゃないレベルの高さに、何やらこう生温い視線というのを自然に体得で来てしまう勢いである。少なくとも、一人野球をやったことがある人はさすがに少ないんじゃないだろうか。それとも、これも「あるある!」なのか!?
あと、幸村が変な達人になってるんだが、いったい何を目指してるんだこいつw


【三二四駆】 志瑞祐/桜はんぺん
おい、こいつら何歳だよ! なんか話題がこの子の年齢よりも一昔まえのような気がするんだが。
ちなみに、どうやらこの子たちが話題にしている昔話はどうやら第2次ブームの頃らしいので、微妙によくわからないところがある。あたしは第一次ブーム直撃世代だからな!!
そんでもって、プラモデルとか改造とか全然やる気おきねータイプだったので、全く作ったことないままだったけどな!! 友達に自慢されても、まるで羨ましいとか自分でも作りたいと思うこと無くふーんと流すあの頃のスルースキルは今なお健在であるw
プラモデルの類、ガンプラも含めて殆どやらなかったもんなあ。例外はニッパーとか道具使わずに作れたゾイドのみ。ゾイドは未だに処分してしまったのを後悔している。


【将棋はとっても楽しいなあ】 さがら総/カントク
何気にこれ、読んでると将棋やるたくなる話でした。えー、将棋面白そうなんですがw 小鳩じゃないのですが、将棋の定石って何やら中二病全開のが多くて、思わず食指が伸びてしまいます。技とか叫びながら指せたら楽しいんだろうなあ。というか、普通にこの人将棋をネタにした話書いても面白いんじゃないだろうか。結構燃えるスポコンモノ、行けそうなんだが。ちょくちょく入る将棋のうんちくも読んでて興味惹きつけられるものでしたし、実際に指してる時の描写もテンション上がりそうでしたし。


【魔法少女うんこ★マリア】 平坂読/ブリキ
おいこらちょっと待て原作者。頼むから、三十路超えてしまった自分にこんな単語書かせんとって! もうなんかテンションがしょわしょわですよ! というか原作者ーー!! よりにも寄って原作者ーー!!
おまっ、これいわゆる「反省部屋」行きじゃねえか。なにやってんのーーぉ!?
ちょっともう、前後左右東西南北天上天下にむかって土下座して回った方がいいんでないかい? ないかい?


あと、なんで揃いも揃ってマリアがうんこうんこしか言わないんでしょうか!? うんこ言い過ぎ!! 
なんか、書くにあたってマリアについてはそういう縛りでもあったの!? なかったらなかったで総じて色々と問題な気もするんだが。

こういう明確な方向性のある作品のアンソロを、今一線級にいる作家が集って書いてみるというのはなかなか面白い企画だと思うので、はがないに限らずもっと色々なケースで試みてほしいなあ。特に、今回はレーベルの枠を超えて意欲的にやってくれたのは何やら嬉しいくらい。
またを期待しております。

さよならさよなら、またあした5   

さよならさよなら、またあした (ウィングス・コミックス)

【さよならさよなら、またあした】 シギサワカヤ ウィングス・コミックス

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心臓疾患のため生まれてすぐに余命二十年と宣告を受けた育(いく)。
無気力なままに地方の女子校に赴任してきた正嗣(まさつぐ)。
優等生である自分を好きになれない万喜(まき)。
上手くいかないこともあるけれど、柔らかな幸せを感じるそれぞれの日々。

「明日を今日にする」のは、こんなにも大切なことで
「当たり前の毎日」は、奇跡が積み重なったものなんだーー…。


息を呑む。体が一瞬、縫いとめられたみたいに動かなくなる。
それは、心臓を、握りつぶされたかのようだった。
漫画の一枚絵を見て、此処まで震撼させられた記憶は、思い返しても早々無い。それ程に、この物語のラストで描かれた「育」の姿は衝撃的だった。生きようとする執念が、首筋を冷たく這いまわり、締め上げてくる。カサカサに乾き、骨ばってしまった冷ややかな指の感触が喉元を伝う錯覚すら抱いた。
そこに至るまでが、コメディチックで不幸や不安や悲劇の種を飄々としたコメディで笑い飛ばし、冷たくも甘い愛情で包み込む、ややも明るいシギサワカヤだっただけに、それだけに、最後の話は衝撃的だった。
毎日の幸せを一つ一つ積み重ねていけば、際限なく幸福は広がっていく。今日を確かに生きるなら、不確かな未来もまた希望に溢れかえっているようだった。
その最果てが此処なのか。
かつて通った幸せを、否定なんて出来ない。出会わなければよかったなどと思えるはずもない。過去も今も、常に最高に幸せであり続けているのは間違いない。
終わるまで、本当に終わってしまうまではまだ、終わらないのだ。
だから、だから、だから、だから……。
だから、なに?

わからない。ここで描かれたものの結論が。答えが。作者の意図を、見通せない。或いは、結論などないのか!? ただ描かれたものを提示して、それぞれに感じろとでもいっているのだろうか。これほどの、これほどまでの凄まじい情念を描いて見せながら、そこに何の意図も込めずに居られるのか? わからない、信じられない。なればこそ、もっともっと深く深く潜っていかなければならないのだろう。理解を深め、全体を捉え直し、何を訴えようとしているか、そのささやき声に必死になって耳を傾けなければならないのだろう。
でも、そうするのが怖い。
戻って来れなくなりそうで、とても怖い。
そう、怖かったのだ。あの育の姿を見て、感じた思いは恐れであることを認めなければならないだろう。触れることも、踏み込むことも躊躇して、気圧され怯え後退り、怖いと思ったのだ。
そして、きれいだと思ったのだ。
そして、あれを「美しい」と思ってしまったことが、冒涜のように思われ、また恐ろしくなる。

だから、あの怖いものを、何度も何度も繰り返しじっと見る。
魅入られているんだろう。

生きることも、幸せになることも、死ぬことも

こんなにも素敵で、美しくて、怖いことなんだなあ。
やっぱり凄いわ。凄いを通り越して凄まじいわ、シギサワカヤ。この漫画家は本当に凄い。

俺はまだ恋に落ちていない3   

俺はまだ恋に落ちていない (GA文庫)

【俺はまだ恋に落ちていない】 高木幸一/庭 GA文庫

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「……ふん。さっすが男に縁のない女子校ちゃんは、がっつき具合がはんぱないわ」
「……かく言うあなたは、たった二回しか会ったことのない殿方に、なにかご用でも?」
「今で三回目よ。つまりあんたより多いわけ。分かる?」

 高校生・赤井公は友人の田所からふたりの妹・恵衣美と詠羅を紹介される。
 活動的なロングヘアの高校生・恵衣美。
 占いが好きなショートカットの中学生・詠羅。
 会うたびに、ふたりと仲が良くなっていく赤井だが、ふたりの仲は最悪の関係!?

