書籍感想(2014)

2014年11月読了ライトノベル系書籍からのお勧め  

月末発売のファミ通文庫、スニーカー文庫、コバルト文庫、HJ文庫、ビーンズ文庫などは来月送り。

読んだ本の数:28冊 うち漫画:2冊

今月はついに月間の日数よりも読書冊数が少ないという事態に。これほど読んだ本が少ないのは、この月まとめを開始してから初めてなんじゃないだろうか。これについては言い訳のしようがなく、忸怩たる思いである……なんて言ってしまうと、本を読むのが義務だのノルマだのみたいになってしまうので言わないし、思ってもいないのだけれど、読まなかった分いつもより積まれていく本の勢いが尋常でない点については、正直恐怖を感じている。マジ怖いです。これが、どっちを見ても読んでない本でいっぱいだぁ、と恍惚となれるくらいになりたいなあ。
ただ、読める数が少ない中で美味しいのを選んでつまみ食いしたせいか、打率は高めだった気がします。
今月の注目は、古豪復活の枯野瑛さんの新シリーズと、新鋭が真価を発揮しだした【ロクでなし魔術講師と禁忌教典】の第二巻。この2つのシリーズは来年以降がっつり食いついていくべきシリーズとなりそうです。
同じく玩具堂さん、丈月城さんの新シリーズも色んな意味でヨダレが我慢できない美味しいものになりそう。


★★★★☆彡(四ツ星Dash) 4冊

終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?】 枯野瑛/ue 角川スニーカー文庫
エスケヱプ・スピヰド 七】 九岡望/吟 電撃文庫
東京レイヴンズ 12.Junction of STARs】 あざの耕平/ すみ兵 富士見ファンタジア文庫
ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード) 2】 羊太郎/三嶋くろね 富士見ファンタジア文庫


【終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?】 枯野瑛/ue 角川スニーカー文庫


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枯野さん復活の一作は、まさに渾身の終末譚。その物語の切なさと美しさに一切の衰えなし。


【エスケヱプ・スピヰド 七】 九岡望/吟 電撃文庫


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書くべきことを見事に全部書ききったパーフェクトエンディング。デビュー作でこれほどの完成度を見せられると、感嘆しかない。実に良質の「燃え」によって彩られた作品でした。


【東京レイヴンズ 12.Junction of STARs】 あざの耕平/ すみ兵 富士見ファンタジア文庫


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第二部、ついに着火!! さあさあさあ、これからが本番だ、これからがスタートだ。別れ別れになっていた仲間たちが今結集の時!


【ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード) 2】 羊太郎/三嶋くろね 富士見ファンタジア文庫


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この一作で、この作者は自分の中では次世代の富士見ファンタジア文庫における主力候補に躍り出た!

★★★★(四ツ星) 5冊

メサイア・クライベイビィ 3.永遠を捨てる者】 八針来夏/黒銀 スーパーダッシュ文庫
CtG ─ゼロから育てる電脳少女─ 】 玩具堂/bun150 角川スニーカー文庫
着ぐるみ最強魔術士の隠遁生活】 はまだ語録/しゅがすく このライトノベルがすごい!文庫
聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>9】 あわむら赤光/ refeia  GA文庫
クロニクル・レギオン】 丈月城/BUNBUN  ダッシュエックス文庫

【メサイア・クライベイビィ 3.永遠を捨てる者】 八針来夏/黒銀 スーパーダッシュ文庫


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【CtG ─ゼロから育てる電脳少女─ 】 玩具堂/bun150 角川スニーカー文庫


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【着ぐるみ最強魔術士の隠遁生活】 はまだ語録/しゅがすく このライトノベルがすごい!文庫


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【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>9】 あわむら赤光/ refeia  GA文庫


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【クロニクル・レギオン】 丈月城/BUNBUN  ダッシュエックス文庫


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今月のピックアップ・キャラクター

小槌冬風 (CtG ─ゼロから育てる電脳少女─)
釘宮美遥 (CtG ─ゼロから育てる電脳少女─)
アニキ (生ポアニキ)
藤宮志緒理 (クロニクル・レギオン)
ルミア=ティンジェル (ロクでなし魔術講師と禁忌教典)




以下に、読書メーター読録と一言感想。

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ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード) 2 4   

ロクでなし魔術講師と禁忌教典 (2) (富士見ファンタジア文庫)

【ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード) 2】 羊太郎/三嶋くろね 富士見ファンタジア文庫

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正式に魔術講師となったグレンは、アルザーノ魔術学院で例年行われる魔術競技祭に向け、生徒たちに指示を飛ばしていた。
「先生がやる気出してるんだし、私たちも頑張らなきゃね!」
システィーナたちもグレンのやる気に応えるべく、優勝を目指していたのだが―当のグレンは優勝で得られる特別賞与を使った、借金返済を目論んでいただけで…!?
そして訪れる競技祭。学院が熱気に包まれる中、女王を守る親衛隊に異変が…。女王を取り押さえた挙げ句、なぜかルミアを狙ってきて!?「処刑!?そんな勅命聞くか!馬鹿」拒絶された生徒を守るため、グレンの魔術が秩序を正す!
おおおっ、なにこれ凄い面白くなってるんですけど!? 一巻も新人作品としては標準を超えた高いレベルの良作だったんですが、この2巻はそれにもまして、これが二作目とは思えない完成度なんですよね。物語性、エンタテインメント性、キャラの魅力が抜群に輝いていて、その上で語り口が軽快で笑えるところは笑わせて、ワクワクさせてくれるところは盛り上げて、緊迫感を必要とするシーンでは引き締めて、と読んでいる間、夢中になって読んでました。
楽しかった!
うん、これに尽きる。
一巻ではまだ主人公のグレン先生がヒネちゃってて心象悪かった分、それを取り戻すのに一杯一杯だった部分があるのでしょう。その分、この2巻では最初から先生らしい所を……あれ、あんまり見せてないかな。まあ給料日よりもだいぶ前にギャンブルでお給金殆どスッちゃったり、おっちょこちょいで調子の乗ってポカやったりと、うん、そういう失敗談も親しみやすいんじゃないかな。一方で、ちゃんと生徒たちの事を考えて、一緒になってお祭りを楽しんでいるあたりは、すごくイイ先生してるんですよ。誰か特定の、少数の生徒の為の教官じゃなくて、一クラス二十人近い子供たちをしっかりと見てるあたりは、特に、ね。
それに合わせて、システィーナとルミア以外の同じクラスの面々もどんどん前に出てきて、わんさと作品上を動き回るキャラたちが増えたのは、作品そのものを賑やかにしてくれて、お陰で狭い範囲じゃなくこのクラスメイトの子たちみんな、ひいてはこの魔術学院、そして世界観そのものが好きになってきているように思えるのです。
読んでて、純粋に、ああこの「作品」大好きだなあ、とニコニコ笑いながら思えるようになってきた♪
一方で、裏では前回のテロにも通じる陰謀が進行しているのですが、前回の感想で危惧していた、一教師という立場で今後、どういう形で不自然ではなく国家規模の陰謀やテロリズムへのカウンターに首を突っ込む事になるのか、というのに見事に一つの応えを出してくれたのではないかと。勿論、これは今回限りではあるんでしょうけれど、ルミアの抱えていた事情と合わせて、本当に成り行きのまま上手いこと、クラスのお祭りでの優勝も含めて、表と裏の事情を話の本筋に収束させてくれたからなあ。このあたりの構成も文句なしでした。
グレン先生、軍隊時代はあんまりいい思い出ないみたいですけれど、任務があったとはいえあんな風に屈託なく力を貸してくれる仲間、同僚が居たのなら、決して悪いことばかりじゃなかったんでしょうか。ルミアを救い、約束を交わした時のように、何もかもが無駄で酷い事だけではなかったのでしょうし。過去を全否定するのではなく、ルミアとの約束のように、仲間たちとの出会いがあったように、そこに確かな光があったのなら、これからの教師生活にも、知識や経験だけではない糧としてグレン先生を成長させてくれるのではないでしょうか。
その意味では、教師と生徒たち、一緒になって成長していける物語なのかなあ、これは。そして、グレン先生の少年の頃からの夢と情熱を、一緒に共有していけるようになるのだろうか。
今回の黒幕は、国家の中枢にまで入り込んでいて、どうやら根っこは相当に根深いものであることが発覚したけれど、そこにはあの空飛ぶ幻影の城も関わってくるみたいですし、これからの話の展開が非常に楽しみ。
ともかく、これは先々の飛躍を非常に期待させてくれるシリーズになっていました。今後の注目株ですよ。

1巻感想

東京レイヴンズ 12.Junction of STARs4   

東京レイヴンズ (12) Junction of STARs (富士見ファンタジア文庫)

【東京レイヴンズ 12.Junction of STARs】 あざの耕平/ すみ兵 富士見ファンタジア文庫

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空を舞う『スワローウィップ』の群れ、くちばしからたなびくピンクのリボン―それは、天馬から夏目への“秘密の伝言”。そのメッセージは夏目だけでなく、決起の日を待つ仲間たちのもとにも届いていた。そして、都内にて潜伏する春虎にも。夏目が東京へ戻ってきたことを知った春虎は、焦燥を募らせる。夏目とは会えない事情があった。早く“捜し物”―『鴉羽』と対になる呪具を見つけなければいけないのだが、成果のないまま徒に時が過ぎていく。そんな春虎を追い詰めるように、夏目の危機を知らせる報がもたらされ…!?東京の闇の中、運命を背負う星々が瞬き、交錯する―!
おっおっおっおおおおおお、おおおおっ! かかか加速、ブーストが始まったぁ! こうなると止まらんよ、この振り落とされそうな疾走感。これこれ、あざのさんの作品はこれがたまらんのですわ。この質量があるかのような怒涛の展開。読み手の襟首を鷲掴みにされて、そのまま全力疾走で引きずり回されるかのような掌握力。ここまで圧倒的な展開力を持ってる作家さんは、まだまだ数少ないだけに、いざそれを食らってしまうと、構えていても「持って行かれ」てしまいます。
これから本巻を読む人は、是非余裕を持った読書時間の確保を。まさに火蓋が切られてからは、何があっても途中で読むのを中断するわけにはいかなくなりますから。
ついに、というべきなのでしょうか。蜘蛛丸と夜叉丸が動いたこの時こそ、皮肉なことに雛鳥たちが本当の意味で親鳥たちの庇護から離れる時だったんですなあ。すでにもう、旅立ちに対する心の準備は天馬があの花火を上げた時にできていたのでしょうけれど、夏目の危機の報が轟いた瞬間、あそこまで一気に何もかもが動き出すとは。籠の中の鳥たちまでもが、自力で飛び出してくるとは。
京子や鈴鹿はもっと面倒な展開を挟むのかとも思っていたので、あそこまで迷いなく檻をぶちぬいていかれたら、痛快以外のなにものでもありませんでした。いや、物理的な障害以上に、彼女たちの気持ちの問題としてもうちょっと回り道があるかな、と思ってたんですよね。見縊ってました、夏目のもとに駆けつけるのに、空白期間も置かれた立場も環境も、彼女たちにとって何も関係なかったことが、なんだかすごく嬉しかった。
こいつら、まったくもって最高ですわ。そして、最近の天馬くんが色々な意味で頼もしすぎる。みんな行き当たりばったりの中で、天馬が居なけりゃ何も成り立たないじゃない、これ。これほどの大重要人物をノーマークだった、というだけで敵さん大チョンボですよ。いつだって、此処一番で大仕事をやってのけたのは彼だったのに。上ばかり見ているから、こうなるのだ。ざまあw
しかし、今もって春虎の目的は定かじゃないんですよね。夜叉丸がだいぶ探り入れていましたけれど、いまいち的を絞れない。いや、春虎としては夏目の不具合を完治させるという目的は一貫しているのかもしれないけれど、夜光としてはどうなのか。
ぶっちゃけ、夜叉丸たち双角会は、というか世間の人たちは皆揃って、夜光が行った大儀式を「失敗」したと決めつけて疑いもしていないようだし、春虎も否定はしていないのだけれど……土御門夜光は、本当に「失敗」したのか?

一方で、ジョーカーとして動きまくっていた大友先生は、まさかまさかのダメ出しにここまで来て立ち止まってしまうことに。大友先生の危うさは、二期に入って強調されていたところではあったのですが、あそこまでキッパリと拒絶されるとはさすがに思わなかった。でも、今の大友先生ってべらぼうに強くはなっているのかもしれないのですが、一方で講師をやっていた頃の、誰と相対しても揺るがなかった安心感がなくなってるんですよね。あの頃は、負ける姿が想像できなかった、どんな相手展開でも最悪引き分けにまで持っていくような強かさやしぶとさが感じられたのに、今の大友先生は……鏡がまた張り切ってビンビン蓄えてるんだよなあ。
その意味では、ここで一度キッパリダメ出しされるのは良かったような、はたまた余計に不安定になってしまいそうな気配もあり、なんとも……。
そういえば、ようやく大友先生と木暮さん、そして涼が袂を分かった原因となる事件が見えてきましたね。その事件、あの女性記者の姉の、陰陽塾の講師だった人の死が、全く今の事態と関係のない独立した事件だった、とは考えにくいので、今後また深い所で絡んでくるのでしょうけれど、子供たちが独り立ちした分、ちょっと早めに三羽烏たちのエピソードも進展してほしいなあ。

と、状況は収まるどころかどんどんカードをつぎ込む形で留まる所を知らないまま盛り上がりはうなぎ登りの常態のままこの巻終わっちゃったので、次早く出ないと死にます。死にます。

シリーズ感想

クロニクル・レギオン 4   

クロニクル・レギオン (ダッシュエックス文庫)

