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インフィニット・デンドログラム

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 17.白猫クレイドル ★★★☆   



-インフィニット・デンドログラム- 17.白猫クレイドル】  海道左近/タイキ HJ文庫

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孤島バトルロイヤル開幕!

ジュリエットたちとの狩りでドロップした四枚のチケット。それはデンドロで行われる特別なアニバーサリーイベントへの招待状であった。
期待に胸をふくらませるレイたちだったが、その内容とは孤島で行われるサバイバルバトルロイヤル……!?
大学のリアル友人も参加していることを知ったレイはチームを組んでこの催しに挑むことにするが、世界中から参加できるこのイベントには、普段出会うことの無いはずの猛者が集ってきており――。
大人気VRMMOバトルファンタジー、混戦必至の第17巻!!
今回は運営側の過剰な介入もなく、誰かが死ぬとかどこかの国とか都市が滅ぶとか後味が悪くなるような展開ナシの純粋なイベントだったので、安心して見ていられました。……いや、今までこんな普通のただのイベントってあっただろうか。レイが参加するともれなく酷いことになる、というわけじゃなく事前に仕掛けられていたところにレイが飛び込んでくるだけでレイはあくまで巻き込まれなのですが、ともあれそういう裏の企みとかもなく、本当に偽り無くただのイベントバトルだったのでただただみんな楽しく遊べました、良かったね。
今回は外伝漫画の【クロウレコード】の主役キャラでもあるジュリエットとその仲間たちであるチェルシー、マックスちゃん、死音の四人がメイン級の活躍でいっぱい出てきてくれたので、色々と大満足でもありました。漫画版インフィニット・デンドログラムは本編も外伝も最高ですよ?
クロウ・レコードももっと続いてくれても良かったんですけどね。ジュリエットとチェルシーはこれまでもちょくちょく本編にも出てましたけれど、マックスや死音なんかは漫画読んでた方がどんな娘かよく分かるんじゃないだろうか。
マックスちゃんのキャラネーム「グレートジェノサイドマックス」は全キャラクターの中でも頭一つ抜けてイカした名前だと思うんだがw これが今ではフリフリの可愛い衣装着せられているの、是非イラスト付きで見ておくべきだと思うんですよね。
さて、今回は……って今回はってフレーズなんども使ってるな。まあいいや。今回はさらにレイのリア友である同じ大学生のキャラ名「アルト」と一緒に遊ぶことに。この娘、本名の高音と書いて「ソプラノ」と読む、の方がキラキラしすぎてる気がするんだが。まだアルトの方が大人しいじゃないですか。
でも、珍しくアルトは変に飛び抜けたところのない普通の一般プレイヤー枠なんですよね。レイの周りってホントこう突き抜けちゃってるプレイヤーばっかりなので、逆に普通のプレイヤーが珍しい……と、思ってたらこの娘もとんでもねーもの持ってるじゃないですかー。いや、あくまでメンタル・能力ともに一般プレイヤーなのが面白いとも言えるのですが。こういう普通の娘でも、やりようによっては一部の超級プレイヤーに匹敵するものを手に入れられる可能性がある、という事でもありますからねえ。思いっきり持て余しまくってますがw
しかし、リア友でもゲーム内では所属する国自体がアルター王国と天地という事で離れてしまっているので、物理的な距離として一緒に遊ぶこともままならないのかー。デンドロの世界は広い、という事なのでしょう。今回みたいに、参加者が転送で一所に集められて、みたいな機会でもないと連れ合う事も難しいんですからねえ。

このイベントは本当に純粋に楽しむためのもの、報酬目当てとはいえ誰の命も掛かっていないイベントだった、というのはそれだけレイの「不屈」が発動しにくいシチュエーションでもあったんですよね。レイ・スターリング推しであり殺し愛が心情の阿修羅姫・重兵衛としては出会うタイミングが悪かったとも言えますね。レイの「本領」が発揮される状況ではありませんでしたし。
無理矢理にでもレイの「本領」を出させるためにヒールムーヴ取ろうとしていましたけれど、重兵衛ちゃんってバトルジャンキーで傷つけあってこそ愛を確かめ合える殺し愛推奨のヤバい人ではあるんだけれど、一方で他人に対してリスペクトを欠かさない人にも見えるんですよね。勝敗に関わらず相手を見下したり強い弱いで人を判断したりなんて真似もしないですし、あの決闘で勝利し続けているマックスちゃんに対してのあのリスペクトっぷりを見ても、本来かなりイイ人っぽいんですよねえ。
口でいうほどのダーティープレイは出来ないんじゃないだろうか。この人の性質からして、レイと本気の殺し愛ができそうなシチュエーションって、なかなか難しそうな気がするなあ。正々堂々の勝負だとレイは普通のプレイヤーの範疇だろうし。それこそ、彼が絶対に引けない場面で敵側に立っていない限りは。割と仲間になる方が自然な感じのするキャラクターな気がするんですけれど、好きになるほど戦いたい、殺し合いたいという厄介難儀な性向なだけに難しいんだろうなあ。

ある意味完成形の方向性が見えているこれらの超級職獲得者に比べると、マックスやチェルシーはまだまだだいぶ伸び代みたいなのがあるように見えますねえ。チェルシーは特に一旦自分のスタイルを放棄しているだけに。海賊系超級職が空いてないというのは痛いのだけど、だからといって果たしてどういう方向性の超級職を獲りにいくのか。派生系とかないんですかねえ。
そんでもって、一番面白かったのがやっぱり曼珠沙華死音ちゃんである。いや、漫画でもアホの娘だったけど、こうして文章として見るととんでもねーアホの娘やなあw でも強いアホの娘である。アホであるがゆえに強いというべきか。いやあの能力反則すぎますよ、めちゃくちゃ強いんだよなあ。でも絶対、死音は自分の能力ちゃんとわかってないぞ。わかろうとすらしていなさそうなのが凄い。そしてアホの娘かわいい。
そう言えば、何気にクロウレコードの四人組は全員お嬢様なんだよなあ。
何気に今回ジュリエットが一番戦闘では大人しかった気がするぞ。ジュリエット語は、キレキレでしたが。何言ってるか完璧に理解できるレイが一緒にいると、会話もはかどりますなあ。
これでまだ中学2年生なのだから登場人物の中ではだいぶ年少組なんだよなあ。今回は高校受験という現実の問題も絡んで悩む中学生でありました。まだこのくらいの歳の娘だと、自力で現実世界に大きく動かすことは難しいですからね。親からゲーム時間減らして勉強しなさい、と言われることほど現実的な脅威はないでしょう。なんだかんだ、現実世界でもスケール大きな話が転がっているこの作品ですけれど、そんな大仰なトラブルがなくても、ただ親から禁止されるだけでデンドロの世界から居なくなる、というのもまた現実にありえる展開でもあるんですよねえ。
まあこのゲームの主要人物たちはだいたい大人であり、自力で自分の都合を融通できる種類の人間が多いのですけれど。

あと、クマは普通にお兄さんかと思った、最初。キグルミと言えばクマにーさんという認識が刷り込まれていたけれど、結構いるのよねキグルミプレイヤー。しかも、超級にも複数。
そのうちキグルミ大集合みたいな展開もいつか来る日があるのだろうかw








<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 16.黄泉返る可能性 ★★★☆  



-インフィニット・デンドログラム- 16.黄泉返る可能性】  海道左近/タイキ HJ文庫

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カルディナに散らばった『UBM』の珠を求めて新たな街にたどり着いたユーゴーたち。
しかしその街では珠の力を求める強者たちが集ってきており、それぞれの思惑により事態は急速に進み始める。
『IF』所属【殺人姫】エミリー、『セフィロト』所属【撃墜王】AR・I・CA、そしてレイとどこか重なる青年【冥王】ベネトナシュ。
『超級』たちが集う街に隠された秘密とは――?
大人気VRMMOバトルファンタジー、混戦必至の第16巻!

今回は主人公であるレイが登場しない完全に別の場所、国となるカルディアを舞台に繰り広げられる事件が物語として綴られる。こういう事がわざわざスピンオフ作品などにせずに本編にぶっ込めるあたり、それだけ世界観とキャラクターの強度が半端ない作品であることの証左なんですよね。レイ/スターリングに頼らなくても、誰でも主役になれるだけの物語を登場人物たちが背負っているという事なのだろう。
そして今回の主人公、てっきりユーゴーなのかと思っていたし間違いではないのだろうけれど、一番描きたかったのは表紙にもなっている冥王ベネトナシュとそのメイデンであるペルセポネである事は読んでいれば疑う余地はないだろう。
作者曰く、レイとネメシスの対比として描かれるキャラクターたちのようですし。善と悪ではなく、同じ不屈の精神を持つものとしての方向性の違い、ベクトルの違い、重きを置く見つめる先の違い、というべきか。同じ者であるがゆえに、このインフィニット・デンドログラムの世界に訪れた最初の時に体験してしまった事で異なる道を歩んでしまったもの。或いは、レイにもベネトナシュにもそれぞれ、真逆の道を歩む機会があったのかもしれない。
いやでも、レイがちょっと一般人というにはアレな家庭環境にあり、兄がこの世界の根幹に足突っ込んでいるなどの要素がある事を考えると、容易にベネトナシュのような道を歩んでいたかは疑問を覚えるところだけれど。
むしろ、ベネトナシュの方がリアルでは本当にただの学生っぽいのが逆にヤバさを引き立たせてるんですよね。このゲームのプレイヤーにはリアルを犠牲にしている、或いは重きをなしていない、放り捨てちゃっている人は結構たくさんいるみたいだけれど、それが許される、或いはそうするしかない環境に置かれている場合が多いんですよね。
ただ、ベネトナシュは違う。明らかに、そんなキャパシティが余裕があるような現実の環境ではないにも関わらず、それらすべてを投げ捨ててしまっている。両立を自ら放棄してしまっている。

