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をん

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)18 ★★★☆   



【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)18】 海空りく/をん  GA文庫

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「貴方には誰も殺させないッ! ! 」

《大炎》天童は討伐されたものの、いまだ首都東京は米軍の侵攻に対する防衛戦の只中にあった。

日本側の主戦力《世界時計》新宮寺黒乃をもってしても対処しきれない米軍の圧倒的物量。だが土壇場での黒乃の決意と選択は過酷な運命を打ち破る契機となり、増援として駆け付けた一輝やステラ、刀華ら最精鋭の学生騎士たちは、状況を覆すべく戦場で刃を振るう。

一方、かつて月影らが《解放軍》本拠地で遭遇した《超人》エイブラハムは《大教授》アイランズと共に不気味な策動を始めていて――!?

世界の命運を決める最後の戦い、その始まりを告げる第18弾!


黒乃理事長、これはKOKリーグ初のママさんプロの誕生、という事になるんだろうか。他にいないよね?
魔人に覚醒することで、家族との平穏な生活が失われる危険性に二の足を踏みリーグから現役引退した黒乃さん。その後、破軍学園の理事長に就任して一輝を引き立てる事になるのだけれど、まあ魔人化の実情を思えば、躊躇するのもわかるし。子供が生まれたのに命がけを通り越して自分の生き死にまでベットするような戦いに身を投じる事を忌避するのもよくわかるんですよね。
しかし、戦争が起こってしまえば家族を守るためにも最前線に立たなきゃならない。ここで魔人化は必然だったのでしょう。でも、強いられて仕方なくではなく、夫や娘と真摯に話し合って家族を守るため、家族にカッコいい姿を見せるために。と家族は足かせなんかじゃなくより自分に力を与えてくれる存在であると証明するために、もう一度KOKのプロリーグに復帰することを決意する下りは素敵なものでした。黒乃理事長にとって、一度の引退は回り道じゃなくてより強くなって戻ってくるための路であったのでしょう。
というか、魔人化した黒乃さんってデタラメすぎるんですけどw 寧々先生もたいがい無茶苦茶だけれど、黒乃さんの方もうこれわけわかんなくないですか!?
ただ超人エイブラハムはちょっと残念だったなあ。超人(ザ・ヒーロー)の二つ名の通りに彼はアメリカンヒーローの具現化みたいなものだと思っていたので、そのまさに人を超えた存在として存分に立ちふさがる大きな壁になって欲しかった。偉大にして強大な敵であって欲しかった。
小物化みたいな事になってしまうのも困るんだけれど、エイブラハムの正体があんな形になってしまうと確かに敵としてはさらに脅威であり、たちの悪さについては他の追随を許さないんだろうけれど、個の格としては存在感限りなく薄くなってしまったんですよね。言わば十把一絡になってしまったとでも言うのか。
これだと、かつて彼にメタメタにやられてしまって長年復仇のために鍛え続けた末に、今回リベンジを果たした黒鉄王馬が、折角の見せ場だったのに結果として王馬くん関係ないところでなんか残念なことになってしまったのでした。まあ、王馬自身、エイブラハムの事は見切ってしまって正々堂々と戦うべき敬すべき敵にあらず、ともう見下しての勝利でしたしねえ。

まあこうなってしまうと米国そのものが戦力的にも頭の中身的にも底の浅い敵になってしまって、日本最大の危機なんて状況になっていたわりに、歯ごたえのない事になってしまったなあ、と。
物量の恐ろしさというのは、本来こんなものじゃないはずなんですけどね。
これだと、前回の大炎の方がよほど畏怖すべき脅威だった気がします。だからこそ、刀華会長の勝利が輝くのですけれど。
しかし、これが丸々前座だった、と思えば見た目派手なドンパチは花火としては十分だったのではないでしょうか。本当の黒幕、というにはすでに今回出まくってましたけれど、米国に縛られない彼個人の野望のもとに、ステラがついに古典的正統派さらわれヒロインになってしまったので、ラストは王道の王子様救出劇になるのでしょうか。なんか、状況的に寝取られそうという危険が備わっているあたりが、別の意味で切迫感を押し付けてきますけどw
まあ、このヒロインさま、ショタ化した恋人を風呂場に連れ込んで存分にショタを堪能してしまうド助平なヒロインさまなので、ちゃんと正統派さらわれヒロイン全うできるのか怪しいのですが。



落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 17 ★★★★   



【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 17】 海空りく/をん GA文庫

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「――ならば倒すしかないのです! 貴女が! この私を! ! 」
刀華の魂に輝きを見出した天童は、九州全土を巻き込む災害級の伐刀絶技を発動した。その目的はただ一つ、自分を打倒せざるを得ない状況に刀華を追い込み、彼女を「祝福」――すなわち《覚醒》に導くこと! 大勢の命が人質にとられた状況で、自らの限界を超えるため足掻く刀華。だが、その心は天童の圧倒的な強さに完全に敗北していて――
一方、首都東京では海の向こうから迫る新たな脅威を察知。これに対応すべく、騎士連盟は戦力の総動員を開始する! かつて《落第騎士》と鎬を削ったものたち、その真価が試される激闘の第17巻!
そうかー、そうだよなあ。一般市民や親しい人たちの命を人質にとった天童を倒すために、自らの運命を突き破り限界を超えて覚醒して「魔人(デスペラード)」となる。これはそのまま天童の目的を叶える事になり、彼の思想を肯定することになってしまうんですよね。覚醒のための生贄として無辜の人々の犠牲を肯定してしまう事になる。
刀華たちが大切な人たちを守るために魔人化したとしても決して彼女たちが悪いわけじゃないのだけれど、天童の思惑通りになってしまい、彼の言う神の試練が或いは魔人を増やすために積極的に導入されてしまう恐れすらある。
その意味でも、刀華たちは一輝やステラたち主人公が選び掴み取った道とは全く違うアプローチから強さと守るべき力の在り方を証明してみせたわけだ。
てっきり、かつての一輝たちの戦友たち。若き学生騎士たちも次々と覚醒して一輝たちと同じステージに立って、みたいな展開を予想していたのだけれど、そうかー、そうなんですよね。
「正解」は決してひとつではないのだ。
自己(エゴ)を突き詰め人の枠を突き破り、運命の鎖を引きちぎり限界を超えて覚醒して魔人(デスペラード)とある。それは強くなる道として一つの究極であり、一輝やステラたちが血反吐を吐いて勝ち取った道でもある。
でもそれだけが、強さではないと刀華たちは立派にここに証明してくれたのだ。物語としても、魔人化しなければインフレバトルについていけずに脱落していく、みたいな形ではなく、人として人のまま騎士として、魔人を打ち破ることで作品そのもののスケールの先細りを見事に否定してくれた、とも言える。いやあ、雷切も諸星さんも蔵人もガチでカッコよかったですわー。特に蔵人くん、こいつ魔人化とかしていないはずなのに滅茶苦茶強くないですかぃ? よくまあ一輝勝てたよなあ、こいつに。あの頃より蔵人がべらぼうにまた強くなっているにしても。いや、諸星がこいつとのタイマンで負けたのも納得ですわ。
そして、それ以上に勝利に対するクレバーさを見せてくれた諸星の大将。黒鉄のお父さんも絶賛してましたけれど、今回ほんとに諸星って選択ミスを一切せずに最後まで詰めてみせたんですよねこれ。この兄ちゃん、正々堂々の一騎打ちを好むオトコマエなんだけれど実際には何でもありのガチの命の取り合い、或いは真性の戦争の方がよっぽど適正あるんじゃないのか?
そして雷切こと刀華さん。必殺技のミドルレンジ絶対無敵な抜刀術「雷切」ばかりが目立つ彼女ですけれど、以前合宿所を襲撃された時に遥か遠隔地に居た敵さんを魔術線遡らせて電撃で打倒したり、今回のヤシマ作戦ばりの九州中の電力集めてぶっ放したりとか、近接戦よりも雷使いとしての柔軟性応用力スケールの大きさの方が化け物じみた人なんじゃないだろうか、この人。
今回はメンタル面での弱さもピックアップされた刀華さん。でも、その弱さを克服して打ち消すのではなく、弱さを肯定することで個人として超越した力を得るのとはまた根本的に違う、弱さから生まれた強さを示すことで、強さに対する価値観の多様性を作品の中で示してくれたのは、ほんとに物語としての広がりを作ってくれたと思うんですよね。その意味でも、ただ懐かしい面々の活躍の場、というだけではない話になったように思います。ある意味これ、「魔人化」を拒否して人の親となった黒乃理事長の歩みの肯定者であり、後継者でもあるんだよなあ、きっと。

そしてあの一巻で一輝にフルボッコにされ、アニメでは「じゃんけんで決めよう!」で有名になった桐原くんが再登場してめっちゃ戦争で大活躍していたのには笑ったけど。いや前々から実戦ではこいつの能力尋常じゃなく強力じゃね? という話は持ち上がっていましたけれど、ガチでむちゃくちゃ
強いじゃないか、桐原くん! あの痛いのはイヤ、危ないのもイヤ、という姿勢が一貫して変わっていなかったのはむしろ褒めるべきところなんだろうなあ。その信念があるからこそ、努力と研鑽を欠かさずどんどん能力を強め研ぎ澄ませているわけですから。それもまた、プロフェッショナルとしての在り方だよなあ。

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 16 ★★★☆   



【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 16】 海空りく/をん  GA文庫

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オル=ゴールとの死闘を経て、ヴァーミリオン皇国に訪れたひとときの平穏。だが《傀儡王》の悪意は世界にも大きな爪痕を残していた。
《人形遣い》での操作を放棄された政府関係者・職員の昏倒は世界規模での混乱を生じ、日本においては《特例招集》により学生騎士が動員される事態となったのだ。
《浪速の星》諸星雄大、《剣士殺し》倉敷蔵人、そして《雷切》東堂刀華――危機に集った黄金世代の学生騎士たちは、互いの牙を確かめ合い、未来へと想いを馳せる。だが、混沌の最中で放たれた大炎は、そんな彼らをも呑み込もうとしていた!
新たなる輝きが時代の闇を打ち払う、苦難と試練の第16巻!!
今回の表紙、刀華さんじゃないの? と、思ったんだけれど雷切さん本番は次回か。絢瀬が表紙張れそうなのって確かに今回くらいか。でも、あとがきでも語られているけど、絢瀬の能力って凶悪極まるんですよね。傷一つでもつけたら、そこから致命傷にも出来るのですから。
そんな絢瀬ですけれど、思いつめていた登場した頃と違って憂いが全部取り除かれた今はキャラが変わったんじゃないか、と思うくらいに明るくなって。それどころか、蔵人相手になんか世話焼きな幼馴染みたいな風になっちゃってるんですけど!? 絢瀬当人は全然そんなつもりはないだろうし、不本意極まるところでしょうが、そうとしか見えん!! まあ蔵人、絢瀬のパパと色んな意味で意気投合しちゃってるからなあ。パパさんと蔵人引っ括めて絢瀬が自分が抑えないと、という意気込みになっちゃってるのかもしれませんが。