【クロニクル・レギオン】 丈月城/BUNBUN  ダッシュエックス文庫

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皇女は少年と出会い、反逆を決意した――。
時は20世紀末。極東の島国『皇国日本』は古代ローマの世より甦った英雄カエサルの手で攻略され、隣国『東方ローマ帝国』によって事実上支配されていた! カエサルを最強の征服者たらしめる力の名は『レギオン』。それは列強諸国がこぞって主力兵器とする神秘の軍団、有翼巨人兵の軍勢である。
皇国日本の皇女・藤宮志緒理は日本の覇者になるという野心を胸に秘め、ついに行動を起こす。皇女が腹心の将として選ぶのは一見何の変哲も無い高校生・橘征継。しかし彼もまたいにしえの世より甦った武人、大英雄カエサルと同じ偉大なる復活者『レガトゥス・レギオニス』であった……!!
復活せし英雄達と美少女が奏でる極大ファンタジー戦記、開幕!!
相変わらず、グローバルで雄大な世界観にはワクワクさせられる。やっぱりこう、話のスケールが大きいと男の子としてはトキメキが違うんですよね。設定も盛りだくさんで、レギオンや復活者など、それ一つ一つでシリーズ一編作り上げられるであろう要素をこれでもか詰め込むこの山盛り感は、ヨダレが垂れてくるというもの。
そして肝心要のヒロインたちは、トビっきりに可愛いのは大前提として、それぞれがもう一廉の「人物」なんですよね。特に志緒理姫ときたら黒幕志望の野心家であり、威風堂々とした為政者であり、既に姫というより女王の風格の持ち主。そう、この娘、王様なんですよね。しかし、突っつくと初心なところもある姫でもある。政治や謀に関しては獰猛な狼のように鋭く猛々しい一方で、女の子としては隙も多く、結構容赦なくツッツいてくる征継に対してあたふたと翻弄されるあたりは、非常に可愛らしい人で、もう素晴らしい。動揺しながらも結構積極的だったりするところは、何気に甘え上手なのかもしれません。
その突っついてくる側の橘征継はというと……この人、丈月作品の主人公の中でも一番すけべえというか、女好きなんじゃないか? あまり熱を感じさせないクールな言動で、平然と女が好きみたいだ、と公言するあたりとか、わりと遠慮無く志緒理に迫ってるあたりとか。王様や竜殺しとはまた別のベクトルの助平さであります。
しかし、その征継の正体というと……これ、その国にはその国由来の復活者、という決まり事はちゃんとあるんだろうか。カエサルや、大英帝国の復活者を見ていると、一応その原則には沿っているようなのだけれど、となると征継の正体って既に名前が出てしまっているあの人、ということになるんだけれど、ちょっと露骨にすぎるんだよなあ。
さすがに土方歳三は、いくらこの世界では救国の英雄になっているみたいだけれど、カエサルや黒騎士レベルの偉人に対すると格落ちが否めないのでちょっとどうよ、と思ってたら、違ってて安心したようなちょっと残念なような。近現代の人間だと日本人に限らず、ちと時代的に近すぎて、威光が足りないんですよね。
とはいえ、日本人でこのレベルに対抗できる名前の格となると、やはり少ない。実力能力に関しては戦国時代や南北朝の騒乱期など、探せばなんぼでも化け物クラスはいるんだけれど。
明らかに大陸の騎馬民族か、或いは逆に騎馬民族を北伐などで下していった中華の名将のいずれか。中央・西アジアや中東、東欧州にも騎馬軍団の名将勇将は数知れずいるので、挙がる名前は尽きないわけですが。
それでも、かのカエサルや黒騎士卿を相手にするには生半な人物では太刀打ちできそうにないんだよなあ。これ、二人共本当に人類最高峰といって全く過言ではない英傑なわけですし。
しかし、この騎士侯はレギオンを召喚して軍団として運用出来る、というシステムは面白いなあ。いわゆる信長の野望とかのシミュレーション的な戦争形式を実地でやるようなものですし、レギオンにもそれぞれ呼び出した騎士侯の所属する国や、その個人にあわせた個性があるあたりも非常に面白い。
満を持して、というべきか、イラスト担当にBUNBUNを持ってきてくれたのは嬉しい限り。とにかく、とびっきりに楽しみなシリーズの開幕ということで、大盛り上がりに期待。

丈月城作品感想

かくて聖獣<ユニコーン>は乙女と謳う 1 3   

かくて聖獣<ユニコーン>は乙女と謳う 1 (オーバーラップ文庫)

【かくて聖獣<ユニコーン>は乙女と謳う 1】 陸理明/クロサワテツ  オーバーラップ文庫

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ユニコーンに呪われた青年が、汚れなき乙女と出逢った――。

〈雷霧〉――それは世界を侵蝕する自然現象。唯一の対抗手段は聖獣と汚れなき乙女による攻撃のみ。
劣勢に苦しむ「西方鎮守聖士女騎士団」に、世界で唯一聖獣との意思疎通が可能な<ユニコーンの少年騎士>セスシス・ハーレイシーが招聘される。
男子禁制の騎士団で彼が出会ったのは、万能型の天才美少女騎士、タナ・ユーカーだった。
「ここは男子禁制ですよ……あなた、変質者ですか! ! ?」
ユニコーンと乙女が戦場で舞う――『小説家になろう』とコラボした第1回オーバーラップ文庫WEB小説大賞“銀賞"受賞作。全編大幅改稿で書籍化!
ついにファンタジーでも絶滅戦争末期戦に特攻部隊というネタが来ましたか。生存率ほぼ一割以下、出撃すればほぼ間違いなく殉職するため、つけられた名前が自殺部隊。それでも、彼女らの雷霧への特攻による核の破壊がなされなければ、雷霧は拡大を続けて国土を飲み込んでしまうという行くも地獄、行かぬも地獄の阿鼻叫喚。当然、騎士団への志願者など皆無に等しく、人員は法による強制徴募。
よくまあ、これまでモラル崩壊してしまわなかったものです。ほとんど崩壊寸前だったみたいですけれど。
彼女らが騎乗するユニコーンの方は、魔力がなくならない限りは雷霧での落雷にも、内部の怪物たちにも傷つけられないようなのですけれど、それはつまり自分は無事なまま乗せた乙女たちばかり死なせ続ける、という経験をユニコーンたちもしているわけで、精神をやられてるユニコーンも少なからず居るという始末。
まあ、このユニコーンどもが清純無垢な乙女の守護者、という表向きとは裏腹に、中身は単なるスケベ親父どもなんですけれどね。昨今描かれるユニコーンって、わりとこの手の中身は残念系が多いよなあ。

さて、主人公の少年騎士セスシスなのですが、少年というのは外見だけで、中身の方はかなり草臥れてる。ユニコーンの王との契約によって経年劣化してないだけで、メンタルの方は長い後悔によって随分疲弊してるんですよね。正直、若々しさはあまりない。乙女たちに対する姿勢も完全に年長者のもので、彼女たちから向けられる好意についても、生徒から懐かれるのを嬉しく思いながらも決して対等には受け止めない教師のようなもので、とてもじゃないけれど異性の色めいたそれに発展する様子は皆無に等しいのです。
その意味では、セスシスは徹頭徹尾「西方鎮守聖士女騎士団」の団長であるオオタネア・ザンのモノにしか見えないんですよね。精神的には余人の介在する余地なく妹背として完成してしまっていて、少女の出る幕がどこにもないのです。それでありながら、二人がちゃんと夫婦として結ばれることは絶対に無いであろう、という空気感が物悲しくもより深い絆を感じさせて、沁み入るわけです。

しかし、絶滅戦争の末期戦と言えど、雷霧の脅威って決してそこまで恐ろしくは感じられないんですよね。特に、手長足長という怪物がそれほど怖い存在には思えないので、雷霧内の環境こそ危険極まりないものの、そこまで悲壮感、絶望感を感じさせるものでもないなあ……と、思ってたら、どうやらこの期に及んで真の脅威は、自然現象などではなく、やはり同じ人間の悪意と欲望のようで。
結局、人間どこでも、どんな時でも足の引っ張り合いに勤しむ勤勉な生き物でしかないのか。いい具合に胸糞悪い話になりそう。

生ポアニキ  3   

生ポアニキ (オーバーラップ文庫)

【生ポアニキ】 アサウラ/赤井てら オーバーラップ文庫

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鍛えろ……筋肉は裏切らない!

半不登校で孤独な生活を送る木村ユースケは、カウンセラーの勧めで新たに設けられた『恋愛生活保護』を申請した。
これで相性の良い自分好みの女の子が現れて、幸せになれる…はずだったのだが、約束の日、家に来たのは女の子ではなく、一糸まとわぬマッチョな爛▲縫瓩世辰!
一方で本来現れるはずの鳳来寺(ほうらいじ)ユリは転校生として現れるも、ユースケの好みとはことごとく違う。
家に住み着いたアニキ、ユースケを拒絶する転校生(ユリ)、そして秘密を抱えて近づくクラスメイト・松笠(まつかさ)アザミ…。
謎が謎を呼び、アニキの汗がほ とばしる! 果たしてユースケに恋人は出来るのか! ?
全ての答えは筋トレの先にある!
少年少女と一人のマッチョが織りなす健全なる物語。
ハイテンション・マッスル・ラブコメここに交付! !
マッチョ! マッチョ! 
一つの食卓を引きこもり少年と美少女と裸のマッチョと囲む生活。勿論、料理を作ってくれるのはアニキだぜ?
……これが美味そうなのが悔しいです。アットホームな雰囲気なのが狂気です。裸エプロンのマッチョがにこやかにマッスルポーズを決めている横で、健康的で美味しいご飯を綺麗な女の子とパクツク構図は、ベン・トーのそれを上回るカオスなのだけれど、アサウラさんのメシウマ描写はどんな状況でも関係なしだね。色んな意味ですごすぎる。
いや、正直あの白粉花さんご推薦ということで、もっとイケない感じの汗が飛び散り交じり合うような、サイトー刑事が括約筋で活躍するような話なのかと、戦々恐々ちょっとワクワクしていたのだけれど、意外に真っ当なノンケなストーリーで安心するやら何とやら。これをノンケで真っ当と感じる時点でちょっとヤバいのかもしれないけれど、ぶっちゃけ白粉花先生が手掛けるアレ以外は流石にウケツケませんから。
逆に言うと、白粉花先生の刑事サイトーシリーズはガチムチなのに本気で面白そうなのが、マジで怖いです。……怖いもの見たさ! という微妙な期待が、この作品に対してハラハラしてしまう要因だったのですが。
とはいえ、ノンケとはいえ本作のヒロインの一人がアニキである事は疑いようのない事実。その出会いはまさに運命。箱詰めで送られてくるアニキ。箱をあけると、そこには全裸のアニキが。アニキと筋トレが、少年の生き様を変貌させる。これこそ、まさにボーイ・ミーツ・マッチョ。筋肉は嘘をつかず裏切らないというのなら、筋肉の塊であるマッチョなアニキも嘘をつかず、裏切らないということ。そのマッチョなアニキの親身で愛情の篭った共同生活が、ぶよぶよに弛緩し腐り果てようとした少年の身と心に筋肉の繊維を通す、という真っ当な成長物語。
とはいえ、アニキだけではやはり潤いがかけるので、肌的にはつやつやするかもしれないけれど、メンタル的にはいけない方向へ突き進んでしまうかもしれないので、そこはそれ、ちゃんと女の子という潤いも。
このままじゃいけないのだと、今までの自分を変えるために自分で選び取った一歩。『恋愛生活保護』という選択は、ユースケにとってもユリにとっても、傷つき乾き途方に暮れたままどうしようもなかった二人にとって、すがりつく最後の希望であると同時に、勇気を以って掴みとった彼らの前進なのである。それは果たして、うまくいくものだったのかは、今となってはわからないけれど、ここに「アニキ」という要素が加わった事で、彼と彼女は最初の一歩を最後の一歩とすることなく、当初はわけのわからないままアニキに引っ張られ、煽られ、押されてのことだったかもしれないけれど、前へ前へと進んでいくのである。
自分を変えようとする行為と、それを芽生えさせ維持する意思は、やはり偉大だ。そして、見た目にもその成果が覿面にわかる筋トレは、その中でも一際輝いてる。筋肉が輝いてるんだよ!!

ただ、少しだけ物足りなかった点を指摘するなら……アサウラさんのメシウマ描写的に健康志向のローカロリー料理がほとんどだったので、脂っぽいギトギトしてカロリー高そうなものが食べたか……じゃなくて、読みたかった!! 幾ら素晴らしくて素敵でもアニキばかりだとうるおいが欠けてしまうように、どれだけ美味しそうでも健康的な料理だけじゃなく、たまには唐揚げとかカツ丼とかカップ麺とかもないと、やっぱり物足りなさが……。読んだ時の空腹感がやっぱり違うんですよね……。って、本に、読み物に、ライトノベルに何を望んでいるのか謎じゃ、とか言われそうだけれど、アサウラ作品についてはこれ、逃れられない業ですからっ。

アサウラ作品

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>94   

聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 9 (GA文庫)

【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>9】 あわむら赤光/ refeia  GA文庫

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日英仏三大ランクS合同の大規模作戦決行!!

謎に包まれていた異端者発生地の特定に成功した白騎士機関。これを叩くべく、日英仏の三支部合同による史上最大の作戦が敢行される。

諸葉、エドワード、シャルルの三大ランクS、さらに初めてその姿を現した中国支部長・迭戈が一同に会し《群体要塞級》攻略の糸口を模索する。作戦の核を成す、最難関ミッションを一任される諸葉。気配を殺し、且つ迅速なる隠密行を要求される任務で、諸葉がパートナーに選んだのはなんと――モモ先輩!?
「もうアタシ……逃げないから! 」
往け、超神速のその先へ――!!

新たなる一歩への勇気と覚悟が試される、最大規模の総力バトル勃発な学園ソード&ソーサリィ第9弾!!
モモ先輩、アニメのキービジュアルではレーシャと並んでちゃんとサツキと静乃と同格の所にいるんですよね。静乃は、モモ先輩のことを周回遅れと言って余裕ぶってますけれど、彼女のスピードからすると周回遅れ程度で大丈夫なのかなあ、と。この人、走りだすまではモタモタとなかなか動き出さない人ですけれど、一端動く出したら思い切り良く全力で突っ走る人だからなあ。それは戦闘面だけじゃなく、恋愛関係でも同じなんじゃないかと。一途ですよ、この人。そりゃもう、ぐるぐると変な方向突っ走っているサツキや、微妙に落ち着いちゃってるレーシャと比べても、一度恋を自覚したらひたむきに前進してきそうで、周回遅れ程度じゃ全然遅くないんじゃないかなあ、と。静乃だって、いざとなるとヘタレそうなところあるし、余裕ぶってる場合じゃないですよ。
まあ、影ではちゃくちゃくとマーヤが侵略侵食洗脳を推し進めているので、気がつけばロリが大勝利、という危険性も。事実、若干既に手遅れ気味な事が発覚してますしw
しかし、この英仏との合同作戦という大舞台で、モモ先輩を引っ張ってくるとは思わなかった。彼女のポディションからして、ヒロインとして扱われるにしても、日常回を含めて、もっと余裕のある所で着々と彼女の実力や関係を積み立てて、という形になると思っていただけに、この場面でサツキや静乃を差し置いて彼女を持ってくるあたりは、モモ先輩の抜擢はかなり本気だと思われる。
実際、戦闘シーンを見てても、ことバトルの相棒という意味では黒魔の静乃や対人専門のレーシャ、そしてタンクのサツキと比べて、モモ先輩の諸葉との相性は抜群なんですよね。彼女のスピードは、諸葉の万能性に対して応用力が非常に高いのである。勿論、サツキや静乃も状況に寄るんだろうけれど……実はサツキはエドワード、静乃はシャルルの下位互換みたいな節もあり、本気で大物とガチで戦う場合にはエドワードたちと組む方が強そうなんだよなあ(苦笑
これまでの様子を見ていると、サツキは今やストライカーズのメインタンクの一人として、部隊に欠かせない一員となってるけれど、静乃の方は微妙に実力を存分に発揮できるポディションがまだ出来てないみたいなので、彼女の取り扱いどうなるのかは興味深いところなんですよね。

しかし、ストライカーズの石動隊長、前回ルー・ヂーシンに為すすべなく負けてしまったので、精神的に大丈夫か心配していたんだけれど、とりあえず大丈夫そうで安心した。この人、さり気なく闇堕ちしそうなフラグの気配があって心配なんですよねえ。精神的にもタフネスで気持ちのよい人でもあり余裕も懐の広さもバランス感覚も面白みもある人で、簡単に闇堕ちしそうな隙が見当たらないんですが、だからこその危うさがありそうな気もあり、でも逆に真っ当に強くなっていきそうでもあり、どっちにでも振りそうな可能性があって、この人も目が離せないんだよなあ。
やっとこ登場した日本支部のセイバーたちは、案の定イマイチパッとしない人たちで、もうちょい頑張れ、という感じなので、余計に石動隊長含めてストライカーズの面々には期待が膨らむのです。亀吉先輩が変な方向に才能を開眼させてしまったり、丈弦がえらく頼もしいポディションになってたり、とそろそろ副長の斎子さんがパワハラとセクハラしかしてない人みたいに見えてきたので、あんたもちょっと頑張れw

話の方は、要塞級三体との決戦に合わせて、囚われた人たちの潜入救出という、日本だけじゃなく英仏のセイバーたちも総動員したこれまでにない大規模戦闘なのだけれど(AJが荒ぶっておられる!)、色々倒す方法にも順番にも条件がある、というあたりは、大規模レイドバトルを連想させるシステムで面白かった。シャルルもエドワードも、単独自の戦闘スタイルと、パーティーリーダーとしての戦い方はそれぞれいつもとはまた違っているのねえ。
と、派手にバトルが進む一方で、物語はついにこの戦いそのものの核心へと踏み込みだす。ついに、真の敵の正体、その一部が明らかに……。
やっぱり、人間の敵は人間か。

シリーズ感想

天壌穿つ神魔の剣 3   

【Amazon.co.jp限定】天壌穿つ神魔の剣 書き下ろし4PリーフレットSS付き (GA文庫)

【天壌穿つ神魔の剣】 高木幸一/狐印  GA文庫

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呪われた最強魔剣士 × 純情天才神術士
喋る剣、ルガイアと旅する魔剣士アークが恋を夢見る神術士リリアと出会って、不死竜退治へ――。
王道ロマンティック・ファンタジー!