このゲームの上澄みを形成するプレイヤーたち。超級に至った人たちというのは大概リアルの方でもぶっ壊れているような人たちであり、そういう人間になる環境に置かれている人たちであり、そもそもそういう素質がある人達だったといえる。でも、ベネトナシュに関しては確実に、このゲームをはじめたことで、この世界の中で変質してしまった。或いはライトスタッフを獲得してしまった人物だ。必然、その鋳型はイビツとなる。彼の抱く願いの異質さを思えば尚更だ。この世界を「現実」と変わらないと認識していながら、あの願いを抱けるというのはもう破綻してしまっていると言っていい。折れないという事は真っ直ぐであり続けるというわけじゃないんですよね。折れぬが故に歪んでしまうケースも有る。
いやこれ、彼一人の事ならまだいいんですけれど、彼にはパートナーがいるわけですよ。レイにネメシスがいるように、ベネトナシュにはペルセポネというパートナーが存在する。一蓮托生の存在であり、彼の末路を見守るもの。その変質を見つめ続けるもの。自分の能力が、ヨスガとなってしまったがゆえに彼をこの世界に縛り付けてしまった事を、彼女はどう感じているのか。
元々明るくて聡明な少女であるという事は、ユーゴーたちとのコミュからも伝わってくる所なのだけれど、だからこそ尚更にこの娘が目を背けることも許されず、自分のマスターが生命を削って魂をすり減らして願いを叶えるために邁進するのを、見守り続ける、支え続ける、共犯として共に犯し続けるその気持ちはいかばかりか。
こうしてみると、ネメシスは幸せだよなあ。
そして、IFにサポートメンバーとして加わった途端にその真面目さから苦労人枠に収まってしまった張さんがほんとお気の毒というか、クソ真面目すぎやしませんか、と思ったり。イイ人なわけはないはずなんだけど、上司に仰いだエミリーがピンチになった時には身を挺して救おうとしたり、と仕事に対してほんとクソ真面目というか面倒見が良いというか忠誠心が高いというか。
同じ常識人枠であるラスカルにスカウトされてしまったために、同じ苦労人のカテゴリーに押し込まれてしまったんだろうか。
そんな張さんの上司、というか被保護者としてあてがわれたエミリーが、これまたプレイヤーなのに野良のラスボスみたいな性能で。プレイヤーの性能じゃねえでしょ、これw
いや、性能云々はぶっちゃけ問題じゃなくてその能力の発現のさせかたが完全にイカレている。彼女は自動的なんだよ、とでも言うのかしら。
リアルからして闇が深すぎる。
……こうなると、ガーベラさんはIFでも癒やし系にあたってしまうんだろうかw

次回は完全に書き下ろしで、先程完結した漫画版のスピンオフである【クロウ・レコード】の面々が活躍するそうなので、ジュリエットのファンとしては実に楽しみ。


<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 15.<GAME OVER> ★★★★   



-インフィニット・デンドログラム- 15.<GAME OVER>】  海道左近/タイキ HJ文庫

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大賢者ついに登場!!

講和会議の裏で起こっていた、盗賊王たちによる王都襲撃。
世界の謎を暴くため、譲れないものを貫くため、己の力を刻み込むため、かけがえのない日々を守るため。
未曾有の混乱の中で、様々な思惑と信念がぶつかり合う。
大賢者、管理AI、そして邪神とはいかなる存在なのか。
世界に潜む謎を解き明かす一端となる戦いが今始まる――!!
大人気VRMMOバトルファンタジー、熱戦必死の第15巻! !
大賢者インデグラと盗賊王ゼタが表紙ですか。大賢者ってロリババアだったのかー!(まだ二十代)
レイたちが獣王・衝王と激闘を繰り広げていた講和会議(講和会議なのに激闘とは此れ如何に)と同時進行で行われていた王都襲撃事件。
主人公不在で繰り広げられる死闘は、これまで厚いベールに覆われていたこの世界の真実の一端を閃かせる秘密開示の一幕でもありました。と、同時にアルター王国第三王女のテレジア・セレスタイト・アルターと黄河帝国から訪れていた第三皇子のツァンの秘されていた正体が明らかになる回でもありました。
二人共、まだ幼いと言ってもいいくらいの年齢に過ぎないのに、背負っている業がおもすぎる。片や、生まれた瞬間から世界の終焉のトリガーとなる存在であるが為に死ななければならない宿命を背負ったテレジア。生まれた瞬間に母体となった母をバラバラに引き裂き、母親殺しの業と家族からの憎しみを背負ってしまったツァン。特にテレジアはジョブ<邪神>の特性として、歴代邪神たちの記憶を引き継いでいるという宿業まで背負っている。歴代の邪神たちと人格は違うとはいえ、記憶は人となりの形成に大きな意味を持つだろうし、テレジアは生まれ落ちたその瞬間から明確な意識を持っていたのだから、生まれたその時から自分は死ななければならないと思い定めた人生とはどんなものだったのか。それでも捨て鉢になったり投げやりにならず、粛々と宿命を受け入れながらも王女として思いの外平穏に続く日々を喜び、自分を慈しんでくれる家族を愛するテレジアが本当にイイ子でねえ。
一方のツァンも、家族から愛されるどころか憎まれて、乾いた人生を送りながらこの子も実直に生きてきたんですよね。それは諦めだったかもしれないけれど、憎まれたからと言って家族を憎み返さず世界を呪わず、彼自身に罪は無いはずの母殺しの罪を濯ぐように生きてきたツァン。
そういう彼だからこそ、エリザベートという最愛を抱くに至る人に出会えたのだろう。
なんか、この作中で一番まっすぐに男の子してるのって、この蒼龍くんじゃなかろうか。レイの方もまっすぐはまっすぐなんだけれど、ちょっとぶっ壊れている節もあるし純真とはまた違う真っ直ぐさな気もするし。
まだ10歳の男の子と9歳の女の子との、純真で命懸けの人生を賭した純愛物語。何よりも真剣で何よりも必死な幼い恋の物語。この二人がともに歩む人生は幸せであって欲しい、祝福されたものであってほしいなあ。
邪神と龍帝という、過去から延々と引き継がれていた宿命、或いは宿業を引き継ぐことで人生そのものを苦難に塗りつぶされたものに変えられてしまっているテレジアとツァンは、だけれどそのジョブに引き摺られることなく、二人共彼らなりに今の自分の人生を自分のものとして歩んでいる。
でももうひとり、同じ過去から<大賢者>として記憶と使命、そして宿業を引き継いでいるインテグラはどうなのだろう。生まれたその時からジョブを引き継いだ上記の二人と違って、インテグラは教育を受けた上で先代の死と共に大賢者を引き継いでいるんですよね。その記憶の継承がどのような形で行われたのかは詳細よくわからないのだけれど、彼女もまた<大賢者>が代々引き継いできた使命感、或いは妄念と呼ばれるものをそのまま受け継いでいるように見える。
記憶を継承しても魂は違うから人格も異なっている、という邪神の継承は大賢者にも該当するかわからないのだけど、怨念みたいなものがそのまま引き継がれているような印象がこびりついてるんですよね。ただ、インテグラとして幼馴染であるリリアーナやアズライトを想う気持ち、彼女らへの友情もちゃんと抱いているようなので、彼女がインデグラなのは間違いないんでしょうけれど。
それでも、彼女が抱いている使命感、信念、或いは妄執は果たして彼女のものなのか。そのあたりが、同じ過去から延々と宿命を引き継ぐ邪神や龍帝とはちょっと様相が異なっているように見えるのだ。
俯瞰してみると似たような境遇に在るこれら<邪神><龍帝><大賢者>のジョブの持ち主たちが、しかし三者三様に異なった在り方を示しているのがまた面白い。
これは、今回王都強襲に送り込まれた改造人間たち、改人と呼ばれるティアンの成れの果てたちも似たようなところがあるんですよね。四者四様、人であったにも関わらず人から外れてしまった者たち。改造された結果とはいえ、それぞれ思う所あって人である事を捨て去る事を受け入れてるんですよね。その末路も含めて、四人ともが突き進んだ方向が違うのは面白いなあ、と。その中で、もっとも流された選択を続けたモーターが生き残る、というのもまた面白味がある。
そんな改人と対峙した騎士テオドール、マスクド・ライザー、ツァンという面々が捨て去るのではなく、受け継いで守るために戦って、彼らを下していったというのもまたシチュエーションの妙なのでしょう。
人とは多様な側面を持ち、その一点を研ぎ澄ませていくか、その多様を混在させたままで進んでいくのかも人それぞれ。そうした複雑さは、管理AIたちも同じように背負っている、或いは内包しているように見えるんですよね。AIでありながら情を持ち、それぞれの方向にその情を炸裂させて邁進している彼らをただの機械と称するのは難しいでしょう。彼らもまた、この世界の「人間」なのか。
世界の行く末のためには、テレジアを邪神として目覚めさせないまま殺す事が一番と合理的に理解しながら、その選択を取ることをためらってしまうドーマウス。彼らが元はマスターとともにあるエンブリオだった事を思えば、その情も理解できるのだけれど、大半がぶっ壊れた感性と妄執に捕らわれているのがなんともはや、なんだけれどそれもまた人らしいと言えるのかも知れない。
彼らに比べれば、IFの犯罪者たちの方がよっぽど「人でなし」なんですよね。倫理がぶっ壊れている、というよりも彼らの内面が非常にシンプルで、ある種の自分ルールを絶対遵守しているように見えるからこそ、そのブレの無さが非人間的に見えてしまうのか。
こいつら、こんな人間性でリアルの方でまともに生活出来ているのか、と心配になるのですけど、心配しなくても出来てない人の方が多いのかw

ともあれ、ついに動き出す犯罪王。終焉を巡る世界の秘密の一端も明らかになり、幾つもの思惑が多数の勢力とともに錯綜しはじめる。果たしてそんな中で、主人公レイ・スターリングはどんな役割を得ていくのか。
今の所、彼は幾つもの事件の中心に居たものの、核心には殆ど触れないまま表層で活躍している、とも言えるんですよね。そのままネメシスとイチャイチャしててもいいんですよ?
ネメシスに、なんかもうプロポーズみたいなセリフ吐きやがってまあ。テレテレなネメシス、かわいいですよ?





インフィニット・デンドログラム- 14.<物理最強> ★★★★   



 インフィニット・デンドログラム- 14.<物理最強>】 海道左近/タイキ HJ文庫

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対するは、<最強>

二国間による講和会議も決裂し、戦闘状態へと移行する両陣営。
レイvs<.物理最強>【獣王】ベヘモット。
アズライトvs【衝神】クラウディア
シュウvs【怪獣女王】レヴィアタン
お互いに譲れないもののため、各々全ての力をかけて衝突するこの戦いの行方は果たして――。
レイがゲームを始めて以来、最も過酷な戦いの幕が今上がる!
大人気VRMMOバトルファンタジー、決死の第14巻! !

