【グリザリアの果実】
原作未プレイ。なので、さっぱり何もわからない状況なのだけれど、だからこそこの「普通の学園」「普通の生徒」という着ぐるみを着て、中の人など居ない! と真面目な顔をして嘯いている舞台設定にワクワクしてくる。
ところで、これもいわゆる「ツッコミ役」がいないポジショニングなんだろうか。


【魔弾の王と戦姫】
一度目見た時は、ちょっとうーむ、と腕組みしてしまったのだけれど、改めてもう一度見てみると、いやこれは悪くないどころか、なかなか良いんじゃないだろうか、と思い直した。
最初にうーんと首を傾げてしまったのは、肝心要といっていいティグルの弓の描写がいまいち迫力を感じられなかったところで、特に最初のエレンを狙い撃つシーンは原作では限られた矢数の中でどれだけ確実に大将であるエレンを仕留めるのか、まるで詰将棋のように戦術を組み立て、実際エレンを追い詰める様が非常に引き込まれる描写で、それがアニメだとえらくあっさりとエレンに突破されてしまったように見えたので、えー、という感じだったんですよね。
それに、ティグルの弓の描写の迫力やカッコよさは、ライトノベルという界隈の中で描かれる弓術描写の中でも群を抜いて魅せられるものなので、これについては原作参照のこと。
ただ、それらを抜きにしてみると、非常に丁寧に作ってあって、見応え充分だったんですよね。端折っているのは確かなんだけれど、要点要点はキッチリ押さえているので私としては展開そのものには不満は全然ありませんでしたし。あと、おっさんをちゃんと男臭いオッサンとして描いているのは素晴らしい。OPにもちゃんと男多いですしね。ディグルって、女を惹きつけるのも確かなんですけれど、それにも増して男ウケが良くて、あっちこっち行くたびに女性を落とすより先に、まず現地の男連中を、それも何気に重要なポディションにいる男性を陥落させるので、侮れません。まず、ここでも速攻でルーリックを落としてますしね。敵側の人物にも関わらず、以降彼はティグルにべったり付き従う形になりますし。
あと、エレンがあのけったいな格好ながら、きちんとジスタートはライトメリッツ公国公主としての威風と格を見せていたのは良かった。そこらのラノベのヒロインの小娘と違って、ちゃんと統治者としてのメンタリティの持ち主ですからね。
国際情勢や、ジスタートの七戦姫という特殊な国情についての説明も、おいおい在るんじゃないかと。
しかし、OP見てるとエリザヴェータが思いっきり悪そうに見えるなあ(苦笑

あと、公式ページの映像特典は何気に必見。


【俺、ツインテールになります。】
うん……これじゃあいかんぞ。
なんというか、馬鹿に徹しきれてない。突き抜けきれずに中途半端になってしまっている。もう後先顧みずに突っ走りきっているからこそ、原作小説はいっそ清々しいくらいに気持ちいい話になっているのに、その辺を日和ると、単なる気持ち悪い連中が気持ち悪いことをしているだけの話になってしまう。馬鹿をやり通すなら、自分は馬鹿をやってますよ、という甘えを捨て去って、とにかくひたすら真面目に、真剣に、本気でやり通さなきゃならない。
今回特にあかんかったのが、エレメリアンの大先鋒たるリザドギルディの【人形属性】描写を適当に放り出したことだーー!! そして、究極のツインテールたるテイルレッドとの初遭遇におけるエレメリアンたちが受けた大衝撃を蔑ろにしたことだーー!!
なぜ、会長を人形の森に埋めて撮影会をするという楽園を描かない。なぜ、テイルレッドの尋常ならざる幼気に、リザドギルディは吹き飛ばなかった!
リザドギルディの名言がことごとく消し去られていた事に、涙を禁じ得ない。
「貴様はこの子猫のぬいぐるみを持つがいい! 敵意もまた愛らしさと光る……腕白な幼女には、子猫のぬいぐるみがよく似合う!! さあ、抱けい!」

「お前たち、この光景をしかと目に焼き付けよ! ツインテール、ぬいぐるみ、そしてソファーにもたれかかる姿! これこそが、俺が長年の修行の末導き出した黄金比よ!!」

「釘付けになって動けなかった……。剣閃と共に空を舞うツインテール……今俺は神話世界の楽園に迷い込んだ錯覚を覚えたぞ!!」

「そのツインテールを親指と人差し指で軽く摘んで、俺の頬をぺちぺち叩いてくれぬか……!」

「フッ……恐るべき奴! 久方ぶりに戦士としての昂揚が噴き上がる! 我はアルティメギルの斬り込み隊長リザドギルディ! 少女が人形を抱く姿にこそ、男子は心ときめくという信念のもと戦う者よ」

「ふ、ふははは……素晴らしい……ツインテールに優しく頬を撫でられながら果てる……何の悔いがあろうか! 男子本懐の極み!! さらばだーーーーーー!!」
せっかくわざわざ玄田哲章をキャスティングしたにも関わらず、殆ど全く活用してないじゃないですかっ。
痴女と蛮族については、まだ加速がついてくるのはこれからなので今後に期待だけれど、少なくともアルティメギルのエレメリアンたちについては、もう一方の主人公なのだからもっと気合い入れないと。