「私の欠片を集めてください」
千魔斬《サウザンド》と呼ばれる凄腕の傭兵、魔剣士アークは、言葉を話す傷だらけの剣、ルガイアに「余命五年」の呪いを受け、【ルガイアの欠片】を探す旅を続けていた。ある日、彼はマナラン王国から、不死の力がある目を持つと言われる「三眼竜《スリーアイズ》」討伐の依頼を受ける。しかし、王の推薦で、旅の同行者になった神術士の少女、リリアの体内には、ルガイアの欠片のひとつが眠っていた……。
「わ、私をいい女だと言うなら……キミがなんとかしてよっ! ! 」
高木幸一×狐印が贈る、呪われた魔剣士と、恋に不器用な神術士のロマンティック・ファンタジー開幕!
【俺はまだ恋に落ちていない】や【放課後四重奏】で思春期の少年少女の純真な恋模様を描いてきた青春小説の雄、高木幸一の最新作は、まさかのファンタジー。この業界にあってはジャンルの変更というのは珍しくも何ともないんだけれど、これだけガチンコの、内面描写と想いのぶつけ合いをメインに描いてきた青春小説畑の人がファンタジー書くとなると、どうなるのかやっぱり興味深くはあったんですが……いやこれはなるほど、面白いなあ。
何というかね、リリアとかヒロインの女の子たちのキャラクターの造形が微妙に違うんですよ、普通のファンタジーと。ロジックが異なっている、とでも言うのか。キャラクターがすごく普通の女子高生っぽいんですよ。異能学園モノに出てくるような女子高生とかでもなく。
まあ、これまで作者が描いてきた青春小説のヒロインの、あのピチピチと肌も心も弾けてるような女子高生像がそのままファンタジーになっても変わってなかった、というだけの事なのかもしれないのですけれど、何気にこの手の言動のロジックが違うヒロインのキャラクターは、ファンタジーではお目にかからないので、妙な新鮮さがあるんですよね。
これなら、たとえ舞台がファンタジーでもガッツリ恋愛モノにしてしまってもいいんじゃなかろうか、と思えて来るくらい。とはいえ、舞台設定もキッチリしっかり整えてきているので、ファンタジーものとしても全く遜色なく話は進められそうなのですけれど、その呪われた剣というのも、余命があまり残されていない、というのもひっくり返すともろに恋愛劇の種になりそうな要素にもなってるんですよねえ、これ。
剣は剣で、後半アークに女を目覚めさせられてしまったせいか、一気に「私ヒロインです!」と言わんばかりの存在感を示しだしてきやがりましたし……女性としてのビジュアル、まったく出てないのにも関わらずw
インテリジェンス・ソードという意思のある剣、という類は決して珍しくもないし、それが女性人格というのもよくある話なんだけれど、その場合だと往々にして人化出来る設定だったり、少なくとも女性としての姿を投影出来たりするものなのですけれど、この呪われた剣ときたら一切人としての姿を見せないんですよね。お陰で、女性人格なのかも後半まで不明だったくらいで。
しかし、一度女性としての自覚が芽生え、アークに対して単なる持ち主、宿主という以上の想いが生まれ始めている事に、アークに気付かされた途端にヒロインとして、それも恋愛模様に強烈な楔を打ち込むような位置取りで、存在感を示し始めたわけです。なるほど、ライトノベルには挿絵はとても重要だと私も強く思う所なのですが、無ければ無いでそれは構わないと言わしめるだけのキャラ、ヒロインも在るっちゃ在るのが、この剣を見てると頷けるものがあるというもの。まあ、このケースだと、いざ人化した時のインパクトのために「貯め」ているとも言えるのかもしれませんが。

王道楽土の聖堂騎士団(タンプリエ) 23   

王道楽土の聖堂騎士団2 (一迅社文庫)

【王道楽土の聖堂騎士団(タンプリエ) 2】 不動准/TwinBox 一迅社文庫

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いつものように騎士王の座を狙うクランに挑まれる壮馬たち“王道楽土の聖堂騎士団”の前に、皇女エピカと近衛騎士団長“不抜のシュタインハルト”ことレギーナが現れる。エピカの近侍である美少年オズグール公爵と一触即発の険悪な雰囲気になる壮馬たち。理事長となって神衛騎士学院を掌握したエピカは、かつての約束どおり、壮馬に近衛騎士団へ加わるよう命じるのだが―。“魔道鎧甲”をまとって戦う“神衛騎士”が躍動する学園騎士ファンタジー第2弾!!
うーん、これ結構面白いんだけどなあ。読書メーターとか見ると、全くというくらいに読んでる人が居ない。少なくとも、異世界ファンタジーで女の子とチーム組んで戦う学園モノとしては、他と比べても勝るとも劣らないと思うんだけれど。
特に、スットボケたノリで繰り広げられるコメディタッチのやりとりやイベントの数々は、その軽妙さ加減において瞠目すべきテンポの良さがある。この手の文章から溢れ出る軽妙さ、軽快さを伴うテンポの良さやリズム感というものに関しては、なかなか後天的には獲得できないその人特有のセンスや才能みたいなものなので、これが喪われない限りラブコメについてはまずある一定以上の面白さは安定して導き出せるんですよね。勿論、そのテンポに乗っかるキャラクターを、キッチリと作り上げないといけないのだけれど、主人公の壮馬をはじめ、アンジェや鎮西など、少なくとも状況に放り込めばある程度勝手に動いてくれるくらいの滑らかさで、キャラが立ってますし、いい意味で軽妙な緩さを備えている。
その上で、ストーリーの方はメリハリ良く、展開にピリリと刺激のある締まった筋立てが用意されていて、全体的に甘さや粗さはあるとはいえ、ここまでスルーされてしまう作品だとは思わんのだけれどなあ。
残念ながら、後書きを見るとどうやらこの2巻までで打ち切りみたいですし、壮馬を一度殺した騎士が誰なのか、など色んな伏線がそのまま置き去りにされる形になってしまったのは勿体無い限り。それでも、作者が出したかったというエピカ姫を登場させることが出来たのだから、幾らかでも未練は果たせたか。
周囲に信頼できるものが居らず孤独なまま野心を募らせていたエピカ姫が、剣として盾として、友として、王道楽土の聖堂騎士団の面々を召し上げて近衛にして、立ちふさがる様々な壁やしがらみに喧嘩を売り、一方で味方を増やし、どんどんとのし上がっていく、みたいな展開はぜひ見てみたかったんですけどね。
個人的に、次回作はすごく期待したいと思ってます。もっともっと、面白くて盛り上がる作品が出てきておかしくない人だと。

1巻感想

異世界魔法は遅れてる! 33   

異世界魔法は遅れてる! 3 (オーバーラップ文庫)

【異世界魔法は遅れてる! 3】 樋辻臥命/himesuz オーバーラップ文庫

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魔将・ラジャスをレフィールと共に倒した水明は、彼女を仲間に加えてネルフェリア帝国へ。
無事に到着した二人はそれぞれの目的のために行動を開始するが、帝国では原因不明の昏睡事件が起こっていた。そんな中、水明は帝国十二優傑の魔法使いであるリリアナ・ザンダイクと出会い、さらにフェルメニア・スティングレイとも再会を果たす。図らずも事件を解決するはめになった水明は、八属性の中でも異質とされる闇属性の魔法と対峙することになり――。
異世界魔法と現代魔術が交錯する大人気異世界ファンタジー、第3巻!
お前誰だよ!! 
ほぼウェブ連載と同時進行になってきたのですけれど、ウェブ版との一番の違いはやはり白炎の魔法使いフェルメニアさんのキャラの違いでしょう。いや本当に誰だよ、というくらいに別人になってます。ウェブ版のフェルメニアが凛々しく礼儀正しくテキパキと有能で、完全に味方となった今となっては頼もしい女性そのままなのですけれど、こちら単行本版のフェルメニアさんというと……どこか大事なネジが飛んじゃったんじゃ!? と本気で心配になるほど、ゆるゆるのグニャグニャになってしまっていて、水明の前だと精神の方もいささか幼児化しているんじゃないかと思えるほど茹だってしまっていて、王様王様、こんなのお供につけてくれてもあんまり役に立たなさそうなんですけど!
実際は、幾らネジが緩んでいても、世情に詳しく魔法使いの能力も高く頭も回る、と案内役としては変わらず有能なのですけれど、傍目にはお荷物が増えたようにしか見えない!
レフィールも精霊力を過度に消耗してしまったせいで、身体的に幼児化してしまって超一流の剣士としての威厳はどこへやら。肉体に精神が引っ張られているのか、こちらも言動が完全に幼児化してしまってるんですが。いや、子供扱いされて実際子供になってる現実に涙目になっていじけるレフィールはマジで可愛いんですが、可愛いんですが……あの凛々しいレフィールは何処へw
新登場となる新たなヒロイン候補と思しき闇の魔法使い、リリアナもこちらは実年齢も幼いお子様なので、水明の周辺はもはや幼女園と化しています。どうしてこうなったw
本来ならリリアナも含めて、ヒロイン三人共背筋がピッと真っ直ぐに立つような凛として言動にも鋭さがあるかっこいい系の女性揃いのはずなのですが……幼女幼女幼女、水明くん、ロリコン呼ばわりされてもこれは仕方ないぞ。

エピソードとしては、対ラジャス編の後始末から帝国編に導入へ、という橋渡し回、と見るべきか。リリアナとの話は後半に続く、みたいになっているし。
闇の属性については、他の属性魔法の使い方が現代魔術理論からすると大変に未熟で原始的で固定観念に囚われたもの、であったのに対して、コチラは未解明のまま間違った解釈を定着させてしまっていた、という類の話になるのか。その危険性を正しく理解できないまま扱っていた、と言うことで闇属性自体、このままだと取り扱い不可、になりそうな感じなのだけれど、となるとリリアナは戦力化にはならないのか。

もう一人の勇者戦は、ウェブ版では丸っと回避されていたのに対して、コチラでは水明の力の一端をひけらかすことに。あれだと、エリオットサイドからは完全に警戒されそうなものだけれど、水明を利用しようとした将軍に対してといい、意外と水明くん、喧嘩っぱやいというか誘い受けの卦がありますねえw
しかし、意外とこれ、女神の存在はキーワードになるのか。救世教会ベッタリのエリオットやそのおつきのシスターの居丈高な態度や、将軍の女神に対する考え方なんかを見ると、レフィールに度々くだされる神託の迷惑さも相まって、どうしても否定的な感情が湧いてくるのだけれど、シスタークラリッサみたいな人がいることも考えると一方的な見方も危険なんだよなあ。

黎二くんについては、今はただただ勉強の日々、か。勇者としての活動よりも、政治的な立ち位置に悩まされる方にリソースをとられるのはかわいそうにも思えるけれど、意外と姫様が政治的にも軍事的にもやり手みたいなので、彼女がついているなら下手な事にはならないか。もう文句なしに良い奴なので、順当に成長して水明くんと劇的な再会をする展開が素直に楽しみなのであります。

神楽剣舞のエアリアル 2 3   

神楽剣舞のエアリアル 2 (GA文庫)

【神楽剣舞のエアリアル 2】 千羽十訊/むつみまさと GA文庫

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「フラン、なんか実入りのいいバイト、ないか?」
ある理由でお金が必要な雪人たちに、フランの父が依頼したのは、幽霊船退治!?
フランの師匠グレンの航空帆船に乗り、捜索を開始する雪人たち。しかしそこには、二百年前の四英雄と魔王の大戦の生き残り――〈悪夢の眷属〉の暗躍が裏にあった。

「――俺は、フランを信じる」
かつての人類の希望が絶望に変わる時、雪人は想いの全てを刃と化す。
「東方退魔機関第三位、妖刀使い、甲斐雪人――最大の敬意をもって、斬らせてもらう! 」
天空の下、魔術と剣戟が加速する異世界バトルファンタジー第2弾!
風夕とルナがロリロリしているせいかマスコットキャラみたいな雰囲気になってて、自然とフランが正ヒロインみたいな雰囲気になってるけど、いいのかこれ。
うん、キャラ同士の掛け合いとか、ほんと面白いんですよね。フランの親父さんにお仕事貰いに行くまでの冒頭の話の持って行き方なんかも、天丼のやり方とか上手いんですよね。今回のお話の筋立てなんかも、紆余曲折からの二転三転して帰結に至るまでの流れも、プロット的には良く練られてる。アクションもエッセンスの効いた派手さがあり、見栄きりも盛り上がりどころを押さえていて、気合が篭もるに足るだけの理由もあり理屈あり想いもあり祈りもある。
こうしてみると、素材から料理法からほとんど文句なしなんですよね。実際面白い、面白いんだけれど……ここで、ちょいと一巻でいきなり最終決戦からぶっこんでしまった弊害が出ているような気がする。それとも、これは要点のみを押さえようとしてしまう作者の特性によるものなのか。
つまるところ、バックグラウンドがちと足りない気がするんですよね。背景となる世界観の説明が紹介が、いささか足りない。なまじ肝心の部分はちゃんと解説されてたり、話の遡上にのぼっていたりしているものだからそれで充分世界観を理解したような気になれるのかもしれないのだけれど、逆に言うと肝心な部分しか描かれてないとも言えるんですよね。国際情勢やフランの家が貴族として担っている国の様子、そこでのフランの家の立ち位置、〈悪夢の眷属〉が世界に及ぼしている脅威など、表面上はさらっと触れてはいても、実感として異世界を感じるだけの「細部」が物足りないんですよね。生活感を感じる日常風景、街の様子、かつての大戦が今に残している影響など、とかね。そのせいか、ルナが今回の一件で抱く悲痛な想いや、彼の人の裏切りの背景、〈悪夢の眷属〉の邪悪さなど、表面上では理解できても、実感として感じにくくなってて、物語を楽しむにおいてのめり込み内側から面白さを堪能する、という風にはいかなくなってるんですよね。表面をさわさわ撫でるに留まってるような、奥に入り込めないもどかしさがある。
これが、単に何も考えずに済むような本当に薄っぺらいだけの作品なら物足りなさを感じる以前に醒めてしまうのだけれど、そうじゃないからもどかしいんですよね。背景を感じられるからこそ、そこに手を付けない足を付けない感覚がもどかしい。
見当違いかもしれないけれど、もっと無駄と言っていい描写があってもいいんじゃないかな、と。
ゲオルグさんグレンさんとか、おっさんがいい味出してる上で、自然で肩をはらない雪人と、フランやルナや風夕とのやりとりなんか、凄い好きなんで、余計に盛り上がり切れてないのが勿体無いんですよねえ。