クラウディアの抱えていた真実、そういう事だったのか。いや場合によっては、兄貴と合体とか融合なんていう可能性も想像していたんですよね。アズライトなどの回想からして、クラウディアの双子の兄というのは実在してアズライトと交遊もあったようですし。それが、現状一つの身体に同居しているのを示唆するような描写が続いたとなるとねえ。
ドライフ皇国はただでさえ、機械帝国! って感じで生体改造とかもガシガシやっている以上、二人の人間の精神を移植して、とかもっと物理的に合体融合して、みたいなのもやっても不思議でない印象がありましたし。【衝神】と【機皇】の二重取得とか、どう考えても普通の人間じゃないじゃないですか。
さすがにそこまでの最悪の予想通りとはなってなくて安心した、というべきかむしろクラウディア一人でこれ賄っていたと考えるとこれはこれで最悪なんじゃ、と思わないでもない。
いや、それもう天才すぎるを通り越して、バケモノじゃないですかー。ともあれ、アズライトへの愛は紛うことなき彼女独りのものだったわけですな。アズライトに一目惚れしてしまったが故に、今の性格を瞬時に構築してしまった、とか凄いは凄いんだけど、重いわー!
ただ、アズライトはその重さに平然と耐えれてしまう、というか重いとか感じないタイプだよなあ。きっぱりと友情までで線引きしちゃってますが。
二人の決闘は辛うじてアズライトに軍配があがりましたけれど、終わってみるとクラウディア、このときの全力ではあったけれど、まだ余力はあったんだよなあ。というか、月夜先輩の治療でパーフェクトクラウディアになってしまったのでは。
対獣王戦は、まさにこれぞジャイアントキリングというような、圧倒的強者の攻略戦になっていて燃えました。ここまで差があると、もはや詰将棋並に一手一手最善を尽くし、振り絞れるだけの全力を発揮して、ミスも無駄も一切なくして、ようやく届かないはずの頂きに指を引っ掛ける、くらいなんですよね。いやほんとに、まさに一手一手を時間を凝縮したようななかで打っていくんですよね。それも場当たり的にその時効果あるものではなく、先々のための積み重ねであり、伏線であり、埋伏であり、仕掛けであり。後々になって決定的な効果を発する手を瞬間瞬間打ち放っていく。一方で、その場その場も凌がないと、まさに瞬殺されてしまいますから、綱渡りの綱を全員で全力疾走するようなものだよなあ。
しかし、これぞジャイアントキリング、という見どころたっぷりの熱い戦いでありました。
てか、地味に月影先輩の影に潜る能力、これ自分だけでなく味方のユニットも、というあたりで実質MVPだったんじゃないでしょうか。これのお陰で、圧倒的弱者側だったこっちが主導権を握り続けられたようなものですし。
ここに来て、ネメシスによってレイのあの不屈の名前の由来ともなった、諦めず体中ボロボロになりながらも決して倒れず屈せず不可能に手を届かせるあの意志力の根源が語られていましたけれど、やっぱりあの「後味が悪い」というセリフは決め台詞なんかじゃなくて、本音も本音、精神の負荷をこぼしたものでもあったんですなあ。ネメシスがあれだけ深くレイの内面のことを理解している、というのも実に恋女房らしくて良いのですけれど、この娘はこうしてみると献身の娘よなあ。

そして、皆がディスペナも加味して、全員の力でなんとか獣王の身に致命の一撃を届けたところで、最後に月夜先輩の出番である。月夜先輩も、最善と全力を尽くしました。尽くしてしまいました。この人、頑張るとクソ外道の卑しんぼムーブになってしまうの、どうにかできませんかねw
獣王も自分事よりもクラウディアのことで追い詰められているの、あからさまだったのも悪いんですけれど、実際問題イーブンか月夜先輩の方が分が悪い状況だったと思うのですけれど、そこから平然と倍プッシュするこの強欲さ。いや、そこで素直に言い分を聞くのではなくさらに奪えるものは奪ってしまう強かさはまさにタフネゴシエーターなんですけど、ちゃっかり自分の懐にも利益を忍ばせるこの守銭奴っぷりたるや! こういう所カルト教団の教祖というより悪徳商人だぎゃ。いや、正しく現代のカルト教団の教祖らしい、というべきなんだろうか、これ。みんなの力で勝ち取った判定勝ちだったにも関わらず、自分だけこっそり金巻き上げるあたりが流石としか言いようがない。

しかし、辛うじて判定勝ちを勝ち取れましたけど、そのままやってたらアウトでしたでしょうし、獣王もこの戦いでは随分と自分に制約をつけていましたし、それ以前に本来ならば獣王はレヴィアタンとセット、コンビで戦ってこそ、なわけですから、実際問題半分の力で戦ってたようなもんだよなあ、これ。
改めて交渉で、今度こそ戦争で決着。それもティアン抜きのマスターだけで、という形になりましたけど、まだまだクライフ皇国余力あり、ですよねえ。まあまだ王国側も今回参戦出来なかったマスターも結構居ますから、挽回の余地はあるのでしょうけど。
と、その前にまだ王都強襲の方が正式に決着ついていないみたいですし、むしろあっちでの出来事の方がこの世界にとっては本命みたいなんですよね。管理者側にえらい不穏な動きを、この王都襲来に合わせて見せてきていますし。次回にもまだ動乱続く、か。


<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 13.バトル・オブ・ヴォーパルバニー  



【インフィニット・デンドログラム 13.バトル・オブ・ヴォーパルバニー】 海道左近/タイキ HJ文庫

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アルター王国とドライフ皇国の間に講和会議が開かれることに。レイは交渉が決裂した場合を考え、戦争に参加するため一時加入先のクランを探すが、色々な理由から難しいことが発覚。途方にくれたレイだが、周りの超級を巻き込んで新クランを発足させることになり―。そして一方、王国のランカーたちが次々に襲撃されデスペナルティに追い込まれている事件が多発。不穏な空気が漂う中、暗躍するものの正体とは…?大人気VRMMOバトルファンタジー、策謀渦巻く第13巻!!

表紙も飾ってジュリエットメイン回!! かとちょっと期待してしまったんだけれど、そこまでメインじゃなかった。
むしろ、後ろにいる抜刀神のカシミヤ君こそが主役だったんじゃなかろうか、というくらいに兎神との超高速戦闘がシリーズでも屈指の名勝負でした。やっぱり超高速戦闘は燃えるなあ。速さが極まると、むしろ詰将棋みたいに一手一手の描写が凄まじく濃厚になるんですよね。
ここで戦闘内容の描写密度と実際に行われているバトルのスピード感を両立させる事が叶うと、戦闘シーンの映えがビリビリと痺れる熱いものになるのです。兎神VS抜刀神はそれに叶う好カードでありました。特にカシミヤは、ゲームで付与された能力じゃなくほぼほぼ本人の純粋な技倆によるもの、というのがイイんですよ、イイんですよ。
ってかここまで速いと、他の超級でもどうやったら対抗できるんだ? と思ってしまいますが。兎神に関してはまともに一矢報いれたのって、ジュリエットだけでしたし。あれに関してはまたぞろ運営側の「ズル」を噛み締めさせられるものでしたから、実質相打ちでしたもんね。なので、ジュリエットの強かさというか、あれでかなりの戦巧者、戦闘の組み立てが際立っているのがよく伝わってくる。彼女が決闘ランカー4位なのも、その巧さにあるんでしょうね。彼女が主役の【クロウ・レコード】でも結構そういう描写はうかがえますし、彼女のビルド構成も戦闘構築に長けていないと中途半端になってしまいかねないものですし。
そう、スピンオフとはいえ主役張れるだけあってイイ子なんだよなあ。彼女、本来ならレイの作ったクランに加入するのに何の障害もないはずなんですけど、友人のチェルシーの傷心事情に付き合って保留してたりしますしねえ。でも、ジュリエットがあんなにレイに惹かれてるとは思わなかった。そりゃあ、趣味完全にあいますもんね。しかも、特異なジュリエット語を母国語かというくらい完全に読み取ってくれるわけですし。ってか、なんであんなに完璧にジュリエットが何言ってるかわかるんだ!?w
あ、そう言えば件のスピンオフ漫画のクロウレコードで登場してジュリエットとチェルシーの友達になってよくつるむようになってたマックスちゃんが、本編でも登場してましたね。
こっちだと名前、マックスとしか描写されてなかったけど、正式名は「グレート・ジェノサイド・マックス」ですぜ。なんか見る目が生暖かくなりそうである。

さて、本編の方ですが、アルター王国と皇国との間で講和会議が行われる事になる一方で、万が一戦争が再開された時のために、参加条件をクリアするためにクランに加入しなければならなくなったレイ。ところが、一時参加させてくれそうなクランが、急に潰れてしまったりレイを目の敵にしていたり、レイを宗教勧誘してリアルまでえらいことになりそうな団体だったり、と目星が立たないことに。
ここで、自分でクラン作ればいいじゃん、と相談に乗ってくれた上にストライクなアドバイスをくれる迅羽さん。ほんと、作中もっとも頼りになる広い見識を持つ常識人ではなかろうか。小学生女子だけど。小学生女子とわかっていて相談して頼りにしてしまうレイ君ぇ。でも、実際頼りになるからなあw

で、出来上がったクランが見事に大惨事である。おおむね、レイのファッションセンスの末の格好と似たような傾向かもしれないけど。いずれにしてもクラン名が完全に悪の組織である。昨今、悪の組織でもここまで直球の悪そうな名前しないよね、というくらいアレである。
でも、参加メンバー見てると、どいつもこいつも凶状持ちだったり札付きだったり見た目アレだったり、とあれ? むしろ名前ピッタリなんじゃね? と思えてくる不思議!
なんかもう普通に極悪クランだよね! 見た目的にもあと堕天使と海賊が入っても違和感ないよね?

