徒然雑記

終日のたりのたりかな  
  オロチのまどろむ庭TOP  読書メーター  月刊書籍発売カレンダー  書籍感想・殿堂作品
  書籍感想・著者索引(表紙絵附) 書籍感想・著者索引(シンプル版)  書籍感想・作品タイトル索引(シンプル版)
  11月の漫画新刊カレンダー  11月のライトノベル新刊カレンダー
  12月の漫画新刊カレンダー  12月のライトノベル新刊カレンダー
 

★★★★

放課後は、異世界喫茶でコーヒーを 5 ★★★★   



【放課後は、異世界喫茶でコーヒーを 5】 風見鶏/u介 富士見ファンタジア文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

「小市民さん、そのナイトを誰にも渡さないでいただけませんか」

冬がすぐそこまで迫る頃。昼間営業に戻ったユウの店は実に穏やかだった。気がかりなのは、治療魔術師になるための勉強で忙しいリナリアとの空いた距離。そんな折、次々とユウにチェスの勝負をしかけてくる輩が現れ?

暖炉に火が灯る。
しんと痺れるような冷気を、炎の揺らめきがじんわりと温めていく。
冬の到来を感じさせると同時に、ドアをくぐればぬくもりと静けさとコーヒーの香りが迎えてくれる、そんなユウの喫茶店の雰囲気を味わい深く伝えてくれる、そんな冒頭の情景描写でありました。
前巻から長らく積んでしまって間が空いたのですが、一気に雰囲気に持っていかれた、そんな感じです。そういえば、前巻は歌姫の到来もあって随分とにぎやかなことになっていましたが、そんなお祭り騒ぎから一区切りついて、落ち着きが戻った静かな空気感を印象づける意味もあったのでしょう。
季節がかわり、冬が来て、どこかより人恋しさを感じさせる空気の冷たさが、感傷を強めていく。

リナリアが街を出る。

夢を追うために、治療魔術師になるために、受験の準備に忙しいリナリアはもう滅多に店に顔を出すことはない。それが、ユウの感傷を強めたことは否めないだろう。
突然異世界に放り出され、元の世界を恋しく思いながら故郷にしがみつくように「喫茶店」という形で拠り所を求めたユウ。やがてその店は、様々な客たちの居場所になりユウはマスターとしてそんな訪れる客たちの人生に触れていく。
時に客と店主の領分を越えて踏み込み、彼らの人生に関わっていく。そうして、ユウはこの世界、そして人との繋がりを深めていった。その一つ一つの出会いやエピソードは元の世界に未練を持ち、頑なにこの世界と深く関わることを拒絶して店に籠もっていたユウの心を解きほぐしていく。
いつしか、店の外に出て街を見渡すことが増え、覚えようとしなかったこの世界の文字についても、歌姫から送られてきた手紙の返事を書くために、ついに常連客のアイナに家庭教師を頼んで覚えていくことを決断する。それが、元の世界への未練に区切りをつけ、この世界に自分を刻みつける一因になるとわかっていても。
この世界に馴染んでいく。この世界の人々に愛着と親愛を抱いていく。そんな実感はユウの心に暖かな火を灯す。さながら、冬の暖炉のぬくもりのように。
でも、寂しさは不思議と募って消えることはない。この世界に馴染めば馴染むほど、元の世界との繋がりが断たれていくような感覚を得て。望郷の念は消えない。
チェス、という元の世界でもよく遊び、祖父に学び、結構本格的に研鑽を積んだ趣味。今回の話では、とある名職人の作による駒にまつわるチェス勝負に巻き込まれるユウだが、そこで拠り所になったのは元の世界での研鑽だった。彼の強さの担保は、元の世界での積み重ねだ。
しかし、その経験がチェス勝負の重要な武器となり、ひいてはアイナの結婚話に深く足を踏み入れることになる。或いは、アイナが目指す夢にまつわる話、というべきか。
無理やり意図せずこの世界に送り込まれたユウ。強制された未来、という意味ではアイナの望まぬ結婚話というのは、ユウにとっても見過ごせないものだっただろう。かと言って、客と店主の関係でそこまで無造作に踏み込むことはできない。それでも客としてではなく友人として、チェス勝負はまさにできる範囲のことだった。
そうして、ユウはこの世界に出来た友人の人生に、将来に、自ら進む道に手を貸すことが出来た。
彼の喫茶店は、そしてそこでカップを磨きながら客たちを迎えるマスターの存在は、幾多の人々の居場所となっている。翼を休める止り木として、掛け替えのない場所になっている。彼に背中を押され、自分の人生を選んで歩いていく人たちがいる。
そうやって、客たちの休める場所を提供し、彼らを送り出し、そうしてユウはふと寂寥に襲われるのだ。それは1人で故郷を恋しがりながら閉じ籠もっていた頃とはまた違う、親しく思う人たちが多く出来たからこその、世界と繋がったからこその、孤独。
誰かの居場所になれた自分を顧みて、しかし自分自身の帰る場所はここにあるのだろうか、という疑問。自分の人生を見つけて、旅立っていく親しくなった人たち。いっときここに留まったとしても、いずれ離れていく人たち。送り出す立場が、より彼の孤独感を深めていく。
リナリアの旅立ちが近づいているのも、ユウの心に大きな空隙をうみはじめているのでしょう。彼女の未来を応援しながら、しかし彼女の追いかける世界はこの店に居続けるユウにははるか遠いものである。日々がすぎるごとに、彼女は自分から離れる準備を進めていく。
コルレオーネ氏の、過去にまつわるお話が挟まれたのも、大いに意味のある構成なのでしょう。あれもまた、離れがたく思いながら人生を別かたれた物語だ。
彼女が街から居なくなる日が近づいている。別れは近い。

暖炉の前で丸くなってるノルトリが、完全に猫で癒やされました。てかこの娘、客じゃなくてもうただの飼い猫だろう、これ。


魔弾の王と凍漣の雪姫(ミーチェリア) 6 ★★★★   



【魔弾の王と凍漣の雪姫(ミーチェリア) 6】 川口 士/美弥月 いつか ダッシュエックス文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER
ブリューヌ王国に激震が走った。自らを王の落胤であると名のる青年が現れたのだ。彼の名はバシュラル。厳重な調査の末にバシュラルは認められ、正式に王子となった。
そして、大貴族であるガヌロン公爵が彼の後見役となった。
ガヌロンの支援を得たバシュラルは各地を転戦して武勲を重ね、諸侯の支持を得ていく。ごくわずかな期間で、彼は次代のブリューヌ王となるレグナス王子に対抗しうる存在となった。
冬の終わりのある日、バシュラルはついにある行動を起こす。だが、そこに計算外の要素が現れた。
黒騎士ロランの守るナヴァール城砦から火の手があがったという知らせを聞いて急ぎ駆けつけたティグルとミラたち、そしてレグナス王子の腹心のひとりリュディエーヌである。
リュディエーヌと出会ったティグルは、ブリューヌの歴史を大きく変えるであろう出来事に自ら関わっていく。
人気シリーズ、急展開の第6弾。

セカンド幼馴染きたーー! あ、いや、ファースト幼馴染はティッタだから、サード幼馴染になるのか。
というわけで、サイドテールが眩しい公爵令嬢騎士リュディエーヌ・ベルジュラックの参戦である。前シリーズでは登場しなかった完全新キャラ。サイドテールと書いたけれど、これ結構複雑な結い方した髪型だぞ?
なんか既視感あるなー、と思いながら見ていたキャラデザインなのだけれど、そうか、リリカルなのはのヴィヴィオに似てるのか。スッキリした。
いやこの期に及んで新キャラ、しかも幼馴染って、と思ったけれどこれが遅れてきた最終兵器の様相を呈する強キャラでした。幼馴染と言っても、ずっと一緒に居たタイプじゃなくて毎年ある季節に遊びに来ていた来訪型なんですが、ティグルと一緒に山の中を駆け回っていたという意味ではミラと負けず劣らずで、色んな意味でミラの最大のライバル出現、なんですよね。
何よりキャラクターがいい。性格は明るく活発で前向き。ちょっとドジっ子な所もあるのは愛嬌で、
気性は素直で女の粘っこい所が全然ないんですよね。同性相手にも嫌味がなくて、ミラに対しても無邪気なくらい当たりが良くて、裏表がないものだから、ティグルに幼馴染全開で身近に親しく接するリュディにミラもモヤモヤするものの、どうしても敵意や対抗心を持てないという感じになってしまってるんですね。
戦士としての技量も相当のもので、竜具やそれに匹敵する伝説の武器こそ持たないものの技量に関してはミラも自分と同等以上、エレンと比べても引けは取らないのでは、と評価する強者で、女性キャラとしては最強格なんですよね。だから、ミラも同じ女性の身の上で自身を鍛え上げたリュディを騎士としてこの上なく認めている。おまけに自分の紅茶の趣味でも結構話が合って話題も尽きないし、ティグルとの距離感の近さもミラに見せつけようとするものではなくて、二人の世界を作らず自然にミラの方へも距離感詰めてきて気の置けない様子で接してくるのである。それも気を遣ってとか気を回してみたいな意識的なものではないんですよね。
ミラって、オルガにも入れ込んでたようにこういう純真で直向きで悪意とかまったくないタイプって弱いですよね。ミラ自身面倒見が良いタイプというのもあるんだろうけど。
リュディの方はこうしてみると、人間関係引っ掻き回しているようで、ミラがあれだけティグルと眼の前でイチャつかれているにも関わらず絆されてしまっているように、これ誰とでも仲良くなれるっぽいタイプなんですよね。グイグイと懐に飛び込んで、自分とだけじゃなくて周り同士を繋いでしまうような。何気にハーレムなんかだとヒロインたちのまとめ役みたいになりそうなポディションだぞ。
この物語においても、リュディってこうしてみるとティグルとあらゆる意味で相性ピッタリなんですよね。山に放つと帰ってこないティグルと一緒に山野を駆け回れる活動派だし、お姉さん風吹かせつつドジっ子要素でティグルも目を離せずにいてしまうタイプでお互い変に気を使わずそのままで過ごせる距離感ですし、同じブリューヌ国民であり、公爵令嬢として嫁にすればティグルの国内での躍進に寄与する立ち位置ですし。彼女の実家であるベルジュラック家というのはちょっと特殊な立ち位置の公爵家で、血を取り込むことに積極的であまり身分差とかはこだわらない所らしいんで、ヴォルン伯家でも結婚相手としては何の問題もないようなんですよね。
他国の貴人として、ティグルとは身分差だけではなく国の違いというものが大きく横たわっているミラとは、ハードルが全然違ってくるんだな、これが。ティグルが国を捨てずにブリューヌの貴族として生きていくなら、リュディエーヌこそが最上のパートナー足り得るわけで。
ミラとしては、リュディエーヌの登場はかなりショックなことだったんですね。
今回のブリューヌの内乱で自分がブリューヌの人間であることを強く意識しだしたティグル。これまで他国をめぐり、そこで自分の国を立て直そうという人たちと一緒に戦ってきた事も大きいのでしょう。外国で過ごすことで、自分の出自や故国をより強く意識するようになるケースはよくあるようですが、ティグルも今改めて自分の国について自分がよく見ようとしてこなかった事に気づき、自分がアルサスという自分の故郷だけではなく、ブリューヌという国自体に帰属意識を持っていることを自覚しだしているのである。
ミラと結ばれるため、という最大目標の他に、この故国ブリューヌという国を自分の手で変えていく、という事をこの内乱とリュディエーヌの誘いをきっかけに考え始めるんですね。
それは、ミラにとってある種のパラダイムシフトでもあったわけだ。これまではティグルが自分を射止めるために、武功を上げて立場を獲得して自分のいる所まで駆け上がってくるのを、期待して手助けして待ちわびていたのだけれど、リュディエーヌは公爵令嬢というティグルよりも立場が上の人間であるのだけれど、待つのではなく彼の隣に自分が駆け寄ることに躊躇する事がないのを知って、自分が彼の隣に立とうと自分から動こうとした事がないこと。今回ティグルが他国との内通を疑われたように、自分と仲良くすることによってティグルが被るデメリットがあったように、リュディと違って自分が彼に与えてあげられるものが、どれほどあるのか、という疑念。
こういう形でミラがティグルと自分の将来について、不安と心もとなさを抱いたのは初めてだったんじゃないだろうか。それは、ティグルがいずれ自分に矢を届かせてくれるという信頼と期待と愛情とは関係ない、ミラが自分自身に抱いたティグルと結ばれるに足る資質と資格への疑念だったわけですから。
即座に解消、とまでは行かないもののミラの憂いを晴らしてみせるあたりが、さすがティグル、といった所なのですけれど、今回のことはミラにとってもティグルとの関係を進める上で意識を変えるものがあったんじゃないでしょうか。
ティグルは、ミラに一途なんですけどねえ。

さて、今回のブリューヌの内乱には新たに庶子として王族にたったバシュラル王子という新キャラの登場があったのですが、ガヌロンを後ろ盾に表舞台に立った、という時点でこいつ傀儡かそれとも魔物の擬態か? と一旦は疑ったのですけれど、どうやら純粋な人間であり本当に王子であり、ガヌロンとは利用し合う関係以上のものではなく、彼個人としてはガヌロンのヤバい部分には気づいていて、いずれ袂を分かつつもりはあるようなんですよね。
それ以上に、元傭兵であり彼個人がロラン級の戦士というのが何ともはや。いやいや、ロランと互角以上ってこの世界で実質最強格ってことじゃないですかー。ミラたち戦姫よりも確実に上、複数人掛かりでも勝てず、って魔物じゃない人間相手だと初めてなんじゃなかろうか。
おまけに、アスヴァールから流れてきたタラードが仕官していて、弓の腕ではティグルに匹敵する上に指揮官としても最上級のこの男がロラン級の戦士にして指揮官であるバシュラル王子と組んでいる、ってちょっとヤバくないですか?
実際、ティグルはミラとリュディエーヌと共に戦って、最初は何とか逃亡。諸侯や騎士団をリュディが糾合して軍勢として戦った次の戦いでは、敗走の憂き目にあったわけで。
ミラが自軍を率いていなかったのと、ティグルが一勢を率いるだけの権限を持てずに指揮権を持てなかった、という点が大きいにしても、完全にバシュラル・タラードのコンビに敗北を味わわされる結果に終わったんですよね。このバシュラルの強敵感よ。
これ、こっちも早くロランと合流してのロラン・ティグルの最強コンビを組まないと対抗出来ないぞ。
このバシュラルも、ガヌロンから与えられたという形とはいえ、オートクレールという伝説の武器を携えているわけで、また伝説の武器持ちの英雄が現れたということなんですよね。
各国それぞれにレジェンド級の武具を携えた英雄たちが降り立ち、割拠するというなんか群雄伝の様相を呈してきて、前シリーズよりも戦記寄りのダイナミックな展開になってきたなあ。

しかしロラン卿、今回だけで二度も「ロラン暁に死す!」になりそうな死亡フラグ全開の展開を切り抜けたんですよねえ。ほんと、ロラン卿しぶとい!

そして、ソフィーに拾われたエリザヴェータが、記憶喪失のお陰で外面を全部引っ剥がされて根っこの部分の正義感たっぷりの優しいイイ子な所が思いっきり曝け出されてしまい、おかげさまでソフィーが思いっきりリーザに情が移ってしまって肩入れしてしまうことに。
記憶ないとここまで人懐っこいのかリーザってば。まさかここで、ソフィーとリーザがここまで親密なコンビになってしまうとは。記憶の方は早晩戻りそうな気配があるのだけれど、その前にエレンとも会っておいてほしいなあ。エレンの反応が面白いことになりそう。或いは、エレンの方からリーザに気づくことも可能になりそうだし、今のリーザなら。


涼宮ハルヒの直観 ★★★★   



【涼宮ハルヒの直観】 谷川 流/いとう のいぢ 角川スニーカー文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

おかえり、ハルヒ! 超待望の最新刊、ここに登場!

初詣で市内の寺と神社を全制覇するだとか、ありもしない北高の七不思議だとか、涼宮ハルヒの突然の思いつきは2年に進級しても健在だが、日々麻の苗木を飛び越える忍者の如き成長を見せる俺がただ振り回されるばかりだと思うなよ。
だがそんな俺の小手先なぞまるでお構い無しに、鶴屋さんから突如謎のメールが送られてきた。
ハイソな世界の旅の思い出話から、俺たちは一体何を読み解けばいいんだ?
天下無双の大人気シリーズ第12巻!


2011年6月に出た【涼宮ハルヒの驚愕(後)】以来の新作となる【涼宮ハルヒの直観】。
挿絵のいとうのいぢさんの画集に掲載された特典小説に、今はなき小説雑誌ザ・スニーカーの特別復活号での掲載作品、そして書き下ろしとなる【鶴屋さんの挑戦】の三編からなる一冊である。
タイトルの「直観」ってあんまり見ない言葉だなあ、と調べてみたら「推理をせずに、論理に寄らず、パッと感覚的に本質を捉えること」みたいな事が書いてありました。
推理しないんだって。
ちなみに【鶴屋さんの挑戦】は鶴屋さんが送ってきた謎を、SOS団が顔を突き合わせて謎解きする話である。ハルヒもちゃんと推理に参加している。
さても、それでタイトルを涼宮ハルヒの推理などにせずに直観と敢えて対極に近い単語を配置したのはどういう意図なんだろう。
すべての謎が解き終わったあとにキョンと古泉くんが総括的に今回の一件を話している際に、またぞろハルヒの願望による世界の改変について言及されているのだが、そこで仮説としてハルヒの無意識が推理の答えを、物語の展開を直感的に変容させる可能性について語られている。
物語の内部の人間にも関わらず、だ。
ここが着地点なんですよね。
冒頭から古泉くんとミス研のTさんによるミステリー小説談義。その中で語られるミステリーという題材に向けたメタ的な取り組み方、後期クイーン問題とか読者への挑戦状とかですね。あれはミステリーという題材にどう取り組んでいくかの入門みたいなものであると同時に、直後に送られてきた鶴屋さんからの謎解きの取っ掛かりでもあり手がかりでもありヒントにもなっている。伏線と言ってもいいか。
それは直接的な謎を解くための手掛かりにもなっていると同時に、謎解き問題の内容だけではなくそれが鶴屋さんによってなぜSOS団に送られてきたのか、というもうひとつ大きな括りとなる部分をも示唆していた。お話の複層的な構造を事前に最初のミステリー談義の中で提示していた、とも言えるのか、これ。それにとどまらず、さらに大きな枠である「涼宮ハルヒ」という存在の特性、世界を改変する能力が今回の一件にどのような作用を起こしていたかの可能性についての言及という形で、さらにこの話の複層性を印象づけることになっている。
……でも、「読者への挑戦」はなかったんですよね。古泉が談義の中で触れていた「読者への挑戦」に関する話の引用からすると、「それ以前の解決が総て偽りである」という可能性の排除。つまり改変はなかったことを意味しているとも……いや、なんかわけわからんくなってきた。
ともあれ、今回の話はストレートに謎解きの過程と解答編を楽しむと同時に、謎解きを行うに至った背景をさらに踏み込んで解いていく話を堪能するのが一番わかりやすい所なんだろう。やたらと長い冒頭のミステリー談義については、あれ捉え方に寄って幾らでも多義的に見ることが出来るとも思うので、存分に穿ってあれこれと先の展開と照らし合わせつつ、当てはめたり関連付けたり意味を解釈したりしてみると面白いんでないだろうか。
論理的に整理して推理していくのもいいし、漠然と全体を捉えて直観的に感じてみるのもいい。ミルフィーユみたいに幾つもの層を重ねて出来ているような話ではあるけれど、まとめて一個の話として捉えるのもありなわけだ。食べてみればどちらも一口。
元々谷川流先生は【涼宮ハルヒ】シリーズじゃない方のもう一つのシリーズ【学校へ行こう】ではSFミステリーともいうべき作品を手掛けているので、こういう日常ミステリー系で攻めてこられても違和感を感じないどころか、むしろやりたい事詰め込んできたなあ、と感じた次第。と思ったらあとがきでもそう書いてあるしw
ちなみに、私の直観はエピソード2の温泉のシーンで登場人物については「あれ? この人じゃね?」と感じ取っていた。いや、エピ2の中の台詞とこの【鶴屋さんの挑戦】のキャラ配置から感じ取ったものだけに、小説というジャンルのメタ的に推理した、ということになるのだろうか。直観とは違うのだろうか。
わからん!
ともあれ、この幾つもの層を重ねたような話の構造は、感覚的にそそられるものがあってそういう方面的にも面白かったなあ。そういえば最近、がっつりとしたミステリーはあんまり読んでなかったなあ、と振り返ってみたり。【探偵くんと鋭い山田さん】くらいじゃなかろうか。あれも日常ミステリーだけど。

ほぼ十年以上ぶりとなる久々の涼宮ハルヒとしては、違和感なく読めたけれど、以前と変わりなくと言えるのかというと前の読感とかそこまではっきり覚えてないからなあ。
古泉くんが、結構感触違っていたかもしれない。この人、結構お喋りであるのだけれど、自分の感情や考えている事はその口で語るばかりで、外側からはあんまり伝わってこない印象だったんですよね。必要以上は前に出ず、黒子に徹して胡散臭い愛想笑いに終始している。その意味では、【七不思議オーバータイム】の彼なんかはイメージそのままの古泉くんでした。
でも、【鶴屋さんの挑戦】だとキョン視点ではあるんだけれど、口以上に表情や態度が雄弁に見えたんですよね。思ってることが意外と顔に出てたような、態度から透けてみえたような。ミステリー談義もあれ、わりと本気で語っていたように見えましたし。ほんとに好きだろう、ミステリー。
長門の方も今回はかなり反応が顕著で、能弁だったように思う。
それに、いつも強引にみんなを引っ張り回すハルヒだけれど、今回は鶴屋さんからの挑戦を受けて、みんなで考え考察する、という構図だったせいか、えらい受け身だったんですよね。そのせいか、ハルヒが引っ張る後をみんながその背を見ながらついていく、という形ではなく、みんなで卓を囲んで顔を突き合わせて、意見を交わし合いながら、というものだったせいか、なんかどっしり落ち着いていたなー、と。
これも、ある種の年輪というか、年季が入った、という類なんですかね。ハルヒが落ち着いた、ってわけじゃないのですけれど。話そのものが落ち着いた、というような。まあ、題材が題材だったというのもあるわけですから、何とも言えないのですが。
何気に、今後についてもキョンが色々と考えているようなので、一応シリーズ続きというか締め方は考えていて取り組む気はある、という事なのかしら。
……佐々木さん、全然まったくこれっぽっちも出てこなかったよぅ。
みくるちゃんは、何年経ってもみくるちゃんでした。揺るぎない癒やし系だなあ、この人わ。








世界一かわいい俺の幼馴染が、今日も可愛い ★★★★  



【世界一かわいい俺の幼馴染が、今日も可愛い】 青季 ふゆ/Aちき 富士見ファンタジア文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

してみますか? ハグでも。……幼馴染ですから。

ネットから小説家を目指す高校生・米倉透。優等生の浅倉凛に片想い中だが、幼馴染という距離感が邪魔して告白できずにいた。
ある日透は、小説を投稿した後SNSに思いを発信する。

『俺は幼馴染が超超超大好きなんだああああーー!!!!』

以来、クールな凛の態度が変わりはじめて……。
手料理を振る舞ってくれたり、映画デートに誘ってくれたり、「私とハグ…してみますか?」とのお誘いも!?
「勘違いしないでください。あくまでも、疲労回復のためです」
「……(その割には準備万端だな)」
あと一歩素直になれない幼馴染たちの純度100%青春ラブコメ!