1巻感想

着ぐるみ最強魔術士の隠遁生活 4   

着ぐるみ最強魔術士の隠遁生活 (このライトノベルがすごい! 文庫)

【着ぐるみ最強魔術士の隠遁生活】 はまだ語録/しゅがすく このライトノベルがすごい!文庫

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魔術士の名家に生まれながら、魔力を持たない“黒髪”として蔑視されてきた夢野幸太郎。両親の死をきっかけに、彼は血の繋がらない双子の義妹二人をつれて、田舎で静かに暮らすことを決める。しかし、なぜか幸太郎は熊の着ぐるみ姿になっていた!戸惑う姉妹との奇妙な共同生活が始まる!強力な魔術士でもある姉妹と落ちこぼれの兄の暮らしはうまくいくのか?第5回『このライトノベルがすごい!』大賞・最優秀賞受賞作!
これって主人公、着ぐるみの方じゃなくて双子の姉妹の方じゃないですか。【着ぐるみと暮らす双子の隠遁生活】じゃないですか。タイトルやあらすじを見ていると、田舎に引きこもって義理の妹二人とのんびり過ごすゆるふわ系イチャラブ作品に見えるんですが、実際はこれかなりハードモードなんですよね。義理の妹二人との関係も、最初は極めて険悪ですし。疎遠どころか、不信と嫌悪を向けられている状態からのスタートですからね、正直面食らったくらいで。
社会性についてのアプローチやメッセージも非常に強い作品でもあり、差別意識、特権階級、貴賎の価値観などといったこの作品における社会の有り様が、姉妹と幸太郎の関係や考え方、ひいては物語の進む方向にも強く影響を与えていて、切っても切れない物語の中の重要なキーワードにもなってるんですね。その上で、単純かつ安易にみんな平等なのが正義、みたいな幼稚な帰結に収まらず、厳然とした格差の存在を認めた上でそこから生じる大きな責任をどう果たすべきか、また大きすぎる責任ゆえの負担から生まれる「不幸」を、「絶望」を……つまり、弱者の救済のみならず、強者であるが故に生じる悲劇をどう救うのか。強い者は弱い人のように救われてはいけないのか。誰よりも強い人は誰によって、何によって救われるべきなのかを、真っ向から真剣に、真摯に取り扱っている作品でした。
強いことは悪いことじゃないし、どんな人間にだって幸せになる権利がある。その人が、愛されているなら尚更に。誰かの幸せを願えるというのは、とても幸せな事なのだろう。そんな人が居るというのは、とても幸せな事なのだろう。そんな家族が居てくれるというのなら、そこにもう幸せの萌芽は存在する。
幸太郎が姉妹に注いだ愛情が、姉妹によって幸太郎に返ってくる。そうして照らされた幸太郎の周りには、彼の幸せを願った両親や祖父の愛情がちゃんと残って輝いていたのでした。
家族ってのは、やっぱり掛け替えないものだわなあ。
歯ごたえのある、じわじわと心に沁み込んでくる良作でありました。

エスケヱプ・スピヰド 七4   

エスケヱプ・スピヰド 七 (電撃文庫)

【エスケヱプ・スピヰド 七】 九岡望/吟 電撃文庫

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戦う、守りたいものがあるから――。
神速アクション、本編ついに完結!

雪解けの始まった落地では、鬼虫と甲虫の最後の戦いが始まった。剣菱の前に立ちふさがるのは戦闘狂の烏帽子。
上空では、竜胆が虎杖と兄弟の因縁の戦いを繰り広げていた。叶葉達も、神鯨の乗組員の説得に当たろうと艦橋へと赴く。そして、九曜と朧の戦いもまた――。
人間から兵器になった鬼虫達の、戦中から続く長い戦いがついに終わりを告げる。譲れない信念を掲げた鬼虫と甲虫、果たして生き残るのはどちらか――。
最強の兵器達の神速アクション、本編感動の完結!

お見事!!
素晴らしい映画を見終えた後に、自然とスタンディングオベーションが発生するように、思わず拍手してしまいたくなるような、見事な締めでありました。一つのエピソードとして、ここまで過不足無く完成度が高い作品も珍しいんじゃないだろうか。それも余裕のないぴっちりとした完成度ではなく、優雅で実に美しい余韻を与えてくれる、気持ちのよい完成度、それはもう機能美と言っていいくらいの。
兎にも角にも、この物語の根源である「戦争を終える」というテーマを、全体の物語としてもひとりひとりの個人としても完膚なきまでに描き切った事が、この見事なまでの幕引きに繋がっているのでしょう。なかなか、ここまで行き届かせて書けないですよ。
実のところ、前回に鬼虫の何人かが潰えてしまったことで、未来へと引き継ぐために過去に引きずられている人な根こそぎ「託す」という形で切り捨てるんじゃないかと、恐々としていたんですね。具体的には、九曜と叶葉たち若者や幼い子どもたちを除いた大人たちは、特に鬼虫や姉姫様などは軒並み退場するはめになるんじゃないかと。
それはそれで、戦後も続く「戦争」の決着だし、次世代に想いを繋いでいく、という意味では一つの正しい形でもあって、作品の形としては間違っていないのだけれど、それは美しくとも哀しい結末になってしまうなあ、と痛みを噛みしめる用意はしていました。逝ってしまった柊たちの在り方なんか見てるとねえ、どうしてもそんな予感は否めなかったわけですけれど……。
いい意味で、予想を覆してくれました。悪しき怨念は黒塚が、未練と哀しい想いは伍長が、全部持っていてくれました。結局、敵側の敵役としての格については、黒塚は小人物の域を脱せなかったのですけれど。小物というには、御大尽なんで小物、器が小さいというのは違うと思うんだけれど、思想といい過去から現在までやっている事といい同志に対する容量にしても、お世辞にも敵としてもボスとしても、多くを受け止める器の持ち主ではなかったんですよね。所詮は遺物に過ぎなかった。はじめから、何も背負えていなかった、とも言えるのですけれど。結局、彼自身何も変われず、得ることもなく潰えてしまったわけですし。
正直、弟の竜胆とは格が違ったなあ。
戦う敵として、痛みも後悔も受け止めて、先へ進むための壁であり踏み台であってくれたのは、やはり伍長一人であったと言えるのでしょう。
実は最後の最後まで、巴姐さん、ラスボスなんじゃないかとハラハラして見てたんですけれど、違ったみたいで、良かったです。いやあ、絶対何か企んでると思ったんだがなあ。精神的にもちょっと狂気入った人だったし、家族である鬼虫たちの為なら何しでかしてもおかしくない雰囲気あったし。逆に言うと、もしラスボスにならないのならまず途中で消されるキャラなんだという予想もあったんですよね。それは、竜胆兄さんも同じだったんだけれど、だからこそこの二人が残ってくれたのは実に心健やかにしてくれる展開でした。
生真面目で遊びのない堅苦しい人だと思ってた竜胆が、実は結構スットボケた天然っぽいところもある人だと知れたのは嬉しいところでしたし。
最後の旅立ちのシーンに至るまで、これ以上ない「見事」さでありました。デビュー作のシリーズとしては出色の出来だったんじゃないでしょうか。これからの活躍にも期待が募るばかりです。
完結、お疲れ様でした。

シリーズ感想

CtG ─ゼロから育てる電脳少女─4   

CtG ─ゼロから育てる電脳少女─ (角川スニーカー文庫)

【CtG ─ゼロから育てる電脳少女─ 】 玩具堂/bun150 角川スニーカー文庫

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VRMMOゲーム「CtG」で、春日井遊は初対面のミーファと気楽に“結婚”する。でも娘のハルハが生まれて、まさかの子育てスタート!?しかも
「きたよ、おとーさん!」
「く、釘宮です」
なんと現実世界にも、実物のハルハとミーファの中の人・釘宮美遥が登場!実はハルハは秘密の計画で創られた“新しい人類”だったのだ!!遊と美遥は、現実とゲームの両方で、人類の未来に関わる(?)壮大な少女育成に巻き込まれて!?

これはガチ修羅場の予感!!
あらすじだけ見てると、ネットゲームで知り合った女の子とリアルで生活するようになって一緒に子育て、とまあ緩い感じのラブコメみたいに見えるんだけれど、そこはそれ【子ひつじは迷わない】の玩具堂さんである。コミカルでありながら、その心理描写はさながら「なだらかに斬る」という風な切れ味の青春小説の雄。とてもじゃないけれど、頭を空っぽにしてドタバタラブコメを楽しむ、なんて気楽に構えては居られない。
相変わらず、語らずしてその内なる心を表現する、という手練手管は健在で、釘宮美遥と春日井遊の急接近に動揺する小槌冬風と、遊と冬風の微妙な気持ちの交感に気づいていき複雑な心境を募らせていく美遥の、この想いの醸成が実に素晴らしいんですよね。
遊のVRMMOゲーム「CtG」との関係も一筋縄では行かなくて、この主人公は唐突に訪れてしまった家庭の大きな変化に、未だ適応出来ないまま必死に決着をつけようと足掻いているさなかで、今回の一件に遭遇してしまった訳ですが……彼自身が思っている自分のことと、冬風から見た彼の母親への感情から今の状態に至る様々な事情の認識の差異。これは冬風との今の距離感にも繋がっていて、実は遊は冬風に対して……という感情の向きも含めて、この二人の間だけでも話を作れるに十分なくらいに絡み合っているところに、さらに複雑な家庭の事情を背景に持つ美遥が、本来ありえないベクトルからこの二人の間に割り込んでくる事になるわけです。美遥は最初、割り込んでいたという事実認識すらない状態からはじまったお陰で、ハルハの件も含めて心情的にシッチャカメッチャカに引っ掻き回されることにもなるんですが……いやあ、この三人のまだ何も始まっていないが故にこれ以上無くこんがらがってしまった三角関係が、もう素晴らしいの何の。
と、ここにVRMMOゲーム「CtG」が深く深く絡んでくるんですよね。ハルハの存在の重要性は此処にある。遊にとって「CtG」はもはや逃れられない因果であり、そこに秘められた自分との因縁を解き明かさなくては前にも後ろにも進めない。そこに、ハルハという「娘」の存在によって、美遥との関係ももはや精算出来ないものになっている。いずれにせよ、「CtG」は間違いなくこの青春劇の要となっているわけです。国家が絡む陰謀も、そのヘヴィーさに拍車を駆けているわけですが、冬風もまた遊と「CtG」の関わりの深さと重さを知るからこそ、今までそれを忌避し、そして今自分から飛び込まざるを得なくなっているわけで……。
面白い……。
ぶっちゃけ、ゲーム内でのバトルは程々程度の味付けでいいと思うので、それ以上に濃厚に少年少女たちの気持ちのぶつけあいにスポットを当ててほしいなあ。やっぱり、この玩具堂さんはこの辺りの機微にこそ、その図抜けた筆力を発揮する人だと思うので。

このライトノベルがすごい! 2015   

このライトノベルがすごい! 2015

【このライトノベルがすごい! 2015】 

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この肝心な部分を隠した書影は発売日になっても変わらないのか。
今年も協力者サイトとして投票に参加させていただきました。作品部門の一位は表紙を雪ノ下さんが飾っているように【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】が二連覇、という事で勢いがまったく衰えなかったのがよくわかります。他にキラータイトルが出なかった、というのもあるのでしょうけれど。
かの「流石です、お兄様」は如何せん、二段目以降のブースターが思ったよりも威力を発揮しなかった感もありますし。
しかし、個人的に痛恨なのは、【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】をちょっと読むの後回しにしていたら、流れに乗り遅れて積んじゃった事ですね。本作と【とある飛行士の誓約】そして【この恋と、その未来】という作品部門の上位にも来ているこれらの作品は、面白いとわかっているだけに読むのにも気合を入れて万全の機会を、と伺っていたら、その機会そのものを見失ってそのままどんどん後回しになってしまうという悪循環に陥ってしまって。社会人、辛いです。
うむむ、さすがにちょっと幾らなんでも積み過ぎなので、崩していかないと。

さて、今年の作品部門ですけれど、特筆すべきはやはり【絶深海のソラリス】でしょう。パニックホラーもの、というライトノベルでも珍しいジャンル、というだけにとどまらない衝撃作。いや、本気でこれはブッタマゲましたから。
読破直後だけではなくその後数日間、精神的に影響が残るほどのシロモノでした。これは多分、このランキングでも名前があがるだろう、とは思っていましたけれど案の定でしたね。今のところまだ一冊しか出ていませんし、おすすめです。後悔するかもしれませんがw
30位までにあがったタイトルの中で個人的に注目したいのが【灰と幻想のグリムガル】と【スチームヘヴン・フリークス】。前者は、もうそろそろ中堅からベテランの域に入りつつある十文字青さんのファンタジー作品なのですが、デビュー作である【薔薇のマリア】が完結した今、その後継ともいうべき代表作になってきそうな勢いなんですよね、これ。
そしてもう一方の【スチームヘヴン・フリークス】。新人さんの作品で30位以内に入ったのはこれ以外に【絶深海のソラリス】に【きんいろカルテット!】、そして【Re:ゼロから始める異世界生活】の四作品だけだと思うのですが、中でもこれはスチームパンクにマーベルヒーローズの要素を加味した上で実に本邦らしい話の味付けがなされたすこぶる多彩で盛りだくさん、かつ渋みもあるという実に濃厚な作品となってます。正直、これが上位に食い込んでくるとは思わなかっただけに、嬉しい限り。
も一つの【Re:ゼロから始める異世界生活】も、これかなりジリジリと焦らされて鬱屈した展開が長く続くのですけれど、その溜めが解放された時の劇的かつ絡まった糸が美しいまでに新たな景色を描き出す展開の凄まじさたるや、間違いなく傑作の域に達しています。これはじっくり腰を据えて追いかけてほしい作品ですね。

ところで、私が何に投票したかと言いますと、

1位 月花の歌姫と魔技の王 翅田大介(HJ文庫) 56位
2位 ミス・ファーブルの蟲ノ荒園 物草純平(電撃文庫) 55位 
3位 メサイア・クライベイビィ 八針来夏(スーパーダッシュ文庫) ランク外
4位 俺、ツインテールになります。 水沢夢(ガガガ文庫) 40位
5位 問題児たちが異世界から来るそうですよ? 竜ノ湖太郎(スニーカー文庫) 35位

とまあ見事に本流から外れました。いや、【メサイアクライベイビィ】以外60位以内に入っているのですから、そこまで極端に外れているわけでもないのでしょうか。
こうしてみると、自分の基準はどうも「熱さ」にあるような気がします。それも単純な「熱血」ではなく切ないまでの必死さの篭った「燃え」とでもいうのでしょうか。
これは少なからずキャラ投票にも傾向が出ている気がします。
女性キャラ1位 マリーア・ハイライン(月花の歌姫と魔技の王)
女性キャラ2位 アンジェラ・ジョンソン(聖剣使いの禁呪詠唱)
女性キャラ3位 七曜ななな(踊る星降るレネシクル)