 GA文庫大賞《期待賞》を受賞のトライアングル・ラブコメディ!
 キミは運命の出会いを信じるかい?
なにこの超絶性格イケメン!? いやいやいや、この主人公の赤井公という人物、一見では友達とバカやって騒ぎ、アホっぽいギャグをかまして女の子を笑わせて喜ぶような、そのへんの年頃の男の子そのものなんですが、ちょっと近頃の鈍感主人公はみんな見習え、と思ってしまうくらい他人に敏感なんですよね。何というか、他人が意識的にも無意識的にも彼に求めてきているものを察して受け止めるのが抜群に優れている。ただのお節介と違うのは、自分の正義を押し付けるのではなく、あくまで相手の願いを汲んでいるところだ。言葉を変えるなら、やたらと空気を読むのが上手いというべきなのだろう。だからと言って、空気に流されるのではなく、ちゃんとその時の状況の最善を読んでるんですよね。そんでもって、とても簡単なことのようにヒョイッと行動に移してしまう。そこには優柔不断の陰など欠片も見当たらない。果断のヒトコトだ。
本人の性格は非常に軽くて親しみやすく、そばにいるとケラケラとお腹を抱えて笑う事がデフォルトになってしまうので、変に気を使うこともないしその言動に重さを感じて疲れることもない。一緒にいてすごく楽しいし気楽だ。それなのに、困っていたり何かこうして欲しいなというサインを出した時、自分の気持をそっと閃かせてみたりしたら、即座に反応してくれる。期待以上の結果をひょいと持ってきてくれる。ささくれだった心を癒してくれる。荒ぶった感情を宥めてくれる。これほど一緒にいて安心できてリラックスできて、ニコニコ笑っていられる男はいないですよ。
そりゃ、ヒロインの姉妹ものぼせ上がるわー。
私はどうも、わずかに何回かしか顔を合わせていないのにやたらと親密になってしまうパターンってあんまり好きじゃないんですよ。まだ相手の事などなんにも知らないんだから、もっと時間を掛けて相手の事を知らないと、絶対後々に齟齬が出てきてしまうんじゃないか、と思ってしまう。
でも、このケースに関しては納得ですわ。恵衣美も詠羅も、こいつになら、たとえまだ三回しかちゃんと会っていないにしても勝負に出て正解だと思う。ただ、彼女らがこれだけ性急に後戻りできない決断に打って出たのは、お互いの存在があったからなんでしょうね。もし、姉が、妹が彼に粉かけてなかったらさすがにこれだけ慌てなかっただろうなあ。普通に告白してもっと仲良くなってから、審判に挑んだはず。いくらのぼせ上がっていたとしても、もうちょっと冷静な判断が働いただろうし、もしくは冷静になろうという考えも湧いただろう。一生を賭けるには、いくら何でも見極めの時間が足りなさすぎる。殆ど直感でしたしね。
その意味では、お祖母様はこの姉妹同時に同じ人をすきになってしまう、というパターンは想定外だったんじゃないかな。お祖母様としては、孫には旦那となる男はちゃんとじっくり入念に見極めて選べ、という思慮を要求したつもりだったんでしょうし。それが、姉妹が張り合ったお陰で男を見る目の直感勝負になってしまったわけですし。……いや、彼女たちの性格からして、相手がちょっかい掛けてきて無くても、勢い任せに行っちゃってたかもなあ。恋する少女は損得勘定なしのブレーキ知らず、ですから。

いや、何にせよ期待以上に面白かった。話としては友達を通じて引き合わされた友人の妹と二人で会って、遊んで、仲良くなっていくだけのシンプルな話なんですけどね、これが素晴らしく面白かった。二人の妹たちのキャラクターが実に可愛らしくて魅力的であり、それと相対する主人公の性格もまた面白おかしく、それでいて読んでてストレスがたまらない性格イケメンというのが大きかったのでしょう。二人の妹たちが主人公に興味を抱き、話して遊んで一緒にいる内にどんどん好きという気持ちが膨らみはちきれんばかりになっていく様子が、読んでいてもニヤニヤさせられっぱなしでした。
一つ注視しておくべきは、主人公はまだ恋に落ちてイない、という所でしょうか。普通に、女の子とイチャイチャするのは好きですし、妹ちゃんたちのことはカワイイなあ、とデレデレしているにも関わらず、未だ根本の所で受身であり、自分からは踏み込んでいない。このあたり、続編が用意されていて、そこで変化を迎える予定なんですかね?
まあ、続編はあったら読みたいなあ。

聖剣の刀鍛冶 11.Woman4   

聖剣の刀鍛冶  11 (MF文庫J)

【聖剣の刀鍛冶 11.Woman】 三浦勇雄/屡那 MF文庫J

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代償と、覚悟。キャンベルの血。
ルークの変調をリサから明かされたセシリー。ルークは頑なに隠そうとしているが、セシリーとリサは互いに彼を支えることを心に誓う。ルークとの関係をどのようにするべきか悩んだセシリーは母に、亡き父との馴れ初めを聞くことにする――。一方、軍国ではゼノビアが付き人のシャーロットとともに城を抜け出し、大陸を包む不穏な空気に萎縮しかねない市井の声を聞くべく街中へ繰り出していた。また他方、帝政列集国のフランシスカは、主に従属する魔剣の定めをヴェロニカから見出そうとしていた……。穏やかな日常の中で覚悟を固めていく女たち、心底に銘を切り、居並ぶ!!


Congratulation!

おめでとう♪ おめでとう♪ 

前巻の感想で、ルークの頑固さは難儀の一言で、もうセシリーが何とかしないと何ともならないよ! というセシリー頼みの結論に至ったわけですが……見事にセシリーがやってくれやがりました。
この女、頼もしすぎる。期待に十全応えやがった。あのどうしようもないくらい面倒くさい男を、本当に一人で何とかしてしまいやがった。まさに、あらゆる意味での英雄である。
まる一年ぶりの待ちに待った新刊なのに、内容は短篇集だったので正直ガッカリした感は否めなかったのですが、あとがきでも触れられていたように、この聖剣シリーズの短篇集ってガリガリと本編の話が進むんですよね、忘れてた。

今回はサブタイトル通りに、女たちの物語。女は強し、である。セシリーの両親の馴れ初め話は良かったなあ。セシリーの母親であるルーシーさんは、これまでは病弱で儚げながら厳格で上品、シャーロットたちが滞在していた時には母親らしい抱擁感を見せていた事もあり、もっと温厚な人だと思っていたんですけれどね……間違いない、この人セシリーの母親だわ(笑
もう行動力が普通の女性のそれから外れまくってる。まさか、父親との関係がルーシーさんの押し押しだったとは。なんかセシリーって二親のとんでもない面をかけ合わせて出来上がったような娘ですよね、こうして見ると。未熟だった頃はその特性が悪い方に出てしまい、なかなかに始末の負えない小娘になっていたけれど、精神的にも能力的にも成熟してきた今となっては、その特性ゆえに殆ど無敵に等しいレディと化してしまったわけで。えらいこっちゃやで。
イラストの屡那さんがまた素晴らしい仕事をしてらっしゃって、若いころのルーシーさんとチェスター・キャンベルがまたホントにセシリーにそっくりなんですよ。