本筋の方の王国と皇国の講和会議の方は、先だってから皇国の国内事情の逼迫とカルディナの方が不穏でむしろ皇国側も被害者サイドなんじゃ、という雰囲気が醸成されていたので、ある程度無難に落ち着くのでは、とも思っていただけに、皇国側の行動はある意味予想外。いや、講和会議でそこまでやってしまったらもう後戻りはできない、というのは作中でも語られている通り。
何らかの形で国として終止符がうたれない限り、中途半端な形ではもう妥協の余地がなくなってしまっている。アルター王国としてはアルティミア王女としては、先の戦いの遺恨を割り切ってここで最大限の妥協を示すつもりだったはずなだけに。
そこまで皇国側がする必要があったのか。少なくとも国単位ではそのへんうかがい知れないだけに、クラウディアとラインハルトの個人的な事情にあるのか、それとも大賢者絡みの対運営で動いている連中の思惑が深く絡んでいるのか。アルター王国側にも、先の戦争前後で意味のわからない意思決定がなされていたのを見ると、かなり根が深い問題が王国と皇国、場合によっては各国の最暗部にはびこっているのかもしれない。
運営は運営で相変わらず「理不尽」を強いる事こそが正しい手段とすら思っているようだしなあ。トムさんがそんな運営の中でひとり奮闘していて、なんか不憫ですらある。

さてもはじまった絶望的なアルティミアを守っての撤退戦。いきなり月夜先輩が真価を見せてくれてましたけど、あれ実際やられるとメチャクチャだな!! まさにグローリアの理不尽をそのまま引き継いで体現してるじゃないですか。これはエグいわー。
……でも、これでもう最大の見せ場が終わってしまったような気がするのは気の所為だろうかw
と、いういい所で次回に続く。

シリーズ感想

インフィニット・デンドログラム- 12.アイのカタチ ★★★☆   



-インフィニット・デンドログラム- 12.アイのカタチ】 海道左近/タイキ HJ文庫

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決闘都市ギデオンにて、愛闘祭という街を挙げての大きなお祭りが開かれることになった。アズライトからの依頼により、護衛をしつつ、参加することになったレイ。愛をモチーフにしたその祭で、様々な人々の恋模様が咲き乱れる中、ある意味最高のタイミングで監獄から出所してきた“狂王”ハンニャがついにフィガロと邂逅する―!!レイたちは無事祭りを成功させることはできるのか!?大人気VRMMOバトルファンタジー、恋は戦いの第12巻!!

そうか、これは「フィガロの結婚」だったのか! って、別に当該オペラの内容に符号した展開だった、ってわけじゃないのだけれど。
カップルで盛大に祝う大祭に、カップルを見ると大暴走するハンニャを放り込むってそりゃあある意味怪獣映画か無双系ゲームみたいなド派手なありさまになってしまって、それはそれで何気にギャグ時空なら見たくなるような大惨劇だったのですが、さすがに実現せず。
というか、思っていた以上にハンニャさん、理性的だったんですけど。普通に話通じる人じゃないか。まあ通じないときは通じないのですけれど、スイッチ入らない限りは穏当というのはわりとマシな方なんじゃないだろうか。
しかし、もっとハンニャとフィガロ、当人同士の感情的行き違い、或いは認識の差異によって拗れるのかと思ってたのですけれど、こんな外部からの余計なちょっかいがあるとは思わなかった。悪意ある作為によって、誤解が仕掛けられ暴走が誘導される。
これが当人同士の問題なら、余人が介在する余地はなかったんですけどね。てっきりフィガロはああいう人ですから、愛とか恋とかを字面以上に認識していなくて、必要以上に認識しまくっている愛の重いハンニャと、その誤差故に逆にうまくハマるのではないか、或いはフィガロが本当の愛という事象を認識してそこでようやく二人の間を隔てていた壁が取り払われるのでは、という方向性を想像してたんですよね。
ちょっと、フィガロという人をこれは見くびっていた、と言わざるを得ない。ってか、シュウ兄さんをはじめとして、みんな見縊ってただろ!
ある意味想像していた以上に純真で無垢な人柄だったと言えるのかもしれない、フィガロは。純真で純粋だからこそ、ハンニャの愛の重さに重量なんか感じずに、そのままあるがままに受け止められる人だったのだ。その重さこそを、純真が純真をかけ合わせるように好ましく思える人だったのだ。
愛を知らないなんてとんでもない、家族に誰よりも愛された彼は愛というものを誰よりも純粋に理解していて、そこに恋をかけ合わせれば女性を異性として愛することの素晴らしさを誰よりも体感出来る人だったのだ。
……フィガロってば、リアルだと心拍数あがると死んじゃうらしいけど、これ普通に死ぬんじゃね?
本気で大丈夫なんだろうか。思い出しドキドキだけで死にかけてたのに、当人目の前にしてドキドキせずにいられるんだろうか。

今回はやはりメインのフィガロとハンニャにスポットがあたっていたせいで、特にほかのカップルたちにも光があたって、という事はなかったのだけれど、一番普通にデートしてたのってネメシスとレイですよね。ファッションセンスがアレな上に暗黒騎士そのままな鎧姿でうろつくことを当たり前にしてしまっているレイのために、普段着を見繕おうとレイを引っ張って服屋を見て回ろうとするネメシスって、普通に彼女してますよねえ、これ。
アルター第二王女のエリちゃんと、迅羽が連れてきた黄河の第三王子のツァンロンとお見合いという運びになってましたけれど、このちびっ子カップルはお似合いなのでうまくいってほしいなあ。
何気に迅羽もテナガアシナガを取っ払ってちびっ子アピールしてましたけどw

しかし、AIたちはホントにトムさん以外は迷惑な人ばっかりだなあ。迷惑どころじゃなくアルターの人死がバンバン出る勢いなんでとんでもねー話なのだけれど、こうも作為だらけであれこれと手出しされると、遊戯派みたいな純粋にゲームとしてこの世界を楽しんでいる方としても、ゲームとして楽しめなくなるんじゃないだろうか。まあAIの意図なんかプレイヤーは知らないので、普通のイベントとして捉えるだけかもしれないけど、今回なんぞマスターのリアルでの人間関係にまで及びかねない悪意ある誘導だったわけですしね。トムさんが問題視するのもこれ無理からぬところだわな。
かといって、マスター至上主義のAIもあれはあれでどうかと思うし。今回に関しては、確かにこういう展開にならなかったら、果たしてフィガロが愛を告白できたかわからなかったかもしれないけれど、友人でもなんでも無い外部のAIが勝手に手を加えていいものか、という観点もあるだろうし。

それはそれとして、最近女化生先輩がリアルでもゲームでもオチ担当になってきてる気がするぞ。どちらでも残念な人、を極めてきてしまっているような。結果も残念なものを引き込んでしまっているし。特に今回は悪いこと考えて暗躍していたわけではなく、とばっちりで酷い目にあってましたし。まあ、小狡いというかセコい真似しようとしていた結果でもあるので、自業自得なのかもしれませんけどw
最初の方でビースリー先輩とアルター王族とで三すくみの関係とか言われてましたけれど、段々王族相手にも頭あがらなくなってきてませんか、これ?w

海道左近作品感想

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 11.栄光の選別者 ★★★★   



【インフィニット・デンドログラム 11.栄光の選別者】 海道左近/タイキ HJ文庫

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かつてアルター王国を襲った災害、【三極竜グローリア】。そのモンスターに近づけば死があふれ、遠くからの攻撃は効かず、打つ手をなくしたプレイヤーやティアンたちに暗雲が立ち込めていた。
そんな中、それぞれの闘う理由を胸に3人の超級が立ち上がる。<月世界>、<無限連鎖><正体不明>。
3人の超級が、“アルター王国三巨頭"と呼ばれるきっかけとなった史上最大の事件が今始まる。大人気VRMMOバトルファンタジー超激熱の第11巻!!

怪獣映画じゃんこれ! この間モンスターバースで見たよ!?
グローリアがはじめて人間たちの前に姿を現すシーンなんか、古式ゆかしい初代ゴジラからの伝統の登場シーンですもんね。あの山の向こうから山よりもでけえモンスターが現れるというシーンは、その巨大さを恐怖させるという意味でも特に印象的な手法でもありますし。
にしても、このグローリアって幾ら何でも無茶苦茶すぎやしませんかね!? 普通に国を滅ぼすどころか文明を無に帰すレベルの大怪獣なんですけど。キングギドラより理不尽じゃね!?
いやだって、所有ギミックがアホじゃん! ゲームバランス崩壊しきってるじゃないですか。うん、まだこれが自然発生した災害としての大怪獣ならまだ仕方ないと理解できるかもしれないけれど、これが明確な意図をもって投下された時点で酷い話以外なくなっちゃうじゃないですか。管理AIたちが鬼畜外道の類だというのは理解した。ティアンの命もこの世界の人々が紡いできた歴史も、塵ほどの価値も見出していないのか。目的を達成するためにはあらゆるものを犠牲にする、いや犠牲という意識すらなく単に消費するというくらいの考えしかないんじゃないだろうか。
それはもう、「邪悪」と定義されるものじゃないのか?
もちろん、猫さんのように彼らの中でも意見が別れ、価値観も変わってきているというのはわかるんだけれど。人の生死をこんな風に上から好き勝手されたらたまらない。もしこの世界をゲームと認識しているにしても、ゲームの運営では絶対にしないような恣意的なやり方をされてしまうとやっぱりたまらない。いつか絶対に対決する相手として見込んでしまいますよ、これ?

しかし、てっきり表紙の三人が並び立つ姿からして三人で共闘でもするのかと思ったら……。違うのか! 違うのか! いや、フィガロさんが他人と一緒に上手く戦えない体質というのは覚えていたので、んんん? と疑問は感じていたんだけれど、なるほどこの三人らしいといえばらしいのか。でもこれ客観的に見ると「ごっつい」戦い方やなあ……。
まだフィガロさんが一番「まとも」な戦い方だったんじゃなかろうか。最後のシュウ兄さんなんか、もうパシフィック・リムになっちゃってたじゃないですか。それともマクロスですか? あんなんアリなんかー!? 一人世界観がぶっとんでやしないですか? いや、わりとロボットとかもたくさん出てくる世界観ですけど、それにしてもそれにしても、である。
そのシュウ兄さん、何をどうしてそうなったのかこの時点で世界の裏事情について色々と踏み込んで知っちゃっているんですね。なんでそんな知っちゃってるの? なにやらかしたのホント?

そして、こっそりと阿鼻叫喚の地獄絵図になりそうだった無茶苦茶を、止めていた犯罪王。この人て、実は操縦の仕方知ってたらわりとコントロールというか誘導しやすいんじゃ……。今回も竜王さまにめっちゃ誘導されてたし。黒幕として様々な謀略・策略を張り巡らして犯罪芸術を描き出す、みたいなタイプの人ではないっぽいのな、犯罪王。でも、彼の場合はだからこそたちが悪い、という事になりそうなのがなんともはや。

結果として、アルター三巨頭と呼ばれる三人が名を挙げたものの、この事件でとてつもない被害が出てしまっているし、まだこの頃は仲の良かった皇国との戦争の遠因の一つになってしまったわけですから、これを引き起こした管理AIへの不信と嫌悪はばっちりと張り付いてくれました。大賢者さまが色々と拗らせて化身絶対殺すマンに成り果てているのもわかる悪辣さなのだけれど、彼らには彼らの理由があるわけで享楽的な悪意があるわけではないにしても、それでもジャバウォックはちょっとやりすぎだったわなあ。少なくとも、レイとは絶対に相容れないんだろうな、これ。

シリーズ感想

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 10.嵐の後、嵐の前 ★★★☆  



【インフィニット・デンドログラム 10.嵐の後、嵐の前】 海道左近/海道左近 HJ文庫

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カルチェラタンでの騒動もひと段落し、王国とマスターの関係は改善の方向へと進んでいた。そして大学生活へと戻った玲二は、日々の勉学に励みつつ、デンドロをやっている友人や、サークルの月夜や梢と交流を深めていく。一方、カルディナでは新たに超級を師に迎え、レベルアップを図るユーゴーが、マフィアの絡んだ大きな抗争に巻き込まれていて――。さらに勢いを増す激熱VRMMOファンタジー。穏やかな日常回なんてなかった第10巻!