男性キャラ1位 アジ=ダカーハ(問題児たちが異世界から来るそうですよ?)
男性キャラ2位 小田桐勤(B.A.D.)
男性キャラ3位 プテラギルティ(俺、ツインテールになります。)
ものの見事に、ランキングにまったく寄与しないラインナップですけれど、これ以上無く悩みぬいた末での人選ですので、後悔は一切なく…。

ちなみにイラストレーター投票は春日歩さん、キムラダイスケさん、konaさんでいきました。これも、悩んだんですけどねえ。特にしらびさん、nauribonさんとで。

特集で、ネット小説…特になろう発について取り上げられていますけれど、数年前から徐々に増えてはいましたけれど、今年に関しては本当に「小説家になろう」からのデビューが、もう一部のレーベルだけではなく全体からタケノコのようにポコポコと湧き出すかのように大量に発生した年でありました。
これが有象無象ばかりならともかく、良作以上の作品、多いんですよね。そう考えると、この新開拓されつつある新たなデビュールートは、決して悪いものではなく、今後定着していく可能性も高いのかもしれません。
尤も、ルートとして開拓固定化されることによって、その草刈り場となっているネット小説という「場」が徐々に変質していく事も考え得るのですが。まあそれが、どの方向にかは今はまだわかりませんけれど。
私もまあ毎日、小説家になろうで色々読んでるんですけどねえ。その結果少なからず、積み本の消化に影響が出ているのは何ともかんとも。
その理由として、スマホで気軽に読めるという点が大きいのを鑑みると、ちょいと電子書籍に手を出すべきか考慮しだしている今日この頃です。本、という媒体が好きなだけに迷うんですけどね。

機巧少女は傷つかない 14.Facing "Violet Silver"3   

機巧少女は傷つかない14 Facing

【機巧少女は傷つかない 14.Facing "Violet Silver"】 海冬レイジ/るろお MF文庫J

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機巧魔術―それは魔術回路を内蔵する自動人形と、人形使いにより用いられる魔術。夜会終了まで、あと二日。約束通り要石を得た雷真は更なる賭けに打って出る。「魔女二人を倒す。それであいつらを救ってやれる」許嫁の日輪とブリュー姉妹を結社の支配から解放すべく、危険な反攻作戦が始まった。だが、魔女の策略は雷真の予測を超え、アリスさえ想定しない大誤算が待ち受けていたのだ…。かくて“予見の子”候補を欠いた学院に、“精霊女王”アンリと最強最大の“神話級”自動人形リヴァイアサンの暴威が襲いかかる―。シンフォニック学園バトルアクション!
これは……後々振り返ってみても致命的、とすら言える大誤算だったんだよなあ。これさえなければ、雷真とアリスの最強コンビによって魔女の戦列はズタズタに切り裂かれていた可能性がかなり高い。それだけ、雷真の定める方針の激烈さとそれを現実のものとして叶えるアリスの作戦立案実行能力の組み合わせが尋常ならざるものなのだけれど、それをあの想定外の一事が根こそぎ潰してしまったのだから。
お陰で、前衛切り込みにして真打ちたる雷真と雪月花と、後衛軍師たるアリスとその手足である執事のシン、そして切り札の中の切り札である魔王グリゼルダが、まとめて非戦力化されてしまうという事態に。
いや、ガチで主人公抜きですよ。この主人公含めたメンバー抜きで魔女と真正面からやりあう羽目に。
この作品の構造が主人公を頂点としたピラミッド型の人間関係でもって構成されていたのなら、こんな無茶は出来ないでしょうね。しかし、この機巧少女は傷つかないは仲間という関係を明確な組織やチームという枠組みで括らず、個々を自由な立場に置きながら、その場その場の個々の判断で好き勝手に動くに任せる、という独立した単位で放置しており、だからこそ場合によっては容易に敵に回ったり、居てほしい時に居なかったり、とまとまりに欠けるのだけれど、逆に言うと誰かが抜けても致命的にはならない、とも言えるんですよね。
更に言うと、こうした独立単位として動く連中をいざという時一つにまとめる事のできる求心力の持ち主が、最近雷真以外にもう一人、急成長で生まれつつあったわけで。
今回の後半の対銀薔薇グローリア戦は、まさにシャルロット・ブリューが主人公であり皆の中心である集団決戦でありました。あの【暴竜】と恐れられ、友達居なくて出来なくて半泣きだったボッチ少女が、生徒たち皆に認められ、信頼を寄せられ、親愛を向けられ、皆の中心となり妹アンリを傀儡として襲い来る銀薔薇の暴虐に立ち向かう。雷真が居ない中で、見事に主人公してましたよ。結果的に、雷真たち抜きで魔女の一角を打ち倒したわけですし。
そうして独り立ちしてしまった分、結構マメにヒロインしているアリスやグリゼルダ先生にもヒロインとして若干置き去りにされてるような気もしてきましたが。
雷真のナチュラル口説きが酷いのもあるのですけれど、アリスのデレっぷりは彼女闇に潜るケースが多くて中々出番少ない分、かなり強烈なんですよねえ。

さて、ついにマグナスもその仮面を脱いで最初から全く隠していなかった正体を明らかにし、シリーズも残り2巻との予告。しかし、まだまだ黒幕たちの真意も細かいところまで明らかにならず、日輪の意図も不明のまま。果たして後2巻で片がつくのか。後書きであと2巻と言いつつ、自分で終わるのかと疑問形が混じっているあたり、こりゃあ片付かんだろうなあ、きっと。

シリーズ感想

メサイア・クライベイビィ 3.永遠を捨てる者4   

メサイア・クライベイビィ 3 永遠を捨てる者 (集英社スーパーダッシュ文庫)

【メサイア・クライベイビィ 3.永遠を捨てる者】 八針来夏/黒銀 スーパーダッシュ文庫

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帝国打倒の旅の途中、とある少女を誘拐犯から救い出したセレス達。少女の名はスーシャ=オラーニエ。惑星ウルヴァシーの大統領の娘として生まれたスーシャには、ある重大な秘密があった。少女を巡り帝国の魔の手が伸びる中、セレスは誰も殺さずに内戦を終結させるという前代未聞の一大奇跡に挑む…!!泣き虫の救世主が贈る超ド級スペースオペラ、ますます絶好調の第三巻!!
これって、救世主に世界が、宇宙が救われる話というよりも、むしろ救世主であるセレスが人の持つ愛という感情に救われていく話なのかもしれないなあ。勿論、支配侯という精神生命体の脅威に対して、人類の範疇を超えた力を持つセレスの存在はまさに救世主のそれなのだけれど、そんな彼に対して人類は常に彼に救われるに足るだけの価値を示し続けている。
リューンやミカといった身近な人間だけではなく、セレスが出会った人間たちは、それが生身の人間だろうと遺伝子改造されたものだろうと、それこそ機械生命体という人ならざる存在だろうと関わらず、皆が人という種に希望と感動を抱かせるだけの愛の形を見せてくれる。それは親子の愛情だったり、仲間への愛情だったり、種を違えた友情だったり、と様々な形ではあるものの、まさに生命の賛歌と呼ばれるものだ。そんな愛によって生かされ、支えられ、励まされ、救われたセレスは、だからこそ宇宙を破壊しかねない凄まじい力を有しながら、同じように人を愛し、人のように泣きじゃくる。そして、そんな人の最も素晴らしい在り方である愛情を理解せず、一方的に踏みにじる敵を許さない。
今回のように貧富の差も絡んだ戦闘適応種と知性調整体という異なる階級たちの不平不満が募った上でのいがみ合い、という人の憎しみと怨み、そして各々の正義が絡んだ問題は、人の醜さが露呈する問題であり、感情が絡むが故に余計に悲惨になる話なのだけれど、だからこそそんな問題に対して裏から介入し、余計に問題を煽り拗らせ破綻へと差し向けようという悪意は度し難く、だからこそそれを犠牲を出さずに収めようという行為は尊いのだ。力があるから、何でも解決できるのではない。それを何とかしたいと切実に、必死に、身を粉にして奮闘する想いがあるからこそ、その根本に大切な人に幸せになって貰いたいという切なる愛情がこもっているからこそ、奇跡は起こる。セレスの力は、まさにその願いと祈りによって振るわれる聖剣であり、だからこそ愛が無ければ単なる破壊の力に過ぎず、それは救いも何ももたらさない。
セレスを救世主足らしめているのは、間違いなく彼に救われる人間たちが優しくも強い愛によってもたらした力であり価値なのだ。
一騎の機械生命体が幼き少女との交流の中で芽生え育んだ愛という感情が、回りまわって一つの星で吹き出しかけた人間同士の憎悪を吹き払い、この宇宙に蔓延る支配候という邪悪の存在を公のものとし、人類の敵とされて歴史の闇に消えた機械生命体の大勢力を、再び人類の絶対の味方として呼び戻す事に成功したのだ。
救世主セレスの誕生以上に、このウルヴァシーでのカイという機械生命体の示した光は、宇宙の歴史におけるターニングポイントだったのかもしれない。
このシリーズは、読めば読むほど人間って捨てたもんじゃない、という温かくも熱い気持ちにさせてくれる。その感動が、思わず目尻を熱くさせる。この物語で流される涙は、思わず溢れだしてくる涙は、悲しみのそれよりも嬉し涙や感動の涙の方がきっと大いに違いない。
さあ、ついに人類の態勢が整い始めた。人類の希望は、今此処に剣を掲げ、続々とその下に人の持つ愛と希望と可能性の素晴らしさを知っている者たちが大挙として集ってくる。
反撃のはじまりだ。

一巻 二巻感想

終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?4   

終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (角川スニーカー文庫)

【終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?】 枯野瑛/ue 角川スニーカー文庫

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“人間”は規格外の“獣”に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。“人間”に代わり“獣”を倒しうるのは、“聖剣”と、それを扱う妖精兵のみ。戦いののち、“聖剣”は再利用されるが、力を使い果たした妖精兵たちは死んでゆく。「せめて、消えたくないじゃない。誰かに覚えててほしいじゃない。つながっててほしいじゃない」
死にゆく定めの少女妖精たちと青年教官の、儚くも輝ける日々。

果たして、ここまで見ているだけで胸締め付けられる表紙絵がどれほどあっただろう。食い縛った口元を見ろ。握りしめられた拳を見ろ。まっすぐに此方を見つめてくる碧い瞳を見るがいい。その苦鳴が聞こえてくるかのような涙は、何のために流されているのか。
ここまで魅入られたジャケットは、随分と久々である。しばし、呆けたように眺め続けた。

枯野瑛の物語には、夕焼け色がよく似合う。黄昏色がよく似合う。
それは【銀月のソルトレージュ】からの、或いは【echo】からの、もっと遡って【魔法遣いに大切なこと】の頃から、感じ続けていた思いである。終わりを連想させるノスタルジー。儚く物悲しく、それ故に切ないまでに美しい、去りゆくモノの物語だ。
私は、この人の書く物語が、文章がとても好きで好きでたまらなくて、今でもこの人の著作は手を伸ばせばすぐに手が届く所に確保してある。
本当に、好きなのだ。
【銀月のソルトレージュ】の完結から6年。ノベライズの【セイクリッドブレイズ】からでも5年半。長い長い沈黙の期間だった。半ば、もうこの人の書く本は読めないのだと諦めていただけに、もう一度新たなシリーズが立ち上がると知った時は、嬉しかった、とてもとても。
そして、6年ぶりの枯野さんの描く物語は、やっぱりこの人の物語だった。この優しくも切なく、穏やかながらも鋭く、賑やかながらも深と静やかな空気感は、間違いなく、間違いなく。
思えば、未熟な少女たちを導き鍛える教官モノ、というジャンルは最近隆盛となりつつあるテンプレートにも関わらず、古豪とも言うべき人が手掛けると、ここまで違って見えるものなのか。まず立つ位置が違い、見上げる方向が違う。観点の、違いなのだろう。それは時代の違いであり、作家としての根本的な作風の違いでもある。
そして、彼は、ヴィレムは徹底して父親として存在しようとしている。男としてでも教師としてでもなく。その一点のみで、この作品が語ろうとしている物語は描き出そうとしている景色を違えているのだろう。
何もかもが喪われて終わってしまった向こう側。終末のその先でまた巡りあうもう一つの行き止まり。そこで立ち尽くしたまま消えていくはずだった少女たちと出会ってしまった形骸は、その今にも崩れそうなほどボロボロで空っぽになってしまった器を、彼女たちの帰る場所に仕立て、せめて彼女たちを暖かく包み込もうとしている。己自身、荒涼と吹きすさぶ寒々とした虚無に晒され、身も心も朽ちさせながら、だ。その何と哀しいことだろう、切ないことだろう。
何て、愛情深いことだろう。

だからこそ、だからこそだ。あまりにも、あまりにもこの展開は、あの獣の叫びは、呼び声は……。
もう涙腺の決壊を止めることが出来なかった。
怖いよ。押し潰されそうだ。でも、だからこそ切実に、続きを望む。このままだと、余りにも悲しすぎて。


枯野瑛作品感想

サービス&バトラー 3 3   

サービス&バトラー3 (講談社ラノベ文庫)

【サービス&バトラー 3】 望月唯一/成沢空 講談社ラノベ文庫

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俺が陽菜お嬢様の執事に就いてから三ヵ月が経とうとしている。彼女の執事兼コーチとして働くことになり、所属する第二テニス部と古巣である第一テニス部との抗争などを乗り越えて、今ここに至るわけだ。だが、俺たちが引退したあとに残される後輩の珊瑚のことを考えると、いつまでも第一テニス部と対立したままではいられないだろう。そして俺たちは、珊瑚を――彼女の未来を賭けて、全国レベルの先輩率いる第一テニス部と勝負をすることになるが……!?
「俺もそろそろ着替えるから、珊瑚は着替えを見守っててくれ」
「はい、分かり……ませんよ! 先輩は無限に変態ですね!」
テニス×執事×お嬢様な学園ラブコメ、クライマックスの第三弾!
アンスコがどうしても縞パンにしか見えない! ちょっと激しく動くとポロリしてしまいそうなゆるい胸元といい、このテニスのユニフォーム、エロすぎでしょう。こんなのと男女混合ダブルスとか、目移りして冷静に出来ないですよ。
というわけで、メインヒロインの三人目藤原珊瑚の当番回。ドロップした芹葉や怪我した水瀬と違って、珊瑚についてはまだ本気でテニスで頂点目指しているのに、このまま第二テニス部に入ったままで大丈夫なんだろうか、と危惧していたのだけれど、彼女の話はやはりその辺りの件が中心となりましたか。彼女しか一年生が居ない事も含めて、いったいどうするのか、と。
これはもう、第一テニス部と和解する方向しかなかったのですけれど、これまであちらが第二テニス部に対してやってきたことは到底見逃せる事じゃなかったですからね。どう割り切りをつけるかが問題だったのですが、まあ第一テニス部側にもそうおうの理由と理念があった、として歩み寄るしかないわなあ。少なくとも、珊瑚の兄貴であり水瀬の友人である修一が第一テニス部に居る、と言うことで和解の筋道が残っている分無理はしなくて済んだのだけれど、幾ら後から実は悪くなかったんだよ、と言われてもわだかまりを晴らすのは難しいんですよね。もやもやはどうしても残ってしまう。女性部長を引っ張り出してきて、正面対決でそういうのを吹き飛ばす流れだったんだろうけれど、流石に一気に払拭、とは行かなかったんじゃないかな。
わりと試合のシーンを濃い目にやって、水瀬の試合巧者っぷりを堪能出来たんですけどね。
こういうのは日照田先輩含めて第一テニス部との交流が徐々に進んでいけば解消していけるものなんだろうし、シリーズが続けばそうしたエピソードも積み上げていけたのだろうけれど、残念ながらシリーズここで終了なのね。ようやく全員当番回が済んで、ヒロイン全体にスポットを当てた話に進めるだろう、と思ってたのに。どうしても当番回だと、他のヒロインの出番が限定されてしまって、存在感がなくなってしまってましたからね。特に、陽奈お嬢なんか、第一巻でメイン張っただけで、2巻と3巻では居たっけ?と思うほど存在感薄かったからなあ。
個人的には芹葉がメインヒロインだったので、もっと彼女の出番が見たかった。