というわけで、ヴァーミリオン編終わって一輝がショタ化してしまいステラに性的な意味で襲われそうなのはさておいて、舞台は日本へと移り、懐かしい面々が再登場。一輝と覇を競い合った面々もまた鍛錬を欠かさず、さらなる高みへと手を伸ばそうとしている段階。
今回の目玉はやはり、前回王者の諸星雄大と倉敷蔵人とのガチ決闘でしょう。大会ではついに見られなかった待望のバウト、ということで非常にワクワクしながら観戦したのですが、いやこれガチで……蔵人の方強すぎないですか?
相性の問題と刀華さんは語っていますが、ちょいとまさかまさかの展開でした。だって、諸星兄ちゃんメチャメチャ強いじゃないですか。それをまさか、ねえ。
でも、諸星兄ちゃん、それで闘神リーグは大丈夫なんだろうかと心配になってしまいます。少なくとも、今の段階ではまだ厳しいんじゃないだろうか。技術的にはまったく問題はないんだろうけれど。
海外編で世界の頂点近くの戦いを見ていると、やはり魔人と人間の境界は果てしなく高い壁に阻まれている、というのがなんとなく伝わってきてしまいます。かつて、七星の大会やってるときに理事長と西京先生のエピソードが挟まれて、こっちの人たちなんか違う漫画のバトルやってるぞ、という感想を抱いたものですが、まさに魔人と人間の騎士の差って漫画が違うというくらい別次元なところがあるんですよね。
その境界線を飛び越えてしまった一輝とステラ。それに比して、日本の学生騎士たちはどれだけ高みへと至っても、未だそれは彼らの元いた舞台上での向上に過ぎないわけです。
まあ、片鱗は蔵人が無意識に見せていて、そして諸星の兄ちゃんが最後に示してみせてくれたように、指先は届いているのでしょうけれど。
だから、いずれは。そう遠くない未来に彼らにもその魔人の領域へと至る可能性は決して低くはなかったと思うのです。しかし、現状ではまだ。現状では未だ人の領域。
しかし、災厄はそんな彼らの事情なんか待ったなしに襲い来る。人の身で、人外の戦いへと突き落とされるのである。血みどろの悪鬼羅刹たちの闘争へ、ようこそ、てなもんである。
ワクワクしてくるじゃあないですか。


今回は普通の人間の醜悪さと善性の両方を見せつけられるような展開で、刀華さん伐刀者としてそれなりに日本では名を馳せているのだけれど、それでもなかなか難しい立ち回りを強いられるんですねえ。
というか、この人穏やかな風貌なんだけど根っこが修羅なせいか、何気に頭に血が上りやすいし喧嘩っ早い気がするぞ。一般人相手でも、わりとサクッとプッツンしちゃってましたし。あれは相手のやり口が下劣でろくでもないという理由もあるので、普通は我慢できず怒ってしかるべきなので、あの怒りは全然変ではないのですけど、刀華さんって傍目本当にこうギリギリ限界まで我慢するタイプに見えちゃうからなあ。でも、ほんと修羅の国の人なのです、ええ。

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 15 ★★★☆  



【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 15】 海空 りく/をん  GA文庫

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「愛しているよ。ステラ」全てが失われる間際、少年は最愛の少女に笑顔で告げた―。寧音や多々良の奮戦もあり『代表戦』の趨勢はヴァーミリオン側に大きく傾いた。もはや首魁のオル=ゴールを残すのみの戦いは、しかしまさかの“黒騎士”アイリスの裏切りにより、再び混迷に陥ってしまう。逃走を図る“傀儡王”オル=ゴールと追撃する“紅蓮の皇女”ステラ。弟を助けんとする“黒騎士”アイリス、立ちはだかる“落第騎士”黒鉄一輝。その熾烈な戦いが最終局面を迎えるとき、赤髪の少女の咆哮が戦場に響き渡る!ヴァーミリオン戦役ついに決着!別れと絆の第15巻!!
考えてみると、アイリスの裏切りこそがオル=ゴールに対してのトドメになってしまっているですよね。
あのままでは、オル=ゴールは敗北して死んだとしても自己弁護で自分を正当化し続けていた彼は、自分の死に際しても決して反省も後悔もせず、理不尽に殺された自分は被害者だとしか思わなかったでしょう。それは果たして彼がこれまで行ってきた虐殺に対しての報いとなったでしょうか。彼がこれまで無残に殺してきた被害者たちが、彼なりの価値観によって出ざるを得なかった意味ある犠牲などではなく、ただただ犯罪者に殺された一方的な犠牲者であったのだと、手をかけた本人であるオル=ゴールに思い知らせることが出来たのか。
その意味でも、オル=ゴールに完全にある敗北、彼のこれまでの生き方、彼が自己弁護してきた価値観を全否定するために、アイリスの弟への無償の愛、世界を敵に回しても貫かなければならなかった愛こそが、必要だったのではないだろうか。
何よりも、アイリスの愛こそがオル=ゴールの生き様を無価値へと叩き落とし、彼の断末魔を絶望に塗れさせたと思えば、皮肉ではあるが彼女は弟を守ると同時に故郷の人々の敵を討つという相矛盾する結末を得ることが出来たのかもしれない。
そのアイリスとの対決を制した一輝は相変わらずというか玄人好みの戦い方なんですよね。技巧を尽くす剣腕もさることながら、彼の特徴はその戦略性なのでしょう。魔力が極小という弱点から技を極める形に方向を定めたスタイルなんだけれど、それ以上に僅かなリソースをどう勝利に繋げていくかの筋道を練り上げていくのが本当に練達なんですよね。
この戦いを機に剣神の名を頂くことになる一輝ですけれど、彼の場合剣術家というよりも古式ゆかしい兵法家という方が似合うのかもしれない。
こうしてみると、ただの学生だった頃は「伐刀者」として一括りにされていた彼らだけれど、このレベルまで来るとそれぞれに特徴をさらに特化させて、ただの「伐刀者」や「騎士」やと呼ばれていた頃とはもう別物みたいになってるんですよね。最初期に西京先生と理事長先生の昔の回想バトルが完全に別の漫画やん!と言ってたのもあながち間違いじゃなく、ステージがもう別の作品かというくらい上がらないと、このレベルは話にならないわけだ。
その意味では、珠雫も見事にA級に相応しい特化を見せていて、あれもう完全に魔法使いの領域ですよね。彼女こそ、別の漫画じゃないか、みたいなことになってますし。ステラに至っては怪獣モドキだったのがほぼ怪獣、というところまで人間やめてしまいましたし。ステラさん、人間辞めすぎである。とうとう能力的に人間辞めているところから、見た目まで人間辞めだしたし。
そんなステラさんですが、一輝とのラブラブっぷりが安定した分、なんでかその情熱的な部分がかなり今回タタラの方へと向かっていたような。まあ、この娘も同性の友達とか少なかった分、友達になるとベッタベタになってしまう傾向はあっただけに、あのタタラへの懐きっぷりもわからなくはないのだけれど……そのブサイクな泣き方は辞めなさいてw ヒロインどころか女の子としてやっちゃいけない泣き方だぞw そりゃクールに去るぜを地で行こうとしていたタタラですらツッコまざるを得ないわい。まあこの娘も裏稼業の冷酷な暗殺者を気取っているわりに、情が厚いわ世話好きだわ、とかなりどうしようもない部分があるステラに対しての親和性がありすぎる面もあったので、そりゃ泣いてるステラを捨ててはいけんかったんだろうなあ。色々とご愁傷様であった。
その手の傾向はどうやら珠雫にもあるもので、しっかりしている女性ほどステラは放っておけないところがあるんでしょうなあ。ステラと一輝との仲が完全に収まった時点でそれまでステラに噛み付いていた珠雫、逆にステラの味方して兄に苦言を呈するようになってきている。今回も妹としてというよりも、義姉であるステラの側に立ってめっちゃ怒ってましたもんね。小煩い小姑になるかと思いきや、なかなか頼もしい義妹になってるなあ、と。
さて、ヴァーミリオン編もこれで終結。というところで、舞台は再び日本へ。しばらく出番の無かった面々が次回から出張ってくるみたいなので、かなり楽しみにしてますよ。

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚<キャバルリィ>14 ★★★☆  



【落第騎士の英雄譚<キャバルリィ>14】 海空りく/をん GA文庫

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「《夜叉姫》、テメェはオレの同類 だ。人間の皮を被ったバケモノよ! 」
一輝やステラがそれぞれの戦いを優位に進める中、《夜叉姫》西京寧音と《砂漠の死神》ナジーム、二人
の《魔人》による戦いもまた激しさを増しつつあった。互いの力量を認め、かつそれをねじ伏せるために全
力を尽くす強者同士の戦い。その最中で寧音は、かつてKOKリーグで鎬を削った最高の好敵手《世界時計》
滝沢黒乃との出会いを思い出す。
一方《傀儡王》をその射程に捉えたステラたちの戦いもまた、新たな局面を迎えようとしていた。
明らかになるそれぞれの過去と想い。騎士としての決意と覚悟が試される、死線の上の第14弾!
寧音さんこの人絶対ジジ専だろ! 
西京先生の過去は、ちょっと不良でしたでは済まないダークサイドに半分のめり込んだような有様で、これタイミング次第では完全にナジームとかあっち側になってておかしくない人間だったわけで。ナジームが同類呼ばわりするのも納得なんですよね。
ただ、やりたい放題やってる時期に一晩付き合えよー、みたいなこと言ってた相手が若いイケメン兄ちゃんじゃなくて、禿げたおっさんなんですよね。おっさんなんですよね!
おっさんがいいのか!!
寧音さん、多分筋金入りだ、うん。南郷先生にツンデレしてるのってわりとガチなんじゃないだろうか。
しかし、ナジームは寧音さんのこと自分と同類の化け物と評価しながらも一方で公式のリーグ戦なんかで戦ってるだけの生っちょろいヤツ、と舐めてもいるわけで。いや、化け物ならどこに生息していようと化け物でしょうに。
先のイタリアのカンピオーネが同じリーグの選手出身で、あの体たらくだったというのが影響していたのでしょうけれど、同類と察したなら最後まで同類として立ち会えばよかったのに。
まああそこで、寧音さんが一歩引いて化け物のステージから降りたように見えたのが一番の要因だったんだろうけれど。ほんと、寧音さんのところだけ世界観が違いますよね。魔人云々の話が出てきて、ああ寧音さんと黒乃さんのあのマンガ違うだろう、なバトルはそっちの領域の話だったんだな、と思ったんだけれど……なんか周辺魔人がたくさん出てくるようになってもやっぱり寧音さんと黒乃さんのあの能力バトルだけ別格なんですけど。世界観違うんですけどw
自分のそれまでの生き方を捻じ曲げ、その後の生き様をも決定づけ、願いが叶わなくなってなおも諦められずに追い続ける。寧音さんの黒乃校長への憧れという名を借りたベタボレっぷりは、なんかここまで来るとときめきすら感じるなあ。
好きすぎる、と言えば多々良ちゃんのステラ大好きは、微笑ましすぎてなんかたまらんですよ。不安要素のある黒騎士を事前に闇討ちしようとしていた、とかステラのこと心配しすぎでしょうに。
黒騎士の裏切りは「え? なにそれ!?」としか言えない展開なんだけれど、オルゴールの方はこれ本当に想定していなかったんだろうか。想定していなかったら、わりと為す術なくあのままだと負けてたような気もするのだけれど。