幼馴染というだけで幸せなら、そこからもう一歩進んだ関係になったらもっと幸せになるんじゃない?
と、思って幼馴染から恋人にジョブチェンジしてみると、なんかぎくしゃくしてしまって、というパターンの話があったりするけれど、本作の透と凛の二人についてはそれは絶対ないんだろうな、という確信がある。
それだけ、彼らは幼馴染から恋人に至るまでの過程を丁寧に歩んでいったから。幼馴染の恋を、しっかりと育んでいたから。
幼馴染キャラとの関係の利点というのは幾つもあると思うのだけれど、そのうちの一つが「理解」だ。ときに、幼馴染は家族を越えた理解者だったりする。熟年夫婦なんて言われることもあるけれど、透と凛の場合は空気のように馴染んだ関係、とはまた一味違う関係だ。
お互いがお互いの事をずっと見続けた関係だ。この歳にして、今までの人生の大半を相手と寄り添って生きてきた関係だ。相手のこと、幼馴染なのにわかっていなかった、と悔やむ場面が二人共にあるけれど、そんな事はない。誰よりも、幼馴染のことをわかっていて、考えていて、ちょっとした変化にも気持ちの上下にも気づくくらい、相手のことばかり考えていた二人だ。決して、致命は見逃さなかった。ピンチに陥ったとき、いつも急いで駆けつけてきて助けてくれたし、手を握ってくれたし、叱咤し声援を送ってくれた。
それは、お互いに抱きしめ合うように支え合う関係だった。
素晴らしいのは、それがお互いに依存になっていない所なんですよね。二人の中で完結もしていない。幼馴染のために生きていながら、同時に自分のために生きている。ちゃんと夢を持っていて、それに邁進している。そして、夢に向かって生きている事が、そのまま幼馴染の人生に寄り添うことになっている。今までも、これからも。
挫折しかけた透を、凛が励まし叱咤しあなたなら出来るともう一度立たせたあのシーン。下手をすれば一方的な期待の押しつけになっていた場面だった。出来るか出来ないかわからないことに人生を賭させる無責任な後押しになりかねないシーンだった。でも、凛は無責任に勝手に期待して勝手に理想を押し付けたわけじゃなかったんですね。幼馴染として、透の中にくすぶるものがあることを見抜いていたから。どれほど泣き言を言って諦めを口にしても、どうしても振り切れないものを抱えていることが分かったから。幼馴染だからこそ伝わる透の本音を受け止めたからこそ、引っ張ったのではない、透の本心を後押ししたシーンだったのだ。
甘やかすも、甘やかさないのも幼馴染の自由自在。これこそ、最大の理解者としての幼馴染のアドバンテージだ。そして、どうなっても人生を共に歩むと決めた、自分の根源に刻み込んだ幼、馴染の覚悟の強さだ。
そして、それは一方的ではなく幼馴染同士であるがゆえに、透の方からも還ってくる想いなのである。
くるくると永遠にお互いを循環し続ける無限の愛情。まさに幼馴染の恋は無敵だ。それを、余すこと無くまさにそこに焦点をあてて描いてみせた本作は、幼馴染ものの純粋結晶と言えるのでしょう。

嗚呼、素晴らしき哉幼馴染――。
堪能させていただきました。

余談ですが、読者視点からすると、ただ巧い作品よりも熱い気持ちのこもった作品の方が読んでて楽しいのは間違いないです。不思議と、書きたくてたまらないものを叩き込んだ作品ってわかる、伝わる、気がするんですよね。そういうのを読むと、なんかねーなんでかねー、嬉しくなるんです。
ああ、読んだー!という気持ちにしてもらえる、そういう喜びがあることをわかってほしい。
本作も、そんな作品の一つでした。でしたよ。

限界超えの天賦は、転生者にしか扱えない 1 -オーバーリミット・スキルホルダー- ★★★★   



【限界超えの天賦は、転生者にしか扱えない 1 -オーバーリミット・スキルホルダー-】 三上 康明/大槍 葦人 富士見ファンタジア文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

全てを司る森羅万象者として立ち塞る敵を滅し仲間・世界を救え!

レイジと少女・ラルクは人に能力を付与する天賦珠玉の発掘を行っていた。ある日最高レアリティの珠玉を見つけたレイジ。それは森羅万象を理解するもので、鉱山で別れてしまったラルクを探すため彼の冒険が始動する。
ウェブ版読了済み。現在ほぼ毎日連載中で、欠かさず追っている次第です。ベテラン作家ながら小説家になろうなどでの連載作も幾つも持っている方ですけれど、個人的には本作が一番面白いですわー。
あらすじからすると、まるで万能全知のスキルを手に入れたように語られるレイジですけれど、その森羅万象のスキルは決して万能無双なものではなく、便利は便利ではあるんですけれど使う人次第、なんですよね。まだ身体は10歳の子供に過ぎない、いや鉱山奴隷として劣悪な環境で育ったレイジくんは実年齢よりも発育不良の肉体で、得たスキルを使いこなせているかというと全然そんな事なくて。むしろ、自分の未熟を痛感することばかり。そして自分が分不相応のとてつもない天賦珠玉を手にしてしまった自覚もある。度々、天賦珠玉を外す機会があってその際に自分の中からごっそりと力が抜ける感覚を思い知っているので、それが自分の努力で身につけたものではない借り物の力だという恐れと自覚をちゃんと感じ取って、戒めてるんですね。
だからか、万能の力を振りかざすというよりレイジくんのスタイルはコツコツと自分の中に取り込んだスキルを努力して鍛え上げていく、センスよりも地道な叩き上げの熟練者という風情になっていくのである。もっとも、この段階ではまだまだ子供に過ぎず庇護される存在、自分が取り込んでしまった森羅万象の天賦珠玉の使い方を模索しつつ、周りに助けて貰いながら戦う術を身に着けていっている段階。といっても、そうは言ってられない局面へと、クライマックスにはなっていくのですが。

とまあ、こんな風に主人公のレイジくんの性質って、兎に角イイ子なのである。それも無差別の善良さや薄っぺらな正義の持ち主とかじゃなくて、人の心に寄り添える、相手の心を感じて、相手の思いを汲んで、それを力に変えることのできる子。素朴な勇気を振り絞れる子。懸命で献身的な子なのである。だから、そんな子の頑張りを間近で見て感じてしまった人たちは、この子のために何かをしてあげないと、という気持ちになる。こいつを守ってやらないと、と思ってしまう。この子が向けてくれる好意や善意を倍返しにして与えたくなる。そんな子なんですね。
利益だの恩義に報いるだの、そういう理屈抜きに、このレイジくんという子は咄嗟に人のために動ける子なのである。思わず、動いてしまう子なのである。森をさまよっているときに、たまたま見かけた冒険者パーティー、銀の天秤のメンバー。その彼らが気づかぬまま危地に陥りそうになったのを、自分の置かれた状況や立場も忘れて、思わず咄嗟に頭で考えるよりも早く、声を掛けてしまった場面が彼の本質を象徴しているのではないだろうか。
鉱山を逃げ出すときに、余命幾許もないヒンガ老人を陽の光の元へと連れて行こうとした行為に、打算などがあっただろうか。
そんな彼の行動、思いに応えるように、彼と知り合った人たちは目一杯の善意や信頼をレイジへと向けてくれる、与えてくれる。そんな時、少年の小さな胸の内は喜びや誇らしさで一杯になるのだ。優しく頼もしく尊敬できる人たちの在り方に、打ち震えるのだ。そんな彼らもまた、この小さな子どもの勇気と健気さに満ちた姿に胸打たれ、感動し、勇気をもらい、なんとしてでもこの優しい子のために、という思いを抱いているのと同様に。
そんな温かくも力強い思いが、両者の間を行き交っていく様子には思わず読んでいるこっちもグッとくるんですよね。
あの頼もしくとてつもなく大きなダンテスさんが、子供に過ぎないレイジを信頼して何も聞かず何も問わず、レイジに任せて預けてくれる姿も。
荒れ狂う嵐を心の奥に秘めたライキラさんが、いつしか生意気なガキなレイジを弟のように慈しみ、レイジの方も最初は刺々しい態度を取るばかりだったライキナに兄のように懐く姿も。
そこからより、相手の心のうちに踏み込んだ時。揺るぎない生き様を目の当たりにした時、決して余人には明かさないだろう自身の深い部分を曝け出すのを受け取ったレイジが強くも切ない想いを溢れ出させる時、心が激しく揺さぶられるままに叫んだ時。
ほんとに、胸に来たんですよねえ。グッと締め付けられるような、温かく擦られるような。ダイレクトに心に響く感触に、思わずこみ上げるものがあったのでした。
そして、折ある度にレイジが胸の内で反芻する姉・ラルクとの思い出。彼にとっての人格形成が、価値観が、その優しい在り方そのものがラルクとの思い出を根幹にしているのが伝わってくる。彼にとって、姉がどれだけ大事な人なのかが伝わってくる切ない想い。彼女を探してもう一度会うことが、レイジにとって人生の目標なのだというのがよく分かるんですよね。
これはレイジという少年の成長譚であり、広い広い世界をめぐる旅の話であり、彼を導き慈しみ様々なものを与え示し教えて注いでくれる素晴らしき人たちとの出会いを語る物語なのだ。

汝、隣人を愛せよ

ふと、そんな言葉を思い浮かべて噛みしめる機会を得る事の出来た作品であり、登場人物たちでありました。この次の巻にあたる第二章は、この作品でも最も好きなエピソードなだけに、是非続刊して欲しいです、いやほんとに。

友人キャラは大変ですか? 10 ★★★★   



【友人キャラは大変ですか? 10】 伊達 康/紅緒 ガガガ文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

友人キャラよ、永遠なれ。

最終決戦目前。
ソロモンと化した阿義斗によって、龍牙が能力を封じられちまった!

やむなく俺は「代理主人公」をつとめることになるのだが……きたぜパワーアップイベント!

お袋いわく、鬼には秘められた能力があるらしい。
それは、口づけした相手から異能を借り受ける力で、人呼んで「窃吻」――っておいコラ、なんだそのトラブルの予感しかない能力は!

龍牙と四神ヒロインズ、あと三姫まで俺を睨んでるから!
これ、ハーレムラブコメ主人公しか許されないやつだから!

――最後まで、笑って泣いて、熱くなれる最強助演コメディ。ここに堂々完結!!

結局、シリーズ通して真面目に敵キャラやってたのって、ほんとに阿義斗だけだったじゃないか。本人はどちらかというと主人公のつもりの節もあったので、それ故の真面目さでもあったのでしょうけれど。
小林少年もいざ主人公キャラやろうとすると、遊び無しで兎に角敵を倒して終了、という行動になってしまうと自分でも認識していたけれど、阿義斗も彼視点からすると殆ど無駄なことはせずに目的を達成するために必要なことを選んでやってたんだなあ、と。
ほんと、彼だけである。他の連中ときたら、片っ端から無駄なことしかしてねー。
キュウキはその意味ではわりとマメに物語を盛り上げるために敵のときも味方になってからも頑張ってくれてたのを見ると、小林少年の相棒として一番ぴったりだったのってキュウキだったな、と。
テッちゃん? 彼はもうなんというか、漫才コンビの相方でしょう、ボケ担当の。
というか本当にボケキャラしかいない敵キャラたちでした。使徒たち、まともに敵として立ち回ってくれたやつって殆どいなかったんじゃないだろうか。一応バトルモノ、と小林少年は定義していたみたいだけど、ちゃんとバトルやってたことってあったっけ? 使徒連中ろくに敵対もしないままなし崩しに全員味方になっていっちゃてたじゃないですか。
敵としてはポンコツなのに、味方になると使徒連中みんなわりと頼もしかったり頼りになったりちゃんと有能だったりするあたりが、なんか小憎たらしいw
結局、使徒たちの親玉だった四凶の魔神たちと来たら、片っ端から小林少年にさっさと取り付いてホームコメディの仲間入りしてましたしねえ。
挙げ句に最後の黒幕たるソロモンまで、あれでしたもの。ソロモンが一番適当で酷いんじゃないですかこれ!?
一応、テッちゃんとコントンのおっさんが洗脳されて敵に回る、という展開は早々に味方キャラになってたボスキャラが敵味方入れ替わり、今度はトッコとキュウキが味方側として相対するという展開になってたのはなんか面白かったです。テッちゃんとコントンってほんと相応に身内になってボケ倒すばかりのキャラになってたんで、ボスの貫禄全然ないし部下である三姫たちにも家庭内序列で下に置かれて、最強キャラの一角だというの完全に忘れ去られていたのですが、いざ敵キャラとなるとほんとに強かった。いや、外見は完全に機能停止仕掛けのポンコツロボなのですが。洗脳が、洗脳が雑すぎるw
まー、何にせよ龍牙たちの力が封じられたため、阿義斗と決着をつけるために今度こそ自分の意志で主人公キャラとして彼と対決する決意を固める小林少年。今までもずっとなし崩しに友人キャラを逸脱してどんどんと主人公の位置に押しやられていくのを無駄な抵抗し続けていた小林少年が、ついに自分から、というのはやはり最終回ならでは、なのか。
でも、主人公キャラ慣れてないから、いざ自主的にやろうとするとなんかぎこちなかったのは仕方ないのか、これ。むしろ、龍牙の方がナチュラルに友人キャラの役をこなしてたぞ。自然に解説を挟み込むとか、実はセンスあるだろう。
それよりも、完璧な友人キャラをやってのけてたのが、阿義斗の親友であるバアルだったわけですけれど。ちょっとこの人文句のつけようのない友情に殉じる友人キャラだったじゃないですか。彼のパーフェクトな掛け替えのない友人であるからこそ、彼を裏切り友のために友の敗北を願い、しかし最後まで友と行動を友にする、という友人キャラの鑑みたいなムーブしちゃってまあ。
彼と比べると、小林少年は友人キャラ芸人に見えてくる不思議w あかん、友人キャラとして小林少年、形無しやん。
友人キャラとしてはやりきれず、バトル主人公としても慣れない事に戸惑うばかりで、何を十全やれてたかというと、これハーレム主人公じゃないですかね、小林くんw
見事なまでに龍牙に四神ヒロインズに三姫と添い遂げることになりそうなどう言い繕ってもハーレム主人公一直線な小林少年でありました。亀さんだけは完全に場の勢いだよねこれ。小林くんからすると、ほかはともかく亀は勘弁、じゃないのかこれw
と、ヒロインはこれで打ち止めかと思いきや、まさかの遅れてきた真打ち、人妻属性未亡人属性の麗斐堕の参戦である。小林少年を父と慕うシズマの実の母なわけですから、夫婦になってもおかしくないのか? 何気にイラストで一番気合入ってた疑惑が湧くんですけど、麗斐堕さん。超絶美人で清楚な色気の塊という、何この儚げな人妻美人はw
女子高生嫁として若くてハツラツとして家庭的、というパーフェクトさで圧倒的正妻感を出していた魅怨に真っ向から太刀打ちできる逸材でありました。
いやでも、やっぱり個人的にメインヒロインは魅怨だったなあ。
BookWalkerの限定書き下ろしでは、後日談の使徒たちの大将軍決定トーナメント(なんでか四神ヒロインたちも参戦)の模様と、ヒロインの誰かを選んだら、という夢という形ですが未来絵図を見せてくれる短編……7万字もあるのを短編と呼んで良いのかわかりませんけど、ってか殆ど本編並にないですか、この分量w 少なくとも本編の半分くらいのページ数はあるぞw
まあこれで見ても、魅怨が一番家庭的で平和な家族作れそうなんですよね。まあ、なんでか魅怨選ぶと他の使徒もついてくる模様ですけど。それなら、龍牙たちも一緒でええやない、となってしまいそうなんですけどw
他の娘も嫁として地雷っぽい所があるのが雪宮さんくらいで、他の娘らは普通に幸せな家庭築けそうなのがなんともはや。いや、黒亀はもちろん除く。あれはこう、駄目だろうw
まー、最初から最後までどんちゃん騒ぎのお祭りみたいな作品でしたけど、テンション最後まで落ちずにどのキャラも暴れっぱなしで、いやはやお疲れさまでした、と思わず言ってしまいたくなります。
こうしてみると、やはりテッちゃんことトウテツのボケキャラっぷりが際立っていて、彼と小林少年のコンビがなんだかんだとこのシリーズを愉快に牽引していたなあ、と思う所。
実に気持ちよく笑い倒せるコメディ作品でありました。あー、面白かった。

伊達康・作品感想

信長の庶子 三 織田家の逆襲 ★★★★   



【信長の庶子 三 織田家の逆襲】 壬生一郎/土田健太 ヒストリアノベルズ

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

織田信正、通称帯刀。織田信長の庶子とされ、ごくわずかな史料にのみ名を残す彼は、一般的にはその存在を認められていない、“幻の長男”である。帯刀は、その知力と、母から与えられる謎の知識で、織田家の勢力拡大を後押しし、信長の上洛を“一年早めた”。そして朝倉家、仏教勢力との戦端が相次いで開かれる。彼は織田家に待ち受ける運命を変えられるのか―?

実父信長、義父の村井貞勝、そしてもう一人の義父の織田信広、と三人の親父が同じ説諭を帯刀に諭そうとして、あとに行くほどその話はもう聞きましたから、と扱いぞんざいになっていくの、彼が三人の父親とほんと仲良いの伝わってきて好きだわー。ってか、最後の信広パパが全部言わせて貰えなくてちょっと可哀想なんですけど。聞いてやれよ、帯刀w
というわけで、この三巻では戦国の信長モノの中でも歴史の特異点として描かれることの多い宇佐山城の戦いが幕を開ける。
畿内で戦う信長たちの本軍と本国尾張美濃との連絡線を断つため南下する朝倉浅井連合軍を、交通の要衝たる近江宇佐山城に籠もる森可成以下数千の寡兵で迎え撃った戦い。
ここが落とされれば、本国との連絡が断たれて織田本軍が挟撃を受ける事になり壊滅しかねない危機的状況だったわけで、ある意味金ケ崎撤退戦よりも織田家の未来を左右する戦いだったかもしれない。
ここで史実で討ち死にする森可成は、信長股肱の臣として活躍していた人物で、ここで死ななければ或いは秀吉や明智光秀に匹敵する立場に立っていてもおかしくない人でした。
なので、織田信長を軸として描かれる戦国モノでは、この宇佐山城の戦いは重要なターニングポイントとして描かれる事が多いわけです。それでも、それぞれの作品の主人公となる人物がこの宇佐山城の戦いに直接参加することは稀なのですが、織田帯刀信正はここで初めての死地を経験し、手ずから敵を殺す体験と身内や家臣の死を経験する事になるのである。
本作の特徴として、他の作品ではスルーされガチな末端の織田一族についても詳しく触れることが挙げられるんですよね。信長の兄弟・子供は多いのですけれど、登場するのはせいぜい子供は信雄・信孝くらいまでで秀勝は秀吉の養子となる事から度々名前があがるくらいか。弟に至っては信勝以外では信包か後の有楽斎くらいなのですけれど、本作では庶兄である信広が重要人物として描かれているのに加えて、他の帯刀から見ると叔父になる人たちや従兄弟たちにも言及してるんですよね。
実際、信長の兄弟はそれぞれそれなりに戦場に立っていて、激戦の中で討ち死にしている人物も結構目立つんですよ。この宇佐山城の戦いでも、叔父である織田九郎信治が壮絶な最期を迎え、介錯した帯刀に大きな影響を遺すことになるのである。
このあと、文章博士の官位を信長パパが貰ってくれるように、平仮名の導入や滑稽本の執筆などどちらかというと文治で名を挙げていた帯刀でしたが、宇佐山で修羅場を潜って以降、武将としても戦線の一角を担っていくようになっていく。冒頭で父親三人に言われたのは、死地をくぐり抜けて顔つきが変わったという変化でしたが、実際言動もどこか引き締まって大人びていった感じがあるんですよね。
同時期に、名前を義父の村井貞勝から名字を貰って村井重勝と変えることで、名実ともに臣籍降下して信長の息子ではあっても織田一族の臣下となるという立場を表明したことで、色々と帯刀自身も振る舞いを変えていった、というのもあるのですが。
まー、けっこう不評が飛び交っていた気もするのですけれどw
尊敬する兄から二人きりでも家臣として接せられて、親父みたいに拗ねる奇妙丸とか。同輩となることで羽柴殿と畏まった態度を取られて前みたいに気軽に斉天大聖と呼んでくれなくなった事に残念がる秀吉とかw
可愛い弟に拗ねられて、困った顔をしながらちょっとだけ兄らしい態度を見えてあげる帯刀くん、そういう所ですよ、弟妹たちから懐かれ慕われるのは。

一方で、宇佐山城での戦いは浅井朝倉連合軍との戦いであったと同時に、介入してきた延暦寺の僧兵たちの増援が叔父たちの死の要因でもあったために、叔父信治が死に際に坊主たちへの呪詛を吐きながら帯刀に介錯されたのも相まって、自分たちの利益のために俗世に武力介入してくる仏門に帯刀は不信感、嫌悪感を募らせていく。
総じてこの三巻は伊勢長島の一向宗や延暦寺との争いが頻発する仏門との争い、という感も強かった気がします。まだ、大坂本願寺との戦いは本格化する以前なんですけどね。
しかし、堕落した延暦寺などの仏門への怒りを募らせる帯刀に対して、村井の爺様は母直子はそれぞれの言葉で彼の凝り固まろうとしている感情を諭していく。決して彼の怒りを否定するものではないのだけれど、視野を狭め思考を固めず判断を預けず自分の頭で考えろ、という趣旨の言葉は帯刀の中にこれもまた積み重なっていくんですね。
母・直子が彼女独特の価値観で帯刀の思想に一定の方向性を示唆していくのも面白いのですけれど、親父三人衆の中で村井貞勝の爺様は、武士のあらっぽいそれとも違う教示をくれることが多くて、帯刀の人格形成に大きな役割を果たしているように見えるんですよね。
こうしてみると、帯刀の父親である信長、義父の信広、村井貞勝はそれぞれ、違うタイプの父親として帯刀を教え導いていることがわかって、彼に三人もの父親がいるというのは結構作品としても大きいものだったんだなあ、としみじみしたり。