1巻 2巻感想

百錬の覇王と聖約の戦乙女 6   

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (6) (HJ文庫)

【百錬の覇王と聖約の戦乙女 6】 鷹山誠一/ゆきさん HJ文庫

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勇斗の前に突然現れた、神帝シグルドリーファ。
ユグドラシル全土に君臨する彼女が幼馴染みの美月と瓜二つであることに驚きながらも、勇斗はお忍び中の彼女を宮殿でもてなすことに。
彼女から現代に帰る手がかりを聞き期待を膨らませる勇斗。だがそのとき、虎心王ステインソール率いる《雷》の軍勢が襲来!
勇斗は新たな奇策をもって迎撃に挑むが!?
これはまた、勇斗の目標としていた大前提そのものをひっくり返す大どんでん返しに打ってきた。現代への帰還をずっと望んできた勇斗にとっては、ある意味これ現代に帰れない、と決定されてしまうよりも厳しい選択を突きつけられる事になる。出来ないから仕方ないという消去法でも、どちらも選べないという消極的な選択でもなく、これは彼自身が現代人として生きるか、それとも宗主として生きるかの人生の選択を問われる事になるのだから。
尤も、まだ両方の世界を行き来する事が出来る可能性は残っているのかもしれないけれど、さすがにそれは甘すぎるもんなあ。
一代で狼の氏族を大きくし、周辺諸氏族も取り込み一大勢力へと育て上げた巨大なカリスマが、如何な自分が居なくなった後のことを考えて準備していたとはいえ、実際に居なくなってしまえば果たして大勢力をまとめる人材も居ない中で瓦解せずに済むものか。
彼を取り除けば勝利は容易とする豹の彼女の視点は、ただ正面から勇斗を打ち破ることに拘っていた男たちよりも真を突いていると言える。尤も、ステインソールも小物兄貴も、氏族の勝敗や繁栄なんかよりも単に男の沽券をかけて挑んでいただけだから、勇斗と戦う事が目的なので、戦わずして勝つなんて視点は端からなかったのだろうけれど。

ステインソールとの対決は、前回は水攻めという奇策で倒したものの、あれは何度も使える手じゃないですからね。一体あの一人戦国無双にどう立ち向かうのかと思っていたのですが、見事な成功法で。一騎当千の兵に千騎分の働きをさせるのではなく、どう強かろうと戦場というフィールドにおけるただの一個人へと落としこむ。陣形と戦術と作戦によって、見事にステインソールの無双を限定してみせた勇斗の帥の器がよく見えた一戦だった。ただステインソールは個の武勇だけではなく、あれで将としても非常に優れてるんですよね。だから、個の力を封じても「雷」の氏族の軍力が著しく衰えるわけではないのは辛い所。
とはいえ、想定外の事態においても、機を見失わず自ら前線に繰り出す勇気と応用力も示してみせてくれたわけですし。ロプト兄貴の、あの横槍のタイミングは抜群だっただけに、尚更それで戦線を瓦解させなかった勇斗の将器が目立つわけです。
現状、勇斗を戦場で倒すのは決戦と言っても良かったこの合戦で勇斗を圧倒的なかった時点で非常に難しいだろう。だからこそ、シギュンの一手は一撃ですべてをひっくり返したわけだ。
これからは、残されたスマホを使って、という事になるんだろうけれど、果たして誰が勇斗の言葉を伝え、皆をまとめるのか。もめるぞー。
いっそ、リーファをひっ攫って担ぎあげたら、少なくともお神輿としてはこれ以上のものはないのだけれど、まあ無理か。
そのリーファだけれど、もっと深刻な事情、それこそ世界を支える儀式かなんかで身を犠牲にしなければならない、とかを抱えているのかと思ったら、もっと俗事だった。これは、外から介入できるだけの力を蓄えれば何とでもなる一件だわなあ。

シリーズ感想

VRMMOをカネの力で無双する 3   

VRMMOをカネの力で無双する3 (HJ文庫)

【VRMMOをカネの力で無双する 3】 鰤/牙/桑島黎音 HJ文庫

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桜子さんの正妻力が爆発!

ゲーム内に新規に実装された海エリアへ向かう【Iris Brand】の面々。
しかしそこで待っていたのは一朗にゾッコンでアイリスにライバル心を燃やす美人デザイナー・ネムだった。
ギルドのことを一朗に任されていたキルシュヴァッサー(桜子)は一朗不在の中、アイリスを守るためにネムの企みを阻止しようとするが――
乙女心がぶつかり合い燃え上がる、水着満載の第三巻!!
ああ、やっぱり桜子さんが正妻的立場になるのか。いや、一朗の魅力云々についてはアイリスの見解に一番同意したい。こんな面倒くさい男、何がイイのかわからない(苦笑
彼については、あの情報サイトの主みたいに傍から見物しているのが一番良いスタンスなんですよね。少なくとも関わらない程度の近場から眺めていたら、むちゃくちゃ面白い、で済むもの。一端巻き込まれてしまうと、ろくでもない目にあってしまうし、下手に目をかけられてしまったら大迷惑極まりないトラブルがわんさと降りかかってくることになる。ぶっちゃけ、その大迷惑ってのは大局的に見るならば遠大な意味でチャンスとして活かす事が出来るんだろうけれど、そういう方向に持っていくためにはそれこそ膨大な努力と精神力が必要になってしまうわけで、まともな人間ならすぐに疲弊して耐えられなくなってしまうのではないでしょうか。その点、アイリスはあれ、凄くマトモで普通な娘にも関わらず、底の部分で根性あるんですよね。泣き言は山ほどイイながらも、根本的なところでへこたれない。なかなか大した娘ですよ。ネムとの揉め事だって、本来彼女には何の責任も瑕疵もないにも関わらず、舞台から降りる事なく気持ちの持って行き場を見失いかけてたネムを受け止めてあげたあたり、性格が優しいを通り越して男前に見えてきた。責任感とか無視できない性格、というものなのかもしれないけれど。
ともあれ、並大抵の女性には一朗の為人というのは受け止められる範疇じゃないんですよね。要求されるレベルが尋常じゃない。彼と並列的に存在するには、途方も無い努力と研鑽が必要とされるわけです。普通の人は、それがとても辛い、苦しいと思ってしまう。のですが、桜子さんに関してはむしろそういう努力を楽しみ、一朗が求めるものよりもさらにレベルの高いものを、どうだとばかりに得意気に繰り出すような性質の持ち主なわけです。他の人が必死になって歯を食いしばるような事を、彼女は心から面白がりながら挑戦してしまえるわけですね。勿論、挑戦した結果、ひょいひょいとクリアしてしまえる能力の高さも凄いのですけれど、この面白がりながら、というのが一朗との相性が抜群な理由なのでしょう。この一点において、桜子さん以外に一朗の相手というのは考えられないわけです。もっとも、ホントに恋愛的な側面はさっぱり見当たらないのですけれど。
少なくとも、一朗の件に対して心の余裕がまったく持てなかったネムさんでは、ちょいと役者不足ですなあ。

それにしても、キングキリヒトよりもキリヒト軍団ことキリヒツの方が存在感が前に出過ぎてる気がするんですけど。この人達面白すぎるw

1巻 2巻感想

2014年10月読了ライトノベル系書籍からのお勧め  

月末発売のファミ通文庫、スニーカー文庫、コバルト文庫、HJ文庫、ビーンズ文庫などは来月送り。

読んだ本の数:48冊 うち漫画:4冊

今月は比較的、積んだままになっていた本の消化に成功。全体から見るとささやかな量かもしれないけれど、コツコツ減らしていかないとね……減らした分以上に増えていないか、という点については目を背ける。これをナチュラルな現実逃避という。
さて、今月の注目はなんといっても【祓魔科教官の補習授業】。2巻まで出たことで、概ね作品の方向性が整った感がありますが、【スクランブル・ウィザード】【ひきこもりの彼女は神なのです。】を上回る傑作になるかはこれからの切れ味次第。HJ文庫の方の作品も初っ端から飛ばしてますし、今充実期ですねえ、この作者さん。
そして円熟の極みに入っているのが杉原さん。この人はもう古参、大ベテランの領域に入っている人だと思うのですが、近年さらにメキメキと面白くなってるんですよね。その結実の一つが、第一部完となる【聖剣の姫と神盟騎士団】のドラスティックな展開でしょう。素晴らしかった。


★★★★☆彡(四ツ星Dash) 2冊

聖剣の姫と神盟騎士団(アルデバラン) 6】 杉原智則/Nidy‐2D‐ 角川スニーカー文庫
祓魔科教官の補習授業 2.優等生は振り向かない】 すえばしけん/NOCO 一迅社文庫


【聖剣の姫と神盟騎士団(アルデバラン) 6】 杉原智則/Nidy‐2D‐ 角川スニーカー文庫


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一番凶悪な策とは、その意図を読まれてもなお乗らざるを得ない状況に追い込む策である、というのを地で行くキレキレにキレまくったダークの作戦が見事にハマる第一部クライマックス。文句なしの怒涛の展開である。


【祓魔科教官の補習授業 2.優等生は振り向かない】 すえばしけん/NOCO 一迅社文庫


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ダークすえばしが真骨頂。宝刀は、ずんばらりんとやるよりも、安易に抜かぬが心をギリギリ焼き焦がす。抜いたら抜いたで、見事に死角からの一刀両断でございました。現れましたる惨状に思わず悲鳴、あんぎゃー!
もうヤダ怖い。

★★★★(四ツ星) 5冊

アルティメット・アンチヒーロー 常勝無双の反逆者】 海空りく/Nardack 講談社ラノベ文庫
ログ・ホライズン 8.雲雀たちの羽ばたき】 橙乃ままれ/ハラカズヒロ エンターブレイン
魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉 10】 川口士/片桐雛太 MF文庫J
絶対城先輩の妖怪学講座 五】 峰守ひろかず/水口十 メディアワークス文庫
灰と幻想のグリムガル level.4 導き導かれし者たち】 十文字青/白井鋭利 オーバーラップ文庫


【アルティメット・アンチヒーロー 常勝無双の反逆者】 海空りく/Nardack 講談社ラノベ文庫


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【ログ・ホライズン 8.雲雀たちの羽ばたき】 橙乃ままれ/ハラカズヒロ エンターブレイン


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【魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉 10】 川口士/片桐雛太 MF文庫J


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【絶対城先輩の妖怪学講座 五】 峰守ひろかず/水口十 メディアワークス文庫


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【灰と幻想のグリムガル level.4 導き導かれし者たち】 十文字青/白井鋭利 オーバーラップ文庫


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今月のピックアップ・キャラクター

星河純華 (アルティメット・アンチヒーロー)
フィフニス・マカオン (グラウスタンディア皇国物語)
ダーク (聖剣の姫と神盟騎士団)
グレイ・ラプトン (聖煉の剣姫と墜ちた竜の帝国)
五十鈴 (ログ・ホライズン)
狭霧琴羽 (祓魔科教官の補習授業)
須旺礼時 (浮遊学園のアリス&シャーリー)
桜坂シャーリー (浮遊学園のアリス&シャーリー)
エリザヴェータ=フォミナ (魔弾の王と戦姫)
マスハス=ローダント (魔弾の王と戦姫)
湯ノ山礼音 (絶対城先輩の妖怪学講座)




以下に、読書メーター読録と一言感想。
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灰と幻想のグリムガル level.4 導き導かれし者たち4   

灰と幻想のグリムガル level.4 導き導かれし者たち (オーバーラップ文庫)

【灰と幻想のグリムガル level.4 導き導かれし者たち】 十文字青/白井鋭利 オーバーラップ文庫

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「驚かすなって、モグゾー」「ごめん、ごめん」
モグゾーは、あはは、と笑って頭を掻いた。でも、ものすごい血だ。血まみれで、表情もよくわからない。だけどまあ、なんとか平気そうだ。
大きな戦いを乗り越えたハルヒロたちだが、助けられなかった仲間もいて、喜んでばかりもいられなかった。
そんな中、予想外の活躍をしたことで、他のチームから引き抜きの誘いを受けるメンバーも。
リーダーとして悩むハルヒロは、改めて自分たちがどうしたいのかという想いと向き合ってゆく。
灰の中から生まれた冒険譚は、いま新たなステージを迎える!
このあらすじは卑怯だよ。絶対に無理だと突きつけながら、一縷の望みを強要してくる。あるはずのない希望をこれみよがしにチラつかせて、ジリジリと焼き焦がす。そして、改めて絶望を突きつけるのだ。
ハルヒロをして、パーティーの中で一番替えの効かない絶対に失ってはいけないメンバーと言わしめたその人であるモグゾーを喪ってしまったハルヒロたち。寄りにも寄って、である。
ただ、これを成長と言っていいのかわからないけれど、思いの外みんな今回の損失を引きずらなかったんですよね。自分は、ハルを含めてもっとみんなマイナス方向にメンタルがどん底に落ち込み、後悔と自己否定の渦に入り込んでしまうのかと思っていたのだけれど、みんな物凄く悲しみはしても、喪失感に落ち込みはしても、そこからズブズブと沈んでいってしまうことだけはなかった。例外は、事実上自分のミスでモグゾーを死なせてしまったメリィくらいのもので、ハルヒロなんかあの戦いに参加することを選んでしまった事をもっと後悔して酷い事になると思ってたんだけれど……。
幸か不幸か、かつてマナトを喪ったという経験が、チームの面々に耐性を与えていたのだろう。悲しみはある、感傷も抱える、しかし立ち止まりはしても彼らはそこから後ろに下がることだけはしなかった、割り切る事を覚えていたのだ。
その意味では、ハルヒロの考えは間違っていたとも言える。本当の意味で、喪ってチームそのものが瓦解してしまう人物は、多分ハルヒロ、なのだろう。
盾役であるモグゾーがいなくなり、チームとしての戦術が崩壊し、以前は楽に倒せていた相手もマトモに対する事が出来なくなった挙句、個々に他のチームからその実力が認められて引き抜きが掛けられた時、もう先がないと誰もが思ったこのチームに、しかしみんなが離れず戻ってきたのは誰あろうハルヒロが居たからなんじゃないだろうか。モグゾーではなく、ハルがもし居なくなっていたら、果たしてこのチームは新たなリーダーを立てて進む事ができていただろうか、と思い描いた時に、どうしてもその絵を描くことが出来なかった。本当の意味で替えが効かないのは、モグゾーではなかった……と言ってしまうのはあまりにも悲痛な事なのだけれど。
マナトを喪った時、ハルヒロがリーダーを継いだのはそうしないと、チームの誰も生き残る事が出来なかったからだ。それ以外に選択肢がなかった、といえる。しかし、今回モグゾーを喪った時、皆にはチームを離れる選択があった。それでもなお、彼らが今の仲間たちを選んだのは、だからただ生きるためではない。
一緒に生きるのだ、という絆が生まれていたのだと思えば、なんだか感傷的な気分になってしまうのだけれど。
相変わらず、ランタについては死ね、としか思えないのだけれど。それでも、ハルを含めて彼のことを嫌いながらもみんながランタへの対処法を確立してきていて、必要以上に彼に対して感情のエネルギーを浪費しないようになっているのも、これもまた成長というものなんだろうか。虚しい。
そんな中で、新たに加わった盾役のクザク。……技量云々もそうなんだけれど、盾役ってのは見た目も大きいのよね。縦にも横にも幅があり、ドスンと重みがある、揺るがない厚みがある。そんな見た目だけで、後ろに居る人達は安心感を覚えて、余裕が生まれ、行動にキレが出る。クザクの未熟さが露呈すればするほど、モグゾーがいかに理想的な盾役だったかを思い知らされるのだけれど、誰もがモグゾーとクザクを内心で比べてしまっているのだけれど、みんな言っても仕方がない事、モグゾーが居れば、というたぐいのセリフだけは決して表に出さないあたり、本当に大したものだと思う。それでも、クザクの未熟さは叩いていかないと行けない類のものなんだろうけれど。
ハルが度々気になっている部分を解消したら、もしかしたら劇的に変わる可能性はあるのかもしれないけれど。
這うように、足を引きずるように、しかし彼らは前に進んでいく。その歯を食いしばる重い足取りが、今はただ愛おしい。