あとは、ヒルダとヘイゼルと銘無しの非番の日を通して、不穏な空気に包まれる都市の雰囲気を伝える話。そして、軍国でのシャーロットたちの活躍。シーグフリードに恋をする魔剣の話と、三本立て。
この中では軍国の話が良かったですね。シャーロットたちが軍国に亡命してから、どんな風に過ごしているかは、多少伝え聞いてはいたものの、実際はどうなのか伝聞だけだと分からない部分もありましたしね。あのゼノビア相手にちゃんとやれているのか、と思ったら案の定、シャーロットって苦労性だ(苦笑
部下の三人娘だけでも色々と面倒な性格しているのに、その上さらにゼノビアというとびっきりのトラブルメーカーが乗っかってきたわけで……まあこれ、シスコンのきらいもあるようで。可愛い妹の苦労はなるべく引き受けてあげたい、という愛情が感じられるのです。余分な苦労も多分に引き受けてしまっている気もしますが。それでもまあ、充実した日々を送れているようで安心しました。

さて、最後の話こそこの巻の目玉にしてクライマックス。正直、セシリー舐めてました。というか、そこまでやるとは想像できんよーー! 一足飛びすぎるわーー。参った。完全降伏だ。これは敵わない。これが女の強さだ。覚悟を決めた女性の無敵さだ。覚悟を決めた女に、男如きが太刀打ち出来るはずもないのだ。
だから、贈れる言葉は1つだけ。

おめでとう♪

シリーズ感想

デート・ア・ライブ 3.狂三キラー 4   

デート・ア・ライブ3  狂三キラー (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 3.狂三キラー】 橘公司/つなこ 富士見ファンタジア文庫

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六月五日。士道の通う高校に災厄は突然やって来た。「わたくし、精霊ですのよ」転校生の少女、狂三の衝撃的な自己紹介。校内を案内することになった士道に、少女は微笑を浮かべささやく。「士道さんにお願いがありますの。…聞いてくださいまして?」世界を殺す災厄を体現するかのように己の意思と、明確な殺意で、愉悦を感じながら、人を殺す最悪の精霊。「精霊が現れやがったんです。ならぶっ殺す以外にすることはねーです」そして、その精霊を殺す少女、真那。人を殺す少女と精霊を殺す少女。悪夢を断ち切るため、デートして、デレさせろ!?―。
「狂三」と書いて「クルミ」と読むのは無理です先生!! どう考えても「キョウゾウ」としか読めないよ。どこの世紀末のチンピラか、というような名前である。せめて「狂美」とか「狂魅」という女性を連想させる感じが使われてたら女の子の名前と言われても納得できるんだけれど。サブタイトルを見て、真剣に「ついに男の精霊が現れて、男相手にキスを迫るはめになり『アーー!』」な展開なのか! と勘ぐってしまったじゃないか。
でも、敢えて「三」の字を使わなければならなかった、とも考えられるんですよね。これまで登場した精霊は、十香や四糸乃と全員名前に数字を含んでいる点は注視すべきか。一人例外がいるじゃないか、と言われそうだけれど、彼女についてはあれが本名なのか、という疑問もありますしね。苗字の方にも数字がついてますし。それをいうなら鳶一もじゃないか、という話になり、何気に全員に数字がついているという事実に気づいた次第。別に意味ないのか!?

さて、次に現れたる第三の精霊は、これまで人類に対して攻撃的な意思を持たなかった十香や四糸乃と違って、悪意と狂気を持ってして自らの手で人を殺して回る殺人精霊。人類がまともに対抗できない力を秘めた精霊が、その力を人を害する事に使い出したら、という悪夢を体現した存在。
これまで士道の能力に基づいた作戦が成功を収めていたのは、十香や四糸乃は自分の力に振り回された被害者という立場であったからこそである。精霊の力を振り翳し、人間を惨殺することを楽しんでいる狂三にはデートしてデレさせる、という作戦は根本から当てはまらないのだ。
無理ゲーである。
事態が拗れたのは、狂三の危険性を性格に把握していた自衛隊と違って、士道や琴里を含めたラタトスクの面々は狂三についての情報を全く持っていなかった為に、これまでと同じ、害意のない精霊に対するスタンスで彼女に挑んでしまったことにあるのだろう。違和感や嫌な予感を感じていながら状況を続行させてしまった事はもとより、明らかに狂三が十香たちとは違う危険人物だと把握したあとも、士道に打開を託したのは琴里のミスである。過去に似たような前例があったからこその判断ミスなんだろうが、お陰で状況を挽回するために琴里本人が出張るはめになってしまったわけだ。
琴里の正体については、二巻の段階でほぼ確信を得ていたけれど、どうやら間違いではなかったらしい。琴里の兄への信頼感には、盲目的なものや机上の理論というふうな感じがまるでなかったんですよね。それどころか、経験に裏打ちされた全幅の信頼があった。それが、自分が被験者となった経験に基づくものと考えれば、琴里の確信的な行動にも違和感がなくなるというものである。度々、それらしい発言してましたしね。
ただ、どうして彼女がこれまで頑なに真実を隠して口を噤んでいたかを考えると、琴里が直接出張る羽目になったのは計算外もイイ所だったんだろうなあ。これまでどおりの兄と妹でいられなくなる可能性を思えば、忸怩たる思いだったに違いない。それでも、最愛の「兄」は見捨てられんよなあ。傍若無人に見えて、琴里の行動原理って何気に「献身」だったりするし。
波乱の展開だったが、ラストの急展開は読んでてやたらと盛り上がってしまった。話の筋は結構ベタベタですし、文章の綴り方も決して特徴的だったするわけじゃないんですが、なんだかこの三巻はやたらと面白かった気がする。三股デートとか蛇足もいいところなのにねえ。

最悪の精霊の出現に、謎が謎を呼ぶ義理の妹、ついに現れた真の妹、と存在感を齧りとろうとする新旧ヒロイン衆の猛攻に対して、これを真っ向から迎え撃ったのがメインヒロインである十香さん。二巻ではさっぱり目立てなかったのを取り戻すように、純真無垢キャラで攻める攻める攻める!!
なにこの可愛い生物!! 捨てられた子犬か!? 天使じゃね!? 天使じゃね!?
この娘に嘘ついたり騙したりすると、胸を掻き毟りたくなるほどの罪悪感が湧き出てくるよ。健気だし一生懸命だしひたむきだし、人の言うことを素直に聞いてくれるこの純心さには、意味もなく土下座したくなる。
ごめんなさい。生きててごめんなさいw
さすがメインヒロインだわ。これは敵わん。ぶっちゃけ、鳶一じゃ相手にならんw
士道も三股デートでは明らかに他の二人と十香とでは態度違うし。ほだされてるほだされてる。まあ、あれはほっとけないよなあ。まだ異性としては見られないと思うけれど、仮にもまともな人間なら、あんな健気な子を蔑ろにはできんよー。
とは言え、まだまだ戦うヒロインとしては何も出来ていないので、そのへんは次回以降に期待カナ。まあ、次回も琴里が全部持っていきそうな気がするが。