一方で、親兄弟とも友人とも先達とも部下とも違う、不思議な関係なのが竹中半兵衛なんですよねえ。
元々、彼の智をひけらかす性格を毛嫌いしていた所に親友であった森可隆の死を貶されて以来、嫌い抜いている相手なんだけれど、嫌い嫌いというわりには無視できなくていつもその動向を気にしているあたり、帯刀と半兵衛の関係はこれなんと言えばいいんでしょうかね。
今回、可隆の死を匹夫の勇と貶されたのを逆手にとって、半兵衛の私生活での不摂生にキツイ一言を食らわせてぐうの音も出ない一撃を与えた帯刀ですけれど、それってやり込めたと同時に半兵衛の生活態度への忠告にもなっていて、実際半兵衛は生活を改めて早死フラグを断つことになるわけで、本当にただ嫌っているなら、そういう絡み方しないはず。
素直な性格に見えて、帯刀って相手によってはやたらと素直じゃないというかツンデレかます所がまた可愛いというか複雑なキャラクターをしているというか。
延暦寺焼き討ちの際に出会った僧・随風に対しても、妙にひねた態度を示し続けてるんですよね。こちらは半兵衛相手ほどには刺々しい態度は取らないのですけど、若干デレてるようなツンツンして甘えているみたいな態度なんですよねえ。毎回、論議をふっかけて言い負かされるのに凝りずに突っかかっていって、見事に返り討ちにされるところとか。いつか言い負かしてやる、と負けん気募らせている一方でなんか言い負かされるのを楽しんでいるようなところもありましたし。
カチンと来る言い方をする半兵衛と違って、随風の物言いは柔らかくて鋭い指摘なんかをされても思わず納得してしまうような深い思慮が感じられる、というのもあるのでしょうけれど。
ちなみに、この三巻の書き下ろしは随風が主人公の彼の放浪の旅、出家した彼がその旅の中で様々な出来事に行き合い、その過程で五戒を破っていく姿を描いたものでした。
僧侶として破ってはいけない5つの戒め。それを、彼は自らの信じる道を歩むために一つひとつ破っていく。彼が作中で語るこの時代の仏門の在り方への憂い。それに対して自分がどう振る舞えばいいのかの悩み。旅のさなかに巡り合った人たちとの出会い。と、これが実に面白かった。
当時の仏門がどうして武力を持つに至ったのか。その客観的事実、正当性と避難されるべき在り方を僧の視点から、組織に属さないものの自由な視点から語られるそれは、非常に興味深かった。
そんでもって、随風なる僧の正体についても。これ、ウェブ版ではどこまで触れられていましたっけ。直子が随風の名前から、後に彼がどういう名を名乗るかについては察していたようですけれど、彼の俗世での名前については幾つも風聞があるわけで、直子も詳しい正体については知らなかったでしょうし。
さて、件の帯刀の母こと直子ですけど、ますます怪しさが増しましているといいますか、彼女の正体を知らないと本当に化生かなにかじゃないのか、と思えてしまうような妖しさ、得体の知れなさがその発言や態度から漂ってくるんですよね。
これ、本当に一巻の書き下ろしで全部バラしちゃったの勿体なかったんじゃないのかなあ。
いやでも、このお母様の全部見透かしたような物言いといい、知識量といい、尋常でなさすぎてあの書き下ろしの話、どこまで本当かよ、と思ってしまう所ありますよねえ。伝聞で、あそこまでの知識とその未来の知識に対する感じ方、価値観を習得できるものだろうか、と。
メンズブラへのハマりっぷりとか、おかしいから絶対w

そして、もう一人の作中屈指の怪人物である大剣豪・疋田豊五郎景兼がついに登場。この人に関しては、取り敢えず現状では戦国最強の剣士という認識でOKなんだろうけど、精神面がとにかく振り切っちゃってる人でもあるんですよね。その様子はまだチラリとしか垣間見えていないのですけれど、作中屈指のやべえ人であることは間違いなく……。
松永弾正のお茶目っぷりも大好きなんですけど、帯刀のスカウトの仕方、欲深爺転がし極めていたほんと好きですわーw
あと、月歩(ムーンウォーク)で去っていく茶筅丸(信雄)のイメージが面白すぎて、頭に焼き付いてしまったんですが、どうしてくれるw
各所でバカ殿扱いされる信雄ですけど、本作ではおバカは馬鹿なのですけど、愛される馬鹿になっているのはイイなあと思うんですよねえ。



やたらと察しのいい俺は、毒舌クーデレ美少女の小さなデレも見逃さずにぐいぐいいく 2 ★★★★   



【やたらと察しのいい俺は、毒舌クーデレ美少女の小さなデレも見逃さずにぐいぐいいく 2】 ふか田さめたろう/ふーみ GA文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

お互いの「好き」という気持ちを確かめあい、小雪に告白した直哉だったが、小雪が素直な気持ちを伝えられるようになるまで返事は「保留」になった。
直哉とのやり取りを繰り返す中で、直哉以外との付き合い方も少しずつ柔らかくなっていく小雪。クラスメイトに直哉とのデートをそそのかされたり、思わぬ恋のライバルが登場したりと、周囲も騒がしくなっていく。そんな中、小雪の「毒舌」を決定づけた過去も、また身近にあったのだった……。
WEB小説発。ハッピーエンドが約束された、すれ違いゼロの甘々ラブコメディ、第2弾。


あっまーーーい! いやもうね、甘いなんてもんじゃないですよ。ひたすらイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャ。
正式に恋人、彼氏彼女の関係になってないだけで実質自他共認める恋人同士だし、もうこれ事実婚の恋人バージョンでいいんじゃないですか? 
恋人未満、な関係だと恋人同士じゃないという事実を盾にしてフリーだというのを前提にして、他の男女が横槍を入れて割って入ってくる、挑戦してくるケースは珍しくはないのですけれど、この直哉と小雪の場合はそれがほぼ不可能なんですよね。本契約こそしていないものの、仮契約的なお互いの意思の確認は済ませていますし、それも周りに周知されている。割って入る余地がどこにもないんですよ。両片思いなんてもんじゃなく、まさに両思いですし。直哉は既に告白済み。小雪もそれを受けていて、ただ素直に好きと返事できていないから保留にしているだけで、直接の言葉以外では直哉を好きという感情は一切隠しもしていないし、本人に直接言葉で伝える以外のあらゆる手段でほぼ伝えているも同然ですし、それを友人達にも親兄弟にも表明していて、周りの人たちもそれを理解して受け入れている。
……事実婚じゃないですか。内縁関係じゃないですか。実質的に恋人同然じゃないですか。
実際、それからの二人がやっている事と言ったら、なりたての恋人と何が違うんだ、って言うくらい仲睦まじくお互いに好き好き光線を撒き散らしながらイチャイチャイチャイチャ。
照れ隠しに毒舌吐いても、もうすぐに折れて撤回してほんとの気持ち言っちゃうようになったし。ってか、ほぼ好きって言っちゃってるよね? どう解釈しても好きとしか言ってないようなこと言いまくってるよね? ちょっと好きすぎてどうしようもないです、というくらいにはのぼせて浮かれてますよね、小雪さん。
もはや、隠そうという意識すら微塵もないw じゃなくて、小雪も自分の気持ちを直哉に知られているのは、彼の察しの良さもあって分かった上で色々とやってるわけですし、友達にも伝わっているのはもう理解しているわけで自分が何を言っても照れ隠しだとバレてるのも分かってるから、完全にオープンマインドだ。
というわけで、友達のアドバイスも素直に聞いて、積極的に直哉のことをデートに誘ったり、直哉がグイグイと来るのに負けないようにグイグイ押し返そうとしたり、といやもう一体何を見せられているんだろう、これw
こんなズブズブの恋人未満関係はあんまり見たことないぞ。これを恋人未満、と言ってしまうと「恋人とは!?」と概念への疑問が生じてしまいそうである。
小雪の対人スキルが未熟でついつい直哉相手にやらかしてしまう場合でも、直哉がもはや察し良いどころじゃなくお前「サトリ」だろう、という読心能力で片っ端からフォローして気持ちも汲んで拾ってすくい上げてくれるので、ある意味完全安心しようである。直哉に誤解される恐れがまったくない、という事実は小雪にこの場合勇気を与えてくれている、というのは面白いなあ。
それだけ、小雪が彼に対する好きという気持ちに自分でも疑う余地がなく、気持ちがぐいぐい伝わっていく事に何の不安も抱いていない、という事でもあるんでしょうなあ。
この気持ちが伝わるという経験は、小雪にとって直哉と交流する以外にもコミュニケーションのリハビリになってるんですなあ。どうしても対応に刺々しいものが含まれてしまい失敗しがちだったクラスメイトなどとの会話も、どんどんと自分の本当の素直な気持ちを出せるようになってきて、周囲との関係も目に見えて軟化していく。
いや、元々クラスの人たち、うまく対応できない小雪に対して温かく見守ってきてくれていた節があるので、彼女の対応の変化にも不器用な子の成長を喜ぶ年長者的な生暖かい眼差しが多分にあったような気が……w
とはいえ、心根の気持ちのよい連中なのも確かなわけで。その中でも筆頭が委員長だったのですけれど、さすがに小雪と直接過去に因縁ある人物だったとは予想外だった。
彼女を猛毒の白雪姫にしてしまった幼い頃のトラウマ。小雪が本当に成長し、素直になれない自分を脱却するにはどうしたってこのトラウマを克服する必要があったのでしょう。直哉たちに支えられてちょっとずつ自分を変えていけたとしても、心の奥底でシコリはずっと消えないまま残ってしまう。
人間、多かれ少なかれそうやって心の傷痕をどこかに遺したまま成長していくものだけれど、解消できるものなら解消できた方がいいですもんね。
妹や幼馴染たちが温かく見守り、また大いに囃し立て盛り上げてくれる中で、順調に仲睦まじく事実恋人関係を深めていく小雪と直哉。さらに重ねてどんどんとお互いを好きな気持が高まっていき、ちょっと双方とも好きすぎてテンション上がって酔っ払ってるんじゃ、というくらいにまで盛り上がっちゃってるけれど、大丈夫か? 取り敢えずもう先に結婚して生活が落ち着いてから告白の返事してもいいんじゃないですか? その辺、もう前後しても問題ないでしょうw

しかし、直哉の察しの良さはもう超能力の域に達してるんじゃないの? 完全に読心かサトリみたくなっていて小雪に本気で怖がられてるぞw 
この主人公なら、ミステリーで犯罪が起こった途端に犯人から完全犯罪のトリックから関係者の因縁から皆の顔見ただけで見通してしまいそう。いや、それ以上にどんな名探偵にも出来ないだろう、犯罪が起こる前に実行者から被害者から犯罪トリックから動機から全部暴いて事件の発生事態を阻止してしまう離れ業すら平然とやってしまいそう。怖っ!!




俺、ツインテールになります。 16 ★★★★   



【俺、ツインテールになります。 16】 水沢 夢/ 春日歩 ガガガ文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

トゥアールの復讐の旅――ここに終着。

女神ソーラの力を借り、イビルツインテイルズを撃破した総二たち。しかしその戦いの最中にアルティメギル最高科学者マーメイドギルディは、究極の最終闘体・エンジェルギルディへと進化。トゥアールに衝撃の事実を告げる。「あなたはもうすぐ死ぬ」――属性力を自ら捨てた反動で、自覚のないまま生命を削り続けてきたのだと。
トゥアールの心を強く持たせるため、総二はテイルレッドの姿で要求に応え、愛香も発明品で擬似的に幼くなることを渋々了承。仲間たちの献身で元気になったように見えたトゥアールだったが、彼女はすでに、自分が手遅れであることを自覚していた。一方、強大な力を手にしたことで増長したエンジェルギルディは、アルティメギルの意志から外れて己が欲望の赴くままに暴走。自ら作り上げた要塞へとトゥアールを連れ去る。テイルギアの力が通用しない「テイルギアそのもののエレメリアン」を相手に、ツインテイルズに勝機はあるのか!? そして、トゥアールが下した決断とは!?
ツインテールを愛し、孤独に戦い、守り……全てを失った。
悲しみの果てに仲間を得て、恋を知った。
運命に翻弄され続けた少女――トゥアールの復讐の旅が、ここに終着を迎える。

そうか、これがトゥアールの旅の終わり、終着点だったんだ。
自分の世界で最初のツインテイルズとして独り戦い続け、そして破れてツインテール属性を喪ったトゥアール。自分から、そして自分たちの世界からツインテールを奪い去ったエレメリアンに復習するため、自身のツインテール属性を込めたテイルギアを手に、この世界を訪れて総二たちにツインテイルズとして戦う手段を与えてくれた彼女。以来、総二たちの頭脳として軍師として博士としてずっとサポートし続けてくれた。仲間として、ツインテイルズにこそなれないものの一緒に戦ってくれていたトゥアール。
でも、彼女の旅はずっと今まで続いていたのか。彼女にとって、ここは帰るべきホームではなかったのか。エレメリアンと戦うために訪れた異邦の地だったのだ。
普段、その人類の域を遥かに超えた頭脳を反転させたようなバカ極まる言動で、シモネタで、エレメリアンをすら上回る変態性で、場を盛り上げ続けてくれていたトゥアールが、この巻ではほとんどいつものような元気を出せずに、辛さを表に出さないように笑顔で心を隠して空元気で振る舞う姿は痛々しいばかりで、この作品の陽気さというのはホントにトゥアールに支えられていたんだなあ、と痛感させられた。
一方のエレメリアンも、今までは変態ながらも矜持と誇りを持ち尊敬でき親しむとが出来、そのおバカさと健気さに愛おしさを感じるばかりだった歴代のボスキャラたちと違って、マーメイドギルディ改めエンジェルギルディは、正真正銘のゲス野郎。魔道に堕ちたツインテール。友情も愛情もエレメリアンたちを成り立たせる属性への想いも踏みにじる、敬することの出来ない敵。ただの敵。
これが思いの外辛かった。まさに、この作品のもう一方の主役であり主人公は、エレメリアンたちでありましたからね。そして、話をギャグでもコメディでもシリアスでも熱さでも盛り上げてくれたのが、彼らでありましたから。
片や味方のトゥアールと、片や敵側のエンジェルギルディ双方ともがこんな調子だと、話そのものが重苦しくなるばかりでしたから。

トゥアールの、本当の意味でツインテイルズと一緒に戦えない悔しさ、どれだけ望んでも自分の中から喪われたツインテールは取り戻せず、自分の髪を2つに結えない苦しさは度々描写されてきましたけれど、そのどうしようもな事実がどれほど彼女を傷つけてきたか。
それどころか、今度はその自分の中からツインテール属性を抽出してしまった事が、自身の生命を文字通り縮めてしまってたこと。そして寿命が今間近に潰えようとしている事実を前に、怯え苦しむ彼女。どれほど覚悟していたからと言って、怖くないわけがない。未練がなくなるわけじゃない。どれほど絶望的だろうと諦めずに自分を救おうとしてくれている仲間たちへの愛情が、そのまま離れがたい気持ちとなって余計に未練を募らせていく、もっともっとこの人たちと一緒に居たいという乞い願う想いの強まりを加速させ、だからこそ余計にトゥアールを苦しめていく。ここの彼女の苦悩はそのままダイレクトに伝わってきて、本当に辛かった。
彼女を勇気づけるために、「幼女喫茶!」とかみんなで幼女になってトゥアールを饗そう、とか、「並々ならぬ幼さを漲らせ」とか「よし、幼い!」とか、人類言語として本来なら存在していない領域の文章が当たり前に文脈の中に混入しているあたりは、毎度の本作らしくて相変わらずだなあ、と菩薩の如きほほ笑みを浮かべながら遠い目になったものですが。
まだ早い、人類にはまだ早い。
しかし、燃え盛るツインテールはどれほど遠くに追いやられようとも容易に追いついてくる。
今回はほんと、あの変態性こそがアイデンティティで、もう存在自体が下ネタヨゴレ芸人で「ヒロイン枠」ではなく、蛮族系ヒロインに毎回壁のシミにされるボコられ役の座をほしいままにしていたあのトゥアールが、あのトゥアールが、あのトゥアールが、三回言いました、あのトゥアールが、最初から最後までまさかの正統派ヒロインとして振る舞い踊り通してみせた奇跡の回でありました。
そしてついに、ついに、シリーズ16巻目にしてついに今まで見ることのできなかったトゥアールのツインテイルズとしての姿が、バトルフォームが、2つに結ばれた神の型のお披露目となったのでした。
トゥアールのくせに、トゥアールのくせに、ちくしょう、うつくしい……。
本当にこれまでどうやってもツインテールを結べなかった彼女。16巻もの積み重ねです。重く長く本当に遠かった。絶対不可能を可能とするものこと愛と友情とツインテールの奇跡であることは間違いない事なのでしょうけれど、それが仲間たちツインテイルズの、ライバルであり掛け替えのない親友である愛香の、誰よりも愛した総二のそれだけではなく、スワンギルディの侠気であり、そして誰よりもトゥアールを認め励ました帝王ティラノギルディの遺し託したツインテール属性だった、敵であるエレメリアンたちの後押しだった、というのはこの【俺、ツインテールになります。】という作品らしくて、本当に好き、もう大好き。
何よりもエレメリアンたちが尊び求めたツインテール属性ですら、道具へと貶めてしまったエンジェルギルディ。まさにツインテールでありながら、ツインテールの闇を内包してしまった魔道に堕ちたツインテール。
そんな彼女と相対することで、エンジェルギルディに追い詰められ、絶望を突きつけられ、誘惑の手を差し伸べられたトゥアール。この世の何よりもツインテールを愛する総二にとって、ツインテールを結べない自分の価値はどうなのか。あのエンジェルギルディのツインテールに目を奪われる総二の姿に、どうしようもなくツインテールでない自分を突きつけられ、それをエンジェルギルディに煽られ、心揺らがされたトゥアール。
自分にとってツインテールとは何なのか。自分のツインテールを喪っても、エレメリアンに復讐しようと世界を渡った根本の理由とは何なのか。自分の根源を振り返り、そしてこの世界に来て出会った総二たち、そして戦いの果てに心通じ合わせたエレメリアンたちの事を思い出した時、トゥアールはついに答えにたどり着く。
自分にとってのツインテールの真理を、掴み取る。自分が戦う本当の理由、本当に成したかったものを見つけるのだ。

<愛>のツインテール戦士・テイルホワイト爆誕!!

彼女の復讐の旅は、ここに終わりを迎えた。
彼女は、帰るべきホームを本当の意味で今、手に入れたのだ。

水沢夢・作品感想

終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#09 ★★★★   



【終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#09】 枯野 瑛/ue 角川スニーカー文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

憧れに届かなくても、 それぞれの明日のために。シリーズ最終章その第二幕

39番浮遊島の〈最後の獣〉を退け、浮遊大陸群の滅びに猶予を勝ち取ったあの日から、五年。
「オルランドリ商会第四倉庫に、『鏃(やじり)』の提供を要請する」
未だ2番浮遊島に神々を囚える〈最後の獣〉を排除するほか、世界を守る術はなく――
最後の決戦を前に、妖精兵たちはつかの間の日常を過ごす。
「アルミタはさ、今でも、ティアット先輩みたいになりたい?」
かつて憧れていた景色に手が届く今、幼き妖精兵に訪れる葛藤――そして迫る決意のとき。
五年という歳月はそれだけで十分長い。15歳だったティアットは20歳を越えた大人になり、憧れていたクトリよりもずっと「女性」になった。周りからはあの頃と全然見た目変わらないとからかわれて拗ねたりしているみたいだけれど、そんなことはないよ。貴女は十分魅力的な大人の女性になってる。10年前、あの小さくてころころして無邪気に走り回っていた10歳のチビ助が、今や立派な英雄様だ。相変わらずの乙女脳で、若干エージェントみたくなっているけれど。
というか、マルゴと組んで見事に工作員紛いの影働きをやってますよね。ある意味お神輿にされた英雄じゃあないって証明になるのかもしれません。
そうやって、自分の信じた道をひた走っている。フェオドールとの対立を未だに思い悩んでいるけれど、それに引きずられているわけではなく、それを拠り所にしているわけでもなく、彼のやり方を認めない事をうまく消化して自分の在り方に溶け込ませているように見える。悩みながらももう迷ってはいない、心に余裕を持って定めているティアットは一つの完成を見たようにも見える。
フェオドールのような思想と兵器だった黄金妖精と同じ自分を費やす事に疑いを抱いていない定めを抱えた翼人の娘を、その意思を否定せず認めながらしかしそのまま潰える事を許さずに救ってみせたティアット、そしてマルゴ。それは象徴の一つなのだろう。過去を繰り返させず乗り越えた。
彼女達は大人に、なったのだ。
対して今17歳。ただコロコロしていた幼児であった頃から、一廉の少女になったアルミタは今まさに悩み迷い己の在り方を見出そうと必死にあがいている少女真っ盛りだ。妖精倉庫で屋上から無鉄砲に転がり落ちて、クトリに危機一髪助けられたあのチビ助が一端の小娘である。
彼女の世代は、旧式の調整を受けたアルミタとユーディアを除いて、既に兵器としては成り立っていない。二人とて聖剣との適合は済ませているものの、戦闘訓練などは殆ど行っていなくて、本当にただの小娘だ。
本来なら不要となって廃されるはずだった、幼体のまま消え去る運命の黄金妖精。その未来を繋いだのは、ティアットたちの世代だ。妖精が兵器として必要とされないだけの未来を作ったのはクトリたちの世代だ。そうして繋いできた世代を、今アルミタたちはどう受け取ろうか試行錯誤している。どう、次に繋げていこうか、そう考える段階に来ていると言っていいかもしれない。
そうやって、未来に繋いでいっている。
五年という歳月と世代の進展は、そんな思いを馳せるに十分な月日だ。

この世界はいつも終わりと背中合わせだった。いつ、様々な要因で潰えてもおかしくないほど不安定で脆い代物だった。妖精たちと同じく、いつ儚く消えても不思議ではない世界だった。
ただしく終末であり続けていたと言える。
今もまさにそうだ。浮遊大陸の存続そのものが、もはや終わろうとしている。一年を持たずして、今世界は滅びようとしている。
それなのに不思議と、今までよりも随分と遠くが見えている。
今、世界の未来に途絶も終わりも感じない。
それは、この世界で最も儚く脆く、終わりを遠ざける最終兵器でありながら一番その存在が終末に近似していた黄金妖精たちから、泡と消えゆく儚さが見えなくなったからではないだろうか。
少女のまま大人になること無く消えていくはずだったティアットやコロン、パニバルは今成年を越えて大人の女性として充実期を迎えている。
二十歳を超えていつ終わりを迎えても不思議ではなかったアイセア、ラーントルク、ノフトたちもそれぞれの人生を歩みながら今なおそこに終わりの影は見えない。それぞれが見つけた人生の上をしっかりと踏みしめて進んでいっている。
そして、フェオドールやラキシュ、そしてティアットたちの尽力によって、そもそも未来が与えられていなかった妖精の幼体たちは兵器としての役割すら課せられないまま、ただ生きることを許された。今の彼女達は、ただの普通の子供たちだ。戦う必要のない、未来を自分で選べる子供たちだ。
自分で、戦うと決めることの出来る妖精たちだ。
ヴィレムとクトリからはじまった、いやずっと昔の黄金妖精たちから紡がれてきた、託されてきた未来は今、アルミタたちの世代で結実しようとしている。終わりを前提としない、ただ生き続ける事を認められた妖精たち。そのもう消え去る事無く続いていくだろう妖精たちの姿が、不思議とこの世界そのものと重なるのだ。
ヴィレムやフェオドールたちが守って繋いだ未来は、それだけ太く逞しく確かなものとなって結実した。
今はまさに終末で、最終決戦は目の前だけれど、そこに不安はない。
そんな風に感じさせてくれる五年後の世界であり、最後の戦いを前にしたお話でありました。