シリーズ感想

絶対城先輩の妖怪学講座 五4   

絶対城先輩の妖怪学講座 五 (メディアワークス文庫)

【絶対城先輩の妖怪学講座 五】 峰守ひろかず/水口十 メディアワークス文庫

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古い知り合いに年始の挨拶をするという絶対城に、荷物持ち要員として豪奢な屋敷へ連れてこられた礼音。二人を出迎えたのは、清楚な和風美女・櫻城紫だった。
研究の同志である絶対城と紫は、妖怪談義に華を咲かせる。疎外感を覚えた礼音は、近所の河原へと飛び出してしまうのだった。
そんな礼音の前に、朝霧シアンと名乗る不思議な雰囲気の少年が現れる。シアンは大学に戻ってからも、たびたび礼音の周囲をうろつくように。
その頃、礼音がシアンと出会った川に再開発の計画が持ち上がり、紫の周囲にも不審な噂が出始めるのだった――。
うん、これはもう絶対城さんが悪いね。親しき仲にこそ配慮あり、てなもんですよ。幾ら気心の知れた礼音だからと言って、いや気心の知れた礼音だからこそあんなふうにぞんざいに扱われてしまっては傷つくというもの。多少礼音も過敏になっていたものの、あんな風に扱われて何も感じないと言うことはむしろその相手に対して無関心と言っていいくらい何も感じていないという事になってしまう。好きだからこそ、大事に思っている人だからこそ、そんな相手から配慮を欠いた扱いを受ければ、痛いですよ。
まあ絶対城先輩が傲岸不遜で横暴な人物でありながら、嫌な人間ではないのは、悪いと思ったらキチンと謝れる事なのでしょう。この人、あれだけ偉そうにしながら、決して肝心な所では意固地にならず素直に頭を下げられるんだよなあ。本当の意味で誠意を込めて心から謝れる人って、案外少ないですからね。要らんところで凄まじく大人気なかったりもするのですけれど、それも愛嬌というもの。むしろそこが可愛らしかったりするのであります。
一方の礼音も、この娘も女性としては尋常じゃないくらいサッパリしてますよね。普通、あんな酷い言われようをしたら、根に持つ、とまではいかない間でもしばらくは引きずりますよ。でも、この娘の場合は一回泣いたらそこでキッチリと気持ちを切り替えられるんですよね。絶対城先輩があれだけ素直に謝れるのも、礼音の方にそれを引っ張りだす下地があるからなのかもしれません。性格的にも相性ピッタリなのよねえ。今となっては、何やら普通に絶対城先輩が礼音の部屋までご飯作りに言ったりする機会もあるみたいだし、場合によっては泊まってくケースも無きにしもあらずみたいだし。それで全く色っぽい話がないというのも、いい歳した男女でありながら変な話なんですが。ってか、礼音に危機感とか警戒心が全くないもんなあ。こいつ、本当に女か?
今回なんて、弱っていたとはいえ逃げ出した大型の野生動物を素手で押さえこんで捕獲してたりしましたし。あの、それってもう女性には無理というレベルじゃなくて、人類には不可能なレベルの所業にみえるんですけどw
合気道って確か人間相手の武術だったと思うんですけれど。

さて、今回も一連の展開は最初は勘違いが原因の妖怪話から、本物の怪異が相手となる真怪を巡る話となっていくのですが、一連の様々なエピソードがどんどん繋がっていって、本筋に束ねられていくミステリー小説みたいな展開はやっぱり面白かったなあ。
ある意味、今回もオチは古代から生き残っていた巨大生物、という範囲内なんでしょうか。河童だもんねえ。
さて、主題となる妖怪は最初から比べると段々メジャーなものになってきているのですが、知名度が高く有名な妖怪の方が、実は踏み込めば踏み込むほど奈落のように深くて広い奥底が広がっているもののようで、どうやら物語の核心となる妖怪は、おそらく日本において最も有名なあの存在……これはワクワクしてきましたよ。
何だかんだと、絶対城先輩と礼音の関係も熟しだしたようで、突拍子もない娘ですけれど、礼音もちゃんと女の子し出してる気がします……気がします! もうちと女子力! 女子力あっぷ!!

シリーズ感想

異世界迷宮の最深部を目指そう 2   

異世界迷宮の最深部を目指そう 2 (オーバーラップ文庫)

【異世界迷宮の最深部を目指そう 2】 割内タリサ/鵜飼沙樹 オーバーラップ文庫

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戦いを終えたカナミは『十守護者(テンガーディアン)』のアルティと再会する。
彼女の「恋を成就させたい」という依頼を受けつつ、迷宮攻略を再開するカナミ。
カナミは新たな仲間として火炎魔法を操るマリアと、類いまれなる実力を持つラスティアラを加え、ついに前人未到の領域に辿り着く。
しかし、順調に迷宮探索を続けるカナミの前に、『天上の七騎士(セレスティアル・ナイツ)』が立ちはだかる。
逃亡してきたラスティアラを取り返さんとする彼らに、カナミは決闘を申し込まれてしまうのだった。
「――お嬢様を、返してもらう」
運命の車輪はここから加速する――異世界迷宮ファンタジー、第二弾!

余裕が生まれると言うことは、必死に切羽詰まってがむしゃらにやってきた分、これまでは顧みる事の出来なかった部分にまで眼が、意識が行き届いてしまうという事でもあります。
生き残るために、元の世界に戻るために、迷宮の最深部に潜る為に、打算的に冷徹に他人を信用も信頼もせず、自分以外の存在はすべて利用するつもりで立ちまわってきたカナミですが、ディアと出会い、また自分の能力を研鑽して、この異世界で当面生きていく余裕、迷宮に潜る上での展望が開けたことで、なりふり構わずという必死さにしがみつくだけの余裕の無さも、当面解消されていったわけです。
そうなると、本来の彼の善良さ、または小市民性というものが頭をもたげてくる。本来の彼は、決して打算的でもないし、臆病で警戒心が強くても優しいたぐいの人間なのです。そういう人間が、意識的に利己的に、打算的に、他人を信用しようせず必要あらば切り捨てる事も厭わないような考え方をし続ける事は、自分自身に無理を強いるという事でもある。冷酷であろうとすることは、彼にとっては精神をすり減らすやりようなのだ。
もし、この異世界で出会った人間の大半が、悪意を以って彼に迫ってくるような人間ばかりならば、カナミも己を守る殻として針を生やしつづけたかもしれないけれど、幸か不幸か彼が巡りあった人たちは決して心根の腐った人ばかりではなく、むしろ善良と言っていい人たちの方が多かったであろう。そんな人たちに対して冷徹に常に利用するつもりで接し続けるというのは、小市民にとって心が疲弊してしまうものなのだ。
そのせいだろうか。この巻におけるカナミは、迷宮最深部に潜るためにすべてを利用するのだという冷徹さを維持できない。他者に対して情が湧き、情によって縛られ、しかしそんな自身に密かに安らぎを覚えてしまっている。他者を身内として自身の中に抱え込む事に、満たされたものを感じ始めている。
そんなカナミの姿は、自分の本来の姿とそぐわない在りように無理を重ねて痛々しさすら感じ、危うさを垣間見せていた以前からすると、むしろ安堵を伴う変化とも言えるのだけれど……。
残念ながら、恋を探求し続けるアルティも、奴隷であったマリアも、押しかけパーティーのラスティアラも、セラピー効果のある置物でも、心を慰めてくれる従順なペットでもないのである。他者を身内として抱え込むということは、決して甘い話ではない。彼女たちには各々に事情があり、思惑があり、理念がある。それは常にカナミの行く先と重なるわけではない。もっとも、それは人間関係における常道というものだから、難しく考えるものではないのかもしれない。でも、彼女たちが抱え込む情念はともすれば彼女たち自身ですらコントロール出来ない「火」を灯し続けている。それは、いつしか手の付けられない炎となって燃え上がる可能性を秘めた熾火であるのだ。
ディアが熟成しつつある妄執も、マリアの内に秘めた焦燥も、ラスティアラの自身も知らない人造の運命も、すべてが導火線に火のついた爆弾だ。知らず、カナミは火薬庫の中で松明を掲げ持つ少女たちとダンスを踊っている。
何もかもがわけもわからないまま、タイムリミットだけが提示された。残るは2日。聖誕祭、それこそがすべての始まりとなるのか、終わりそのものとなるのか。
カナミの中途半端な生き様への、決断が問われる。それでもなお、すべてを投げ打って守るのか……それとも、自身を壊しても切り捨てるのか。善意が、優しさが、好意が、むしろ針となって突き刺さり追い立ててくる。実に、心地良いダークファンタジーである。

1巻感想
 

7月8日

南野 海風
(カドカワBOOKS)
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神無月 紅
(カドカワBOOKS)
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千月さかき
(カドカワBOOKS)
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アルト
(カドカワBOOKS)
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神山 りお
(カドカワBOOKS)
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港瀬 つかさ
(カドカワBOOKS)
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7月7日

ゆずチリ
(KCデラックス)
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桑原太矩
(アフタヌーンKC)
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光城ノマメ/しまな央
(アフタヌーンKC)
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SNK/あずま京太郎
(シリウスKC)
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福田直叶/むらさきゆきや
(シリウスKC)
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やつき/澄守彩
(シリウスKC)
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内々けやき/あし
(シリウスKC)
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石口十
(シリウスKC)
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田口ホシノ
(シリウスKC)
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川上泰樹/伏瀬
(シリウスKC)
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伏瀬/柴
(シリウスKC)
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園原アオ/割田コマ
(シリウスKC)
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錬金王/五色安未
(シリウスKC)
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鳥羽徹/えむだ
(ガンガンコミックスUP!)
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瘤久保慎司/夏星創
(ガンガンコミックスUP!)
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古森きり/水口十
(ガンガンコミックスUP!)
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三河ごーすと/平岡平
(ガンガンコミックスUP!)
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えぞぎんぎつね/阿倍野ちゃこ
(ガンガンコミックスUP!)
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斧名田マニマニ/唯浦史
(ガンガンコミックスUP!)
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蒼乃暁/BARZ
(ガンガンコミックスUP!)
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佐伯さん/はねこと
(ガンガンコミックスUP!)
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西山暁之亮/縞
(ガンガンコミックスUP!)
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FUNA
(SQEXノベル)
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佐賀崎しげる
(SQEXノベル)
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葉月秋水
(SQEXノベル)
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ももよ万葉
(SQEXノベル)
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7月6日

四葉夕卜/小川亮
(ヤンマガKCスペシャル)
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朝賀庵
(ヤンマガKCスペシャル)
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岡本倫
(ヤンマガKCスペシャル)
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細川忠孝/山村竜也
(ヤンマガKCスペシャル)
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硯昨真
(宝島社文庫)
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7月5日

Kindle B☆W DMM


にゃんたろう
(ドラゴンノベルス)
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八華
(ドラゴンノベルス)
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二八乃端月
(ドラゴンノベルス)
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7月4日

レオナールD
(一迅社ノベルス)
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松本直也
(ジャンプコミックス)
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稲垣理一郎/Boichi
(ジャンプコミックス)
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藤本タツキ
(ジャンプコミックス)
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阿賀沢紅茶
(ジャンプコミックス)
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マポロ3号
(ジャンプコミックス)
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yatoyato
(ジャンプコミックス)
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土田健太
(ジャンプコミックス)
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橋本悠
(ジャンプコミックス)
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辺天使/津田穂波
(ジャンプコミックス)
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伊藤砂務
(ジャンプコミックス)
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三条陸/芝田優作
(ジャンプコミックス)
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稲岡和佐
(ジャンプコミックス)
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有馬あるま/フカヤマますく
(ジャンプコミックス)
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田中靖規
(ジャンプコミックス)
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岩田雪花/青木裕
(ジャンプコミックス)
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堀越耕平
(ジャンプコミックス)
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古橋秀之/別天荒人
(ジャンプコミックス)
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神江ちず
(角川コミックス・エース)
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路生よる/藤堂流風
(角川コミックス・エース)
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蝉川夏哉/ヴァージニア二等兵
(角川コミックス・エース)
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三上康明/田中インサイダー
(角川コミックス・エース)
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7月1日

紙城 境介
(角川スニーカー文庫)
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メソポ・たみあ
(角川スニーカー文庫)
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ナナシまる
(角川スニーカー文庫)
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shiryu
(角川スニーカー文庫)
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あまさきみりと
(角川スニーカー文庫)
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ミヤ
(角川スニーカー文庫)
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榊一郎
(HJ文庫)
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たすろう
(HJ文庫)
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シクラメン
(HJ文庫)
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かみや
(HJ文庫)
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ぎんもく
(FUZコミックス)
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晩野
(FUZコミックス)
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明地雫/霜月緋色
(HJコミックス)
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森山ゆっこ/はむばね
(HJコミックス)
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黒野ユウ/遠野九重
(B’s-LOG COMICS)
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大和田秀樹
(近代麻雀コミックス)
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6月30日

之 貫紀
(エンターブレイン)
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kawa.kei
(エンターブレイン)
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槻影
(エンターブレイン)
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白水 廉
(エンターブレイン)
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丸山 くがね
(エンターブレイン)
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鹿角フェフ
(GCノベルズ)
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力水
(モンスター文庫)
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蒼井美紗
(Mノベルス)
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よねちょ
(Mノベルス)
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あきさけ
(Mノベルス)
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唐澤 和希
(ヒーロー文庫)
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中野 在太
(ヒーロー文庫)
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新城一/海月崎まつり
(KCx)
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キダニエル/四葉夕卜
(KCx)
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6月29日

