イクイノックス

第43回ジャパンカップ G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場2,400メートル(芝・左)


魔王降臨!!


レース展望でも思わず書いちゃったけれど、イクイノックス……もう「魔王」と呼んでいいんじゃないだろうか。
それくらい、絶望的な強さだ。

前回の天皇賞は超ハイペースについていって最後にさらに突き放す、という訳のわからない展開で先行した有力馬の大半は何がなんだかわからないうちに壊乱していったというとんでもないレースでしたが。
今回は文字通りの真っ向勝負、正面切っての力勝負。掛かってこいとばかりの位置取りから、影すら踏ませず突き放した横綱相撲。文字通りの敵無し―無敵。圧巻も圧巻、他馬にとっては何をしても届かない、どうやっても抗えない、まさに魔王を前にしたような心境だったのではないでしょうか。
イクイノックス自身は大人しいくらいの馬らしいですけどね、でも速いという以上にただただ強い、無人の野を征くがごときその単騎独行は、さながら魔の王が如し。
もう断言できます。JRA史上歴代でもっとも強い馬です。現在世界最強。レベルが違い桁が違い次元が違います。ルメールのあんなコメント、はじめて聞いたよ。思わず泣いちゃってたし、インタビューでも言葉を探して探して出てこなくて言葉を無くしていました。

挑戦者リバティアイランドは、もうこれは彼女が出来うる最大限の競馬をしたと思います。しっかりとイクイノックスの後ろにつけて、マークして、追い出して。ただ、ただ、イクイノックスの方が強かった。ゴーサインを出した後のダッシュがもう桁違いだった。
並み居る強豪馬を押しのけて、歴戦の古馬も牡馬も蹴散らして2着に入った時点でこのご令嬢の強さは本物であり、歴史的な名牝となるでしょう。でも、前にはイクイノックスが居た。
同じ時代に藤井聡太がいた将棋界の棋士たちも、こんな思いをしてるんでしょうかね。
にしても、ここまでの差がリバティとつくとは思わなかった。あまりにも強すぎる。

3着にはスターズオンアース。正直、蹄の不具合がどれほど回復しているのか、調教もしっかり追いきれてるとは思えず、レースに走れるくらいには仕上げてきたとしても万全とは言えないだろうなあ。しかも外枠17番発走。不利が多く重なっていたと思うのですけれど、それでも3着に入ってきた地上の星。なかなか本調子で走れる機会がない馬ですけれど、やはり二冠達成した時のあの脚は本物です。枠順次第ではリバティと着順変わってもおかしくなかったくらいですよ、これ。
4着にはドウデュース。一度叩いて、鞍上の戸崎さんも緊急乗り替わりじゃなくてしっかりと馬の事を把握して、と天皇賞秋よりだいぶ条件上積みできたと思うのですけれど、しっかり結果も出してきました。それでも、ダービーの時とはこれだけ差がついちゃったかあ。
5着にはタイトルホルダー。府中はこの馬には苦しいかな、と思っていましたし大逃げして先に行っちゃったパンくんの代わりに実質タイホがレースを引っ張ったようなものだったのですが、真後ろにピタリとイクイノックスがついていましたからね。このプレッシャーはいかばかりだったか。パンくんが1000メートル57秒台を出してましたけれど、タイホはおそらく平均ペース。もう少しハイペースの消耗戦を仕掛けても、と思わないでもありません。イクイノックスにはどうにもならんかったと思いますけれど、他の馬に対してはもう少し制圧出来たんじゃないかなあ。パンくんがあれだけ逃げてる中で難しいとは思いますけどね。それに、ズルズル行くかと思う所で根性見せ続けてくれましたからね。よく頑張った。有馬記念が本番でしょう。

パンくんはやっぱりさすがに400メートルほど長かったw さすがに2000メートルでも速すぎ!という超ウルトラハイペースで逃げたら、ただでさえ距離長めなのに持たないよなあ。ゴール際の粘り腰が出る場面ではありませんでした。12着。
ダノンベルーガが6着でヴェラアズールが7着ですか。ベルーガはなんというか、そうだろうなあという着順にいつもすんなり入るなあ。ヴェラアズールは最近の中では頑張った。
ちょっと心配なのがプボくんことディープボンド。合わないレースでは有りましたけれど、中団前めの6番手あたりにちゃんと付けてたのに、ズルズルと10着になってしまったのは負けすぎだなあ。
チェスナットコートはブービーでしたが無事完走。長い競争生活お疲れ様でした。