1巻 2巻感想

を掻き立てる

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。35   

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3 (ガガガ文庫)

【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3】 渡航/ぽんかん(8) ガガガ文庫


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ひねくれぼっちに降りかかる新たな悩み! 日々は相変わらず。友達もなく、彼女もなく、孤高の学園生活……のはずが、八幡の中に生じた慣れない居心地の悪さ。それはやはり、部室にいない一人の女子が原因なのか……。それを解決できる器用さが雪乃や八幡にあるはずもなく、発生するのは間違いだらけのイベントばかり。戸塚との甘酸っぱい時間、材木座の慟哭と雄叫び、けっして見てはいけない平塚先生の一面……そして、脱衣トランプ!?  誤った方向に力強く暴走するキャラたちに囲まれて、奉仕部の日常は戻ってくるのか?  ひねくれぼっちの青春ラブコメ第三弾。
あー、なんだろこれ。この変にテンションが乱高下しない、落ち着いた雰囲気、すごく好きだわー。八幡と結衣のすれ違いに寄って生じた空白、今まで通りに流れなくなってしまった人間関係。気まずさが固定化し、徐々に結衣との距離が疎遠になってしまっていく中で、それを食い止めんとハッキリと動いたのは、雪ノ下雪乃その人でした。
ゆきのん、変わったよなあ。少なくとも、このシリーズがはじまった当初はもっと他人に対して無関心だったはず。自分とは関係のない所で距離を置きはじめた他人を、わざわざ追いかけて連れ戻そうなんて真似しなかったはず。いつの間に、こんなに立ち振る舞いが柔らかくなってたんだろう。いつの間に、その辛口や毒舌から刺々しさが消え去っていたんだろう。相変わらず、雪乃は孤高で他人を寄せ付けないシャープでクールな佇まいを身に纏っている。でも、かつて自分を守る殻であり鎧であり、現状への順応の形だったそれは、今や弱さを意味するものではなく、強さの象徴。武器であり剣となっているように見える。
自身の迷いも、怯えも、逡巡も、その鍛造されたクールさで切り払い踏み越えて、自分が本当に欲するものに素直に向き合い、掴みとろうとする強さを、今の雪乃には感じるのだ。
慌てず騒がずジタバタせず、自分の本心と向き合い、傍目には淡々としているように見えるほど落ち着いて、たった一人の友人の為に動いた雪乃の一途さは、ぶっちゃけ痺れるほど格好良かった。
雪乃みたいな娘が、誰に言われるでもなく自分から、結衣の誕生日を祝ってあげたいとプレゼントを用意し、会を企画したんですよ。雪乃みたいな子が。八幡と結衣との間に何かがあったのは、聡明な彼女ならおおよそ見当もついていたでしょうに、それについては一切言及せず、追求もせず、変に人の気持ちをほじくり返したりもせず、触れないままでした。これは、踏み込まない優しさだよなあ。
多分、いずれ、踏み込まないと先に進めない瞬間は訪れるんでしょう。それでも、今この時だけは雪乃の踏み込まず、でも放っておかない優しさが沁み渡ったのでした。
前巻で結衣のこと、めちゃくちゃ好きになったのですけれど、今回の話で雪乃の事もすんごい好きになってしまった。ふたりとも、いい子すぎるわ。

それにしても、雪乃の結衣へのデレっぷりは此処まで来ると殆ど陥落状態だ。はっきり結衣のことを自分にとってのオンリーワンと言い切ってるしなあ。それでもベタベタしないところは雪乃らしいけれど、結衣は結衣で雪乃の事が大好きなようなので、もう傍目にはイチャイチャしているようにしか見えない。
……さて、結衣と雪乃、八幡と戸塚、なんで同性同士でばかりイチャイチャして甘い雰囲気出してるんだこいつら?
結衣が距離を置いていた為に、必然的に…或いは偶然的に雪乃と八幡が二人きりで行動する機会が増えたのですが、この二人って本当に恋愛臭発生しませんよね。どちらも、相手のことを異性として全く意識などしていないのは間違いなく、ラブコメな展開にならないのは凄いと思うくらい。ただ、それが雪乃と八幡の関係が悪かったり、冷たかったり、何の変化もなかったり、という訳じゃないんですよね。異性としてのそれはさておいて、友人としてはちゃんと仲が深まっていってるんですよ、これが。今まで気づかなかったお互いのイイ所や隠された一面を知る機会が増え、親しみが増し、好ましい人物として相手を認めていっている。
今なら、口ではともかく、本心ではちゃんとお互いのことを信頼できるいい友達だと思ってるんじゃないかな。
この恋愛感情がマジでゼロの関係だからこそ、何となくですが雪乃と八幡の関係って今が溜めの時期な気がしてきた。ゼロだからこそ、1が発生する時の威力、インパクトがとてつもないことになりそうな。そう思うと、今は何ともない二人の関係にワクワクしてしまう。
それと同じくらいに、結衣の淡い恋心も眩しくて、果たして二人の恋が出揃ったときの化学反応がどれほどのものになるのか、今から胸が高鳴るばかりです。
ギクシャクしていた結衣と八幡も、雪乃が仕切りなおししてくれたお陰で、なんとか元の鞘に。元々、現状認識のボタンの掛け違いが原因のギクシャクでしたからね、雪乃の前提を整地してしまうやり方は上手かったと思う。ただ、そのシーンでの雪乃の台詞は、ずいぶんと気になるものでしたけれど。
彼女の問題は、それこそ結衣と八幡、二人がかりでないとどうしようもないものなのかもしれない。雪乃の姉が顔見せ程度に出てきたのも、どうやら伏線だよなあ、これ。

さて、相変わらず女性サイドの残念度を一人で引き受けている平塚先生が、なんともかんとも(苦笑
先生、毎回泣かされてるよな。誰か、誰か慰めてあげてよ!

1巻 2巻感想

おとーさんといっしょ!3.キミの帰る場所 3   

おとーさんといっしょ!3 キミの帰る場所 (GA文庫)