ユーゴーが厨二病からの卒業期に入ってるー! 今までの格好つけた言動が段々と恥ずかしくってたまらなくなってきているものの、ついつい自然に表に出てしまうという過渡期。ユーゴーの場合、その中二病の発露によってアバターのイケメン男子を演じてきただけに、それが抜けてくると普通に女の子っぽい口ぶりや振る舞いになっていくのかー。いやでも、ユーゴーのアバター男の子だからそれはそれで面白いことになってしまうんじゃなかろうか。
とりあえずカルチェラタンの大事件も収束して、国同士の戦争も今の所は大きな動きもなく、平和な時間が訪れる。しかし、古来より平和とは次の戦争への準備期間に過ぎない、と言われる通り平穏に見える裏側では着々と次の大事件への布石が敷かれている。その筆頭であるクラン〈IF〉の暗躍だけれど、色々とあちらこちらに手を伸ばしている一方で肝心の首魁であるゼクス氏はというと監獄でガーベラさん相手にブラブラ遊んでいるだけ、という。いや、遊んでいるわけじゃないんですけどね。ゼクス氏の本質が邪悪とか魔とかそういう方向ではなく、どちらかというと無色に近いものだというのがわかるエピソードは興味深いものが在った。彼が犯罪王になることにしたのって本当にただの偶然であって、サイコロの目次第ではどのようにもなり得たというのは面白いなあ。
彼自身決して悪人ではないし、IFのメンバーとなる指名手配犯たちもゲーム上で犯罪者になっちゃっただけで本質的に悪人だったり悪党だったりする人ばかりではなさそうなんだけど、ゼクス氏の在り方が在り方だからなあ。厄介この上ないことは間違いないのだろう。それにしても、ガーベラさんは魔改造されすぎじゃないですか、それ?

とはいえ、今回ぶっちぎりでインパクトしかなかったの、ハンニャさんなんですけどね。いやこれあかんやろう。リアルでもあかんやろう。ってかリアルですでに監獄入りギリギリまでやりなさっていなんしゃる!
レイたちとはまったく別の意味でこいつゲームやりに来てるわけじゃねえ感が凄まじい。なんでこの人がフィガロと噛み合ってしまったのか不思議で仕方ないのだけれど、フィガロも話聞いている限りでは浮世離れした不思議ちゃんだったのかー。常人が受け入れられないだろうハンニャさんのヤバい部分をまったく認識できない、という意味で絶対にハンニャ地雷を踏まずにいられる人材、という事になるんだろうかこれ。やだもうこわい。

そう言えば、ユーゴーよりももっと中二病を極めた、ある意味レイとファッションの方向性が同期していらっしゃる決闘ランキング4位のジュリエットって、外伝漫画【クロウ・レコード】の主人公やってるあの娘なんですねー、なるほどなるほど。
ってかジュリエット語をナチュラルに翻訳できてしまうレイってば、なんなんでしょうねあれ。
そして毎巻欠かさずダークファッションを更新していくレイさん。いや、そのマスクはもはやトドメじゃね? それを装着してしまうと暗黒騎士どころですらなくなるような気がするんだが。

初登場の超級キャラがたくさん出てきて、顔見せにしてもなかなか贅沢さを味わえる日常?回でありました。遠慮なく世界観グイグイと広げていくなー。それこそが本作の魅力なのでしょう。

シリーズ感想

<Infinit Dendorogram>ーインフィニット・デンドログラム-9.双姫乱舞 ★★★★   



【インフィニット・デンドログラム 9.双姫乱舞】 海道左近/タイキ  HJ文庫

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遺跡を巡った戦いは激化し、皇国の切り札として二人の超級職がその姿を現す。さらに遺跡では先々期文明の希望であったはずの決戦兵器が目覚めようとしていた。王国の危機に至り、仮面の王女はその力をふるうことを決め、レイの籠手に潜む鬼もまたその姿を現さんと機会を窺う。舞台となるはカルチェラタン。数多くの危機から、この地に生きる人々をレイたちは守り切ることができるのか―。激熱VRMMOファンタジー待望の第9巻!
このサブタイの「双姫乱舞」ってアズライトとガルドランダの事のはずなんだけれど、ガルドランダの出番少なすぎやしませんか!? 秒単位ですよ、秒単位。いや、ちゃんと数えるなら6分ちょいは出ているのでウルトラマンよりも上等なのですけど。それに、活躍としては魔将軍戦で文字通り一番良いところで登場して美味しいところを全部掻っ攫っていく大活躍だったので、前半のメインと言ってもいいのかもしれませんが。
いやでもやっぱり出番少ない感じ。ガルドランダ、彼女ちゃんと意志がある存在なんだけれど、今回に関しては召喚獣的な扱いに徹していて、戦闘だけして帰っちゃったという風なので圧倒的にコミュニケーションが足りない!! でもガルドランダは意志があってもネメシスみたいに常時現出していられる存在じゃないっぽいので、普通にコミュニケーション取れないんだよなあ、勿体無い。
魔将軍はまあ見事な噛ませな悪役なんだけれど、この程度の小物にかつてアルターの重要人物たち、キャラクターの大切な家族なんかが殺されていると思うと何ともやるせない。レイが片をつけてくれたのはいいのだけれど、こいつ懲りてなさそうだしなあ。絶対反省しないタイプだろ、このお子様。
それはそれとして、やっつけたのはレイにも関わらず「ざまぁ」をしてるのフランクリンというのがまた美味しいところをかっさらいやがって、と苦笑いしてしまう。まあフランクリン、後でさらに煽った挙げ句に徹底的に叩き潰してくれているのだけれど。
かつてアルターに侵攻して、先にもフランクリン主導とはいえアルターを壊滅させる作戦を敢行してきた皇国。優位に立って弱小国を侵略して回っている国かと思ったら、むしろかの国も追い詰められたがゆえの危機を脱するための行動だったのか。とはいえ、その皇国を救うための生贄に選ばれてしまったアルター王国としたら、そんな皇国の事情は知ったコッチャないですわな。
でも、話を聞いている限り、マスターを参戦させようとせず、またティアン最強戦力であったアズライトを合戦から遠ざけた王様、人としては優しく思想に信念を貫き通した立派な人物なのかもしれないけれど、それで結局自分が死んで国を傾け人を多く死なせて国民や娘たちを苦しめてしまっているのだから、王族としても父親としてもこれ愚王でダメパパなんじゃなかろうか。
おかげで一人で色々と背負う羽目になったアズライトですが、ここで吹っ切れたことでアルター王国の主役としても、この作品のヒロインとしても大いに羽ばたいてみせてくれました。それでも、あのシーンでキスに至らないというのはレイがあまりにも鉄壁過ぎる!!
しかし、この姫様ガチでめちゃくちゃ強いんですけど、これでも全然バランスブレイカーにはならないんだよなあ。

今回、遺跡で眠っていた決戦兵器のエピソードを通じて、先々期文明時代の話がどんどん出てきて、秘められていた歴史の謎の一端が明らかになってきたのだけれど、にゃんこ先生の立ち回りが明らかにゲームから逸脱しているんですよね。うすうすとただのゲームじゃないんだぞ、という気配をこれまでも匂わせてきたものですけれど、ここで一気に真実の領域にまで踏み込んできたなあ。
最後のアクラ・ヴァスターには思わず貰い泣き。だから、ああいう人の意志や願いを、ちゃんと受け取って自分たちなりに飲み込んで血肉にして、それを叶えんと健気に振る舞う機械ってのには弱いんですよ! ただのプログラム上の反応ではない、魂の存在を確信させるような……それでいて機械らしく自身を顧みない振る舞いには、思わず心震わされてしまうのです。
シルバーも、あのワイズマンが託した想いを今果たしていると思えば、ただのアイテムなんて風には思えないですよ。