グリックは、この物語がはじまった当初から短命種の緑鬼族という事でひときわ早いサイクルで歳を重ねていて、五年前の段階で既にもう結構イイ歳みたいな言い方をされていたので、今回前の巻から五年後ということで覚悟はしていたのですけれど、やっぱりそうだったか。もう見送られていたんですね。
見送ったのがノフト、というのは妙にグリックの事気に入っていた素振りを見せていた事もあって不思議ではなかったのですけど……わりと真面目にこの五年の間で懇ろな仲になったんじゃないですかこれ。引き取った孤児や事情あって両親と離れた緑鬼族の子供たちに母ちゃんと呼ばれて奔走しているノフト。若くしてオッカサンという貫禄まで身に纏っちゃってる彼女ですけれど、グリック健在だった頃はこれ二人して夫婦めいた格好で父ちゃん母ちゃんと慕われてたんじゃないだろうか。
……やたらと未亡人感出しまくってたアイセアに引き続いて、こっちはガチで未亡人? なんかこう、恋愛とか恋人とかの段階をぶち抜いてノフトが一番、こう、大人になっちゃった感があって感慨深いというかなんというか。
……未だにちびっ子たちに「お姉さん」呼びさせているナイグラートさん、いかがですか? ノフトはかーちゃんですよ、母ちゃんw
ラーントルクも、大賢者の後始末やら何やらで彼女自身が大賢者の後継みたいな貫禄を持ち始めていて、出来る女を越えた雰囲気出し始めてますし(でもまだポンコツなんだろうけど)。
体壊して引退して余計に深窓っぽくなってしまったアイセアと合わせて、三人とも色んな意味で大人の女性をさらに越えた妙齢の女性になっちゃったなあ。
もう変わらないクトリと違って、みんな随分と変わってしまった。
そして、もう一人の変わらない少女、ネフレン。うん、色々と「もし大人になっていたら」を想像してしまうクトリと違って、ネフレンは色んな意味で想像が働かないまま今のママ固定されてしまっている。現実にも、あの頃のままもう変わらなくなって、でもまあこの娘はそのまま成長していてもあまり変わらなかったような気もするなあ。
半分神様になってしまったネフレン。ただ、危惧していたほど世界を担う負担にボロボロになっていなかったのはちょっと安心した。
ヴィレムが……そうだ、ヴィレムの野郎、こいつシレッと……本当にシレっと記憶元に戻ってるじゃんw フェオドールと同化していたのもいつの間にか解消されちゃってるし。いや、フェオドール成分どこに出てったんだよw
それはともかくとして、ヴィレムの現状、今度こそ人間じゃなくなった、という事なんですよね。生きていなくて実質ちゃんと死んだ、みたいな言い方しているけれど、それはもう変わらなくなった、という事でもあって……。うん、そうかー。ネフレンとしてはもう離れる心配をせずにずっと一緒に居られる、という事なのかも知れない。
それもまた、このあともずっと続いていく事を連想させられる事柄の一つだ。
その一方で、終わりを迎えようとしているものもある。
ヴィレムの、長い長い戦いの人生も、ようやく終わろうとしてるんじゃないだろうか。いや人生が終わり、というわけじゃなくてね。ずっと守るため救うため剣を振るって戦っていた準勇者としての彼。人類が亡びる前も、滅びてしまったこの世界でも、彼はボロボロになりながら時として自分自身を失いながらでも戦い続けていた。強さをもって、救おうとしてきた。
でも、この巻で一つの否定が提示されてるんですね。最終決戦において、彼が戦力として必要ではないと判断したアルミタたちが、最後の獣との決戦において彼女達が必要とされる場面には、強さは必要とされないかもしれない。強くはないアルミタたちこそが、鍵になるかも知れない。
それはヴィレムの今までの人生の価値観にはなかったもので、それが証明されたとき、ようやくヴィレムは剣をおけるんじゃないだろうか。それを語ったのが、彼を一番傍で見続けていたネフレンだった、というのもまた、色々と考えさせてくれる。
いずれにせよ、次こそがこの物語の終わりとなる。それが、この世界とそこに生きる人たちの終わりではない事を信じている。


枯野瑛・作品感想

フシノカミ 3〜辺境から始める文明再生記〜 ★★★★   



【フシノカミ 3〜辺境から始める文明再生記〜】 雨川水海/大熊まい オーバーラップノベルス

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

失われし航空技術を取り戻す!

『古代文明の伝説にあるような便利で豊かな生活』を今世に取り戻すため、領都イツツに留学したアッシュは、堆肥とトマトの食用化問題に一区切りをつけていた。
さらに、人狼との戦いで負った傷も癒え、アッシュは再び都市全体の生活水準向上を目指す。
そのさなか、アッシュが所属する軍子会では、少年ヘルメスの夢が嗤われていた。騒ぎの原因は、ヘルメスが手にしていた歪で不格好で――
しかし、精緻な細工物。それは、紛れもない航空機の模型だった。
自動車どころか内燃機関すら存在せず、絶対に空を飛べないと口々に嗤われる中で、ヘルメスはただ一人、諦めることなく空飛ぶことを夢見ていた。
空へ思いを馳せるヘルメスに感銘を受けたアッシュは、彼を嗤う人を見返すため、そして自身の夢のためにも、ヘルメスとともに航空技術の再現に挑む――!
理想の暮らしを手にするため、世界に変革をもたらす少年の軌跡を紡いだ文明復旧譚、第三幕!

さらっと触れられているだけでまだ突っ込んだ問題にまで取り上げられてはいないけれど、地下資源の類が古代文明時代にほとんど取り尽くされてしまっているのではないか、という推論はこれアッシュの高度な文明水準を取り戻すという目標に相当な障害になっていまうのではないだろうか、これ。石炭や石油などの燃料資源もそうだけど、鉱石のたぐいも殆どないとなると、なるほどなあ。石材が重要視されるのも無理ないのか。
ともあれまずは一歩一歩……その一歩の幅がやたら大きくて超大型人型決戦兵器並の一歩な気がするし、歩く速度も競歩だろうそれ、という速度なのだけれど、それでも一歩一歩、ちゃんと足場を確かめ固めつつ進めるアッシュ。まずは煉瓦関係を進めようとしていた所に、独自に航空機の研究を行いこの時代に古代文明時代の伝説であり実在すら疑われていた飛行機械の再生を目指すヘルメスと出会い、彼を応援するためにまず人の手で空を飛ぶ飛行機模型を作成することに。
目に見える形での伝説の再現。そして、同世代の同じ古代文明の再現を目指す同志を仲間に加え、様々な分野の人の協力を仰ぐことで、領都全体が新たな時代へとステージを進めることへの熱量、機運が盛り上がっていく。
アーサーにもアッシュが強調して言っていたことだけれど、彼は本当に何でも一人でやっているようで、協力者を見つけること、手伝ってくれる人を集めることをいとわないどころか、むしろそれを重視しているんですよね。自分の目指す夢が、決して一人では出来ないことを知っているのである。
この何もかも乏しく足りなく生きるだけで精一杯な時代に、ただ生きること以外の事にかまける事、夢を見て夢を追いかける事がどれだけ難しいか、彼自身ユイカさんの読書会に招かれるまで死んだようにこの時代を生きていたからこそ、身に沁みて分かっているから。
無力感も絶望も諦観も、ずっとずっと抱えていたからこそ、その苦しさ辛さ、悔しさを知っている。
だから、彼は夢追い人であると同時に自分と同じように、夢を追おうとして挫折しようとしている人、理不尽に膝を屈しようとしている人、無理解に悔し涙を流している人に、手を差し伸べる事を惜しまない。そこでうつむいている人たちは、かつての自分だからこそ。
そして、そんな夢追い人たちは皆総じて、アッシュが抱く夢の助けになる人だからこそ、彼は人情と打算を全開にして、全力で彼らを自分の夢に巻き込んでいくのである。
それも、無責任に巻き込むのではなく、アフターケアまでびっしり揃えた上で万全の体制を用意した上で、なので居たせり尽くせりである。それに、一方的じゃないんですよね。何も考えずに自分について来い、という牽引型でもない。
自分で考え、自分で立ち、自分で歩き、その上で自分を助けてくれたら嬉しいな、と後ろではなく横に立って一緒に歩いてくれる人に惜しみない笑顔を向けるのだ。
だいたい、その笑顔にやられるのである、どいつもこいつも。
だから、誰も彼も手を尽くしてアッシュに協力するけれど、それはアッシュの案件という他人事じゃないんですよね。みんな、自分のこと、自分がやりたいこと、自分がやりがいを感じていること、自分が成し遂げたいこと、自分がたどり着きたいこと、そんな風に自分のことだと胸に抱いて、志して、アッシュを手伝うのである。だから、みんな笑顔なのだ。充実した顔をしているのだ。楽しそうに、ウキウキと、目の前に積み上がっていく課題だの問題だのに悲鳴をあげながらも、そこに挑んでいくのだ。
領都イツツそのものが、明るい笑顔で溢れていく。

しかし、アッシュ論については今回の領主代行のイツキ様の見解が実にわかりやすく簡潔で納得の行くものでしたね。起承転結ぜんぶアッシュが担っていると。アッシュが問題を起こし、アッシュが問題を承り、アッシュが問題を転がして、アッシュが問題を解決している。ある程度その問題が周知され例えばイツキの元にまで報告が上がってくる頃には、もう問題は完結してしまっているわけだ。だから、信頼できる部下たちからは、問題ありません、という報告しか来ない。もう意味不明の混沌としか言いようがないわけわからない出来事があったにも関わらず、だ。
なんかもうドッタンバッタン大騒ぎで目が回りそうな大事に振り回されたはずなのに、なんかもう何事もなかったかのように安定して落ち着いた結果が一緒についてきて、なんかもうナニゴトー!? と目を白黒させるしかないんですよね。
イツキ様が毎度、報告を聞く度に「ひらがな」でしか喋らなくなるのも、うんわかるわかる。
これだけなら、トラブルメーカーという事でアッシュの事はちょっとコイツどうなの? と成果をいくら上げたってドン引きしてしまう所もあるのだけれど、同時にこの少年は粋と侠気を兼ね備えた気持ちのいい男でもあるんですよね。
この少年がアーサーの事を実は最初から察していて、でも何も聞かず問わず受け入れてくれていた事。そして今、アーサーのもとの危機が訪れようとしているときにも、何も聞かずあの子の事を助けようとしてくれている事、そしてそれをイツキにも知らせて安心させようとしてくれたのに気づいた時の、あのイツキさまの感動は、この少年の心意気への痺れるような感慨は、読者である自分のそれでもありました。
アーサー自身へのアッシュの言葉も、この娘が感じていた負い目を全部無しにして、前を向かせてくれる事で、この娘が必要としていた言葉や思い、全部満たしてくれたものだったんですよね。アッシュに語らせたイツキさま、グッドジョブである。
んでもって、アーサーの女の子としての部分、恋する少女としての気持ちまでは今のアッシュは受け止められないものだったけれど、それをきちんと整理して封じさせてしまわず大切に宝箱にしまわせたのがマイカだった、というのが……色んな意味でマイカはアッシュのパートナーだよなあ、と思わせてくれました。アッシュじゃどうしても出来ないことを、マイカが全部フォローしてくれるのですから。
この幼馴染、最初はそこまで出来なかったのにねえ。領都に来てからマイカは、本当に努力してアッシュをどんな風に助けられるかを考えて考えて、自分の成長する方向を完全にしてみせたんですよねえ。その方向性が、母親のユイカさんそっくりだった、というのは実に面白いところでありますけれど。
あのアッシュを見事にコントロールして、同時に彼が欲したものをあらゆる手を尽くして用意してみせた手腕は、本気で領主位引き継いでも不思議でないくらいのクオリティに、既に現状で至りつつあるんですよねえ。この娘、本気で自分をアッシュに釣り合うまでの高みに駆け上がるつもりだ。

恩師でもあるフォルケ神官が王都に戻り、アーサーもまた王都へと帰ったことで、次回以降王都関連の話になってきそうな予感。この領都イツツはいる人みんなイイ人で、同時に有能で聡く気持ちの良い人たちばかりだったので、楽しかったのだけれど、さていつまでここを舞台に遊んでいられるのか。マイカは、どこまでもついていけるのか。なんにせよ、どうやったってアッシュの行く所大騒ぎになるわけですから、ある意味安心して楽しみに出来ます。



やたらと察しのいい俺は、毒舌クーデレ美少女の小さなデレも見逃さずにぐいぐいいく ★★★★   



【やたらと察しのいい俺は、毒舌クーデレ美少女の小さなデレも見逃さずにぐいぐいいく】 ふか田さめたろう/ ふーみ   GA文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

白金小雪。美少女だが毒舌家で「猛毒の白雪姫」と呼ばれる彼女をナンパから救った笹原直哉は、彼女が強がりと嘘で武装しただけのか弱い少女に過ぎないことを知る。
颯爽と助けてくれた直哉に一目惚れした小雪と、小雪のいじらしい態度に一目惚れした直哉。素直になりきれない二人は、お互いの「好き」を確かめるために少しずつ心を通わせていく。
WEB小説発、ハッピーエンドが約束された、甘々ラブコメディ。
帯での小雪さんの発言は明らかに強がりですね。
速攻でめっちゃ好きになってるじゃん!! チョロい。これはチョロい。
ただ、察しの良いを通り越してこいつ読心能力か異世界言語翻訳能力かニュータイプなんじゃないか、というくらい本当の気持ちを察する事の出来る主人公、直哉の方も最初はキツい言動とは裏腹に本当は優しくて恥ずかしがり屋な小雪を微笑ましく見守っているのだけれど、ある時に彼女へ向けられる自分の温かい気持ちが庇護欲や友情とは一線を画した、恋心だと気づくんですね。
他人にはやたらと察しがいいのに自分の感情には鈍感だったと言えばいいのか、それとも些細な自分の反応や彼女が他の男性と話しているのを見て焦る感情を抱いていることから、あれ?自分これ彼女のことを異性として好きだぞ!?と気づいた事にやっぱり察しがいいと言うべきなのか。
ともあれ、小雪の事好きだと認識した途端からの直哉の反応がまた、可愛いんですよ。
強がりを片っ端から直哉に笑顔で叩き潰されて本心指摘されて、ボロ出しまくってあわあわとすぐにポンコツになって赤面してしまう小雪も凄く可愛いのですけれど、好きと自覚した途端冷静さも何もかも吹っ飛んで、情熱のまま勢いで好きだー!!と告白してしまう直哉もこれ、男の子として非常に「かわいい」んですよね。
他人に対して察しがいい、というのはある意味上から目線にもなりがちになってしまう特技だと思うんですよね。本人がどれだけ善人だったとしても、先回りして相手の本意を掴んでそれに基づいて言葉を投げかけたり動いたり、というのはどうしたってマウントを取る、という事に繋がってしまいますしね。だからこそ、この直哉くんは温厚で控え目でありいつもにこにことしてあまりプレッシャーを与えないように心がけた態度をしていたように思うのだけれど、好きを自覚した途端、ほんとに年相応の余裕のない男の子になってしまったんですね。
まあ余裕なくなった、と言っても決して相手に対して暴走して無理やり押し通すみたいな余裕の無さではないのだけれど、いやもう小雪のこと好きすぎるだろう、というくらいに好き好き光線を出しまくって彼女の言動に一喜一憂して浮かれている姿が本当にいい男の子だなあ、と。
察しがいいものだから、小雪のキツい発言についても本意を絶対に間違えないから、喜ぶばかりだし。テンションずっと高いままだったぞ、この子。
そして、本当に遠慮なくグイグイ行きだすのである、この野郎w
まあ、友人であった頃も遠慮なくグイグイ行ってたのだけれど、好きを自覚した時に初っ端衝動のままに怒涛の告白で迫ってしまった為に、ただでさえキャパ無い小雪は速攻でHPがゼロになってパニックになって逃げ出してしまった挙げ句にしばらく恥ずかしさのあまり引きこもってしまったので、それはそれは反省して無理矢理の告白はせずに、グイグイ行きながらも感情任せに押しすぎない、という絶妙の塩梅で加減するようになるのですが、それでもグイグイ行くもんなあ。
そして、まんざらでもない小雪さん。というか、嬉しくてたまらない小雪さん。告白とかされると精神が虚弱すぎて死ぬけれど、それでもグイグイ来られてあわあわしながらもそれが嬉しい小雪さん。
完全に傍目、ラブラブカップルである。犬も食わないカップルである。もうまだ付き合っていない、という以外完全にカップルである。お互い、ちょっと好きすぎやしませんかね、この二人。

だがしかし、本作において最高にチョロいチョロインは小雪ではなかったのである。
何故かほぼ小雪と同じシチュエーションで直哉に助けられてしまった小雪パパ。彼が娘と付き合っている(付き合ってない)彼氏だと知らないまま、直哉の好青年っぷりに一目惚れし、喋れば喋るほど好感度が鯉の滝登り。そして彼が娘の彼氏(彼氏ではない)だと知った途端に、テンションMAX。
即落ち攻略完了である。
いや、完全に娘よりも堕ちるの早かったですよ、このお義父さん。小雪のチョロさは明らかにパパ譲りである。ママさん、わりとこのパパ落とすの簡単だったんじゃないだろうか。
妹ちゃんの方も、姉のチョロさを危惧していたため、仲良くなったという直哉の本性を危惧してちょっかいかけてきましたけれど、彼女の場合はチョロいというよりも物分りが良い、というタイプでしたし、シスコン気味だけれど決して独占欲が強いわけではなくて、むしろ姉が幸せになれば嬉しいというタイプなんですよね。というよりも、間近でラブラブしているのを見物しているのが楽しいタイプというべきか、ポップコーン片手に囃しながら観戦するタイプというべきか。
ともあれ、白金家に反対勢力は皆無、どころか既にパパさんは「お義父さんと呼びなさい(対面初日)」状態で、結婚前提のお付き合いという認識である(付き合っていない)。
まだ付き合っても居ないけれど、近々結婚予定という認識で家族友人関係者が一致してしまっているんですが、この二人。そして、当人同士もそれでまんざらではなく、毎日ほぼほぼ恋人さながらのイチャイチャっぷり。常に一緒だし、デートもするし、小雪の家には通うし、お互い下の名前で呼び合って悶てるし。
まだ付き合っていないだけで。
……お付き合いするって、なんだろう? 意味がゲシュタルト崩壊起こしそう。
なにはともあれ、この初々しくて素直になれないようで二人共思いっきり感情素直なラブラブカップル、見ていてほっこりする温かさで幸せのおすそ分けを頂いたような心地でありました。
これ、続いたとしてもひたすらラブラブイチャイチャしてるのを見せつけられるんだろうなあ。でもまあ、それが良し。

魔女と猟犬 ★★★★   



【魔女と猟犬】 カミツキレイニー/LAM   ガガガ文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

使命は、厄災の魔女たちを味方につけること

農園と鍛冶で栄える小国キャンパスフェロー。そこに暮らす人々は貧しくとも心豊かに暮らしていた。だが、その小国に侵略の戦火が迫りつつあった。闘争と魔法の王国アメリアは、女王アメリアの指揮のもと、多くの魔術師を独占し超常の力をもって領土を拡大し続けていたのだ。
このままではキャンパスフェローは滅びてしまう。そこで領主のバド・グレースは起死回生の奇策に出る。それは、大陸全土に散らばる凶悪な魔女たちを集め、王国アメリアに対抗するというものだった――。
時を同じくして、キャンパスフェローの隣国である騎士の国レーヴェにて“鏡の魔女”が拘束されたとの報せが入る。レーヴェの王を誘惑し、王妃の座に就こうとしていた魔女が婚礼の日にその正体を暴かれ、参列者たちを虐殺したのだという。
領主のバドは “鏡の魔女”の身柄を譲り受けるべく、従者たちを引き連れてレーヴェへと旅立つ。その一行の中に、ロロはいた。通称“黒犬”と呼ばれる彼は、ありとあらゆる殺しの技術を叩き込まれ、キャンパスフェローの暗殺者として育てられた少年だった……。
まだ誰も見たことのない、壮大かつ凶悪なダークファンタジーがその幕を開ける。

初っ端からハードモードすぎる!
いや、ハードモードを攻略するために魔女を集めようとしたら、結局ルナティックモードに入ってしまった、というべきか。
最初から実は詰んでいたのを、現実のものとして突きつけられたというべきか。
表紙の魔女は、明らかに見るからに見た目からして危険極まりない危険人物である。そもそも話が通じるかどうかも怪しい風貌をしている、正気とは思えない目をしている、まともな言葉を弄するのかも信じられない舌をしている。
こんなのを、味方につけるという時点で困難は予想されていた。実際、この魔女を集めて対アメリア王国の決戦戦力とする、という領主バドの案は臣下からも多くの反対を受けていたのをバドが押し切った形となる。
或いは、表紙の魔女はそのまま世間のイメージを具象化したものだったのかもしれない。人々にとって、噂される魔女とはまさにこのような見てくれの、狂気の、魔性の存在だったのだ。
しかし、バドだけはそうは見ていなかった。魔女を評判通りの邪悪で人心を持たぬイカレた魔物だとは思わなかった。
集めた直接魔女を見聞きして実際に目の当たりにした人の証言を聞き、その評判通りの残虐な行動の中に彼だけが違う真実を見出していた。
そういう人だったのだ、バド・グレースという人は。

隣国騎士の国レーヴェにて捕らわれたという鏡の魔女を、交渉で引き取るために領主バド自らとキャンパスフェローの重鎮たちと騎士団精鋭を引き連れて向かう使節団の中に、彼は居た。
通称【黒犬】。代々キャンパスフェローに仕える暗殺者の一族。その当代ロロ・デュベルである。
代々語り継がれる【黒犬】の威名は諸外国まで響き、国内でも畏怖される血まみれの血族。冷酷非情の殺し屋一族の結晶たる魔刃。そうした風評、評判を背に、彼は一族の長としてバドとその一族に仕えている。
彼が背負うのもまた評判だ。口さがない者たちが語るうわさ話であり、独り歩きしている詩である。バドが特にお気に入りとして傍に置き、遇しているのロロの真実はまた違う。バドが彼を好み可愛がっている理由こそ、彼が備える真実だ。
バドが持っていたのは、そういう評判に惑わされない人の真実を見極める目だったのだろう。善き部分を見逃さない目だったのだろう。
そういう人だったのだ。
だからこそ、彼は多くの人の支持を集め、尊敬を勝ち得、忠誠を捧げられていた。
思えば、レーヴェ王もまたそうだったのだろう。彼もまた、目の前の真実を見逃さない人だった。人を人のまま愛せる人だった。
こういう人たちだからこそ、逆に人の「悪意」や秘められた「邪」を見抜けなかったのかもしれない。