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)13 ★★★☆  



【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)13】 海空りく/をん GA文庫

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決戦の刻、来たる――。
《魔人》饕餮との熾烈な戦いを経て、自らも《覚醒》に至ったステラ。
その確固たる自己で運命を塗り替え、姉ルナアイズの想いを、そして二国の国民を救うため、彼女は《傀儡王》オル=ゴール率いる最凶の《魔人》たちに再戦を挑む!
共に戦いに臨むのは最愛の存在である《七星剣王》黒鉄一輝、《夜叉姫》西京寧音、《不転凶手》多々良幽衣、そして《黒騎士》アイリス。
各々が信じるもの、護るべきもの、そして果たすべき使命のため、騎士たちは死線に身を投じて行く!
果たして国家の命運を懸けた『戦争』の行方は! ? ヴァーミリオン
皇国編、いよいよ佳境!
今回は多々良ちゃんムーブ!
ようやくというかついにというかヴァーミリオンでの戦争が始まったのですが、なんだかんだヴァーミリオン側の陣容も多々良ちゃん除く面々全員<魔人デスペラード>になってて、格でいうと決して敵側が上ってわけじゃないんですよね。まあナジームとオル=ゴールだけでお釣りが来るほどヤバイ相手ではあるのですけれど。前哨戦での連盟軍とナジームの交戦、というか蹂躙戦でその圧倒的すぎる能力とそれ以上に中身のヤバさがこの上なく描かれてましたし。あれ、ナジームと【カンピオーネ】の戦い、そこまで能力差はなかったでしょう。あれはメンタルに押し負けた、というべき展開でしたし。しかしナジームってあれ、正義のヒーローにやられる悪の怪人に憧れてるというと変だけれど、どこかで自分の狂気を上回り飲み干すほどのヒーローに倒されたいとでもいうかのような言動をしてましたけれど、相手となる寧音先生って全然ヒーローっぽくないんですよね。むしろ、悪の組織サイドだろう、というような人なだけに、ナジームとの戦いも怪人同士の血みどろバトルになってしまいそう。これ放映出来るんだろうか。
というか、多々良・アイン戦を放映できてしまう時点でなんでもありなんだろうけれど。地下のヤバイ試合の実況してたようなプロ実況の人がドン引きするくらいのグロ映像が繰り広げられてるんですがw
多々良ちゃん、これ能力の応用度が半端ないんですねえ。ステラには瞬殺されてしまったわけですけれど、相性次第ではどれほど格上でも殺れてしまうんじゃなかろうか。
それでも、アイン相手では決して相性が良いというわけでもなく、手の内もだいたい知られてしまっているわけで……。
なんでこの娘がヴァーミリオン側で味方になってくれたのか、なかなか明かされなかった、というか身内のケジメみたいなことはずっとのたまっていたのですけれど、なるほどなあ。なんだかんだとステラに感情移入して、自分の危険も顧みずに彼女の手助けしたりと暗殺者やってるのに情の深い子だなあ、とは思っていましたけれど、その暗殺者やっていく根幹の立脚点に姉への親愛があったのなら、そりゃ一度身内と感じてしまった相手に対して甘くなってしまうのも当然なのかもしれない。
そして、こうしてアインと戦い彼女を殺すことを目的とした理由もまた、その情の深さゆえとなれば納得であり、一番ギリギリのところで死を選ばず生きようとした理由がステラが悲しむから、なんてのは本当にこの娘はもう……てなところなんですよね。
ルナ姉さんも、女の意地を見せて幼馴染の奪還に成功。ヴァーミリオンって女系だなあ、としみじみ思わせるヴァーミリオン家の女の強さでありまする。
しかし、これで互角あるいは優勢に進んでいる対ナジーム戦、オル=ゴール戦にステラと一輝がフリーになったわけで、いきなり圧倒的にヴァーミリオン側が優勢になってしまったのだけれど、ここまで順調に進むとまあ逆に順当にヤバイことになりそうですね、うん。

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)12 ★★★☆   

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)12 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)12】 海空りく/をん GA文庫

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挑んでくるわ。アタシが知る限り最も強い剣士に――

ルナアイズの宣言によってクレーデルラントとの戦争は、代表戦によって雌雄を決することになった。だが、代表メンバーに選ばれたステラは≪魔人≫たちとの戦いを通して自分の力不足を痛感していた。
そんな彼女が、限られた時間で新たな強さを身につけるため選んだのは、世界最強の剣士≪比翼≫のエーデルワイスに挑戦し自らの限界を超えること!
近づくことさえもできない圧倒的な力量差を見せつけられたステラは、それでも必死の覚悟で食い下がるが、それは想像を超えるほどに過酷な試練の始まりにすぎなかった!
普通の娘さんだったエーデルワイス女史が剣を始めた理由があんまりすぎる!! いや、いいんだけどいいんだけど、その結果いい歳になっても未婚なのを気にしてるあたり、やってしまった感が尋常ではないんですが。
まあそんな理由ではじめたのに、才能がありすぎた結果世界最強の剣士となってしまい、表裏問わずの秩序の要として働かなくなってしまったことへの使命感の醸成とか、立脚点を確立するまで彼女にも色々あったんだろうなあ、と思わないでもないんですよね。王女として強烈な使命感を以って貪欲に強さを追い求めていたステラの、幼少期からの凄惨なまでの克己心に比べると。いや、未だにそのあたりの剣を振るう理由というのは確立しきれてないのか。戦う理由を明確に持っているステラたちに対して、羨ましいという感情を見せていたわけですし。
しかし、そんなステラの在り方こそが魔人への殻を破る弊害となっていた、というのもまた皮肉な話なのですが。多かれ少なかれ、魔人への脱却というのは独り善がりと言ってしまっても過言ではないほどのエゴの追求が必要、というのは意味深ではあるのですけれど。一輝にしたってひたすらに自分のため、という強さの追求の仕方ですしね。本作の戦闘従事者は概ね戦闘狂なので、だいたい素養のある人ばっかりなのですが。しかし、エーデルワイスさん、魔人化するまでにダイエットに勤しんだのか(違
それにしても、一輝は相変わらずコツコツと地道に積み上げるように修行でパワーアップしていくのに……いや、エーデルワイス戦とかで結構一足飛びに強化はしてますけれど、あくまでこう積み木を積み上げるような強さの得方であるんですよね。それに比べて、ステラはというとあれですねー。前の西京先生に叩き潰されたときもそうだけれど、成長の仕方が一度盛大に死ぬまでボコボコにされてから、爆発的に強大化して復活ーー!という、まるで怪獣の類いそのままで、さすがドラゴン枠。彼女だけは魔人化じゃなくて魔獣化とか魔竜化でいいんじゃないだろうか。あんまり人間枠に入れたくないんですけど、モンスター枠だよねこれ。
そんなステラをついつい構って手を差し伸べてしまう多々良。あんた、デレるの早いっすね!! 口では散々、プロの殺し屋のプライド云々と力説して仲良しごっこなんざ虫唾が走るぜ、と曰いながら、ステラがピンチになるとまっさきに顔色変えちゃってるし、甲斐甲斐しくアドバイスしたり、誓約によって生命の危機もあったのに手を差し伸べたり、と言ってることとやってることが真逆!!
なぜか、この手のツンデレ少女から構われる傾向のあるステラさん。珠雫もあれ、結構ステラには肩入れしてしまってましたし、本来なら冷酷非情系の少女たちに見てらんないと良く構われるんですよねえ。そのあたりがステラの面白いところと言えるのでしょうけれど。
ともあれ、これでなんとかステラも強化が完了し戦力化はできたんだけれど、いや多々良の方がこの場合大丈夫なの?と思ってしまうところなんですけれど。これだと、現状参加メンバーで魔人にまでなってないのって、彼女だけですし。とはいえ、そうそう単純化してバトルを格付けしないだろうという期待はあるので、本番のバトルロイヤルがどうなるか楽しみ。

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 11 ★★★☆   

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)11 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 11】 海空りく/をん GA文庫

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「守ってみせるわ。誰一人傷つけさせたりしないんだから! 」

紆余曲折を経つつもステラの故郷ヴァーミリオン皇国の人々に受け入れられた一輝は、隣国クレーデルラントとの『代表戦』選抜として準備を進めていた。
そんな中、クレーデルラント側からの招待により、一輝はステラやその姉ルナとともに隣国へと向かうことになる。そこで待っていたのは国をあげての盛大な歓待。だが背後ではステラに異常な執着を示す《傀儡王》オル=ゴールの、想像を絶する悪意が蠢動し始めていた。
すべての人々を救うため、一輝とステラ二人の極限を超える戦いが始まる!
昔、神宮寺理事長と西京先生の現役時代のエピソードを聞いた時、桁違いを通り越してもう次元の違う能力に「登場する漫画がこの人たちだけ間違ってる」てな感想を抱いたものでした。しかし、どうやら彼女らのレベルでないと舞台に上がれないステージというものが存在していて、この第二部というのはまさにその領域での話になってきてるんですよね。
何気にもう学園モノという括りからは解き放たれてしまっているのだけれど、デビュー作の【断罪のイクシード】を彷彿とさせるこの異能力バトルは、作者としてはこっちも大好きなんだろうな、というのが伝わってきてしまって、なんともむず痒い気分である。いやだって、自分も好きだもの。【断罪のイクシード】めっさ好きだったもの。
ただ、まだ作品の空気感として、ステージが変わったことにまだついていけてないというか馴染めておらず、うまく噛み合わなくてチグハグになっている雰囲気はあるんですよね。読んでいるこっち側の意識のみならず、中身の登場人物たちの意識も変化に乗り遅れている感があるのだ。その最たるものが、メインヒロインのステラである。単に強さの境界を突破できていなくて足手まといになっている、というだけでなく、覚醒した魔人たちの世界観に彼女、まだ全然ついていけていないし、理解が及んでいないのである。彼らが見ているものを、ステラは見ることが出来ていない。その自覚があるだけに、余計に空転している節もある。状況が状況だけに、余裕をもって周囲と自分を見つめ直して立て直す、なんて真似が出来るようなありさまでもありませんでしたしね。もしあのまま状況が推移して、西京先生をはじめとした援軍を迎えて巻き返しを図ったとしても、ステラは追随できずに置いてけぼりをくってそのまま絶望的な距離をおいてしまったでしょう。その意味では、ルナ姉様の行った仕切り直し、というのはステラに追いつく猶予を与えてくれたのと同時に、新たなステージに至った作品の世界観がステラを通じて定着するまでの猶予でもあった、というべきなのかもしれません。
しかし、まさか間一髪で現れた助っ人が、多々良幽衣だったというのは意外も意外じゃないですか? 暁学園のメンバーとしてステラたちと戦った敵手でありながら、今度は味方として、という展開は大いに燃えるところなんですけれど、この娘って確かステラにぶっ飛ばされてた娘でしたよね。魔人サイドのメンバーと因縁ありとはいえ、ステラですらあのありさまなのに大丈夫なのかこれ。それとも、まだ見せていない真打が隠されているのか。その意味でも、超強い助っ人の登場、ではなくて今回ボコボコも良いところのステラに前にボコボコに負けている娘をここで持ってくる、というのは逆に面白いかもしれない。ある意味、先に行ってしまった一輝と違って、ステラにとって切磋琢磨できる立ち位置ですしねえ。まあ、悠長にせめぎ合ってる時間的余裕もないし、キャラ的にもまず馴れ合わないタイプだろうし、どう処理するのか非常に興味深い。

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 10 ★★★★   

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)10 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 10】 海空りく/をん GA文庫