シリーズ感想

<Infinit Dendorogram>ーインフィニット・デンドログラム- 8.遺された希望 ★★★☆  



ーインフィニット・デンドログラム- 8.遺された希望】 海道左近 / タイキ HJ文庫

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【聖騎士】のジョブもカンストし、次のジョブを探していたレイのもとに、失われていたジョブが再発見されたという報が入る。それは、つい最近、遺跡で発見されたジョブ【煌騎兵】。
転職条件を満たしていたレイは、ジョブにつくために遺跡があるアルター王国とドライフ皇国の国境付近にあるカルチェラタン伯爵領へと向かう。
道中出会った仮面の女剣士・アズライトと共に赴いた遺跡では、発掘物をめぐって各国の思惑が渦巻いており――
激熱VRMMOファンタジー第8巻!
ジョブって案外すぐにカンストしちゃうんだ。いやそれよりもですよ!? レイくんレイくん、女性の裸で一切興奮しなくなってるってそれって普通に「ED」じゃないですか!? 裸で興奮しないのに、あとなにで興奮するんだよ!? シチュエーション? 雰囲気? もしかして自力で頑張れって立派に出来るの!?
異性に感心がないまで枯れてしまっているわけではないようなのでその点については安心したけれど、若い男の子として色々と心配になってしまいますよ。レイのお姉ちゃんのおかげでレイもまともな人間、というにはちょっとハズレちゃってるかな、という部分がチラホラと垣間見えていましたけれど、なんかそれどころじゃなく深刻な被害を与えてるんじゃないのか、お姉ちゃんw
まあこれまでその辺が浮き彫りにならなかったのは、ネメシスを除くとヒロインらしいヒロインが登場していなかった、というのもあるんですよね。これまで女性キャラはたくさん出てきましたけれど、ヒロインかと言われると「ヒロイン?」と真剣に首を傾げてしまうような人たちばかりだったんですよね。可能性のありそうな人は勝手にフェードアウトしてあんまり出てこなくなったり、別の人にフラグ立ててたり、レイくん主人公のくせにヒロインに全然縁がなかったじゃないかー。
それだけ、ネメシスが盤石だったとも言えるんですよねえ。
そんなこんなしているところに、ついにまっとうなヒロインらしい振る舞いをしてレイに対しても色々とヒロインらしい反応を示してくれる女性キャラがついに登場ですよ。長かった。おいでませアズライトさん♪
……この人、あの仮面つけて平然と出歩いている時点でわりとレイとセンスかぶってるんじゃないだろうか。あの仮面変だって、どう見てもw
別にレイが自分の暗黒装備に自信満々だったりするのと違って、自分の仮面にドヤ顔して似合うだろうみたいな態度はしていないのだけれど、正体隠すためだけにあの仮面は怪しすぎて当人のセンスしか感じない!
わりと装いも仮面に似合うような格好をコーディネートしているあたり……いや、デザインは挿絵の人のあれかもしれないけれど。
ともあれ、レイの在り方からしてヒロインってやっぱりプレイヤーよりもこっち側の人の方がしっくり来る気もするので、ネメシスとアズライトの二大巨頭の確立という展開は喜ぶべきところかも。
ネメシスもなんかこう刺激してくれる相手がいないと、レイの相棒としてすっかり収まってしまってなかなかそこから動こうという気配もありませんでしたし。色々と考える場面も必要だしなあ。
ドライフ皇国も動き出し、これは実質「戦争」と変わらない規模にまで発展してますし、次回大きく動きそう。ドライフ側の重要人物が思わぬ形で戦場となる場所と関わっているようだし、単純に勝った負けたで話も収まらなさそう。こういう複雑な絡み方をする展開は大好物です。次巻の動向が実に楽しみ。

シリーズ感想

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 7.奇跡の盾 ★★★★   



【インフィニット・デンドログラム 7.奇跡の盾】 海道左近/ タイキ HJ文庫

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奇跡の盾は、ここに在る

リューイを送り届けたトルネ村で、風星祭が始まる。しかしその時、過去に封じられたと言われる怪物・コクテン様の封印が解ける。
その正体とは、古代伝説級のUBM【黒天空亡モノクローム】だった。そのモンスターに対抗しようとしたレイやビースリーだったが、混乱に乗じたPKもレイたちに襲いかかる。
ティアンの村人たちの安否は、そしてかつて村を救った英雄であるリューイの義父の行方は――。
「『来るがいいモンスター。奇跡の盾は、ここに在る』」
「起きないから奇跡って言うんですよ」と言われるとだいたい奇跡さん起きる法則。これはもう奇跡さんが天の邪鬼だから、としか言いようがありませんよね、うん。
まったく関係ないのだけれど、本作のUBMって全部じゃないのだけれど、その大半が四文字の仇名持ちなんですよね。今回の「黒天空亡」然り。これって、中華武侠モノの二つ名みたいで結構好きなんですよ、私。二つ名とか異名持ちとかライトノベルでは定番も定番、昨今では揶揄の対象になって目減りはしていますが、それでも良く散見されるわけですけれど、不思議と漢字四文字のって意外と少ないんですよね。音としても韻を踏むことが出来て耳触りも良いと思うのだけれど。
なので、本作ではこうした漢字四文字の冠を持つUBMがたくさん出てくるので、それだけでもなんだか幸せな気分になります。マスターの通り名の中にもけっこう四文字があるので、それはそれで見てるだけで嬉しくなります。

しかしビースリーの兄貴は、挿絵なかったらイメージが完全にガテン系兄貴ですよな。実際はフルアーマー兄貴なんだけれど、イメージではタンクトップ兄貴しか浮かんでこない。これを誤解せずに先輩と見抜く、見抜くとかじゃなくてキッチリした清潔でスマートな女子大学生な先輩とこのバルバロイな先輩に差異を見出してないって感じの認識なんですよねえ。マリーのときもそうだったけれど、これはレイのリアルでも有している特質なんだろうか。
そうすると、彼がゲーム内のNPCであるティアンたちを普通に生きている人間として、自分たちと区別していない、というのはかなり意味深なものがあるんじゃなかろうか。他にもティアンを人間と思う人たち、この世界をリアルに受け止めている人たちがある一定以上の割合でいる、というのを考慮しても、それと別にしてレイの彼特有の認識力に基づくティアンに対する認識には無視できないものがある。
月世会が以前から医療目的でVRの開発企画に幾つも出資していたけれど、ダイブ型VRMMO<Infinite Dendrogram>が唐突に現れて、しかし月世の会はまったくこれを把握していなかった、という情報はなかなか意味深じゃあないですか。
まあそういう世界の秘密に関しては追々進行していくのでしょうけれど、実際にティアンとマスターとの間に子供が生まれる、という事例が現実のものとなりつつある、という時点でなんかもう吹っ飛んでるんですよねえ。
果たして、このティアンの奥さんと結婚した旦那さん。シジマ・イチロウの顛末についてはこの巻において存分に語られるのだけれど、彼にとってもう現実がどっちとか果たして意味のあるものになっているのかどうか。おそらく、本来のゲームのルールからは完全に逸脱しただろうシジマ氏の騎獣グリンガムの行動は、魂魄実装ともいうべきそれがこの世界の人間だけではなく、モンスターにまで至っていることを証明するようなものでしょうし。これ、実際に生きているもの、心持つモノと何が違うというのだろう。
それはそれとして、暗殺王さん。その言い方は絶対に誤解するから。話の流れからしても。月夜さん、後始末させる方とばかり思ってたけれど、何気に後始末させられる方も経験豊富なんじゃないですか?
本番のVSモノクローム戦はついにネメシスの第三形態発動ということで、これロマン武器だわなあ・【不屈】にふさわしいと言えばふさわしいのでしょうけれど。
しかしこれ、モノクローム戦にはピッタリの兵装だったとは言え、他の使い勝手とかどうなんでしょうね。かなり面倒くさいけれど、使いようはけっこうあるのか。

恒例の番外編はルーク探偵、反知能犯罪者と相対する編でありました。ミステリー特有の探偵の犯人探しって、キレキレの知能犯との頭脳勝負という側面があるものですけれど、ここまでことごとく予想と想像を下回る! 下回る犯人が相手だと、そりゃ探偵怒るね! とりあえず、ヒントの暗号文素で間違えるのはアウト!! なにかそこに作為があるのでは、と疑ってしまうの当然ですから。
これは探偵としても怪盗としても、許しがたい認めがたい相手でしたなあ。これで相手に自覚があればまだ救いがあるのですが。最後探偵とか関係なしに心理カウンセラーみたいになってましたよ、ルークくん。いやアノ場合あれをカウンセリングと言っていいのか、人格を暴き出す心理攻撃と言うべきなのか。
ラストに出てきた監獄在住の【犯罪王】。またこれが字面から想像するキャラとは全然違って。アル・カポネ系の犯罪王なのかと思ったら、違う方向でヤバイ人だこれ。


シリーズ感想

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 6.<月世の会> ★★★☆   

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 6.<月世の会> (HJ文庫)

-インフィニット・デンドログラム- 6.<月世の会>】 海道左近/ タイキ HJ文庫

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王国最強宗教クラン、動く。

大学の始業までの間思いっきり遊ぶことを決めたレイは、ルークやマリーと共に海へ行く約束をしてゲーム内の宿屋で仮眠をとった。
そして目が覚めた彼の前に現れたのは見知らぬ天井。レイは、王国最大の宗教クラン・<月世の会>に拉致されていた!!
現実でも宗教組織のトップに君臨し、王国最後の<超級>であり、実は大学の先輩でもあった月夜の目的とは――。
「うちは、【女教皇】扶桑月夜。<月世の会>のオーナーや――よろしゅう」
ゲーム内だけでもタチ悪いのに、リアルでも出会ってしまいました宗教の人、ってヤバイなんてもんじゃないじゃないですかー。
って、まあタチは悪くてもそんな宗教的に危ない人、という感じでは月夜さんも月影さんもしないので、その点は安心かもしれませんが。
宗教的には危なくなくても、人間的には十分危ない気もするけどなー。
とはいえ、レイくんの場合ゲームよりもむしろリアルの方が特殊な人間なので、そこまで危機感を覚える必要もないのかも知れませんが。常識人を気取っているけれど、家庭環境から何からズレている分、けっこう感覚もズレてるっぽいしなあ。ってか、あんまりリアルでもまともな人ってこの作品いませんねえw その中でも、椋鳥一家は図抜けているようですけれど。お兄ちゃんだけでも嘘のような経歴の持ち主なのに、長女の人なんて伝聞だけでも何そのリアルハリウッドアクション俳優、てなもんですし。
しかしレイくん、大学入学までの春休み中とは聞いていたけれど、通う学校あそこだったのか。パねえなあ。
ともあれ、現実でもゲームでも月夜さんなんていうヤバイ人に絡まれてますが、物語的には大きな事件と事件の幕間みたいなもので、珍しく落ち着いた時間が流れている様子。
逆にそういう何も起こっていない時の方が、じっくりとナイナイのことについて考えに耽る余裕が生まれる、ということでこれまでわりと脇に方に追いやられていてネメシスの成長、というよりもゲーム内の存在とリアルの存在との関係と未来、についてようやくスポットがあたってきたのでした。
と言っても、問題に直面しているのはネメシスの方で、レイの方はその点自覚や認識にまだ薄いところがあるようだけれど。
ゲームをリアルと同じように感じるマスターの存在、というのは度々語られていて、その筆頭が主人公であるレイなのだけれど、そういう人がいるという曖昧なものではなく、その存在ってこのゲームの根幹にも関わっているようなんですよね。
理論上は、ゲーム内の存在であるティアンとリアルの存在であるマスターの間にも子供が出来る、って情報、実はものすごい爆弾なんじゃないだろうか。別に実証もされず仮説にもならない段階なのかもしれないけれど、それが本当なら電脳上とはいえ新しい生命が誕生するってことですしね。それも、未知の種が。
しかし、一方でティアンとマスターとの関係というのはあくまで一方的なものでも在り、リアルとゲームの両方で生活していると言っていいマスターは、きっかけさえあれば簡単にこの世界から居なくなってしまう存在でもある。ゲーム内の存在はリアルへと行くことは絶対に出来ないし、リアルの人間であるマスターたちは、現実を放棄してゲーム内に専住することは絶対に出来ない。
あちらとこちらを行ったり来たりすることが必定なマスターを、一方で待つしか無いティアン、そしてエンブリオであるネメシスの不安を、果たしてレイはどうやって拭い去ることが出来るのか。
なかなか踏み込んだ題材である。