レーヴェへと赴いたバドたちは、そこで魔女とされる女性のよる結婚式での国王以下列席した国の重鎮たちの虐殺事件の決着と次期国王を巡る混乱に巻き込まれる。
そこで直面するのは、魔女を処刑せよという世論の要求に対して、事前の交渉どおりに魔女が引き渡されるか、という問題であり、虐殺事件に際して行方不明になっているレーヴェ王国の姫スノーホワイトの行方であり、魔女とされる虐殺事件の犯人、新たな王妃となるはずだったテリサリサは果たして本物の魔女なのか、という問題だった。
そして何より、虐殺事件の真相が話が進むにつれてどんどんと曖昧模糊となっていく。
物語は、サスペンス・ミステリーの様相を呈していく。
はたして、虐殺事件は本当に魔女の仕業だったのか。犯人は王妃なのか。これは、実はクーデターではなかったのか。
そもそも、本当の魔女は誰なのか。

バドの命で影に潜み、囚われている王妃テレサリサに接触し、またスノーホワイトの探索を行ってたロロは、徐々にこの国を覆う悪意へとたどり着いていく。
影に覆われた真実を、一つ一つ紐解いていく。
そうして、何もかもが最初から詰んでいたという最悪の真実に気づいたときには、すべてが手遅れであり、しかし最後の希望だけは辛うじてつま先に引っ掛けることが出来た。

魔女は居たのだ。

これ、本当に何もかもを取りこぼしていく、全部が無残に崩れ去っていくクライマックスの展開は辛かった。ロロは黒犬の名に相応しい辣腕だったけれど一線をまだ越えられない甘さを抱えた子であったし、何より作中屈指の凄腕である事は事実でも、何もかもを単騎で覆せるような無双の騎士、みたいな無敵キャラとは程遠く、そして何よりその時その場に居られなかった以上、彼の腕前は何の意味もなさなかったんですよね。いや、無意味ではなかった。ハートランド団長をはじめとしたキャンパスフェローの意地を、そのまま潰えさせずに希望を持ち帰ることが出来たのだから。
ハートランド隊長は、まさに騎士の鑑でござった。
一度は助けたカプチノを、一緒に連れていけなかったというだけでも、彼らがあまりにもギリギリだった事が伝わってくる。あの子、どうなるんだろう。

この作品に出てくる魔女のモチーフはどうやら童話に出てくる魔女たちらしい。この鏡の魔女はまさに「白雪姫」に出てくる真実の鏡を操る王妃様だ。もっとも、話の内容は白雪姫とは何の関係もない波乱の様相を呈するのだけれど。スノーホワイトと王妃様の関係も全然違ってきているし、獅子王と彼に見初められたメイドの愛の物語は、多くの人々に祝福されるはずのものだった。
童話とは異なる悲劇が、これからも繰り返されるのか。それとも、悲劇をねじ伏せる結集された魔女たちのワルプルギスがはじまるのか。
ともあれ、タイトルの【魔女と猟犬】。そして表紙絵から受けるタイトルへのダークな印象は、読み終えたあと見事に反転しているだろう。
これは魔女と猟犬という人ならざる化け物の物語ではない。託された希望を胸に、どうしようもない絶望と理不尽に敢然と抗う、真っ向から立ち向かう「人間たち」の物語だ。

カミツキレイニー・作品感想

フシノカミ 2〜辺境から始める文明再生記〜 ★★★★   



【フシノカミ 2〜辺境から始める文明再生記〜】 雨川水海/大熊まい オーバーラップノベルス

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

前世の記憶らしきものを持つ少年・アッシュは、『古代文明の伝説にあるような便利で豊かな生活』を今世に取り戻そうと寒村で奮闘していた。
その成果によって村の発展に貢献したアッシュは、都会である領都イツツへの留学の権利を手にする。
まだ見ぬ神殿の数多の蔵書へと思いを馳せるアッシュを迎え入れたのは、領主代行の好青年・イツキと、その弟を称する男装少女・アーサー――だけではない。
期待を下回る水準の技術力に、不足気味な資源など、山積した問題たちだった!
アッシュは、共に留学してきた村長家の一人娘・マイカに加え、アーサーすらも巻き込んで、危険とされる堆肥の利用、さらには毒とされている作物の食用化へと乗り出し、食糧事情の改善、ひいては都市全体の生活水準向上を目指していく!
しかし、そんなアッシュたちに、人類衰退の原因である“魔物"の足音が迫っていて――!?
理想の暮らしを手にするため、世界に変革をもたらす少年の軌跡を紡いだ文明復旧譚、第二幕!

リソースが極めて限られていた辺境地域のさらに開拓地の農村部という寒村を、見事に活性化させてみせたアッシュ。その功績もあって、村長家の娘にしてサキュラ辺境伯の領主家の血筋でもあるマイカの領都イツツへの留学に同行する事になるわけだが、ノスキュラ村とはキャパシティが段違いな都市部が舞台、となればアッシュもやれる事が全然違ってくるわけだ。
あれもこれも、とやりたいことが山程頭の中で唸っているにも関わらず、今まではどうしたって実現に至るまでの手段がなかった。技術も技術を生み出すための体制も、社会システムそのものも、それらを実行する教育を受けた人材も。
領都と言っても辺境部の都市なだけあって、決してアッシュの満足できる文明レベルではなかったものの、やはり村とは設備やら人材の層やらが全然違うんですよね。
とは言え、アッシュはマイカの母にして領主家の長女でもあるユイカさんの推薦があったものの、身の上はただの農民。ユイカさんの有能さをよく知っている彼女の弟にして領主代行のイツキさんや領主家の人間たちは十分以上にアッシュにも好意的ではあったんだけれど、それでも彼に対する認識は良識の範囲内であり、年の割には優秀、農民の割にはちゃんとしている、くらいの認識だったわけですよ、最初は。それでは、アッシュが目論んでいる文明向上計画なんて到底話も聞いて貰えない。
と、ここで一足飛びに無茶をしないのがアッシュである。この少年、わけの分からん勢いで皆を巻き込んで激走突進するわけだけれど、意外なほど段階を踏んで着実に物事を進めるんですよね。一歩一歩堅実に足場を固めて次の一歩へと進むのだ。その一歩がやたらと早いわ、歩幅が意味不明なほど広いわ、と巻き込まれた人たちが濁流に飲まれたみたいに正体をなくすはめになるのだけれど、それでも工程を見ると決して横紙破りとか不正とか独断専行はしないんですよね。
そこがまた彼の一番恐ろしいところでもある。
絶対に筋を通すんですよ、彼。関係各所に筋を通し、面通しをして、責任者各位にはちゃんと同意と協力を取り付けて、各種計画、稟議、プランにもちゃんと根拠となる前例や証拠資料を揃えた上で、ちゃんと許可を取り付けた上で計画を発動させる。
ここまでガッチリと正当な手段でゴーサインを貰ったなら、もう許可を出した方だって生半可なことでは計画を止められなくなる、というのをよく分かっているのだろう。
正当な手段、というのは遠回りに見えるかも知れないけれど、その強度においては途方もなくあらゆる横やりを跳ね飛ばす。一度始まってしまえば、用意には止められなくなる。つまるところ、変にショートカットしたり、勝手に物事を進めて既成事実化したり、という事をするよりも、何気に最短距離を突っ走ることになるのだ。そして、一度始まってしまえば、可能な範疇でやりたい放題行けるところまで突っ走れる。それこそ、許可を出したほうが想像もしていないレベルまで突っ走ってしまおうとも、何しろゴーサインは出ている訳だから止められる理由がなく、根拠がなく、手段がないわけだ。関係各所にもちゃんと協力を取り付けて、要となる人物も片っ端から懐に抱え込んでしまっているから、まず邪魔しようという勢力が存在しない。
アッシュくんがほとんどノンストップで周りの人達が目を白黒している間にわけの分からんスピードで物事を変革していけるのは、彼の前に障害がないからではなく、障害をぶっ壊しているわけでもなく、障害が障害足り得る前にそうでなくしてしまっているから、というのが一番近いのではないだろうか。
巻き込まれた人は大変だろうけれど、それが楽しくて仕方なくなるのは、最初彼のやることなすことに白目をむいて放心状態となりながら、いつの間にか同じように目をキラキラさせて、笑顔で彼のやることを手伝い、後押しし、自分の地位や能力の限りを尽くして喜んで彼に協力することからも明らかだろう。
楽しいのだ、アッシュと色々となにかやることは。大変だけれど、毎日がピカピカ輝いて、楽しくて仕方なくなるのだ。
あれほど鬱屈と憂いを抱えて日々を過ごしていたアーサーが、見違えるように明るくなったのはまさしくアッシュにアテられたからだろう。充実した日々が、この子にうつむいている暇を与えなかったのだ。前を向いてさえいれば、明るい光はいくらでも目に飛び込んでくる。見たこともない世界、いくらでもアッシュが見せてくれる。
しかし、光あれば影あり、勢いに邁進する彼についていけない人々はやはり一定数出てきてしまう。出る杭に我慢できなくなる層はどうしたって存在する。
アッシュは、理屈ではなく感情で突っかかってくるやつ、理不尽を押し付けてくるような相手は、眼中になく、無視しているけれど、そういった層が無視していればいなくなるわけじゃないんですよね。
強かなアッシュだから、決して油断しているわけじゃないし、理不尽を強要された場合やばい系の満面の笑みで裏から手を伸ばしてガッツリヤッてしまいそうな所あるけれど、まずもってそういう連中に邪魔させないことが最良ではあるんですよね。
そういう、アッシュの脇を突いてくるだろう勢力に対して、何気にマイカがアンテナを張り巡らせて警戒をビシビシ飛ばしているのがなかなか興味深いところでした。
都市部に入ってバージョンアップしたアッシュに対して、マイカも農村から都市部に一緒に出てきてアッシュのパートナーとして必要な部分をバージョンアップさせようとしている風なんですよね。
前回の熊に襲われた一件で、マイカは自分自身が強くなって騎士のようにアッシュを守るのだ、とユイカさんがドン引きするくらい夢中になって自分の役割を規定しようとしていましたけれど、今回人狼に襲われた件も相まって、直接的な武力を向上させてもいつも傍にアッシュが居て、彼を守っていなるシチュエーションでなければ、そうした力は意味をなさない、というのを思い知ってしまったわけです。今回、マイカはアッシュと同行してませんでしたからね。都市部での仕事の増大は必然的にアッシュをあっちこっちに走り回らせる羽目になり、マイカもマイカで色々とやることが増えて常に一緒に行動、という村での時みたいにはいかなくなりましたからね。
そんな異なる環境に置かれるようになった二人。それでもなお、自分がアッシュのために力を尽くすとしたら、彼の激走についていくには、彼の突進を助けるためにはどうしたら良いのか。
そうして、明らかに自分自身のスケール自体を格上げしようとしているマイカさん。自分ひとりでどうこうするのではなく、人の手を使い、立場を使い、彼に環境そのものを用意して、彼のもとに邪魔が入らないように手を尽くす。見ているステージ、立っているステージを階梯ごと上にあげないとたどり着けない結論へと至った彼女の、マイカの躍進が見事にアッシュから離れずについていっていて、この子もある種の化け物だよなあ、と思うのでした。
走っているスピードが、完全に周りの人と違うんですよね。アッシュと同じスピードで走ろうとしている。尤も、彼と深く関わることになった人たちは多かれ少なかれ、今まで歩いてきたスピードとは段違いの速度を要求され、本人も意図せずに突っ走りはじめているわけですけれど。
その点、理解者であるはずなのだけれどアッシュと常に接しているわけではない領主代行のイツキさんなんかは、アッシュを中心に加速していっている時代の速度に追いついていないどころか、加速そのものにまだよく気づいていない、というべきなのかもしれない。その辺のギャップは、マイカが一番よく理解してそう、というのも彼女がアッシュの脇を固め、或いは鎹となるだろう立ち位置に至る重要な要因なのかもしれません。何にせよ、アッシュ見ているのも面白いけど、マイカも同じくらい面白いなあ。アーサーはかなり色々と深い事情を抱えていて、重要人物かつヒロインとして食い込んできましたけれど、マイカも自力で同じ深度、同じ階位に自分から駆け上がってきた感があるんですよね。アーサーの正体が何であれ、マイカも対等のところまで自分であがってきそう。
うん、この怒涛怒涛の様々な登場人物を巻き込んでいく奔流の勢い、一巻に引き続きジェットコースターに乗っているみたいで、面白かったという以上に楽しかった!


ゴブリンスレイヤー 13 ★★★★  



【ゴブリンスレイヤー 13】 蝸牛くも/神奈月昇 GA文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

「迷宮の主、してみませんか」?
迷宮探険競技??それは至高神の大司教をはじめとした六英雄の逸話として有名な、死の罠の地下迷宮から続く試練。それをギルドは冒険者志望の者への訓練としたいという。
そしてその監修者として、銀等級の冒険者へと協力を依頼した。

(??悪辣だ)
受付嬢が驚くほどの罠が仕掛けられ、準備は進められていく。??

そんな中、またひとり、冒険者志望の少女は剣を取る。??
そこに忍びよるは混沌の影……。

「小鬼どもになぞ、好き勝手させてたまるものかよ」
蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー第13弾!
TRPGするの!? 作中で!?
ゴブスレさんが槍使いと重戦士の兄ちゃん二人を誘って、飲み屋の卓でシート広げてTRPGはじめるシーンは、あの素晴らしい挿絵と相まってなんか感動すらしてしまいました。いやこの挿絵ほんと良かったんですよ。ゴブスレさんの前の衝立に貼り付けられたデータシートに、彼の手にはサイコロ。傍らにはルールブックが置いてあって、脇には注文して置かれた食べ物の類が寄せられていて、向かいでは平服の槍使いと重戦士が飲み物とペンシルを手に自分が動かすキャラクターを談笑しながら作っていっているシーン。シーンがギューッと凝縮されたような絵で、実に良かった。今回は他にも神奈月さんの挿絵、印象的なのが多かったなあ。特に好きなのが冒険者志望の女の子が、初々しい格好で不釣り合いな剣を引っさげながら、迷宮探検競技開催のお知らせが貼られた掲示板を見上げているシーン。
まだ冒険者じゃないけれど、でもいつ冒険が始まったかというのなら、この瞬間、というのを切り取ったような絵がねえ……良い。
つまるところ、ゴブリンスレイヤーが一生懸命になってプロデュースしようとしたものこそ、夢と希望を胸に冒険者を志す若者たちの、まさにその「機会」だったんですよね。
ゴブスレさんが得られなかったもの、いつか夢見ていたもの、だからこそ何よりも掛け替えのないものだと知っているもの。
ギルドが主催する迷宮探検競技のプロデュース、いわばダンジョンマスター役を依頼されて引き受けたゴブスレさん。ただの仕事という義務感などではない、彼の思い入れや意気込みが伝わってくる真剣さが、何というか受付嬢さんがハートに羽つけて羽ばたかせちゃうのもわかるくらいの、人らしさ、男の子の可愛らしさでありかっこよさだったんですよね。
ちょいちょい暴走して仕掛ける罠に凝りすぎてしまうのもご愛嬌。女神官ちゃんがすっかりゴブスレさんの思考仕様に染まっちゃっているのもご愛嬌。
より良きものを、これに挑戦する冒険者になりたい若者たちに実りある経験を与えられるものになるように、とただただ自分の価値観を詰め込むのではなく、受付嬢の意見をしっかりと聞き、また信頼するベテラン冒険者である槍使いと重戦士の二人にTRPGという形で机上演習での検証を手伝ってもらい、と彼の意気込みの強さ、言葉を変えるなら夢中になっている姿には、かつての妄執に捕らわれた気配は伺えない。
しかし、この作品のギルドって未熟な冒険者やそれ未満、それ以前の人たちも本当に優しいなあとしみじみ思う。その優しさは甘やかすとかじゃなくて、自立を促し生き残る手助けをする、という意味で。手取り足取り、手を引いて引っ張るものじゃない見守る強い優しさだ。
それはベテラン冒険者たちも同様で、彼らの若者たちを見守る視線の温かさには、見ていてこちらも心がホカホカしてしまう。そんなベテランたちにも駆け出しの頃があったのを、さらに年長古参のものたちは見知っているわけで、はじめて武器屋の暖簾をくぐってきた頃の駆け出しの槍使いや魔女の姿が回想の中でちらりと触れられるシーンは、味わいぶかいものがありました。あの妖艶な魔女にも小娘だった頃があったんだなあ。
だからこそ、あの嵐の名を冠する冒険者志望の女の子の将来が楽しみになるんですよね。
知らず、冒険者になる前に大冒険を繰り広げていた彼女。結局、彼女自身気付かないまま、自分は競技に参加しているだけと思い込んだまま、凄い冒険をくぐり抜けてしまった彼女。
ぼんやりとして鈍くさくて落ち着きのない素人丸出しの彼女だけれど、でも将来勇者に引けを取らない大物になりそうだなあ、と思わせてくれる勇姿、とも言えないへっぴり腰の大冒険でありました。
そして、そんな彼女の冒険を台無しにしないように奮闘し続けたゴブスレさん。不意のイレギュラー、競技そのものをぶち壊しにしかねないゴブリン要素の介入に、いつになくブチ切れ、ゴブリンを殺す事を優先するのではなく、競技の進行を守ること、競技に参加する若者たちの将来を守ることを優先して、1人ゴブリンを殺すゴブスレさん。
やってることはいつもの事なのかもしれないけれど、ゴブスレさんの心持ちが今回は全く違ったんですよね。ゴブリンを殺すために殺すのではなく、あの嵐の少女の冒険を守るために戦っていたゴブスレさん。良き、良き戦いでした。それもまた、ゴブリンスレイでありつつも、冒険を守るための冒険でした。
良い、生き方をするようになったなあ、ゴブスレさんは、本当に。
ラストで、次のお仕事についての話になって、いつもなら当然のようにゴブリンを殺す仕事を求めるゴブスレさんが、妖精弓手の誘いに素直に応えて、「冒険に、行こう」と。あのゴブスレさんが自分からそう言うラストシーンに、これ以上無い感慨を覚えるのでした。
ゴブスレさんだけじゃなく、王妹といい、受付嬢といい、ニュービーを脱しつつある若い冒険者たちといい、冒険者の道を歩き出したあの嵐の子といい、うん登場人物みんながイイ顔して、目に力強い光を宿して、良い生き方をしている、それがほんとに温かくも清々しい。


インフィニット・デンドログラム- 14.<物理最強> ★★★★   



 インフィニット・デンドログラム- 14.<物理最強>】 海道左近/タイキ HJ文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

対するは、<最強>

二国間による講和会議も決裂し、戦闘状態へと移行する両陣営。
レイvs<.物理最強>【獣王】ベヘモット。
アズライトvs【衝神】クラウディア
シュウvs【怪獣女王】レヴィアタン
お互いに譲れないもののため、各々全ての力をかけて衝突するこの戦いの行方は果たして――。
レイがゲームを始めて以来、最も過酷な戦いの幕が今上がる!
大人気VRMMOバトルファンタジー、決死の第14巻! !

クラウディアの抱えていた真実、そういう事だったのか。いや場合によっては、兄貴と合体とか融合なんていう可能性も想像していたんですよね。アズライトなどの回想からして、クラウディアの双子の兄というのは実在してアズライトと交遊もあったようですし。それが、現状一つの身体に同居しているのを示唆するような描写が続いたとなるとねえ。
ドライフ皇国はただでさえ、機械帝国! って感じで生体改造とかもガシガシやっている以上、二人の人間の精神を移植して、とかもっと物理的に合体融合して、みたいなのもやっても不思議でない印象がありましたし。【衝神】と【機皇】の二重取得とか、どう考えても普通の人間じゃないじゃないですか。
さすがにそこまでの最悪の予想通りとはなってなくて安心した、というべきかむしろクラウディア一人でこれ賄っていたと考えるとこれはこれで最悪なんじゃ、と思わないでもない。
いや、それもう天才すぎるを通り越して、バケモノじゃないですかー。ともあれ、アズライトへの愛は紛うことなき彼女独りのものだったわけですな。アズライトに一目惚れしてしまったが故に、今の性格を瞬時に構築してしまった、とか凄いは凄いんだけど、重いわー!
ただ、アズライトはその重さに平然と耐えれてしまう、というか重いとか感じないタイプだよなあ。きっぱりと友情までで線引きしちゃってますが。
二人の決闘は辛うじてアズライトに軍配があがりましたけれど、終わってみるとクラウディア、このときの全力ではあったけれど、まだ余力はあったんだよなあ。というか、月夜先輩の治療でパーフェクトクラウディアになってしまったのでは。
対獣王戦は、まさにこれぞジャイアントキリングというような、圧倒的強者の攻略戦になっていて燃えました。ここまで差があると、もはや詰将棋並に一手一手最善を尽くし、振り絞れるだけの全力を発揮して、ミスも無駄も一切なくして、ようやく届かないはずの頂きに指を引っ掛ける、くらいなんですよね。いやほんとに、まさに一手一手を時間を凝縮したようななかで打っていくんですよね。それも場当たり的にその時効果あるものではなく、先々のための積み重ねであり、伏線であり、埋伏であり、仕掛けであり。後々になって決定的な効果を発する手を瞬間瞬間打ち放っていく。一方で、その場その場も凌がないと、まさに瞬殺されてしまいますから、綱渡りの綱を全員で全力疾走するようなものだよなあ。
しかし、これぞジャイアントキリング、という見どころたっぷりの熱い戦いでありました。
てか、地味に月影先輩の影に潜る能力、これ自分だけでなく味方のユニットも、というあたりで実質MVPだったんじゃないでしょうか。これのお陰で、圧倒的弱者側だったこっちが主導権を握り続けられたようなものですし。
ここに来て、ネメシスによってレイのあの不屈の名前の由来ともなった、諦めず体中ボロボロになりながらも決して倒れず屈せず不可能に手を届かせるあの意志力の根源が語られていましたけれど、やっぱりあの「後味が悪い」というセリフは決め台詞なんかじゃなくて、本音も本音、精神の負荷をこぼしたものでもあったんですなあ。ネメシスがあれだけ深くレイの内面のことを理解している、というのも実に恋女房らしくて良いのですけれど、この娘はこうしてみると献身の娘よなあ。

そして、皆がディスペナも加味して、全員の力でなんとか獣王の身に致命の一撃を届けたところで、最後に月夜先輩の出番である。月夜先輩も、最善と全力を尽くしました。尽くしてしまいました。この人、頑張るとクソ外道の卑しんぼムーブになってしまうの、どうにかできませんかねw
獣王も自分事よりもクラウディアのことで追い詰められているの、あからさまだったのも悪いんですけれど、実際問題イーブンか月夜先輩の方が分が悪い状況だったと思うのですけれど、そこから平然と倍プッシュするこの強欲さ。いや、そこで素直に言い分を聞くのではなくさらに奪えるものは奪ってしまう強かさはまさにタフネゴシエーターなんですけど、ちゃっかり自分の懐にも利益を忍ばせるこの守銭奴っぷりたるや! こういう所カルト教団の教祖というより悪徳商人だぎゃ。いや、正しく現代のカルト教団の教祖らしい、というべきなんだろうか、これ。みんなの力で勝ち取った判定勝ちだったにも関わらず、自分だけこっそり金巻き上げるあたりが流石としか言いようがない。

しかし、辛うじて判定勝ちを勝ち取れましたけど、そのままやってたらアウトでしたでしょうし、獣王もこの戦いでは随分と自分に制約をつけていましたし、それ以前に本来ならば獣王はレヴィアタンとセット、コンビで戦ってこそ、なわけですから、実際問題半分の力で戦ってたようなもんだよなあ、これ。
改めて交渉で、今度こそ戦争で決着。それもティアン抜きのマスターだけで、という形になりましたけど、まだまだクライフ皇国余力あり、ですよねえ。まあまだ王国側も今回参戦出来なかったマスターも結構居ますから、挽回の余地はあるのでしょうけど。
と、その前にまだ王都強襲の方が正式に決着ついていないみたいですし、むしろあっちでの出来事の方がこの世界にとっては本命みたいなんですよね。管理者側にえらい不穏な動きを、この王都襲来に合わせて見せてきていますし。次回にもまだ動乱続く、か。


転生したらスライムだった件 17 ★★★★   



【転生したらスライムだった件 17】 伏瀬/みっつばー GCノベルズ

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

本編では見られないあのキャラたちの活躍が詰まった『転スラ』初の短編集!