さて、上がり最速はイクイノックスの33.5。とドウデュースやベルーガ、アズールらよりも早くてぶっちぎり。イクイノックスの真後ろにつけてたリバティですら33.9ですよ。あのリバティをしてこの時計なのに……。しかも、ゴール前でルメール後ろ振り返る余裕ありましたから全力じゃないんですよね。世界レコード決着だった天皇賞秋の時はさすがにイクイノックスも検量前に帰ってくるとき鬼気迫る雰囲気出してましたけれど、今回は余裕そうだったもんなあ。
今回で報奨金も含めて8億円近くゲット。賞金加算し、20億円ホースに。これで海外ドバイ含めてG1レースを6連勝。そして走るたびにまだまだ強くなっている、未だ4歳。まだ4歳なんですよ、この子。次走どうするのか、これで今年は終了なのかそれとも有馬に出てゼンノロブロイ以来の秋古馬三冠制覇を目指してくれるのかわかりませんけれど、いずれにしてももう歴史に残るどころじゃない歴史的名馬の証明を刻みつけ焼き付けてくれた、レース前の期待に応えてくれた凄まじい大レースでありました。








第168回天皇賞(秋) G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場2,000メートル(芝・左)

…………(白目

これでも自分、長いこと競馬見てきたつもりだし、天皇賞・秋だって随分見てきたつもりですよ。
アーモンドアイを見た。キタサンブラックも見た。レコード持ってたトーセンジョーダンも見たし、ブエナビスタも見た。カンパニー、ウォッカ、ダイワメジャー、ゼンノロブロイ、シンボリクリスエス。テイエムオペラオー、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ハブルガムフェロー、ネーハイシーザー、ヤマニンゼファー。色々見てきたつもりだけれど。
いや、天皇賞・秋に限らず、これはもう今まで見てきた馬の中で一番強い、と言ってもいいんじゃないかと、今そんな気分ですわ。ディープでもオルフェでも、ここまでは思わなかった。

イクイノックスは今まで見てきた競走馬の中で、一番強い。
こんな恐れ知らずの文言を、言わずにはいられないほどに、凄いレースでした。1:55.2ってなんだよ!? アタマおかしいんじゃないの!?

去年もパンサラッサが1000メートル57.4という快速も快速でかっ飛ばしましたけれど、今年はジャックドールが57.6という数字で逃げました。でも、去年ってかっ飛ばしたのはパンサラッサだけで、他の馬はむしろ超スローペースだったわけです。
ところが今年はジャックドールにみんなついていったために、全体的に超ハイペースになった。1000メートルのタイム聞いた時はびっくりしましたもんね。ジャックドール、そんな無理してかっ飛ばしている感じではなかったですから。ジャックとしてはハイペースで後続を削り落としていくスピードスターの走りを狙ったのでしょうしそれが唯一の勝ち目ではあったのでしょうけれど、それにしてもペースが速すぎたのでしょう。直線入ったところで粘るもなにもなく失速。これについていっていた先行馬たちも軒並み脚があがってしまった。ドウデュースですらついていけなくなって失速してしまいましたからね。
ドウデュースは大事な相棒である武豊が5レース後に馬から降りたところで足を蹴られるアクシデントがあり、まさかの乗り替わり。今の武豊にとって一番大事と言って良いドウデュースの晴れの舞台でこんなことになってしまうなんて。本人もオーナーもどれだけショックだったかわかりませんけれど、乗り代わった戸崎騎手は決して悪い競馬したわけじゃないんですよ。前に行ったイクイノックスの真後ろにつけられたのはベストの位置取りだったんじゃないでしょうか。
ただ展開があまりにも先行に対してキツすぎるものだったのと、今のイクイノックスがあまりにも凄すぎたのがどうしようもない問題でした。
他の逃げ先行馬が軒並み壊滅して脱落していく中で、逃げてるジャックからさほど離れていない3番手につけていたイクイノックスだけ耐えるどころじゃなくてむしろ逆にどんどんと伸びていくって、ほんと何度見ても意味わかんないんですけど!?
この展開であがり34.2って意味わかんないんですけど!?
ラップタイムこれですよ?