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間近に迫ったステラの家族への挨拶を前に一輝は緊張していた。
ステラのパートナーとして認めてもらえるのか不安を感じつつヴァーミリオン空港に降り立った一輝。
そんな彼を迎えたのは、大勢の市民たちだった。温かな歓迎ムードに緊張も和らぐ一輝だったが――

「イッキ・クロガネ! ヴァーミリオン皇国民は貴様に決闘を申し込む! 」

それは錯覚にすぎなかった!?
図らずも開始する落第騎士vsヴァーミリオン皇国全国民の一大バトル。
一方その裏では、かつてその片鱗を見せた邪悪な影も蠢動を始めていた!
落第騎士の英雄譚・新章、ヴァーミリオン皇国編、開幕! !
そうかー、ヴァーミリオン皇国って広島にあったんだー。って、ヴァーミリオン皇王陛下、なんでナチュラルに一人だけ広島弁ナンデスカ?
駄目だ、この人大人げないお父さんだ。国家権力乱用しまくってるじゃないか、絶対王政利用しまくってるじゃないかー。
ただ、この過度すぎるくらいの家族愛も、ヴァーミリオン皇国の建国逸話を聞くと逆に不安になってくるんですよね。建国の逸話を再現させられるとか、想像しただけでもゾッとしないんですけれど。でも、それをやりかねないような今度の敵なんだよなあ。
これまでは学園編・七星剣武祭編ということで、乱入はあったとはいえ基本的に学生レベルの話に終始していたところが、この第二部からは文字通り世界を舞台にした、本物の戦争編ですからね。一騎当千の戦力を投じた血みどろの闘争というと、作者の海空りくさんの【断罪のイクシード】路線なんですよね。あれ、大好物のシリーズだったんで、どんと来いなのですけれど。
世界中に跋扈する魔人と呼ばれる超越者たちのルール無用の祭典。昔、西京先生と黒乃理事長の現役時代の試合のエピソードがあまりにも途方もなさすぎて、世界観が違う、というか出てる漫画が違う、みたいな事を言ってたんですけれど、本当の意味で「魔人」と呼ばれるブレイザーは世界観が違うレベルなのだということを、ステラと一輝のラストバトルで実感したのですが、この魔人たちが主役となるヴァーミリオン皇国編は文字通りこれまでとは出る漫画が違う、というくらいに話の規模が違ってくるんでしょう。
だからこそ、何となく一対一の試合専用じゃないのか、実戦向きじゃないんじゃないか、という疑念があった一輝の力が、むしろ試合よりもルールも戦場も限定されない実戦向きだと明言されたのは今後、一輝の戦いに制約は課さない、それこそ伸び伸び戦わせてあげるよ、と宣言してるみたいでなかなかワクワクさせてくれるじゃないですか。
それはそれとして、ステラがあれでまだ魔人化してない、というのは逆に怖いなw

月影総理が、いったい何を企んでいたのか。というか、何を危惧して動いていたのかを今回正直に教えてくれた上で、一輝たちに未来を託してくれたわけですが……第三次世界大戦か、これはまたヘヴィな未来じゃないですか。まだ在学している人たちはともかくとして、三年だった刀華さんや諸星くんもそれぞれ目指す道へ歩き始め、珠雫もまた痛切に感じた自分の未熟さを埋めるために新たな挑戦をはじめたわけですけれど、悠長にそれぞれじっくり力を蓄え、とはしていられないのかもなあ。思っているよりも早く、動乱ははじまりそうな匂いがプンプン漂ってきている。
ほんと、ガンガンダークサイドに寄せてきたのは、楽しみに思うべきか不安に感じるべきか。こういう黒い人死もバンバン出そうな雰囲気は、ほんと【断罪のイクシード】寄りで好きなんですけどねえ。

あと、あの可愛らしいお母さんからステラとかルナ姐さんみたいな人を生み出してしまった親父さん遺伝子はもうちょっと反省スべきだと思う!

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 9 ★★★★☆  

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)9 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 9】 海空りく/をん GA文庫

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七星剣武祭決勝戦当日。一輝は最愛の恋人にして最強のライバルでもあるステラとの一戦に向け、最後の調整を行っていた。そんな彼の前にスパーリングパートナーとして現れたのはこれまで彼が
戦ってきた実力者たち! 《雷切》、《七星剣王》そして《風の剣帝》。
錚々たる面子を前に《無冠の剣王》は自らの牙を極限まで研ぎ澄ませていく!!

「騎士の頂を巡る最後の戦いで、――――僕は君と戦いたい」

かつて交わした約束は、いま現実のものとなり、大会史上最も苛烈で過酷で美しく、そして泥沼のような戦いが幕を開ける!

果たして誓いの先に待つ運命は!? 《最強》と《最弱》、雌雄を決する第九弾!



果たして、裏切りでも強制でも因縁でもなく、ただ純粋に戦いたいという気持ちを以ってこれだけガチで、相手を殺すことすら覚悟して戦う主人公とメインヒロインのバトルがあっただろうか。
ついに、七星剣武祭決勝戦。一輝とステラの約束は果たされ、二人はこの決勝戦の舞台で刃交えることに。
はじまった頃からすると、一輝もステラも見違えるように遠い所に来てしまったけれど、初志貫徹、まさにここに辿り着くために戦ってきたわけで、感慨深くないわけがない。
まさか、最後になってこれだけステラが強大になるとは想像していなかったけれど。一輝の成長はシリーズ中ずっと著しかったわけで、ステラはそのあとを追いかけてきてたわけですからねえ。

最後の決戦に向けて己を研ぎ澄ませる一輝のために、練習相手となる今まで戦ってきた強豪たち。七星剣武祭でも上位ランカーたちが手伝ってくれたわけですけれど、その中でも【雷切】東堂刀華さんは諸星アニキと並んで別格の貫禄でした。やっぱり、刀華さん強かったんだなあ。今更、刀華さん相手に一輝が苦戦するのか、とも思ったんですけれど、どうしてどうして、無茶苦茶強いじゃないですか! 練習とはいえ、冷や汗の出るような攻防が何度も繰り返されて、彼女の底知れない強さを改めて実感することに。
一回戦では最終的に圧倒されてしまった諸星アニキも、改めて戦ってみればパねえ強さで、この二人は今後もどんどん際限なく強くなっていきそうな迫力がヒシヒシと。少なくとも、一輝とステラに置いてけぼりにされてまんじりとしてるたまじゃあないよなあ。
一度でいいから、諸星アニキと刀華さんの再戦も見てみたかったですけどねえ。

そして、何だかんだとスパーリングに参加してくれる王馬兄ちゃん。この人、結局なんだかんだと折にふれて一輝に助言してくれたり手助けしてくれたり、と振り返ってみるとえらい熱心に弟の面倒みてるんですよねえw
もうちょっと妹の方にも構ってあげなよ、と思ってしまうくらいw

一方で、ステラはというと目一杯食べられるだけ腹に詰め込んで、ねぐらで休眠、というアスリートや騎士というより完全に野生動物の体。
ドラゴンに目覚めてから、このヒロインって能力的な意味だけじゃなくて生態的に人間辞めてしまった気がするんですけれどw

決勝戦も、結局最強の騎士同士の決闘、という雰囲気じゃなくて、エンシェントドラゴンにたった一人で竜殺しに挑むかのような、純粋に途方も無い暴力の化身に挑むかのような空気感。
正直、試合前の実況の盛り上げセリフが最高すぎて、笑いながらテンションあがりまくってしまった。そりゃ、プロレスとかボクシングとか、格闘技の選手入場前の煽りは定番ですけれど、もうノリノリですなあ!

試合本番の熱戦は本編を御覧じろ。
ただ、相手が死んでしまうことも厭わない程に、夢中になって強さを求め高め合う戦いは、ひたすら熱く、熱く、愛に溢れておりました。
これはもう、一輝とステラが相思相愛でないと出来ない戦いだったよなあ。

ちょっと気持ちが高まりすぎて、収まりがつかずに「夜の一刀修羅をドラゴンファング!!」してしまったのにはまた笑ってしまいましたけれど。うん、まあわかるよ。若いもの。
わかるのはわかるんだけれど……ステラさん、ステラさん、その準備の良さはどうかと思いますよ! 一輝との約束を思えば、それ必要ありませんもんね! この女、我慢できなくなったら自分から襲うつもりだったんじゃなかろうか。
このお姫様、自覚あるみたいだけれどガチで「淫乱」ですわーw 一輝、捕食されとるw


一応、物語としては七星剣武祭決勝戦でステラと戦う、という最初の目標を達して、区切りは得てるんですよね。読んでいても、すっきりと片がついていてここで終わっても納得できるくらいには。でも、もちろん先への仕込みは首相の思惑も含めて色々と仕込まれており、そしてエーデルワイスの語る魔人の領域とともに、謎の面々のイラストがしれっと載っているあたり、次のステージへの準備も万端なんですよね。これはもう、素直に続きが楽しみです。
まあまずは、恋人の実家に挨拶に行く、という恐怖のわくわくイベントが待っているのですが。

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 8 4   

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)8 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 8】 海空りく/をん GA文庫

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《紅蓮の皇女》vs《風の剣帝》、《無冠の剣王》vs《凶運》因縁に終止符を打つ準決勝開始!

無数の剣で磔にされた珠雫と、その前で哄笑する天音――一輝の対戦相手を決める準々決勝の戦いは、
開始前の惨劇で幕を閉じた。
そして迎えた七星剣武祭準決勝戦。《紅蓮の皇女》と《風の剣帝》、
二人のAランク騎士は、かつてない規模で会場全体を蹂躙しつくす、埒外の戦いを繰り広げる。
さらにもう一つの準決勝、《無冠の剣王》と《凶運》の戦いは――
「僕、――この試合を棄権しようと思うんです」
天音の思わぬ発言で波乱の幕開けとなった! どこまでも翻弄してくる天音に、揺るがぬ覚悟で対峙する一輝。
最愛の恋人と約束した、決勝の舞台に向けて突き進む第八弾!
もうステラさんが、人間辞めちゃってるんですけど、これ! 人外とか化け物とか超人とか怪物とか悪魔とか魔獣とか神様とか、そんな方向ならこれまで覚醒してなっちゃう人たちはたくさん居ましたけどさ……これってもう『怪獣』ですよね、怪獣。ゴジラとかガメラとかキングコングとか、そっち方面の『KAIJU』。
わかってます、次は巨大化するんですよね!? 口からブレス吐くんですよね!? よし、スーパーXを呼べ! イェーガーを召喚しろ! ウルトラマンはまだかー!
メインヒロイン、メインヒロインと幾ら連呼しても、目の前にいるのは大怪獣ステラ・ヴァーミリオン。ヒロインとはいったいなんだったっけ? と遠い目になってるところに聞こえてくるのは、怪獣の雄叫びと破壊音。
「がぁおおーーっ!!」と吠えていた6巻の頃はまだ可愛らしかったんですね。もう人間の発声器官では出せない咆哮とか言われてるし。
これからは紅蓮の皇女改め、怪獣皇女でいいですね? よろしいんですね?
ああなるほど、黒乃理事長や西京先生たちはあれ、「出てくる漫画が違んじゃね?」と思ってしまうくらい頭のおかしい能力の持ち主だったけれど、ステラも無事にあっち側のアレになっちゃったんだなあ(遠い目)
ただでさえ取り返しのつかない変態というヒロインにあるまじきキャラクターでありながら、さらに怪獣みたくなってしまったステラさん。よくまあこんなのを恋人にしてやってけるなあ、と今更ながら一騎の器の大きさにはため息が漏れてしまいます。恋人としても大丈夫か、と思うところですけれど、それ以前にこんなのとどうやって戦うつもりなんだ、一騎は。一巻で戦った時と文字通り桁が7つほど違うぞこれ。