魔国連邦の幹部では珍しくも人間であるミョルマイルが西方諸国で暗躍する
――『ミョルマイルの野望』

愛する人の残滓を求め世界を旅するヴェルグリンドが関わった、とある国の物語
――『遠い記憶』

帝国再建に向けて動き出すカリギュリオは、己の過去とも向き合い始める
――『激動の日々』

魔王ギィ・クリムゾンのメイドにして原初の青レイン。そんな彼女も周りが異常ならボヤキたくもなるよね
――『青い悪魔のひとり言』

他、特別収録の1本を加えた『転スラ』本編とは違った視点で描かれる珠玉のSS集!
短編集ということで個々のキャラクターにスポットを当てて、というのは想像できたのだけれど、そのキャラのチョイスがまたぞろメイン級から遠く遠く離れてるあたり、大好きですわー。
特に特筆すべきが帝国の将軍だったカリギュリオ。この人なんてホントちょい役だし、小悪党のヤラレ役以外何者でもないにも関わらず、短編の主人公として描かれてここまで掘り下げてもらえるとか。
元々本作って最初期のベスターに代表されるように、この手の本来なら適当に使い捨てられるような別に強くもないし立派な人物でもない俗物の小悪党でも、結構大切に扱われて汚名返上するような立ち回りをして、ベスターのように後々まで重要人物として活躍することが多いんですよね。他にも何人も居ますし。
それも圧倒的な力にやられて感服して改心しました、という単純な心変わりじゃなくて、俗物だったそれぞれにも実際は人生の積み重ねがあり秘めたる思いがあり、時として道を外れていたりしたとしても、そこに至るまでには努力や奮起があり、それだけ頑張れる背景があり、としっかりと人物像を作り込んだ上で、心変わりというよりも敗北を気に初心を取り戻すような形で、それぞれが一番心輝いていた時期に立ち戻るような、そんな再出発を見せてくれるのでこういう小悪党たちの躍進はほんと嬉しくなるんですよね。
このカリギュリオも、将軍へと出世するまでの紆余曲折の人生には挫折と苦渋が刻み込まれていたのである。ただの野心家じゃなかったんですよね。そして、ただ利用し合うだけだった同僚と本当の意味で同志になり、友情が結ばれ、そこから過去に失ってしまった一番大切だったものを取り戻していく流れは、ちょっとした感動ですらありました。ああいうおっさん同志の多くを語らぬ心配りの友情はやっぱりいいよなあ。そして一番大切なものに裏切られた傷心を乗り越えて、真実に向き合ってもう一度それを取り戻そうとするおっさんの勇気、あれこそ勇気でありますよ。
カリギュリオのこれからに幸あれ、と心から思える短編でありました。

ミョルマイルも最初から強欲商人に見えてその心根が善人そのもの、という登場シーンから好きだったのですけど、この人を早々に取り込んで魔国の最重要人物に取り立てたのは、ただ強いだけが基準じゃない国造りの土台になってて、何気にキープレイヤーだったと思うんですよね。
そのミョルマイルの表舞台裏舞台もひっくるめての大活躍。実質、裏社会も牛耳るはめになったのか。その立場その仕事からどんどん金が懐に入ってくるにも関わらず、それどころじゃない忙しさに仕事の楽しさに、とこの人も人生謳歌してるよなあ。しかしテスタロッサ、もっと豪腕で交渉取りまとめているのかと思ったけれど、本当に繊手を持って丁寧にやってるんだなあ。これはほんと、他の悪魔には出来ない仕事だわ。いや、マジで彼女以外に出来るやついないんじゃないの? 他、色んな意味でバカばっかりだし。ギィのところのレインも澄ました顔して中身おばか、というのがこの短編で明らかになってしまいましたし。ミザリーの方はまだだいぶしっかりしてるんだろうか、これ見ていると。

ヴェルグリンドの話は、ルドラの魂の欠片を追いかけていろんな世界を駆け巡っていた頃のお話。世界が妖魔の謀略によって破滅しかけていて人類滅亡のピンチというさなかにヴェルグリンドが現れるという完全に異世界転移無双のお話じゃないですかー。まさかの近藤少佐のいた世界。あの人、地球の戦中の頃の人間、というわけじゃなかったのか。
ヴェルグリンドがもう圧倒的なんだけれど、彼女が無双する話というわけでもなく、彼女が色々と導くのだけれど基本的に現地の人間たちが頑張るお話になっていて、ヴェルグリンドこれ普通に救世の女神様じゃないですか。ルドラ以外どうでもいい、という態度を見せつつ結構世話好きというか親切にあれこれと手配りしてくれるし助言やフォローや、彼らが手が届かない所では手助けして、といたれりつくせりだったような。ヴェルグリンドも丸くなったものである。
いや、異世界のお話で実質別作品みたいになっているのだけれど、だからこその面白さがあった。この世界でも覚醒した連中は、頑張って転スラの世界まで来るつもりもあるみたいだし、彼らの再登場があったらそれはそれで楽しみ。

しかし、これだけちょい役のキャラですらこういう短編かけるのだから、それこそ登場キャラの分だけ主人公にして話を書けるんじゃないだろうか。長編の続きではなかったですけれど、満足度の高い短編集でありました。


Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 02 ★★★★   



【Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 02】 之 貫紀/ttl KADOKAWA

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

2018年。ダンジョン攻略が当たり前になった世界。
元社畜の脱サラリーマン芳村は不幸?な事故によって最強スキルを手に入れる。
のんびり生活を求めて金稼ぎのためにダンジョン探索をするが
気づけば国際レベルの要注意人物に!
憧れのスローライフが遠のくなか、幻のスキル「異界言語理解」採取を依頼され
ついに芳村はダンジョンの深層に潜入。しかし、それが世界にさらなる波紋を生む結果に!?
うおお、なんじゃあのでっかい犬わ、と表紙見てビビってたら本編にちゃんと登場しましたよ、ワンコ。ワンコーズ。いや犬じゃなくてヘルハウンドですが。三好命名のアルスルズ。このカヴァスを筆頭にしたワンコたちが実にかわいいのだ。デカイけど可愛いのだ。言葉は喋らないけど此方の言葉はちゃんと解して意思疎通できるし、反応がまた知性と愛嬌とウィットに富んでいてなんていうんだろう、キュート? そうキュートなんですよ。でもただマスコットなだけではなく、力が強いのは当然として凄く頭がいいんですよね。頭がいいなんて頭悪そうな言い方はあれかしら。一つの命令というかこれしといて、というお願いに対してただ従順に言われた通りに従うのではなく、ちゃんと自分達で色々と試行錯誤してよりうまくその命令をこなせるように工夫したり、なんなら新しい魔術を生み出してより洗練されたやり方でやってくれる。今回は大雑把に番犬しておいて、という類……には収まらないか、狙われている前提での身辺警護を彼らに頼んだのだけれど、言われた以上の緊密さで完璧にガードしてくれたんですよね。こういう賢さはほんと頼もしいし、賢さそのものが愛嬌に繋がっている。いやもうこのワンコたち凄く好きですわー。
検証のために彼らの個体を一度殺したりして再召喚とかしたら三好怒るかなー、とか平然と動物実験的な思考を当然のように脳内で繰り広げている芳村さん、マジ鬼畜です。いや、実際言わないだけまだマシなのでしょうけれど。

いやしかし、これアルスルズがちょっと強力すぎる。こんなんがガードしてたら無敵じゃないですか。ダンジョンの話じゃなく、実世界の方でも。
今回芳村たちDパワーズは、国際情勢のバランスを覆すような重要なファクターを内包したスキル「異世界言語理解」というスキルオーブをオークションにかけると表沙汰にしたお陰で、世界各国から狙われるはめに。ただでさえ、色々と今までの常識からするとあり得ないスキルの売買方法を行ったために目をつけられていたのに、今回は各国本気になって自国の情報機関の実働部隊の精鋭を動かすことに。お陰で、芳村たちがダンジョンに潜ればぞろぞろと尾行の部隊が後をつけてくるわ、Dパワーズの事務所周辺は世界中の情報機関の関係者で大渋滞を引き起こすわ、というとんでもない状況に。
さらにさらに、この一件で特にババを引くことになるロシアはより短絡的な方法、いわゆる暗殺処理という行動に打って出たおかげで、芳村たちは日本の街中で命を狙われるはめに。
いやこれ、何気にロシアが予想以上に強引な手に打ってでたために芳村たちが想定した状況を上回っちゃってたんですよね。アルスルズがいなかったら、実際アウトだったんじゃないだろうか、という場面が幾つか。
にして、これはいくら何でも日本のダンジョン協会(JDA)の判断がお粗末すぎる、と思ったんですが斎賀課長の暗躍があったとは。本来なら彼程度の立場でそこまで考える責任はないはずなのですが、自分の組織の益、自分が所属するセクションの益ではなく日本の国益を考えての暗躍であり、ある意味国の方針そのものの行方を導く行動なわけで、それを部下に命令するとか上司に進言するというやり方ではなく、ちょっとした行動で本来彼の指示などでは動かないはずの上司や、Dパワーズの言動を誘導して望む形に持っていったわけですから、さり気なくとんでもない事してるよなあ、この人。しかも独断w いや別に表立って彼は何もしていないのですし、咎めだてられる理由も一切ないわけですから、何も問題ないですよねとしれっとしているあたり、相当の食わせ者だぞこの人。

ダンジョン探索のお話でありながら、舞台はあくまで現代社会。ダンジョンの中ではなく、社会の中のお話になっているのがまた面白いんですね。ダンジョンでやったことがダイレクトに現代社会に影響を与え、各国の動向を激化させ、国際情勢を揺り動かす。直接国に関わっていない人でも、国家の中枢に影響を及ぼすような教団や富豪など、キープレイヤーとなる人物がどんどん関わってくる。
あくまで本舞台はダンジョンの外、というのが他のダンジョン探索ものと異なる部分でそそられる面白さなんですよね。それらを嬉々としてかき回す芳村と三好のコンビ。ほんと、いい面の皮の厚さしてますわ、ふたりとも。世界の大国を向こうに回してビビって萎縮することもなく、振り回しているわけですから。あれだけ凄まじい大金を稼ぐに至っているのに、その金に振り回されてもいませんしね。あくまで彼らの目的は実験、検証、実証、というところにあってお金は手段、だからというのもあるんだろうけど、人物として変人であり真っ当であるがゆえ、なんでしょうね。
あの最後の、モニカという国に縛られることになる少女への芳村の助言なんざ、その最たるものでしたし。
しかし今回目次みたら、プロローグとエピローグの間に第三章「異世界言語理解」という項目だけがどーんと一つだけ並べてあって、目次の意味殆どなくw しかし中身も濃く勢いもたっぷりでページも厚いたった一章でありました。
なんか特典小説もあるらしく、それもかなりの分量らしいので後ほど読んでみたいと思います。2020年11月一杯までしか見られないみたいだから、後回しにしすぎるとやばいぞ。
あと電子書籍版では、その特典小説へのURLは巻末近くにQRコードと共に記載されているのでお見逃しのないよう。


ナイツ&マジック 10 ★★★★   



【ナイツ&マジック 10】 天酒之瓢/黒銀 ヒーロー文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

第10弾の舞台は、空に浮かぶ広大な大地。噂に導かれ冒険心からやって来たエムリスとアーキッドは、辿り着くなり争いに巻き込まれてしまいます。混迷を深める空飛ぶ大地に、彼が現れます。
銀の光に蒼き刃。新婚旅行中の銀鳳騎士団団長、エルネスティ・エチェバルリアが。
空飛ぶ大地の戦いは活発化してゆきます。空には史上最強の対飛空船戦闘艦である飛竜戦艦。大地からは絶えたはずの超巨大魔獣、竜の姿が現れます。人とハルピュイア、飛竜と魔獣。
大地の支配者の座を巡り激戦が繰り広げられる中、エルネスティの眼前に思いもよらぬ因縁が現れます。
「できるならばあなたとは戦いたくなかったですが……。勝つか負けるか。
トイボックスマーク2、最期まで全て魅せて差し上げなさい!」
戦いの決着へと向けて、覚悟を乗せた蒼き騎士が空を翔ける――!

このあらすじの文章、なんでこんな自動翻訳みたいなんだ?
ともあれ、久々二年ぶりですか。アディがついにエルを落したというインパクトがすごすぎて、細かいところ忘れていたのですが、そう言えばエルたちが帰還した時にはもうエムリス王子とキッドは国飛び出しちゃってて、エルたちが帰ってきていたの知らなかったんだ。
前回の記事でも触れていましたけど、ほんとキッドが真っ当な主人公やってるんですよね。彼の誠実さと勇敢さと優しさのお陰でハルピュイアの氏族の一つと信頼を得られ、ハルピュイアと昔から友誼を結んでいたというシュメフリーク王国とも協力関係を結ぶことが出来たのですから。おまけに、ハルピュイアの娘さん二人にも懐かれちゃって。一人はお子様なのでどこまで女の子のそれなのかわからないですけれど、もう一人のホーガラはちゃんとした淑女ですし、気が強くて戦士としての誇りを持つ女性でありつつ、めっちゃキッドの事意識してて、アディが現れた時に妹と知らないが故にやたらとキッドとの関係を警戒して問い詰めてきた様子とか見ると、完全に乙女心全開でしたし。
いや、ほんとどうするんだ? エレオノーラ女王陛下がいるのに、いるのに!
まあそこは当人同士で何とか決着つけてもらうとして、いやまだホーガラに関してはキッドがまだまだ追い打ち止めかけそうな予感もあるんですよね。今、ホーガラは戦士として打ちのめされて密かにメンタル追い詰められてる最中で、それにキッドだけが気づきかけているという状況ですし。完全にフラグ、フラグw

ともあれ、あの飛竜戦艦が再び出現。とはいえ、前にこれを運用していたジャロウデク王国とは別口だったんですよね。ってか、そのジャロウデク王国の面々も久々に登場してきているし。あの【狂剣】グスターボが再登場してくれるとは思わなかった上に色んな意味で活躍してくれたのは嬉しかった。敵キャラとはいえ、あれほど個性的で特徴的でド派手なやつもイなかったもんなあ。ある意味イカレっぷりに関してはエルくんに匹敵するものがありますし。今回のエルくんとグスターボの遭遇戦からの激闘と、その後のあっさりさっきまで殺し合ってたのがなかったみたいにくつろいだお茶会してた様子なんか見てると、この二人明らかに同類だし! ここまでエルくんと同じ世界というか感覚で居られるキャラって、まず居なかったもんなあ。ほぼアディだけじゃない。
なんにせよ、ジャロウデク王国の派遣部隊、というか収奪出張部隊? グスターボたちに関しては少数部隊なんだけれど、それに飛竜戦艦を運用し大規模な飛行艦隊を持ち込んでいる北の強国パーヴェルツィークが浮遊大陸争奪戦に本格参戦したことで、これまで暴れに暴れていたイレブンフラッグスが一方的に叩かれ始め、いずれにせよ幾つもの勢力が首を突っ込んできた混迷の空になってきたのである。
エムリス王子とキッドたちは浮遊大陸に冒険しにきたのであって、資源収奪に来たわけではなく、シュメフリーク王国も原住民であるハルピュイアとの友誼優先なのですけど、他の勢力は浮遊大陸で発見された飛行艦の燃料である源素晶石の大鉱脈の奪い合い、ということで資源収奪戦争の様相を呈したわけである。
とはいえ、一方的に奪うばかりだったイレブンフラッグスと違って、パーヴェルツィークは強権的ではあってもハルピュイアに対しても一定の配慮はあったし、話し合いもできそうな余地はあったのですけど。
ってか、エルくんが絡まない間はわりと真面目に国同士の駆け引きとか信義のせめぎ合いとか真っ当なやり取りが進んでたんだよなあw エムリス王子も破天荒で大雑把なキャラなんだけれど、王子としてマトモでもあり義を見てせざるは勇なきなりの英雄でもあり、とキッドと合わせて実にちゃんと話を進めてくれてたんですけどねえ。
いや、別にエルくんがぶち壊しにしたというわけではないのだけれど。作中でもちらっと触れられているけど、エルくんって勝手にむちゃくちゃするのではなく、ちゃんと言質取ったり根回ししっかりしてフリーハンドを握った上で、誰も想像していない斜め上のレベルでむちゃくちゃやり始めるだけであって、ぶち壊しにはしないんですよね。いざ動き出すと、雰囲気とかこれまでの流れとか全部ぶち壊すけど。
というわけで、均衡をぶち壊したのは浮遊大陸に乗り込んできた各国の派遣隊ではなく、元から浮遊大陸に存在した謎の存在……というわけでもなかったのか、これ。まさかのエルくん因縁の相手が、それもごく最近因縁できましたばっかり、という相手の再登場である。しかも、交渉中に横からぶん殴ってくる形で。
そんな、みんなの尽力で整えられた舞台を盛大にぶち壊されたら、大混乱に陥ってしまったら、もうエルくんがどれだけ自由にやりたい放題やっても止めるやついないじゃないですかー。止める理由がないというか、免罪符を与えてしまったというべきか、エルくんを解き放ってしまったというべきか。
そして実に実に可愛そうなことに、その自由に解き放たれてしまったエルくんの機体には、交渉相手だったパーヴェルツィークの総司令官であり姫でもあったフリーデクント姫が助けられたついでに同乗するはめに。
あのエルくんの機体に同乗するはめに!!
死ぬる!
それまでは、峻厳にして英明、冷静沈着の氷の姫、という感じだったフリーデクント姫が典型的エルくんに巻き込まれ、えらい目にあってしまう人たちのパターン入りました。しかも、遠くから見ているだけじゃなくて、自分自身彼の機体に乗り込んでしまっているわけですからね。
死ぬる。
こうして一般人がエルくんの機体に乗っていると、彼がどれだけ意味不明な戦闘機動をして戦場を飛び回っているのかがその悲鳴とともによく伝わってくるのです。ってか、一人だけ出てる漫画が違うw
目まぐるしく全く予想できないというかわけわからない動きをするエルくんの機体に振り回されて、あぎゃーーとなってる姫様が同乗してくれているお陰か、いつもより尚更エルくんのはちゃめちゃっぷりが体感できるんですよね。
映像作品でもない、ただ文章として描かれているアクションを文字で追っているだけなのに、なんだかエルくんの機体トイ・ボックス2の動きが目で追いきれずに、辛うじて見える残像を必死で追いかけているような気分になってくるんですよね。うぉぉ、あっち飛んだ、いやこっち? どこ行った? なんでそこにいるの!? とまあそんな感じで。本を読んでて光景がありありと目に浮かぶ、という事はまあまあありますけど、ここまで動きが激しくて意識引っ張られて持ってかれて引きずり回されるのはちょっとなかなか経験ありませんでしたわ。凄かった、面白かった、読むジェットコースター体験である。
そして、エルくんにまったくお荷物が乗っている、という意識も配慮もないあたりがこの美少年め。どれだけぶん回しても平気でほんとにまったく気にしてないですからね。それでいて、姫様を助けるためという緊急避難の理由付けはしっかりしているし、当人からもちゃんとこういう行動とりますよー、と事前に許可と言質はとっているあたり、悪辣なのである。実際、どれだけむちゃくちゃされても、たしかに姫が事前に許し、また自身が彼に頼んだ行動でもあるわけですから、やめてーとは言えないんですよね。言わせないようにして好き勝手してやがる。そこまでしろとは言ってない、とどれだけ言っても暖簾に腕押しw
ただ機体の動きだけなら、肉体的にダメージ受けて精神的にPTSDになるくらいでまだ済んだのでしょうけれど、さらにそこからいきなり攻めてきた敵の正体と直面ですよ。しかもエルくんのお知り合い。同乗してるから否応なくお互いの会話が耳に飛び込んできて、そのあまりの突拍子の無さにむちゃくちゃさにデタラメさと伝説神話に至ろうかという規模の話に、姫様白目w
わけがわからない、意味がわからない、聞かなきゃよかった、もう質問とかするのやめようかな、と姫様がどんどん死んだ目になっていく姿に、なんかもう笑うしかなく。
全部終わったあとは、はい名物の遠い目をしたエルくん被害者の会新規加入者の出来上がりーである。こうなると、もう同情と共感で同志みたいな感覚になる不思議。確か、つい先程まで交渉決裂寸前で相容れぬ敵として目の前に立ちふさがりそうな雰囲気だったのに、雰囲気さん見事に消し飛ばされてしまいました、ご愁傷様です。

いやでもこれで実際パーヴェルツィークとの全面対決は避けられそう。でもそうなると、飛竜戦艦の製作者であるあいつはどうなるんだろう。一応、この戦いでシリーズ通してのラスボスが定まった感もありますし、あれとの本格対決になっていくのでしょうけど。今回はエルくん、実験機のトイ・ボックス2という、あれ実戦用じゃねえだろうという仕様の機体でしたから、本番はイカルガを持ってきてからでしょうしね。
次はさすがに2年は長いのでもう少し短い間隔で出してほしいなあ。