12.4 - 11.0 - 11.5 - 11.4 - 11.4 - 11.4 - 11.4 - 11.6 - 11.4 - 11.7
最初以外全部11秒台って、これまったく息入れるところなかったですよね。去年のパンくんみたいに後続ぶん離してたら息入れるタイミングもあったでしょうけれど、このペースで後ろ離されずずっとプレッシャー掛けられてたらそりゃジャックも溺れるわ。
番手につけていたガイアフォースが5着まで残ったの、むしろよく頑張ったと言えるんじゃないでしょうか。
……いやだから、イクイノックスだけわけわからんのですよ。なんだこれなんだこれ?
2着のジャスティンパレスと3着のプレグノーシスは両馬ともスタート出遅れてしまって離れた後方からの競馬になった馬。このハイペースの流れからなんとか逃れて足を溜められた、という事なのでしょう。にもかかわらず、イクイノックスには全然追いつけなかった。イクイノックスの鞍上ルメール、もう正面でスクリーンチラ見してセーフティーを確認してからは無理追いしてないんですよね。まあ後方突き放すときも鞭何発か入れてゴーサイン出しただけで飛び出したので、そこまで叩いてないですし。
凄いなあ。凄いなんてもんじゃないわ。

今日は令和がはじまって以来はじめての天皇陛下皇后陛下をお迎えしての天覧競馬。その天覧競馬で両陛下に競馬史上でも歴史に残るであろう素晴らしいレースをご覧いただけたことは、幸い以外のなにものでもありません。陛下にええもん見てもらえたなあ。

これ秋華賞でのリバティアイランドのあまりの強さに、ジャパンカップでも古馬たちと互角以上に渡り合える、というか本命もあり得るんじゃないか、と思っていましたけれど。
ちょっとこれは、無理やろ。相手があまりにも悪いわ。

いやー、ものすごいものを見さしてもらいました。世界の超一流馬たちを相手にもせずに蹴散らしたドバイシーマみたいな競馬を、何度も見れるとは思わんですよ。こんな競馬、ありえるんや……。




第64回宝塚記念 G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 阪神競馬場 2,200メートル(芝・右)

ああーー、疲れた。今日は湿度が高かったせいか、なんかやたらとしんどかった。つかれたー。
阪神競馬場もほぼ満杯。チケットは今日は予約制だったのかな。それでも全部完売したそうで。人もめちゃくちゃ多かったみたいですね。確実に桜花賞や大阪杯よりも多かったと思います。
それだけ、誰もがイクイノックスを見に来ていたのか。

前走ドバイシーマで化け物じみた勝ち方をしてG1三連勝を飾ったイクイノックス。世代最強、現役最強、そして世界最強の看板を背負い満を持して出走した春のグランプリ。名実ともに一番人気。倍率は1.3倍と、かつてのディープインパクトやビワハヤヒデ、オグリキャップに続くオッズを叩き出してきました。
初の関西遠征でしたが、かなり早くから栗東入りして準備を整えていたみたいで、馬体重も前回から変動なしに止め、調教の様子も抜群も抜群。最高の仕上がりを見せていました。


ライラック       牝4 M.デムーロ 158.9(13番人気)
カラテ         牡7 菅原明良 180.2(15番人気)
ダノンザキッド    牡5 北村友一 35.1(8番人気)
ボッケリーニ     牡7 浜中俊  28.3(6番人気)
イクイノックス     牡4 C.ルメール 1.3(1番人気)
スルーセブンシーズ 牝5 池添謙一 55.7(10番人気)
プラダリア       牡4 菱田裕二 262.5(16番人気)
ヴェラアズール    牡6 松山弘平 42.1(9番人気)
ジャスティンパレス  牡4 鮫島克駿 8.5(2番人気)
ディープボンド     牡6 和田竜二 16.6(5番人気)
ジェラルディーナ   牝5 武豊   13.8(3番人気)
アスクビクターモア  牡4 横山武史 14.3(4番人気)
ジオグリフ       牡4 岩田望来 83.1(11番人気)
ブレークアップ     牡5 川田将雅 113.4(12番人気)
ユニコーンライオン  牡7 坂井瑠星 176.0(14番人気)
モズベッロ       牡7 角田大河 480.4(17番人気)
ドゥラエレーデ     牡3 幸英明  30.2(7番人気)