【おとーさんといっしょ!3.キミの帰る場所】 中谷栄太/シコルスキー GA文庫

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 青い空。白い雲。輝く太陽と焼けた砂浜。そして――水着の女の子!
「海だぁ―――――――――っ!」
「元気だな……」
 クロエの持つリゾート地にやってきたリュウたち。はしゃぎ回るルーとノノだったが、リュウには別の目的があった。
 珪素生物を導く存在として生まれたメルディやルー。そんな彼女たちに替わる『三人目』らしき反応が、この地にある稀珪石の鉱脈で確認されたのだ。
 調査をはじめたリュウたちだったが、彼らの前に白髪の少女が現れる。
 彼女の名はライラ。ルーが立派な「王」になれるようサポートするために作られた存在だと言うのだが――?
これはぶっちゃけ、タイトルが失敗だったと思うんだ。そもそも何の話か分からないし、間違ってもちょっと読んでみようかな、と興味を引くものでもないし。
残念ながらやっぱり人気はなかったようで、この三巻で完結と相成ってしまったわけですが、個人的にはこの作者、相当に伸び代があると思うんですよね。少なくとも、キャラ同士の丁々発止の掛け合いに関しては、テンポといいギャグの呼吸の間合いといい、台詞の言い回しや言葉の置き方のタイミングなど、絶妙と言っていいくらいに上手いし面白いんですよ。このへんは巻を重ねるにつれて切れ味が上昇してきた部分でもあり、特にこの三巻など円卓政府のお偉方がいいキャラに育ち過ぎてて、吹いた吹いた。メルディロリ婆ちゃんが完全にアグレッシブ弄られ役に定着してしまって、あんた一応創成期の大英雄じゃなかったんかい(笑
初登場の双子ですら、出っ端から大暴れだし、何というか一巻の頃から比べるとキャラクターの動かし方というのを体得した感すら伺える縦横無尽の動かしっぷりには惚れ惚れとしてしまった。
なので、この人、次回作で本格的にコメディ中心の話をやりはじめたら、作品がブレイクする可能性も十分あると期待している。
とはいえこの人、どうやら明るく陽気な話だけではなく、無慈悲な現実や人間の逃れられない業、世の中の悪意や悲惨さというものを真っ向から描きたいという欲求もあるらしく、基本のノリがコメディにも関わらず、各巻の物語の根底に横たわっている真実は結構ダークな展開ばかりだったりしたのだけれど、残念ながらどうにもどっちつかずの中途半端なものになってしまった感があるなあ。
ただ、最後のこの三巻については愛情に飢えたが故の狂気を上手く包んで家族の愛の素晴らしさというシリーズのテーマに共通する部分に着地させた点はよくまとめきったと思う。こうして見ると、話の構成の組み立て方も最初から見るとちゃんと洗練されてきてるんですよね。
本来なら中途半端にせずにどっちかに集中して書くべきだと考えるべきなのかもしれないけれど、私としてはこのままドタバタコメディとハードなスタイルを両立して高めて行ってくれても面白いと思うんですよね。いずれ、中途半端じゃなく両者が上手くブレンドされた良作を書けると期待してもいい作家さんだと感じました。
というか、軽い方軽い方にばかり行ってしまうとイイところがなくなっちゃいそうな気がするんですよね。コメディで全体を整えながら、芯の部分には歯応えのある人間模様をしっかりと描く、そんなスタイルならばこそ、この作者さんは伸びそうな気がするな。
ともあれ、次回作には大きく期待したいと思わせてくれるだけの、先を感じさせてくれるデビュー作でした。

神曲奏界ポリフォニカ ネバーエンディング・ホワイト3   

神曲奏界ポリフォニカ ネバーエンディング・ホワイト (GA文庫)

【神曲奏界ポリフォニカ ネバーエンディング・ホワイト】 高殿円/凪かすみ GA文庫

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 グローリアーナ軍によって、国や街が次々と占拠されるなか、レスロス内部に進入したジョッシュやデイジーたちは行方が知れなかったプリムローズに再会した。彼女はしかし、なぜかエリュトロンを従えており、スノウを異界へ飛ばしたのは自身の意志であったことを語ったのである。

 一方、異界へ迎えに来たブランカと再会できたスノウは、彼の口から今回の事件のあらましを聞いた。その事実に衝撃を受けるスノウだったが、もう一つ、彼女が異界へと戻された、その本当の理由をも知ることとなるのだった――。

 運命の渦に交差する想いの行き着く先は――!? 感動の最終巻!
ポリ白こと、神曲奏界ポリフォニカ・ホワイトシリーズもこれにてついに完結。
さすがは【銃姫】にて圧倒的な終末を描いた高殿さんだけあって、世界の根幹を支える精霊島の墜落に伴う世界の終りを前にした人々の混乱と祈りの切実さには迫真のものがあった。世界のあり方が一変する出来事だったんだもんなあ。被害が少なく済んだとはいえ、一国が消滅してしまったほどの出来事であったわけだし。
この大破局の一端を担うことになってしまったプリムローズ。炎帝の生まれ変わりという出自もあり、中盤の危うい描写から終盤にかけてのラスボス化には、何者かに心を乗っ取られたか、精神に悪い影響を受けて汚染されてしまったのか、と考えていたのだけれど、まさか最初から一貫して変わらずスノーのお嬢様であるプリムローズ自身そのままだったとまでは思っていなかった。たとえ、何かに憑かれていなくても、エリュトロンやダンテあたりに騙されたり、誘導されたりした部分があると思っていただけに。
だけれど、その行動原理がひとえにスノーのため、というのなら彼女の暴走も納得できる。一貫してプリムローズは何も変わっていなかった、というのも腑に落ちる。すなわち、スノーのためならば女神を敵に回し、世界を滅ぼす事も厭わないほどの愛情を、思えば最初からプリムローズは持っていたと言われても、そうだったよね、と思えるわけで。
でも、そんなスノーしか眼中にないはずのプリムローズが、ちゃんとデイジーの事友達として好きで居てくれたのは嬉しかったな。スノーを除けば、デイジーはプリムローズにとっての特別だったのかもしれない……にしては、若干扱いが酷かった気もしないでもないけれど、お嬢様基本的にSだもんな。

スノーがエターナリアの生まれ変わりであり、新しい白の女神だった、というのは既に前回までに明らかになってたんでしたっけ? 非公式にそれらしい、という話は随分前から持ち上がってはいましたけど。他のシリーズにもチラッと登場してましたしね。
しかしまー、女神化したら女神化したでここまで破天荒な女神らしくない女神になるとは。何も変わらずスノーだった、と言ってしまえばそれまでなのですけれど、メイド女神とは新しいな! って、スノーはメイドとしては失格なキャラなんだが。ともあれ、女神らしい常識から外れまくっているのは間違いなく、少なくともこのポリ白の時点では明らかに人間としての特性の方が強いよなあ。元・人間であり、神曲楽士だったという特性があったからこそ、女神となり神曲を得る立場になっても、ブランカへの神曲が弾けたりもしたんだろうが……そうなると、神曲というものがそもそも何なのかについても考えどころなのかもしれない。
刀をぶん回すのは、メイドとしても女神としても大いに前代未聞かとも思いますがw

スノーとプリムローズの結末については意外な展開でもあり、これ以外にはないと思える終わり方でもあり。お嬢様としては、もうこれ以上ないほどの幸福な人生だったのかなあ。ある意味、最後まで一番幸福な時代で止まってしまったままだったような人生だったわけですし。複雑ですし、寂しいですけれど、これもまた一つのハッピーエンドだったんでしょうかねえ。なんとなく物思いに耽ってしまいます。

今回の話で一番可哀想だったのは、スノーの両親でしょう。あれは辛いよ。折角戻ってきたと思った娘が、また同じように消えてしまったわけですから。果たして残された両親はあの別れに耐えられたんだろうか。せめて、もうちょっとちゃんとスノーにはお別れをしてあげて欲しかった。