と、それ以前に決勝に進むためにはまずあの『凶運』紫乃宮天音に勝たなければならない。勝つ以前にこの相手とは、戦いの舞台に立てるのか、というところから高いハードルが待っていたわけだ。
それを何とかするために無茶をしたのが、珠雫とアリス。前巻の終わりの衝撃的なシーン、アリスは一体何をしてたんだ? と思っていたのですが、ちゃんと一緒に襲撃仕掛けてたのね。
もう無茶苦茶もいい所な天音の能力に、手も足も出ない珠雫とアリス。むしろたちが悪いのは天音の能力よりも、その能力がもたらした影響によって歪められた天音の性格でした。うん、ここまで性根が歪みきったキャラも久しぶりだ。相手の尊厳の踏みにじり方、大事にしているものを弄ぶやり方がそれはもう嫌らしくて、いっそ素晴らしく思えてくるほど。よくもまあ、そこまでピンポイントに人を貶められるものだと感心すらしてしまう。
あの珠雫がガチ泣きしたのってよっぽどですよ。それで怒髪天突いて激怒してきたのがステラだった、というのが嬉しいところでしたけれど。この二人、今となってはホントに仲良いんだよなあ。

ともあれ、凄まじいまでの邪悪な本性を露わにした天音に対して、これはもう気持ちよくスカッと痛快にぶちのめす展開だよね、と期待して手ぐすね引いていたら、待っていたのは期待以上の展開でした。うん、天音にこうなってしまう理由があり同情の余地があるのはわかっていたけれど、ここまで歪んでしまったらどうしようもない、と多くの人が思っていたのでしょうけれど、なるほどなあ、一騎がなりたいと理想に思い描いていた騎士というのは、こういう子をこそ見捨てない騎士だったのか。天音のあの能力を、無効化するとか攻略するというのじゃなく、真正面から乗り越えて、その絶対性を否定してみせ、潰すのではなく終わらせるのではなく、叩いて叩いて叩きのめした上で立ち上がらせる、という……自分だけ絶対を乗り越えるのではなく、諦めてしまっていた天音当人をも、戦いを通じて一緒に、彼を縛り付けていた彼自身の能力を乗り越えさせる、という熱い熱い展開が待っていたわけだ。正直、天音戦でここまで胸が熱くなるとは思ってなかったです。天音が無様を晒し、惨めにのたうちまわり、それでも諦めきっていた彼がどれだけ格好悪くても諦めずに立ち上がり抗い戦い抜こうとする姿には、それを引っ張りだした一騎の騎士としての志に、胸打たれたよ。格好良かった、熱かった。その痛快さは、胸のすくような爽快な痛快さだった。
かつて、あの一巻で一騎がステラに語った夢が、ここで一つ実現するとはなあ。あのセリフが一騎の口から贈られ、それがちゃんと相手に伝わり受け継がれていくシーンには、素直に感動してしまいました。

あと、さり気なく『白衣の騎士』のキリコさんが、やたらかっこよくいい所持ってったんですけどw この人、戦闘シーンこそ出番ないけれど、登場する度にいちいち言動がカッコいいんだよなあ。惚れる。

さあ、次はついに長きに渡って待ちに待った、一騎とステラの決勝戦だ。

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚<キャバルリィ> 7 4   

落第騎士の英雄譚<キャバルリィ>7 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚<キャバルリィ> 7】 海空りく/をん GA文庫

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「私が勝ったら、ヌードモデルになってもらう…」試合スケジュールの変更で二連戦となった一輝は、“一刀羅刹”で第一試合に勝利した。だが、次の試合ではその切り札が使えない。しかも次戦の相手サラは一輝自身を創り出して戦わせられるほどの実力者。そして一輝を絵のモデルにしようと執拗に迫ってくる、いろんな意味で侮れない相手!?剣士VS画家の異色対決!しかしそこには考えうる限り最悪の展開が待ち受けていた!「“幻想戯画”―比翼のエーデルワイス」“世界最強”vs“無冠の剣王”再び!激戦必至の第七巻、登場!!
短編だけじゃなくて本編でも一貫してお馬鹿で変態で色々と取り返しのつかないことになっているメインヒロイン(笑)のステラさんに敬礼!!
いやマジで、普通ならもうヒロインとしてアウトなレベルでやらかしまくってるんですけれど、この人。これだけメインヒロインを容赦なくヨゴレ系脳筋自爆キャラにしてしまうのは難しいと思うんだけれど、本作ってハーレムものじゃなくて当初からステラ一択でちゃんと恋人同士になっているからこそ、ステラに対してあれだけ好き放題やらかせる気がします。まだ主人公側が選択していない段階でこれほどやらかしてしまうと、本気でヒロイン戦線から脱落しかねないですからね。逆に言うと既に選択がなされた後だったらメインヒロインやりたい放題やらかしてもなんとかなる、という証左でもあるのかもしれません。どんどん勢い良く一輝の心がステラから離れていく様子には爆笑してしまいましたがw
それにしても、いい加減学習しろというか、ステラも珠雫を信じてひどい目に遭うの何度目だ。あれだけ警戒しているにも関わらずころっと騙されるチョロさは、もうステラって珠雫のこと大好きだよね、と言いたくなるくらい。まあ、珠雫の方も最近はステラ弄りにも愛が感じられると言いますか、わりとちゃんと兄との関係を認めてあげて義理の姉として受け入れた上で、小姑としていびり倒している感じなのですが。

さて、次の試合はもう反則レベルの能力で蔵人に完勝してみせたサラとの対決。正直、あのサラの能力はどうやって勝つのかさっぱりわからないというくらいの無茶苦茶さだったんだけれど、あの能力をどう攻略するのか、ではなくてきっちりサラという天才画家のバックグラウンドを掘り下げてきたところは実に好みな展開でした。ってか実はこの作品って、バトルに関してはあれこれ趣向を凝らした能力が登場するにも関わらず、いざとなると徹底して脳筋な力押しになるんですよね。むしろそれがいいんですが、この場合。前から言及してますけれど、海空さんの作品って根本的な所でヤンキーのドツキ合い的なノリで出来てるので、あれですよ、喧嘩は気合と根性なんですよ(笑
なので、気合と根性が噛みあうと、どのバトルも際限なく熱量があがっていって、燃える燃える。そして、そういうメンタル同士をぶつけ合うには、熱くなるための燃料として彼我のキャラクターの掘り下げ、というのは案外と重要なんですよね。その意味では、もうヌードモデル引き受けてあげなよ、と思うまでに至るサラの絵画への情熱に関する事情を余すことなく描いたのは良かったですし、さらにそれを一輝の家庭の事情、父親との確執に絡めることによって、サラと一輝二人の人生に絡みついた鎖を双方が解き放つ展開に持っていったあたりは、うまいなあと感心したくらい。
正直、サラ戦がここまで熱くなるとは思わなかったんで、大変美味しゅういただきました。

と、そんな熱くなったハートに冷水を浴びせるような、ラストの衝撃的なシーン。アリス、アリスはなにしてんのさ!? あの珠雫がただでやられるとは思えないので、見たままの展開ではなく一筋縄ではいかない事情が横たわっているのでしょうけれど、それでもあのビジュアルインパクトは来るものがあったなあ。
毎度、巻の終わりの引きは凶悪です。

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚 零 3   

落第騎士の英雄譚 零 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚 零】 海空りく/をん GA文庫

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「なによ、シズクばっかり構って!」
稽古にかまけて相手してくれない一輝に拗ねたステラは、加々美から渡されたゲームで日本文化を学ぶ!?
「ねえアリス、ちゃんと聞いてる?」
一輝が学内予選に初勝利した夜、ステラに一輝の看病を譲った珠雫が、アリスに語った想いとは?ヒートアップするステラと珠雫の嫁姑対決、肝試しでカナタの意外な一面を知る一輝、そして西京寧音との修行で秘策を炸裂させるステラ。さらには黒鉄一輝が破軍学園に入学する前の「落第騎士の英雄譚・エピソード0」を収録!GA文庫マガジン収録の2編もあわせ、6編の語られざるエピソードを収録した、落第騎士の物語・登場!
……ステラってわりとガチで変態入ってますよね。いや、なんか全編に渡ってステラの痛ましい惨状が散見されてしまいましたので。これで彼女が揺るぎないメインヒロインなのですから、本作も大したものだと妙に感心してしまったのでした。

【お姫様の異国文化(HENTAI)体験】
いやいや、乙女ゲーはとりあえずそれだけではHENTAIカテゴリーじゃないと思いますよ? 明らかにヘンタイなのは、それを「使用」してえらい方面にハマってしまっているステラさん一択ですから。一輝もドン引きじゃあないですかw


【珠雫とはじめてのお酒】
当人たちは姉と妹、というつもりなのかもしれないけれど、いくら凪がオネエだからと言って、これは同性同士のやりとりにはあんまり見えないんですよねえ。すんげえ甘えっぷりですよ、珠雫。ダダ甘えじゃあないですか。珠雫がブラコンというのは否定しないんですけれど、それが珠雫当人が言っているような兄妹愛じゃなくて異性への愛情だ、という風に見えないのは、珠雫が隙だらけの姿を見せているのはむしろ凪の方だから、なんだろうなあ。


【真剣勝負!? <真紅の皇女>と<深海の魔女(ローレライ)>】
だからやっぱりヘンタイだって、この姫様。肉食すぎるw
これは、義妹とコロシアイになっても仕方ないレベルのヘンタイである。珠雫は、わりと兄の恋人に対して理解のある方の妹だと思うんですけれど、それでもこの女は殺しておくべき、と思われても仕方ないレベルでヤバいですよねw そりゃもう、抜き差しならないレベルで。しかし、メインヒロインがこれでもか、とその変態性を露呈させられる話も珍しい。一方で、ステラ、お姫様のくせにやたら家事スキル、新婚スキルが高かったりするので始末におえない。ある意味ヘンタイに技術を持たせてはいけないパターンの一つである。
しかし、なんでステラの初裸エプロンを堪能するのが妹の珠雫なんだ、これ?w


【少女の騎士道】
あの個性豊かな生徒会メンバーとの日常イベント。あのメンバー、会長の雷切だけじゃなくみんな本当に濃い人たちばかりだったので、もうちょっとスポットあててほしいなあ、と思っていたものですから、副会長のカナタメインのお話はなかなか嬉しかったり。お嬢様風のカナタですけれど、この人も相当にいたずらっ子というか、いい性格してるんですよね。生徒会、普段から随分賑やかだったんだろうなあ、というのがこの話からも透けてみえます。それにしても、カナタさんほどの実力があれば、本戦も辞退しなくてもかなりやれた気がするなあ。刀華会長置いてけぼりで副会長が前に出るわけにいかなかったんだろうけれど。


【ステラの眠れない夜】
もはやステラが末期に至ってしまっているのを、これでもかと見せつけられるお話。いや、もうあかんのとちゃうか、この姫様。ヒロインとして大丈夫か、というレベルでヤバいw


【落第騎士の英雄譚 エピソード0】
なるほどなあ、一輝って実家からの圧力で学院に無理やり落第させられた、という境遇の割に、先生たちからの待遇は悪くないなあ、と思ってたんだけれど、入学試験でこれだけしっかりと実力、それ以上に絶対に騎士になるんだ、という断固とした意思を示していたら、なるほど現場の人間である先生たちは悪くは思わんか。
なにより、折木先生ほどの学生思いの先生が見てくれていたら、なおさらに。単に一輝が強いから、という理由で受け入れたわけじゃなく、その生き方の危険性、破滅性を見ぬいた上でそれを止めようと身を削って制止しようとしてくれた上で、それでもなお進むのだという決意を受け入れてくれたわけですしね。一輝が心底尊敬しているのもよくわかる、騎士である以上に立派な先生だわなあ。なるほど、あんな仕打ちをうけながら一輝が学校に対して絶望していなかったのは、こういう人たちにきちんと前から支えられてたからなのか。
前日譚としては、非常に面白かった。

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 6  4   

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)6 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 6】 海空りく/をん GA文庫

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「一人残らず消し炭にしてやるわ! 」
暁のメンバー全員を自らの手で敗北させるため、一対四の変則マッチを希望したステラ。
《紅蓮の皇女》の焔は、破軍学園を壊滅させた無法者たちを焼く尽さんと、かつてなく激しく燃え猛る。

一方、暁の一人、紫乃宮天音と再会した一輝は、かつて相手に抱いた不可解な嫌悪感の理由に辿りつく。
ついに明らかになった天音の真の能力と彼が抱える闇は、大会に新たな影を落とし始め――!?