他に一桁台の人気は前走天皇賞・春を勝ったジャスティンパレスの8.5倍だけ。パレスは馬の充実っぷりが本格化の様相をていしていて、完成の域に達しようというレベルでしたからね。このメンツでも2番人気にあげられたのもよくわかります。有馬記念ではイクイノックスに太刀打ちできませんでしたが、イクイノックスの3歳秋の覚醒に遅れ馳せながらも、自身もここで結実しての再戦でしたからね。気合も入っていたかと思います。
珍しいところでは、3歳馬としてはいつ以来になるのか。ドゥラエレーデが参戦。斤量が53キロとずば抜けて低いこともあってか、一定の人気は得ていましたね。ただ、ここで勝ち負けになると考えていた人がどれだけいたか。
相手としては、やはり女王ジェラルディーナ。同世代対決として菊花賞馬のアスクビクターモア。
調教で素晴らしい出来栄えを見せていた閃光一線のヴェラアズール。そして重賞を好走し続けている充実一途のボッケリーニ。このあたりがなんとか対抗できるか、というイメージだったですね。
まあ少なくとも、スルーセブンシーズはまったくの眼中外でありました。

今日の馬場は、先週とはちと様相が変わっていました。中間、雨の影響はなかったはずで実際良馬場だったのですけれど、土日で急速に馬場が痛み、今週の芝レース映像見てもらうとわかるのですけれど凄まじい土埃があがってるんですよね。とかく、ゆるい馬場でどうにも足元に負担のかかるパワーのいる馬場だったように見えました。
そのせいか、どの芝レースも前残りで後ろが差そうにも脚が残っていないケースが散見されたんですよね。先週と比べると上がり時計もやたら掛かってますし。
意外と荒れているわりに内を走った先行馬がそのまま残るケースが続く。
これはもちろん実際に乗っている騎手たちもわかっていたでしょうから、この宝塚記念も相当に前掛かりになったっぽいんですよね。
前半600メートルで34.0秒。1000メートルで58.9秒はこの馬場では相当に早かったと思います。この時点で相当消耗する事になっていたでしょうから、よっぽどタフでスタミナがないと、前に居た馬は残れなかったんでしょうね。
実際、先行集団に居て勝負できたのは、ディープボンドだけでした。よくまあ、この流れで5着入りましたよ。或いは、これこそ出走できなかったタイトルホルダーにばっちりハマるレースだったような感じもあるだけに、もったいないよなあ。
結果、上位にあがった馬は2コーナーで最後方に固まっていた集団。勝ったイクイノックスは最後方から2番手。2着のスルーセブンシーズは文字通りの一番うしろでしたからね。
これはなかなか、今日一日のレース展開の傾向を踏まえると興味深いことになりました。
恐るべきはルメール騎手であり、イクイノックスでしょうね。いやだって、前走イクイノックスってドバイシーマを単走でぶっ千切って独走して勝っちゃったんですよ? 大逃げで後ろを寄せ付けないまま勝っちゃったんです。それが次のこのレースでは最後方からの競馬ですよ。ほんまに、どこからでも競馬できるじゃないですか、この子。逃げから追い込みから変幻自在に戦法を駆使したと言えば、マヤノトップガンが有名ですけれど、イクイノックスは彼を上回る雄大な自在性を感じさせてくれます。
そして、この展開を見越し、イクイノックスの能力を信じて後ろから大外ぶん回したルメールですよ。3.4コーナー中間で武さんがジェラルディーナをあげていった際に一緒についていかずに、ジャスティンパレスを見る形で4コーナーに差し掛かるところでまくりあげてってるんですよね。
ただこれ、ジョッキーカメラのルメさんの映像を見ていると、レース後に反応遅かったからお外に出した、って言ってるので、意図した仕掛けのタイミングではなかったのかもしれません。
実際、パレスの外を回らされてかなり大外回らされてますし。結構ゴール前、思ったよりも突き放せずに際どい着差になってましたからね。上がり34.8はイクイノックスでもなかなかしんどかったという数値なんじゃないでしょうか。