そしてもう一人可哀想だったのがサラサですよ。もうなんちゅうか、いい面の皮じゃないですか(苦笑
ゲンナリと投げやりになって諦めてしまったサラサが可哀想になるやらなんやらで。もっとパワフルに押して押して、傷心のジョッシュの心の中に土足で踏み込むぐらいの厚かましさがあれば、リシュリュー相手でもがぷり四ツに組めだんでしょうけどねえ。そう考えると、優しさにかまけて押しが足りなかったというべきか。やっぱり既成事実は大事ですよ(結論

一方で、デイジーは一番お幸せに状態で……。はいはいごちそうさまごちそうさま。ただ、トレバス神曲学院の前身となる施設を立ち上げたのが、他でもないこのデイジーだったというのはなかなかのサプライズだった。
まさか初代がこの娘だったとはなあ。

当初からブランカの身勝手っぷりにイライラさせられたりもしたシリーズでしたけれど、終わってみるとこのお馬鹿聖獣もずいぶんと精神的に成長したなあと感慨に耽りました。いやあもう、本当に思い込みと独善でスノー振り回して、いい加減見捨てられても仕方ないだろうと思うこと度々だったのが、きっちり分別と気遣いとを取り揃えた大人になりましたからね。ある意味これ、ブランカの成長物語だったのか、と思いたくなるくらい。
振り返ってみると、女神も聖獣も、世界でもっとも高位な存在というわりには精神的に幼かったり、短絡的で思慮に欠ける者が多く、様々な問題や世界の危機って大本を辿るとだいたいこの人達の不始末が原因だったりするので、厄介だよなあ(苦笑

これで、今のところ続いているシリーズはクリムゾンだけになってしまったのか。あのシリーズもそろそろクライマックス入ってますし、新しいシリーズはもう出ないんでしょうかねえ。そうなると、いささか寂しいのですが。

このライトノベルがすごい! 2012  

このライトノベルがすごい! 2012

【このライトノベルがすごい! 2012】 宝島社

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今年も協力者として参加させていただいた「このライトノベルがすごい! 2012」。
既に話題となっているようですが、この度ランキングの集計方法がだいぶ変更になったらしく、協力者票にこれまでよりも比重がかけられたようで、ランキングがこれまでの傾向とはかなりすっ飛んだ方向の作品が上位に食い込んだ模様です。

……その割には、私が投票した作品はTOP10の中に一作もありませんでしたがね!!

それでも、投票した5作品中4作品が11〜20位の中に入っていたのですから、決して的はずれなところをうろちょろしていたようではないようです。ちなみに協力者として参加したこれまでは、選んだ作品がまともに上位の方にあがらなかったですからね。

という訳で今年の総合ランキングはこのようになっている模様です。

1. ソードアート・オンライン
2.「とある魔術の禁書目録」シリーズ
3. ベン・トー
4. 円環少女
5. バカとテストと召喚獣
6. 僕は友達が少ない
7. 丘ルトロジック
8. 「涼宮ハルヒ」シリーズ
9. アイドライジング!
10. 雨の日のアイリス


驚いたのはやっぱり【丘ルトロジック】ですよ。【円環少女】、【アイドライジング】、【雨の日のアイリス】はまだ上に食い込んできた理由はそれぞれ分かるんです。いや、【アイドラ】はそれでも驚いたけど。
【円環少女】は最終回に掛けての盛り上がり方が読んでいる人たちの間では尋常ではなかったし、【雨の日のアイリス】は出版された時結構話題をさらったと思います。【アイドラ】に関しては、私はもしブレイクするなら来年だと思っていたので、ここで早くも9位に入った事には驚かされました。まだまだだった一巻から二巻へのステップを踏まえた上で、三巻を読んで「あ、これ爆ぜるかも」という感触は得ていたものの、まだ作品の内容的には起爆には至ってないと思ってたんで。
個人的には、4巻の出来次第で大化けすると考えていただけに、ちょっと早い気がするぞ。
で、肝心の【丘ルトロジック】なんですが、こればっかりはどうして此処に食い込んできたのか全然わかんない。いや、面白いんですよ。面白いは面白いんだが、ニッチすぎるでしょ!? 異端極まりない内容だけに、極めて狭い範囲の人気を博すのに留まるタイプの作品だと思ってただけに、この結果は驚いたなあ。如何な、協力者票がポイントの殆どを占めるとは言っても、相応の人数がポイントを注がないとこの高さまで来れるものではないですものね。


ちなみに、私が投票した作品はこれらでした。
1. 【ココロコネクト】 (このラノ順位:12位)
2. 【神明解ろーどぐらす】 (このラノ順位:13位)
3. 【カンピオーネ!】 (このラノ順位:48位)
4. 【狼と香辛料】 (このラノ順位:19位)
5. 【やはり俺の青春ラブコメは間違っている】(このラノ順位:15位)


ざっとランキングを見た感じ、来年以降人気を博しそうなのはこのあたりですかね。

【ココロコネクト】
【やはり俺の青春ラブコメは間違っている】
【子ひつじは迷わない】
【のうりん】
【なれる!SE】

アニメ化が決定した【ココロコネクト】はまあ鉄板としても、特に「はまち」こと【やはり俺の青春ラブコメは間違っている】は、今後ブレイクしそうな気がするんだが……うーん、どうだろ。

私が投票したキャラクター票はこんな感じでした。
女性キャラ
1.「稲葉姫子」 (ココロコネクトシリーズ)
2.「由比ヶ浜結衣」 (やはり俺の青春ラブコメは間違っている)
3.「峰倉あすみ」 (わたしと男子と思春期妄想の彼女たち)

男性キャラ
1.「池田十勝」 (神明解ろーどぐらす)
2.「草薙護堂」 (カンピオーネ!)
3.「宮本伊織」 (彼女は戦争妖精)

稲葉ん、六位入選おめでとう!!
 
5月20日

橘 公司
(富士見ファンタジア文庫)
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kattern
(富士見ファンタジア文庫)
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進九郎
(富士見ファンタジア文庫)
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飴月
(富士見ファンタジア文庫)
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凪木 エコ
(富士見ファンタジア文庫)
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七斗 七
(富士見ファンタジア文庫)
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氷高 悠
(富士見ファンタジア文庫)
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下等 妙人
(富士見ファンタジア文庫)
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下等 妙人
(富士見ファンタジア文庫)
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イスラーフィール
(TOブックス)
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ヤマモトユウスケ
(TOブックス)
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早瀬黒絵
(TOブックス)
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望月淳
(ガンガンコミックスJOKER)
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(ガンガンコミックスJOKER)
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はくり
(ガンガンコミックスpixiv)
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はくり
(ガンガンコミックスpixiv)
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5月19日