離れていた恋人との束の間の逢瀬、因縁の相手と交わす再戦の誓い、そして意外な伏兵の登場。
七星の頂を巡る戦いは、次の局面へと突入していく! 邂逅と覚悟の第6巻!
うははは、楽しい楽しい。主人公の一輝の試合はこの巻では無いに等しいにも関わらず、個人的には大盛り上がり。何となくノリが天下一武道会か幽遊白書の暗黒武術会っぽくて凄く好き。試合形式で進行する異能バトルものはいまどき珍しくも何ともないんだけれど、案外とこんな風な少年漫画的なノリで楽しめる作品はなかったんですよね。前々からやたらと男女の区別なく男臭いステゴロタイマン上等だぜオラオラな風情だと思っていたんだけれど、今回はそれが少年漫画バトル編、な方向に転がった、というべきか。
世界最強の剣士と渡り合うわ、前回の大会優勝者と一回戦からガチバトルするわ、とちょっと一輝が実力的に突出してしまったのか、と危惧しましたがどうしてどうして。他の出場者たちも実に個性的な面々ばかりで、敵対勢力の暁のみばかりではなく、他校の出場者たちも一筋縄ではいかない連中ばかりで、それら同士の試合も見てて本当に楽しかった。
ていうか、ステラのあれはヒロインじゃないよなあ。どんだけパワー推しの暴虐圧殺プレイなんだ。タイラントとかフォートレスとか、そんな感じの暴君っぷりで上限知らずの底なしな大物っぷりなんだけれど、そのバトルスタイルはやっぱり男臭いんですよ。その華麗さも可憐さも端から捨てにかかってる姿は潔いくらいなんですが、敢えて言おう……女子力! 戦闘にも女子力!!(笑
「がぁおおーーっ!!」
は幾らなんでもあかん、あかんでや。怪獣か、おんしはw

まあプライベートではちゃんと女の子全開にしているので、アカン娘ではないのですが、というかむしろ自重しろ、と言いたくなるくらいに大会の真っ最中に発情しすぎだ、この娘さん! 色っぽいのは素晴らしいんですけれど、わりと本能に忠実すぎないか、ステラ。この作品、もう一輝とステラがラブラブで、しかもそこにわざわざ割って入ってくるような女の子もいないので、恋愛方面歯止め効かなくなってます。珠雫は口うるさいふりをして、二人の関係もう認めちゃってから肝心な時は邪魔して来ないからなあ。

意外だったのは、王馬と一輝の関係がそこまで拗れてなかったことか。実家との関係の酷さを思うと、そっけないながらもちゃんと弟扱いしてくれてたし、さり気なくアドバイスや忠告を与えてくれる事を思うと、仲は悪くないんですよね。一輝も、逃亡先に兄ちゃんの部屋を選んで一晩かくまってもらうとか、結構大胆な事してますし。
ちょっと王馬兄ちゃんの小物臭を心配していたのですけれど、ステラへの執着も含めてかなりイメージを挽回出来たんじゃないでしょうか。どうやら、彼自身どこか壁みたいなものを抱えているみたいで、それを乗り越えるために足掻いているみたいな素振りがありましたけれど、ステラの噛ませになるにしても、生徒会メンバーみたいにきっちり後々まで活躍してくれそうな、立ち位置の立て直しが今回行われた気がします。
むしろ、今全開でかませ臭を自ら煌めかせてるのは、珠雫さんなんですけどね!! 既に攻略法を見つけました、うふふ! と、ドヤ顔しまくってる時点で、物凄いフラグを立てまくってるんですけれど、大丈夫か妹ーっ!!
まあ生徒会の副会長みたいに、深刻な顔で、あの相手にはステラさんは相性が悪すぎる! とか解説してたら即座にその相手がステラにワンパンでノされたり、という展開もあったので、意外とどちらに転ぶかわからないんですけれど。ヤバイよヤバイよ、あいつヤバイよ、とフリしておいてあっさりヤッちゃうパターンも無くはないだろうしw
しかし、生徒会の面々は本当に役割を心得ているというか、どのシーンにおいても場を賑やかしてくれますねえ、さすがですw

個人的には、蔵人と一輝の再戦はかなり期待していたので、あの結果はちと残念だったなあ。でも、蔵人のとてつもないパワーアップした姿と、その鬼気迫る強さは結構堪能できたので、それなりに満足してしまったのかもしれない、これはこれで。負けて強し、な内容でしたし。それにだからこそ、相手の反則なまでの能力も際立ちましたし。いやまじで、あれどうやったら勝てるんだ? 
少なくとも、サラと天音についてはどうやったら勝てるのかさっぱりわからんですぞ。単に腕っ節が強い、技量が凄まじい、という枠なら、蔵人が勝てたはずですもんね。ルールが違うもんなあ。

そして、ラストに持ってきた一輝の試合。これもまた……(笑
いや、次回への引きとしては最高なんじゃないですか。引っ張り方が実に上手い。これは次を早く見せろ、という気になりますよ、うん。
シリーズ感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 5 4   

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)5 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 5】 海空りく/をん GA文庫

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『ついに、ここへ来たんだ……』
暁学園の強引な参加表明により、波乱含みとなった七星剣武祭。それでも、夢見た大舞台を前に《落第騎士》黒鉄一輝の心は高揚していた。平然とした態度で大会参加者に交じる暁メンバーや、ステラの到着遅れといった不安要素がありつつも、初戦の相手、前回七星剣王・諸星雄大との交流を経て、一輝は全てを出し切る戦いをあらためて誓う。
だがそんな彼の前に《風の剣帝》黒鉄王馬が突如現れる。しかも王馬の圧倒的な力に立ち向かおうとする一輝を、思わぬ体調不良が襲い!?
盤外で渦巻く思惑、消えない不安要素、そのすべてを断ち切って頂点を目指す、誓いの第5巻!
兄貴ッ! 兄貴ッ! そうか、この作品なにが足りないのかと思ったら(いや、別に足りないと思ったことはないのだけれど)、兄貴キャラが居なかったのか! 実兄である王馬はなんか勘違いをこじらせているような、最強キャラのわりに小物っぽいので頭から外すとして、アリスは実績や頼もしさや立ち位置からすると兄貴キャラなんだけれど、この人はオネエだもんで違ったんで、時に主人公の壁となり先導者となり次のステージへと至るための架け橋となるべき大いなる敬スべき先達としての、兄貴分としてのキャラクターが居なかったんですよね。ぶっちゃけ、一輝は苦労してきた過去もあってか成熟した人間性の持ち主で、この手の自分を丸ごとひっくるめてぶつけられるような兄貴キャラって必要なさげだったんですよね。それ以上に、それだけの格・器を持ったキャラクターを出せるのか、という疑問があったわけで。さらには、前回から学園外での不正規戦、ルール無用の本物の実戦、殺し合いとしての戦いへと足を踏み入れてしまったわけで、今更正規の戦いで、学生レベルの試合で、充足出来るのかという疑念がつきまとっていたわけですが……。
居たよ、兄貴が居たよ。諸星雄大というトビっきりの漢が居たよ!!
いきなり初戦で前回の優勝者とか、どんな展開だよ、と思ってたんだけれど、本当に出し惜しみ無しのもてなしともいうべき人選でした。優勝者というと、またぞろ今まで頂点に立ち続けた負け知らずの偉そうなキャラかと思ってたら、この人は確かに昔から音に鳴らした強者ではあったものの、一度は再起不能になって挫折し、そこから不屈の闘志で這い上がってきた文字通りの叩き上げの人であり、最強の一文字を血と汗で掴みとった男なわけですよ。それも、自分一人の拘りや意地の為ではない、内にも外にも理由を持ち、原動力を持ち、それを正しく駆動させているまさに剣王と呼ぶにふさわしい逸材。
こういう人は、「ば、馬鹿なッ!」とか言わないから。絶対的優位や相手を格下に見る立ち位置にあっても、逆に圧倒的不利に置かれたり、立場が逆転してしまうような展開に見舞われても、微塵も揺るぎなくただカッコいい「兄貴」で居てくれるんで、頼もしいったらありゃしない。
こういう人と戦うことは、勝つにしても負けるにしても、どんな形であれ主人公に一つの壁を突破させるような、より一層人間そのものを磨かせてくれるような、そんな戦いとなってくれるので、その意味では一輝に一山越えさせる為には、これ以上ない相手だったのでしょう。ただ、一輝に今までの壁をブレイクスルーさせるためだけなら、どんな相手でも凡試合になってしまったと思う。この諸星の兄貴だったからこそ、ある意味無茶苦茶だったこの試合も、お互いが輝ける素晴らしい試合になったのでしょう。いやあ、最高の兄貴でした。惚れた。

しかし、諸星の兄ちゃんに対して、あの実兄の小物臭は何なんだろう。実力的には実際に圧倒しているのだろうけれど、他のキャラクターが主な脇役も含めて信念の中に厚みのある他者との共感を有しているのに対して、この人のそれは薄っぺらいし安っぽい。言うなれば、独り善がりなガキの妄言レベルなんですよね。こういうキャラこそ、ぐうの音も出ないほど圧倒的に叩き潰してもらわないと、スッキリしないですわ。この程度の輩に立ちはだかれたくない。生徒会長や諸星の兄やんとの一戦が素晴らしかっただけに、尚更に。こいつこそ、「ば、馬鹿なッ、ありえん!」とか喚くのがお似合いなんだよなあ。
暁学園で、一輝が本当に敵認定しているのが別の相手で実は王馬眼中にないあたり、色々と察せられてしまいますが。
肝心の暁学園も、どうやら玉石混淆っぽいみたいですけれど。

ラスト、ステラ様が荒ぶっておられる!! やばい、姫様遅れて登場してきてそんなド派手にぶちまけちゃってからに、美味しいところ全部持ってく気だ!!
ただでさえテンション落ちずにくすぶっていたところに、また火種にガソリンぶちまけて、ワクワクさせてくれたところで次回に、とか生殺しすぎるw

シリーズ感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)44   

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)4 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)4】 海空りく/をん GA文庫

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破軍学園――壊滅!? 激闘の第4弾!