2着のスルーセブンシーズは……これ、池添くん痛恨だったなあ。残り300メートルのところでジオグリフとジャスティンパレスの間を突こうとして、その隙間がジオグリフが前のジェラルディーナを躱しに掛かろうとして外に流れてきた煽りをくってなくなっちゃったんですよね。パレスを弾き飛ばそうにも丁度パレスの外にはイクイノックスが馬体合わせて抜きに掛かっている最中で、これはこじ開けるのは不可能だった。ほんの一瞬のタイミングの差。あとワンテンポ早く前に入れていたらジオグリフ寄ってこられなかったんでしょうけれど、そのタイミングの差で進路が塞がれて一度大きく後退しちゃうんですよね。ところが、そこからセブンシーズ内側に空いていたルートに切り込み、再度加速。残り200メートルからとんでもねー脚を見せて、内の先行集団も、外のジオグリフ、ジェラルディーナ、ジャスティンパレスもまとめてぶち抜いて、イクイノックスに迫ったんですよ。
これ、不利がなかったらイクイノックスと勝ち負けになってたぞ。一頭だけ脚色全然違ったもんなあ。
これは池添くん、悔しかろう。
セブンシーズは前走中山牝馬Sでようやく初重賞制覇したような遅咲きの牝馬。ただ、なんでかこの馬、凱旋門賞に登録してるんですよね。それだけ陣営、この馬の能力に信頼を置いていたということなのか。父は宝塚と有馬で無類の強さを誇ったドリームジャーニーというまさに血のサダメを感じさせるような血統。この馬もイクイノックスと同じく栗東に滞在してじっくり仕上げてきたようで、追い切りの評価もダイブ高かったんですよね。さらに当日もあの細江純子さんがこの馬に注目していたようで、出来はほんとに良かったみたいです。
これだけの結果を見せてくれると、今後のレースも楽しみですよね。今回4着だったジェラルディーナ相手に女王の座を争うことが出来るか否か。
3着にはジャスティンパレスが。ずっと長距離路線を走ってきた馬だけに、2200という中距離はどういう結果を出せるか注目もしていたのですけれど、その答えは十分に見せてくれたんじゃないでしょうか。
5着にはディープボンド。良く走ったんですけどねえ。うん、能力は発揮していると思うんだが、勝てんなあ。この子が勝てるレースって、なんなんでしょうね。G1馬なれるだけの力はあるはずなんだが……といわれ続けてここまで来ちゃったなあ。
ボッケリーニは、最内から勝負に掛かりましたけれど、馬込みでスムーズに行かなかったり、やはり内は荒れていたというのもあるんでしょう。最後の脚の切れが外からまくってきた馬とちょっと差が出来てしまいましたね。7着。
8着はヴェラアズール。今日の馬場だと、ヴェラアズールの切れ味は発揮しにくかったかなあ。
アスクビクターモアはもう今日に関しては展開がどうしようもなかった、と。向かなかったですね。にしても、もうちょっと見せ場は欲しいところではありますけれど。


さても、イクイノックスが1.3倍という圧倒的人気に応えて勝利。現役最強を名実ともに証明した形です。秋はどの路線に行くのでしょうか。ドウデュースとの再戦がどこかであるのか。色々と楽しみの募る宝塚記念でありました。





2023 ドバイシーマクラシック(G1)2,410メートル (芝)  

日本から参戦はご存知、3歳にして天皇賞・秋と有馬記念を勝利して現役最強の名乗りをあげたイクイノックス。
前走、香港ヴァーズで初G1を取った女傑ウインマリリン。
そして去年このドバイシーマを勝ったダービー馬シャフリヤール。

対する海外馬はブリーダーズカップターフなどG13つを含む5連勝中のレベルスロマンス。
アイルランドダービー馬で凱旋門でも6着に入っているウエストオーバーあたりが強豪でした。

レースの方は……杉本清アナじゃないですけれど、これもう言葉はいらないでしょう。



イクイノックス、化け物?
逃げたのは作戦だったでしょうか。いずれにしても、騎手が促して先頭にという感じでもなく、スッとそのまま先頭に立った感じなんですよね。
あとはもう……なんだ。なんだこれ。うん、イクイノックス競馬してないでしょ、これ。本当にただ走ってただけ。それも全力? 鞭入れてないよ? 一頭だけ違うジャンルで競馬してるような。最後もう流してましたし。それでコースレコード1秒近く縮められてたみたいです。
いやこれは、もう、なんだ。なんだこれ?