渡航/伊緒直道
(サンデーGXコミックス)
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5月18日

久住太陽/杉浦理史
(ヤングジャンプコミックス)
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わだぺん。
(ヤングジャンプコミックス)
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クール教信者
(ヤングジャンプコミックス)
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オニグンソウ
(ヤングジャンプコミックス)
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雪森寧々
(ヤングジャンプコミックス)
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辻村深月/武富智
(ヤングジャンプコミックス)
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武田綾乃/むっしゅ
(ヤングジャンプコミックス)
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錆び匙/ひびぽん
(ヤングジャンプコミックス)
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松江名俊
(少年サンデーコミックス)
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椎名高志/高橋留美子
(少年サンデーコミックススペシャル)
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サンドロビッチ・ヤバ子/MAAM
(裏少年サンデーコミックス)
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村崎久都/アトラス
(裏少年サンデーコミックス)
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ほりかわけぇすけ
(裏少年サンデーコミックス)
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のんべんだらり/山悠希
(裏少年サンデーコミックス)
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さと/小田すずか
(裏少年サンデーコミックス)
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川岸殴魚
(ガガガ文庫)
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境田吉孝
(ガガガ文庫)
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冬条一(ガガガ文庫)
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虹元喜多朗
(ガガガ文庫)
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5月17日

吉河美希
(KCデラックス)
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赤衣丸歩郎
(KCデラックス)
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西尾維新/大暮維人
(KCデラックス)
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西尾維新/大暮維人
(KCデラックス)
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sigama
(マガジンエッジKC)
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阿部花次郎
(マガジンエッジKC)
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宮島礼吏
(講談社コミックス)
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宮島礼吏
(講談社コミックス)
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音羽さおり
(講談社コミックス)
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金城宗幸/ノ村優介
(講談社コミックス)
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水森崇史
(講談社コミックス)
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吉河美希
(講談社コミックス)
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片瀬茶柴/城平京
(講談社コミックス月刊マガジン)
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森下真
(講談社コミックス月刊マガジン)
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えんじゅ
(電撃の新文芸)
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こはるんるん
(電撃の新文芸)
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相原あきら
(電撃の新文芸)
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仏ょも
(アース・スターノベル)
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らる鳥
(アース・スターノベル)
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5月14日

福成冠智/柊遊馬
(コロナ・コミックス)
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abua/ナカノムラアヤスケ
(コロナ・コミックス)
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ありのかまち/箱入蛇猫
(コロナ・コミックス)
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烏間ル/紅月シン
(コロナ・コミックス)
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勝木光/香月美夜
(コロナ・コミックス)
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5月13日

あわむら赤光(GA文庫)
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只木ミロ(GA文庫)
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佐野しなの(GA文庫)
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佐伯さん(GA文庫)
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ケンノジ(GA文庫)
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海月くらげ(GA文庫)
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小林湖底(GA文庫)
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浅名ゆうな
(富士見L文庫)
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久生 夕貴
(富士見L文庫)
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道草家守(富士見L文庫)
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道草家守(富士見L文庫)
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来栖千依(富士見L文庫)
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綾里 けいし
(講談社タイガ)
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汀 こるもの
(講談社タイガ)
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広路なゆる
(サーガフォレスト)
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yocco
(サーガフォレスト)
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和田 真尚
(サーガフォレスト)
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内々けやき/佐伯庸介
(リュウコミックス)
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5月12日

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酒月ほまれ/アルト
(アース・スター コミックス)
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かじきすい/左リュウ
(アース・スター コミックス)
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青辺マヒト/十夜
(アース・スター コミックス)
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名苗秋緒/九頭七尾
(アース・スター コミックス)
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沢田一/夾竹桃
(アース・スター コミックス)
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檜山大輔
(アクションコミックス(月刊アクション))
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ワタヌキヒロヤ
(メテオCOMICS)
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いしいゆか
(まんがタイムKRフォワードコミックス)
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須賀しのぶ/窪中章乃
(サンデーうぇぶりコミックス)
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しょたん
(サンデーうぇぶりコミックス)
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川岸殴魚/so品
(ビッグ コミックス)
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ゆうきまさみ
(ビッグコミックススペシャル)
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大井昌和/いのまる
(夜サンデーSSC)
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大井昌和
(夜サンデーSSC)
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鎌池和馬/近木野中哉
(ガンガンコミックス)
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緋色の雨/菖蒲
(ガンガンコミックスONLINE)
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わるいおとこ/彭傑&奈栩
(ガンガンコミックスUP!)
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5月10日

佐島勤(電撃文庫)
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逆井卓馬(電撃文庫)
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西条陽(電撃文庫)
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丸深まろやか
(電撃文庫)
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入間人間(電撃文庫)
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岸本和葉(電撃文庫)
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有象利路(電撃文庫)
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西塔鼎(電撃文庫)
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和泉弐式(電撃文庫)
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鏡遊(電撃文庫)
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餅月望
(TOブックス)
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古流望
(TOブックス)
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ひだまり
(TOブックス)
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内河弘児
(TOブックス)
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内河弘児/よしまつめつ
(ヤングチャンピオン・コミックス)
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TYPE-MOON/コンプエース編集部
(角川コミックス・エース)
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じゃこ
(角川コミックス・エース)
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5月9日

黒辺 あゆみ
(カドカワBOOKS)
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少年ユウシャ
(カドカワBOOKS)
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yocco
(カドカワBOOKS)
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たままる
(カドカワBOOKS)
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明。(カドカワBOOKS)
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ジャジャ丸
(カドカワBOOKS)
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愛七 ひろ
(カドカワBOOKS)
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草壁レイ/紙城境介
(ドラゴンコミックスエイジ)
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緑青黒羽
(ドラゴンコミックスエイジ)
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碇マナツ
(ドラゴンコミックスエイジ)
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潮里潤/三嶋与夢
(ドラゴンコミックスエイジ)
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渡真仁/三嶋くろね
(ドラゴンコミックスエイジ)
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サイトウミチ/高橋徹
(ドラゴンコミックスエイジ)
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小虎
(ドラゴンコミックスエイジ)
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七菜なな/Kamelie
(電撃コミックスNEXT)
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門司雪/アルト
(KCデラックス)
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石沢庸介/謙虚なサークル
(KCデラックス)
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真木蛍五
(KCデラックス)
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吉村英明/木嶋隆太
(KCデラックス)
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マツモトケンゴ
(シリウスKC)
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加古山寿/朱月十話
(シリウスKC)
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志瑞祐/青桐良
(シリウスKC)
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閃凡人/木緒なち
(シリウスKC)
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瀧下信英/津田彷徨
(モーニングKC)
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蒼井万里
(ワイドKC)
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奈央晃徳/山川直輝
(講談社コミックス)
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中丸洋介
(講談社コミックス)
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5月7日

ケンノジ/松浦
(ガンガンコミックスUP!)
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道草家守/ゆきじるし
(ガンガンコミックスUP!)
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宇佐楢春/やまだしゅら
(ガンガンコミックスUP!)
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柊一葉/硝音あや
(ガンガンコミックスUP!)
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柊一葉
(SQEXノベル)
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九頭 七尾
(SQEXノベル)
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守野伊音
(SQEXノベル)
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5月6日