榊 一郎
(講談社ラノベ文庫)
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弥生 志郎
(講談社ラノベ文庫)
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雨宮 和希
(講談社ラノベ文庫)
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虎走 かける
(講談社ラノベ文庫)
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謙虚なサークル
(講談社ラノベ文庫)
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深山 鈴
(Kラノベブックス)
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右薙 光介
(Kラノベブックス)
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火事屋/蛙田アメコ
(ライドコミックス)
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真鍋譲治/すかいふぁーむ
(ライドコミックス)
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伊吹 亜門
(星海社FICTIONS)
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柴田 勝家
(星海社FICTIONS)
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6月28日

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6月27日

浦上ユウ
(電撃コミックスNEXT)
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猫夜叉/亀小屋サト
(電撃コミックスNEXT)
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たくま朋正/伊藤暖彦
(電撃コミックスNEXT)
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綾村切人/ナフセ
(電撃コミックスNEXT)
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結城鹿介/髭乃慎士
(電撃コミックスNEXT)
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幌田
(まんがタイムKRコミックス)
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6月25日

十文字青
(オーバーラップ文庫)
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鬼影スパナ
(オーバーラップ文庫)
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迷井豆腐
(オーバーラップ文庫)
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篠崎 芳
(オーバーラップ文庫)
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寺王
(オーバーラップ文庫)
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御鷹穂積
(オーバーラップ文庫)
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メグリくくる
(オーバーラップ文庫)
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雨川水海
(オーバーラップノベルス)
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江口 連
(オーバーラップノベルス)
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和島 逆
(オーバーラップノベルスf)
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KK
(オーバーラップノベルスf)
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雨川透子
(オーバーラップノベルスf)
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6月24日

芝村 裕吏
(MF文庫J)
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志瑞祐
(MF文庫J)
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長月 達平
(MF文庫J)
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長月 達平
(MF文庫J)
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月見 秋水
(MF文庫J)
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三月みどり
(MF文庫J)
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花間燈
(MF文庫J)
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衣笠彰梧
(MF文庫J)
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常世田健人
(ダッシュエックス文庫)
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ジルコ
(ダッシュエックス文庫)
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疎陀陽
(ダッシュエックス文庫)
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九十九弐式/すかいふぁーむ
(ダッシュエックス文庫)
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甘岸久弥
(MFブックス)
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yokuu
(MFブックス)
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天ノ瀬
(MFブックス)
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ラチム
(MFブックス)
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櫻井 みこと
(MFブックス)
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御手々 ぽんた
(MFブックス)
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支援BIS
(KADOKAWA)
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藤也卓巳
(あすかコミックスDX)
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ひろやまひろし
(角川コミックス・エース)
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ひろやまひろし
(角川コミックス・エース)
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横田卓馬/伊瀬勝良
(角川コミックス・エース)
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ぶんころり/プレジ和尚
(角川コミックス・エース)
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蛍幻飛鳥/志瑞祐
(角川コミックス・エース)
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水無月すう
(角川コミックス・エース)
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鈴見敦/八又ナガト
(角川コミックス・エース)
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御宮ゆう/香澤陽平
(角川コミックス・エース)
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人生負組
(角川コミックス・エース)
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ZUN/水炊き
(角川単行本コミックス)
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神地あたる/白米良
(ガルドコミックス)
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黒杞よるの/雨川水海
(ガルドコミックス)
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村光/ベニガシラ
(ガルドコミックス)
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七六/鬼影スパナ
(ガルドコミックス)
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天羽銀/迷井豆腐
(ガルドコミックス)
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白砂/麻希くるみ
(ガルドコミックス)
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木乃ひのき/雨川透子
(ガルドコミックス)
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6月23日

日向夏/ねこクラゲ
(ビッグガンガンコミックス)
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押切蓮介
(ビッグガンガンコミックス)
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小林湖底/りいちゅ
(ビッグガンガンコミックス)
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深見真/真じろう
(ビッグガンガンコミックス)
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金田一蓮十郎
(ヤングガンガンコミックス)
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佐藤真登/三ツ谷亮
(ヤングガンガンコミックス)
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萱島雄太
(ヤングガンガンコミックス)
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優風
(ヤングガンガンコミックス)
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栗井茶
(ヤングガンガンコミックス)
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栗井茶
(ヤングガンガンコミックス)
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6月22日

浅草九十九/和ヶ原聡司
(MFコミックス アライブシリーズ) Amazon Kindle B☆W DMM


安里アサト/シンジョウタクヤ
(MFコミックス アライブシリーズ)
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中山幸
(MFコミックス アライブシリーズ)
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三ツ矢だいふく
(MFコミックス アライブシリーズ)
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内藤隆/榎宮祐
(MFコミックス アライブシリーズ)
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花鶏ハルノ/相川有
(MFコミックス アライブシリーズ)
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久真やすひさ
(MFコミックス アライブシリーズ)
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衣笠彰/紗々音シア
(MFコミックス アライブシリーズ)
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フジカワユカ/理不尽な孫の手
(MFコミックス フラッパーシリーズ)
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藍屋球/アネコユサギ
(MFコミックス フラッパーシリーズ)
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クマガエ/宮澤ひしを
(イブニングKC)
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カルロ・ゼン/石田点
(モーニングKC)
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泰三子
(モーニングKC)
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ハナツカシオリ
(モーニングKC)
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瀬下猛
(モーニングKC)
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NICOMICHIHIRO
(モーニングKC)
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鍵空とみやき
(ガンガンコミックスJOKER)
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鍵空とみやき
(ガンガンコミックスJOKER)
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藤近小梅
(ガンガンコミックスJOKER)
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田代哲也
(ガンガンコミックスJOKER)
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柊裕一
(ガンガンコミックスJOKER)
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村田真哉/速水時貞
(ガンガンコミックスJOKER)
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都月景/いふじシンセン
(ガンガンコミックスJOKER)
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殿ヶ谷美由記
(ガンガンコミックスpixiv)
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6月20日

風間レイ
(TOブックス)
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ほのぼのる500
(TOブックス)
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楢山幕府
(TOブックス)
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リッキー
(TOブックス)
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こりんさん
(GCN文庫)
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武田すん
(ヤンマガKCスペシャル)
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ペトス/橋本カヱ
(ヤンマガKCスペシャル)
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千田大輔
(ヤンマガKCスペシャル)
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Cuvie
(チャンピオンREDコミックス)
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小坂泰之
(ヤングチャンピオン烈コミックス)
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6月19日

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6月17日

上遠野浩平/カラスマタスク
(ジャンプコミックス)
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野田サトル
(ヤングジャンプコミックス)
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二宮裕次
(ヤングジャンプコミックス)
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原泰久
(ヤングジャンプコミックス)
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双龍
(ヤングジャンプコミックス)
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深川可純/広報広聴課ゾンビ係
(ヤングジャンプコミックス)
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赤坂アカ/横槍メンゴ
(ヤングジャンプコミックス)
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赤坂アカ
(ヤングジャンプコミックス)
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中山敦支
(ヤングジャンプコミックス)
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光永康則/入鹿良光
(ヤングジャンプコミックス)
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ソウマトウ
(ヤングジャンプコミックス)
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中村力斗/野澤ゆき子
(ヤングジャンプコミックス)
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峰浪りょう
(ヤングジャンプコミックス)
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畑健二郎
(少年サンデーコミックス)
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山田鐘人/アベツカサ
(少年サンデーコミックス)
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コトヤマ
(少年サンデーコミックス)
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松江名俊
(少年サンデーコミックス)
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熊之股鍵次
(少年サンデーコミックス)
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栗山ミヅキ
(少年サンデーコミックス)
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高橋留美子
(少年サンデーコミックス)
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草場道輝/高谷智裕
(少年サンデーコミックス)
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福井セイ
(少年サンデーコミックス)
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安西信行
(少年サンデーコミックス)
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新井隆広/青山剛昌
(少年サンデーコミックススペシャル)
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日向夏/倉田三ノ路
(サンデーGXコミックス)
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麻生羽呂/高田康太郎
(サンデーGXコミックス)
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池澤真/津留崎優
(裏少年サンデーコミックス)
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山田 リツ
(裏少年サンデーコミックス)
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寺嶋裕二
(講談社コミックス)
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三宮宏太/西田征史
(講談社コミックス)
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ヒロユキ
(講談社コミックス)
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福留しゅん/天城望
(フロースコミック)
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伊吹有/葉山湊月
(フロースコミック)
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羊太郎
(富士見ファンタジア文庫)
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三河 ごーすと
(富士見ファンタジア文庫)
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桜生 懐
(富士見ファンタジア文庫)
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陸奥 こはる
(富士見ファンタジア文庫)
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高橋 びすい
(富士見ファンタジア文庫)
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恵比須 清司
(富士見ファンタジア文庫)
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三原 みつき
(富士見ファンタジア文庫)
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あボーン
(富士見ファンタジア文庫)
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白井 ムク
(富士見ファンタジア文庫)
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綾里けいし
(ガガガ文庫)
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カミツキレイニー
(ガガガ文庫)
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伊崎喬助
(ガガガ文庫)
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平坂 読
(ガガガ文庫)
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猿渡かざみ
(ガガガ文庫)
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猿渡かざみ
(ガガガ文庫)
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緒二葉
(ガガガ文庫)
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川上 稔
(電撃の新文芸)
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美浜ヨシヒコ
(電撃の新文芸)
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草薙 刃
(電撃の新文芸)
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時田 唯
(電撃の新文芸)
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6月16日

樋口彰彦
(マガジンエッジKC)
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松岡健太
(マガジンエッジKC)
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さとうふみや/天樹征丸
(講談社コミックス)
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あだちとか
(講談社コミックス)
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和武はざの
(講談社コミックス月刊マガジン)
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6月15日

石田リンネ(富士見L文庫)
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猫田パナ(富士見L文庫)
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佐々木禎子(富士見L文庫)
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仲町鹿乃子(富士見L文庫)
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竹岡葉月(富士見L文庫)
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竹岡葉月(富士見L文庫)
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鍋敷(アース・スターノベル)
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LA軍(アース・スターノベル)
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天然水珈琲
(アース・スターノベル)
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西尾維新(講談社文庫)
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葛城阿高(ビーズログ文庫)
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ぷにちゃん(ビーズログ文庫)
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小田ヒロ(ビーズログ文庫)
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綾河ららら
(サーガフォレスト)
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バッド(サーガフォレスト)
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真安一(サーガフォレスト)
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カヤ(サーガフォレスト)
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コイシ/緑黄色野菜
(コロナ・コミックス)
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よこわけ/やしろ
(コロナ・コミックス)
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わかば/白露雪音
(コロナ・コミックス)
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小田山るすけ/たつきめいこ
(コロナ・コミックス)
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6月14日
ふか田さめたろう
(GA文庫)
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星奏なつめ(GA文庫)
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冬坂右折(GA文庫)
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白石定規(GAノベル)
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星崎崑(GAノベル)
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えぞぎんぎつね
(GAノベル)
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三木なずな
(GAノベル)
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カイシャイン36
(GAノベル)
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よっしゃあっ!
(GAノベル)
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6月13日


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6月12日

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6月10日

荒川弘
(ガンガンコミックス)
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天那光汰/梅津葉子
(ガンガンコミックス)
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おーしおゆたか
(角川コミックス・エース)
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猫田ゆかり
(角川コミックス・エース)
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リムコロ
(角川コミックス・エース)
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冥茶/萩鵜アキ
(角川コミックス・エース)
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浅野りん/ヤングエース編集部
(角川コミックス・エース)
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春花あや
(角川コミックス・エース)
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経験値/TYPE−MOON
(単行本コミックス)
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佐島勤/おだまさる
(電撃コミックスNEXT)
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古宮九時/越水ナオキ
(電撃コミックスNEXT)
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ベキオ/ていか小鳩
(ガンガンコミックスONLINE)
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森田季節/シバユウスケ
(ガンガンコミックスONLINE)
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顎木あくみ/みまわがお
(ガンガンコミックスONLINE)
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加藤衣緒
(ガンガンコミックスONLINE)
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竜騎士07/夏海ケイ
(ガンガンコミックスONLINE)
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竜騎士07/刻夜セイゴ
(ビッグガンガンコミックス)
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飯島浩介/汐里
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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イノウエ
(サンデーうぇぶりSSC)
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こじまたけし
(サンデーうぇぶりSSC)
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白井もも吉
(サンデーうぇぶりSSC)
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オジロマコト
(ビッグ コミックス)
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サンドロビッチ・ヤバ子/だろめおん
(裏少年サンデーコミックス)
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田村由美
(フラワーCアルファ)
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もこやま仁
(裏少年サンデーコミックス)
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影崎由那/川獺右端
(アース・スターコミックス)
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相模映/吉田杏
(アース・スターコミックス)
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となりける/shiryu
(アース・スターコミックス)
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ユンボ/風楼
(アース・スターコミックス)
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秋乃かかし/裂田
(アース・スターコミックス)
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東崎惟子(電撃文庫)
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三雲岳斗(電撃文庫)
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三雲岳斗(電撃文庫)
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和ヶ原聡司(電撃文庫)
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白金透(電撃文庫)
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鎌池和馬/冬川基
(電撃文庫)
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佐島勤(電撃文庫)
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二月公(電撃文庫)
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鏡遊(電撃文庫)
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真代屋秀晃(電撃文庫)
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周藤蓮(電撃文庫)
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瀧岡 くるじ
(カドカワBOOKS)
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小田 ヒロ
(カドカワBOOKS)
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壁首領大公
(カドカワBOOKS)
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七夕 さとり
(カドカワBOOKS)
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KK(カドカワBOOKS)
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うみ(カドカワBOOKS)
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ふか田 さめたろう
(宝島社)
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魔石の硬さ
(TOブックス)
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ニシキギ・カエデ
(TOブックス)
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地雷酒(TOブックス)
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サンボン
(TOブックス)
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蒼月海里(角川文庫)
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椹野道流(角川文庫)
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森見登美彦/原案:上田誠
(角川文庫)
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桑原水菜(角川文庫)
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仁木英之(角川文庫)
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6月9日

石塚千尋
(講談社コミックス)
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荒川弘/田中芳樹
(講談社コミックス)
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奈良一平
(講談社コミックス)
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小玉有起
(KCデラックス)
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横田卓馬
(シリウスKC)
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高田裕三
(シリウスKC)
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長谷川三時/七烏未奏
(シリウスKC)
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ヤスダスズヒト
(シリウスKC)
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村上よしゆき/茨木野
(シリウスKC)
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K9/小林裕和/支援BIS
(シリウスKC)
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冬葉つがる
(シリウスKC)
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樋野友行/瀬戸メグル
(シリウスKC)
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刀坂アキラ/加茂セイ
(シリウスKC)
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光永康則
(シリウスKC)
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西田拓矢/海空りく
(シリウスKC)
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松琴エア/はにゅう
(シリウスKC)
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原口鳳汰/カラユミ
(KCデラックス)
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山本やみー/門馬司
(KCデラックス)
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一二三
(KCデラックス)
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がしたに/MITA
(KCデラックス)
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うかみ
(KCデラックス)
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エターナル14歳/御子柴奈々
(KCデラックス)
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桜野みねね
(BLADEコミックス)
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森野きこり
(BLADEコミックス)
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6月8日

かみはら(早川書房)
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西尾維新(講談社)
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ちんねん/能一ニェ
(BRIDGE COMICS)
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佐藤二葉
(星海社COMICS)
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