第67回有馬記念 G1 レース回顧  



パーフェクトだ、イクイノックス!
【名刀】イクイノックス、開眼である。

春先は触れるものを切り裂くような鋭さを感じさせたものの、その分細身で折れてしまいそうな脆さを感じさせるものがありましたけれど、夏を経て秋に至ってからの充実っぷりはさながら真っ向から唐竹割りにして刃毀れなしのの名刀の如しでありました。

ぶっちゃけ、もう直線に入る前の4コーナーの時点で勝利を確信した人も多かったんじゃないだろうか。手応え、尋常じゃなかったもんなあ。
手応えよすぎて、道中ルメールが宥めてたくらいだし。ゴーサインが出て抜刀されたあとは、もう一直線に切り裂いて前に塞がるものあらず、ですよ。
文句なしに強かった。文句の言いようを許さないほどの勝ち方でした。おう、ドゥデュース、これ次戦うときはよほどの覚悟決めて挑まないとヤバいくらいになってるぞ。
とはいえ、今回はもうやばいくらい仕上がりが極まってましたからね。正直、ここまで見事に仕上げられるのって今後出来るんだろうかというくらい。馬の調子を整えるって、やっぱり難しいですからね。
今年のエフフォーリアや今回のタイトルホルダーを見ても分かる通り。

エフフォーリアは頑張りました。よく5着入りましたよ。牛みたい、なんて言われるくらいになっちゃってましたしね。陣営、めっちゃ頑張ってエフフォーリアに気合入れまくってたみたいだけど、馬の前向きさがねえ。いっそ、ガンガンレースを走らせた方がいいんじゃないだろうか。

タイトルホルダーはわかりません。フランス帰りの疲れが残ってたんじゃないか、なんて言われてますけれど。スタートの出は良かったし、前に飛び出してから横山和生くんがうまくペースに乗せたところではいい感じ、と思ったんですけれど、1000メートルで1分1秒越えてるくらいのタイムが出たあたりで、アレ?って感じはあったんですよね。 いや、タイム的にも思ったよりも遅かったし雰囲気的にタイホのいつものペースじゃないというか、彼のスタイルであるスピードにノリつつスタミナ任せに後ろの馬に消耗戦を強いるような迫力がなかったんですよね。逃げて粘る、という馬じゃなかったんですよ、タイトルホルダーって。それがトップスピードに乗れないまま走りにくそうにしてるなあ、と。
そうこうしているうちに、直線に入ったらあっという間に後続に呑まれて脱落。まさかの9着である。去年の5着よりも悪い。和夫くんの乗り方に問題があったようには見えなかったので、これはもう言われている通り凱旋門激走の疲れが残っちゃっていたのか。海外は難しいねえ。

と、2着はイクイノックスと同じ3歳馬。菊花賞2着のボルドグフーシュがこれがラスト騎乗の福永さんの鞍上で、見事に古馬どもを撫できっての2着。菊花賞はレベル低いレースじゃなかったんだよ! と叫びたくなるじゃないですか。レースに出なかった菊花賞馬アスクビクターモアの面目も守ってくれる走りでした。
今回、積雪の影響で関西馬の多くが輸送でトラブルに巻き込まれて、軒並み7時間以上余計に時間かかっちゃったみたいで、それでもうアカンことになってる馬もいたなかで(キミだよ、ディープボンド)、フーシュくんは大丈夫だったんですかね。大丈夫じゃなかったかもしれないけど、それでもこれだけ走れたんだからそれだけ地力あるって事なのでしょう。まだG1どころか重賞も勝ってないんですよ? まだまだ成長過程、身体も出来上がってないみたいですから、これは来年が楽しみな馬です。福永さんの気合も入りまくってたという事もあるでしょうけれど。
ただ、このままだと歴戦のシルバーコレクターになりそうで怖いんだが。