CLAMP
(KCデラックス)
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雨隠ギド
(アフタヌーンKC)
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細川忠孝/山村竜也
(ヤンマガKCスペシャル)
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植野メグル
(ヤンマガKCスペシャル)
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藤本ケンシ/井出圭亮
(ヤンマガKCスペシャル)
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南勝久
(ヤンマガKCスペシャル)
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山田恵庸
(ヤンマガKCスペシャル)
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あっぺ/明石六郎
(PASH!コミックス)
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航島カズト/タンサン
(PASH!コミックス)
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明石 六郎
(PASH!ブックス)
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まえばる蒔乃
(PASH!ブックス)
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深凪雪花
(PASH!ブックス)
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5月5日

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5月2日

東冬/三田誠
(角川コミックス・エース)
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金丸祐基
(角川コミックス・エース)
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古橋秀之/別天荒人
(ジャンプコミックス)
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和月伸宏/黒碕薫
(ジャンプコミックス)
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龍幸伸
(ジャンプコミックス)
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平方昌宏
(ジャンプコミックス)
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天野明
(ジャンプコミックス)
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タカヒロ/竹村洋平
(ジャンプコミックス)
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浅倉秋成/小畑健
(ジャンプコミックス)
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朱村咲
(ジャンプコミックス)
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春原ロビンソン/ひらけい
(ジャンプコミックス)
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岩田雪花/青木裕
(ジャンプコミックス)
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肘原えるぼ
(ジャンプコミックス)
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大@nani/吉緒もこもこ丸まさお
(ジャンプコミックス)
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LINK/宵野コタロー
(ジャンプコミックス)
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LINK/SAVAN
(ジャンプコミックス)
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村田 雄介/ONE
(ジャンプコミックス)
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猪口(ドラゴンノベルス)
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しんこせい(ドラゴンノベルス)
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猫又ぬこ
(講談社ラノベ文庫)
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倖月 一嘉
(講談社ラノベ文庫)
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御子柴 奈々
(講談社ラノベ文庫)
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はにゅう
(Kラノベブックス)
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子日あきすず
(Kラノベブックス)
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茨木野
(Kラノベブックス)
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せきはら/柚原テイル
(フロース コミック)
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iNA/Yuna
(フロース コミック)
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Minjakk/Liaran
(フロース コミック)
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西山アラタ/春野こもも
(フロース コミック)
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榎戸 埜恵/涙鳴
(フロース コミック)
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4月30日

藤木わしろ(HJ文庫)
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サイトウアユム(HJ文庫)
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坂石遊作(HJ文庫)
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ハヤケン(HJ文庫)
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紺野千昭(HJ文庫)
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結石(HJ文庫)
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御子柴奈々(HJ文庫)
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りゅうせんひろつぐ
(GCノベルズ)
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ムンムン
(GCノベルズ)
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龍央(GCノベルズ)
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わるいおとこ
(ファミ通文庫)
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山崎 響
(エンターブレイン)
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やまむらはじめ
(YKコミックス)
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4月28日

天空すふぃあ/奈須きのこ
(星海社COMICS)
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餅田むぅ/新山サホ
(ライドコミックス)
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しめさば
(角川スニーカー文庫)
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しめさば
(角川スニーカー文庫)
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御宮 ゆう
(角川スニーカー文庫)
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久慈 マサムネ
(角川スニーカー文庫)
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桜木桜
(角川スニーカー文庫)
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岸馬きらく
(角川スニーカー文庫)
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御宮 ゆう
(角川スニーカー文庫)
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すずの木くろ
(モンスター文庫)
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雪だるま
(モンスター文庫)
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可換環(Mノベルス)
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てぃる(Mノベルス)
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木嶋隆太(Mノベルス)
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川井 昂(ヒーロー文庫)
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アネコユサギ(ヒーロー文庫)
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4月27日

TYPE−MOON/大森葵
(REXコミックス)
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友麻碧/夏西七
(Gファンタジーコミックス)
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小龍/八木戸マト
(電撃コミックスEX)
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朱月十話/ROHGUN
(電撃コミックスNEXT)
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あさなや/yocco
(電撃コミックスNEXT)
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小祭 たまご
(電撃コミックスNEXT)
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4月26日

ユリシロ/紙城境介
(角川コミックス・エース)
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三河ごーすと/奏ユミカ
(角川コミックス・エース)
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平安ジロー/灯台
(角川コミックス・エース)
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火野遥人
(角川コミックス・エース)
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オクショウ/MGMEE
(角川コミックス・エース)
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犬塚惇平/ヤミザワ
(角川コミックス・エース)
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槌田/TYPE−MOON
(角川コミックス・エースエクストラ)
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リヨ/TYPE−MOON
(単行本コミックス)
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4月25日

紙城境介(MF文庫J)
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三河ごーすと(MF文庫J)
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花間燈(MF文庫J)
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三月みどり(MF文庫J)
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両生類かえる(MF文庫J)
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どぜう丸
(オーバーラップ文庫)
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大崎アイル
(オーバーラップ文庫)
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彩峰舞人
(オーバーラップ文庫)
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三嶋与夢
(オーバーラップ文庫)
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馬路まんじ
(オーバーラップ文庫)
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まさみティー
(オーバーラップ文庫)
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友橋かめつ
(オーバーラップ文庫)
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六海刻羽
(オーバーラップ文庫)
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あボーン
(オーバーラップ文庫)
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紙木織々
(オーバーラップ文庫)
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御堂ユラギ
(オーバーラップ文庫)
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泉谷一樹
(オーバーラップ文庫)
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丘野 優
(オーバーラップノベルス)
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龍翠
(オーバーラップノベルス)
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エノキスルメ
(オーバーラップノベルス)
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桜あげは
(オーバーラップノベルスf)
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参谷しのぶ
(オーバーラップノベルスf)
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稲井田そう
(オーバーラップノベルスf)
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虎馬チキン
(MFブックス)
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ぷにちゃん
(MFブックス)
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氷純(MFブックス)
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epina(MFブックス)
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Y.A(MFブックス)
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COMTA/樋辻臥命
(ガルドコミックス)
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Nokko/龍翠
(ガルドコミックス)
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灘島かい/三嶋与夢
(ガルドコミックス)
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霜月なごみ/瀬戸夏樹
(ガルドコミックス)
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野地貴日/黄波戸井ショウリ
(ガルドコミックス)
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つむみ/君川優樹
(ガルドコミックス)
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ぱらボら/馬路まんじ
(ガルドコミックス)
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中曽根ハイジ/丘野優
(ガルドコミックス)
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遊喜じろう/みりぐらむ
(ガルドコミックス)
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松浦/大堀ユタカ
(ビッグガンガンコミックス)
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成田良悟/藤本新太
(ヤングガンガンコミックス)
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はっとりみつる
(ヤングガンガンコミックス)
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六本順
(ヤングガンガンコミックス)
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まつたけうめ/栖上ヤタ
(ヤングガンガンコミックス)
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4月22日

川上真樹/富士伸太(MFC)
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新挑限(MFC)
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丹念に発酵(MFC)
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やませ ちか(MFC)
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