七星剣武祭に向けて、準備を進める一輝たち破軍学園の代表選手団。東北の雄・巨門学園との合同合宿も充実したものになり、順風満帆かと思われた矢先、破軍学園が突然の襲撃を受けてしまう。

「皆さんにはここで倒れていただきます。――我々の踏み台として」

裏社会の実力者で構成された伐刀者集団「暁」に対するは一輝たちと生徒会の精鋭。だが決戦の火蓋が切られようとした矢先、味方であるはずの『彼』が、隠していたその牙を剥く!
そして一輝の前に立ちはだかるのは――世界最強の存在!

果たして早すぎた対峙が生み出すものは!? 理想と現実、希望と絶望の狭間を駆け抜ける、激闘の第4巻!
お姉ちゃんは男だけれど愛さえあれば関係ないよねby妹。
はい、ちょっと待ったコール。ごめん、本気で意味分かんなくなった、混乱した!
え、つまりどういうことなの珠雫さん? アリスは男だけれどお姉ちゃんとして好きなの? 姉妹愛なの? それとも、女っぽいのがいい同性愛なの? お姉ちゃんだけれど男として好きなの? 男だけれど妹的に普通にお姉ちゃんとして好きなの? それとも、妹的にお姉ちゃんなんだけれど、その上で近親相姦的に好きなの? もしそうだとして、それは女のお姉ちゃんとして好きなのか、お姉ちゃんみたいな男として好きなのか、どっちなの? そうじゃなくて、異性的な愛情の介在しない親愛の姉妹愛なの? あかん、自分で書いてて訳わからんくなってきた。でも、あれだけ自分の命を賭けられるくらい、兄である一輝に対するよりもある意味熱のこもった珠雫の想いを目の当たりにしてしまうと、生半の気持ちではないのは間違いないんですよね。
ちなみにアリス、言動も格好も女だし繊細で細やかだけれど、あれで基本的に男っぽい思考しているし、別に男が好き、なんて事は素振りにも出してないし、口にものぼらせてない。そもそも、過去からの交友を見ていると、普通に女の子が好きなようにも見えるんですよねえ。
珠雫への接し方はどうなんだ、と問われると、それが好きな女の子に対しての態度かどうかは微妙といえば微妙なんですけれど。ものすごい特別扱いしているのはわかるんですが、むしろ唯一無二というくらいの特別扱いだからこそ、よくわかんないんですよね。
珠雫のアリスへの姿勢も、上記したようにわけわかんないことになっているし、面白いといえば面白すぎる二人である。これで、この二人がくっついてしまったら、アリスは一輝の義妹になるわけですね……ん?
しかし、アリスの行動にはかなり驚かされたのも確か。紆余曲折あった末に元鞘に戻るのは予想して然るべきだったんですが。最終的に、珠雫がアリスを引き戻すんだろう、何てことはだれだって思い浮かべたと思うんですよね。でもまさか、アリスにとっての珠雫という少女の価値が、もうこの段階で迷う必要がないくらいに定まっていたとは。
いやでも確かに、本当にその娘の事を大事に思ってたのだとしたら、天秤に載せて比べるなよ、と思うような展開は色んな作品で見て、口をへの字に曲げた事は幾度もあったので、今回のアリスみたいに最初からキッパリとしがらみを切り捨てて、自分の大事なものを直視してそれに全霊をかけてくれるというのは嬉しかったなあ。
この作品って、色んな意味で勿体ぶらないのが気持ちいいですよ。一輝とステラを遠回りさせずに即座に恋人関係にまで昇華させてしまったり、と人間関係に関して胡乱なものがないんですよね。
ちなみに、勿体ぶらなさはバトルの方にもにじみ出ていて、特に主人公の一輝、いちいち前座のどうでもいい敵と戦ったり、めぐり合わせでちゃんと全力を出せなかっッたり、カセをかけられたり、というストレスのたまるような展開が一切ない。もう出し惜しみなしで、どんどん最強の看板に相応しい敵と全力全開でぶち当たる展開が毎回のように待っているのです。内容の方も、しょっぱなからフルスロットルで、ダラダラとやんないもんなあ。
これは、手に汗握らされますよ。
ただ、お陰で一輝の周囲だけ戦闘レベルが加速していっていて、相当レベルの人達でも置いてけぼりになりかねないのが玉に瑕。一輝ってば、前回の生徒会長から一足飛びにリアル最強と激突してしまったために、生徒会長を一蹴してしまった黒鉄の兄貴が、強さを追い求めて他のすべてを切り捨てた、という強さ至上主義の求道者みたいな人なのに、一輝的には眼中にないような扱いになってしまってるんですよね。まあ、彼についてはステラが相手と決まっているのもあるんでしょうけれど……。兄貴、生徒会長に勝っちゃったもんだから、ついでに噛ませ属性も引き継いじゃったんじゃないか?
今回の生徒会の噛ませっぷりも、まさにプロのお仕事でお見事でした。まさか、シリアス展開になってもシリアスに噛ませを全力で全うするとは思わんかったよ! なんでそんなに噛ませ犬になりたがるんですか、あんたたちはー!!
一方で、突っ走る一輝に対して、ステラはこれからとして、今回余裕で並走状態まで追い付いてきたのが珠雫である。学内戦で生徒会長に完敗したのはつい先日だったってのに、なんちゅう凄まじいレベルアップしてくるんだ、この娘はっ。一輝やステラよりも、天才という範疇では頭ひとつ抜けてるぞ、この娘。どう見ても、もうBクラスレベルではありません。この兄にしてこの妹か。

思っていたのとはかなり違う形で暁学園が強制介入してきた結果、七星剣武祭も前巻で公表されていたものとは別物になってしまったのですが、これは本戦はじまってもまともに進行しそうにないなあ。何しろ、暁学園のメンバーの数とこっちの数あわなくなっちゃったし。とりあえず、一回戦から問答無用のカードが用意されているので、盛り上がるのは必定でしょうが。

しかし、現在よりも明らかに、先生たちが学生時代の方が中二病が酷いよなあ、これ。なに、この理事長と先生の能力。世界観違いませんか?(笑

1巻 2巻 3巻感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)3 4   

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)3 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)3】 海空りく/をん GA文庫

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不敗vs最弱
学園代表の座を賭け、決戦開始!

「この戦いで私の限界を試してやる! 」
学内戦も終盤に近付き、とうとう始まった戦績上位者同士のつぶしあい。最愛の兄と共に歩んでいくために身につけたすべての力を賭して、珠雫は学園最強の生徒会長《雷切》東堂刀華に挑む。
一方徐々に評価を高めつつある一輝に、黒鉄本家はその牙を剥く。卑劣な罠により虜囚の身となる一輝。引き裂かれるステラとの絆。そしてついに迎えた最終戦、満身創痍の《落第騎士》の前に、過去最大の敵が立ちはだかる。

怒濤の盛り上がりを見せる『校内編』、逆境の第3巻!
降りかかる艱難辛苦を斬り払い、七星の頂へ駆け上がれ!
生徒会執行部、実は面白枠なんじゃないかと疑ってたら、予想以上に愉快な集団だった!! なにこの面白軍団、実は主人公サイドじゃないのか、と思うくらいの個性的な集まりじゃないですか。その上で、一つの家族みたいに仲良いのも好印象。本来ならこういうチームは主人公サイドが構築していくパターンが多いんですけれど、この作品の場合は一輝は殆どステラとワンセットで固まっちゃってるんで、妹の珠雫や前巻で弟子になった絢瀬など身近に居る子も多いし、ほか友人として関わってる人たちも結構居るんだけれど、やっぱりチームではないんですよ、今のところ。
それは仕方のない面もあって、一輝の身の上とそれに纏わる不遇の克服に対して、この物語はあくまでステラをその支えとして主軸にするという方法を取っているのです。ただ、彼がその呪縛から解き放たれ、表舞台で存分に力をふるうようになった時、戦いは一輝個人のものではなくなっていくはずなので、その時やっぱりどうしても信頼できる仲間たち、というのが欲しいんですよね。特に、今後が対校戦になってくると尚更に。そんな時、この生徒会執行部の愉快な仲間たちは、そのまま横にスライドして一輝とステラの頼もしい仲間たちになってくれそうなんですよ。実際、学園代表に残ったのは生徒会のメンツの中では一人だけなんですけれど、どうも雰囲気的に場外乱闘がふんだんにありそうなんですよね。そんな総力戦になった時には、学園代表になれなかった面々がやたら活躍しそうなのが、今からワクワクしています。武運なく落選したとはいえ、実力的には学園代表に選考されたメンバーに全く引けをとってませんしね。
しかし、生徒会長の刀華さんにはやられたなあ。このキャラは予想してなかった。というか、珠雫との試合の武者振りを見せつけられて、あのキャラを想像しろ、というのは無理ですよ。本格的に素の彼女が出てきた時には変な声でましたもん。その上で、学園最強の格は巻通して全く落ちないどころか最後まで上がりっぱなしという。あの素の柔らかいキャラクターを見せつけられた上で、最後の剣鬼さながらの振る舞いを見せられた時には、冷たい変な汗が出ましたがな。あかん、かっこ良すぎやこの人。
前巻でも思ったんだけれど、この作品ってバトル、というかお互い戦い理由定まっての決戦となると、凄まじく男臭い「タイマン」になるんですよね。バトルとか試合とかじゃなくて、タイマンの喧嘩、なんですよ、これ。戦い前まではお互いに余分なものがへばりついてるんだけれど、いざ戦うとなった時にはそういう雑音や余計なものをふっ飛ばして、純粋に目の前の相手と全力で戦い尽くす、という一点に研ぎ澄まされるのです。周りの人達も、それに対して邪魔しないし、存分にやれと後押ししてくれる。余計なことをしてくる輩は、徹底的に叩き潰してくれる。今回なんざ、一輝を見舞った出来事は外道の一言で、もう嫌になるほど彼が全力を尽くすことに対して邪魔し、妨害し、一輝の有り様は筆舌しがたい目も覆わんばかりのものになってしまうのです。
それでもなお、屈せず戦うことを選んだ彼に対して……うん、校門の前で待ってた珠雫の姿勢こそ、周りの態度を象徴するものだったんじゃないでしょうか。この余計な手出しをしないところが、無性に嬉しかった。
そしてクライマックスの最強の敵との戦い。この戦いは、ラストバトルとしては尋常じゃなく「短い」のですけれど、ここまで濃厚に圧縮凝縮された密度の濃い攻防は、そうはないんじゃないだろうか。長々と技巧を尽くしてせめぎ合うばかりが最高の戦いじゃない、というのを嫌というほど思い知らされる、ヤバイくらい激燃えの、手に汗握る試合でした。
ステラとの仲も妹公認どころか、公式のものとなり、もう万全のイチャコラ。ステラさんがエロすぎます。
なにやら不穏な空気、というか暗躍する怪しげな面々も登場した上で、ついに対校戦のスタート。脇を固めるキャラたちも充実してきましたし(先生、弄られすぎ)、さあさあ盛り上がってきましたよ。