亡びの国の征服者 2 ~魔王は世界を征服するようです~ ★★★★   



【亡びの国の征服者 2 ~魔王は世界を征服するようです~】 不手折家/ toi8 オーバーラップノベルス

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

少年は歩む。
亡びを見据え、生きる道を――

家族の愛を知らぬまま死に、“もう一つの人類"の侵略に脅かされる王国で新たな生を受けた少年ユーリ。
彼は騎士家の名家であるホウ家の跡取り息子として、王女であるキャロルや魔女家の生まれであるミャロらと共に、騎士院での生活を送っていた。
そしてユーリは生まれて初めて、“もう一つの人類"――クラ人と出会う。
亡命してきた宗教者であり、クラ語講師であるイーサ。ユーリは彼女からクラ語を学びながら、「敵国」への理解を深めていくのだった。
数年の時が流れ、ある目的から学業の傍ら事業を興すことを決めたユーリ。前世の知識を元に植物紙の製品化を目指す彼は、協力者を得ながら試行錯誤を繰り返していく。しかし事業が成功した矢先、王都を裏で牛耳る魔女家の魔の手が迫り……!?
のちに「魔王」と呼ばれる男は、静かに、しかし確実に覇道を歩む――。
「小説家になろう」で話題の超本格戦記譚、待望の第2幕!
一巻では情報としては流れてきつつも、ユーリの実感としてはまだ得られていなかった騎士家と魔女家という両輪の上に王家が立っているというこの国の構造、その実態がこの王都では、この国を形作っているのか、どのように横たわっているのかを目の当たりにすることとなる。
また、遠い外国の話であったクラ人と呼ばれる異人種の侵攻によって、次々とシャン人の国家が滅ぼされていて、今その侵攻が隣国であるキルヒナ王国へと及ぼうとしている現実がユーリの前に突き付けられる。
もっとも、このクラ人たちの侵攻を自分事として危惧している者は王家や政治を担う魔女家を含めて殆どおらず、武官である騎士家ですら危機感を有しているとは言えないのだけど。
この段階で、既にクラ人の侵攻が避けられないこと、それどころか自国シヤルタもまた他のシャン人国家と同様にクラ人国家群によって亡ぼされるだろうと想定しているのはユーリだけなんですよね。
彼だけ、と言ってしまうのは極言かもしれないけれど、この国の要人たち、いや商人から一般庶民にいたるまではあまりにも長い間内向きにしか政治も武力闘争も行ってこなかったが為に、完全に国際感覚というものを失っているようなんですよね。その最たるがシャン人国家において文官系氏族を意味する魔女家と呼ばれるものたちで、シヤルタにもいくつかの魔女家が権勢を誇っているのだけどこれが完全に悪徳商人と腐敗官僚とヤクザを合体させたような存在で、国益を全く考えずに一族の益しか考えていない連中なんですね。国を富ますなんて全く考えていない、ただ家を栄えさせ、他家を蹴落とし陥れ、出る杭は片っ端から打ち込む事に躍起になっている国の癌であり寄生虫なのである。
その権益を守るためなら何でもするという姿勢は、非合法活動や謀略、暴力も厭わずこの国の健全な経済活動は魔女家によって妨げられている、と断言していいのだろう。発展や革新に至るだろう事業なんかも、片っ端から利益だけ吸い上げられて毟り取るだけ毟り取ったら後腐れないように徹底的に潰される、といった感じだし。
国そのものから活気が失われているように見えるのは、このせいなのだろう。
ユーリは、いくつか自分で商売を立ち上げることで、この魔女家というこの国に蔓延る悪徳と直接対決する事になる。とはいえ、真っ正直に正論振りかざして突撃するようなアホとは程遠い人種なんですよね、この少年。
まず、彼ら魔女家が口出しできないような制度を、王家を通じて構築し、権力を振りかざしての無体には、騎士家の名家であるホウ家の嫡男という立場を利用して振り払い、有形無形の嫌がらせは此方も武門の家らしく影に日向に叩き潰し、それでいて自分の商社を立ち上げた時には実家の紐付きになって変な方向から干渉を受けないように、自分の裁量に首を突っ込まれないようにホウ家には関与させないようにしてたりするんですよね。起業のための資金はほぼ自分で稼いだもので賄ってますし、人材の方も自分のツテで集めて回っている。
これに関しては、ホウ家を継いだユーリの父であるルークが、ユーリを信頼して好きなようにやらせてくれているから、というのも大きいんですよね。元々、ホウ家から一度は距離を置いていたからか、ホウ家至上主義なんて考えからは程遠い父親ですし、ホウ家を絡ませずに自分の権限でやりたいという息子に全然干渉してこない、というのはありがたいお父さんですよ。これで息子を放任しているのか、というといらんことを告げ口されて心配になって何をやってるのかを問いただしてきたり、というのはあるのだから、父親としてちゃんと息子のことは心配してくれていますし。それで、筋道立てて説明したらちゃんと理解してくれるんですから。
ユーリが醒めてるようで、この父親の事を滅茶苦茶尊敬しているのは、ルークが学生時代、騎士院をやめることになった事件の内実を聞いて、もう随分と昔のことなのにやたらと熱くなってその話を教えてくれた人に食ってかかってしまった事からも何となくわかるんですよね。よほど好きで尊敬してなかったら、そんな過去話で熱くならないですよ。
ともあれ、ユーリは学業の方はとっとと単位取れるところは取ってしまって、暇だからと商売はじめて自分の知識の中から使えるものをどんどんと利用して、商社を立ち上げて資金を稼ぎ出し、また商船持ちの商人と仲良くなることで、外地へも食指を広げていくわけです。
これに関して、ほとんどの人はユーリの金儲けを暇つぶしとは言わないけれど、シヤルタ王国という狭い範疇の中での事だと考えているしこれに関してユーリはまだあまり何も語らないのだけれど、リリー先輩に天測航法のための六分儀の開発を依頼したときに、はっきりと語っているんですね。このシヤルタ王国は近いうちに亡びる。その崩壊に巻き込まれないためには、海を超えてクラ人国家群の手の届かない所まで逃げるしか無い。そのための資金稼ぎであり、ホウ社の設立であり、幾つもの発明品の開発なのである、と。
これは、この異世界が地理的には地球とほぼ変わらないものであり、西の海を隔てた向こうに新大陸が存在している、と知っていなければ出来ない発想ではあるのだけれど。
いずれにしても、この段階から既にユーリはもう、国の滅びを前提に動き出しているのである。
王都に出てから、同じ学生の仲間たち以外にもクラ人の言葉以外にもその文化や国家の内実、クラ人の原動力の一つである宗教などについても詳しく教えてくれることになるクラ人の亡命者にして教師であるイーサ先生や、商船を駆りクラ人国家にまで商売しにいく商人のハロル、ホウ社の幹部として植物紙の生産をはじまりに組織を取り仕切ることになる辣腕の商売人カフ、そして時計職人の子であり機械系の職人でもあるリリー先輩、というユーリの人生においても後々まで深く関わることになる友人、恩師、仲間となる人物と出会い、またキャロルやミャロといった子供時代からの友人たちとは更に親密に交流を重ねて、まさに青春を謳歌しているというべき次第だろう。輝かしき青春時代だ。
しかし若く未来に希望を抱いて走るような青春とは裏腹に、ユーリの根底には先に語ったような迫りくる亡国に対する備え、抗い、それを妨げようとする旧弊との饐えた匂いのする暗闘が横たわっている。
ユーリの前世、研究者だった男の半生が語られるのだけれど、そこには身近な人からの裏切りがあり、怒りを原動力とした戦いがあり、すべてから解き放たれた自由があり、その果ての虚無感があったわけです。そして、彼は孤独だった。
ユーリの根底に、どこか乾いた風が吹いているように見えるのはこの前世の孤独があるのかもしれません。一方で、この生で彼は家族からの愛情に包まれ、友情と親愛を交わす友達がいて、目的をともに走れる仲間たちがいる。
今の彼の奥底に、闇はないはずです。乾いた価値観と醒めた意識が根ざしていて、それが彼に無邪気に未来を信じるなんて真似を許さないのだとしても、彼が戦う理由には温かい熱がある。まあいまいち、見る目がないというか、ミャロの性別自分だけが全く気づいていなかった事に人生最大級の衝撃というかショックというか、自分だけなの?という焦りが、鈍いというか変に彼の間の抜けた部分を垣間見せてくれるんですけどね。そういうのも織り交ぜての、複雑な人間性の質感がユーリという主人公の魅力なんだろうなあ。
ミャロの祖母と面談しての、ヤクザの事務所に連れ込まれたみたいになった時の、あの後ろでソロムの爺さんがやりたい放題やっているのを振り返りもせずに、不敵な笑みを浮かべたまま椅子の上で足を組んで脅されたはずが逆に脅しにかかっている様子なんて、十代の若造どころじゃない貫禄でまさに魔王さま、という風情の格好よさだったんですけどねえ。いや、魔王というよりもマフィアという感じだよな、あれ。

なんにせよ国際情勢と国内情勢が詳らかになってきた上で、キャロルを通じて王家ともよく関わるようになったユーリ。騎士家の嫡男という立場もあって、魔女家の領分にも首を突っ込み、と学生身分でありながらもうその他大勢の一人、なんてわけにはいかなくなってきたよなあ、これ。
既にこの段階で、キャロルの王配候補筆頭という扱いになりつつありますし。まあ、あのお互い遠慮も何もないキャロルとの親密な関係を目の当たりにしたら、ねえ。普段は男女のそれの気配はまったくなく、悪友みたいな付き合い方ですけど。
でも、書き下ろしでのキャロルの下町探訪にユーリが付き合う話なんぞは、完全にデートでしたしねえ。デートにしたら危ない所に首突っ込みすぎですが。ってかユーリってホント場馴れしてるというか、普段から悪所にも出入りしてるしこれどこでも生きていけそうな強かな処世に長けた人物なんだよなあ。
ってか、意識もせずにそういう事言うからなーこの男。いや、ユーリの場合しれっとちゃんとわかって言っていても全然おかしくないんだよなあ。そういう男なのだ。


 
12月4日
【呪禁師は陰陽師が嫌い 平安の都・妖異呪詛事件考】
黒崎 リク
(宝島社文庫)

Amazon Kindle B☆W

【異世界転生して生産スキルのカンスト目指します! 4】
渡 琉兎
(ドラゴンノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【神猫ミーちゃんと猫用品召喚師の異世界奮闘記 4】
にゃんたろう
(ドラゴンノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【転生したら小魚だったけど龍になれるらしいので頑張ります】
真打
(ドラゴンノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【幼馴染のS級パーティーから追放された聖獣使い。万能支援魔法と仲間を増やして最強へ!】
かなりつ
(ドラゴンノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【厄災の申し子と聖女の迷宮 1】
ひるのあかり
(ドラゴンノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【主人公じゃない! 1】
ウスパー
(エンターブレイン)

Amazon Kindle B☆W

【おっさんはうぜぇぇぇんだよ!ってギルドから追放したくせに、後から復帰要請を出されても遅い。最高の仲間と出会った俺はこっちで最強を目指す!】
おうすけ
(BKブックス)

Amazon Kindle

【俺だけ作れる魔道具でポンコツパーティーを最強に! 〜ハズレスキル【鑑定眼】、実は最強でした〜】
塩分不足
(BKブックス)

Amazon Kindle

12月2日
【アレクサンダー英雄戦記 ~最強の土魔術士~】
なんじゃもんじゃ
(一迅社ノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【天才最弱魔物使いは帰還したい 〜最強の従者と引き離されて、見知らぬ地に飛ばされました〜】
槻影
(一迅社ノベルス)

Amazon Kindle B☆W

12月1日
【戦翼のシグルドリーヴァ Sakura (下)】
長月達平
(角川スニーカー文庫)

Amazon Kindle B☆W

【真の仲間 Episode.0 今だけ最強の走竜騎士は、いずれ無双の妹勇者を守り抜く】
ざっぽん
(角川スニーカー文庫)

Amazon Kindle B☆W

【お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について】
桜木桜
(角川スニーカー文庫)

Amazon Kindle B☆W

【元スパイ、家政夫に転職する】
秋原タク
(角川スニーカー文庫)

Amazon Kindle B☆W

【クロの戦記 5 世界転移した僕が最強なのはベッドの上だけのようです】
サイトウアユム
(HJ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【魔界帰りの劣等能力者 5.謀略の呪術師】
たすろう
(HJ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【夢見る男子は現実主義者 3】
おけまる
(HJ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【精霊幻想記 18. 大地の獣】
北山結莉
(HJ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【アルバート家の令嬢は没落をご所望です 8】
さき
(角川ビーンズ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【王太子妃パドマの転生医療 「戦場の天使」は救国の夢を見る】
さくら 青嵐
(角川ビーンズ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【英雄の娘として生まれ変わった英雄は再び英雄を目指す 4】
言寺あまね/鏑木 ハルカ
(MFC)

Amazon Kindle B☆W

【アルバート家の令嬢は没落をご所望です 3】
彩月 つかさ/さき
(B's-LOG COMICS)

Amazon Kindle B☆W

【メニューをどうぞ ~異世界レストランに転職しました~ 2】
黒野 ユウ/汐邑 雛
(B's-LOG COMICS)

Amazon Kindle B☆W

【1/10の花嫁 4】
ゆきの
(サンデーうぇぶりSSC)

Amazon Kindle B☆W

11月30日
【賢者の弟子を名乗る賢者 14】
りゅうせんひろつぐ
(GCノベルズ)

Amazon Kindle B☆W

【聖者無双 〜サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道〜 8】
ブロッコリーライオン
(GCノベルズ)

Amazon Kindle B☆W

【異世界転移したら愛犬が最強になりました 〜シルバーフェンリルと俺が異世界暮らしを始めたら〜 1】
龍央
(GCノベルズ)

Amazon Kindle B☆W

【むすぶと本。『嵐が丘』を継ぐ者】
野村美月
(ファミ通文庫)

Amazon Kindle B☆W

【俺だけレベルが上がる世界で悪徳領主になっていた】
わるいおとこ
(ファミ通文庫)

Amazon Kindle B☆W

【未実装のラスボス達が仲間になりました。】
ながワサビ64
(エンターブレイン)

Amazon Kindle B☆W

【魔法使いで引きこもり? 8 ~モフモフと駆ける雪山の決戦~】
小鳥屋エム
(エンターブレイン)

Amazon Kindle B☆W

【おお魔王、死んでしまうとは何事か 〜小役人、魔王復活の旅に出る〜】
榊 一郎
(講談社ラノベ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【剣帝学院の魔眼賢者】
ツカサ
(講談社ラノベ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます 2】
謙虚なサークル
(講談社ラノベ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【雪の名前はカレンシリーズ】
鏡 征爾
(講談社ラノベ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【精霊の友として】
北杜
(Kラノベブックス)

Amazon Kindle B☆W

【俺だけ入れる隠しダンジョン 6 〜こっそり鍛えて世界最強〜】
瀬戸 メグル
(Kラノベブックス)

Amazon Kindle B☆W

【Free Life Fantasy Online 〜人外姫様、始めました〜5】
子日 あきすず
(Kラノベブックス)

Amazon Kindle B☆W

【コミックライド2020年12月号】

Kindle B☆W

11月28日
【まんがタイムきららキャラット 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

11月27日
【ガヴリールドロップアウト 10】
うかみ
(電撃コミックスNEXT)

Amazon Kindle B☆W

【ガンフェスタ 2】
芝村裕吏/ku−ba
(電撃コミックスNEXT)

Amazon Kindle B☆W

【まったく最近の探偵ときたら 8】
五十嵐正邦
(電撃コミックスNEXT)

Amazon Kindle B☆W

【航宙軍士官、冒険者になる 3】
たくま朋正/伊藤暖彦
(電撃コミックスNEXT)

Amazon Kindle B☆W

【魔法使いの印刷所 5】
もちんち/深山靖宙
(電撃コミックスNEXT)

Amazon Kindle B☆W

【JKからやり直すシルバープラン 3】
李惠成/林達永
(ヴァルキリーコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ポンコツ女神の異世界創世録 4】
金光鉉/林達永
(ヴァルキリーコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【転生したらスライムだった件 16】
川上泰樹/伏瀬
(シリウスKC)

Amazon Kindle B☆W

【Sランクモンスターの《ベヒーモス》だけど、猫と間違われてエルフ娘の騎士(ペット)として暮らしてます 5】
東雲太郎/銀翼のぞみ
(ヤングアニマルコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【常敗将軍、また敗れる 3】
渡辺つよし/北条新九郎
(HJコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【電撃マオウ 2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

【月刊コミックアライブ 2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

【月刊コミック 電撃大王 2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

【コミック電撃だいおうじ VOL.87】

Amazon Kindle B☆W

【Comic REX 2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

【神眼の勇者 11】
ファースト
(モンスター文庫)

Amazon Kindle B☆W

【村人転生 最強のスローライフ 13】
タカハシあん
(Mノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【のんべんだらりな転生者 〜貧乏農家を満喫す〜】
咲く桜
(Mノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【異世界で 上前はねて 生きていく 3〜再生魔法使いのゆるふわ人材派遣生活〜】
岸若まみず
(Mノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【勇者パーティーを追放された白魔導師、Sランク冒険者に拾われる 〜この白魔導師が規格外すぎる~】
水月 穹
(Mノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【冒険者ギルドの万能アドバイザー 〜勇者パーティを追放されたけど、愛弟子達が代わりに魔王討伐してくれるそうです〜】
虎戸 リア
(Mノベルス)

Amazon Kindle B☆W

11月26日
【少年エース 2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

【コンプエース 2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

【月刊少年シリウス 2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

11月25日
【涼宮ハルヒの直観】
谷川流(角川スニーカー文庫)

Amazon Kindle B☆W

【殺したガールと他殺志願者】
森林梢
(MF文庫J)

Amazon Kindle B☆W

【同い年の先輩が好きな俺は、同じクラスの後輩に懐かれています】
凪乃彼方
(MF文庫J)

Amazon Kindle B☆W

【ハイスクール・フリート あらいばるっ】
姫ノ木あく
(MF文庫J)

Amazon Kindle B☆W

【探偵はもう、死んでいる。4】
二語十
(MF文庫J)

Amazon Kindle B☆W

【ライアー・ライアー 6.嘘つき転校生は正義の味方に疑われています。】
久追遥希
(MF文庫J)

Amazon Kindle B☆W

【ぼくたちのリメイク 8.橋場恭也】
木緒なち
(MF文庫J)

Amazon Kindle B☆W

【絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 14】
鬼影スパナ
(オーバーラップ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 6】
篠崎 芳
(オーバーラップ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【本能寺から始める信長との天下統一 4】
常陸之介寛浩
(オーバーラップ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【底辺領主の勘違い英雄譚 2 〜平民に優しくしてたら、いつの間にか国と戦争になっていた件〜】
馬路まんじ
(オーバーラップ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【Sランク冒険者である俺の娘たちは重度のファザコンでした 2】
友橋かめつ
(オーバーラップ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【ブレイドスキル・オンライン 1 〜ゴミ職業で最弱武器でクソステータスの俺、いつのまにか『ラスボス』に成り上がります!〜】
馬路まんじ
(オーバーラップ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【黒鳶の聖者 1 〜追放された回復術士は、有り余る魔力で闇魔法を極める〜】
まさみティー
(オーバーラップ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【望まぬ不死の冒険者 8】
丘野 優
(オーバーラップノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【異世界で土地を買って農場を作ろう 8】
岡沢六十四
(オーバーラップノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【俺の前世の知識で底辺職テイマーが上級職になってしまいそうな件 2】
可換 環
(オーバーラップノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【太宰治、異世界転生して勇者になる 〜チートの多い生涯を送って来ました〜】
高橋 弘
(オーバーラップノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【社畜ですが、種族進化して最強へと至ります】
力水
(ダッシュエックス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【影使いの最強暗殺者 ~勇者パーティを追放されたあと、人里離れた森で魔物狩りしてたら、なぜか村人達の守り神になっていた~】
茨木野
(ダッシュエックス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【進路希望調査に『主夫希望』と書いたら、担任のバツイチ子持ち教師に拾われた件】
yui/サウスのサウス
(ダッシュエックス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【元勇者は静かに暮らしたい 3】
こうじ
(ダッシュエックス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【八男って、それはないでしょう! 21】
Y.A
(MFブックス)

Amazon Kindle B☆W

【二度追放された魔術師は魔術創造〈ユニークメイカー〉で最強に 2】
ailes
(MFブックス)

Amazon Kindle B☆W

【ほのぼの異世界転生デイズ 〜レベルカンスト、アイテム持ち越し! 私は最強幼女です〜 1】
しっぽタヌキ
(MFブックス)

Amazon Kindle B☆W

【異世界帰りのパラディンは、最強の除霊師となる 1】
Y.A
(MFブックス)

Amazon Kindle B☆W

【Missing 3 首くくりの物語(上)】
甲田学人
(メディアワークス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【Missing 4 首くくりの物語(下)】
甲田学人
(メディアワークス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【おにぎり処のごちそう三角 家族を結ぶ思い出の食卓】
つるみ犬丸
(メディアワークス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【それでも、医者は甦る -研修医志葉一樹の手術カルテ-】
午鳥志季
(メディアワークス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【レッドスワンの死闘 赤羽高校サッカー部】
綾崎隼
(メディアワークス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【後宮双妃の救国伝 ふたりの妃は喧嘩しながら国を救う】
柳なつき
(メディアワークス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【レベル1の最強賢者 4 呪いで最下級魔法しか使えないけど、神の勘違いで無限の魔力を手に入れ最強に】
木塚麻弥
(ブレイブ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【すべての人類を破壊する。それらは再生できない。6】
横田卓馬/伊瀬勝良
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【武装少女マキャヴェリズム 11】
黒神遊夜/神崎かるな
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 5】
池野雅博/ざっぽん
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【コードギアス 反逆のルルーシュ外伝 白の騎士 紅の夜叉 4】
曽我篤士/高橋びすい
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【コードギアス 復活のルルーシュ 1】
曽我篤士/高橋びすい
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 4】
しめさば/ぶーた
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【家庭教師のルルーシュさん 4】
漆魂
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【もし、恋が見えたなら 1】
七路ゆうき/みかみてれん
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【機動戦士ガンダム ジオンの再興 レムナント・ワン 1】
近藤和久
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【屍刀 シカバネガタナ 1】
瀬川はじめ
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【田舎のホームセンター男の自由な異世界生活 5】
うさぴょん/古来歩
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【氷菓 13】
タスクオーナ/米澤穂信
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【薬屋のひとりごと 7】
日向夏/ねこクラゲ
(ビッグガンガンコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ナイツ&マジック 13】
天酒之瓢/加藤拓弐
(ヤングガンガンコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【現実主義勇者の王国再建記 6】
上田悟司/どぜう丸
(ガルドコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【最果てのパラディン 6】
奥橋睦/柳野かなた
(ガルドコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【望まぬ不死の冒険者 6】
中曽根ハイジ/丘野優
(ガルドコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【月刊ビッグガンガン 2020 Vol.12】

Amazon Kindle B☆W

【月刊アクション2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

【アフタヌーン 2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

11月24日
【このライトノベルがすごい! 2021】
『このライトノベルがすごい!』編集部
(宝島社)

Amazon Kindle B☆W

11月21日
【じいさんばあさん若返る 2】
新挑限
(MFC)

Amazon Kindle B☆W

【はいふり 7】
阿部かなり/AAS
(MFコミックス アライブシリーズ)

Amazon Kindle B☆W

【戦翼のシグルドリーヴァ ノンスクランブル 1】
阿部かなり
(MFコミックス アライブシリーズ)

Amazon Kindle B☆W

【豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい 5】
fujy/合田拍子
(MFコミックス アライブシリーズ)

Amazon Kindle B☆W

【ガールズ&パンツァー リボンの武者 15】
野上武志/鈴木貴昭
(MFコミックス フラッパーシリーズ)

Amazon Kindle B☆W

【盾の勇者の成り上がり 17】
藍屋球/アネコユサギ
(MFコミックス フラッパーシリーズ)

Amazon Kindle B☆W

【死神様に最期のお願いをRE 4】
山口ミコト/古代甲
(ガンガンコミックスJOKER)

Amazon Kindle B☆W

【六畳一間の魔女ライフ 2】
秋タカ
(ガンガンコミックスJOKER)