一方で、現実世界の大学で出会った先輩とゲーム内でも一緒に遊ぶことになったレイ。BBBと名乗るその人は、何気にこう、裏があるわけじゃないけれど「過去」がある人物のようで……。
って、色々あって知名度あがりまくってるレイと一緒に遊ぶのを、有名人と一緒に行動するの緊張しますね、みたいなこと言ってるけど、貴方も実は有名人でしょうに。
その隠している人格、みたいなものに対してレイくんがどんな反応するか、けっこう楽しみである。リアルの彼女知っているのが余計に色々といや増しそうw




<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 5.可能性を繋ぐ者達 ★★★★   

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-  5.可能性を繋ぐ者達 (HJ文庫)

-インフィニット・デンドログラム- 5.可能性を繋ぐ者達】 海道左近/タイキ HJ文庫

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王国へ仕掛けられたテロは、レイたちルーキーの活躍によって鎮静化しつつあった。しかし、“勝つ"ためには手段をえらばないフランクリンによる最後の切り札が発動し、大量のモンスターが王国へと進撃を開始する。
限られた人数、閉じ込められた上級マスターたち。再び王国が危機に陥ったその時――あの男がついに動き出す!!
『今夜お前が開いたゲームで、お前は最大のミスを犯した――それは“弟"と“俺"を敵に回したことだ』
勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負け無し、という名言はジャンルを問わないのですねえ。王国側からすれば、この勝利は幾つもの偶然と運と奇跡が幾人もの奮迅の活躍によって紡がれたもので、まあなんで勝てたんだろうという代物だったのに対して、フランクリン側からすると明確にフランクリン教授の歪んだ性格によってもったいぶった戦争計画がなんもかんも悪かった、と。まあ作中でも指摘されていますけれど、典型的な戦力の逐次投入ですよね。さらに、作戦目的の度々の変更。ただ、これがゲームの難易度バランスという観点で見ると実に絶妙な塩梅なんですよね。まあ、折々に触れて特定の強キャラの投入がないとクリアできません、というのはクソゲー以外のなにものでもないのかもしれませんが。
しかし、フランクリン徹底的に悪キャラで行くのか。この段階でなんでそこまで歪んでいるのかわからないのもモヤモヤするのだけれど、妹の方ではなくこのお姉ちゃんの方がリアルでレイに縁ができそう、というのが大きなポイントなのかも。あれ? もしかして、フランクリンの方がヒロイン枠なの、まさかまさか。
ともあれ、満を持してクマニーサン出撃。破壊王の名は伊達ではなかった、どころか貴方出るゲーム間違えてませんか? というレベルで。これ超級とそれ以外に格差ありすぎやしませんかね!? むしろ、ちゃんと準超級レベルの人っているんだろうか。ジャイアントキリングって主人公以外でも出来るんだろうか。いや、マリーさんは確かそれを成し遂げていたんだったか。
マリーの正体、レイがとっくに気づいていたというのは流石に驚きましたが。そのへんもっと鈍感なのかと思ってた!!
しかし、クマニーサンの戦闘スキルがリアルのプレイヤースキルに寄ってるとなると、どれくらいリアルの技術とか身体機能とか反映されるんですかねえ。ってか、このお兄さんをして比べ物にならない、という一番上のお姉さんが何者なのか気になって仕方無いんですけど!! 既にアラサーらしいですけど、言及だけされて登場しないリナ・インバースの故郷の姉みたいなポディションなんだろうか。
さて、なにやらどうもビジュアル的に変な方向に言っているらしいレイくん。イラストがそのへん、写実的じゃなくて茫洋とした作風なんで、具体的な今のレイくんのデザインがわからなかったんですが、そんな凶悪なことになってたのか!! いや、職業的に「聖騎士」のわりに周りからの反応がそっちの清廉な白系の正義の騎士、という感じがしないなあ、と思ってたんですが……。そう言えば、装備品、どれも怨霊系とか血塗れ系とか獄卒系だ!!

シリーズ感想

<Infinit Dendorogram>ーインフィニット・デンドログラム- 4.フランクリンのゲーム ★★★★   

<Infinit Dendorogram>ーインフィニット・デンドログラム-4.フランクリンのゲーム (HJ文庫)

ーインフィニット・デンドログラム- 4.フランクリンのゲーム】 海道左近/ タイキ HJ文庫

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ギデオンで行われた“超級激突”。その決着の瞬間に現れた白衣の男・“大教授”フランクリンは、アルター王国をも揺るがすゲームの開始を宣言した。町中に溢れだした大量のモンスター、闘技場に閉じ込められた上級プレイヤーたち。王国滅亡に王手のかかったこの状況を打開すべく、プレイヤーたちは国を、誇りを護るために動き出す。レイ、マリー、ルークたちはそれぞれの戦場で、フランクリンの配置した強敵と激突する―!!超人気VRMMOファンタジー、圧倒的熱量の第4巻!!
ルークくんのリアルがゲームなんかより遥かにぶっ飛んでるんですけど! ある意味、コナンくんよりサラブレッドハイブリッドなんじゃない、これ? それがどうして女衒なんて職業に行ってしまったのか。
ただこの自由度が読み物としてもゲームとしても面白いものなんですよね。この手の系統図は数が少ないとどうしてもスケールや発展性の自由度が矮小化してしまいますから、先がどうなるかわからない、という点においてこのの広さは「ワクワク」させてくれる類いなのである。もっとも、その設定の自由度を扱い切れれば、という但し書きがつくのだけれど、本作は主人公のレイくんのみならず、彼の周りのキャラクターにも十分以上のバックグラウンドを敷いた上で群像劇的に話を広げていっているので、その土台としてバッチリこの世界観は活かされつつあると言えるのでしょう。
レイとマリー、そしてルークがそれぞれ市街において決戦を繰り広げることになる今回の展開ですけれど、いわゆる主人公格の彼らのみではなく、さらっと新人枠の三人娘がなかなか渋い活躍してたりして、うまいこと裾野を広げてってるんですよね。主人公の見えている範囲の狭い世界ではない、このフランクリン・ゲームを頑張って打破しようとしている意思が、きっと見えないところでも動いているのだというのが感じられるわけですよ。闘技場から出られなかったベテランプレイヤーたちが、新人プレイヤーたちにありったけの支援魔法やらを託したのもそう。そうした無数の強い意思がそれぞれに動いていてこそ、世界が大きく動いている瞬間を実感できる。それが、スケール感を感じさせてくれることになるんですよねえ。いやあ、面白かった。
前回からずっと疑問だった、ユーリーが……あのレイに近しいメンタリティの持ち主であるあの子がどうして非道なるフランクリンに味方するのか。実はもっと複雑でややこしい事情を抱えているのかと想像していたのですが、事実は思いの外シンプル、単純なものでした。いやでもシンプルだからこそ、やっかいではあるんですよねえ、これ。シンプルであってもリアルの事情に深く絡むそれは、早々簡単に片付くものでもなく、ある意味一生絡むことだけにその解決は容易ではない。あくまでゲーム上のことであるこっちで、果たしてそんな事情に噛むことが出来るのか。
ユーリーがレイと同じ、ゲーム内のことでも現実と区別しないタイプであることが、何気に意味深でもあるのだろうか。フランクリン氏に関しては結構意外ではあったんですよね。この手のタイプの人がフランクリンみたいなロールプレイしてるのはかなり珍しいですし。いったい、どこまで捻れちゃっているのか。
それはそれとして、前回からグイグイ前面に押し出されてきて、今回も八面六臂の活躍を見せてるマリーさん。作者さん、この人すごい好きでしょう、というのがわかる描かれ方の粋の良さw
いやわかる、すごいわかる。ルークとは別の意味でまるっきり主人公枠だもんなあ。
なかなか良いところで終わってしまったので、早速続きへと……。

1巻 2巻 3巻感想

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 3.超級激突 ★★★☆  

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 3.超級激突 (HJ文庫)

-インフィニット・デンドログラム- 3.超級激突】 海道左近/タイキ HJ文庫

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決闘都市ギデオンの闘技場で開催されるイベント『超級激突』。人知を超えた能力を持つ<超級>同士のバトルを間近で見ることができるこの大祭に向けて、町中がお祭り騒ぎとなっていた。
アルター王国決闘ランキング1位“無限連鎖"フィガロVS.黄河帝国決闘ランキング2位“応龍"迅羽。知り合いであるフィガロの応援もあり、闘技場へと足を運んでいたレイたちだが、
この大祭の水面下ではある企みが進行していて――。超人気VRMMOファンタジー、大興奮の第3巻!
主人公そっちのけで、その他のキャラクターの描写に没頭できる、というのはウェブ小説から書籍化した作品の特権ですなあ。これ、最初から描き下ろしだとまずそういう手順を踏めるようになるにはシリーズ二桁巻数くらい続かないと難しいだろうし。もちろん、打ち切りにならないくらいの売れ筋作品でないと、ウェブ小説からでも難しいんだろうけれど。
表紙絵もなかなか面白くて、格闘イベントの観戦席なんですよね。この構図は好きだなあ。熊兄の存在感w
いやそれよりも手前の「記者」マリーさんがえらいカッコイイというかスタイリッシュにキメた格好なんですけれど、これいいのか!? いや、記者の時のマリーさんって野暮ったいとは言わないけれど普通に派手でもない動きやすそうな記者らしい格好だと思ってたので。
今回、本編もそこそこに後半にはルーク・ホームズとマリー・アドラー。二人の仲間の中編が載ってるのだけれど、これ読んでる限りだとルークとマリーって別にレイを抜きにしてもそれぞれ個人で主人公張れるくらいキャラ作り込まれてるんですよねえ。特にルークなんか、レイとはまったく別路線で主人公やってもおかしくないくらい。どうもリアルの方でもよっぽど変な身の上というか事情を抱えているみたいで、単なるビーストテイマーじゃなく女衒なんていうわけのわからないクラスを引き当てただけあってか、とにかくバックグラウンドが奇天烈極まる。
一方でマリー・アドラーの方ときたらこれはこれでまたぶっ飛んでいて、ルークみたいに謎まみれではなく今回の中編で殆ど洗いざらいぶちまけてくれたのだけれど、その中身がまたとんでもない代物で、ってかマリーさんそういう方向で爆弾持ってる人だとは露ほども想像してなかったよ!! 最初のボス戦で同行したのだって、本当に行きずりみたいな感じだったので密かに切れ者っぽいなあ、とはそのふるまいから感じてはいたものの、そこまで重要なキャラだとは思ってなかったし。フィガロ・迅羽戦での熊兄ちゃんと似たような反応してたのだって、記者って職業何気に凄いのかー、みたいにしか思ってなかった自分!!
いやでも、この人はこの人でプレイスタイルがカッコイイんですよねえ。秘密の抱え方も、こう子供心を擽るというか童心をワクワクさせるというか、中二病を滾らせるというか、やっぱりかんだ好きなのよさー。その使い分けかたも、立ち居振る舞いのやり方を心得ているというか、さすがはリアルの職業がアレな人なだけあって、演出というものを心得てますがなー。
ちびっこ第二王女との、ローマの休日ごっこでの振る舞いも粋でありつつ、闇側の必殺仕事人的なロールプレイも完璧でしたし、マリーさん一気に好きになってしまいました。スピンオフとは言わないまでも、今回みたいにどんどんサブキャラの中編を差し込んでくるのって、こうしてみると悪くないかも。思ってた以上に楽しかった。