3着はジェラルディーナ。いや、3番人気は伊達じゃなかったなあ。ちょっと前まで重賞で善戦するのがいい所だったとは思えないくらい、雰囲気と格を感じさせるようになってきた。
とはいえ、今回スタートで大きく出遅れてしまったのはやはり大きかった。主導権全くないところから、とにかく良いポイントを見つめ潜り込み狙い定めて、と不利を鞍上の手腕に大きく寄って挽回していかざるを得ない展開になってしまいましたからね。
しかし、乗っていたのがクリスチャン・デムーロですよ。ほんと、出稼ぎにきた外国人騎手の腕前ときたら、とんでもないですわ。ポルトグフーシュのさらに外を回すんじゃなくて、いつの間にか内に切り込んで、空いたスペースをスーッスーと抜けて来てるんですから。それも偶々空いたスペースじゃなくて、周囲の馬の流れからここが開くだろうな、と見越してるルート選択してるのか、これ?出遅れがなくて、ポディションをもっと前につけていたら、2着3着はわからなかったですよ、これ。

4着はイズジョーノキセキ。内にピッタリとつけて走った馬の中では、この馬が一番来ましたか。岩田パパの剛腕唸る、という感じで、よくまあ2500を最後まで走らせたもんです。もし適距離ならゴール前でもっとバビューンと伸びたでしょうね、これ。鞍上も岩田パパとか和田竜二みたいなタイプが相性いいのかもしれませんね。

5着は頑張ったエフフォーリア。今年はこれが最後ですけれど、むしろエフフォーリアとしてはここがスタートですね。まずは再スタートの第一歩を踏めたという感じじゃないでしょうか。ここで一旦切らずに、そのまま立て直してなんとか春を迎えてほしいところですけれど。

6着はウインマイティー。マイティー来たんか! 前走エリザベス女王杯では馬場の悪さに泣き、今回は調教でもあんまりピリッとしてない、という話も聞いていたのですが、ばっちり入賞してくるあたりやはり地力は高いんだよなあ。出来ればもう一個、ちゃんとG2あたり勝っておきたいところ。

7着はジャスティンパレス。菊花賞3着馬はここでしたか。この馬もまだまだこれからが本番って馬ですからね。来年がどんな感じになってくるか楽しみです。

ディープボンドはここかぁ。8着。もう、なんか不運が束になって襲いかかってきた、みたいな。生涯最高の仕上がり、だったはずなのに、枠順抽選では最悪の大外枠。おまけに輸送トラブルでかなりダメージ食らったらしく、走る前になんかもうボロボロじゃないですか。
川田がおっつけて前で前で勝負に行っていたはずなんですけれど、なんかびっくりするくらい存在感を感じませんでした。2,3番手付けてたのに、居たの!? って感じでしたからね。
位置取りとしては文句なしだったはずなのですが。直線入ったあとはもうどこへいってしまったやら。
いつもなら、どこに居てもやたら存在感は発揮しまくってど迫力カマしてたはずなのに、もう今回はほんとダメでした。今回こそチャンスだと思ってたんだがなあ。

9着にタイホくん。そして10着にはジャパンカップを勝ったヴェラアズール。ヴェラはまあ参加賞でしたね。さすがにジャパンカップからここはこの馬としては辛かった。調子は下降線だったし輸送遅延の巻き添えくらった分もあったでしょう。元々、中山向きじゃない走り方っぽいですしねえ。


まあ何にせよイクイノックスです。これ、年度代表馬レースでもトップに躍り出ましたかね。春を席巻したタイホをここで下したというのも大きいですし、天皇賞秋と有馬記念を3歳で両方勝ったというのはやはり大きいですよ。何より勝ち方が強かった。
とはいえ、来年になったらタイホも立て直してくるでしょうし、エフフォーリアだって黙っちゃいないでしょう。ヴェラアズールも舞台が変わればあの閃光の差し脚は必殺技です。ジェラルディーナもまだまだこんなもんじゃない、というくらいの充実度。そして同じ同世代の連中だってドゥデュース、アスクビクターモア、そしてポルトグフーシュとさらなる本格化を迎えることでしょう。
香港組だっているわけです。
さあ、来年も盛り上がっていきましょう!

……って、だから有馬で終われば気持ちもスッキリキレイに片付くのに、なんでまだもう1日あるんだよぉ。ホープフルステークス、ほんと日程考えてくれないかな。





 

4月25日


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3月29日

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