Amazon Kindle B☆W

【ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア 17】
大森藤ノ/矢樹貴
(ガンガンコミックスJOKER)

Amazon Kindle B☆W

【月刊ガンガンJOKER 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

【まんが4コマぱれっと 2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

【リビティウム皇国のブタクサ姫 12】
佐崎 一路
(モーニングスターブックス)

Amazon Kindle B☆W

【ウォルテニア戦記 XVII】
保利亮太
(HJ NOVELS)

Amazon Kindle B☆W

【TOKYO異世界不動産 3軒め】
すずきあきら
(HJ NOVELS)

Amazon Kindle B☆W

【魔眼と弾丸を使って異世界をぶち抜く! 9】
かたなかじ
(HJ NOVELS)

Amazon Kindle B☆W

【食い詰め傭兵の幻想奇譚 15】
まいん
(HJ NOVELS)

Amazon Kindle B☆W

【ロード・エルメロイII世の事件簿 9 「case.冠位決議 (中)」】
三田 誠
(角川文庫)

Amazon

【友達以上探偵未満】
麻耶 雄嵩
(角川文庫)

Amazon Kindle B☆W

【遺跡発掘師は笑わない あの時代に続く空】
桑原 水菜
(角川文庫)

Amazon Kindle B☆W

【准教授・高槻彰良の推察 5.生者は語り死者は踊る】
澤村御影
(角川文庫)

Amazon Kindle B☆W

11月20日
【限界超えの天賦は、転生者にしか扱えない ―オーバーリミット・スキルホルダ― 1】
三上康明
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【デート・ア・バレット 7 デート・ア・ライブ フラグメント】
東出祐一郎
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【公女殿下の家庭教師 7.先導の聖女と北方決戦】
七野りく
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【幼馴染の妹の家庭教師をはじめたら 2.怖かった幼馴染が可愛い】
すかいふぁーむ
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【世界一かわいい俺の幼馴染が、今日も可愛い】
青季ふゆ
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【君は彼方】
瀬名快伸
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい 10】
合田拍子
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【幼馴染をフッたら180度キャラがズレた】
はむばね
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【好きすぎるから彼女以上の、妹として愛してください。5】
滝沢慧
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【史上最強の大魔王、村人Aに転生する 7.外なる神のピエロ】
下等妙人
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【Only Sense Online 19 ―オンリーセンス・オンライン―】
アロハ座長
(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W

【淡海乃海 水面が揺れる時 〜三英傑に嫌われた不運な男、朽木基綱の逆襲〜 九】
イスラーフィール
(TOブックス)

Amazon Kindle B☆W

【没落予定の貴族だけど、暇だったから魔法を極めてみた 4】
三木なずな
(TOブックス)

Amazon Kindle B☆W

【異世界創造のすゝめ 2 〜スマホアプリで惑星を創ってしまった俺は神となり世界を巡る〜】
たまごかけキャンディー
(TOブックス)

Amazon Kindle B☆W

【悪役令嬢ですが攻略対象の様子が異常すぎる 2】
稲井田そう
(TOブックス)

Amazon Kindle B☆W

【ざまぁの後の王子様とわたし】
家具付
(TOブックス)

Amazon Kindle B☆W

【それをAIと呼ぶのは無理がある】
支倉 凍砂
(中央公論新社)

Amazon Kindle

【ぐらんぶる 16】
井上堅二/吉岡公威
(アフタヌーンKC)

Amazon Kindle B☆W

【てんぷる 4】
吉岡公威
(アフタヌーンKC)

Amazon Kindle B☆W

【グラゼニ〜パ・リーグ編〜 10】
足立金太郎/森高夕次
(モーニングKC)

Amazon Kindle B☆W

【この会社に好きな人がいます 5】
榎本あかまる
(モーニングKC)

Amazon Kindle B☆W

【ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜 15】
泰三子
(モーニングKC)

Amazon Kindle B☆W

【マリアージュ〜神の雫 最終章〜 25】
オキモト・シュウ/亜樹直
(モーニングKC)

Amazon Kindle B☆W

【刷ったもんだ! 2】
染谷みのる
(モーニングKC)

Amazon Kindle B☆W

【半沢直樹 4】
池井戸潤/フジモトシゲキ
(モーニングKC)

Amazon Kindle B☆W

【神呪のネクタール 10】
吉野弘幸/佐藤健悦
(チャンピオンREDコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【少年マガジンR 2020年12号】

Kindle B☆W

11月19日
【ゲート SEASON2 5. 回天編 自衛隊 彼の海にて、斯く戦えり】
柳内たくみ
(アルファポリス)

Amazon Kindle B☆W

【無限のスキルゲッター! 〜毎月レアスキルと大量経験値を貰っている僕は、異次元の強さで無双する〜】
まるずし
(アルファポリス)

Amazon Kindle B☆W

【とあるおっさんのVRMMO活動記 22】
椎名ほわほわ
(アルファポリス)

Amazon Kindle B☆W

【いずれ最強の錬金術師? 8】
小狐丸
(アルファポリス)

Amazon Kindle B☆W

【異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。 4 〜この世界は俺にとってイージーモードでした〜】
WING
(アルファポリス)

Amazon Kindle B☆W

【神に愛された子 5】
鈴木カタル
(アルファポリス)

Amazon Kindle B☆W

【間違い召喚! 2 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活】
カムイイムカ
(アルファポリス)

Amazon Kindle B☆W

【超越者となったおっさんはマイペースに異世界を散策する 7】
神尾優
(アルファポリス)

Amazon Kindle B☆W

【変わり者と呼ばれた貴族は、辺境で自由に生きていきます 3】
塩分不足
(アルファポリス)

Amazon Kindle B☆W

【のんびりVRMMO記 10】
まぐろ猫@恢猫
(アルファポリス)

Amazon Kindle B☆W

【ゲート SEASON2 1.抜錨編 (上)自衛隊 彼の海にて、斯く戦えり】
柳内たくみ
(アルファライト文庫)

Amazon

【ゲート SEASON2 1.抜錨編 (下)自衛隊 彼の海にて、斯く戦えり】
柳内たくみ
(アルファライト文庫)

Amazon

【かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜20】
赤坂アカ
(ヤングジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【リアル 15】
井上雄彦
(ヤングジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【亜人ちゃんは語りたい 9】
ペトス
(ヤンマガKCスペシャル)

Amazon Kindle B☆W

【オカルトちゃんは語れない 4】
ペトス/橋本カヱ
(ヤンマガKCスペシャル)

Amazon Kindle B☆W

【グレイプニル 9】
武田すん
(ヤンマガKCスペシャル)

Amazon Kindle B☆W

【サバゲっぱなし 7】
坂崎ふれでぃ
(サンデーGXコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ディオサの首 2】
伊藤明弘
(サンデーGXコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【任侠転生-異世界のヤクザ姫- 3】
宮下裕樹/夏原武
(サンデーGXコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【煩悩☆西遊記 1】
クリスタルな洋介
(サンデーGXコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【まんがタイムきららMAX 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

【月刊サンデーGX 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

11月18日
【友人キャラは大変ですか? 10】
伊達 康
(ガガガ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【結婚が前提のラブコメ 3】
栗ノ原草介
(ガガガ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【ハル遠カラジ 4】
遍 柳一
(ガガガ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【史上最強オークさんの楽しい種付けハーレムづくり 4】
月夜 涙
(ガガガ文庫)

Amazon Kindle B☆W

【100人の英雄を育てた最強予言者は、冒険者になっても世界中の弟子から慕われてます 3】
あまうい白一
(ガガガブックス)

Amazon Kindle B☆W

【北海道の現役ハンターが異世界に放り込まれてみた 3】
ジュピタースタジオ
(ガガガブックス)

Amazon Kindle B☆W

【ロメリア戦記 〜魔王を倒した後も人類やばそうだから軍隊組織した〜 2】
有山リョウ
(ガガガブックス)

Amazon Kindle B☆W

【君は008 11】
松江名俊
(少年サンデーコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【名探偵コナン 警察学校編(上)】
青山剛昌/新井隆広
(少年サンデーコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【天野めぐみはスキだらけ! 22】
ねこぐち
(少年サンデーコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ウルトラジャンプ 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

11月17日
【化物語 11】
西尾維新/大暮維人
(KCデラックス)

Amazon Kindle B☆W

【化物語 11 特装版】
西尾維新/大暮維人
(KCデラックス)

Amazon Kindle B☆W

【カッコウの許嫁 4】
吉河美希
(講談社コミックス)

Amazon Kindle B☆W

【カノジョも彼女 3】
ヒロユキ
(講談社コミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ダイヤのA act2 24】
寺嶋裕二
(講談社コミックス)

Amazon Kindle B☆W

【炎炎ノ消防隊 26】
大久保篤
(講談社コミックス)

Amazon Kindle B☆W

【彼女、お借りします 18】
宮島礼吏
(講談社コミックス)

Amazon Kindle B☆W

【獣の六番 1】
永椎晃平
(講談社コミックス)

Amazon Kindle B☆W

【少年マガジンエッジ 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

【リアリスト魔王による聖域なき異世界改革 IV】
羽田遼亮
(電撃の新文芸)

Amazon Kindle B☆W

【その色の帽子を取れ -Hackers' Ulster Cycle-】
梧桐 彰
(電撃の新文芸)

Amazon Kindle B☆W

【外面だけは完璧なコミュ障冒険者、Sランクパーティーでリーダーになる(上)】
とまとすぱげてぃ
(電撃の新文芸)

Amazon Kindle B☆W

11月16日
【ヘルモード 〜やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する〜 2】
ハム男
(アース・スターノベル)

Amazon Kindle B☆W

【追放されたお荷物テイマー、世界唯一のネクロマンサーに覚醒する 〜ありあまるその力で自由を謳歌していたらいつの間にか最強に〜 2】
すかいふぁーむ
(アース・スターノベル)

Amazon Kindle B☆W

【戦姫アリシア 婚約破棄してきた王太子に渾身の右ストレート叩き込んだ公爵令嬢のはなし】
mery
(アース・スターノベル)

Amazon Kindle B☆W

【冒険者ギルドのチート経営改革 魔神に育てられた事務青年、無自覚支援で大繁盛 1】
ハーーナ殿下
(アース・スターノベル)

Amazon Kindle B☆W

【マージナル・オペレーション改 10】
芝村 裕吏
(星海社FICTIONS)

Amazon

【2020年のゲーム・キッズ →その先の未来】
渡辺 浩弐
(星海社FICTIONS)

Amazon Kindle

【ぼんくら陰陽師の鬼嫁 1】
秋田みやび/遠野由来子
(ボニータ・コミックス)

Amazon Kindle B☆W

【異世界狙撃手は女戦士のモフモフ愛玩動物 2】
光永康則/いのまる
(YKコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【月刊ヤングキングアワーズGH 2021年1月号】

Amazon Kindle B☆W

11月14日
【おいしいベランダ。 あの家に行くまでの9ヶ月】
竹岡 葉月
(富士見L文庫)

Amazon Kindle B☆W

【探偵はサウナで謎をととのえる】
吉岡 梅
(富士見L文庫)

Amazon Kindle B☆W

【菓匠風月 〜深夜霊時の夢菓房〜】
真鍋 卓
(富士見L文庫)

Amazon Kindle B☆W

【ジギタリスの女王に忠誠を 修道院の王位継承者】
仲村 つばき
(富士見L文庫)

Amazon Kindle B☆W

11月13日
【ダンジョンおじさん 1】
広路なゆる
(サーガフォレスト)

Amazon Kindle B☆W

【宮廷魔法師クビになったんで、田舎に帰って魔法科の先生になります 3】
世界るい
(サーガフォレスト)

Amazon Kindle B☆W

11月12日
【天才王子の赤字国家再生術 8 ~そうだ、売国しよう~】
鳥羽徹
(GA文庫)

Amazon Kindle B☆W

【やたらと察しのいい俺は、毒舌クーデレ美少女の小さなデレも見逃さずにぐいぐいいく 2】
ふか田さめたろう
(GA文庫)

Amazon Kindle B☆W

【邪神官に、ちょろい天使が堕とされる日々 2】
千羽十訊
(GA文庫)

Amazon Kindle B☆W

【週4で部屋に遊びにくる小悪魔ガールはくびったけ!】
九曜
(GA文庫)

Amazon Kindle B☆W

【パワー・アントワネット】
西山暁之亮
(GA文庫)

Amazon Kindle B☆W

【尽くしたがりなうちの嫁についてデレてもいいか?】
斧名田マニマニ
(GA文庫)

Amazon Kindle B☆W

【ゴブリンスレイヤー外伝 2 鍔鳴の太刀《ダイ・カタナ》 中】
蝸牛くも
(GAノベル)

Amazon Kindle B☆W

【転生賢者の異世界ライフ 7 〜第二の職業を得て、世界最強になりました〜】
進行諸島
(GAノベル)

Amazon Kindle B☆W

【結婚するって、本当ですか 2】
若木民喜
(ビッグコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【舞妓さんちのまかないさん 15】
小山愛子
(少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)

Amazon Kindle B☆W

【ピーター・グリルと賢者の時間 7】
檜山大輔
(アクションコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【巴マミの平凡な日常 8】
あらたまい
(まんがタイムKRコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【月刊少年ガンガン 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

【まんがタイムきららフォワード 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

【ゲッサン 2020年12月号】

Amazon

11月10日
【艦隊これくしょん -艦これ- 海色のアルトサックス 1】
柚木 ガオ
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【創約 とある魔術の禁書目録 3】
鎌池和馬
(電撃文庫)

Amazon B☆W

【キノの旅 XXIII the Beautiful World】
時雨沢恵一
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【三角の距離は限りないゼロ 6】
岬 鷺宮
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【日和ちゃんのお願いは絶対 2】
岬 鷺宮
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【声優ラジオのウラオモテ #03 夕陽とやすみは突き抜けたい?】
二月 公
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【ちっちゃくてかわいい先輩が大好きなので一日三回照れさせたい 2】
五十嵐雄策
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【吸血鬼に天国はない 4】
周藤 蓮
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【少女願うに、この世界は壊すべき 2】
小林湖底
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【桃瀬さん家の百鬼目録】
日日日/ゆずはらとしゆき/SOW/森崎亮人
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【となりの彼女と夜ふかしごはん 〜腹ペコJDとお疲れサラリーマンの半同棲生活〜】
猿渡かざみ
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【百合に挟まれてる女って、罪ですか?】
みかみてれん
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【妹の好きなVtuberが実は俺だなんて言えない】
芦屋六月
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【エージェントが甘えたそうに君を見ている。】
殻半ひよこ
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【白百合さんかく語りき。】
今田ひよこ
(電撃文庫)

Amazon Kindle B☆W

【オールラウンダーズ!! 転生したら幼女でした。家に居づらいのでおっさんと冒険に出ます】
サエトミユウ
(カドカワBOOKS)

Amazon Kindle B☆W

【悪役令嬢は今日も華麗に暗躍する 追放後も推しのために悪党として支援します!】
道草 家守
(カドカワBOOKS)

Amazon Kindle B☆W

【無敵の万能要塞で快適スローライフをおくります 3 ~フォートレス・ライフ~】
鈴木 竜一
(カドカワBOOKS)

Amazon Kindle B☆W

【実質大賢者 ゲーム知識とDIYスキルで辺境スローライフを送っていたら、いつの間にか伝説の大賢者と勘違いされていた件】
謙虚なサークル
(カドカワBOOKS)

Amazon Kindle B☆W

【君は死ねない灰かぶりの魔女 II】
ハイヌミ
(カドカワBOOKS)

Amazon Kindle B☆W

【勇者?賢者?いえ、はじまりの街の《見習い》です 3 なぜか仲間はチート級】
伏(龍)
(カドカワBOOKS)

Amazon Kindle B☆W

【最強の鑑定士って誰のこと? 11 〜満腹ごはんで異世界生活〜】
港瀬つかさ
(カドカワBOOKS)

Amazon Kindle B☆W

【デスマーチからはじまる異世界狂想曲 21】
愛七ひろ
(カドカワBOOKS)

Amazon Kindle B☆W

【本好きの下剋上ふぁんぶっく 5】
香月美夜
(TOブックス)

Kindle B☆W

【異世界に転移したら山の中だった。反動で強さよりも快適さを選びました。2】
じゃがバター
(ツギクルブックス)

Amazon Kindle B☆W

【王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。】 糸加
(ツギクルブックス)

Amazon Kindle B☆W

【身体は児童、中身はおっさんの成り上がり冒険記3】
力水
(ツギクルブックス)

Amazon Kindle B☆W

11月9日
【ネガくんとポジちゃん 2】
森田俊平
(ドラゴンコミックスエイジ)

Amazon Kindle B☆W

【きょうも黒咲さんのターン! 2】
あゆか
(ドラゴンコミックスエイジ)

Amazon Kindle B☆W

【双穹の支配者 1 この世の半分を支配する! ハズレチートで異世界を救え!!】
赤衣丸歩郎
(KCデラックス)

Amazon Kindle B☆W

【転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます 1】
石澤庸介/謙虚なサークル
(KCデラックス)

Amazon Kindle B☆W

【目黒さんは初めてじゃない 5】
9℃
(KCデラックス)

Amazon Kindle B☆W

【オレと邪神と魔法使いの女の子 3】
小原ヨシツグ
(シリウスKC)

Amazon Kindle B☆W

【よくわからないけれど異世界に転生していたようです 3】
内々けやき/あし
(シリウスKC)

Amazon Kindle B☆W

【嫁いできた嫁が愛想笑いばかりしてる 1】
マツモトケンゴ
(シリウスKC)

Amazon Kindle B☆W

【今まで一度も女扱いされたことがない女騎士を女扱いする漫画 6】
マツモトケンゴ
(シリウスKC)

Amazon Kindle B☆W

【人外姫様、始めました 〜Free Life Fantasy Online〜 2】
園原アオ/割田コマ
(シリウスKC)

Amazon Kindle B☆W

【UQ HOLDER! 24】
赤松健
(講談社コミックス)

Amazon Kindle B☆W

【イジらないで、長瀞さん 9 特装版】
ナナシ
(講談社コミックス)

Amazon Kindle

【イジらないで、長瀞さん 9】
ナナシ
(講談社コミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ヒロインは絶望しました。5】
千田大輔
(講談社コミックス)

Amazon Kindle B☆W

【別冊少年マガジン 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

【まんがタイムきらら 2020年11月号】

Amazon Kindle B☆W

【月刊コミックフラッパー 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

【ドラゴンエイジ 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

11月7日
【うちの奴隷が明るすぎる 2】
ぶしやま
(ガンガンコミックスUP!)

Amazon Kindle B☆W

【そうだ、売国しよう〜天才王子の赤字国家再生術〜2】
鳥羽徹/えむだ
(ガンガンコミックスUP!)

Amazon Kindle B☆W

【友達の妹が俺にだけウザい 2】
三河ごーすと/トマリ
(ガンガンコミックスUP!)

Amazon Kindle B☆W

【good!アフタヌーン 2020年12号】

Amazon Kindle

11月6日
【デスティニーラバーズ 2】
智弘カイ/カズタカ
(KCデラックス)

Amazon Kindle B☆W

【サタノファニ 15】
山田恵庸
(ヤンマガKCスペシャル)

Amazon Kindle B☆W

【なんでここに先生が!? 11】
蘇募ロウ
(ヤンマガKCスペシャル)

Amazon Kindle B☆W

【パラレルパラダイス 12】
岡本倫
(ヤンマガKCスペシャル)

Amazon Kindle B☆W

【女神のスプリンター 5】
原田重光/かろちー
(ヤンマガKCスペシャル)

Amazon Kindle B☆W

【うららのパンツは店長を困らせる 1】
saku
(まんがタイムコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【大家さんは思春期! 13】
水瀬るるう
(まんがタイムコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ヤングマガジン サード 2020年 Vol.12】

Amazon Kindle B☆W

【大正野球娘。3.帝都たこ焼き娘。】
神楽坂 淳
(小学館文庫)

Amazon Kindle B☆W

11月5日
【ダイブ・イントゥ・ゲームズ 2 電子の海で出会った仲間たち】
佐嘉 二一
(レジェンドノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【斥候が主人公でいいんですか? 失敗しらずの迷宮攻略】
神門 忌月
(レジェンドノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【もぐら少女のダンジョン攻略記】
黒喪 ぐら
(レジェンドノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【不死鳥への転生 3 ドラゴン倒せるって普通の鳥じゃないよね?】
shiryu
(ドラゴンノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【ダンジョンだらけの異世界に転生したけど僕の恩恵が最難関ダンジョンだった件】
まるせい
(ドラゴンノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【黒檻の探索者 『吸収/成長』の魔剣と死の巫女の謎】
迷井豆腐
(ドラゴンノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【絵筆の召喚術師 2 〜神絵師が描いたら何でも具現化できました〜】
真波 潜
(ドラゴンノベルス)

Amazon Kindle B☆W

【世界に復讐を誓った少年 〜ある暗黒魔術師の聖戦記〜】
やま
(BKブックス)

Amazon Kindle

【悪徳領主の息子に転生!? 〜楽しく魔法を学んでいたら、汚名を返上してました〜】
米津
(BKブックス)

Amazon Kindle

【トランスヒューマンガンマ線バースト童話集】
三方 行成
(ハヤカワ文庫JA)

Amazon Kindle B☆W

【万博聖戦】
牧野 修
(ハヤカワ文庫JA)

Amazon Kindle B☆W

【ヤングキングアワーズ 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

11月4日
【瀧夜叉姫 陰陽師絵草子 一】
伊藤勢/夢枕獏
(ヒューコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【であいもん 10】
浅野りん
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【ヒーロー探偵ニック 1】
座紀 光倫
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【君は死ねない灰かぶりの魔女 1】
楓月誠/ハイヌミ
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【地獄くらやみ花もなき 2】
路生よる/藤堂流風
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【反抗できない!いばらちゃん 1】
藤原 あおい
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【夫婦以上、恋人未満。5】
金丸祐基
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【理想のヒモ生活 10】
日月ネコ/渡辺恒彦
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【ひぐらしのなく頃に 業 1】
竜騎士07/07th Expansion/赤瀬とまと
(角川コミックス・エース)

Amazon Kindle B☆W

【Dr.STONE 18】
稲垣理一郎/Boichi
(ジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【Z/X Code reunion 3】
浦畑達彦/藤真拓哉
(ジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【チェンソーマン 9】
藤本タツキ
(ジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ド級編隊エグゼロス 11】
きただりょうま
(ジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ボーンコレクション 2】
雲母坂盾
(ジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ボクとキミの二重探偵 2】
辺天使/津田穂波
(ジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【怪物事変 12】
藍本松
(ジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【灼熱のニライカナイ 1】
田村隆平
(ジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【双星の陰陽師 23】
助野嘉昭
(ジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【憂国のモリアーティ 13】
竹内良輔/三好輝
(ジャンプコミックス)

Amazon Kindle B☆W

【ヤングエース 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

【ジャンプSQ. 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

【村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない 03】
昼熊
(エンターブレイン)

Amazon Kindle B☆W


Categories
最新コメント

Archives
記事検索
タグ絞り込み検索