それで、本編の方はというと、メインはフィガロと迅羽の興行的大決闘。どうだろう、超級と呼ばれる頂きに類するプレイヤー同士の闘争というだけあって、隔絶はしていたもののレイたちのジャイアントキリングな、そして決して負けられない理由を背に戦い抜いた二回のボス戦に比べるとやっぱり興行なだけあってそこそこの盛り上がりだった、くらいかなあ。それぞれ、趣向を凝らしていた戦いではあったものの、それに魅せられたかというといささか……。
ってかさ、フィガロの奥の手ってあれじゃないの? 女性キャラがやるならともかく、男キャラがやることのガッカリ感というかそうじゃない感というか、男じゃんと言いたくなるあれこれとかww
それやるなら女性キャラだろ!! と言いたかったのよ……泣ける。

1巻 2巻感想

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 2.不死の獣たち ★★★★   

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-  2.不死の獣たち (HJ文庫)

-インフィニット・デンドログラム- 2.不死の獣たち】 海道左近/タイキ HJ文庫

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決闘都市ギデオンへと辿り着いたレイは、手に入れた特典防具の性能実験をしたり、ガチャを引いたりしながら自らの能力向上に努めていた。そんな中彼は、ギデオン周辺で最近子供を攫う非道な組織『ゴゥズメイズ山賊団』がはびこっていることを知る。偶然知り合ったプレイヤー・ユーゴー、キューコと共に、子供の救出と山賊団の討伐へと向かうレイ。そこにはまたしてもイレギュラーな事態が待ち受けていて――!! 超人気VRMMOファンタジー、待望の第2巻!!
うん、やっぱり主人公のレイのキャラクター、好きだなあ。
素直でひたむきという真っ直ぐな性根もさることながら、ちょこちょこマヌケな失敗なんかもしていて、いわゆる愛嬌がある子なんですよね。可愛げ、と言ってもいいか。
いきなりガチャに我を失いだした時には笑ってしまいましたがな。やりはじめたらついついハマって、じゃなくて初っ端から上限目一杯つぎ込み出しましたからね。そういうキャラはネメシスの方だと思ってたよ。
しかし、作中でもレイは、というかメイデンタイプを呼び出すプレイヤーはインフィニットデンドログラムの世界をゲームとは思わない、という傾向がある、という考察が出ていましたけれど、レイはどこまで「ハマって」しまっているんでしょうね。基本的にはゲームとして楽しみつつ、この世界にいるティアンたちのことは普通に生きているのと変わらない存在と認識せずにはいられない、ってところなんだろうけれど、メイデンのマスター以外ってどこまで「ゲームでしか無い」と思っているんだろうか、という疑問はあるんですよね。今のところ、他のタイプの人たちもティアンたちには普通に接していますし。でも、前回の「戦争」での対応を考えるとゲームでしか無いという割り切りはやっぱりあるのか。
逆に考えると、それを割り切れないレイたちのような人たちって、この世界観の国同士が戦争を繰り広げている、という状況は相当キツイと思うんですよね。当事者になるとしても傍観者に徹するとしても、所属する国がある以上、関わった人たちが生き死にのさなかに放り込まれるわけなのですから。そして、冒険者としてゲームに加わっているプレイヤーたちは、無力な存在ではなく積極的に関わる力を持ってしまっている。傍観することすら決断になってしまう。
その意味では、ユーゴーはレイよりも先に現実に直面しているメイデンのマスター、という立ち位置なのかもしれないなあ。
にしても、ゴゥズメイズ山賊団の悪行の生々しいまでの残虐さは、ゲームの範疇を明らかに逸脱している。エグいなんてもんじゃないよなあ。むしろ、ここまで目立った悪を成している集団を、ゲーマー集団が放っておくというのも不思議な話なんだけれど、何故か本作に限らずVRMMOファンタジーってゲーム廃人は攻略優先でサブクエストとか脇道の話なんかを放ったらかして進む傾向があるんですよねえ……いや、普通だったら虱潰しだろう。蝗の群れのごとく、あらゆるクエストをイベントを掘り出し、詳らかにし、アイテムというアイテムは可能な限り収集し、隅から隅までやり尽くしていくのがプレイヤーというものなんじゃないんだろうか。こういうスタイルって、もしかして古い? やったことないんだけれど、MMOはまた別なのかしら。
ヒロインに関してはあくまでネメシス一筋なんですね。ちょっと意外なほど女性キャラは出てこないあたり徹底している。いや、ユーゴーなんか怪しいんだけれど、今のところはヒロインとしての振る舞いはしてませんしねえ。あれでネメシス、献身的なタイプというのが明らかになってきましたし。いや、明らかになってきたなんていうほどの迷彩かかった振る舞いをしていたわけではないのですけれど、もうちょい振り回すタイプかとも思ってたんで。いや、ヒロイン枠についてはもうひとり、何気にいきなりネメシスとの間に割って入ってきかねない存在がこっそり隠れていることも発覚しているので、彼女の覚醒はけっこう楽しみにしているのでありました。
ところで、亡八ってもう女衒ってレベルじゃなく単語の知名度低いんじゃなかろうか。私も言葉自体は聞いたことあっても、語源については初めて聞きましたからね。勉強になりました……って、この先さらの職業が上級にあがったら何になるんだろう、ルークくんはw
あと、兄ちゃんが現実世界の方でも無茶苦茶すぎる。よくまあレイはコンプレックス抱かず素直に育ったなあ、と思うくらいに。

1巻感想

<Infinite Dendrogram> インフィニット・デンドログラム 1.可能性の始まり ★★★☆  

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 1.可能性の始まり (HJ文庫)

インフィニット・デンドログラム 1.可能性の始まり】 海道左近/タイキ HJ文庫

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各プレイヤーの行動や性格、プレイスタイルによって独自に能力が進化するシステム“エンブリオ”。人と間違うような、確かにその世界に息づくNPCたち“ティアン”。そんな夢のようなシステムを備えたダイブ型VRMMO“Infinite Dendrogram”は、瞬く間に一大ムーブメントとなって世界を席巻し、数多くのユーザーがこのゲームを楽しんでいた。大学受験を終えて東京で一人暮らしを始めた青年・椋鳥玲二もまた、受験勉強の終了を記念して、かねてより兄に誘われていた“Infinite Dendrogram”を起動する―。WEB発超人気VRMMOファンタジー!!
これはまた、正道を堂々と進軍するかのような真っ向勝負の作品来たなあ。奇をてらわず、丁寧にゲームの世界観を構築し、そこで躍動するプレイヤーたちを描き出し、今まさにリアルタイムで大盛り上がりの様相を呈している世界の中にこれからゲームをはじめる主人公を放り込む。実に真っ当なゲームの開幕であり、物語のスタートである。
ウェブ作品だと、このタイプではプレイの詳細を細かく毎日記述していく日記みたいになっちゃう部分があって毎日チマチマ読んでいくぶんには良いものの、一冊の本となると起承転結の起伏に欠ける部分があったりするのだけれど、本作はそのへん物語そのものを動かしていこうという腰の座った動線が見えて、一冊の本としてしっかりとした歯ごたえがあるんですよね。そして、同時に主人公が体験していく【インフィニット・デンドログラム】をどれだけ魅力的で面白いゲームなのか、というのを丹念に描写することによって、目に映る光景、出来事、登場する人物一人ひとりが見ているだけでワクワクさせてくれるような鮮やかさが添付されてるんですよね。これは、読者への見せ方を非常に意識した、独りよがりにならない演出力が発揮されている、と言えるのでしょう。なるほど、HJ文庫がかなり力を入れて推しているだけある土台の強さと弾力性である。早々に主人公の目標となるトップランカーたちの姿を見せていくのもいいですよね。そして、そのトップランカーとの縁も無理なく散りばめられているために、初心者である主人公とも接点がでてくるわけですな。件の破壊王とか、あからさまにあの人だしなー。
一番最初に仲間となる子もまた特徴的で、あれって聖騎士という正道型である玲二に対して、ある意味ハーレム型主人公によくある特殊タイプなんですよね。あの子、主人公と組まなかったら本人そのつもりなく、際限なく魔物ハーレム作ってったんじゃなかろうか。職業特性の能力がこれ半端ないんですけれど。でも、女衒なんていう職業、単語からして古典なんだなあ(笑
この作者ってもしかしたら自分と近い世代なんじゃなかろうか、と思う程度には作中で例えにあげられる既存のゲームあるあるネタが自分の三十代からアラフォー世代直撃のものばかりなんですよねー。この主人公、絶対十代じゃないだろう(笑
一応、ヒロインは玲二自身のエンブリオであるネメシス一択なのか。最初に出会ったNPC(ティアン)の女騎士はそれこそ最初の事件以来全然登場しませんでしたし、意外と女性キャラは絞ってきている印象。
そして、順当にゲームプレイを楽しむ様子を描く一方で、ゲームの中のまるで本当に生きているかのような住人たちのリアルさにかすかな違和感を感じさせる描写に合わせて、背後にゲームという枠を明らかにはみ出した、怪しい動きを見せる人影を散りばめていく、と。まさに展開からして王道なんだけれど、だからこそしっかりとキャラにしても物語にしても身の詰まったものにすれば、王道なればこそどんどん面白くなっていくことは間違いないので、スタートとしては十分な踏み切りだったんじゃないでしょうか。
まあ一巻だからこその紹介編という枠にまだ収まってしまっていたとも言えるので、こっからどれだけキャラ掘り下げていけるか、でもあるんだろうなあ。



 
12月3日

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