1巻 2巻感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 24   

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)2 (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) 2】 海空りく/をん GA文庫

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「なによ、あのセンパイばっかりひいきして! 」
学内戦で順調に勝ち星を重ねていく一輝とステラ。
だがその一方で恋人としての関係はまったくと言っていいほど進んでいなかった。
おまけに美人の上級生・綾辻絢瀬が一輝に剣術の弟子入りをすることになり、
ステラのやきもちが大爆発!
そんなある日、一輝は前大会ベスト8にして絢瀬にとって因縁の敵《剣士殺し》倉敷蔵人に絡まれ、
やがて決闘することに!
生徒会役員との戦い、初めての恋人との距離感、他校エースとの場外決戦――

最底辺から並み居る敵をなぎ倒す学園ソードアクション、激闘の第2巻・開幕!
おいこら生徒会執行部! 前回ラストで、恐ろしく勿体ぶった登場の仕方をして、ふんあの程度の輩を倒したくらいでいい気になっては困るな、次は我々がお相手してしんぜよう、みたいな偉そうな態度だったのに、速攻で生徒会執行部庶務が蹴散らされたぞ(笑
まさに、ふふふ、奴は生徒会執行部の中でも最弱っ!! なぜならば庶務だから! みたいなノリになってるよ。大丈夫か? 本当に強いのか、生徒会執行部!! 実はこいつら、噛ませ犬どころじゃない面白枠なんじゃないか、という疑惑がこんこんと湧き上がってきたのだが、一応副会長とかが実力者っぽい含みのある接触の仕方をしてきて、庶務とは違うのだよ庶務とは、とアピールしてきましたし、まあ大丈夫だと思うんですけれど。
でもむしろ「面白枠」だったりする方が、敵に回ると面白キャラだけれど味方になったら異様に頼もしい、とか普通の逆パターンだったりするケースが見受けられるので、なんだか変にワクワクしてしまう。本作の作者はデビュー作なんか見ると、サイドを固めるキャラクターのキャラ付けには大きな信頼がおけるタイプの人なので、むしろどんどん登場人物増やしてくれた方が盛り上がって楽しい事になりそうなんですよね。
一方で、恋愛パートは殆ど目移りせずに、ステラ一択というのが何とも頼もしい限りである。ホント、まさか1巻で彼氏彼女の関係になってしまうとは、まず他では見ない大胆な展開だったもんなあ。
とはいえ、前回で危惧したような甘酸っぱい砂を吐くようなデレデレな関係にはすぐさま行かず、お互い恋愛初心者というおっかなびっくりの初々しさが見ていてもどかしいやらこっ恥ずかしいやら。
でも、お邪魔虫になるような人も居ない、どころか妹も絢瀬も消極的・積極的の差はあっても一輝とステラの中を応援するモードに入っているので、ある意味じっくりいい雰囲気と関係を醸成していける環境が整っている、と言えるのかもしれない。妹ちゃんなんか、付き合っているのを表沙汰に出来ずにコソコソしている二人に対して、自分くらいには言ってくれてもいいのに、みたいな感じで不満気にしている様子なんか可愛いもんじゃないですか。イイ小姑になりそうです。

と、何だかキャッキャウフフな甘酸っぱいラブコメなお話が繰り広げられているような錯覚を感じてしまいますが、終わってみると今回の一連のお話……凄まじく男クセえ!!
今度の敵役である《剣士殺し》倉敷蔵人は、前の狡っ辛い小物の悪役と違って、態度こそガラの悪い残虐非道の無頼漢、みたいな悪人風情ですけれど、中身は純粋と言っていいほどの剣術バカ。言わば、一輝と皮一枚剥いてしまえばほぼ同類なんですよね。この一連の出来事は、最初は絢瀬が父親を再起不能にされた事への復讐劇、というドロドロとした粘性の様相を呈していたのですが、クライマックスに行くと完全に女どもはすっこんでろ、という展開になってしまって、唖然とする一方で思わず笑ってしまいそうな爽快感が。
なんつう気持ちの通じあった楽しそうな喧嘩をしてるんだ、この男どもは。それぞれの心情が明らかになると、惨たらしく情けも何もあったもんじゃない、と思われた絢瀬と蔵人の戦いも、当人同士の間では心から存分にやりあった決闘であることがわかり、印象もガラリとかわってしまった。結局、再起不能にされてしまったわけだけれど、親父さん当人も含めて全然後悔が見当たらない。いや、様々な不足が原因で全力を尽くしきれなかった、という意味で後悔ではなく未練が残ってしまっていたようだけれど、それを絢瀬が勘違いし、結果として蔵人と一輝が未練を全部吹き飛ばす存分な決闘をするに至ったわけだから、絢瀬の誤解もまあ無駄ではなかったわけだ。絢瀬からすると、かなり面倒くさい回り道をさせられたわけだけれど、男どもの馬鹿さ加減には笑うほか無いよなあ。
でも、なんだかんだとステラ含めて、ここに出てくる女性陣は、こうしたバトルジャンキーには理解があるので助かる。何気に彼女ら自身にもその傾向があるからなんだろうけれど、楽しい喧嘩をしている最中にしたり顔で横からごちゃごちゃ言われたら鬱陶しいったらありゃしませんもんね。そういうしたり顔のヒロインがいないのも、また痛快である。

さて、次回は妹ちゃんが大暴れしてくれそうな雰囲気。どうもこの妹も良識をヤクザキックを背中に蹴りこんで這いつくばらせて踏みにじりそうな、血を見て舌なめずりしそうな風情のある娘なので、愉快な大暴れしてくれそうなんで楽しみデスよ。

1巻感想

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)4   

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) (GA文庫)

【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)】  海空りく/をん GA文庫

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魂を魔剣に変えて戦う現代の魔法使い《魔導騎士》。その学園に通う黒鉄一輝は魔法の才能がなく落ちこぼれた《落第騎士(ワーストワン)》だ。
だがある日、異国の皇女にして《A級騎士(ナンバーワン)》のステラから『敗者は一生服従』という決闘を一方的に挑まれ――勝ってしまう!
一輝は魔法の代わりに剣技を極めた異端の実力者だったのだ!
「なんでもいうことをきかせればいいじゃない! えっち! 」
悔しがりながらも一輝に惹かれ始めるステラ。そして騎士の頂点を争う戦いの中、かつての《落第騎士》は
《無冠の剣王(アナザーワン)》としてすべての騎士からも注目され始める!

最底辺から並み居る強敵をなぎ倒して駆け上がる学園ソードアクション開幕!!
開始早々、ヒロインの下僕やら使い魔やらにさせられてしまう主人公は多いけれど、逆に開始早々メインヒロインを、それもお姫様系の自尊心高そうな娘を下僕にしてしまう主人公は珍しい。いっそ、この黒鉄一輝が作者の最初のシリーズである【断罪のイクシード】の主人公みたいな「チンピラ」だったら尚の事面白かったんだろうけれど、さすがにそこまでアグレッシブな肉食主人公ではありませんでした、残念w
とは言え、【断罪のイクシード】で猛威を振るいながらも何故か前作のラブコメ【彼女の恋が放してくれない!】では消え失せていた「切れ味たっぷりのボケツッコミ」がこの新シリーズでは見事に復活していて、存分に笑わせていただきましたよ。そうそう、海空りくと言えば一周回ってかっこ良く思える中二病全開と、ちょっと面白すぎるだろう、というボケツッコミこそが売りだったわけで、それらが復活してくれたのは嬉しい限り。ほんと言うと、この人のボケツッコミはラブコメでこそ余計に映えるんだろうなあ、と思ってたんですが、前作では完全に不発だったからなあ、なんでだろう。でも、【断罪のイクシード】に比べてもだいぶラブコメ要素が増えてきそうなんで、正直楽しみです。というか、速攻でステラさん一択ですか、もしかして!?
いや、いやいやこの即戦っぷりには驚きましたけれど、昨今のいつまでもなあなあで引っ張る展開ばかりの中でこの二人のもったいぶらない自分の気持に対する率直さは、こうなってみるとアトどうするのかわからないだけに逆に面白いかも。料理次第だとは思うんだけれど、テンプレに頼らないという意味での貪欲さはちょっと期待しちゃうよ?
ちょっと病み気味の妹ちゃんも、彼女の考えとアニキを好きになったプロセスを聞いている分には、どうも本格的な恋愛じゃなくて、シスコンをかなり抉らせてしまった部類に見えるので、小姑としてはうるさいかもしれませんけれど、案外本格的に対抗ヒロインにはならないんじゃないかな、これ。
さて、主人公の一輝ですけれど、不遇ながらも実力は最強、というパターンなんですが、今回の敵の小物さは兎も角として、これまで周りの理不尽な抑圧に耐え続けてきた精神の強さを見せる一方で、当たり前なんだけれど酷い扱いを受け続けていたら心は傷いていて然るべきなんだ、というのを見せてくれたのは良かったですね。
誰も届かない高みに立っているのではなく、ふとした瞬間に弱さを露呈してしまう脆さを持った当たり前の傷つきやすい若者としての顔を見せてくれた事で、ステラにとっても離れた場所にいる人、というのではない、時としてどれだけ強くても自分が守ってあげられる人、という想いを手にできたんではないかと。声が届く、というのは大きいですよ。実感としても。そして、誰よりも孤独で在り続けた一輝にとっても、自分がすがり続けた生き方を全肯定して、理解してくれるステラの存在というのは思いの外大きかったはず。ラストの告白は、そんな二人の気持ちの合致を考えるなら、とても自然なことだと思えましたね。
……むう、なんか節度とか顧みない凄まじいイチャイチャカップルが誕生したのか、もしかして。二巻以降、場合によってはエライことになるやもw

あと、西京先生がちょっとこれ、キャラ良すぎでしょう。生徒会執行部の実にもったいぶったカッコつけた登場の仕方も見栄きりがイカしてて好きですけれど。お前ら、それは完全に噛ませとデレフラグだから。
【断罪のイクシード】を読む限り、この作者は脇サイドのキャラたちの扱い方がかなり好み、というかみんなそれぞれに映えさせるタイプなので、こうやってヒロインだけじゃなくキャラ増えるのは楽しみなことです。
結構、売れ行きも順調みたいなので、今度はガンガン行ってほしいなあ。

海空りく作品感想
 
11月26日

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(講談社コミックス)
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(講談社コミックス)
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(フロース コミック)
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11月16日

(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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11月15日

(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(Gファンタジーコミックス)
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11月12日

(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(宝島社)
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(星海社COMICS)
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(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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(サンデーうぇぶりSSC)
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(ビッグコミックス)
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(アース・スター コミックス)
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(メテオCOMICS)
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11月11日

(裏少年サンデーコミックス)
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(アクションコミックス(月刊アクション))
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11月10日

(BLADEコミックス)
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(BLADEコミックス)
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(BLADEコミックス)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(カドカワBOOKS)
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(カドカワBOOKS)
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(TOブックス)
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11月9日

(ドラゴンコミックスエイジ)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(シリウスKC)
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(講談社コミックス)
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11月6日

(角川書店単行本)
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(SQEXノベル)
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11月5日

エンターブレイン
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(エンターブレイン)
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(ドラゴンノベルス)
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(PASH!コミックス)
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(フロース コミック)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(アフタヌーンKC)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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11月4日

(ジャンプコミックス)
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(JUMP j books)
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(ジャンプコミックス)
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